JP5062846B2 - 画像撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は広画角で倍率色収差、歪曲収差などが大きい光学系を用いて撮像された画像を取得する画像撮像装置に関し、特に取得した画像の倍率色収差、歪曲収差を補正する技術に関する。
近年、車のバックモニタなどの用途に向けに、広角の小型撮像装置の需要が増大している。しかしながら、小型で倍率色収差や歪曲収差が小さい光学系を設計するのは困難であり、画像処理と組み合わせて性能を向上させる必要がある。この場合、従来は、CCDやCMOSセンサといった撮像素子より得られた画像データについて、後段で座標変換して倍率色収差や歪曲収差を補正していた。
図17に従来のこの種の画像撮像装置の構成図を示す。図において、撮像素子1はCCDやCMOSセンサ等で構成され、広角で倍率色収差や歪曲収差の大きい光学系(不図)を通して撮像された光学像を電気信号(画像データ)に変換する。カウンタ2は、外部等から与えられるクロック、水平/垂直同期信号(不図)に基づいてフレームアドレスである座標値(x,y)を生成する。該カウンタ2の座標値(x,y)に基づき、撮像素子10から画像データが順次読み出されて、フレームメモリ3に順次書き込まれる。なお、フレームメモリ3は所定ライン数分のラインバッファでもよい。一方、座標変換手段4は、カウンタ2の座標値(x,y)を入力して、所定の座標変換式に従って倍率色収差や歪曲収差補正の変換座標を計算し、該変換後の座標値(x,y)を用いて、フレームメモリ3から画像データを順次読み出していく。これにより、フレームメモリ3からは、倍率色収差や歪曲収差補正された画像データが読み出される。
例えば、特許文献1には、CCDやCMOSセンサといった撮像素子より得られたR(赤)、G(緑)、B(青)信号を後段で、RGB各色成分毎に独立に座標変換して倍率色収差と歪曲収差を同時に補正する手法、あるいは、倍率色収差は無視し、RGB各色成分一緒に座標変換して歪曲収差のみを補正する手法が記載されている。
特開2006−345054号公報
従来技術においては、倍率色収差や歪曲収差補正のための座標変換を実現するのに別途、大容量のフレームメモリ、あるいはラインバッフアが必要であった。特にRGB各色成分毎に独立に座標変換して倍率色収差と歪曲収差を同時に補正する場合には、RGB独立にアドレス指定できるメモリが必要で、高価な3チップ構成の3ポートのRAM(SRAMなど)を使用するか、時分割でRAMを駆動する必要がある。また、RGB各色成分共通に座標変換して歪曲収差のみを補正する場合には、1チップ構成の低価格のDRAM等を使用することが可能であるものの、メモリを別途必要とすることには変わりがない。
さらに、一般に撮像素子にはベイヤー配列などの色フィルタが設けられている。従来技術においては、撮像素子により得られた信号について、ベイヤー配列など、色フィルタのカラー配列による画素欠陥を補完した後に倍率収差や歪曲色収差の補正を行っており、同様に別途、大容量のフレームメモリ、あるいはラインバッファが必要であった。
本発明の目的は、所定のカラー配列の色フィルタを設けた撮像素子を使用する場合にも、別途フレームメモリやラインバッフアを持たずにカラー配列の状態で座標変換を行って、倍率色収差補正や歪曲収差補正を可能とする画像撮像装置を提供することにある。
本発明の画像撮像装置は、光学系による光学像を電気信号としての画像データに変換する所定のカラー配列の色フィルタを備えた撮像素子と、該撮像素子の本来の座標値(x,y)をそれと異なる座標値(X,Y)に、座標値(x,y)に対応する前記色フィルタの色を考慮し所定のカラー配列の状態で座標変換する座標変換手段とを有し、撮像素子は、座標値(x,y)を座標変換先、座標値(X,Y)を座標変換元として、座標値(X,Y)の画素の画素値を座標値(x,y)の画素の画素値として読み出すことを特徴する。これにより、座標変換用のフレームメモリやラインバッファは不要になり、撮像素子から直接、座標変換されたカラー配列の画像データが読み出される。
具体的には、座標変換手段は、撮像素子が、座標変換元のカラー配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値として読出し、座標変換元のカラー配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元近傍の座標変換先と同色の2つの座標の画素の画素値を読み出すように座標変換するとともに、撮像素子から読み出された前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の2つの座標の画素の画素値について、その各画素値から座標変換先に相当する画素の画素値を補間処理し、得られた画素値を座標変換先の画素の画素値とする補正手段を備える。これにより、座標変換前と後でカラー配列を維持でき、かつ、座標変換先の画素の画質が向上する。
撮像素子は、ランダムアクセス機構を備える。座標変換手段は、該撮像素子に内蔵されてもよい。これにより、撮像素子は、座標変換手段と一緒に1チップ化が可能になり、小型化、低コスト化が達成される。
座標変換手段は、画像データを所定のカラー配列の状態で倍率色収差と歪曲収差のいずれか一方あるいは両方を補正するために座標変換する。
