JP2000010384A - シームレスベルト - Google Patents

シームレスベルト

Info

Publication number
JP2000010384A
JP2000010384A JP17643798A JP17643798A JP2000010384A JP 2000010384 A JP2000010384 A JP 2000010384A JP 17643798 A JP17643798 A JP 17643798A JP 17643798 A JP17643798 A JP 17643798A JP 2000010384 A JP2000010384 A JP 2000010384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seamless belt
belt
seamless
voltage
volume resistivity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17643798A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Morikoshi
誠 森越
Norihiro Otsu
紀宏 大津
Katsuhiro Furuta
克宏 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP17643798A priority Critical patent/JP2000010384A/ja
Publication of JP2000010384A publication Critical patent/JP2000010384A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚み方向の電気抵抗値の印加電圧による変化
特性に着目し、ある特性を有するベルトのみが長時間使
用に耐え得る即ち電圧を連続的に印加しても電気抵抗値
の変化(低下)が少ないシームレスベルトを提供するこ
と。 【解決手段】 印加電圧300Vでの体積抵抗率が1×
106(Ω・cm)〜1×1015(Ω・cm)の範囲内
にあるシームレスベルトであって、このシームレスベル
トにおける任意の表面位置での300Vの体積抵抗率で
印加電圧100Vでの体積抵抗率を除した値が1000
0未満である特性を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシームレスベルトに
関し、更に詳細には例えば複写機等の電子機器における
帯電ローラースリーブ、現像ローラースリーブ、感光
体、中間転写体、紙搬送転写体等に用いられる導電性、
半導電性の無端ベルトやドラム、ローラー被覆用チュー
ブやスリーブ等に使用するのに好適なシームレスベルト
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真式複写機等の中間転写装
置、転写分離装置、帯電装置等においては、エンドレス
ベルト、特にシームレスベルトが多用されていることは
よく知られている。図1は、中間転写方式の複写機の要
部を示す構成説明図である。この中間転写方式の複写機
は、感光ドラム1及び導電性シームレスベルト6を備
え、更に感光ドラム1の周囲には、電子写真プロセスユ
ニットが配置されている。
【0003】この電子写真プロセスユニットは、帯電器
2、半導体レーザー等を光源とする露光光学系3、トナ
ーが収納されている現像器4及び残留トナーを除去する
ためのクリーナー5等から主に構成されている。導電性
シームレスベルト6は、搬送ローラ7、8、9に掛け渡
されて、矢印A方向に回転する感光ドラム1と同調して
矢印B方向に移動するように構成されている。
【0004】次に、この中間転写方式の複写機の動作に
ついて説明する。まず矢印A方向に回転する感光ドラム
1の表面を帯電器2により一様に帯電させる。次に、光
学系3により図示しない画像読み取り装置等で得られた
画像に対応する静電潜像を感光ドラム1上に形成する。
静電潜像は現像器4でトナー像に現像される。このトナ
ー像は静電転写器10により導電性のシームレスベルト
6へ静電転写され、搬送ローラ9と押庄ローラ12との
間で記録紙11に転写される。
【0005】このような静電転写法でトナー像を中間転
写体である導電性シームレスベルト6に転写するに当た
っては、かかる導電性シームレスベルト6が所定の表面
抵抗率を有していることが重要である。仮に表面抵抗率
が高すぎると、トナー像の転写時に導電性シームレスベ
ルト6が著しく帯電することから、該導電性シームレス
ベルト6が感光ドラム1と離間する際に剥離放電が発生
し、導電性シームレスベルト6に転写されたトナー像が
該放電に伴って飛散してしまう。
【0006】一方、導電性シームレスベルト6の表面抵
抗率が低すぎると、導電性シームレスベルト6と感光ド
ラム1との間に過大な電流が流れることから、一度は導
電性シームレスベルト6に転写されたトナー像が感光ド
ラム1に戻ってしまう、所謂「リトランスファー」とい
う現象が発生してしまうからである。
【0007】このため、従来ではポリアミド、ポリイミ
ド、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の樹脂組成物
