JP3317036B2 - 導電性ベルト - Google Patents
導電性ベルトInfo
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- JP3317036B2 JP3317036B2 JP18031294A JP18031294A JP3317036B2 JP 3317036 B2 JP3317036 B2 JP 3317036B2 JP 18031294 A JP18031294 A JP 18031294A JP 18031294 A JP18031294 A JP 18031294A JP 3317036 B2 JP3317036 B2 JP 3317036B2
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- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性ベルトに関し、
特に複写機やレーザープリンター等、電子写真方式を採
用した装置に適した導電性ベルトに関する。
特に複写機やレーザープリンター等、電子写真方式を採
用した装置に適した導電性ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電子写真方式を用いた装置にお
いては、感光体基体ベルト、中間転写ベルト、用紙搬送
ベルト等の導電性ベルトが用いられている。図1に、中
間転写ベルトの使用例を示す。図中、1は感光ドラム、
6は中間転写ベルトとしての導電性ベルトである。1の
感光ドラムの周囲には、帯電器2、半導体レーザー等を
光源とする露光光学系3、トナーが収納されている現像
器4及び残留トナーを除去するためのクリーナー5より
なる電子写真プロセスユニットが配置されている。導電
性ベルト6は、搬送ローラー7,8,9に掛け渡され
て、矢印方向に回転する感光ドラムと同調して矢印方向
に移動するようになっている。
いては、感光体基体ベルト、中間転写ベルト、用紙搬送
ベルト等の導電性ベルトが用いられている。図1に、中
間転写ベルトの使用例を示す。図中、1は感光ドラム、
6は中間転写ベルトとしての導電性ベルトである。1の
感光ドラムの周囲には、帯電器2、半導体レーザー等を
光源とする露光光学系3、トナーが収納されている現像
器4及び残留トナーを除去するためのクリーナー5より
なる電子写真プロセスユニットが配置されている。導電
性ベルト6は、搬送ローラー7,8,9に掛け渡され
て、矢印方向に回転する感光ドラムと同調して矢印方向
に移動するようになっている。
【0003】次に、動作について説明する。まず矢印A
方向に回転する感光ドラム1の表面を帯電器2により一
様に帯電する。次に、光学系3により図示しない画像読
み取り装置等で得られた画像に対応する静電潜像を感光
ドラム1上に形成する。静電潜像は現像器4でトナー像
に現像される。このトナー像を、静電転写器10により
導電性ベルト6へ静電転写し、搬送ローラ9と押圧ロー
ラ12の間で記録紙11に転写する。
方向に回転する感光ドラム1の表面を帯電器2により一
様に帯電する。次に、光学系3により図示しない画像読
み取り装置等で得られた画像に対応する静電潜像を感光
ドラム1上に形成する。静電潜像は現像器4でトナー像
に現像される。このトナー像を、静電転写器10により
導電性ベルト6へ静電転写し、搬送ローラ9と押圧ロー
ラ12の間で記録紙11に転写する。
【0004】ところで、電子写真式複写機等の導電性ベ
ルトの場合には、機能上2本以上のロールにより高張力
で長時間駆動されるため、伸びに対して十分な耐久性が
要求される。更に、中間転写ベルトや感光体基体として
使用される場合は、ベルト上にトナーに像を形成するた
め、ベルトの弛みや伸びがそのまま画像ズレやぼけの原
因となる。また、トナーの転写を静電気的に行うため、
均一な導電性も必要となる。
ルトの場合には、機能上2本以上のロールにより高張力
で長時間駆動されるため、伸びに対して十分な耐久性が
要求される。更に、中間転写ベルトや感光体基体として
使用される場合は、ベルト上にトナーに像を形成するた
め、ベルトの弛みや伸びがそのまま画像ズレやぼけの原
因となる。また、トナーの転写を静電気的に行うため、
均一な導電性も必要となる。
【0005】従来、この様な導電性ベルトの材料として
は、例えば非晶性熱可塑性樹脂のポリカーボネート樹脂
や結晶性熱可塑性樹脂のフッ素系樹脂に導電性フィラー
であるカーボンブラックを配合したものが検討されてい
る。
は、例えば非晶性熱可塑性樹脂のポリカーボネート樹脂
や結晶性熱可塑性樹脂のフッ素系樹脂に導電性フィラー
であるカーボンブラックを配合したものが検討されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ポリカーボ
ネート樹脂を用いた場合は、使用に伴いその表面にトナ
ーがフィルム状に固着し(フィルミング現象)、画像の
鮮明さが損なわれるといる問題があった。また、フッ素
樹脂を用いた場合では、伸びが生じやすく、ベルトが駆
動ローラーに乗り上げたり、画像ズレの原因となる等の
問題があった。
ネート樹脂を用いた場合は、使用に伴いその表面にトナ
ーがフィルム状に固着し(フィルミング現象)、画像の