別の実施例では、座標変換手段は、撮像素子が、座標変換元のカラー配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値として読出し、座標変換元のカラー配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元近傍の座標変換先と同色の複数の座標の画素の画素値を読み出すように座標変換するとともに、撮像素子から読み出された前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の複数の座標の画素の画素値について、その各画素値から座標変換先に相当する画素の画素値を補間処理し、得られた画素値を座標変換先の画素の画素値とする補正手段を備える。これにより、座標変換前と後でカラー配列を維持でき、かつ、座標変換先の画素の画質が向上する。
また、本発明の画像撮像装置は、座標変換されたカラー配列の画像データについて、該カラー配列による画素欠陥を補完する補完手段をさらに備える。
本発明によれば、カラー配列の色フィルタを備えた撮像素子を使用する画像撮像装置において、直接、撮像素子から所定のカラー配列の状態で倍率色収差補正や歪曲収差補正等の座標変換された画像データを読み出すことができ、座標変換用フレームメモリやラインバッファ等を別途持つ必要がなくなり、装置全体のコスト低減が可能になる。
図1は本発明の画像撮像装置の基本構成図を示す。図1において、撮像素子110は、ランダムアクセスが可能なCMOSカラーセンサ等で構成され、広角で倍率色収差及び歪曲収差の大きい光学系10を用いて撮像された光学像を電気信号(画像データ)に変換する。該撮像素子110には、ベイヤー配列等、所定のカラー配列の色フィルタが設けられている。カウンタ120は、外部等から与えられるクロック、水平/垂直同期信号(不図)に基づいて撮像素子110の本来の座標値(x,y)を生成する。座標変換手段130は、カウンタ120の座標値(x,y)を入力として、順次、該座標値(x,y)に対応する色フィルタの色を考慮し所定のカラー配列の状態で、所定の座標変換式に従って倍率色収差補正及び/又は歪曲収差補正のための座標変換元の座標値(X,Y)を計算して、撮像素子110に与える。撮像素子110は、該座標値(X,Y)を読出しアドレスとして、順次、当該座標(X,Y)の画素の画素値を座標(x,y)の画素の画素値として読み出す。
ここで、座標変換式は、画面中央を原点とした場合、例えば、
X=x+[a(1)+a(2)×abs(x)+a(3)×abs(y)+a(4)×y2]×x
Y=y+[b(1)+b(2)×abs(y)+b(3)×abs(x)+b(4)×x2]×y
(1)
と表わすことができる。abs( )は絶対値、a(1)〜a(4),b(1)〜b(4)は座標変換係数である。座標変換係数は、あらかじめテーブルなどに保持しておけばよい。
図1の構成とすることにより、撮像素子110から直接、所定のカラー配列の状態で倍率色収差補正及び/又は歪曲収差補正された画像データを読み出すことが可能となり、別途、座標変換のためのフレームメモリやラインバッファを持つ必要がなくなる。
なお、図1において、カウンタ120、座標変換手段130は撮像素子110に内蔵した構成とすることでもよい。
以下に、本発明の画像撮像装置の一実施の形態について詳しく説明する。実施形態では、撮像素子はベイヤー配列の色フィルタを持つとするが、もちろん、本発明はCMYG配列や、RGB+Ir(赤外)配列など他の色フィルタを持つ撮像素子にも適用可能である。また、画像の色成分は加法3原色の赤(R)、緑(G)、青(B)とするが、減法3原色のY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)でもよい。
従来技術においては、撮像素子により得られた信号について、ベイヤー配列など、所定のカラー配列による画素欠陥を補完した後に倍率色収差の補正を行っていた。しかしながら、倍率色収差が大きい光学系に対応するためには、倍率色収差用(座標変換用)のメモリの容量が極めて多く必要であり、装置が非常に高価になっていた。さらに、倍率色収差は色成分毎に異なるため、倍率色収差補正用には各色成分独立にアドレス指定できるメモリが必要で、高価な3チップ構成の3ポートのRAM(SRAMなど)を使用するか、時分割でRAMを駆動する必要があり、この点からも装置が非常に高価となっていた。
以下に説明する実施形態では、撮像素子から直接、ベイヤー配列の状態で倍率色収差補正した画像データを読出し、この倍率色収差補正されたベイヤー配列の画像データについて、ベイヤー配列による画素欠陥を補完処理する。その後、MTF補正、歪曲収差補正、γ補正等の処理を行う。
図2は本発明を適用した画像撮像装置の一実施形態の全体ブロック図を示す。画像撮像装置は、他に操作部、画像記憶部、画像表示部などを備えているが、図2では省略してある。本画像撮像装置は、例えば、車載カメラとして使用されるが、用途はこれに限らない。
図2において、制御部100は、装置の各部に必要な制御信号(クロック、水平/垂直同期信号、その他)を与えて、該各部の動作をパイプライン的に制御する。
撮像素子110は、広角で倍率色収差及び歪曲収差の大きい光学系(不図)を用いて撮像された光学像を電気信号(画像信号)に変換するための、例えばCMOSセンサ等で構成されるが、ランダムアクセス機構を備えている。また、該撮像素子110にはヘイヤー配列の色フィルタが設けられている。
カウンタ120は、制御部100から与えられているクロック、水平/垂直同期信号に基づいて座標値(x,y)を生成して座標変換手段としての座標変換処理部130に与える。なお、図2では省略したが、カウンタ120で生成された座標値(x,y)は、順次、所定の時間ずらして後段にも与えるようにする。
