JPH0943863A - 静電記録体 - Google Patents

静電記録体

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JPH0943863A
JPH0943863A JP19019295A JP19019295A JPH0943863A JP H0943863 A JPH0943863 A JP H0943863A JP 19019295 A JP19019295 A JP 19019295A JP 19019295 A JP19019295 A JP 19019295A JP H0943863 A JPH0943863 A JP H0943863A
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JP
Japan
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conductive
dielectric layer
electrostatic recording
titanium oxide
parts
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JP19019295A
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English (en)
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Tomotsugu Takahashi
友嗣 高橋
Shuichiro Ogawa
修一郎 小川
Shiro Nakano
四郎 中野
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体層表面の光沢が低く、普通紙ライクな
風合いを有し、画像均一性が良好な静電記録体を提供。 【解決手段】 シート状支持体上に導電層、誘電体層を
順次設けてなる静電記録体において、前記導電層が針状
導電性酸化チタンを含み、かつ前記誘電体層に用いる酸
化亜鉛と高絶縁性樹脂の配合割合が、全配合量100重
量部中、酸化亜鉛が60〜95重量部、高絶縁性樹脂が
5〜40重量部である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像を記録体
表面に形成したのち、トナーを用いて現像する静電記録
方式に用いる静電記録体に関する。更に詳しく述べれ
ば、本発明は、感光体上の静電潜像を転写する静電転写
方式またはイオン流制御方式を用いて静電潜像を記録体
表面上に直接形成したのち、スリット現像、吸引型ロー
ル現像、および逆転ロール現像方式などのような方法で
トナーを用いて現像する記録において、画像の均一性が
良好な静電記録体に関する。
【0002】更に本発明は、感光体上の静電潜像を転写
する静電転写方式またはイオン流制御方式を用いて静電
潜像を記録体表面に直接形成したのち、トナーを用いて
現像する工程を1回または多数回繰り返すことにより高
精細なモノクロ、またはカラー画像を作成するプリンタ
ー、プルーファなどに用いる静電記録体に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、カラー印刷機、カラープリンタ
ー、カラープロッター、カラープルーファのようなカラ
ー画像の高精細化が図られており、静電記録方式を応用
した静電転写方式やイオン流制御方式が提案されてい
る。
【0004】従来、静電記録体は、紙、布、フィルムな
どのシート状支持体上に、イオン解離を利用したイオン
導電性の高分子電解質(以下、イオン導電型導電剤とい
う)を主成分とした導電層、誘電体層を順次設けること
によって形成されることが知られており、前記静電記録
体としてプラスチックフィルム、厚み100μmまたは
それ以上のような厚い紙、布などからなるシート状支持
体を用いたものも知られているが、電極からの放電を利
用した静電記録方式、感光体上の静電潜像を転写する静
電転写方式およびイオン流制御方式のうちから選ばれた
記録方式による記録においては、先端かぶりが発生した
り、極端に記録濃度が低下したり、残留電位による色混
じりのような記録品質が低下するという問題があった。
【0005】ここで静電記録体の導電層に用いる導電性
物質としては、第四級アンモニウムイオン基やスルホン
酸基を有する高分子化合物であるイオン導電型導電剤
や、導電性酸化錫のような電子導電性の金属酸化物半導
体粉末を利用したものが知られている。なかでも、高精
細画像を得るための静電記録体に用いる導電層は環境湿
度による導電性の変化を小さくする必要があるため、電
子導電性の金属酸化物半導体粉末を用いたものが適して
いる。これら金属酸化物半導体粉末としてはアルミニウ
ムを不純物とする導電性酸化亜鉛や、アンチモンなどを
不純物とする導電性酸化錫などが知られている。
【0006】しかし、これらの導電性金属酸化物半導体
粉末を用いると、白紙部の白色度が80%以上の高い白
色度を要求されるカラープルーフのような高精細カラー
記録体では、その不純物に起因する白紙部の着色が強く
なり、カラー記録に適さない。これを改良するため、針
状の物質、例えばチタン酸カリウムウィスカや針状硫酸
バリウムを母体としてその表面に導電性物質、例えば酸
化錫などの被覆層を形成した針状導電性物質があり、こ
れら針状の導電性粉末を導電層とした場合、白色度は改
善されるが、導電層の表面電気抵抗値が所望の範囲まで
低下せず、高速記録や高精細のカラー記録を行うと、”
かぶり”や記録濃度の低下、混色の発生などの記録障害
が発生し好ましくない。本発明者らは、特願平7−16
961号および特願平7−167157号で針状導電性
酸化チタンを用いた静電記録体について開示した。
