JP5055643B2 - 撮像素子および画像撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像した画像を電気信号に変換する撮像素子と、その撮像素子を用いた画像撮像装置に関する。
従来広く用いられている通常の撮像素子は、R,G,Bの3種類のカラーフィルタを搭載している。通常、R,G,Bのカラーフィルタは、IR波長領域の光も透過してしまうため、R,G,Bのカラーフィルタを透過した光を光電変換素子で検出してR,G,Bカラー画像データを生成すると、その色再現性が良くない。
そこで、R,G,Bのカラーフィルタを用いた撮像素子ではその撮像素子の前面にIRカットフィルタを設けて、R,G,Bのカラーフィルタを透過した光にIR波長領域の光が含まれないようにすることで、色再現性を向上させている。しかし、このIRカットフィルタは、IR波長領域の光をカットすると同時に、可視光も10〜20%程度減衰させるため、受光画素に入射する可視波長領域の光の強度が減少し、感度が低下するという問題があった。
これらの問題の対処法として、ベイヤー配列のGフィルタの半数をIRフィルタに置き換えた撮像素子で、IR受光画素が出力する信号を各受光画素にてIR波長領域の光に起因して生じる信号量として補正する方法がある。これは、色再現性を維持しつつ、感度の低下を軽減している。しかし、G画素が減少する分、解像度が低下するという問題もあった。また、前記補正時に各受光画素にてIR波長領域の光に起因して生じる信号量としてオフセットするため、S/N比の低下を招く。
前記撮像素子の応用として、図28のような撮像素子が提案されている。これはベイヤー配列のRフィルタの一部を選択的にIRフィルタに置き換えた撮像素子であり、前記補正を実施する(特許文献1参照)。この場合、R画素は減少するが、R画素数を多くしても解像度の向上を図りにくいという原理上、解像度の低下は比較的軽度である。しかしながら、前記補正時に同様の理由で、S/N比の低下は避けられない。
その他の対処法として、光学系から導かれる光路順にR,G,Bカラーフィルタ、光電変換層、光電変換素子の構成の撮像素子と、それを利用した画像処理装置が考案されている。これは、少なくとも前記RフィルタはIR波長領域の光も透過し、前記光電変換層はIR波長領域の光を吸収して、これに応じた電荷を発生し、且つ、それ以外の光を透過し、前記多数の光電変換素子の一部とは、前記Rフィルタに対応する光電変換素子である画像処理装置であり、撮像素子から出力されたR,G,Bカラー画像信号とIR波長領域の光の信号を用いて、画像処理を実施することで前記カラー画像信号の色再現性を向上させる方法である(特許文献2参照)。
この方法においては、色再現性を維持しつつ、感度および解像度の低下を防いでいる。しかしながら、画像処理によって、R,G,Bカラー画像信号とIR波長領域の光の信号の演算(減算)処理が行われるため、S/N比の低下を招く。また、前記光電変換層は、その特性を備えた組成を満足する必要があり、さらに、前記光電変換層を有する撮像素子は複雑な構造となるため、最良とは言い難い。
また、上述したいずれの方法でもR,G,Bカラーフィルタによって、吸収される光量がある。例えば、Rフィルタでは、青波長領域および緑波長領域の光が吸収される。そのための感度低下は避けられないのが現状である。
以上のように、色再現性、感度および解像度の全てを満足する撮像素子は存在していない。
ところで、近年、車のバックモニタなどの用途に向け、広角の小型撮像装置の需要が増大している。しかしながら、小型で収差や歪みが小さい光学系を設計するのは困難であり、画像処理と組み合わせて性能を向上させる必要がある。例えば特許文献3には歪みのある光学系を用いた撮像装置において、CCDやCMOSセンサといった撮像素子より得られたR(赤)、G(緑)、B(青)信号それぞれで座標変換することにより、異なる歪ませ方を行い光学系で発生する倍率色収差も補正を行う手法が記載されている。
一般に撮像素子にはベイヤー配列などのカラーフィルタが設けられている。従来技術においては、撮像素子により得られた信号について、ベイヤー配列など、カラーフィルタの配列による画素欠陥を補完した後に倍率色収差の補正を行っていた。
しかしながら、倍率色収差が大きい光学系に対応するためには、倍率色収差用(座標変換用)のメモリの容量が極めて多く必要であり、装置が非常に高価になっていた。さらに、倍率色収差は色成分毎に異なるため、倍率色収差補正用には各色成分独立にアドレス指定できるメモリが必要で、高価な3チップ構成の3ポートのRAM(SRAMなど)を使用するか、時分割でRAMを駆動する必要があり、この点からも装置が非常に高価となっていた。
特開2006−237737号公報 特開2008−085807号公報 特開2006−345054号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、色再現性、感度、解像度の全てを満足する撮像素子と、その撮像素子を用い、色再現性、感度、解像度の良好な画像撮像装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、広画角で倍率色収差が大きい光学系を用いた場合にも、小容量のメモリで倍率色収差補正を行うことができる画像処理系を備えた画像撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明では以下のような解決手段を採っている。
本発明の第1の手段は、複数の受光部を有する光電変換素子と、前記光電変換素子の受光面上に設けられ複数の受光部に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域のフィルタが配置されたカラーフィルタを有し、前記受光部と前記フィルタからなるR,G,Bの画素が二次元配列された撮像素子であって、G画素に入射する緑波長領域の光および青波長領域の光以外の波長領域の光と、B画素に入射する青波長領域の光および緑波長領域の光以外の波長領域の光を、近傍のR画素に転送する手段を有することを特徴とする。
本発明の第2の手段は、第1の手段に記載の撮像素子において、前記R画素は赤外(IR)波長領域の光まで透過するフィルタを有し、前記G画素または前記B画素に入射するIR波長領域の光を、前記G画素または前記B画素に隣接する、または接するR画素に転送する手段を有することを特徴とする。
本発明の第3の手段は、第1または第2の手段に記載の撮像素子において、前記R画素に転送する手段は、赤波長領域の光と赤外波長領域の光を転送する構造を有することを特徴とする。
本発明の第4の手段は、第1乃至第3の手段のいずれか一つに記載の撮像素子において、前記R画素に転送する手段として、特定の波長の光を透過または反射または回折させる素子を用いることを特徴とする。
本発明の第5の手段は、第4の手段に記載の撮像素子において、前記転送する手段として、サブ波長構造の素子(SWS(subwavelength structur)素子)を用いることを特徴とする。
本発明の第6の手段は、第4の手段に記載の撮像素子において、前記転送する手段として、ダイクロイック膜またはダイクロイックプリズムからなるダイクロイック素子を用いることを特徴とする。
本発明の第7の手段は、第6の手段に記載の撮像素子において、前記R画素は、前記G画素および前記B画素よりも前記受光面に像を結ぶ光学系に対して凸であることを特徴とする。
本発明の第8の手段は、第1乃至第7の手段のいずれか一つに記載の撮像素子において、前記画素の配列がベイヤー配列のとき、前記転送する手段は、前記G画素に入射する光のうち、少なくともIR波長領域の光を隣接する前記R画素に転送することを特徴とする。
本発明の第9の手段は、第1乃至第8の手段のいずれか一つに記載の撮像素子において、前記画素の配列がベイヤー配列のとき、前記転送する手段は、前記B画素に入射する光のうち、少なくともIR波長領域の光を隣接する前記R画素に転送することを特徴とする。
本発明の第10の手段は、画像撮像装置であり、第1乃至第9の手段のいずれか一つに記載の撮像素子と、前記撮像素子に像を結ぶ撮像光学系と、前記撮像素子から出力される画像データを処理する画像処理系と、を有することを特徴とする。
本発明の第11の手段は、第10の手段に記載の画像撮像装置において、前記撮像光学系が、広画角で倍率色収差が大きい光学系の場合は、前記画像処理系は、前記G画素、前記B画素、および前記IR波長領域の光を含む前記R画素の輝度に対して倍率色収差補正を実施することを特徴とする。
本発明の第12の手段は、第11の手段に記載の画像撮像装置において、前記画像処理系は、前記撮像素子で読み取られた少なくとも倍率色収差を含むカラーフィルタ配列の画像データを処理する画像処理装置を有し、該画像処理装置により、前記倍率色収差を含むカラーフィルタ配列の画像データの各画素を座標変換して倍率色収差補正処理を行い、倍率色収差補正されたカラーフィルタ配列の画像データについて、カラーフィルタ配列による画素欠陥を補完処理することを特徴する。
本発明の第13の手段は、第12の手段の画像撮像装置において、前記倍率色収差補正処理は、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とし、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元に最も近い距離の座標変換先と同色の座標の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とすることを特徴する。