鮮明さが損なわれるといる問題があった。また、フッ素
樹脂を用いた場合では、伸びが生じやすく、ベルトが駆
動ローラーに乗り上げたり、画像ズレの原因となる等の
問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、電子写
真式複写機、レーザープリンター等に使用される導電性
ベルトにおいて、フィルミング現象が起こりにくく(ト
ナーとの剥離性が良く)、かつ伸びにくい導電性ベルト
を提供することにある。本発明においては、導電性ベル
トを構成する材料として、特定の材料を用いることで上
述の目的を達成した。すなわち、本発明による導電性ベ
ルトは、下記構造式で示されるノルボルネン誘導体を単
量体として含む環状ポリオレフィン97〜75重量%
と、カーボンブラック3〜25重量%からなり、ベルト
の表面及び裏面の表面導電性が1×100 〜1013Ω/
□である、導電性ベルトである。
真式複写機、レーザープリンター等に使用される導電性
ベルトにおいて、フィルミング現象が起こりにくく(ト
ナーとの剥離性が良く)、かつ伸びにくい導電性ベルト
を提供することにある。本発明においては、導電性ベル
トを構成する材料として、特定の材料を用いることで上
述の目的を達成した。すなわち、本発明による導電性ベ
ルトは、下記構造式で示されるノルボルネン誘導体を単
量体として含む環状ポリオレフィン97〜75重量%
と、カーボンブラック3〜25重量%からなり、ベルト
の表面及び裏面の表面導電性が1×100 〜1013Ω/
□である、導電性ベルトである。
【0008】
【化2】 ただし,R1 〜R12は、水素またはアルキル基であり、
さらにR9 またはR10とR11またはR12とは互に環を形
成していても良い。nは1または2を示す。
さらにR9 またはR10とR11またはR12とは互に環を形
成していても良い。nは1または2を示す。
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。 (1)環状ポリオレフィン 本発明で用いる環状ポリオレフィンは、下記構造式で示
されるノルボルネン誘導体を単量体として含む環状ポリ
オレフィンである。具体的には、このノルボルネン誘導
体その物の重合体、このノルボルネン誘導体と共重合可
能な不飽和環状重合体をメタセシス重合して得られる重
合体をさらに水素添加して得られるもの、もしくは、ノ
ルボルネン誘導体とα−オレフィンとからなる付加共重
合体を用いることができる。
されるノルボルネン誘導体を単量体として含む環状ポリ
オレフィンである。具体的には、このノルボルネン誘導
体その物の重合体、このノルボルネン誘導体と共重合可
能な不飽和環状重合体をメタセシス重合して得られる重
合体をさらに水素添加して得られるもの、もしくは、ノ
ルボルネン誘導体とα−オレフィンとからなる付加共重
合体を用いることができる。
【0010】
【化3】 ここで、R1 〜R12は、水素またはアルキル基であり、
さらにR9 またはR10とR11またはR12とは互に環を形
成していても良い。nは1または2を示す。
さらにR9 またはR10とR11またはR12とは互に環を形
成していても良い。nは1または2を示す。
【0011】(2)カーボンブラック 本発明で使用されるカーボンブラックとして好ましいの
は、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャン
ネルブラックである。その中でも、シームレスベルトの
外観を損なわないために、分散性の良いアセチレンブラ
ックが特に好ましい。カーボンブラックの配合量は、環
状ポリオレフィン97〜75重量%に対し、3〜25重
量%である。カーボンブラックが上記範囲内で特に好ま
しい範囲は、10〜15%である。配合量が3重量%未
満では導電性に乏しく、25重量%を超えると製品の外
観悪化、材料強度の低下が生じる。
は、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャン
ネルブラックである。その中でも、シームレスベルトの
外観を損なわないために、分散性の良いアセチレンブラ
ックが特に好ましい。カーボンブラックの配合量は、環
状ポリオレフィン97〜75重量%に対し、3〜25重
量%である。カーボンブラックが上記範囲内で特に好ま
しい範囲は、10〜15%である。配合量が3重量%未
満では導電性に乏しく、25重量%を超えると製品の外
観悪化、材料強度の低下が生じる。
【0012】(3)付加的成分 導電性ベルトの経時によるクラックが問題になる場合に
は、ゴム又はラテックス成分、好ましいのはエチレン・
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロ
ック共重合体又はその水素添加誘導体を添加することが
考えられる。添加量は環状ポリオレフィン100重量%
に対して3〜20重量%が好ましい。
は、ゴム又はラテックス成分、好ましいのはエチレン・
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロ
ック共重合体又はその水素添加誘導体を添加することが
考えられる。添加量は環状ポリオレフィン100重量%
に対して3〜20重量%が好ましい。
