JPH05165226A - 静電記録体 - Google Patents

静電記録体

Info

Publication number
JPH05165226A
JPH05165226A JP33338191A JP33338191A JPH05165226A JP H05165226 A JPH05165226 A JP H05165226A JP 33338191 A JP33338191 A JP 33338191A JP 33338191 A JP33338191 A JP 33338191A JP H05165226 A JPH05165226 A JP H05165226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment particles
electrostatic recording
dielectric layer
conductive
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33338191A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisanori Yagi
寿則 八木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority to JP33338191A priority Critical patent/JPH05165226A/ja
Publication of JPH05165226A publication Critical patent/JPH05165226A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】フィルムを支持体とする静電記録体で発生す
る、LEF(リード・エッジ・フォグ)現象と言われる
先端カブリを効果的に防止し、しかも記録濃度の低下、
かき傷状の白抜けの発生、異常ドットの発生を解消した
静電記録体を提供する。 【構成】少なくとも片面に導電層を形成したフィルムを
支持体とし、その上に誘電体層を形成した静電記録体
の、誘電体層に含有される顔料粒子のうち、最大粒子径
を有する顔料粒子として、モース硬度が3以下の顔料粒
子に、イオン導電性高分子電解質を表面処理した顔料粒
子を使用することにより、上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多針電極を用いた静電プ
ロッター、プリンターに適したフィルム静電記録体に関
するものであり、特にLEF(リード・エッジ・フォッ
グ)現象と呼ばれる先端カブリの発生がなく、記録濃度
の低下や白抜けの発生、さらには異常ドットの発生が効
果的に解消された静電記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電記録方式で鮮明な画像を得るには、
針電極と誘電体層の空隙の大きさを、パッシェンのカー
ブから推定される、最適な範囲に制御する必要がある。
このため、誘電体層を構成する高分子絶縁性樹脂中に絶
縁性顔料粒子をスペーサーとして加え、適当な凹凸を形
成した誘電体層と多針電極を接触させることにより、空
隙を適当に制御する方法が一般的におこなわれている。
【0003】しかし、少なくとも片面に導電層を形成し
たフィルムを支持体とし、その上に誘電体層を形成した
フィルム静電記録体では、記録時に多針電極に電圧を印
加すると、印加電圧の露洩電流が、導電性フィルム支持
体を介して現像器に注入されるため、LEF(リード・
エッジ・フォッグ)現象と呼ばれる、先端カブリが発生
する。
【0004】紙を支持体とする静電記録体では、支持体
裏面にも、導電処理をほどこし、露洩電流を支持体の体
積方向に逃がすことによりLEF現象を防止している
が、支持体としてフィルムを使用する場合には、体積方
向に漏洩電流を逃がすために、フィルムに界面活性剤や
電子導電性金属半導体粉末などを混入する必要がある。
しかし、このような材料をフィルム中に混入すると、フ
ィルム強度が低下し、フィルムの透明性の低下やコスト
高といった問題が付随するため、必ずしも満足すべき結
果が得られていない。
【0005】また、LEF現象を防止するために、フィ
ルム支持体の導電層の一部(普通は記録体端面)を露出
させたり、その部分にカーボンブラックなどの導電性塗
料を塗工してアース電極とする方法も提案されている
が、導電層の露出巾のコントロールが困難であったり、
工程が増えるなどのため、生産性が悪く、やはりコスト
高となってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そのため、誘電体層を
高分子絶縁性樹脂と導電性粒子で構成する透明フィルム
静電記録体が提案され(特開昭61−213851,特
開平2−83547)ているが、この記録体ではLEF
現象の防止効果は認められるが、オールマーク記録を行
った時に、記録電極と平行な方向にかき傷状の白抜けが