中にアセチレンブラック、ファーネスブラック、チャン
ネルブラック等のカーボンブラックを添加し、これを数
十〜数百μm程度の厚さに成形することで所定の表面抵
抗率の中間転写体ベルトを得たもの(特開昭63−31
1267号公報、特開平5−170946号公報、特開
平6−228335号公報等)や、ポリカーボネート樹
脂、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂に導
電性のカーボンブラックを配合し、円筒ダイを用いて筒
状フィルムに押出成形し、この筒状フィルムを水平方向
に輪切りにしたものが知られている(特開平2−233
765号公報、特開平3−89357号公報及び特開昭
64−26439号公報等に開示)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
導電性転写ベルトを連続で長時間使用するとある特定の
ベルト材質(フッ素樹脂やポリイミド樹脂等)によって
はその電気抵抗値が低下し、転写された画像が悪化する
という問題があり、約数千枚の転写でこの転写ベルトを
交換しなければならないといった問題があった。図2に
示すように、フッ素系樹脂で形成されたベルトについて
200Vの電圧を連続印加した場合の体積抵抗変化を見
ると、連続印加時間1分から体積抵抗率が急激に低下し
ていることが分かる。
【0009】さて、本発明の発明者等が以前に発明した
特開平7−172613号公報には、体積抵抗の連続電
圧印加時間特性から、ある範囲であれば長時間優れた画
像を維持できることが開示されている。しかし、最近の
研究では、上記特許公報に記載されたシームレスベルト
と同じ材料配合で形成しても、コンパウンド条件が異な
ったり、成形条件が異なるだけで連続使用に耐えられな
いことが分かってきている。
【0010】また、転写ベルトの抵抗を安定化させる手
法として特開平9−297472号公報には、電圧をあ
る一定時間印加する方法が開示されているが、一般に電
圧を印加するとベルト内のある欠陥部分に集中して電流
が流れてしまい、鮮明な画像が得られないばかりか、印
加時間が長いためベルト表面の特性を損なわせ、転写し
たトナーが剥がれ難くなる(固着しやすい)といった問
題があった。
【0011】本発明者等はベルトの厚み方向の電気抵抗
値の印加電圧による変化特性に着目した結果、ある特性
を有するベルトのみが長時間使用に耐え得る、即ち電圧
を連続的に印加しても電気抵抗値の変化(低下)が少な
いことを知見し、本発明に至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はシームレスベル
トであり、前述した技術的課題を解決するために以下の
ように構成されている。すなわち、本発明のシームレス
ベルトは、印加電圧300Vでの体積抵抗率が1×10
6(Ω・cm)〜1×1015(Ω・cm)の範囲内にあ
るシームレスベルトであって、このシームレスベルトに
おける任意の表面位置での300Vの体積抵抗率で印加
電圧100Vでの体積抵抗率を除した値が10000未
満である特性を有することを特徴とする。
【0013】<本発明における付加的構成>本発明のシ
ームレスベルトは、前述した必須の構成要素からなる
が、その構成要素に更に以下のような構成を加えた場合
であっても成立する。その付加的構成要素とは、前記シ
ームレスベルトの特性として、当該シームレスベルト表
面における水との接触角が70度〜110度の範囲内に
あることを特徴とする。
【0014】また、本発明のシームレスベルトでは、そ
の特性としてこのシームレスベルトの引っ張り弾性率が
500MPa〜4000MPaの範囲内にあることも好
ましく、更にこのシームレスベルトが、押出し成形され
たシームレスチューブを輪切り状に切断して得たシーム
レスベルト状体に、その厚み方向に電圧を印加して処理
することで形成されたものであることが好ましい。
【0015】前述したような厚み方向への電圧印加処理
によりシームレスベルトを形成する場合には、厚み方向
への電圧印加処理前のシームレスベルト状体における表
面抵抗率及び体積抵抗率のそれぞれについて最大値/最
小値で表されるばらつきが50倍以内であり、このシー
ムレスベルト状体に、その厚み方向に電圧を印加して処
理することで形成されたシームレスベルトにおける表面
抵抗率及び体積抵抗率のそれぞれについて最大値/最小
値で表されるばらつきが100倍以下であることが好ま
しい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明における半導電性の
シームレスベルトを具体例を挙げて更に詳細に説明す
る。 (1)シームレスベルトの電気抵抗:シームレスベルト
の電気特性は、印加電圧300Vでの体積抵抗率が1×
10 6(Ω・cm)〜1×1015(Ω・cm)の範囲内
にあることが必要である。そして更に、このシームレス
ベルトにおける任意の表面位置での300Vの体積抵抗
率で印加電圧100Vでの体積抵抗率を除した値が10
000未満であることが必要であり、好ましくは100
0以下である。体積抵抗率(100V)/体積抵抗率
(300V)が10000より大きいと、ベルトの電気
抵抗が電圧により低下しやすいため長時間使用に耐え得
ることができない。
【0017】(2)シームレスベルトの製造方法 シームレスベルトの製造方法としては特に制限はなく公