【0013】さらに本発明では、発明の効果を著しく損
なわない限り、上記以外の以下の付加成分を更に添加し
ても構わない。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、(高密度、中密度、低密度、
直鎖状低密度)、プロピレンエチレンブロック又はラン
ダム共重合体、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポ
リアミド、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリカー
ボネート、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレ
ンエーテル、ポリイミド、液晶性ポリエステル、ポリス
ルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサ
ルファイト、ポリビスアミドトリアゾール、ポリエーテ
ルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフ
ッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、クロロトリフルオ
ロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体、アクリル、アクリル
酸アルキルエステル共重合体、ポリエステルエステル共
重合体、ポリエーテルエステル共重合体、ポリエーテル
アミド共重合体、ポリウレタン共重合体の1種又はこれ
らの混合物からなるものが使用される。
なわない限り、上記以外の以下の付加成分を更に添加し
ても構わない。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、(高密度、中密度、低密度、
直鎖状低密度)、プロピレンエチレンブロック又はラン
ダム共重合体、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポ
リアミド、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリカー
ボネート、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレ
ンエーテル、ポリイミド、液晶性ポリエステル、ポリス
ルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサ
ルファイト、ポリビスアミドトリアゾール、ポリエーテ
ルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフ
ッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、クロロトリフルオ
ロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体、アクリル、アクリル
酸アルキルエステル共重合体、ポリエステルエステル共
重合体、ポリエーテルエステル共重合体、ポリエーテル
アミド共重合体、ポリウレタン共重合体の1種又はこれ
らの混合物からなるものが使用される。
【0014】熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂の1種又はこれらの混合物からなるものが使用
される。
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂の1種又はこれらの混合物からなるものが使用
される。
【0015】各種フィラーとしては、例えば、炭酸カル
シウム(重質、軟質、膠質)、タルク、マイカ、シリ
カ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、ゼオライト、ウオラスト
ナイト、けいそう土、ガラスビーズ、ベントナイト、モ
ンモリナイト、アスベスト、中空ガラス球、黒鉛、二硫
化モリブデン、酸化チタン、アルミニウム繊維、ステン
レススチール繊維、黄銅繊維、アルミニウム粉末、木
粉、もみ殻、グラファイト、金属粉、導電性金属酸化
物、有機金属化合物、有機金属塩等のフィラーがあげる
ことができる。
シウム(重質、軟質、膠質)、タルク、マイカ、シリ
カ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、ゼオライト、ウオラスト
ナイト、けいそう土、ガラスビーズ、ベントナイト、モ
ンモリナイト、アスベスト、中空ガラス球、黒鉛、二硫
化モリブデン、酸化チタン、アルミニウム繊維、ステン
レススチール繊維、黄銅繊維、アルミニウム粉末、木
粉、もみ殻、グラファイト、金属粉、導電性金属酸化
物、有機金属化合物、有機金属塩等のフィラーがあげる
ことができる。
【0016】また添加剤としては、例えば、酸化防止剤
(フェノール系、硫黄系等)、滑剤、有機・無機系の各
種顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和剤、
発泡剤、可塑剤、銅害防止剤、架橋剤、流れ性改良剤等
あげることができる。
(フェノール系、硫黄系等)、滑剤、有機・無機系の各
種顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和剤、
発泡剤、可塑剤、銅害防止剤、架橋剤、流れ性改良剤等
あげることができる。
【0017】(4)導電性 表面導電性は、1×100 〜1013Ω/□の範囲が好ま
しい。感光体基体用、定着用として使用する場合には、
1×100 〜1013Ω/□が特に好ましい。中間転写
用、用紙搬送用、転写用、現像用として使用する場合に
は1×105 〜1013Ω/□が好ましく、1×107 〜
1012Ω/□が特に好ましい。
しい。感光体基体用、定着用として使用する場合には、
1×100 〜1013Ω/□が特に好ましい。中間転写
用、用紙搬送用、転写用、現像用として使用する場合に
は1×105 〜1013Ω/□が好ましく、1×107 〜
1012Ω/□が特に好ましい。
【0018】(5)配合方法 上記組成物は、所望により付加的成分を一軸押出機、二
軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダ
ー、プラストグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用い
て製造することができる。通常は、押出機等で各成分を
各々に混練してペレット状のコンパウンドにした後加工
に供するが、特殊な場合は各成分を直接成形機に供給
し、成形機で本組成物を混練しながら成形することもで
きる。
軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダ
ー、プラストグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用い
て製造することができる。通常は、押出機等で各成分を
各々に混練してペレット状のコンパウンドにした後加工
に供するが、特殊な場合は各成分を直接成形機に供給
し、成形機で本組成物を混練しながら成形することもで
きる。
【0019】(6)導電性ベルトの製造方法 導電性ベルトに継ぎ目があると、継ぎ目の部分でトナー
像に乱れが生じたり、導電性にむらが生じたりするた
め、導電性ベルトは継ぎ目のないシームレスベルトとす
るのが好ましい。
像に乱れが生じたり、導電性にむらが生じたりするた
め、導電性ベルトは継ぎ目のないシームレスベルトとす
るのが好ましい。
【0020】この様なシームレスベルトの製造方法は、
連続溶融押出成形法、射出成形法あるいはブロー成形
法、インフレーションフィルム成形法等公知の方法を採
用することができる。望ましい製造方法は連続溶融押出
成形法である。シームレスベルトの望ましい連続押出成
形法としては、ベルトの直径が30mm以上の場合に
は、押し出したチューブの内経を高精度で制御可能な重
力に影響を受けない下方押出方式の内部冷却マンドレル
方式、直径30mm未満の場合には、内部冷却マンドレ
ル方式に加えて、バキュームサイジング方式があげられ
る。
連続溶融押出成形法、射出成形法あるいはブロー成形
法、インフレーションフィルム成形法等公知の方法を採
用することができる。望ましい製造方法は連続溶融押出
成形法である。シームレスベルトの望ましい連続押出成
形法としては、ベルトの直径が30mm以上の場合に
は、押し出したチューブの内経を高精度で制御可能な重
力に影響を受けない下方押出方式の内部冷却マンドレル
方式、直径30mm未満の場合には、内部冷却マンドレ
ル方式に加えて、バキュームサイジング方式があげられ
る。
【0021】押し出されたシームレスベルトは未延伸状
態で必要な導電性、厚みの均一性、機械的強度を有して
いなければならない。これは、延伸操作により、機械的
強度の向上は期待できるが、導電性の均一性が損なわれ
ること、延伸方向に裂け易くなるため耐久性も損なわれ
てしまう等の問題が生じるからである。更に、カーボン
ブラックとプラスチックの界面に剥離が生じカーボンが
脱落して転写むら等の原因となる問題もある。
態で必要な導電性、厚みの均一性、機械的強度を有して
いなければならない。これは、延伸操作により、機械的
強度の向上は期待できるが、導電性の均一性が損なわれ
ること、延伸方向に裂け易くなるため耐久性も損なわれ
てしまう等の問題が生じるからである。更に、カーボン
ブラックとプラスチックの界面に剥離が生じカーボンが
脱落して転写むら等の原因となる問題もある。
【0022】(7)導電性ベルトの厚み 導電性ベルトの厚みは、50以上1000μm以下が好
ましく、100μm以上700μm以下が更に好まし
い。50μm未満になるとベルトが伸び易くなるため、
画像の色むら等の問題が生じる。また、耐電圧が不足
し、トナーの転写に必要な電荷を付与するのに十分な電
圧を印加する事ができなくなる。また、1000μmを
越えると柔軟な変形が困難になるため、小径ロールによ
る均一な速度の駆動ができず、画像の転写ズレが生じ
る。更に、静電容量が小さくなるため、高電圧を印加し
ないと転写に必要な電荷を付与する事ができず、電源装
置の高コスト化、大型化のみならず、周辺機器部品間で
の放電等の問題が生ずる。
ましく、100μm以上700μm以下が更に好まし
い。50μm未満になるとベルトが伸び易くなるため、
画像の色むら等の問題が生じる。また、耐電圧が不足