座標変換処理部130は、カウンタ120から出力された座標値(x,y)を入力として、順次、(1)式等の所定の座標変換式に従って倍率色収差補正の変換座標を計算し、その変換後座標値(X,Y)を出力する。撮像素子110は、該座標値(X,Y)を読出しアドレスとして、順次、当該座標値(X,Y)の画素の画素値を読み出していく。すなわち、撮像素子110から直接、倍率色収差補正済みのベイヤー配列のRGB画像信号が読み出される。
なお、単純な座標変換では、座標変換前と後でベイヤー配列が変化して、後段のベイヤー補完部150で正しくベイヤー補完を行えなくなる。すなわち、座標変換前と後でベイヤー配列を維持する必要がある。そこで、座標変換処理部130では、座標変換元のベイヤー配列の色が座標変換先と同じ色の場合は座標変換元の座標はそのままとするが、違う色の場合には、例えば、座標変換元の座標を、これにもっとも近い距離の座標変換先と同色の座標に変更する。これにより、ベイヤー配列のRGB画像のまま倍率色収差補正を施しても、ベイヤー配列を維持することができる。この座標変換処理部130については後で詳しく説明する。
先に述べたように、カウンタ120、座標変換処理部130は、CMOSセンサ等の撮像素子110に内蔵することでもよい。
A/D変換器140は、撮像素子110から出力されたアナログ信号としての倍率色収差補正済みのベイヤー配列のRGB画像信号をデジタル信号(画像データ)に変換して送出する。例えば、画像データは、RGBそれぞれ8ビットで構成される。なお、A/D変換器140も、カウンタ120、座標変換処理部130とともに撮像素子110に内蔵することでもよい。
ベイヤー補完部150は、倍率色収差補正されたベイヤー配列のRGB画像データを入力して、RGB各色ごとに、全座標位置の画像データ(画素データ)を線形補完によって生成し、MTF補正部160に送出する。
図3にベイヤー配列のカラーフィルタを示す。説明の便宜上、図3ではR,G,Bごとに分解して示したが、もちろん、実際にはRGB一体に配列(ベイヤー配列)される。ここで、G0は次式により求める。
0=(G2+G4+G6+G8)/4 (2)
また、R2,R4,R6,R8,R0は次式により求める。
2=(R1+R3)/2 (3)
4=(R3+R5)/2 (4)
6=(R5+R7)/2 (5)
8=(R1+R7)/2 (6)
0=(R1+R3+R5+R7)/4 (7)
2,B4,B6,B8,B0は上記R2,R4,R6,R8,R0の場合と同じであるので省略する。
MTF補正部160は、倍率色収差補正済みのベイヤー補完された各RGB画像データを入力して、FIRフィルタを用いてMTF補正処理を施し、MTF補正された各RGB画像データを出力する。
図4にMTF補正部160の概略構成を示す。変換部162は次式によりRGB画像データをYCbCr画素データに変換する。
Y=0.299R+0.587G+0.114B (8)
Cr=0.500R−0.419G−0.081B (9)
Cb=−0.169R−0.332G+0.500B (10)
FIRフィルタ(5×5フィルタ)164では、YCbCrのうち輝度信号Yのみを入力して所定のMTF補正を行う。Y信号のみのフィルタリング(MTF補正)を行うことで、色ノイズの増幅を抑えた高画質な画像を得ることができる。図5にFIRフィルタの係数の一例を示す。なお、Y信号についてフィルタリングを行っているため、MTF補正は色倍率補正の後に行われる必要がある。しかしながら、歪曲収差補正後にMTF補正を行う場合には、後述するように歪曲収差補正では座標変換の変換距離が大きく演算誤差が発生しやすい。その誤差がMTF補正により増幅され、画質に悪影響を及ぼす事を避けるため、本実施例のようにMTF補正は倍率色収差補正の後段、歪曲収差補正の前段に設置することが望ましい。
逆変換部166は、CbCr信号及びMTF補正されたY信号を入力して、次式により逆変換しRGB画像データを出力する。
R=Y+1.402Cr (11)
G=Y−0.714Cr−0.344Cb (12)
B=Y+1.772Cb (13)
歪曲収差補正部170は、倍率色収差補正及びMTF補正されたRGB画像データを入力して、所定の式によりRGB各色成分共通に座標変換(歪曲収差座標変換)を施し、歪曲収差補正されたRGB画像データを出力する。歪曲収差は大きいが、RGB各色成分で一様である。このため、歪曲収差補正部170での座標変換には、メモリ容量が大ではあるが、1ポートで良いため、高レイテンシのメモリ(DRAM)を使用することが可能である。
ガンマ補正部180は、歪曲収差補正部170から出力されるRGB画像データを入力して、RGBそれぞれのルックアップテーブル等を用いて所定のガンマ補正処理を施し、ガンマ補正されたRGB画像データを出力する。
図2のような構成を取ることにより、撮像素子自体がフレームメモリやラインバッファ(RAM)の機能を果たし、別途座標変換のためのRAMが必要なくなる。そのため、装置のさらなる低価格化や小型化が可能となる。通常、座標変換はカラーフィルタの欠陥色の補間を行った後に行う必要があり、撮像素子を座標変換用のRAMとして使用することは出来なかった。このような構成が可能となったのは、撮像素子のカラーフィルタの配列のまま座標変換を可能とした本実施形態に起因する。
以下では本実施形態の主要構成である座標変換処理部130について詳述する。
