JP4945175B2 - 接触式帯電/除電用導電シート - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真装置において感光体と接触・摺動するとともに感光体表面を帯電または除電させるための導電シート、すなわち感光体の接触式帯電/除電用導電シートに関する。
プリンター、複写機、ファクシミリなどにおける電子写真装置において感光体は表面を一様に帯電された後、露光によって静電潜像を形成され、トナーによって現像されてトナー像を保持する。感光体は保持したトナー像を紙などの画像媒体に転写させた後、表面を除電され、新たな帯電に供される。転写後において表面に残留したトナーは感光体表面に圧接・配置されたクリーニングブレード等によって所望によりクリーニング・除去される。
感光体を帯電させるためには、帯電ローラや帯電ブレードなどによる方法が一般に知られているが、部品点数の低減・感光体周辺のコンパクト化などの観点から、コストメリットの大きなシート状のものが提案されている。
例えば、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、カーボンブラック等の導電性付与剤、および架橋剤を特定の割合で含んで成るシートを架橋処理した、特定の体積抵抗率の半導電性シート部材が報告されている(特許文献1)。
また例えば、ナイロン12(共)重合体と導電性カーボンブラックとを特定の割合で含有する樹脂組成物から形成された導電性シートであって、特定の厚み、体積抵抗率および算術平均粗さを有する導電性シートが報告されている(特許文献2)。
導電シートは片面で感光体表面と接触しながら固定され、そのような状態で、感光体が回転・摺動する。
しかしながら、クリーニングしたとしても残留トナーを完全に除去することはできず、感光体表面にはトナー成分が依然として残留するので、種々の問題が生じていた。例えば、感光体表面に残留したトナーが導電シート表面に固着する問題が生じていた。導電シートにおける感光体との接触部においてトナー固着が起こると、感光体に対して所定の帯電を有効に行えないので、帯電用部材としての使用に耐えない。その結果、印字画像に筋状のノイズが発生した。また例えば、外添剤が導電シートやクリーニングブレードと感光体との間を通過する際、感光体表面にキズが発生するという問題が生じていた。また例えば、導電シートやクリーニングブレードと感光体との間を通過して感光体表面に付着するトナー成分の量が増えると、印字画像に筋状のノイズがより一層発生した。
一方、感光体と接触するポリイミド層等に二硫化モリブデン粉体が固形分全体の中で60%程度分散されていることを特徴とする電子写真感光体用の接触帯電部材が開示されているが(特許文献3)、二硫化モリブデン単独では、感光体と接触する層に所定の導電性を発現させるためには、大量の二硫化モリブデンが必要となり、結果として、表面粗さが大きくなり、接触層へのトナー固着量が増加する、また、接触層自体が脆くなるといった不良現象が発生する。
特開2004−258395号公報 特開2004−269632号公報 特開平9−325577号公報
本発明は、感光体表面でのキズの発生およびトナー成分の付着を防止し、自己の表面へのトナー固着を防止する接触式帯電/除電用導電シートを提供することを目的とする。
本発明は、
ベース樹脂;
導電性充填材;および
鱗片状無機物質、モース硬度2〜5の粒子状無機物質、および分解温度350℃以上の粒子状有機ポリマーからなる群から選択される1種類以上の研磨性充填材;
を含むことを特徴とする接触式帯電/除電用導電シートに関する。
本発明の導電シートは、感光体表面へのキズの発生およびトナー成分の付着を十分に防止し、自己の表面へのトナー固着を有効に防止する。
本発明の導電シート1は、例えば図1に示すように、電気系統3によって電圧を印加されながら、感光体2と接触させて感光体2を帯電または除電させるものであり、特定のベース樹脂、導電性充填材および研磨性充填材を含んでなっている。
導電シートを構成するベース樹脂は、感光体の接触式帯電/除電用導電シートの分野で従来よりベース樹脂として使用されているものが使用できる。具体例として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ナイロン、およびそれらの混合物等が挙げられる。ベース樹脂を選択することによって、導電シートに対するトナー固着をより有効に防止できる。すなわち導電シートに対するトナー固着防止の観点から、好ましいベース樹脂はPTFE、PFA、FEPまたはそれらの混合物であり、より好ましくはPTFEである。
PTFEは市販のものが使用可能であり、例えば、ポリフロンPTFE(ダイキン社製)、テフロン(R)(三井デュポンフロロケミカル社製)、フルオンPTFE(旭硝子社製)、ホスタフロンPTFE(住友3M社製)として入手可能である。
