JP4763391B2 - 半導電性フィルム、半導電性シームレスベルト及びこれらの製造方法 - Google Patents
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Description
また、本発明は、フィードブロック又はマルチマニホールドを有する多層ダイを用いてフィルム状に溶融共押出成形する半導電性フィルムの製造方法であって、ポリフッ化ビニリデン系樹脂にイオン性導電剤を0〜0.5重量%配合した表面層の形成原料を押出機に供給し、ポリフッ化ビニリデン系樹脂にイオン性導電剤を1〜10重量%配合した基材層の形成原料を他の押出機に供給し、表面層の形成材料と基材層の形成材料とを同時に多層ダイに溶融押出して成形することを特徴とする前記半導電性フィルムの製造方法を提供するものである。
また、本発明の半導電性シームレスベルトの製造方法によれば、上記半導電性シームレスベルトを効率的に製造することができる。
R1〜R4の各々のアルキル基が有する炭素原子数は1〜10であるのが好ましく、1〜4が特に好ましい。
次に、本発明の半導電性フィルムの製造方法について説明する。
本発明の半導電性シームレスベルトの製造方法は、マルチマニホールドを有する環状ダイを用いてシームレスチューブを溶融共押出成形するシームレスベルトの製造方法であって、ポリフッ化ビニリデン系樹脂にイオン性導電剤を0〜0.5重量%、好ましくは0〜0.1重量%配合した表面層の形成原料を押出機に供給し、ポリフッ化ビニリデン系樹脂にイオン性導電剤を1〜10重量%、好ましくは2〜6重量%配合した基材層の形成原料を他の押出機に供給することを特徴とする前記シームレスベルトの製造方法を提供するものである。
なお、物性の測定法は次の通りである。
(1)厚み測定
成形物の厚みは、ダイヤルゲージ厚み計(小野測器社製、商品名「DG-911」)で測定した。
(2)体積抵抗率
JIS K6911に準拠して、リング状プローブ(商品名「URSプロ−ブ」三菱化学社製、内側の電極の外径5.9mm、外側の電極の内径11.0mm、外側電極の外径17.8mm)と測定ステージ(商品名「レジテーブルUFL」三菱化学社製)の導電面との間に試料を挟み、約3kg重の圧力で押さえつけつつ、プローブの内側電極と測定ステージとの間に100Vの電圧を印可して、抵抗率測定装置(商品名:ハイレスタUP、三菱化学社製)により求めた。
(3)表面抵抗
JIS K6911に準拠して、リング状プロープ(商品名「URSプローブ」三菱化学社製、内側の電極の外径5.9mm、外側の電極の内径11.0mm、外側電極の外径17.8mm)と測定ステージ(商品名:「レジテーブルUFL」三菱化学社製)の絶縁面との間に試料を挟み、約3kg重の圧力で押さえつけつつ、プローブの内側電極とプローブの外側電極との間に100Vの電圧を印可して抵抗率測定装置(商品名「ハイレスタUP」三菱化学社製)により求めた。
(4)平均値及びバラツキの算出
厚み及び体積抵抗率の測定において、これらの値を測定すべき試料の表面積1m2当たり任意に選んだ20点の測定点について測定し、その最大値、最小値及び平均値(算術平均)を求めた。バラツキは、最大値/最小値を算出することにより求めた。
(5)引張弾性率及び引張破断伸び
JIS K 7113に従って、幅10mm及び長さ100mmの短冊形試験片を用い、引張試験器(TENSILON RTM100型、オリエンテック社製)により、引張速度50mm/分及びチャック間距離50mmの条件で測定した。測定個数n=5を測定し、算術平均を算出した。
(6)インク付着性
インクジェットプリンターのインクカートリッジ(リコー社商品名「RC-1M11」)からインクを取り出し、試料表面に刷毛で塗布した。目視でインクが均一に塗布される場合(インク付着性が高い=インクにより汚染される)は×、インクをはじいて塗布が困難な場合(インク付着性が低い=インクにより汚染され難い)は○とした。
表1に示す添加率でイオン性導電剤として(C4H9)4NHSO4(広栄化学工業社製:以後、TBAHSという)をポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業(株)製、商品名「KF#1000」:以後、PVDFという)に配合した樹脂(実施例1〜4及び比較例1及び2)、アセチレンブラック(電気化学社製、商品名「デンカブラック」:以後、CBという)を配合した樹脂(比較例3)、イオン性導電剤を配合しなかった樹脂(比較例4)を基材層材料としてφ40mmの単軸スクリュー押出機に供給した。無添加のPVDFを表面層材料としてφ30mmの単軸スクリュー押出機に供給した。基材層材料を単軸スクリュー押出機から、2層マニホールドを有するスパイラル環状ダイ(リップの内径210mm、外径212mm、クリアランス1mm)の内層に供給し、表面層材料を外層に供給し、スパイラル環状ダイ内部で接合させ、接合された2層が溶融状態にある樹脂を環状ダイリップから直下に同時に押出し、25℃に制御したφ130mmの内部冷却マンドレルによって内径を制御しながら引き取り、400mmの長さに切断して、φ127mmの折り目のないシームレスベルトを作製した。この時の外層(表面層)と内層(基材層)との厚みは、各押出機の押出量から算出した。断面の目視による観察では外層(表面層)と内層(基材層)との界面は確認できなかった。得られたシームレスベルトの物性を測定した。その結果を表1及び2に示す。
