JPH11194510A - 静電記録体 - Google Patents

静電記録体

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JPH11194510A
JPH11194510A JP36673197A JP36673197A JPH11194510A JP H11194510 A JPH11194510 A JP H11194510A JP 36673197 A JP36673197 A JP 36673197A JP 36673197 A JP36673197 A JP 36673197A JP H11194510 A JPH11194510 A JP H11194510A
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dielectric layer
conductive
electrostatic recording
recording medium
titanium oxide
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JP36673197A
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Masatoshi Fujino
正俊 藤野
Haruo Omura
春夫 尾村
Shogo Matsumoto
章吾 松本
Junichi Matsuno
順一 松野
Akira Mori
章 森
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Hitachi Ltd
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録体表面のかぶり、汚れがなく、記録濃度
が高い静電記録体を提供する。 【解決手段】 シート状支持体上に、導電層、誘電層を
順次設けてなる静電記録体において、前記導電層中には
針状導電性酸化チタンを含み、前記誘電層には絶縁性粒
子を実質的に含まないことを特徴とする静電記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像を記録体
表面に形成したのち、トナーを用いて現像する静電記録
方式に用いる静電記録体に関する。さらに詳しく述べれ
ば、本発明は、静電記録方式であるイオン流制御方式や
静電転写方式で静電潜像を記録体表面に直接形成した
後、スリット現像、吸引ロール現像及び逆転ロール現象
のような方法でトナーを用いて現像する記録において、
記録ヘッドと現像機との間に相当する記録体表面にかぶ
り汚れ(以下、かぶりという)がなく、記録濃度が高い
静電記録体に関する。
【0002】さらに本発明は、イオン流制御方式で静電
潜像を記録体表面に直接形成した後、トナーを用いて現
像する工程を数回繰り返すことにより高精細なカラー画
像を形成するカラー印刷機、カラープリンター、カラー
プルーファなどを用いる静電記録体に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、カラー印刷機、カラープリンタ
ー、カラープロッター、カラープルーファのようなカラ
ー画像の高精細化が図られており、静電記録方式を利用
したイオン流制御方式や静電転写方式が提案されてい
る。
【0004】静電記録体は、導電処理を施した導電性支
持体上に絶縁樹脂と顔料からなる誘電層を設けてなるも
のであり、誘電層面の表面あるいは両面から電圧を印加
して静電潜像を形成し、トナー(着色粉末あるいは液体
現像剤)により現像した後、熱、圧力、乾燥等によりト
ナーを定着させて記録を得るものである。
【0005】静電記録体は、記録速度、記録保存性が優
れており、16ドット/mmの高解像度の記録電極を使
用することにより解像度の点でも優れた特徴を有する。
また、CAD用の大型プロッターとして、静電プロッタ
ーはペンプロッターに比べ記録スピードが速く、大量の
画面を出力する場合に好適である。さらに近年、カラー
CADプロッターとして建築物、精密機器、集積回路、
その他の設計図作成にとどまらず、審美的な絵画、写
真、印刷物の拡大複写、コンピューターグラフィックス
の出力等に利用されている。
【0006】このような目的に使用される静電記録体の
場合、画像均一性が良好で、濃度の高い記録が得られる
ことが必要であるだけでなく、鮮明な色調や、触れたと
き等の好ましい風合いが望まれる。鮮明な色調や好まし
い地肌を得るために、特開昭63−291059号公報
では屈折率1.4以上、粒径1μm以上20μm以下の