多発したり、絶縁性不足による記録濃度の低下、さらに
は、異常ドットの多発や記録体表面の擦傷が発生するな
どの欠陥が付随する。
【0007】かかる現状に鑑み、本発明者はフィルム静
電記録体で発生するLEF現象の改良について検討した
結果、LEF現象は、気中放電により誘電体層表面に潜
像が形成されたとき、反対電荷が誘起され、その結果、
導電層中に発生する電荷が逃げ場を失い、接地されてい
る現像器の部分で静電気的に誘電体層にトナーが引きつ
けられ、カブリが発生する現象であることを確認した。
また、この導電層中に発生する電荷は、痕跡量の導電性
粒子を導電層と現像器を電気的に繋ぐように存在させれ
ば解消されることも確認できた。
【0008】そして、オールマーク記録持に発生するか
き傷状の白抜け、絶縁性不足による記録濃度の低下を回
避し、記録体表面の擦傷や異常ドットの少ない静電記録
体の開発について、さらに鋭意研究を重ねた結果、誘電
体層に添加する顔料粒子のうち、少なくとも最大粒子径
を有する顔料粒子として、モース硬度が3以下の顔料粒
子を選択的に使用し、かつ、その顔料粒子の表面をイオ
ン導電性高分子電解質で処理すると、上記の如きフィル
ム静電記録体の有する欠陥が極めて効率よく改良できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の静電記録体は、
少なくとも片面に導電層を形成したフィルムを支持体と
し、その上に誘電体層を形成した静電記録体において、
該誘電体層が絶縁性樹脂と顔料粒子を含有し、顔料粒子
のうち最大粒子径を有する顔料粒子が、モース硬度3以
下であり、かつイオン導電性高分子電解質で表面処理さ
れた顔料粒子であることを特徴とする静電記録体であ
る。
【0010】
【作用】一般に誘電体層中に導電性顔料粒子を添加し
て、LEF現象を防止するには、誘電体層の厚み方向に
わたって、導電層から誘電体層表面まで、この導電性顔
料粒子が貫通して存在するすることが好ましいが、完全
に貫通していなくても効果が認められる。これは、誘電
体層中に含有せしめられる導電性顔料粒子が導電層と繋
がるように配置されていれば、導電性粒子上に極薄い誘
電体層膜が形成されていても電気的には導電点と考えら
れ、この導電点が、現像器やアースロールと接触して効
果を発揮するためと思われる。
【0011】導電層中に発生する電荷の逃げ場を形成す
るのに必要な接地点は、痕跡量の導電性顔料粒子が導電
層と現像器を電気的に繋ぐよう存在すればよい。そのた
め、例えばフィルムを支持体とした静電記録体では、誘
電体層表面100mm2 中に1ケの導電性顔料粒子が存在
すれば十分であり、表面処理された導電性顔料粒子が塊
状、凝集体であってもよく、絶縁性顔料粒子の表面を被
覆するような状態で存在させても効果が期待できるもの
である。
【0012】本発明の静電記録体で使用される導電性顔
料粒子は、上記の如くイオン導電性高分子電解質で表面
処理された顔料粒子であるが、特にモース硬度が3以下
の顔料粒子が選択的に使用されるものである。因みに、
モース硬度が3より硬い導電性顔料粒子を誘電体層に添
加すると、フィルムを支持体とした静電記録体では、上
質紙などの紙を支持体とした静電記録体と比べ、記録電
極ブロックと記録体表面の摩擦接触に強い力が働くた
め、記録電極との摩擦で導電性顔料粒子表面の誘電体層
樹脂がはぎ取られ、結果的に記録体表面に擦傷が発生し
てしまう。また、オールマーク記録時にカギ状の白抜け
が発生したり、線画記録時に異常ドットの多発を引き起
こすおそれがある。
【0013】モース硬度が3以下の顔料粒子の具体例と
しては、例えばクレー、タルク、カオリン、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、無定形シリカ、シリコ
ン、ポリアクリル粉末などのプラスチック顔料などが例
示されるが、これらに限定されるものではない。上記の
如き特定のモース硬度を有する顔料粒子表面に処理され
るイオン導電性高分子電解質は、誘電体層を形成する誘
電体層樹脂を、塗液調製のために溶解する有機溶剤に不
溶でなければならない。そのような高分子電解質の具体
例としては、例えばポリビニルベンジルトリメチルアン
モニウムクロライトなどのカチオン性高分子電解質、ポ
リスチレンスルホン酸などのアニオン性高分子電解質な
どがあるが、これらに限定されるものではない。また、
イオン導電性高分子電解質は、一般に抵抗性能を向上さ
せるために水可溶型の高分子溶液として使用されるが、
このような水可溶型の高分子溶液を使用する場合には、
誘電体層を例えばトルエン、メチルエチルケトンなどの
有機溶剤に可溶な高絶縁性樹脂で形成すればよい。な
お、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテルなどの溶剤に可溶であっ
ても、イオン導電性高分子電解質が、誘電体層樹脂を溶
解する有機溶剤に不溶であれば本発明の所望の効果を達
成することが出来る。
【0014】顔料粒子表面をイオン導電性高分子電解質