本発明の第14の手段は、第12の手段に記載の画像撮像装置において、前記倍率色収差補正処理は、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とし、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元近傍の座標変換先と同色の複数の座標の画素の画素値から、座標変換先に相当する画素の画素値を補間処理し、得られた画素値を座標変換先の画素の画素値とすることを特徴する。
本発明の第15の手段は、第14の手段に記載の画像撮像装置において、前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の複数の座標は二つとすることを特徴する。
本発明の第16の手段は、第15の手段に記載の画像撮像装置において、前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の二つの座標は、前記撮像素子の読み出し方向と同方向の座標とすることを特徴する。
本発明の第17の手段は、第12乃至第16の手段のいずれか一つに記載の画像撮像装置において、前記倍率色収差補正処理では、歪曲収差補正を一緒に行うことを特徴とする
本発明の第18の手段は、第12乃至第16の手段のいずれか一つに記載の画像撮像装置において、前記倍率色収差補正された画像データのカラーフィルタ配列による画素欠陥を補完処理した画像データについて歪曲収差補正処理することを特徴とする。
本発明の第1の手段では、複数の受光部を有する光電変換素子と、前記光電変換素子の受光面上に設けられ複数の受光部に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域のフィルタが配置されたカラーフィルタを有し、前記受光部と前記フィルタからなるR,G,Bの画素が二次元配列された撮像素子であって、G画素に入射する緑波長領域の光および青波長領域の光以外の波長領域の光と、B画素に入射する青波長領域の光および緑波長領域の光以外の波長領域の光を、近傍のR画素に転送する手段を有することにより、R画素に多くの光を取り込めるため、感度を向上することができる。また、G画素またはB画素に混入するIR波長領域の光を除くことができるため色再現性を向上することができる。さらに、倍率色収差によって大きく屈折して撮像素子に結像し、その結像点のG画素またはB画素において、緑信号または青信号に変換されてしまうIR波長領域の光の影響を抑えることができるので、点像強度分布関数(PSF(point spread function))が小さくなり、解像度を向上させることができる。
本発明の第2の手段では、第1の手段に記載の撮像素子において、前記R画素は赤外(IR)波長領域の光まで透過するフィルタを有し、前記G画素または前記B画素に入射するIR波長領域の光を、前記G画素または前記B画素に隣接する、または接するR画素に転送する手段を有することにより、G画素またはB画素に混入するIR波長領域の光を除くことができるため色再現性を向上することができる。さらに、倍率色収差によって大きく屈折して撮像素子に結像し、その結像点のG画素またはB画素において、緑信号または青信号に変換されてしまうIR波長領域の光の影響を抑えることができるので、点像強度分布関数(PSF)が小さくなり、解像度を向上させることができる。
また、本発明の第3の手段では、第1または第2の手段に記載の撮像素子において、前記R画素に転送する手段は、赤波長領域の光と赤外波長領域の光を転送する構造を有することにより、GフィルタまたはBフィルタで吸収されていた赤波長領域の光を赤色信号として取得し、感度を向上することができる。
本発明の第4の手段では、第1乃至第3の手段のいずれか一つに記載の撮像素子において、前記R画素に転送する手段として、特定の波長の光を透過または反射または回折させる素子を用いることにより、G画素またはB画素に入射する赤波長領域の光とIR波長領域の光をG画素またはB画素に隣接するまたは接するR画素に転送する構造を実現することができる。
より具体的には、本発明の第5の手段のように、前記転送する手段として、サブ波長構造の素子(SWS素子)を用いることにより、SWS素子の特定の波長の光を回折させる作用を利用して、G画素またはB画素に入射する赤波長領域の光とIR波長領域の光をG画素またはB画素に隣接するまたは接するR画素に転送する構造を実現することができる。
また、本発明の第6の手段のように、前記転送する手段として、ダイクロイック膜またはダイクロイックプリズムからなるダイクロイック素子を用いることにより、ダイクロイック素子の特定の波長の光を透過または反射させる作用を利用して、G画素またはB画素に入射する赤波長領域の光とIR波長領域の光をG画素またはB画素に隣接するまたは接するR画素に転送する構造を実現することができる。
さらに本発明の第7の手段では、第6の手段に記載の撮像素子において、前記R画素は、前記G画素および前記B画素よりも前記受光面に像を結ぶ光学系に対して凸であることにより、垂直上方から入射する光の他に、水平方向からの光も取得し、感度を向上することができる。
本発明の第8の手段では、第1乃至第7の手段のいずれか一つに記載の撮像素子において、前記画素の配列がベイヤー配列のとき、前記転送する手段は、前記G画素に入射する光のうち、少なくともIR波長領域の光を隣接する前記R画素に転送することにより、R画素に多くの光を取り込めるため、感度を向上することができる。また、G画素またはB画素に混入するIR波長領域の光を除くことができるため色再現性を向上することができる。さらに、倍率色収差によって大きく屈折して撮像素子に結像し、その結像点のG画素またはB画素において、緑信号または青信号に変換されてしまうIR波長領域の光の影響を抑えることができるので、点像強度分布関数(PSF)が小さくなり、解像度を向上させることができる。
本発明の第9の手段では、第1乃至第8の手段のいずれか一つに記載の撮像素子において、前記画素の配列がベイヤー配列のとき、前記転送する手段は、前記B画素に入射する光のうち、少なくともIR波長領域の光を隣接する前記R画素に転送することにより、R画素に多くの光を取り込めるため、感度を向上することができる。また、G画素またはB画素に混入するIR波長領域の光を除くことができるため色再現性を向上することができる。さらに、倍率色収差によって大きく屈折して撮像素子に結像し、その結像点のG画素またはB画素において、緑信号または青信号に変換されてしまうIR波長領域の光の影響を抑えることができるので、点像強度分布関数(PSF)が小さくなり、解像度を向上させることができる。
本発明の第10の手段の画像撮像装置では、第1乃至第9の手段のいずれか一つに記載の撮像素子と、前記撮像素子に像を結ぶ撮像光学系と、前記撮像素子から出力される画像データを処理する画像処理系と、を有することにより、色再現性、感度、解像度の良好な画像撮像装置を実現することができる。
また、本発明の第11の手段では、第10の手段に記載の画像撮像装置において、前記撮像光学系が、広画角で倍率色収差が大きい光学系の場合は、前記画像処理系は、前記G画素、前記B画素、および前記IR波長領域の光を含む前記R画素の輝度に対して倍率色収差補正を実施することにより、倍率色収差を抑え、感度および解像度の高い画像を小型・安価な光学系で実現することができる。
本発明の第12〜18の手段では、第11の手段に記載の画像撮像装置において、前記画像処理系は、前記撮像素子で読み取られた少なくとも倍率色収差を含むカラーフィルタ配列の画像データを処理する画像処理装置を有し、該画像処理装置により、前記倍率色収差を含むカラーフィルタ配列の画像データの各画素を座標変換して倍率色収差補正処理を行い、倍率色収差補正されたカラーフィルタ配列の画像データについて、カラーフィルタ配列による画素欠陥を補完処理することにより、カラーフィルタ配列の画像データのまま倍率色収差補正処理を行うことで、該倍率色収差補正処理に用いられる座標変換メモリの容量を減らすことができる。
倍率色収差補正処理は、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とし、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元に最も近い距離の座標変換先と同色の座標の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とすることで、座標変換前と後でカラーフィルタ配列を維持できる。
また、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と異なる色の場合に、座標変換元近傍の座標変換先と同色の複数の座標(例えば、二つの座標)の画素の画素値から、座標変換先に相当する画素の画素値を補間処理し、得られた画素値を座標変換先の画素の画素値とすることで、画質を向上できる。
また、座標変換元近傍の二つの座標を用いる場合は、座標変換メモリに2ポートのRAM等を用いることができる。さらに、この二つの座標を撮像素子の読み出し方向と同方向の座標とすることで、メモリにおいてバーストリードを使うことができるため、低コストの低速なRAM等が使用可能となり、低コストの画像撮像装置を実現することができる。
以下、本発明の撮像素子および画像撮像装置の構成、動作および作用効果を、図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明の撮像素子の第一の構成例を示す。