透明球形粒子を誘電層中に含有させることが提案されて
いる。ここでは、無機材料の例としてガラスが使用され
ているが、ガラスは硬く比重が大きいため、誘電層用塗
料調製の際に、破損し易く、沈降し易いこと、記録の際
にプロッター記録電極部を摩耗し連続記録に支障をきた
すこと、さらに記録紙搬送部分にキズを発生させ、ま
た、湿式トナーによる現像時に誘電層から脱落しやすく
記録不良となる場合があるといった問題が生じるため好
ましくない。
【0007】有機顔料であるポリメチルメタクリレート
を使用する系では、ポリメチルメタクリレートの耐溶剤
性が劣るため、静電記録用エマルジョンとで誘電層を形
成することとなるが、第一にアクリルエマルジョンに含
まれている界面活性剤により誘電層の電気抵抗値が低下
し、静電潜像記録時の潜像電位を下げ、記録濃度の低下
をきたす問題があり、また第二にエマルジョンは溶液樹
脂と比較して製膜時に欠陥が生じ易く、現像時にその欠
陥部から湿式トナーのしみ込みが発生し、記録不良が発
生し易いといった問題が生じるため好ましくない。
【0008】さらには、特開平2−59757号公報に
は地肌のかぶりを防止する手段として導電性粉末を誘電
層に含有するといった提案がなされているが、この場合
においても誘電層のバリヤー性を低下させ、記録不良が
発生したり、トナーが均一に誘電層に付着せず、記録部
にムラが発生するといった問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述のような
技術の欠点、つまり静電記録体における種々の記録低下
や記録不良といった問題を解消し、かつ鮮明な色調や好
ましい風合いを得る静電記録体を提供しようというもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の各静電
記録体の発明を包含する。 (1)シート状支持体上に導電層、誘電層を順次設けて
なり、前記導電層中には針状導電性酸化チタンを含み、
かつ前記誘電層中には絶縁性粒子を実質的に含有しない
ことを特徴とする静電記録体。 (2)前記針状導電性酸化チタンが、針状の形状が長軸
2〜15μm、短軸0.1〜0.5μmの酸化チタンを
母材とし、その表面にアンチモンを不純物とした酸化錫
の皮膜を焼成して形成した粉末である(1)に記載の静
電記録体。 (3)前記針状導電性酸化チタンは、第4級アンモニウ
ム塩型導電剤と併用され、針状導電性酸化チタンと第4
級アンモニウム塩型導電剤との配合割合が、95:5〜
20:80(重量比)である(1)または(2)に記載
の静電記録体。 (4)前記導電層の表面電気抵抗値が1×104 〜1×
107 Ω/□である(1)、(2)または(3)に記載
の静電記録体。 (5)イオン流制御方式での記録に使用するものである
(1)に記載の静電記録体。 (6)前記静電記録体は、前記シート状支持体上に導電
層、誘電層を順次設けたシート状支持体の裏面に裏面導
電層をさらに設けたことを特徴とする前記(1)〜
(5)のいずれかの静電記録体。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の記録体の色調が鮮明で風
合いが好ましい理由は、以下のように推測される。すな
わち、誘電層に、樹脂と屈折率の異なる顔料等の絶縁性
粒子を含まないため、クリアーな誘電層が得られるため
である。また、顔料や導電性樹脂等を含有すると発生す
る塗膜の欠陥や、誘電層のバリヤー性の低下といった問
題も発生せず、かぶり等のない良好な記録品質が得られ
る。さらに、このような誘電層をもつ静電記録体を静電
プロッターで記録した場合、記録濃度が高く、画質に光
沢が得られるため、写真調の記録物が得られる。
【0012】さらに本発明は導電層に針状酸化チタンを
用いることにより、誘電層が導電層に適度にしみ込み、
誘電層表面に凹凸ができて、誘電層に顔料を配合した場
合と同様のスペーサー機能が得られる。これによって誘
電層表面と電極との距離が適度に保たれ、放電不良など
に起因する記録品質の低下などが発生しない。
【0013】本発明に用いることができる針状導電性酸
化チタンとしては、特開昭63−233016号公報
に、形状が長軸1〜10μm、長軸と直径の比が3以
上、好ましくは10以上の針状酸化チタンを母体とし、
その表面にアンチモンを不純物とした酸化錫の皮膜を焼
成して製造した粉末について開示されている。本発明者
らは、かぶりがなく、記録濃度の低下もない良好な静電
記録体について鋭意研究した結果、上記針状導電性酸化
チタンのうち、その形状が長軸2〜15μm、短軸0.