知のものが挙げられるが、特に好ましいシームレスベル
トの製造方法としては、押出し機先端に取り付けた環状
ダイより熱可塑性樹脂、エラストマー等をチューブ状に
溶融押出し、チューブの外部及び/又は内部を冷却して
連続的にシームレスチューブを成形することが可能な溶
融押し出し成形法が連続生産性、電気抵抗の均一性、内
径の均一性の点で好ましい。
【0018】押出し方向は垂直方向、水平方向どちらで
も構わないが、チューブの内径を高精度で制御可能な重
力に影響を受けない垂直方向の下方押出し方式が好まし
い。また、環状ダイとしては、サイドフィードダイやマ
ンドレルサポートダイやクロスヘッドダイ、オフセット
ダイ等が挙げられるが、樹脂合流部で厚みムラ、電気抵
抗値の変動が発生しにくいスパイラルダイが好ましい。
【0019】さらに、均一な抵抗値を得るために、ギャ
ポンプで溶融樹脂を定量押出ししたり、ダイス内の温度
や、溶融樹脂温度を均一にコントロールしたり、環状ダ
イ内の温度を均一にしたり、ダイス内に分割したヒータ
ー等を設けダイス内の温度や溶融樹脂温度を個別に独立
してコントロールしてもよい。重要なことは、シームレ
スベルトの抵抗値ばらつきが、ある一定範囲に制御され
ていることである。
【0020】このようにして形成されるシームレスベル
トにおいて、電気抵抗低下の少ないベルトを得るための
好ましい方法としては、押出し成形されたシームレスチ
ューブを輪切り状に切断して得たシームレスベルト状体
に、少なくともトナー像を形成する部分においてベルト
厚み方向に印加電圧V/(ベルト移動速度v*処理幅)
で表される処理量を0.02(V・min/m)m2
上の処理で形成される。
【0021】その際、ベルト厚み方向への電圧印加処理
前のシームレスベルト状体における表面抵抗率及び体積
抵抗率のそれぞれについて最大値/最小値で表されるば
らつきが50倍以内であり、このシームレスベルト状体
に、その厚み方向に電圧を印加して処理することで形成
されたシームレスベルトにおける表面抵抗率及び体積抵
抗率のそれぞれについて最大値/最小値で表されるばら
つきが100倍以下であることが好ましい。
【0022】(3)接触角:シームレスベルト外表面の
水との接触角は、トナーによるシームレスベルトの汚れ
防止と関係し、ある特定の範囲以上でなければトナーで
シームレスベルトが汚染されやすくなる。好ましいのは
70度以上である。また、水との接触角はカーボンとの
親和性を示す指標とも考えられ、110度以上では、カ
ーボンとの親和性が悪いためか電気抵抗の経時低下が発
生するため好ましくない。従って、結論的には70〜1
10度であることが好ましい。
【0023】(4)引っ張り弾性率 シームレスベルトの引っ張り弾性率は、500MPa〜
4000MPa、好ましくは500MPa〜3000M
Paの範囲内である。シームレスベルトの引っ張り弾性
率がこの範囲内であれば、ベルトの引っ張り伸びが画像
に現れ難く、かつベルトがフレキシブルであるためロー
ラによる駆動に優れることから性能的に好ましい。
【0024】(5)シームレスベルトの厚み:シームレ
スベルトの厚みは、25以上1000μm以下が好まし
く、50μm以上200μm以下が更に好ましい。25
μm未満になると2本以上のローラで張架して駆動させ
た時に伸びてしまい好ましくない。また、1000μm
を越えるとシームレスベルトが硬くなり弾性変形をしな
くなりフレキシブルでなくなり2本以上のローラで張架
して駆動させにくいため好ましくない。
【0025】(6)シームレスベルトの材料:本発明に
おいて適用されるシームレスベルトの樹脂組成物は、基
本的に熱可塑性樹脂を主原料とした樹脂組成物で、導電
性フィラーを配合したものも含まれる。 熱可塑性樹脂
としては、エチレン(高密度、中密度、低密度、直鎖状
低密度)、プロピレンエチレンブロックまたはランダム
共重合体、ゴムまたはラテックス成分例えばエチレン・
プロピレン共重合体ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、
スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体また
はその水素添加誘導体、ポリブタジエン、ポリイソブチ
レン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセター
ル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンエーテル、変成ポリフェニレンエーテル、ポリイミ
ド、液晶性ポリエステル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリビスアミドトリアゾール、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポ
リエーテルエーテルケトン、アクリル、 ポリフッ化ビニ
リデン、ポリフッ化ビニル、エチレンテトラフロロエチ
レン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テト
ラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、フ
ッ素ゴム、アクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリ
エステルエステル共重合体、ポリエーテルエステル共重
合体、ポリエーテルアミド共重合体、オレフイン共重合
体、ポリウレタン共重合体、の1種又はこれらの混合物
からなるもの等が使用される。
【0026】特に電子写真式の複写機、プリンター用の
中間転写体用抵抗制御シームレスベルトとして好ましい
樹脂は、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、エ
チレンテトラフロロエチレン共重合体、ポリクロロトリ
フルオロエチレン、テトラフルオロエチレンヘキサフル
オロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレンパー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリテトラ
フルオロエチレン等のフッ素樹脂やフッ素ゴムがトナー
等からの汚れを防止するためにも好ましく、また、ポリ
カーボネートやポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエステルエステル共重合体、
ポリエーテルエステル共重合体等のエステル系熱可塑性
樹脂が耐電気特性において電気抵抗値の変動が少なく安
定のため好ましい。
【0027】(7)導電性フィラー また、これらの熱可塑性樹脂に導電性を付与するため
に、導電性フイラーが添加される。導電性フィラーとし
ては、カーボンブラック、グラファイト、カーボン繊
維、金属粉、導電性金属酸化物、有機金属酸化物、有機
金属化合物、有機金属塩、導電性高分子等から選ばれる
少なくとも1種またはこれら数種の混合物からなるもの
が好ましい。その中でも特にカーボンブラックが好まし
い。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、
ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボン
ブラックがある。フィルムの外観を損なわないためにも
分散性に優れたアセチレンブラックが好ましい。
【0028】カーボンブラックの配合量は、カーボンブ
ラックの種類により異なるが、アセチレンブラックの場
合、熱可塑性樹脂100重量部に対して3〜25重量部
で配合されていることがが好ましく、さらには、熱可塑
性樹脂に5〜20重量%配合されていることが特に好ま
しい。ケッチェンブラックの場合には1〜10重量%が
好ましく、アセチレンブラックと併用して用いてもよ
い。上記範囲未満では導電性に乏しく、上記範囲以上で
は製品の外観が悪くなり、また材料強度が低下して好ま
しくない。
【0029】樹脂組成物には、本発明の目的を阻害しな
い限りにおいて、通常の樹脂組成物に配合される各種の
付加的成分を含むことができる。このような成分として
は、酸化防止剤、滑剤、離型剤などがある。
【0030】更に、発明の効果を著しく損なわない限
り、上記以外の以下のような付加成分を更に添加しても
構わない。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、各種フィラー
としては、例えば、炭酸カルシウム(重質、軟質)、タ
ルク、マイカ、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、ゼ
オライト、ウオラストナイト、けいそう土、ガラスビー
ズ、ベントナイト、モンモリナイト、アスベスト、中空
ガラス球、黒鉛、二硫化モリブデン、酸化チタン、アル
ミニウム繊維、ステンレススチール繊維、黄銅繊維、ア
ルミニウム粉末、木粉、もみ殻、グラファイト、金属
粉、導電性金属酸化物、有機金属化合物、有機金属塩等
のフィラーをあげることができる。
【0031】また、添加剤としては、例えば、酸化防止
剤(フェノール系、硫黄系等)、滑剤、有機・無機系の
各種顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和
剤、発泡剤、可塑剤、銅害防止剤、架橋剤、流れ性改良
剤等を挙げることができる。
【0032】なお、本発明のシームレスベルトは、例え
ば複写機等の電子機器における帯電ローラースリーブ、
現像ローラースリーブ、感光体、中間転写体、紙搬送転
写体等に用いられる導電性、半導電性の無端ベルトやド
ラム、ローラー被覆用チューブやスリーブ等に使用する
ことができる。
【0033】
【実施例】次に、本発明におけるシームレスベルトの実
施例と、比較例とを示すが、本発明はその要旨を越えな
い限り、これらに限定されるものではない。なお、実施
例、比較例において用いた評価方法は以下の通りであ
る。 1.表面固有抵抗(Ω/□) 抵抗計ハイレスタHAプローブ(ダイヤインスツルメン
ツ社製)を用い、測定電圧500V、測定時間10秒に
てチューブ円周方向20mmピッチで測定した。2.体
積固有抵抗(Ω・cm) 抵抗計ハイレスタHRSプローブ(ダイヤインスツルメ
ンツ社製)を用い、測定電圧100V、測定時間10秒
にてチューブ円周方向20mmピッチで測定した。 3.接触角 エルマ社製ゴニオメータ式接触角測定器G−1型を用い
て測定した。 4.体積抵抗耐電圧 (1)測定器:R8340A(アドバンテスト社製) (2)電極:R12702A(導電性ゴム付き) (3)測定条件:10秒値、4Kgf荷重 (4)印加電圧:100V、300V 5.電気処理方法 図3のような装置を用いてベルトを移動させながらベル