はじめに、図6によりベイヤー配列のまま座標変換して倍率色収差補正を可能とする原理を説明する。図6(a)は座標変換前のベイヤー配列、図6(b)は座標変換後のベイヤー配列を示す。図6では簡単にベイヤー配列を6×6ピクセルとするが、例えば解像度VGAでは640×640ピクセルで、ベイヤー配列は図6の繰り返しとなる。
倍率色収差はRGB各色成分でそれぞれ異なるずれをするが、光学系の設計データにより、倍率色収差の大きさが分かるため、本来の位置に対して、RGB各色成分がどの位置にずれるかを計算することができる。いま、図6(a)において、座標(0,0)の位置(ピクセル)の画素(G)は、倍率色収差によって座標(1,1)の位置にずれ、同様に座標(1,0)の画素(B)は座標(3,1)の位置にずれているとする。倍率色収差補正は、基本的には座標(1,1)、(3,1)の画素の画素値を、本来の位置である座標(0,0)、(1,0)の位置にコピーする、すなわち、座標変換することで可能である。ここで、座標(1,1)、(3,1)などを座標変換元の座標(X,Y)、本来の位置である座標(0,0)、(1,0)などを座標変換先の座標(x,y)と称す。また、座標の値を意味する場合は(x,y)や(X,Y)を座標値と称して、必要に応じて座標と座標値を使い分ける。
ところで、上述のように、ベイヤー配列のRGB画像データについて単純に座標変換を行った場合、座標変換前と後でベイヤー配列が変化し、後段で正しくベイヤー補完を行えなくなる。そこで、座標変換元の色が座標変換先と同色の場合は、そのまま座標変換元の画素の画素値を座標変換先にコピーするが、違う色の場合には、座標変換元の座標を、座標変換先と同色で、該座標変換元の座標に最も近い距離の座標に修正し、この修正後の座標の画素の画素値を座標変換先にコピーする。
図6(a)において、座標(0,0)の座標変換先と座標(1,1)の座標変換元の色は、どちらも緑(G)である。この場合は、座標変換元の座標(1,1)の画素(G)の画素値を、そのまま座標変換先の座標(0,0)の画素の画素値とする。一方、座標(1,0)の座標変換先と座標(3,1)の座標変換元では、座標(1,0)が青(B)に対して座標(3,1)は緑(G)である。この場合には、座標変換元を座標変換先の座標(1,0)と同じ青(B)で、座標(3,1)に最も近い距離の座標(図6(a)では座標(3,2)とする)に修正し、この修正後の座標(3,2)の画素(B)の画素値を、座標変換先の座標(1,0)の画素の画素値とする。これにより、図6(b)に示すように、座標変換後のベイヤー配列は、図6(a)の座標変換前のベイヤー配列に維持される。以下に、座標変換処理部130の具体的構成として二、三の実施例を示す。
図7に座標変換処理部130の第1の実施例の全体構成図を示す。本実施例は、図6で説明したように、座標変換元座標の色が座標変換先座標と同色の場合は、そのまま、座標変換元座標の画素の画素値を座標変換先座標の画素の画素値とするが、違う色の場合には、座標変換元座標に最も近い距離の座標変換先座標と同色の座標の画素の画素値を座標変換先座標の画素の画素値とするものである。
図7において、倍率色収差補正座標演算部1301、座標変換係数テーブル1302、色判断部1303、選択部1304、1305、四捨五入部1306、1307、配列判断部1308、座標修正部1309、配列選択部1310、選択部1311によって、座標変換先の座標値(x,y)に対する座標変換元の座標値(X,Y)を生成する。この選択部1311から出力される座標値(X,Y)に基づいて、撮像素子110から倍率色収差補正されたベイヤー配列のベイヤー配列のRGB画像データが順次読み出される。すなわち、撮像素子110の座標(X,Y)の画素の画素値が、座標(x,y)の画素の画素値として読み出される。後述するように、座標(X,Y)は、座標(x,y)とベイヤー配列色が違う場合、該座標(X,Y)に最も近い距離の座標(x,y)と同色の座標に修正されるため、撮像素子110から出力されるRGB画像データのベイヤー配列は維持される。以下、図7の構成をさらに詳述する。
倍率色収差補正座標変換演算部1301は、座標変換先の座標値(x,y)を入力して、先の(1)式等の所定の座標変換式に従い、RGBに対応する座標変換元の座標値X,Yを計算して選択部1304,1305に送出する。座標変換係数は、あらかじめ座標変換係数テーブル1302に保持されている。
色判断部1303は、座標値(x,y)を入力して、ルックアップテーブル(LUT)などにより、ベイヤー配列における着目する座標変換先の座標(x,y)の色に対応する色IDを得る。例えば、LUTに座標値(x,y)をアドレスとして色IDをあらかじめ記憶しておく。ここで、色IDは、R=0,G=1,B=2とする。
選択部1304,1305は、色判断部1303の色IDに基づいて、倍率色収差補正座標変換演算部1301で計算されたRGBに対応する座標変換元の座標値X,Yのうち、一つの色の座標値X,Yを選択する。ここで、座標値X,Yは整数とは限らない。四捨五入部1306,1307は、選択部1304,1305で選択された座標値X,Yを四捨五入(整数化)して、画素(ピクセル)対応の整数値の座標変換元座標値rX,rYを出力する。同時に、四捨五入部1306,1307は、XとrX、YとrYの各誤差(差)dX,dYを出力する。dX,dYは−0.5〜0.5の値をとる。図8に、計算で求められた座標変換元の座標値X,Y、それを四捨五入した座標rX,rY、両者の誤差dX,dYの関係を示す。図8でマスに囲まれた一つの正方形は各画素1ピクセルを示している。