この撮像素子は、複数の受光部(光電変換層部)を有する光電変換素子201と、光電変換素子201の受光面上に設けられ複数の受光部に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域のフィルタが配置されたカラーフィルタ202を有し、受光部とフィルタからなるR,G,Bの画素が二次元配列された撮像素子である。そして、撮像素子の画素上方にはサブ波長構造のSWS素子203を有し、G画素またはB画素に入射する赤波長領域およびIR波長領域の光を近傍のR画素に転送するように構成されている。また、カラーフィルタ202のRフィルタは、赤波長領域およびIR波長領域の光(R+IR)を透過するようになっている。
ここでSWS素子とは、使用波長よりも細かいピッチを有する周期構造を透明基板等の素子の表面に形成して、波長板としての機能を持たせものであり、特定の波長の光(ここでは、赤波長領域と赤外(IR)波長領域の光)を回折する作用を有している。
図2に図1に示すような構成でベイヤー配列の撮像素子を用いた場合の画素の2次元配列図を示す。また、図3(a)および図3(b)に図2に示すa,b線における断面図をそれぞれ示す。
図3の実線、一点鎖線、二点鎖線、破線の矢印は、各波長領域の光の転送経路を表している。B画素から転送される赤波長領域の光とIR波長領域の光は、転送先のR画素の対角線上に集光するようにする。これは、色再現性を向上させるために、B画素から転送されるIR波長領域の光がG画素に混入することを防ぐ目的である。
以上のような構成を取ることで、撮像素子面上に入射する赤波長領域の光全てとIR波長領域の光全てを赤色信号として取得できるので、感度を向上することができる。
また、G画素またはB画素に混入するIR波長領域の光を除くことができるため色再現性を向上することができる。さらに、倍率色収差によって大きく屈折して撮像素子に結像し、その結像点のG画素またはB画素において、緑信号または青信号に変換されてしまうIR波長領域の光の影響を抑えることができるので、点像強度分布関数(PSF)が小さくなり、解像度を向上させることができる。
図4に本発明の撮像素子の第二の構成例を示す。
この撮像素子は、複数の受光部(光電変換層部)を有する光電変換素子301と、光電変換素子301の受光面上に設けられ複数の受光部に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域のフィルタが配置されたカラーフィルタ302を有し、受光部とフィルタからなるR,G,Bの画素が二次元配列された撮像素子である。そして、撮像素子の画素上方にはダイクロイック素子(ダイクロイックプリズムまたはダイクロイック膜を設けた平板等)303を有し、G画素またはB画素に入射する赤波長領域およびIR波長領域の光を近傍のR画素に転送するように構成されている。また、カラーフィルタ302のRフィルタは、赤波長領域およびIR波長領域の光(R+IR)を透過するようになっている。
ここでダイクロイック素子(ダイクロイックプリズムまたはダイクロイック膜を設けた平板等)303とは、ある波長領域の光を透過させて、残りの波長領域の光を反射させる素子であり、特定の波長の光を透過または反射させるため、薄膜を利用する。
図5はダイクロイック素子303の一例であるダイクロイックプリズムを上方から見た平面図であり、図5のように、2つの反射面がクロスする構造のものが、液晶プロジェクタなどに利用されている。このダイクロイックプリズムは2つの面に異なる透過波長領域を設定することで、白色光を赤波長領域の光、緑波長領域の光、青波長領域の光の3つに分解するフィルタとしても機能する。
なお、図4の撮像素子の例では、R(+IR)画素は、G画素およびB画素よりも上方に凸であり、ダイクロイック素子(例えばダイクロイックプリズム)101で反射されて転送されてきた赤波長領域およびIR波長領域の光(R+IR)を受光できるようになっている。
また、このような撮像素子の製造方法としては、光電変換素子を構成する半導体基板のB画素部およびG画素部をエッチングして凹部を形成し、その凹部にBフィルタやGフィルタを形成し、凸部にRフィルタ(R+IRフィルタ)を形成することにより、製造できる。以下、具体的に説明する。
図27は撮像素子の製造方法の一例を示す工程説明図である。
まず半導体基板210に不純物拡散等により二次元配列された受光部を形成する。そして、図27(1)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、R+IRの波長領域の光の受光部210R+IRとなる部分を覆うようにエッチング用マスク211を形成し、エッチングを行う。このエッチングにより、図27(2)に示すように、青波長領域(および緑波長領域)の光の受光部210B(210G)となる部分に凹部が形成される。
次に図27(3)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、R+IRの波長領域の光の受光部210R+IRの周囲を除いてエッチング用マスク211を形成し、エッチングを行う。このエッチングにより、図27(4)に示すように、受光部210R+IRの周囲に段部が形成される。
次に図27(5)に示すように、青色(または緑色)に着色された感光性樹脂212を、半導体基板面にスピンコート等の方法で塗布した後、青波長領域(または緑波長領域)の光の受光部210B(210G)の凹部以外の部分を覆うようにパターニングされたフォトマスク213を用いて露光し、現像する。この露光・現像工程により、感光性樹脂は、凹部の部分だけに残るようにパターニングされ、図27(6)に示すように、Bフィルタ(またはGフィルタ)214B(214G)が形成される。このBフィルタ(またはGフィルタ)214B(214G)は、凹部に埋め込まれ、例えば、その上面が受光部210R+IRの周囲の段部と同程度の高さとなるようにBフィルタ(またはGフィルタ)214B(214G)の膜厚が定められている。
次に上記と同様に、赤色に着色された感光性樹脂を、半導体基板面にスピンコート等の方法で塗布した後、R+IRの波長領域の光の受光部210R+IRとその周囲の段部を除いた部分を覆うようにパターニングされたフォトマスクを用いて露光し、現像する。この露光・現像工程により、感光性樹脂は、R+IRの波長領域の光の受光部210R+IRとその周囲の段部だけに残るようにパターニングされ、図27(7)に示すように、R+IRフィルタ214R+IRが形成される。
このようにして形成されたR+IR受光部210R+IRとR+IRフィルタ214R+IRからなるR+IR画素は、G画素およびB画素よりも上方に凸であるので、前述のダイクロイック素子(例えばダイクロイックプリズム)で反射されて転送されてきた赤波長領域およびIR波長領域の光(R+IR)はR+IRフィルタ214R+IRを透過してR+IR受光部210R+IRで受光することができる。
次に図6に図4に示すような構成でベイヤー配列の撮像素子を用いた場合の画素の2次元配列図を示す。また、図7(a)および図7(b)に図6に示すc,d線における断面図をそれぞれ示す。
図7の実線、一点鎖線、二点鎖線、破線の矢印は、各波長領域の光の経路(転送経路)を表している。また、赤波長領域およびIR波長領域の光(R+IR)の転送手段としてはダイクロイックプリズム310,311を用いている。
図6のB画素から転送される赤波長領域の光とIR波長領域の光は、転送先のR画素の対角線上に集光するようにする。これは、色再現性を向上させるために、B画素から転送されるIR波長領域の光がG画素に混入することを防ぐ目的である。
以上のような構成を取ることで、撮像素子面上に入射する赤波長領域の光全てとIR波長領域の光全てを赤色信号として取得できるので、感度を向上することができる。
また、G画素またはB画素に混入するIR波長領域の光を除くことができるため色再現性を向上することができる。さらに、倍率色収差によって大きく屈折して撮像素子に結像し、その結像点のG画素またはB画素において、緑信号または青信号に変換されてしまうIR波長領域の光の影響を抑えることができるので、点像強度分布関数(PSF)が小さくなり、解像度を向上させることができる。
次に本発明の画像撮像装置について説明する。
本発明の画像撮像装置は、実施例1または実施例2で説明した撮像素子と、撮像素子に像を結ぶ撮像光学系と、撮像素子から出力される画像データを処理する画像処理系とを有している。
ここで、図8に示す画像撮像装置のシステム構成例のように、撮像光学系として、広画角で倍率色収差が大きい光学系401を用いた場合は、画像処理系403は、撮像素子402のG画素、B画素、およびIR波長領域の光を含むR画素の輝度に対して倍率色収差補正処理を実施するようになっている。
広画角で倍率色収差の小さい光学系は、大型で高価になってしまうという欠点があるが、上記のシステム構成を用いることで、倍率色収差を抑え、感度および解像度の高い画像を小型・安価な光学系で実現することが可能となる。
より詳しく述べると、広画角で倍率色収差が大きい光学系401を通った光は、屈折率の波長依存性により、波長ごとに異なる光路を辿り、撮像素子402上でそれぞれの位置に結像する。これによって、PSFが大きくなり、解像度が低下する。このため、画像処理系403は倍率色収差補正処理を実施し、解像度を向上させる必要がある。