ト厚み方向に電極を印加する。すなわち、それぞれ30
mmφの2本のアルミ製支持ローラー2を間隔をあけて
平行に設置し、これにシームレスベルト1を掛け渡して
送行させ、一方の支持ローラー2に並んで設けられたア
ルミ製の電極ローラー3との間に所定の電圧を印加す
る。 6.画像試験 図1に示す装置にて画像試験を行う。すなわち、リコー
社製プリテール650(商品名)を用いて印画し、白抜
けの有無等で評価する
【0034】次に、実施例及び比較例を示す。 [実施例]実施例1〜7として、前述した溶融押し出し
成形法によりシームレスベルトを製造した。各実施例1
〜7のシームレスベルトにおける材料、厚み、カーボン
濃度、高電圧印加処理前後の抵抗、電圧処理条件、画像
試験、及び判定は表1に示す通りである。また、実施例
1〜7におけるシームレスベルトの引っ張り弾性率は表
2に示す通りである。
【0035】[比較例]また、比較例1、2として、従
来のこの種の一般的なシームレスベルトについて材料、
厚み、カーボン濃度、高電圧印加処理前後の抵抗、電圧
処理条件は表1に示す通りであり、更にそれらの引っ張
り弾性率は表2に示す通りである。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシームレ
スベルトによれば、印加電圧300Vでの体積抵抗率が
1×106(Ω・cm)〜1×1015(Ω・cm)の範
囲内にあるシームレスベルトであって、このシームレス
ベルトにおける任意の表面位置での300Vの体積抵抗
率で印加電圧100Vでの体積抵抗率を除した値が10
000未満である特性を有することにより、抵抗値の経
時的低下を少なくすることができ、これによりこの種の
シームレスベルトの長寿命化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間転写方式の複写機の要部を示す側面図であ
る。
【図2】フッ素系樹脂で形成された従来の一般的なシー
ムレスベルトについて200Vの電圧を連続印加した場
合の体積抵抗変化を示す特性図である。
【図3】本発明の一実施例に係るシームレスベルトを製
造する際に使用した電圧印加装置の概略的構成を示す構
成説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電器 3 露光光学系 4 現像器 5 クリーナー 6 シームレスベルト 7、8、9 搬送ローラ 10 静電転写器 11 記録紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 克宏 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 2H003 BB11 BB13 BB16 CC04 2H032 BA09 4F213 AG16 AH81 WA06 WA53 WA63 WB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印加電圧300Vでの体積抵抗率が1×
    106(Ω・cm)〜1×1015(Ω・cm)の範囲内
    にあるシームレスベルトであって、 このシームレスベルトにおける任意の表面位置での30
    0Vの体積抵抗率で印加電圧100Vでの体積抵抗率を
    除した値が10000未満である特性を有するシームレ
    スベルト。
  2. 【請求項2】 前記シームレスベルト表面における水と
    の接触角が70度〜110度の範囲内にあることを特徴
    とする請求項1に記載のシームレスベルト。
  3. 【請求項3】 前記シームレスベルトの引っ張り弾性率
    が500MPa〜4000MPaの範囲内にあることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のシームレスベルト。
  4. 【請求項4】 前記シームレスベルトが、押出し成形さ
    れたシームレスチューブを輪切り状に切断して得たシー
    ムレスベルト状体に、その厚み方向に電圧を印加して処
    理することで形成されることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のシームレスベルト。
  5. 【請求項5】 厚み方向への電圧印加処理前の前記シー
    ムレスベルト状体における表面抵抗率及び体積抵抗率の
    それぞれについて最大値/最小値で表されるばらつきが
    50倍以内であり、このシームレスベルト状体に、その
    厚み方向に電圧を印加して処理することで形成された前
    記シームレスベルトにおける表面抵抗率及び体積抵抗率
    のそれぞれについて最大値/最小値で表されるばらつき
    が100倍以下であることを特徴とする請求項4に記載
    のシームレスベルト。