配列判断部1308は、rX,rYを入力して、ルックアップなどにより、ベイヤー配列における着目する座標変換元座標(rX,rY)の配列値を得る。図6のベイヤー配列における配列値の例を図9に示す。図9において、各ピクセル中にカッコで記載した数値が配列値を示す。ここでは、配列値は0〜3とするが、配列が識別できれば何でもよい。
一方、座標修正部1309は、rX,rY,dX,dYを入力して、dXとdYの値に応じてrXとrYを修正する。すなわち、修正後の座標変換元座標値を計算する。この座標修正部1309では、ベイヤー配列における同色の色の配列パターンの取り得る全ての種類について、それぞれ修正後の座標変換元座標値を計算する。
図10に座標修正部1309における演算の内容を示す。図10のマスに囲まれた1つの正方形は、図8と同様に画素(ピクセル)を示している。ベイヤー配列においては、同色の色の配列パターンは図10の1〜5の5つに分類される。ここで、3×3の正方形の中央の正方形が、着目する修正対象の座標変換元である。図8に示したように、rXとrYは、この中央の正方形の中心位置に対応する。座標修正部1309は、図10のパターン1〜5のそれぞれについて、dXとdYに応じてrXとrYを修正する。具体的には、座標修正部1309は、図10のパターン1〜5について、その下に記載した(a)〜(e)の内容の演算を行って、それぞれX1とY1,X2とY2,X3とY3,X4とY4,X5とY5を出力する。すなわち、修正後の座標は、図10のパターンのそれぞれについて、網掛けの正方形のいずれかをとる。
図10において、パターン1は座標変換先と座標変換元が同色の場合に適用される。一方、パターン2〜5は座標変換先と座標変換元が異なる色の場合に適用される。ここで、パターン1はRGBいずれの場合も適用される。パターン2,3,5は座標変換元の色がRあるいはBの場合に適用され、パターン4は座標変換元の色がGの場合に適用される。
配列選択部1310は、X1,Y1,X2,Y2,X3,Y3,X4,Y4,X5,Y5を入力して、配列判断部1308で得られた配列値に基づいて、R,G,Bそれぞれの色の修正後の座標変換元座標値X,Yを選択する。図11に配列値とX,Yの対応を示す。例えば、配列値が0の場合には、Rはパターン3のX3とY3の組をX,Yとし、Gはパターン1のX1とY1の組をX,Yとし、Bはパターン2のX2とY2の組をX,Yとする。配列値が1,2,3の場合も同様である。
選択部1311は、R,G,Bそれぞれの色のX,Yの組を入力して、色判定部1303で得られた色IDに基づいて、座標変換先と同色のX,Yの組を選択して撮像素子110に送る。この結果、撮像素子110からは、座標(X,Y)の画素の画素値が座標(x,y)の画素の画素値として読み出される。座標(X,Y)と座標(x,y)とは同色に維持されるため、座標変換前と後でベイヤー配列が変化することがない。
以下に、処理の具体例として図6を例に説明する。はじめに、座標変換先の座標(x,y)が(0,0)、座標変換元の座標(X,Y)が(1,1)の場合について説明する。この場合、色判断部1303は色IDとしてG(1)を出力する。演算部1301は座標値(0,0)を入力として、RGBそれぞれについて(X,Y)を計算し、選択部1304,1305はそのGの(X,Y)を出力する。四捨五入部1306,1307は(X,Y)を四捨五入し、(rX,rY)として(1,1)を出力する。配列判断部1308は、図9より配列値として3を出力する。座標修正部1309の個々の演算は省略する。配列選択部1310は、図11より、Rの(X,Y)として(X2,Y2)、Gの(X,Y)として(X1,Y1)、Bの(X,Y)として(X3,Y3)を選択する。選択部1311は、色IDがG(1)ということで、Gの(X,Y)の(X1,Y1)を選択する。図10より、(X1,Y1)=(rX,rY)であり、結局、座標変換元座標(1,1)がそのまま選択部1311の出力となる。撮像素子110からは、座標(1,1)の画素の画素値が座標(0,0)の画素の画素値として読み出される。
次に、座標変換先の座標(x,y)が(1,0)、座標変換元の座標(X,Y)が(3,1)の場合について説明する。この場合、色判断部1303は色IDとしてB(2)を出力する。演算部1301は座標値(1,0)を入力として、RGBそれぞれについて(X,Y)を計算し、選択部1304,1305はそのBの(X,Y)を出力する。四捨五入部1306,1307は(X,Y)を四捨五入し、(rX,rY)として(3,1)を出力する。また、四捨五入部1306,1307は誤差dX,dYとして、dX=0,dY=+0.2を出力するとする。配列判断部1308は、図9より配列値として同じく3を出力する。座標修正部1309の個々の演算は省略する。配列選択部1310は、図11より、Rの(X,Y)として(X2,Y2)、Gの(X,Y)として(X1,X1)、Bの(X,Y)として(X3,Y3)を選択し、選択部1311は、色IDがB(2)ということで、Bの(X,Y)の(X3,X3)を選択する。図10より、(X3,Y3)は、X3=rXであるが、Y3は、dY>0の時はY3=rY+1、それ以外はY3=rY−1となる。ここでは、dY=+0.2であるため、(X3,Y3)=(rX,rY+1)で、結局、選択部1311の出力は(3,2)となる。撮像素子110からは、座標(3,2)の画素の画素値が座標(1,0)の画素の画素値として読み出される。