ここで、まず、R,G,Bカラーフィルタを有する通常の撮像素子を使用した場合を考える。R,G,B波長領域の光は、各結像点において、Rフィルタ、GフィルタまたはBフィルタを透過し、光電変換素子にて電荷に変換され、赤信号、緑信号または青信号となる。IR波長領域の光は、その結像点において、Rフィルタ、GフィルタおよびBフィルタを透過してしまうため、光電変換素子にて電荷に変換され、赤信号、緑信号および青信号となってしまう。一般的なR,G,Bカラーフィルタの分光特性を図9に示す。
R,G,B波長領域の光の倍率色収差は倍率色収差補正処理(具体的な処理方法は後述する)で抑えることができるが、IR波長領域の光は赤信号、緑信号および青信号に混入して、切り分けができない状況であるため、IR波長領域の光に倍率色収差補正処理することは不可能である。
このように、IR波長領域の光の影響を考慮した倍率色収差補正処理には、IR波長領域の光をあらかじめ切り分けておくことが必要となる。
次に、前述の特許文献1および特許文献2にあるようなIR波長領域の光を検知して補正する撮像素子を使用した場合を考える。
このような撮像素子では、検知したIR波長領域の光の信号を参照信号とし、カラーフィルタを有する画素から出力される各色信号に含まれるIR波長領域の光の影響を除去するため減算処理を行う。IR波長領域の光を含んでいない赤信号、緑信号および青信号が得られるので、これらの信号に対して倍率色収差補正処理を施し、解像度を向上させることは可能である。しかし、一般的に減算処理は、ノイズが2の平方根倍に増加するため、S/N比を低下させるという問題がある。
ここで、赤波長領域とIR波長領域の波長が類似しているため、赤波長領域の光とIR波長領域の光の結像点の相違が、他と比較して小さいことに注目し、倍率色収差の程度において赤波長領域の光とIR波長領域の光を等価と考えるとする。そして、本発明の撮像素子(実施例1または2の撮像素子)を使用した場合を考える。
実施例1または2の撮像素子を使用した場合、撮像素子に入射するIR波長領域の光の全てがR画素(R+IR画素)に取り込まれ、光電変換素子にて電荷に変換され、IR波長領域の光の信号と赤波長領域の光の合成信号が出力される。一方、緑波長領域の光の信号および青波長領域の光の信号にはIR波長領域の光が含まれていない。つまり、R,G,B画素それぞれから出力される信号を赤波長領域の光の信号、緑波長領域の光の信号および青波長領域の光の信号と考えることができるので、この3つの倍率色収差は倍率色収差補正処理で抑えることができる。また、G画素またはB画素に入射する赤波長領域の光とIR波長領域の光をR画素に取り込んでいる分、感度が高い。さらに、各色信号に含まれるIR波長領域の光の影響を除去する減算処理を行っていないので、S/N比が低下しない。
また、G画素またはB画素に混入するIR波長領域の光を除くことができるため色再現性を向上することができる。さらに、倍率色収差によって大きく屈折して撮像素子に結像し、その結像点のG画素またはB画素において、緑信号または青信号に変換されてしまうIR波長領域の光の影響を抑えることができるので、点像強度分布関数(PSF)が小さくなり、解像度を向上させることができる。
以上より、広画角で倍率色収差が大きい光学系であっても、倍率色収差を抑え、感度および解像度の高い画像を小型・安価なシステムで実現することができる。
[倍率色収差補正処理の原理の説明]
ここで、倍率色収差補正処理の原理について説明する。
図10に倍率色収差のある光学系を用いて撮影を行った時の取得画像の模式図を示す。画面右上の4つの正方形状の点は、本来の位置に対して倍率色収差によって赤波長領域の光、緑波長領域の光、青波長領域の光、IR波長領域の光に分離している状態を示している。
光学系の設計データより、倍率色収差の大きさが分かるため、本来の位置に対して、それぞれ、赤波長領域の光、緑波長領域の光、青波長領域の光がどの位置にずれているかを計算することができる。そこで、赤波長領域の光、緑波長領域の光、青波長領域の光が撮像素子上で結像している位置のそれぞれの輝度を本来の位置にコピーする、つまり座標変換を行うことで、倍率色収差を補正することが可能である。
以下に、倍率色収差補正処理機能を有する画像撮像装置の画像処理系の具体的な構成例を説明する。
図11は、画像処理系の具体的な構成例を示す図である。図11において光学系90は例えば広角レンズであり、一例としては本出願人らが先に創案した特願2008−35263に記載の広角レンズが用いられる。符号91は実施例1または実施例2の撮像素子、符号93は前処理部を示す。
広角レンズにより像面上に結像した像は、撮像素子91により撮像されて画像データ化される。広角レンズにより像面上に結像した像は、広角レンズの歪曲収差や倍率色収差のある像である。
撮像素子91から出力される画像データは前処理部93のオートゲインコントローラ(AGC)931で自動利得制御され、A/D変換器932でデジタル信号に変換されデジタル画像データとなる。なお、オートゲインコントローラ(AGC)931は操作部99の操作により制御回路94で制御される。撮像素子91の光電変換素子としては、具体的にはCCD(charge coupled device)やCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)センサなどが用いられる。
デジタル画像データは信号処理部95で画像処理を受ける。この画像処理は、撮像素子91に起因する問題の処理と、広角レンズ90に起因する問題の処理とを含む。
撮像素子91の画素配列には、例えば、緑(G)の画素数が赤(R)や青(B)の画素数より多いベイヤー配列などがある。R,G,Bの各画像を作る場合、単にR,G,Bの画像データを取り出して合成するだけでは、各色画素配列のズレにより各色画像のズレが生じてしまう。信号処理部95では、まず、これらの画素の再配列や、R,G,B間のホワイトバランスの補正などを行う。この画像処理で撮像素子関連の補正を行った後、光学系に起因する像の劣化要因である倍率色収差と歪曲収差、MTF劣化の補正処理を行う。
なお、これらの処理が行われる際、R,G,Bの画像データは画像記憶部としてのフレームメモリ96に記憶され、必要に応じて、画角に応じた画像データがメモリ出力制御手段(図において、制御回路94が兼ねている)により読み出されて信号処理部95で処理される。
上記処理を施された画像は、光学系の広角レンズの倍率色収差、歪曲収差の影響が補正され、また画像の周辺部などで低下したMTFも補正された画像となって出力される。
静止画を出力する場合は、補正されたR,G,Bの各画像からビットマップデータ、あるいはJPEG画像などを作り出力する。また、動画を出力する場合は、上記R,G,Bの各画像から、図11に示すようにビデオエンコーダ97を通しH.264やMPEG2,4などの動画フォーマットの画像を生成し、デジタル出力の場合はHDMIやDVI、アナログ出力の場合はD/A変換回路を通してNTSC、D2,D4、コンポーネント信号などに変換して画像表示部であるディスプレイ98に出力する。
次に上記の画像撮像装置における画像処理系の信号処理部に用いられる画像処理装置の具体的な構成例と処理方法について詳しく説明する。
図12は本発明の画像撮像装置における画像処理系の一実施例の機能ブロック図を示しており、主として信号処理部(画像処理装置)の構成例を示している。画像撮像装置は、図11に示したように操作部、画像記憶部(フレームメモリ)、画像表示部などを備えているが、図12では省略してある。
図12において、制御部100は、装置の各部に必要な制御信号(クロック、水平/垂直同期信号、その他)を与えて、該各部の動作をパイプライン的に制御する。
撮像素子110は、広角で倍率色収差及び歪曲収差の大きい光学系(不図示の広角レンズ)を用いて撮像された光学像を電気信号(画像信号)に変換するための光電変換素子(例えばCCDやCMOSセンサ等)とカラーフィルタを備え、さらには、G画素に入射する緑波長領域の光および青波長領域の光以外の波長領域の光と、B画素に入射する青波長領域の光および緑波長領域の光以外の波長領域の光を、近傍のR画素に転送する手段を有している。すなわち、具体的には実施例1または実施例2で説明した撮像素子で構成される。また、この撮像素子110のR,G,Bの画素配列は、図2や図6に示したようなベイヤー配列となっている。そしてベイヤー配列のR,G,B画像信号が、制御部100から与えられる座標値(x,y)に基づいて順次出力される。さらに、制御部100では、撮像素子110に与える座標値(x,y)を、順次、所定の時間ずらして後段にも与えるようにする。なお、座標値(x,y)は、クロック、水平/垂直同期信号に基づき撮像素子110の内部で生成し、順次、後段に与えることでもよい。
A/D変換器120は、撮像素子110から出力されたアナログ信号としてのベイヤー配列のR,G,B画像信号をデジタル信号(画像データ)に変換して倍率色収差補正部130に送出する。例えば、画像データは、R,G,Bそれぞれ8ビットで構成される。一般にA/D変換器120の前段には図11に示したようにAGC回路が設けられるが、ここでは図示を省略する。