PFAは市販のものが使用可能であり、例えば、フルオンPFA(旭硝子社製)、ネオフロンPFA(ダイキン工業社製)、テフロンPFA(三井デュポンフロロケミカル社製)として入手可能である。
FEPは市販のものが使用可能であり、例えば、ネオフロンFEP(ダイキン工業社製)、テフロンFEP(三井デュポンフロロケミカル社製)として入手可能である。
PVDFは市販のものが使用可能であり、例えば、KFポリマー(クレハ社製)として入手可能である。
ナイロンは市販のものが使用可能であり、例えば、UBESTA(宇部興産社製)として入手可能である。
導電性充填材は感光体の接触式帯電/除電用導電シートの分野で従来より導電性充填材として使用されている物質であって、樹脂シートに導電性を付与し得る物質である。例えば、PTFEに対して所望量添加し、それらの混合物を成形して得られるシートが、後述の表面抵抗率を達成するようになるものである。導電性充填材を含有させないと、感光体表面上が所定量帯電されず、トナーが感光体表面の電荷パターン上に付着しない、もしくは感光体全面にトナーが付着して印刷画像が全面塗りつぶされる、といった不良現象が発生する。
そのような導電性充填材の具体例として、例えば、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、球状カーボン、およびそれらの混合物等が挙げられる。好ましい導電性充填材はカーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーまたはそれらの混合物、特にカーボンブラックである。また、導電コーティングされたチタン酸カリウムウィスカや酸化チタンなど、それ自体、導電性を付与し得ない物質であっても、表面処理を行うことによって導電性を付与し得るようになった物質も導電性充填材として使用可能である。
導電性充填材の含有量は、導電シートの構成材料全量に対して0.5〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜15重量%である。2種類以上の導電性充填材が含有されてもよく、その場合、それらの合計量が上記範囲内であればよい。
研磨性充填材は、当該充填材が導電シートに含有されることによって、当該導電シートに接触して摺動する感光体表面を適度に研磨し得る物質であり、詳しくは、鱗片状無機物質、粒子状無機物質、および粒子状有機ポリマーからなる群から選択される1種類以上の物質を使用する。これによって、本発明の導電シートが、感光体表面へのトナー成分付着を防止できるようになる。本発明の導電シートが、感光体表面へのトナー成分付着を防止するメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のメカニズムに基づくものと考えられる。残留によって感光体表面に存在するトナー成分は導電シートやクリーニングブレードと感光体との間を通過する際、ストレスを受けるため、通過の回数が増えるに従って、感光体表面に徐々に埋没されて、クリーニングブレードで除去され難くなり、結果として感光体表面に付着する。本発明の導電シートは、感光体表面にキズを付けることなく、感光体表面を適度に研磨する研磨作用を有する。そのため、たとえ埋没され始めのトナー成分であっても、導電シートと感光体表面との間を通過する際、研磨作用によって有効に掘り起こされ、さらなる埋没を抑制するので、クリーニングブレードによる除去が容易になる。その結果、感光体表面のキズを防止しながら、感光体表面のトナー成分付着を防止できるものと考えられる。例えば、炭素繊維等の繊維長の大きい繊維状の物質を用いると、シート表面に過度の凹凸が形成されるため、適度な研磨作用が発揮されず、感光体表面にキズが発生する。また、モース硬度の大きいガラス系材料など剛性の高いを用いると、感光体表面にキズが発生する。研磨性充填材を含有させないと、導電シートが研磨作用を発揮しないので、トナー成分の付着を十分に防止できない。一方で、研磨作用を発揮するために研磨性充填材を使用すると、シートの表面平滑性が損なわれ、感光体とシートの間にトナー粒子が積層し、シート上にトナーが固着する。よって、本発明においては表面平滑性を損なわないためにも、研磨性充填材は、鱗片状無機物質や粒子状無機物質、および粒子状有機ポリマーである必要がある。