図7の構成によれば、座標変換元座標の色が座標変換先座標と同色の場合は、座標変換元座標はそのままとし、違う色の場合には、該座標変換元座標を、座標変換先座標と同色で該座標変換元座標に最も近い距離の座標に修正することが可能である。その結果、ベイヤー配列のRGB画像データのまま倍率色収差補正を実施しても、変換前と後でベイヤー配列を維持することが可能になる。また、撮像素子110から直接、倍率色収差補正された画像データが読み出されることで、座標変換メモリは不要である。
図12に座標変換処理部130の第2の実施例の全体構成図を示す。本実施例は、座標変換元の色が座標変換先座標と同色の場合は先の第1の実施例と同じであるが、違う色の場合に、該座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の二つの座標を選択して、各座標の画素値から座標変換先座標の相当する画素の画素値を補間演算し、その画素値を座標変換先座標の画素値とするものである。
図12において、倍率色収差補正座標変換演算部1301、色判断部1303、選択部1304,1305、四捨五入部1306,1307、配列判断部1308での処理は図7の場合とまったく同じであるので省略する。
座標修正部(A)1312、座標修正部(B)1315は、図7の座標修正部1309と同様に、rX,rY,dx,dyを入力して、ベイヤー配列における同色の配列パターンの取り得る全ての種類(パターン1〜5)について、それぞれ修正後の座標変換元座標値を計算するが、着目する修正対象の座標変換座標(dx,dy)の左右、上下、斜め等の異なる座標の座標値を計算する。同時に、座標修正部(B)1315では、新たにdという値も計算する。後述するように、このdは、2つの座標の画素の補間演算を行う際の重み付けの係数に用いられる。
図13に座標修正部(A)1312における演算の内容を示す。図13のパターン1〜5の意味するところは、先の図10と同じである。本実施形態では、座標修正部(A)1312は、rX,rY,dX,dYを入力して、図13のパターン1〜5について、その下に記載した(a)〜(e)の内容の演算を行って、それぞれX1とY1、X2とY2、X3とY3、X4とY4、X5とY5を出力する。ここで、パターン1では、座標変換元座標(rX,rY)(中央の座標)をそのまま(X1,Y1)とする。パターン2では、座標変換元座標(rX,rY)の左隣の座標を(X2,Y2)とする。パターン3では、(rX,rY)の真上の座標を(X3,Y3)とする。パターン4では、パターン2と同じく(rX,rY)の左隣りの座標を(X4,Y4)とする(ここでは、縦方向は無視する)。パターン5では、dYに応じて(rX,rY)の左下あるいは左上の座標を(X5,Y5)とする。
図14に座標修正部(B)1315における演算の内容を示す。座標修正部(B)1315は、rX,rY,dX,dYを入力して、図14のパターン1〜5について、その下に記載した(a)〜(e)の内容の演算を行って、それぞれX1とY1、X2とY2、X3とY3、X4とY4、X5とY5を出力する。また、この座標修正部(B)1312では、同時に値d1,d2,d3,d4,d5も出力する。図14において、パターン1は図13の(a)と同じである。パターン2〜5が図13の(b)〜(e)と異なる。すなわち、パターン2では、座標変換元座標(rX,rY)(中央の正方形)の右隣りの座標を(X2,Y2)とし、同時にd2=dX+0.5を出力する。パターン3では、(rX,rY)の真下の座標を(X3,Y3)とし、同時にd3=dY+0.5を出力する。パターン4では、パターン2と同じく(rX,rY)の右隣りの座標を(X4,Y4)とし(縦方向は無視)、同時にd4=dX+0.5を出力する。パターン5では、dYに応じて(rX,rY)の右下あるいは右上の座標を(X5,Y5)とし、同時にd5=dX+0.5を出力する。後述するように、d1〜d5により、2つの座標の画素の補間演算を行う際、1ピクセル以下の距離に応じた重み付けが行われる。
先に述べたように、パターン1は座標変換先と座標変換元が同色の場合に適用され、パターン2〜5は座標変換先と座標変換元が異なる色の場合に適用される。パターン1はRGBいずれの場合も適用される。これに対し、パターン2,3,5は座標変換元の色がRあるいはBの場合に適用され。パターン4に座標変換元の色がGの場合に適用される。
配列選択部(A)1313は、座標修正部(A)1312から出力されるX1,Y1,X2,Y2,X3,Y3,X4,Y4,X5,Y5を入力して、配列判断部1308で得られた配列値に基づいて、R,G,Bそれぞれの色の修正後の座標変換元座標値X,Yを選択する。選択部(A)1314は、配列選択部(A)1313から出力されるR,G,Bそれぞれの色のX、Yの組を入力して、色判断部1303で得られた色IDに基づいて、座標変換先と同色のX,Yの組を選択してラインバッファ1320に送る。配列選択部(A)1313、選択部(A)1314の処理は図6の配列選択部1310、選択部1311と同じである。
配列選択部(B)1316は、座標修正部(B)1315から出力されるX1,Y1,d1,X2,Y2,d2,X3,Y3,d3,X4,Y4,d4,X5,Y5,d5を入力して、配列判断部1308で得られた配列値に基づいて、R,G,Bそれぞれの色の修正後の座標変換元座標値X,Y、及び重み付け係数dを選択する。選択部(B)1317は、配列選択部(B)1316から出力されるR,G,Bそれぞれの色のX,Y,dの組を入力して、色判断部1303で得られた色IDに基づいて、座標変換先と同色のX,Y,dの組を選択し、X,Yの組はラインバッファ1320に送り、重み付け係数dは減算器1321及び乗算器1323に送る。配列選択部(B)1316、選択部(B)1317の処理は、図7の配列選択部1310、選択部1311と同じであるが、新たに係数dを出力する点が異なる。