倍率色収差補正部130は、ベイヤー配列のR,G,B画像データを入力して、所定の式により該ベイヤー配列のまま座標変換を行って倍率色収差補正を施し、倍率色収差補正されたベイヤー配列のR,G,B画像データをベイヤー補完部140に送出する。このように、ベイヤー配列のR,G,B画像データのまま倍率色収差補正を施すことで、従来のベイヤー補完後に倍率色収差補正を行う場合に比べて、メモリ容量は3分の1で済む。ただし、単純な座標変換では、座標変換前と後でベイヤー配列が変化して、後段のベイヤー補完部140で正しくベイヤー補完を行えなくなる。すなわち、座標変換前と後でベイヤー配列を維持する必要がある。そこで、倍率色収差補正部130では、座標変換元のベイヤー配列の色が座標変換先と同じ色の場合は座標変換元の座標はそのままとするが、違う色の場合には、例えば、座標変換元の座標を、これにもっとも近い距離の座標変換先と同色の座標に変更する。これにより、ベイヤー配列のR,G,B画像のまま倍率色収差補正を施しても、ベイヤー配列を維持することができる。この倍率色収差補正部130については後で詳述する。
ベイヤー補完部140は、倍率色収差補正されたベイヤー配列のR,G,B画像データを入力して、R,G,B各色ごとに、全座標位置の画像データ(画素データ)を線形補完によって生成し、MTF補正部150に送出する。
図13にベイヤー配列のカラーフィルタの一例を示す。説明の便宜上、図13ではR,G,Bごとに分解して示したが、もちろん、実際にはR,G,B一体に配列(ベイヤー配列)される。ここで、G0は次式により求める。
0=(G2+G4+G6+G8)/4 (1)
また、R2,R4,R6,R8,R0は次式により求める。
2=(R1+R3)/2 (2)
4=(R3+R5)/2 (3)
6=(R5+R7)/2 (4)
8=(R1+R7)/2 (5)
0=(R1+R3+R5+R7)/4 (6)
2,B4,B6,B8,B0は上記R2,R4,R6,R8,R0の場合と同じであるので省略する。
MTF補正部150は、倍率色収差補正済みのベイヤー補完された各R,G,B画像データを入力して、FIRフィルタを用いてMTF補正処理を施し、MTF補正された各R,G,B画像データを出力する。
図14にMTF補正部150の概略構成を示す。変換部152は次式によりR,G,B画像データをYCbCr画素データに変換する。
Y=0.299R+0.587G+0.114B (7)
Cr=0.500R−0.419G−0.081B (8)
Cb=−0.169R−0.332G+0.500B (9)
FIRフィルタ(5×5フィルタ)154では、YCbCrのうち輝度信号Yのみを入力して所定のMTF補正を行う。Y信号のみのフィルタリング(MTF補正)を行うことで、色ノイズの増幅を抑えた高画質な画像を得ることができる。図15にFIRフィルタの係数の一例を示す。なお、Y信号についてフィルタリングを行っているため、MTF補正は色倍率補正の後に行われる必要がある。しかしながら、歪曲収差補正後にMTF補正を行う場合には、後述するように歪曲収差補正では座標変換の変換距離が大きく演算誤差が発生しやすい。その誤差がMTF補正により増幅され、画質に悪影響を及ぼす事を避けるため、本実施例のようにMTF補正は倍率色収差補正の後段、歪曲収差補正の前段に設置することが望ましい。
逆変換部156は、CbCr信号及びMTF補正されたY信号を入力して、次式により逆変換しR,G,B画像データを出力する。
R=Y+1.402Cr (10)
G=Y−0.714Cr−0.344Cb (11)
B=Y+1.772Cb (12)
歪曲収差補正部160は、倍率色収差補正及びMTF補正されたR,G,B画像データを入力して、所定の式によりR,G,B各色成分共通に座標変換(歪曲収差座標変換)を施し、歪曲収差補正されたR,G,B画像データを出力する。歪曲収差は大きいが、R,G,B各色成分で一様である。このため、歪曲収差補正部160での座標変換には、メモリ容量が大ではあるが、1ポートで良いため、高レイテンシのメモリ(DRAM)を使用することが可能である。
ガンマ補正部170は、歪曲収差補正部160から出力されるR,G,B画像データを入力して、R,G,Bそれぞれのルックアップテーブル等を用いて所定のガンマ補正処理を施し、ガンマ補正されたR,G,B画像データを出力する。
以上が図12に示した一実施例である画像撮像装置の全体的動作であるが、以下では本実施例の主要構成である倍率色収差補正部130について詳述する。
はじめに、図16により本発明の倍率色収差補正の原理を説明する。図16(a)は座標変換前のベイヤー配列、図16(b)は座標変換後のベイヤー配列を示す。図16では簡単にベイヤー配列を6×6ピクセルとするが、例えば解像度VGAでは640×480ピクセルで、ベイヤー配列は図16の繰り返しとなる。
倍率色収差はR,G,B各色成分でそれぞれ異なるずれをするが、光学系の設計データにより、倍率色収差の大きさが分かるため、本来の位置に対して、R,G,B各色成分がどの位置にずれるかを計算することができる。いま、図16(a)において、座標(0,0)の位置(ピクセル)の画素(G)は、倍率色収差によって座標(1,1)の位置にずれ、同様に座標(1,0)の画素(B)は座標(3,1)の位置にずれているとする。倍率色収差補正は、基本的には座標(1,0)、(3,1)の画素の画素値を、本来の位置である座標(0,0)、(1,0)の位置にコピーする、すなわち、座標変換することで可能である。ここで、座標(1,0)、(3,1)などを座標変換元の座標(X,Y)、本来の位置である座標(0,0)、(1,0)などを座標変換先の座標(x,y)と称す。また、座標の値を意味する場合は(x,y)や(X,Y)を座標値と称して、必要に応じて座標と座標値を使い分ける。
上述のように、ベイヤー配列のR,G,B画像データについて単純に座標変換を行った場合、座標変換前と後でベイヤー配列が変化し、後段で正しくベイヤー補完を行えなくなる。そこで、座標変換元の色が座標変換先と同色の場合は、そのまま座標変換元の画素の画素値を座標変換先にコピーするが、違う色の場合には、座標変換元の座標を、座標変換先と同色で、該座標変換元の座標に最も近い距離の座標に修正し、この修正後の座標の画素の画素値を座標変換先にコピーする。
図16(a)において、座標(0,0)の座標変換先と座標(1,1)の座標変換元の色は、どちらも緑(G)である。この場合は、座標変換元の座標(1,1)の画素(G)の画素値を、そのまま座標変換先の座標(0,0)の画素の画素値とする。一方、座標(1,0)の座標変換先と座標(3,1)の座標変換元では、座標(1,0)が青(B)に対して座標(3,1)は緑(G)である。この場合には、座標変換元を座標変換先の座標(1,0)と同じ青(B)で、座標(3,1)に最も近い距離の座標(図16(a)では座標(3,2)とする)に修正し、この修正後の座標(3,2)の画素(B)の画素値を、座標変換先の座標(1,0)の画素の画素値とする。これにより、図16(b)に示すように、座標変換後のベイヤー配列は、図16(a)の座標変換前のベイヤー配列に維持される。以下に、倍率色収差補正部130の具体的構成として二、三の実施例を示す。
[実施例4−1]
図17に倍率色収差補正部130の第1の実施例の全体構成図を示す。本実施例は、図16で説明したように、座標変換元座標の色が座標変換先座標と同色の場合は、そのまま、座標変換元座標の画素の画素値を座標変換先座標の画素の画素値とするが、違う色の場合には、座標変換元座標に最も近い距離の座標変換先座標と同色の座標の画素の画素値を座標変換先座標の画素の画素値とするものである。図17において、倍率色収差補正座標演算部1301、座標変換係数テーブル1302、色判断部1303、選択部1304、1305、四捨五入部1306、1307、配列判断部1308、座標修正部1309、配列選択部1310、選択部1311によって、座標変換先の座標値(x,y)に対する座標変換元の座標値(X,Y)を生成する座標変換手段が構成される。ラインバッフア(座標変換メモリ)1320は1ポートのRAMなどを用いて構成される。該ラインバッファ1320は、最小限、倍率色収差のy方向の最大ずれ量に対応するライン数があればよいが、もちろん、これ以上であってもよい。
倍率色収差と歪曲収差を受けたベイヤー配列のR,G,B画像データが、ラインバッファ1320に、座標値(x,y)に従って先頭ラインからFIFO形式で順次書き込まれる。この書込み動作と平行して(実際には所定時間遅れて)、選択部1311から出力される座標値(X,Y)に基づいて、ラインバッファ1320から倍率色収差補正されたベイヤー配列のベイヤー配列のR,G,B画像データが順次読み出される。すなわち、座標(X,Y)の画素の画素値が、座標(x,y)の画素の画素値として読み出される。後述するように、座標(X,Y)は、座標(x,y)とベイヤー配列色が違う場合、該座標(X,Y)に最も近い距離の座標(x,y)と同色の座標に修正されるため、ラインバッファ1320から出力されるR,G,B画像データのベイヤー配列は維持される。以下、図17の構成を詳述する。
倍率色収差補正座標変換演算部1301は、座標変換先の座標値(x,y)を入力して、多項式等の所定の座標変換式に従い、R,G,Bに対応する座標変換元の座標値X,Yを計算して選択部1304,1305に送出する。
ここで、座標変換式は、画面中央を原点とした場合、例えば、
X=x+[a(1)+a(2)×abs(x)+a(3)×abs(y)+a(4)×y2]×x
Y=y+[b(1)+b(2)×abs(y)+b(3)×abs(x)+b(4)×x2]×y
(13)
と表わすことができる。abs(x)、abs(y)は絶対値、a(1)〜a(4),b(1)〜b(4)は座標変換係数である。座標変換係数は、あらかじめ座標変換係数テーブル1302に保持される。
色判断部1303は、座標値(x,y)を入力して、ルックアップテーブル(LUT)などにより、ベイヤー配列における着目する座標変換先の座標(x,y)の色に対応する色IDを得る。例えば、LUTに座標値(x,y)をアドレスとして色IDをあらかじめ記憶しておく。ここで、色IDは、R=0,G=1,B=2とする。