で処理する方法としては、例えば、高分子電解質溶液を
顔料の表面に粉霧しながら乳鉢などで撹拌したのち乾燥
する方法、イオン導電性高分子電解質と顔料を予め溶液
混合したのち乾燥、粉砕、分級する方法、エタノールな
どの低沸点溶剤に可溶のイオン導電性高分子電解質の場
合には、それより高沸点の有機溶剤中で顔料とイオン導
電性高分子電解質のスラリーを作った後、低沸点溶剤の
沸点まで加温して顔料表面に有機溶剤に不溶な高分子膜
を形成する方法、さらには、本質的に有機溶剤に不溶で
はあるが、混合直後には有機溶剤に対して安定な溶解性
を示すようなイオン導電性高分子電解質の場合には、有
機溶剤と混合して安定な溶解性を示す状態のうちに、顔
料を添加して表面処理をする方法などがある。なお、必
要に応じて、表面処理された顔料を粉砕、あるいは分級
して粗大粒子を除いてもよい。
【0015】表面処理する顔料粒子100重量部に対す
る、イオン導電性高分子電解質の処理量は、0.05〜
10重量部程度でよく、好ましくは、0.5〜5重量部
程度の範囲で調節される。なお、高分子電解質の量が余
りに多くなると、高分子電解質が粒子状や塊状の形で析
出し、これを用いた静電記録体では、かき傷状の白抜け
が発生したり、異常ドットが多発するおそれがあるた
め、過剰の添加は避けるのが好ましい。そのため、イオ
ン導電性高分子電解質で処理した顔料粒子の10kg/cm
2 圧力下での比抵抗を、105 〜108 Ω・cmの範囲に
調節するのが望ましい。因みに、105 Ω・cmより比抵
抗が小さくなると、かき傷状の白抜けが発生したり、記
録濃度が低下してしまう。しかし、108 Ω・cmより比
抵抗が大きくなると、LEF現象の防止効果が不充分と
なる。
【0016】本発明の静電記録体では、誘電体層に配合
する顔料粒子の、少なくとも最大粒子径を有する顔料粒
子として、上記の如くイオン導電性高分子電解質で処理
した特定のモース硬度を有する顔料粒子を使用するもの
であるが、この導電性顔料粒子が誘電体層表面の高い位
置で効果的に作用し、本発明の所望の効果であるLEF
現象の防止効果を発揮するものである。なお、誘電体層
中に含有せしめられる顔料粒子の平均粒子径は、併用さ
れる他の顔料粒子を含め、通常1〜15μm程度、好ま
しくは2〜10μm程度の範囲で調節される。因みに、
顔料粒子の平均粒子径が余りに大きすぎると、記録体表
面と多針電極との空隙を適当な範囲に保持するのが困難
となり、オールマーク記録時に白抜けが発生する恐れが
あり、逆に小さすぎると、オールマーク記録時にベタム
ラが発生するおそれがある。
【0017】誘電体層に含有せしめられる絶縁性樹脂と
顔料粒子の配合割合は、樹脂:顔料粒子=99:1から
60:40重量部程度の範囲で調節するのが望ましく、
好ましくは、95:5から70:30重量部程度の範囲
で調節される。なお、表面処理した上記特定の顔料粒子
の配合割合は、少ない配合量の場合には、導電性顔料粒
子が低い比抵抗を有するように表面の導電性物質の処理
量を増やし、逆に多い配合量の場合には導電性物質の処
理量を少なくして、結果的に、5〜25重量部程度の配
合割合でLEF現象の防止効果が得られるよう処方する
のが好ましい。
【0018】本発明の静電記録体において、誘電体層を
構成する高絶縁性樹脂の具体例としては、例えばアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸デシル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ルなどのアクリル酸エステル共重合体やメタクリル酸エ
ステル共重合体、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセ
ルロース、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合
体、スチレン−メタクリル酸共重合体、フェノール樹脂
等が挙げられる。
【0019】なお、誘電体層中に特定の導電性顔料粒子
と併用される他の顔料粒子の具体例としては、例えばク
レー、デッカイト、ナクライト、カオリン、水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウム、焼成クレー、無定形シリ
カ、酸化アルミニウム、焼成カオリン、硫酸バリウム、
酸化チタン、プラスチック粉末、あるいはこれらの顔料
粒子表面を絶縁処理した顔料粒子などが挙げられる。
【0020】誘電体層は、一般にトルエン、メチルエチ
ルケトン、キシレンなどの適当な有機溶剤に絶縁性樹脂
や顔料粒子を溶解あるいは分散して調製した塗液を、例
えばバーコーター、コントラコーター、グラビアコータ
ー、カーテンコーター、チャンプレックスコータ、ロー
ルコーター、ブレードコーターなどの適当な塗布装置で
導電性支持体上に塗布する方法で形成される。
【0021】本発明の静電記録体を構成する、導電性支