し、トナーの転写に必要な電荷を付与するのに十分な電
圧を印加する事ができなくなる。また、1000μmを
越えると柔軟な変形が困難になるため、小径ロールによ
る均一な速度の駆動ができず、画像の転写ズレが生じ
る。更に、静電容量が小さくなるため、高電圧を印加し
ないと転写に必要な電荷を付与する事ができず、電源装
置の高コスト化、大型化のみならず、周辺機器部品間で
の放電等の問題が生ずる。
【0023】導電性ベルトはそのままベルトとして使用
しても良いし、ドラムあるいはロール等に巻き付けて使
用しても良い。更に、図2に示すように、蛇行防止や端
面補強等の目的の為に、所定の寸法のシームレスベルト
の内側両端面部を耐熱テープ13あるいは、シリコンゴ
ム14等で処理しても良い。
しても良いし、ドラムあるいはロール等に巻き付けて使
用しても良い。更に、図2に示すように、蛇行防止や端
面補強等の目的の為に、所定の寸法のシームレスベルト
の内側両端面部を耐熱テープ13あるいは、シリコンゴ
ム14等で処理しても良い。
【0024】
【実施例】以下、具体的実施例により本発明をさらに説
明する。 〔実施例1〜3〕表1にて示した配合にて、環状ダイ付
き40φの押出機を用い、環状ダイより下方に溶融チュ
ーブの状態で押し出す。押出した溶融チューブを、環状
ダイと同一軸線上に支持棒を介して装着した、冷却マン
ドレル外表面に接っしめて冷却固化させてシームレスチ
ューブとした。次に、シームレスチューブの中に設置さ
れている中子と、外側に設置されているロールにより、
シームレスチューブ(所定の長さに切断したものがシー
ムレスベルト)を円筒形を保持した状態で引き取った。
得られたベルトの導電性、剥離性、耐久性の評価結果を
表1に示す。
明する。 〔実施例1〜3〕表1にて示した配合にて、環状ダイ付
き40φの押出機を用い、環状ダイより下方に溶融チュ
ーブの状態で押し出す。押出した溶融チューブを、環状
ダイと同一軸線上に支持棒を介して装着した、冷却マン
ドレル外表面に接っしめて冷却固化させてシームレスチ
ューブとした。次に、シームレスチューブの中に設置さ
れている中子と、外側に設置されているロールにより、
シームレスチューブ(所定の長さに切断したものがシー
ムレスベルト)を円筒形を保持した状態で引き取った。
得られたベルトの導電性、剥離性、耐久性の評価結果を
表1に示す。
【0025】〔比較例1〜4〕配合以外は実施例1〜3
と同様にシームレスベルトを得た。得られたベルトの導
電性、剥離性、耐久性の評価結果を表1に示す。
と同様にシームレスベルトを得た。得られたベルトの導
電性、剥離性、耐久性の評価結果を表1に示す。
【0026】なお、実施例1〜3及び比較例1〜4にお
いての使用材料は、下記の通りである。 1.環状ポリオレフィン(日本ゼオン社製、商品名「Z
EONEX:280」) 2.環状ポリオレフィン(三井石油化学工業、商品名
「アペル:130A」) 3.ポリカーボネート(三菱瓦斯化学社製、商品名「ユ
ーピロン:E−2000」) 4.エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(旭硝子
社製、商品名「アフロンCOP:C55」) 5.ポリフッ化ビニリデン(三菱油化社製、商品名「カ
イナー:710」) 6.アセチレンブラック(電気化学社製、商品名「デン
カブラック」)
いての使用材料は、下記の通りである。 1.環状ポリオレフィン(日本ゼオン社製、商品名「Z
EONEX:280」) 2.環状ポリオレフィン(三井石油化学工業、商品名
「アペル:130A」) 3.ポリカーボネート(三菱瓦斯化学社製、商品名「ユ
ーピロン:E−2000」) 4.エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(旭硝子
社製、商品名「アフロンCOP:C55」) 5.ポリフッ化ビニリデン(三菱油化社製、商品名「カ
イナー:710」) 6.アセチレンブラック(電気化学社製、商品名「デン
カブラック」)
【0027】また、実施例及び比較例においての実験、
評価方法は、下記の通りである。 1.導電性(表面固有抵抗:Ω/□) 表面抵抗計ハイレスタHAプローブ(三菱油化社製)を
用い、測定電圧500V測定時間10秒で測定した。 2.トナー剥離性試験 シームレスベルトの外側面を上にしてトナーをべた現像
したサンプル上にセロハン粘着テープ(JISZ152
2準拠品)を十分圧着し、表面と約45度に保ち手前に
一気に引き剥し、トナーの残り具合を面積比で表す。1
0%を越すと実用性がなくなる。 3.耐久性 200mm幅のシームレスベルトを、両ロール径25φ
mm、ロール速度100mm/sec、ベルト張力8k
g/ベルト全幅、23℃、50%の条件で図2の装置に
セットし、ベルトのローラへの乗り上げを目視にて観察
した。耐久性が100hr以下は、実用性がなくなる。
評価方法は、下記の通りである。 1.導電性(表面固有抵抗:Ω/□) 表面抵抗計ハイレスタHAプローブ(三菱油化社製)を
用い、測定電圧500V測定時間10秒で測定した。 2.トナー剥離性試験 シームレスベルトの外側面を上にしてトナーをべた現像
したサンプル上にセロハン粘着テープ(JISZ152
2準拠品)を十分圧着し、表面と約45度に保ち手前に
一気に引き剥し、トナーの残り具合を面積比で表す。1