選択部1304,1305は、色判断部1303の色IDに基づいて、倍率色収差補正座標変換演算部1301で計算されたR,G,Bに対応する座標変換元の座標値X,Yのうち、一つの色の座標値X,Yを選択する。式(13)より、座標値X,Yは整数とは限らない。四捨五入部1306,1307は、選択部1304,1305で選択された座標値X,Yを四捨五入(整数化)して、画素(ピクセル)対応の整数値の座標変換元座標値rX,rYを出力する。同時に、四捨五入部1306,1307は、XとrX、YとrYの各誤差(差)dX,dYを出力する。dX,dYは−0.5〜0.5の値をとる。図18に、計算で求められた座標変換元の座標値X,Y、それを四捨五入した座標rX,rY、両者の誤差dX,dYの関係を示す。図18でマスに囲まれた一つの正方形は各画素1ピクセルを示している。
配列判断部1308は、rX,rYを入力して、ルックアップなどにより、ベイヤー配列における着目する座標変換元座標(rX,rY)の配列値を得る。図16のベイヤー配列における配列値の例を図19に示す。図19において、各ピクセル中にカッコで記載した数値が配列値を示す。ここでは、配列値は0〜3とするが、配列が識別できれば何でもよい。
一方、座標修正部1309は、rX,rY,dX,dYを入力して、dXとdYの値に応じてrXとrYを修正する。すなわち、修正後の座標変換元座標値を計算する。この座標修正部1309では、ベイヤー配列における同色の色の配列パターンの取り得る全ての種類について、それぞれ修正後の座標変換元座標値を計算する。
図20に座標修正部1309における演算の内容を示す。図20のマスに囲まれた1つの正方形は、図18と同様に画素(ピクセル)を示している。ベイヤー配列においては、同色の色の配列パターンは図20の1〜5の5つに分類される。ここで、3×3の正方形の中央の正方形が、着目する修正対象の座標変換元である。図18に示したように、rXとrYは、この中央の正方形の中心位置に対応する。座標修正部1309は、図20のパターン1〜5のそれぞれについて、dXとdYに応じてrXとrYを修正する。具体的には、座標修正部1309は、図20のパターン1〜5について、その下に記載した(a)〜(e)の内容の演算を行って、それぞれX1とY1,X2とY2,X3とY3,X4とY4,X5とY5を出力する。すなわち、修正後の座標は、図20のパターンのそれぞれについて、網掛けの正方形のいずれかをとる。
図20において、パターン1は座標変換先と座標変換元が同色の場合に適用される。一方、パターン2〜5は座標変換先と座標変換元が異なる色の場合に適用される。ここで、パターン1はR,G,Bいずれの場合も適用される。パターン2,3,5は座標変換元の色がRあるいはBの場合に適用され、パターン4は座標変換元の色がGの場合に適用される。
配列選択部1310は、X1,Y1,X2,Y2,X3,Y3,X4,Y4,X5,Y5を入力して、配列判断部1308で得られた配列値に基づいて、R,G,Bそれぞれの色の修正後の座標変換元座標値X,Yを選択する。図10に配列値とX,Yの対応を示す。例えば、配列値が0の場合には、Rはパターン3のX3とY3の組をX,Yとし、Gはパターン1のX1とY1の組をX,Yとし、Bはパターン2のX2とY2の組をX,Yとする。配列値が1,2,3の場合も同様である。
選択部1311は、R,G,Bそれぞれの色のX,Yの組を入力して、色判定部1303で得られた色IDに基づいて、座標変換先と同色のX,Yの組を選択してラインバッファ1320に送る。この結果、ラインバッファ1320からは、座標(X,Y)の画素の画素値が座標(x,y)の画素の画素値として読み出される。座標(X,Y)と座標(x,y)とは同色に維持されるため、座標変換前と後でベイヤー配列が変化することがない。
以下に、処理の具体例として図16を例に説明する。はじめに、座標変換先の座標(x,y)が(0,0)、座標変換元の座標(X,Y)が(1,1)の場合について説明する。この場合、色判断部1303は色IDとしてG(1)を出力する。演算部1301は座標値(0,0)を入力として、R,G,Bそれぞれについて(X,Y)を計算し、選択部1304,1305はそのGの(X,Y)を出力する。四捨五入部1306,1307は(X,Y)を四捨五入し、(rX,rY)として(1,1)を出力する。配列判断部1308は、図19より配列値として3を出力する。座標修正部1309の個々の演算は省略する。配列選択部1310は、図21より、Rの(X,Y)として(X2,Y2)、Gの(X,Y)として(X1,Y1)、Bの(X,Y)として(X3,Y3)を選択する。選択部1311は、色IDがG(1)ということで、Gの(X,Y)の(X1,Y1)を選択する。図20より、(X1,Y1)=(rX,rY)であり、結局、座標変換元座標(1,1)がそのまま選択部1311の出力となる。ラインバッファ1320からは、座標(1,1)の画素の画素値が座標(0,0)の画素の画素値として読み出される。
次に、座標変換先の座標(x,y)が(1,0)、座標変換元の座標(X,Y)が(3,1)の場合について説明する。この場合、色判断部1303は色IDとしてB(2)を出力する。演算部1301は座標値(1,0)を入力として、R,G,Bそれぞれについて(X,Y)を計算し、選択部1304,1305はそのBの(X,Y)を出力する。四捨五入部1306,1307は(X,Y)を四捨五入し、(rX,rY)として(3,1)を出力する。また、四捨五入部1306,1307は誤差dX,dYとして、dX=0,dY=+0.2を出力するとする。配列判断部1308は、図19より配列値として同じく3を出力する。座標修正部1309の個々の演算は省略する。配列選択部1310は、図21より、Rの(X,Y)として(X2,Y2)、Gの(X,Y)として(X1,X1)、Bの(X,Y)として(X3,Y3)を選択し、選択部1311は、色IDがB(2)ということで、Bの(X,Y)の(X3,X3)を選択する。図20より、(X3,Y3)は、X3=rXであるが、Y3は、dY>0の時はY3=rY+1、それ以外はY3=rY−1となる。ここでは、dY=+0.2であるため、(X3,Y3)=(rX,rY+1)で、結局、選択部1311の出力は(3,2)となる。ラインバッファ1320からは、座標(3,2)の画素の画素値が座標(1,0)の画素の画素値として読み出される。
図16の構成によれば、座標変換元座標の色が座標変換先座標と同色の場合は、座標変換元座標はそのままとし、違う色の場合には、該座標変換元座標を、座標変換先座標と同色で該座標変換元座標に最も近い距離の座標に修正することが可能である。その結果、ベイヤー配列のR,G,B画像データのまま倍率色収差補正を実施しても、変換前と後でベイヤー配列を維持することが可能になる。また、座標変換メモリには、1ポートのRAMを用いることができる。そのため、従来3ポートの大容量のメモリが必要であったのと比較して、本実施例ではメモリ量が1/3でかつ、安価な1ポートのRAMを用いることが可能である。
[実施例4−2]
図22に倍率色収差補正部130の第2の実施例の全体構成図を示す。本実施例は、座標変換元の色が座標変換先座標と同色の場合は先の第1の実施例と同じであるが、違う色の場合に、該座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の二つの座標を選択して、各座標の画素値から座標変換先座標の相当する画素の画素値を補間演算し、その画素値を座標変換先座標の画素値とするものである。
図22において、倍率色収差補正座標変換演算部1301、色判断部1303、選択部1304,1305、四捨五入部1306,1307、配列判断部1308での処理は図6の場合とまったく同じであるので省略する。
座標修正部(A)1312、座標修正部(B)1315は、図17の座標修正部1309と同様に、rX,rY,dx,dyを入力して、ベイヤー配列における同色の配列パターンの取り得る全ての種類(パターン1〜5)について、それぞれ修正後の座標変換元座標値を計算するが、着目する修正対象の座標変換座標(dx,dy)の左右、上下、斜め等の異なる座標の座標値を計算する。同時に、座標修正部(B)1315では、新たにdという値も計算する。後述するように、このdは、2つの座標の画素の補間演算を行う際の重み付けの係数に用いられる。
図23に座標修正部(A)1312における演算の内容を示す。図23のパターン1〜5の意味するところは、先の図20と同じである。本実施例では、座標修正部(A)1312は、rX,rY,dX,dYを入力して、図23のパターン1〜5について、その下に記載した(a)〜(e)の内容の演算を行って、それぞれX1とY1、X2とY2、X3とY3、X4とY4、X5とY5を出力する。ここで、パターン1では、座標変換元座標(rX,rY)(中央の座標)をそのまま(X1,Y1)とする。パターン2では、座標変換元座標(rX,rY)の左隣の座標を(X2,Y2)とする。パターン3では、(rX,rY)の真上の座標を(X3,Y3)とする。パターン4では、パターン2と同じく(rX,rY)の左隣りの座標を(X4,Y4)とする(ここでは、縦方向は無視する)。パターン5では、dYに応じて(rX,rY)の左下あるいは左上の座標を(X5,Y5)とする。