1〜0.5μmである針状導電性酸化チタンを用いる
と、形態的に針状物質同志の接触する確立が高くなり、
表面処理に用いる導電性酸化錫の処理量が大幅に低減で
き、所望の白色度と表面電気抵抗値を得ることが可能と
なることを見出し、本発明に至った。
【0014】本発明の静電記録体においては、前記針状
導電性酸化チタンの長軸が2μm未満であると、所望の
導電性が得るために針状導電性酸化チタンの表面処理量
を多くしなければならず、その結果、得られる導電性層
の白色度が低下する。また長軸が15μmを越えると針
状導電性酸化チタン粉末の塗料分散時の剪断力で針状結
晶が折れる現象があり、酸化チタンの新しい面が露出す
る結果、導電性の著しい低下を招く。また、このような
現象を回避するためには、塗料調成時、攪拌力を小さく
しなければならないが、その場合には、塗料中の凝集物
除去するための工程が必要となるという障害が新たに発
生する。
【0015】本発明の静電記録体における導電層には、
針状導電性酸化チタンとともに第4級アンモニウム塩型
導電剤を併用することができる。使用することができる
第4級アンモニウム塩型導電剤は、イオン伝導性高分子
電解質であるポリビニルベンジルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライド、スチレンアクリル酸トリエチルアンモニウムク
ロライド等のカチオン性高分子電解質である。前記電解
質の使用は、針状導電性酸化チタンの塗料中への分散を
良好にして、得られる導電層の表面電気抵抗値が広い湿
度範囲に亘り、ほとんど変化しないので好ましい。
【0016】前記針状導電性酸化チタンと第4級アンモ
ニウム塩型の導電剤の配合割合は、高精細のカラー記録
に要求されている導電層の表面電気抵抗値を1×107
Ω/□未満とするためには、全配合量100重量部(固
形分)中、針状導電性酸化チタンが95〜20重量部、
好ましくは80〜30重量部で、第4級アンモニウム塩
型導電剤が5〜80重量部、好ましくは20〜70重量
部である。針状導電性酸化チタンの配合量が95重量部
を越えると、導電性塗料の調製時に、針状導電性酸化チ
タンの分散性が劣る。一方、針状導電性酸化チタンの配
合量が20重量部未満では、導電層の表面電気抵抗値が
1×107 Ω/□未満とするためには第4級アンモニウ
ム塩型導電剤の配合割合を増加する必要があり、その結
果導電層の表面電気抵抗値の湿度依存性が大きくなり、
かつひび割れによるかぶりが発生することから好ましく
ない。
【0017】本発明の静電記録体においては、その導電
層に、前記針状導電性酸化チタンとともに他の顔料も用
いることができる。例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸
カルシウム、無定型シリカ、クレー、タルク、マイカ、
焼成クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどの
無機顔料、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂などのプラス
チックピグメントを着色防止、塗布面の表面強度や濡れ
性の改善のために用いてもよい。
【0018】さらに前記導電層に用いる針状導電性酸化
チタンとともに、PVA、カチオン変性PVA、メチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒド
ロキシエチルメチルセルロースなどの水性バインダー樹
脂が併用できる。
【0019】本発明の静電記録体における導電層は、針
状導電性酸化チタンとその他の成分とを、プロペラ攪拌
機、カウレス分散機等で混合分散して導電性塗料を作成
し、例えばバーコーター、コントラコーター、グラビア
コーター、チャンプレックスコーター、ロールコータ
ー、ブレードコーターなどの適当な塗布装置で、乾燥重
量で塗工量1〜20g/m2 (固形分)、好ましくは2
〜15/m2 (固形分)の範囲で基材上に塗布し、熱風
乾燥機を用いて乾燥固化させる方法で形成できる。ここ
で乾燥塗工量が1g/m2 (固形分)未満であると、塗
膜欠陥が発生して導電層の表面電気抵抗値が1×108
Ω/□より大きくなるし、20g/m2 (固形分)を越
えるとコスト高となる。
【0020】本発明の静電記録体において、誘電層を構
成する高絶縁性樹脂としては、例えば、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル
などのアクリル酸エステル共重合体樹脂やメタクリル酸
エステル共重合体樹脂、酢酸ビニル重合体樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ブチラール樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ニトロセルロース、ポリスチレン樹脂、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂、スチレン−
メタクリル酸エステル共重合体樹脂、フェノール樹脂な
どがある。
【0021】本発明の静電記録体において、誘電層に実
質的に含まれてはならない絶縁性粒子としては、例えば
クレー、デッカイト、ナクライト、カオリン、水酸化ア
ルミニウム、炭酸カルシウム、焼成クレー、無定形シリ
カ、アルミナ、焼成カオリン、硫酸バリウム、酸化チタ
ンのような無機顔料や、該無機顔料の表面の親水性基を
処理し、絶縁処理した顔料、あるいは架橋ポリスチレン
樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、架橋ポ