0%を越すと実用性がなくなる。 3.耐久性 200mm幅のシームレスベルトを、両ロール径25φ
mm、ロール速度100mm/sec、ベルト張力8k
g/ベルト全幅、23℃、50%の条件で図2の装置に
セットし、ベルトのローラへの乗り上げを目視にて観察
した。耐久性が100hr以下は、実用性がなくなる。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トナーとの剥離性及び耐久性が著しく向上した導電性ベ
ルトが得られ、その結果電子写真式複写機においては長
期的に鮮明な画像が得られる。また、トナーとの剥離性
がよく、かつ均一な導電性を有するため、感光体の帯電
に用いる帯電ローラーや、トナーの用紙への転写に用い
る転写ローラーの被覆に用いてもよい。この場合は、シ
ームレスチューブの状態のまま使用することができる。
トナーとの剥離性及び耐久性が著しく向上した導電性ベ
ルトが得られ、その結果電子写真式複写機においては長
期的に鮮明な画像が得られる。また、トナーとの剥離性
がよく、かつ均一な導電性を有するため、感光体の帯電
に用いる帯電ローラーや、トナーの用紙への転写に用い
る転写ローラーの被覆に用いてもよい。この場合は、シ
ームレスチューブの状態のまま使用することができる。
【図1】中間転写方式の複写機における要部側面図であ
る。
る。
【図2】試験機に装着したシームレスベルトの斜視図で
ある。
ある。
【符号の説明】 1 感光ドラム 2 帯電器 3 露光用光学系 4 現像器 5 クリーナー 6 導電性ベルト 6a 内側面 6b 外側面 7 搬送ローラ 8 搬送ローラ 9 搬送ローラ 10 静電転写器 11 記録紙 12 押圧ローラ 13 ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森越 誠 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 奥山 克己 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社四日市総合研究所内 (56)参考文献 特開 平6−114973(JP,A) 特開 平6−130830(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 B65H 5/00 B65H 5/02 G03G 15/02 101 G03G 7/00 G03G 5/00
Claims (1)
- 【請求項1】 次の組成を有し、表面及び裏面の表面導
電性が1×100 〜1013Ω/□である導電性ベルト (A)下記構造式で示されるノルボルネン誘導体を単量
体として含む環状ポリオレフィン97〜75重量% (B)カーボンブラック3〜25重量% 【化1】 R1 〜R12は、水素またはアルキル基であり、さらにR
9 またはR10とR11またはR12とは互に環を形成してい
ても良い。nは1または2を示す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18031294A JP3317036B2 (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | 導電性ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18031294A JP3317036B2 (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | 導電性ベルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0844101A JPH0844101A (ja) | 1996-02-16 |
JP3317036B2 true JP3317036B2 (ja) | 2002-08-19 |
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ID=16081017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18031294A Expired - Fee Related JP3317036B2 (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | 導電性ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3317036B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4807837B2 (ja) * | 2006-03-10 | 2011-11-02 | 株式会社ブリヂストン | 導電性エンドレスベルト |
-
1994
- 1994-08-01 JP JP18031294A patent/JP3317036B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0844101A (ja) | 1996-02-16 |
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