図24に座標修正部(B)1315における演算の内容を示す。座標修正部(B)1315は、rX,rY,dX,dYを入力して、図24のパターン1〜5について、その下に記載した(a)〜(e)の内容の演算を行って、それぞれX1とY1、X2とY2、X3とY3、X4とY4、X5とY5を出力する。また、この座標修正部(B)1312では、同時に値d1,d2,d3,d4,d5も出力する。図24において、パターン1は図23の(a)と同じである。パターン2〜5が図23の(b)〜(e)と異なる。すなわち、パターン2では、座標変換元座標(rX,rY)(中央の正方形)の右隣りの座標を(X2,Y2)とし、同時にd2=d×0.5を出力する。パターン3では、(rX,rY)のましたの座標を(X3,Y3)とし、同時にd3=dY+0.5を出力する。パターン4では、パターン2と同じく(rX,rY)の右隣りの座標を(X4,Y4)とし(縦方向は無視)、同時にd4=dX+0.5を出力する。パターン5では、dYに応じて(rX,rY)の右下あるいは右上の座標を(X5,Y5)とし、同時にd5=dX+0.5を出力する。後述するように、d1〜d5により、2つの座標の画素の補間演算を行う際、1ピクセル以下の距離に応じた重み付けが行われる。
先に述べたように、パターン1は座標変換先と座標変換元が同色の場合に適用され、パターン2〜5は座標変換先と座標変換元が異なる色の場合に適用される。パターン1はRGBいずれの場合も適用される。これに対し、パターン2,3,5は座標変換元の色がRあるいはBの場合に適用され。パターン4に座標変換元の色がGの場合に適用される。
配列選択部(A)1313は、座標修正部(A)1312から出力されるX1,Y1,X2,Y2,X3,Y3,X4,Y4,X5,Y5を入力して、配列判断部1308で得られた配列値に基づいて、R,G,Bそれぞれの色の修正後の座標変換元座標値X,Yを選択する。選択部(A)1314は、配列選択部(A)1313から出力されるR,G,Bそれぞれの色のX、Yの組を入力して、色判断部1303で得られた色IDに基づいて、座標変換先と同色のX,Yの組を選択してラインバッファ1320に送る。配列選択部(A)1313、選択部(A)1314の処理は図17の配列選択部1310、選択部1311と同じである。
配列選択部(B)1316は、座標修正部(B)1315から出力されるX1,Y1,d1,X2,Y2,d2,X3,Y3,d3,X4,Y4,d4,X5,Y5,d5を入力して、配列判断部1308で得られた配列値に基づいて、R,G,Bそれぞれの色の修正後の座標変換元座標値X,Y、及び重み付け係数dを選択する。選択部(B)1317は、配列選択部(B)1316から出力されるR,G,Bそれぞれの色のX,Y,dの組を入力して、色判断部1303で得られた色IDに基づいて、座標変換先と同色のX,Y,dの組を選択し、X,Yの組はラインバッファ1320に送り、重み付け係数dは減算器1321及び乗算器1323に送る。配列選択部(B)1316、選択部(B)1317の処理は、図17の配列選択部1310、選択部1311と同じであるが、新たに係数dを出力する点が異なる。
ラインバッファ1320は、先に述べたように、最小限、倍率色収差のy方向の最大ずれ量に対応するライン数があればよいが、もちろん、これ以上であってもよい。ただし、本実施形態では、ラインバッファ1320は2ポートのRAMなどを用いて構成する。
倍率色収差と歪曲収差を受けたベイヤー配列のR,G,B画像データが、ラインバッファ1320に、座標(x,y)に従って、先頭ラインからFIFO形式で順次書き込まれる。この書き込み動作と平行して(実際には所定時間内遅れて)、該ラインバッファ1320から、選択部(A)1314及び選択部(B)1317から出力される座標値(X,Y)に基づいて、二つの異なる座標(X,Y)の画素の画素値が座標(x,y)に相当する画素の画素値として読み出される。図19、図23、図24より、この二つの異なる座標(X,Y)と座標(x,y)は同色である。なお、同色パターン1の場合は、二つの座標(X,Y)は同じ座標(rX,rY)となる。
減算器1321は、選択部(B)1317から座標値(X,Y)とともに出力される値dだけ1から減算する。乗算器1322は、選択部(A)1314からの座標値(X,Y)に基づいてラインバッファ1320から読み出される座標(X,Y)の画素の画素値と減算器1321の出力値とを乗算する。一方、乗算器1323は、選択部(B)1317からの座標値(X,Y)に基づいてラインバッファ1320から読み出される座標(X,Y)の画素の画素値と選択部(B)1317から座標値(X,Y)とともに出力される値dとを乗算する。加算器1324は、乗算器1322、1323の出力値を加算して、座標(x,y)の画素の画素値とする。すなわち、加算器1324からは、座標変換元座標(rX,rY)近傍の二つの座標(X,Y)の画素の画素値を重みつけ係数dに応じて重みつけを行って加算した画素値が、座標変換先座標の画素値として出力される。座標(X,Y)と座標(x,y)とは同色に維持されるため、座標変換前と後でベイヤー配列が変化することがない。
以下に、処理の具体例として図16を例に説明する。はじめに、座標変換先の座標(x,y)が(0,0)座標変換元の座標(rX,rY)が(1,1)の場合について説明する。この場合、選択部(A)1314からは(X,Y)として(1,1)が出力される。また、選択部(B)1317からは(X,Y)として同じく(1,1)が出力され、同時にd=0が出力される(途中の処理は省略)。したがって、ラインバッファ1320からは、同じ座標(1,1)の画素の画素値が二つ読み出される。d=0ということで、減算器1321の出力は1で、乗算器1322は座標(1,1)の画素の画素値をそのまま出力する。乗算器1323の出力は0である。結局、加算器1324からは、座標(1,1)の画素の画素値が、座標(0,0)の画素の画素値として出力される。
次に、座標変換先の座標(x,y)が(1,0)、座標変換元の座標(rX,rY)が(3,1)の場合について説明する。この場合、選択部(A)1314からは(X,Y)として(3,0)が出力される(途中の処理は省略)。また、選択部(B)1317からは(X,Y)として(3,2)が出力され、同時にd=0.7(d3=dY+0.5,dY=0.2)が出力される(途中の処理は省略)。したがって、ラインバッファ1320からは、座標(3,0)の画素の画素値Aと座標(3,2)の画素の画素値Bがそれぞれ読み出される。d=0.7ということで、減算器1321の出力は0.3である。乗算器1322の出力は0.3×A、乗算器1323の出力は0.7×Bとなる。加算器1324は、この乗算器1322,1323の出力を加算した値を出力する。こうして、加算器1324からは、二つの座標の画素の画素値を重み付け係数dに応じて重み付けを行って加算した画素値が、座標(x,y)の画素の画素値として出力される。
図22の構成によれば、ラインバッファには2ポートのRAM等が必要になるが、座標変換元の座標の色が座標変換先座標と違う色の場合に、該座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の二つの座標の画素値から座標変換先座標に相当する画素の画素値を補間演算することで、座標変換先座標の画質を向上することが可能である。もちろん、変換前と後でベイヤー配列は維持される。
なお、図22の構成を拡張して、座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の3つ以上の座標の画素値から座標変換先座標に相当する画素の画素値を補間演算してもよく(例えば、4点の画素の画素値を補間演算する)、この場合、座標変換先の画素の画質がさらに向上する。ただし、ラインバッファのポート数は増加する。
[実施例4−3]
これは、先の第2の実施例(実施例4−2)と基本的に同じであるが、座標変換元座標の色が座標変換先座標と違う色の場合に、該座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の二つの座標として、撮像素子110の読み出し方向と同方向(x)の二つの座標に統一するものである。倍率色収差補正部130の全体構成は図22と同じであるので省略する。先の第2の実施例(実施例4−2)とは、座標修正部(A)1312と座標修正部(B)1315の演算の内容が一部相違するだけである。
図25に座標修正部(A)1312の演算の内容を示し、図26に座標修正部1315の演算の内容を示す。先の図22、図23との相違はパターン3の場合だけである。すなわち、パターン1,2,4,5の場合は、図22,図23においても、撮像素子110の読み出し方向と同方向(x)の二つの座標(パターン1では同じ座標)の組みが選択される。パターン3の場合、図22,図23では、y方向の二つの座標の組を選択していた。これに対し、本実施例では、図25、図26に示すように、パターン3の場合、二つの座標の組として、座標変換元座標の上か下のいずれか一方の同じ座標を選択するようにする。また、重み付け係数d3は0とする。したがって、補間演算はパターン1の場合と同じである。これにより、パターン1〜5のいずれの場合にも撮像素子110の読み出し方向と同方向(x)の二つの座標の組を選択することができる。
なお、撮像素子110の読み出し方向がy方向の場合には、座標修正部(A)1312、座標修正部1315の演算の内容を変更することで、y方向の二つの座標の組を選択することができる。
本実施例によれば、ラインバッファにおけるバーストリードがやりやすくなり、RAM等のランダムアクセスを減らすことが可能になる。したがって、低コストの低速なRAM等が使用できる。