本実施形態では、撮像素子110は2ポートのランダムアクセスが可能な構成とする。該撮像素子110から、選択部(A)1314及び選択部(B)1317から出力される座標値(X,Y)に基づいて、二つの異なる座標(X,Y)の画素の画素値が座標(x,y)に相当する画素の画素値として読み出される。図9、図13、図14より、この二つの異なる座標(X,Y)と座標(x,y)は同色である。なお、同色パターン1の場合は、二つの座標(X,Y)は同じ座標(rX,rY)となる。
減算器1321は、選択部(B)1317から座標値(X,Y)とともに出力される値dだけ1から減算する。乗算器1322は、選択部(A)1314からの座標値(X,Y)に基づいてラインバッファ1320から読み出される座標(X,Y)の画素の画素値と減算器1321の出力値とを乗算する。一方、乗算器1323は、選択部(B)1317からの座標値(X,Y)に基づいてラインバッファ1320から読み出される座標(X,Y)の画素の画素値と選択部(B)1317から座標値(X,Y)とともに出力される値dとを乗算する。加算器1324は、乗算器1322、1323の出力値を加算して、座標(x,y)の画素の画素値とする。すなわち、加算器1324からは、座標変換元座標(rX,rY)近傍の二つの座標(X,Y)の画素の画素値を重みつけ係数dに応じて重みつけを行って加算した画素値が、座標変換先座標の画素値として出力される。座標(X,Y)と座標(x,y)とは同色に維持されるため、座標変換前と後でベイヤー配列が変化することがない。
以下に、処理の具体例として図6を例に説明する。はじめに、座標変換先の座標(x,y)が(0,0)座標変換元の座標(rX,rY)が(1,1)の場合について説明する。この場合、選択部(A)1314からは(X,Y)として(1,1)が出力される。また、選択部(B)1317からは(X,Y)として同じく(1,1)が出力され、同時にd=0が出力される(途中の処理は省略)。したがって、撮像素子110からは、同じ座標(1,1)の画素の画素値が二つ読み出される。d=0ということで、減算器1321の出力は1で、乗算器1322は座標(1,1)の画素の画素値をそのまま出力する。乗算器1323の出力は0である。結局、加算器1324からは、座標(1,1)の画素の画素値が、座標(0,0)の画素の画素値として出力される。
次に、座標変換先の座標(x,y)が(1,0)、座標変換元の座標(rX,rY)が(3,1)の場合について説明する。この場合、選択部(A)1314からは(X,Y)として(3,0)が出力される(途中の処理は省略)。また、選択部(B)1317からは(X,Y)として(3,2)が出力され、同時にd=0.7(d3=dY+0.5,dY=0.2)が出力される(途中の処理は省略)。したがって、撮像素子110からは、座標(3,0)の画素の画素値Aと座標(3,2)の画素の画素値Bがそれぞれ読み出される。d=0.7ということで、減算器1321の出力は0.3である。乗算器1322の出力は0.3×A、乗算器1323の出力は0.7×Bとなる。加算器1324は、この乗算器1322,1323の出力を加算した値を出力する。こうして、加算器1324からは、二つの座標の画素の画素値を重み付け係数dに応じて重み付けを行って加算した画素値が、座標(x,y)の画素の画素値として出力される。
図12の構成によれば、撮像素子110は2ポートのランダムアクセス可能な構成とする必要があるが、座標変換元の座標の色が座標変換先座標と違う色の場合に、該座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の二つの座標の画素値から座標変換先座標に相当する画素の画素値を補間演算することで、座標変換先座標の画質を向上することが可能である。もちろん、変換前と後でベイヤー配列は維持される。
なお、図12の構成を拡張して、座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の3つ以上の座標の画素値から座標変換先座標に相当する画素の画素値を補間演算してもよく(例えば、4点の画素の画素値を補間演算する)、この場合、座標変換先の画素の画質がさらに向上する。
これは、先の第2の実施例と基本的に同じであるが、座標変換元座標の色が座標変換先座標と違う色の場合に、該座標変換元座標近傍の座標変換先座標と同色の二つの座標として、撮像素子110の読み出し方向と同方向(x)の二つの座標に統一するものである。倍率色収差補正部130の全体構成は図12と同じであるので省略する。先の第2の実施例とは、座標修正部(A)1312と座標修正部(B)1315の演算の内容が一部相違するだけである。
図15に座標修正部(A)1312の演算の内容を示し、図16に座標修正部1315の演算の内容を示す。先の図12、図13との相違はパターン3の場合だけである。すなわち、パターン1,2,4,5の場合は、図12,図13においても、撮像素子110の読み出し方向と同方向(x)の二つの座標(パターン1では同じ座標)の組みが選択される。パターン3の場合、図12,図13では、y方向の二つの座標の組を選択していた。これに対し、本実施例では、図15、図16に示すように、パターン3の場合、二つの座標の組として、座標変換元座標の上か下のいずれか一方の同じ座標を選択するようにする。また、重み付け係数d3は0とする。したがって、補間演算はパターン1の場合と同じである。これにより、パターン1〜5のいずれの場合にも撮像素子110の読み出し方向と同方向(x)の二つの座標の組を選択することができる。