リメタクリル酸エステル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノ
ール樹脂のようなプラスチックピグメント等が挙げられ
る。しかし、本発明の静電記録体が備えるべき前記特性
を損なうことがないような少量、通常は、1.0部以下
の量で、これら絶縁性粒子を誘電層中に含有することは
差し支えない。
【0022】本発明の静電記録体における誘電層は、前
記誘電層用塗料を、例えばバーコーター、コントラコー
ター、グラビアコーター、カーテンコーター、チェンプ
レックスコーター、ロールコーター、ブレードコーター
等の適当な塗布装置を用いて、シート状支持体上に形成
した導電層の表面上に塗布し、熱風乾燥機を用いて、乾
燥させる方法で形成される。誘電層の塗工量は1〜10
g/m2 (固形分)、好ましくは3〜8g/m2 (固形
分)の範囲である。ここで塗工量が1g/m2(固形
分)未満であると、塗膜欠陥が発生し、帯電不良から画
像ヌケが発生するし、10g/m2 (固形分)を越える
とかぶりが発生する。
【0023】本発明の静電記録体において、導電層、誘
電層を順次設けられた支持体の裏面にさらに導電層を設
けることが好ましい。このような裏面導電層には導電剤
として第4級アンモニウム塩型導電剤や、針状導電性酸
化チタン等の導電性顔料を用いることができる。また前
記導電剤とともに、公知のバインダー樹脂が併用でき
る。
【0024】バインダーとしては、カチオン変性PV
A、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシエチルメチルセルロースに加えて、PV
A、酸化でんぷん、エステル化でんぷん、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆タンパク、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリルアミドおよびポリアクリル酸のような水溶
性高分子、ならびに塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体樹脂、アクリル酸エステル共
重合体樹脂、メタクリル酸エステル共重合体樹脂、ブチ
ラール樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ
化ビニリデン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹
脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体樹脂などのような非水溶性高
分子がある。これらの水溶性高分子および非水溶性樹脂
は溶解液、またはエマルジョンであり、第4級アンモニ
ウム塩型導電剤とともに単独または併用して用いられ
る。
【0025】本発明の静電記録体の裏面層には、前記成
分と共に他の顔料も用いることができ、例えば炭酸カル
シウム、無定型シリカ、クレー、タルク、マイカ、焼成
クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどの無機
顔料、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体樹脂などの粉末やビー
ズを、塗布面強度の向上や濡れ性の改善、白色度向上等
のために用いてもよい。
【0026】また前記裏面層に含まれる導電剤の配合割
合は、全配合量100重量部中、20重量部以上、好ま
しくは30重量部以上である。導電剤の配合割合が20
重量部に満たないと、厚み方向の体積電気抵抗値が十分
に低下せず、かぶりや記録濃度低下を発生し、好ましく
ない。前記裏面層は、支持体表面に設けられる前記導電
層と同様に、導電剤と他の成分を混合分散して調成した
導電性塗料を、支持体上に乾燥重量で塗工量1〜20g
/m2 (固形分)、好ましくは2〜15g/m2 (固形
分)の範囲で塗工し、乾燥固化して形成することができ
る。
【0027】本発明の静電記録体に用いられるシート状
支持体としては、針葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パ
ルプ等の木材パルプ、古紙パルプ、麻、綿、バガスやケ
ナフ等の非木材天然パルプ、ポリエチレンやポリプロピ
レン等の合成樹脂を原料とした合成パルプ等を、場合に
よってサイズ剤、紙力増強剤やその他の内添剤ととも
に、単独、または2種以上併用して湿式または乾式で抄
紙した紙、不織布およびこれらを加工した樹脂含浸紙や
塗工紙が使用できる。ここで紙、不織布またはこれらを
加工した樹脂含浸紙や塗工紙の厚みは、30〜300μ
mであることが好ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。なお、実施例および比較例中の「部」及び
「%」は、すべて「重量部」「重量%」である。
【0029】実施例1 坪量45g/m2 の上質紙の片面に下記に示す組成を有
する導電層用塗料1を攪拌機で混合した。得られた導電
性塗料を乾燥後の塗工量が5.0g/m2 となるように
塗工し、乾燥、固化して導電層とした。導電層と反対側
には、下記組成の裏面層塗料を乾燥後の塗工量が2.0
g/m2 となるように塗工し、乾燥、固化して裏面導電
層を形成した。ついで、スーパーカレンダーで平滑化処
理を行い、ベック平滑度が100秒の導電性支持体を得
た。