以上、図12の構成において、倍率色収差補正部130の二、三の実施例について説明したが、倍率色収差補正部130は、倍率色収差と歪曲収差を一緒に補正する構成とすることでもよい。これにより、歪曲収差補正部160が省略でき、歪曲収差補正用の座標変換メモリが必要なくなる。倍率色収差と歪曲収差を一緒に補正する構成は、図17や図22などと基本的に同じであり、倍率色収差補正座標変換演算部1301を倍率色収差及び歪曲収差補正座標変換演算部とすればよい。該演算部では、座標変換先の座標値(x,y)を入力して、所定の座標変換式により、R,G,B対応に、座標変換元の座標値X,Yとして、倍率色収差に歪曲収差を加えた座標値を計算して出力する。これ以降の処理は、これまで説明した実施例4−1,4−2,4−3と基本的に同じである。
本発明の撮像素子の第一の構成例を示す概略構成図である。 図1に示すような構成でベイヤー配列の撮像素子を用いた場合の画素の2次元配列図である。 図2に示すa,b線における断面図である。 本発明の撮像素子の第二の構成例を示す概略構成図である。 ダイクロイック素子の一例であるダイクロイックプリズムを上方から見た平面図である。 図4に示すような構成でベイヤー配列の撮像素子を用いた場合の画素の2次元配列図である。 図6に示すa,b線における断面図である。 本発明に係る画像撮像装置のシステム構成例を示す図である。 一般的なR,G,Bフィルタの分光特性を示す図である。 倍率色収差のある光学系を用いて撮影を行った時の取得画像の模式図である。 本発明の画像撮像装置における画像処理系一構成例を示すブロック図である。 本発明の画像撮像装置における画像処理系の主として信号処理部(画像処理装置)の構成例を示すブロック図である。 ベイヤー配列のカラーフィルタの一例を示す図である。 MTF補正部の一実施例を示す構成図である。 FIRフィルタの一例を示す図である。 本発明の倍率色収差補正の原理を説明する図である。 図12における倍率色収差補正部の第1の実施例の全体構成図である。 座標変換元の座標、四捨五入した座標、誤差量の関係を示す図である。 図17の配列判断部での処理を説明する図である。 図17の座標修正部の演算内容を示す図である。 図17の配列選択部での処理を示す図である。 図12における倍率色収差補正部の第2の実施例の全体構成図である。 図22の座標修正部(A)の演算内容を示す図である。 図22の座標修正部(B)の演算内容を示す図である。 倍率色収差補正部の第3の実施例における座標修正部(A)の演算内容を示す図である。 倍率色収差補正部の第3の実施例における座標修正部(B)の演算内容を示す図である。 撮像素子の製造方法の一例を示す工程説明図である。 従来技術の撮像素子の構成例を示す図である。
符号の説明
90:光学系
91:撮像素子
93:前処理部
94:制御回路
95:信号処理部
96:フレームメモリ
97:ビデオエンコーダ
98:ディスプレイ(画像表示部)
100:制御部
110:撮像素子
120:A/D変換器
130:倍率色収差補正部
140:ベイヤー補完部
150:MTF補正部
160:歪曲収差補正部
170:ガンマ補正部
201:光電変換素子
202:カラーフィルタ
203:SWS素子
301:光電変化素子
302:カラーフィルタ
303:ダイクロイック素子
310:ダイクロイックプリズム
311:ダイクロイックプリズム
401:広画角で倍率色収差の大きい光学系
402:撮像素子
403:画像処理系(倍率色収差補正処理)

Claims (18)

  1. 複数の受光部を有する光電変換素子と、前記光電変換素子の受光面上に設けられ複数の受光部に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域のフィルタが配置されたカラーフィルタを有し、前記受光部と前記フィルタからなるR,G,Bの画素が二次元配列された撮像素子であって、
    G画素に入射する緑波長領域の光および青波長領域の光以外の波長領域の光と、B画素に入射する青波長領域の光および緑波長領域の光以外の波長領域の光を、近傍のR画素に転送する手段を有することを特徴とする撮像素子。
  2. 請求項1記載の撮像素子において、
    前記R画素は赤外(IR)波長領域の光まで透過するフィルタを有し、前記G画素または前記B画素に入射するIR波長領域の光を、前記G画素または前記B画素に隣接する、または接するR画素に転送する手段を有することを特徴とする撮像素子。
  3. 請求項1または2記載の撮像素子において、
    前記R画素に転送する手段は、赤波長領域の光と赤外波長領域の光を転送する構造を有することを特徴とする撮像素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の撮像素子において、
    前記R画素に転送する手段として、特定の波長の光を透過または反射または回折させる素子を用いることを特徴とする撮像素子。
  5. 請求項4記載の撮像素子において、
    前記転送する手段として、サブ波長構造の素子(SWS素子)を用いることを特徴とする撮像素子。
  6. 請求項4記載の撮像素子において、
    前記転送する手段として、ダイクロイック膜またはダイクロイックプリズムからなるダイクロイック素子を用いることを特徴とする撮像素子。
  7. 請求項6記載の撮像素子において、
    前記R画素は、前記G画素および前記B画素よりも前記受光面に像を結ぶ光学系に対して凸であることを特徴とする撮像素子。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の撮像素子において、
    前記画素の配列がベイヤー配列のとき、前記転送する手段は、前記G画素に入射する光のうち、少なくともIR波長領域の光を隣接する前記R画素に転送することを特徴とする撮像素子。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一つに記載の撮像素子において、
    前記画素の配列がベイヤー配列のとき、前記転送する手段は、前記B画素に入射する光のうち、少なくともIR波長領域の光を隣接する前記R画素に転送することを特徴とする撮像素子。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一つに記載の撮像素子と、前記撮像素子に像を結ぶ撮像光学系と、前記撮像素子から出力される画像データを処理する画像処理系と、を有することを特徴とする画像撮像装置。
  11. 請求項10記載の画像撮像装置において、
    前記撮像光学系が、広画角で倍率色収差が大きい光学系の場合は、前記画像処理系は、前記G画素、前記B画素、および前記IR波長領域の光を含む前記R画素の輝度に対して倍率色収差補正を実施することを特徴とする画像撮像装置。
  12. 請求項11記載の画像撮像装置において、
    前記画像処理系は、前記撮像素子で読み取られた少なくとも倍率色収差を含むカラーフィルタ配列の画像データを処理する画像処理装置を有し、該画像処理装置により、前記倍率色収差を含むカラーフィルタ配列の画像データの各画素を座標変換して倍率色収差補正処理を行い、倍率色収差補正されたカラーフィルタ配列の画像データについて、カラーフィルタ配列による画素欠陥を補完処理することを特徴する画像撮像装置。
  13. 請求項12記載の画像撮像装置において、
    前記倍率色収差補正処理は、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とし、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元に最も近い距離の座標変換先と同色の座標の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とすることを特徴する画像撮像装置。
  14. 請求項12記載の画像撮像装置において、
    前記倍率色収差補正処理は、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値とし、座標変換元のカラーフィルタ配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元近傍の座標変換先と同色の複数の座標の画素の画素値から、座標変換先に相当する画素の画素値を補間処理し、得られた画素値を座標変換先の画素の画素値とすることを特徴する画像撮像装置。
  15. 請求項14記載の画像撮像装置において、
    前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の複数の座標は二つとすることを特徴する画像撮像装置。
  16. 請求項15記載の画像撮像装置において、
    前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の二つの座標は、前記撮像素子の読み出し方向と同方向の座標とすることを特徴する画像撮像装置。
  17. 請求項12乃至16のいずれか一つに記載の画像撮像装置において、
    前記倍率色収差補正処理では、歪曲収差補正を一緒に行うことを特徴とする画像撮像装置。
  18. 請求項12乃至16のいずれか一つに記載の画像撮像装置において、
    前記倍率色収差補正された画像データのカラーフィルタ配列による画素欠陥を補完処理した画像データについて歪曲収差補正処理することを特徴とする画像撮像装置。
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