鱗片状無機物質は、鱗片状または扁平形状または薄片状の形状を有する無機物質である。鱗片状無機物質の大きさは特に制限されないが、長軸方向の径が通常1〜100μm、厚さが通常0.01〜10μm程度のものであって、このような大きさの鱗片状無機物質は、市販品として入手可能である。好ましくはモース硬度2〜5、特に2〜4のものを用いる。具体的には、例えば、二硫化モリブデン、マイカ、タルク、窒化ホウ素、チタン酸マグネシウムカリウム、チタン酸リチウムカリウムおよびそれらの混合物等が使用できる。好ましい鱗片状無機物質は二硫化モリブデン、マイカ、チタン酸マグネシウムカリウム、チタン酸リチウムカリウムまたはそれらの混合物、特に二硫化モリブテン、チタン酸マグネシウムカリウムまたはそれらの混合物である。鱗片状無機物質はシート表面の平滑性を保ちつつ、感光体表面を有効に研磨する効果が比較的高いので好ましい。
粒子状無機物質は、鱗片状もしくは繊維状とは異なり、球状もしくは不定形無機物質といわれるものであり、モース硬度2〜5、特に2〜4のものを用いる。具体的には、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウムおよびそれらの混合物等が使用できる。好ましい粒子状無機物質は酸化亜鉛、硫酸バリウムまたはそれらの混合物、特に酸化亜鉛である。ガラスビーズ等のモース硬度が大きすぎる無機物質を用いると、適度な研磨作用が発揮されず、感光体表面にキズが発生する。
粒子状有機ポリマーは、導電シートの製造時の加熱によっても分解が起こらない分解温度350℃以上、特に380℃以上のものである。具体的には、例えば、熱硬化性ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、液晶ポリマー、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)およびそれらの混合物等が使用できる。好ましい粒子状有機ポリマーは熱硬化性ポリイミドである。
本明細書中、分解温度とは、熱重量測定(昇温速度10℃/min)において、重量損失が5%以上となる温度である。
研磨性充填材の含有量は、導電シートの構成材料全量に対して1〜30重量%、特に2〜25重量%が好ましい。2種類以上の研磨性充填材が含有されてもよく、その場合、それらの合計量が上記範囲内であればよい。
より好ましい実施形態において、感光体表面でのキズの発生および外添剤の付着ならびに導電シート表面のトナー固着をより有効に高レベルで防止する観点から、導電シートに含まれる「ベース樹脂−導電性充填材−研磨性充填材」の組み合わせの具体例として、以下に示す組み合わせ(A)が好ましく、組み合わせ(B)がより好ましい。
(A)PTFE、PFA、FEPまたはそれらの混合物−カーボンブラック−二硫化モリブテン、チタン酸マグネシウムカリウム、酸化亜鉛、熱硬化性ポリイミドまたはそれらの混合物;
(B)PTFE−カーボンブラック−二硫化モリブテン、熱硬化性ポリイミド、酸化亜鉛またはそれらの混合物。
導電シートは、例えば、いわゆる加圧成形焼成法や溶融押出成形法等によって製造できる。
例えば、ベース樹脂としてPTFEを用いて加圧成形焼成法を採用する場合、まず、ベース樹脂および所望により充填材を十分混合した後、混合物を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで350℃以上の温度で加熱焼成し成型体を得る。その後、金属刃物によって所定の厚みにスカイビングしてシートを成形し、導電シートを得る。
また例えば、ベース樹脂としてPFA、FEP、PVDF、ナイロン等を用いて溶融押出成形法を採用する場合、まず、ベース樹脂および所望により充填材を十分混合した後、混合物を押出機により溶融押出し、溶融樹脂をシート状に成形しつつ、冷却ロールで冷却し、シートを成形し、導電シートを得る。
導電シートの厚さは本発明の目的が達成される限り特に制限されるものではないが、通常は0.03〜3.0mm、特に0.07〜0.5mmである。なお、0.03〜0.3mm程度の厚み範囲は、フィルムと定義することもあるが、本発明においては、前記範囲も含めて「シート」と定義する。
導電シートの表面粗さRaは0.05〜0.8μm、特に0.1〜0.4μmであることが好ましい。Raが小さすぎると、感光体表面に付着するトナー成分の除去効果が小さくなる。Raが大きすぎると、シート表面の凹凸の部分にトナー粒子が侵入しやすく、シート表面にトナー固着量が増加し、シートから感光体への帯電不良が生じる。Raは充填材、特に研磨性充填材の含有量によって制御できる。例えば、充填材の含有量が多いと、Raは大きくなる。また例えば、充填材の含有量が少ないと、Raは小さくなる。
表面粗さRa(算術平均粗さ)は、以下の方法によって測定された値を用いているが、当該方法によって測定されなければならないというわけではなく、原理・原則が以下の方法と同様の方法であれば、いかなる方法によって測定されてもよい。