【0030】 〈導電層用塗料1〉 針状導電性酸化チタン(商標:FT−3000 石原産業社製、長軸 5.15 μm、短軸 0.27μm) 20部 水 80部 〈裏面層塗料〉 第4級アンモニウム塩型導電剤水溶液 (商標:ケミスタット6300 三洋化成工業社製 固形分 30%)60部 水 40部
【0031】前記導電層上に、下記組成の誘電層用塗料
1を、乾燥後の塗工量が3.5g/m2 になるように塗
工し、乾燥、固化して誘電層を形成し、静電記録体1を
得た。 〈誘電層用塗料1〉 アクリル樹脂 (商標:LR347 三菱レイヨン社製 固形分40%) 50部 トルエン 50部
【0032】実施例2 導電層用塗料として導電層用塗料2を用いたほかは、実
施例1と同様の方法で静電記録体2を得た。 〈導電層用塗料2〉 針状導電性酸化チタン(商標:FT−3000 石原産業社製) 10部 第4級アンモニウム塩型導電剤水溶液 (商標:ケミスタット6300 三洋化成工業社製 固形分 30%)30部 水 60部
【0033】実施例3 実施例1において、裏面層を設けないこと以外は、実施
例1と同様の方法で静電記録体3を得た。 実施例4 誘電層塗料として下記組成の誘電層塗料2を用いた以外
は、実施例1と同様の方法で静電記録体4を得た。 〈誘電層塗料2〉 アクリル樹脂(商標:LR347 三菱レイヨン社製 固形分40%)99部 重質炭酸カルシウム(平均粒径1.8μm) 1部
【0034】比較例1 誘電層用塗料として誘電層用塗料3を用いたほかは、実
施例1と同様の方法で静電記録体5を得た。 〈誘電層用塗料3〉 アクリル樹脂(商標:LR347 三菱レイヨン社製 固形分40%)45部 重質炭酸カルシウム(平均粒径1.8μm) 5部 トルエン 50部
【0035】比較例2 導電層用塗料として下記組成の導電層用塗料3を用いた
ほかは、実施例1と同様の方法で静電記録体6を得た。 〈導電層用塗料3〉 第4級アンモニウム塩型導電剤水溶液 (商標:ケミスタット6300 三洋化成工業社製 固形分 30%)60部 水 40部
【0036】比較例3 導電層用塗料として下記組成の導電層用塗料4を用いた
ほかは、実施例1と同様の方法で静電記録体7を得た。 〈導電層用塗料4〉 球状導電性酸化チタン(商標:ET−500W 石原産業社製 平均粒径0.2 μm) 20部 水 80部
【0037】導電層の表面抵抗値は20℃、65%RH
環境下において、表面高抵抗計(商標:ハイレスタHT
−210 三菱油化社製)を用いて測定した。静電記録
体1〜7を20℃、65%RH環境下で2時間調湿後、
市販のカラー静電プロッター(バーサテックCE342
4 富士ゼロックス社製)によりカラー画像を記録し、
記録部の記録濃度および白紙部のかぶり濃度を、マクベ
ス濃度計(マクベスRD914型 プロセスメイジャメ
ンツ社製)を用いて測定した。記録濃度としては、1.
3以上が好ましく、白紙のかぶりは濃度0.15以下が
好ましい。また鮮明度の評価は記録画像の色調を目視に
て評価し、記録画像の色調が良好で鮮明であるものから
順に○、△、×とした。各静電記録体の評価結果を表1
に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明により、静電プロッターによる記
録において、静電記録体における種々の記録低下や記録
不良といった問題がなく、かつ鮮明な色調や好ましい風
合いの記録が可能な静電記録体を提供することが可能と
なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 章吾 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 松野 順一 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 森 章 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状支持体上に、導電層、誘電層を
    順次設けてなる静電記録体において、前記導電層中には
    針状導電性酸化チタンを含み、かつ前記誘電層中には絶
    縁性粒子を実質的に含有しないことを特徴とする静電記
    録体。
  2. 【請求項2】 前記針状導電性酸化チタンが、針状の形
    状が長軸2〜15μm、短軸0.1〜0.5μmの酸化
    チタンを母材とし、その表面にアンチモンを不純物とし
    た酸化錫の皮膜を焼成して形成した粉末であることを特
    徴とする請求項1記載の静電記録体。
  3. 【請求項3】 前記針状導電性酸化チタンは、第4級ア
    ンモニウム塩型導電剤と併用され、針状導電性酸化チタ
    ンと第4級アンモニウム塩型導電剤との配合割合が、9
    5:5〜20:80(重量比)であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の静電記録体。
  4. 【請求項4】 前記導電層の表面電気抵抗値が1×10
    4 〜1×107 Ω/□であることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の静電記録体。
  5. 【請求項5】 前記静電記録体が、イオン流制御方式で
    の記録に使用されるものであることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項記載の静電記録体。
JP36673197A 1997-12-26 1997-12-26 静電記録体 Pending JPH11194510A (ja)

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