なお、撮像素子110の読み出し方向がy方向の場合には、座標修正部(A)1312、座標修正部1315の演算の内容を変更することで、y方向の二つの座標の組を選択することができる。
本実施例によれば、撮像素子におけるバーストリードがやりやすくなり、ランダムアクセスを減らすことが可能になる。したがって、低コストの低速なCMOS等が使用できる。
なお、図2において、座標変換処理部120は、倍率色収差と歪曲収差を一緒に補正する構成とすることでもよい。これにより、歪曲収差補正部160が省略でき、歪曲収差補正用の座標変換メモリも必要なくなる。倍率色収差と歪曲収差を一緒に補正する構成は、図7や図12などと基本的に同じであり、倍率色収差補正座標変換演算部1301を倍率色収差及び歪曲収差補正座標変換演算部とすればよい。該演算部では、座標変換先の座標値(x,y)を入力して、所定の座標変換式により、RGB対応に、座標変換元の座標値X,Yとして、倍率色収差に歪曲収差を加えた座標値を計算して出力する。これ以降の処理は、これまで説明した実施例1,2,3と基本的に同じである。
本発明による画像撮像装置の基本構成図。 本発明による画像撮像装置の一実施形態の全体ブロック図。 ベイヤー配列カラーフィルタを示す図。 MTF補正部の一実施例の構成図。 FIRフィルタの一例を示す図。 本発明の倍率色収差補正の原理を説明する図。 図2における座標変換処理部の第1の実施例の全体構成図。 座標変換元の座標、四捨五入した座標、誤差量の関係を示す図。 図7の配列判断部での処理を説明する図。 図7の座標修正部の演算内容を示す図。 図7の配列選択部での処理を示す図。 図2における座標変換処理部の第2の実施例の全体構成図。 図12の座標修正部(A)の演算内容を示す図。 図12の座標修正部(B)の演算内容を示す図。 座標変換処理部の第3の実施例における座標修正部(A)の演算内容を示す図。 倍率色収差補正部の第3の実施例における座標修正部(B)の演算内容を示す図。 従来の画像撮像装置の構成図。
符号の説明
10 光学系
100 制御部
110 撮像素子
120 カウンタ
130 座標変換処理部(座標変換手段)
140 A/D変換器
150 ベイヤー補完部
160 MTF補正部
170 歪曲収差補正部
180 ガンマ補正部

Claims (7)

  1. 光学系による光学像を電気信号としての画像データに変換する所定のカラー配列の色フィルタを備えた撮像素子と、前記撮像素子の本来の座標値(x,y)をそれと異なる座標値(X,Y)に、前記座標値(x,y)に対応する前記色フィルタの色を考慮し前記カラー配列の状態で座標変換する座標変換手段とを有し、
    前記撮像素子は、前記座標値(x,y)を座標変換先、前記座標値(X,Y)を座標変換元として、座標値(X,Y)の画素の画素値を座標値(x,y)の画素の画素値として読み出す画像撮像装置であって、
    前記座標変換手段は、前記撮像素子が、座標変換元のカラー配列の色が座標変換先と同じ色の場合は、座標変換元の画素の画素値を座標変換先の画素の画素値として読出し、座標変換元のカラー配列の色が座標変換先と異なる色の場合には、座標変換元近傍の座標変換先と同色の2つの座標の画素の画素値を読み出すように座標変換し、
    前記撮像素子から読み出された前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の2つの座標の画素の画素値について、その各画素値から座標変換先に相当する画素の画素値を補間処理し、得られた画素値を座標変換先の画素の画素値とする補正手段を有する、
    ことを特徴する画像撮像装置。
  2. 前記座標変換元近傍の座標変換先と同色の2つの座標は、撮像素子の読み出し方向と同方向の座標とすることを特徴する請求項1記載の画像撮像装置。
  3. 前記撮像素子は、ランダムアクセス機構を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の画像撮像装置。
  4. 前記座標変換手段は、前記撮像素子に内蔵されていることを特徴する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像撮像装置。
  5. 前記座標変換手段は、倍率色収差と歪曲収差のいずれか一方あるいは両方を補正するために座標変換することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像撮像装置。
  6. 座標変換されたカラー配列の画像データについて、該カラー配列による画素欠陥を補完する補完手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像撮像装置。
  7. 前記補完手段の後段に、前記座標変換手段によって座標変換されて倍率色収差補正された画像データのカラーフィルタ配列による画素欠陥を補完処理した画像データについて歪曲収差を補正する歪曲収差補正手段をさらに有することを特徴とする請求項6記載の画像撮像装置。
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