JIS−B0601(1982年)に基づいて測定を行う。具体的には、シート表面を触診式の表面粗さ測定器(サーフテスト;ミツトヨ社製)を用いて測定される。そのときの測定条件は、カットオフ値2.5mm、測定長さ7.5mm、25℃/50%である。
導電シートの表面抵抗率は1.0×10〜1.0×10Ω/□、特に1.0×10〜1.0×10Ω/□であることが好ましい。通常、導電シートによって感光体を帯電させた後、レーザーにより露光して原稿と同じ形の電荷パターンを作成し、その上にトナーを付着させるが、表面抵抗率が所定の範囲外である場合、トナーが感光体上の所定の位置に付着しない、もしくは感光体全面にトナーが付着する、といった不良現象が発生する。表面抵抗率は充填材、特に導電性充填材の含有量によって制御できる。例えば、充填材の含有量が多いと、表面抵抗率は小さくなる。また例えば、充填材の含有量が少ないと、表面抵抗率は大きくなる。
表面抵抗率は、以下の方法によって測定された値を用いているが、当該方法によって測定されなければならないというわけではなく、原理・原則が以下の方法と同様の方法であれば、いかなる方法によって測定されてもよい。また、測定機器により、好ましい測定抵抗領域が異なるので、測定機器の測定可能な抵抗領域に応じて、測定機器を選択すればよい。
1.0×10Ω/□未満の抵抗領域は、抵抗率測定器(ロレスタGP;ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて測定される。測定方法は、JIS−K7194(1994年)に基づいて測定され、測定環境は23±2℃/相対湿度50±5%である。
1.0×10Ω/□以上の抵抗領域は、抵抗率測定器(ハイレスタIP;ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて測定される。測定方法は、JIS−K6911(1995年)に基づいて測定され、そのときの印加電圧は100V、測定環境は23±2℃/相対湿度50±5%である。
導電シートが図1に示すように感光体2と接触させて感光体を帯電または除電させるときの圧力は、導電シートと感光体表面との接触を確保できる限り特に制限されない。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されて解釈されるべきではない。
(実施例1〜10および比較例1〜3)
表1に記載の材料からなる混合物を所定の金型に充填し、400kgf/cmで圧縮成型し、370℃で8時間加熱焼成して成型体を得た。次いで、成型体を金属刃物でスカイビングすることによって厚み100μmのシートを成形し、導電シートを得た。
(実施例11、12)
表1に記載の材料からなる混合物を二軸スクリュー押出機(ダイ温度350℃)で直径約3mm程度にペレット化した。このようにペレット化した原料を単軸スクリュー押出機で、リップクリアランス0.4mmのT型ダイ(ダイ温度350℃)に供給し、ダイから押出された溶融樹脂を200℃の冷却ローラによって厚み100μmのフィルムに成形し、導電シートを得た。
(実施例13)
表1に記載の材料からなる混合物を単軸スクリュー押出機(ダイ温度270℃)に供給して、リップクリアランス0.4mmのT型ダイスから溶融押出し、溶融状態のシートを直ちに両端20mmの部分のみをロール状の引取機で支持しつつ引き取り、その間に空冷し、さらに、130℃の冷却ロールで冷却し、厚み100μmのシートを成形し、導電シートを得た。
(実施例14)
表1に記載の材料からなる混合物を二軸スクリュー押出機(ダイ温度220℃)で直径約3mm程度にペレット化した。このようにペレット化した原料を単軸スクリュー押出機で、リップクリアランス0.7mmのT型ダイ(ダイ温度230℃)に供給し、ダイから押出された溶融樹脂を120℃の冷却ローラによって厚み100μmのフィルムに成形し、導電シートを得た。
(評価)
各実施例/比較例で得られた導電シートを図1に示すようにプリンターに組み込んで耐久試験を行った。プリンターは帯電部材として所定の導電シートを用いたこと以外、市販のモノクロレーザープリンタLP−1400(エプソン社製)と同様である。耐久試験は、白黒比(黒/白)0.5%の文字画像を、A4版縦方向通紙で2000枚印字した。
・感光体キズ
耐久試験後の感光体を取り出し、その表面を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
○:感光体にキズは全く発生していなかった;
△:感光体に微小のキズがわずかに発生していたが、実用上問題なかった;
×:感光体にキズが多量に発生しており、実用上問題があった。
・感光体表面のトナー成分付着
耐久試験後の感光体を取り出し、その表面を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
◎:感光体表面にトナー成分は全く付着していなかった;