JP17643798A 1998-06-23 1998-06-23 シームレスベルト Pending JP2000010384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17643798A JP2000010384A (ja) 1998-06-23 1998-06-23 シームレスベルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17643798A JP2000010384A (ja) 1998-06-23 1998-06-23 シームレスベルト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000010384A true JP2000010384A (ja) 2000-01-14

Family

ID=16013699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17643798A Pending JP2000010384A (ja) 1998-06-23 1998-06-23 シームレスベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000010384A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004310017A (ja) * 2003-03-25 2004-11-04 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト
JP2005139434A (ja) * 2003-10-15 2005-06-02 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト
JP2005139439A (ja) * 2003-10-15 2005-06-02 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト
JP2005179652A (ja) * 2003-11-26 2005-07-07 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004310017A (ja) * 2003-03-25 2004-11-04 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト
JP2005139434A (ja) * 2003-10-15 2005-06-02 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト
JP2005139439A (ja) * 2003-10-15 2005-06-02 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト
JP4534696B2 (ja) * 2003-10-15 2010-09-01 東海ゴム工業株式会社 半導電性シームレスベルト
JP2005179652A (ja) * 2003-11-26 2005-07-07 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3275394B2 (ja) シームレスベルト
JP2000010384A (ja) シームレスベルト
JP2002214927A (ja) 中間転写体及び転写部材、中間転写体及び転写部材の製造方法、中間転写体及び転写部材を用いた画像形成装置
JPH07172613A (ja) シームレスベルト
JP3862442B2 (ja) シームレスベルト
JP2013105145A (ja) 画像形成装置
JP2792359B2 (ja) シームレスベルト
JP2002214928A (ja) エンドレスベルト、画像形成装置用ベルト及び画像形成装置
JP3317036B2 (ja) 導電性ベルト
JP2002251053A (ja) 帯電ローラ
JPH11344025A (ja) シームレスチューブ及びその製造方法
JP7175742B2 (ja) 中間転写ベルト及び画像形成装置
JP2019101271A (ja) 画像形成用部材、画像形成装置、及び画像形成用部材の製造方法
JP2002196590A (ja) エンドレスベルト、画像形成装置用ベルト及び画像形成装置
JP3293186B2 (ja) シームレスベルト
JP6883197B2 (ja) 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP4945175B2 (ja) 接触式帯電/除電用導電シート
JP5242026B2 (ja) 接触式帯電/除電用導電シート
JPH10268673A (ja) シームレスチューブ被覆転写ローラ
JP3943976B2 (ja) ベルト状転写部材、ベルト状転写部材の製造方法、画像形成装置及び中間転写ベルト−潜像担持体一体型カートリッジ
JP2016133763A (ja) 中間転写ベルト、中間転写ベルトの製造方法、及び該中間転写ベルトを用いた画像形成装置
JP2024048181A (ja) 記録媒体搬送転写ベルト、ベルトユニット、及び画像形成装置
JPH0728266A (ja) フィルミング性を改良したシームレスベルト
JP2019061176A (ja) 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2019164290A (ja) 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041026