Claims (12)
- ポリフッ化ビニリデン系樹脂、及びアルキル4級アンモニウム塩であるイオン性導電剤を含んでなる基材層と、少なくともポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む表面層とからなる半導電性フィルムであって、
半導電性フィルム全体の厚み方向の体積抵抗率が1×105〜5×1013Ωcmであり、
前記基材層と前記表面層との表面抵抗の比(表面層/基材層)が2〜1000の範囲内であることを特徴とする半導電性フィルム。 - 前記基材層に用いられる前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂と前記表面層に用いられる前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂とが同一の樹脂であることを特徴とする請求項1記載の半導電性フィルム。
- 前記アルキル4級アンモニウム塩が、テトラブチルアンモニウムの硫酸水素塩であることを特徴とする請求項1記載の半導電性フィルム。
- ヤング率が1.0GPa以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の半導電性フィルム。
- 前記基材層と前記表面層との厚みの比率は、基材層:表面層=60〜90:40〜10の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の半導電性フィルム。
- フィードブロック又はマルチマニホールドを有する多層ダイを用いてフィルム状に溶融共押出成形する半導電性フィルムの製造方法であって、
ポリフッ化ビニリデン系樹脂に、アルキル4級アンモニウム塩であるイオン性導電剤を0〜0.5重量%配合した表面層の形成原料を押出機に供給し、ポリフッ化ビニリデン系樹脂にアルキル4級アンモニウム塩であるイオン性導電剤を1〜10重量%配合した基材層の形成原料を他の押出機に供給し、
該表面層の形成材料と該基材層の形成材料とを同時に該多層ダイに溶融押出して成形することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導電性フィルムの製造方法。 - ポリフッ化ビニリデン系樹脂、及びアルキル4級アンモニウム塩であるイオン性導電剤を含んでなる基材層と、少なくともポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む表面層とからなる半導電性シームレスベルトであって、
半導電性フィルム全体の厚み方向の体積抵抗率が1×105〜5×1013Ωcmであり、
前記基材層と前記表面層との表面抵抗の比(表面層/基材層)が2〜1000の範囲内であることを特徴とする半導電性シームレスベルト。 - 前記基材層に用いられる前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂と前記表面層に用いられる前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂とが同一の樹脂であることを特徴とする請求項7記載の半導電性シームレスベルト。
- 前記アルキル4級アンモニウム塩が、テトラブチルアンモニウムの硫酸水素塩であることを特徴とする請求項7記載の半導電性シームレスベルト。
- ヤング率が1.0GPa以上であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の半導電性のシームレスベルト。
- 前記基材層と前記表面層との厚みの比率は、基材層:表面層=60〜90:40〜10の範囲にあることを特徴とする請求項7〜10の何れかに記載の半導電性のシームレスベルト。
- マルチマニホールドを有する環状ダイを用いてシームレスチューブを溶融共押出成形するシームレスベルトの製造方法であって、
ポリフッ化ビニリデン系樹脂に、アルキル4級アンモニウム塩であるイオン性導電剤を0〜0.5重量%配合した表面層の形成原料を押出機に供給し、ポリフッ化ビニリデン系樹脂にアルキル4級アンモニウム塩であるイオン性導電剤を1〜10重量%配合した基材層の形成原料を他の押出機に供給し、
該表面層の形成材料と該基材層の形成材料とを同時に環状ダイに溶融押出して成形することを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載のシームレスベルトの製造方法。
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