持体としては、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、ポリジメチルジアリルアンモニウムク
ロライド、スチレンアクリル酸トリエチルアンモニウム
クロライド等のカチオン性高分子電解質またはポリスチ
レンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリビニルホス
フェート等のアニオン性高分子電解質、あるいは、酸化
亜鉛、酸化スズ等に不純物を混入した金属半導体粉末等
を、含浸ないし塗布し、その表面抵抗を常湿で105
109 Ωとし、その表面ベツク平滑度を200秒以上と
した各種のフィルムが使用される。なお、フィルムの具
体例としては、例えばポリエステル、ポリオレフィン、
ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリ塩化ビニルなどが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0022】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論、これらに限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例で得られた静電記録体の記録評
価は以下の方法に従って行った。また、例中の部は重量
部を示す。
【0023】記録濃度 松下電送製モノクロプロッタ
ー〔EP−103〕で、27℃,55%RHの環境条件
下で記録し、その記録濃度をマクベス濃度計で測定し
た。 LEF濃度 同上のプロッターで、23℃,20%RH
の環境条件下で記録し、この時の、記録電極と現像器の
間のカブリ濃度と白紙部の濃度をマクベス濃度計で測定
し、以下の換算式によって求めた。 〔LEF濃度=カブリ濃度−白紙部濃度〕 白抜け 同上のプロッターで、23℃,50%RH
の環境条件下でオールマーク記録を行い、白抜けの発生
状況を○と×で2段階評価した。 異常ドット 同上のプロッターで線画記録を行い、異常
ドットの発生状況を○と×で2段階評価した。 擦傷 同上のプロッターで長さ10mの白紙記録
を行い、擦傷の発生状況を○と×で2段階評価した。
【0024】実施例1 厚さ75μmのポリエステルフィルムの片面に、酸化錫
を主成分とした導電性塗液を、乾燥重量で1g/m2
布して導電層を形成した。 〔表面処理顔料粒子の調製〕カオリン粉末(モース硬
度:2,平均粒子径:5.5μm)100部を乳鉢にと
り、ポリビニルベンジルアンモニウムクロライドを固形
分として1部となるよう希釈した水溶液を粉霧しながら
撹拌した。乾燥後に分級して粗大な凝集体を除去し、平
均粒子径6.1μmの導電性顔料粒子を得た。この顔料
粒子の10kg/cm2 圧力下での粉体比抵抗は、2.5×
107 Ω・cmであつた。
【0025】この表面処理顔料粒子10部と平均粒子径
3.5μm炭酸カルシウム粉末(備北粉化社製,ライト
ンAK)15部を、トルエン/メチルエチルケトン=
1:1の混合溶液に分散した後、メチルメタアクリレー
ト樹脂75部を混合し、固形分濃度30%の誘電体層形
成塗液を調製し、これをメイヤーバーで、乾燥重量が3
g/m2 となるように、前記導電層上に塗布して透明な
静電記録体を得た。
【0026】実施例2 〔表面処理顔料粒子の調製〕水酸化アルミニウム粉末
(モース硬度:3,平均粒子径:8.5μm)100部
を、ポリスチレンスルホン酸の固形分が3部となるよう
に60%のスラリーとし、濾紙で濾過したのち乾燥、粉
砕して表面処理顔料粒子を得た。この顔料粒子の10kg
/cm2 圧力下での粉体比抵抗は、5×107 Ω・cmであ
つた。
【0027】この表面処理顔料粒子15部を、トルエン
/メチルエチルケトン=1:1の混合溶液に分散した
後、メチルメタアクリレート樹脂85部を混合し、固形
分濃度30%の誘電体層形成塗液を調製し、これをメイ
ヤーバーで、乾燥重量が3g/m2 となるように、実施
例1と同様の導電性支持体上に塗布して透明な静電記録
体を得た。
【0028】実施例3 〔表面処理顔料粒子の調製〕カオリン粉末の代わりに無
定形シリカ粉末(モース硬度:3,平均粒子径:3.5
μm,ニップシールSS−70,日本シリカ社製)とし
た以外は、実施例1と同様にして平均粒子径4.0μm
の導電性顔料粒子を得た。この顔料粒子の10kg/cm2
圧力下での粉体比抵抗は、5×106 Ω・cmであつた。
以下、実施例1と同様にして透明な静電記録体を得た。
【0029】比較例1〜3 実施例1〜3の表面処理顔料粒子の代わりに、それぞれ
表面処理をしていない顔料粒子を使用した以外は、実施
例1〜3と同様にして3種類の透明静電記録体を得た。
【0030】比較例4 実施例1の表面処理顔料粒子の代わりに、モース硬度5
の導電性酸化亜鉛を使用した以外は、実施例1と同様に
して透明静電記録体を得た。
【0031】比較例5 〔表面処理顔料粒子の調製〕カオリン粉末の代わりにモ
ース硬度7の酸化アルミニウム粉末を使用した以外は、
同様にして表面処理顔料粒子を調製し、以下、実施例1