○:感光体表面にトナー成分がかすかに筋状に付着していたが、画像に筋状の印刷不良は全く発生しておらず、実用上問題なかった;
△:感光体表面にトナー成分が「○」よりは多い量で筋状に付着していたが、画像に筋状の印刷不良は全く発生しておらず、実用上問題なかった;
×:感光体表面にトナー成分が「△」よりは多い量で全体的に付着し、画像に筋状の印刷不良が明らかに発生しており、実用上問題があった。
・シートトナー固着
耐久試験後の導電シートを取り出し、導電シートにおける感光体との接触部を目視観察するとともに、印字画像を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
◎◎:導電シートに固着は全く発生していなかった;
◎:導電シートに固着がわずかに発生していたが、画像に筋状の印刷不良は全く発生しておらず、実用上問題なかった;
○:導電シートに固着が「◎」よりは多い量で発生していたが、画像に筋状の印刷不良は全く発生しておらず、実用上問題なかった;
△:導電シートに固着が「○」よりは多い量で発生し、画像に筋状の印刷不良がかすかに発生したが、実用上問題なかった;
×:導電シートに固着が多量に発生し、画像に筋状の印刷不良が明らかに発生しており、実用上問題があった。
Figure 0004945175
表中の材料は以下の通りである。
PTFE;商品名ポリフロンPTFE(ダイキン工業社製)
PFA;商品名フルオンPFA(旭硝子社製)
FEP;商品名ネオフロンFEP(ダイキン工業社製)
PVDF;商品名KFポリマー(クレハ社製)
ナイロン;商品名UBESTAR(宇部興産社製)
カーボンブラック;商品名デンカブラック(電気化学工業社製)
二硫化モリブデン;NeO Zパウダー(大東潤滑社製;モース硬度2)
酸化亜鉛微粒子;第一種(堺化学社製;モース硬度4)
チタン酸マグネシウムカリウム;テラセスPS(大塚化学社製;モース硬度4)
非膨潤性マイカ;MK−100(コープケミカル社製;モース硬度2)
硫酸バリウム;BA(堺化学社製;モース硬度3)
炭素繊維;KGF−200(クレハ社製)
熱硬化性ポリイミド;UIP−R(宇部興産社製;分解温度500℃以上)
ガラスビーズ;商品名EMB−10(東芝バロティーニ社製;モース硬度7)
本発明の導電シートは、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真装置において感光体と接触しながら、感光体表面を帯電させたり、または除電させたりするための部材として有用である。本発明の導電シートは、感光体に対する接触式帯電用導電シートとして最も有用である。
本発明の導電シートを感光体に対して接触させて使用するときの概略断面構成図の一例である。
符号の説明
1:導電シート、2:感光体、3:電気系統。

Claims (8)

  1. ベース樹脂;
    カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、またはそれらの混合物である導電性充填材;および
    鱗片状無機物質、モース硬度2〜5の粒子状無機物質、および分解温度350℃以上の粒子状有機ポリマーからなる群から選択される1種類以上の研磨性充填材;
    を含むことを特徴とする接触式帯電/除電用導電シート。
  2. ベース樹脂がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の導電シート。
  3. 鱗片状無機物質のモース硬度が2〜5であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電シート。
  4. 鱗片状無機物質が二硫化モリブテン、チタン酸マグネシウムカリウム、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電シート。
  5. 粒子状無機物質が酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電シート。
  6. 粒子状有機ポリマーが熱硬化性ポリイミドであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電シート。
  7. 表面抵抗率が10〜109Ω/□であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電シート。
  8. 表面粗さRa(算術平均粗さ)が0.05〜0.8μmであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電シート。
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