と同様にして透明な静電記録体を得た。
【0032】比較例6 比較例5の表面処理顔料粒子の代わりに、ポリビニルベ
ンジルトリメチルアンモニウムクロライドを固形分で
1.5%処理した酸化アルミニウム粉末を使用した以外
は、比較例5と同様にして透明な静電記録体を得た。
【0033】かくして得られた9種類の透明静電記録体
について、前記の方法に従って記録評価を行い、その結
果を表1に記載した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の各実施例で得られた透明静電記録体は、いずれも低湿
度環境条件下でのLEF現象の発生、高湿度環境条件下
での画像濃度低下、白抜け、異常ドツトの発生しない優
れた特性を供えた静電記録体であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面に導電層を形成したフィル
    ムを支持体とし、その上に誘電体層を形成した静電記録
    体において、該誘電体層が絶縁性樹脂と顔料粒子を含有
    し、顔料粒子のうち最大粒子径を有する顔料粒子が、モ
    ース硬度3以下であり、かつイオン導電性高分子電解質
    で表面処理された顔料粒子であることを特徴とする静電
    記録体。
JP33338191A 1991-12-17 1991-12-17 静電記録体 Pending JPH05165226A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33338191A JPH05165226A (ja) 1991-12-17 1991-12-17 静電記録体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33338191A JPH05165226A (ja) 1991-12-17 1991-12-17 静電記録体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05165226A true JPH05165226A (ja) 1993-07-02

Family

ID=18265483

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33338191A Pending JPH05165226A (ja) 1991-12-17 1991-12-17 静電記録体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05165226A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008009077A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Kurabo Ind Ltd 接触式帯電/除電用導電シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008009077A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Kurabo Ind Ltd 接触式帯電/除電用導電シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0439161A2 (en) Electrographic recording element with reduced humidity sensitivity
US4374895A (en) Electrostatic recording element
JPH05165226A (ja) 静電記録体
JPH04296864A (ja) 静電記録体
JPS61151542A (ja) 透明性静電記録体
JPH04298755A (ja) 静電記録体
JPH04240857A (ja) 静電記録体
JP2640292B2 (ja) 静電記録フイルム
JP2527225B2 (ja) 静電記録体
JPS62124563A (ja) 導電性支持体
JPH08211631A (ja) 静電記録体
JP2777231B2 (ja) 静電記録体
JPH05249703A (ja) 静電記録体
JPH05241354A (ja) 顔料及びその顔料を用いた静電記録体
JPH04217261A (ja) 静電記録体
JPH08248647A (ja) 静電記録体
EP0587508A2 (en) Electrostatic recording medium
JPS5828579B2 (ja) 記録シ−ト用支持体
JPH0943863A (ja) 静電記録体
JPH0563786B2 (ja)
JPH0854739A (ja) 静電記録体
JPH11194510A (ja) 静電記録体
JPH0943864A (ja) 静電記録体
JPH01147460A (ja) 静電記録体
JPH0675385A (ja) 静電記録体