【0007】特開平4−76556号公報には、静電記
録体の誘電体層は、顔料と高絶縁性樹脂を主成分として
構成され、その配合割合は、全配合量100重量部中、
顔料が10〜50重量部、高絶縁性樹脂が50〜90重
量部の範囲で調節されている。高絶縁性樹脂の配合割合
が多い理由は、静電潜像を形成する能力および現像時ト
ナーを定着する能力が高絶縁性樹脂にあるためである。
一方、特に吸引型の現像器を用いる時、画像の均一性が
不良となったり、記録体が現像器に貼り着いてしまい、
通紙不良を起こす等の現像不良を防止するため、顔料は
誘電体層の平滑度を適度な範囲にコントロールするため
に少量配合される。
【0008】前記のような静電記録体は、誘電体層に多
量の高絶縁性樹脂を使用することにより、静電記録体の
誘電体層表面は光沢があり、普通紙ライクな風合いに欠
ける欠点を有している。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、誘
電体層表面の光沢が低く、普通紙ライクな風合いを有
し、画像均一性が良好な静電記録体を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静電記録体
は、シート状支持体上に導電層、誘電体層を順次設け、
前記導電層が針状導電性酸化チタンを含み、かつ前記誘
電体層に用いる酸化亜鉛と高絶縁性樹脂の配合割合が、
全配合量100重量部中、酸化亜鉛が60〜95重量
部、高絶縁性樹脂が5〜40重量部であることを特徴と
するものである。
【0011】本発明に使用するシート状支持体は、上質
紙、塗工紙等の紙基材、プラスチックフィルム、不織
布、織布等が使用できる。
【0012】一方、針状導電性酸化チタンについては、
特開昭63−233016号公報に、形状が長軸1〜1
0μm、長軸と直径の比が3以上、好ましくは10以上
の針状酸化チタンを母体とし、その表面にアンチモンを
不純物とした酸化錫の皮膜を焼成して製造した粉末につ
いて開示されている。しかしながら、本発明者らは、イ
オン流制御方式での記録において、先端かぶりがなく、
記録濃度の低下もない良好な静電記録体について鋭意研
究した結果、針状導電性酸化チタン形状が長軸2〜15
μm、短軸0.1〜0.5μmの針状導電性酸化チタン
を用いると、形態的に針状物質同志の接触する確率が高
くなり、表面処理に用いる導電性酸化錫の処理量が大幅
に低減でき、所望の白色度と電気抵抗値を得ることが可
能となることを見出し、特願平7−167157号に開
示した。
【0013】本発明に用いる針状導電性酸化チタンは、
第4級アンモニウムイオン基やスルホン酸基を有する高
分子化合物のようなイオン導電型導電剤との併用が必要
であり、針状導電性酸化チタンとイオン導電型導電剤と
の配合割合は、全配合量100重量部中、針状導電性酸
化チタン20〜95重量部、好ましくは30〜80重量
部、イオン導電型導電剤5〜80重量部、好ましくは2
0〜70重量部である。針状導電性酸化チタンの配合量
が95重量部を越えると、導電層塗料の調整時に、針状
導電性酸化チタンの分散性が劣る。一方、針状導電性酸
化チタンの配合量が20重量部未満では、イオン導電型
導電剤の配合割合の増加により、導電層の表面電気抵抗
値の湿度依存性が大きくなり、ヒビ割れによる先端かぶ
りが発生する。
【0014】導電層に用いる針状導電酸化チタンおよび
イオン導電型導電剤は、他の水溶性樹脂とともに分散混
合され、シート状支持体の表面に層形成される。併用さ
れる水溶性樹脂としては、PVA、酸化澱粉、エステル
化澱粉、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチ
ン、大豆タンパク、ポリビニルピロリドン、およびポリ
アクリルアミドなどがある。また本発明者らは、特願平
7−16961号で第4級アンモニウム塩型導電剤とカ
チオン変性PVAとを、針状導電性酸化チタンと組み合
わせて用いると効果的であることを見いだした。
【0015】導電層に用いる針状導電性酸化チタン、イ
オン導電型導電剤、および水溶性樹脂と共に他の顔料も
用いることができ、この顔料として例えば酸化亜鉛、酸
化チタン、炭酸カルシウム、無定形シリカ、クレー、タ
ルク、マイカ、焼成クレー、水酸化アルミ、硫酸バリウ
ムなどの無機顔料、またはポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合体
などの有機顔料の粉末やビーズを塗布面の表面強度や濡
れ性の改善のために用いても良い。
【0016】本発明に係る導電層は、針状導電性酸化チ
タン、イオン導電型導電剤、水溶性樹脂および顔料等の
成分と共に、プロペラ攪拌機、カウレス分散機等を用い
て混合分散して導電層塗料を作成し、この導電層塗料を
例えばバーコーター、コントラコーター、グラビアコー
ター、カーテンコーター、チャンプレックスコーター、
ロールコーター、ブレードコーターのような塗布装置で
シート状支持体上に塗布し、熱風乾燥機を用いて乾燥さ
せる方法で形成され、前記導電層の塗工量は1〜20g
/m2(固形分)、好ましくは2〜15g/m2(固形
分)の範囲で塗工し、乾燥固化して形成できる。ここで
1g/m2(固形分)未満であると、塗工欠陥が発生
し、表面電気抵抗値が1×106Ω/□より大きくな
り、20g/m2(固形分)を越えると、コスト高にな
る。
【0017】本発明の静電記録体において、誘電体層を
構成する酸化亜鉛は、帯電性能を有し、乾式法または湿
式法にて製造される。乾式法による酸化亜鉛の製造方法
は、アメリカ法とフランス法がある。アメリカ法では、
亜鉛鉱石(フランクリナイト:ZnFe24)にコーク
スなどの還元剤を加えてばい焼し、発生する亜鉛蒸気を
空気酸化する。また、フランス法では、高純度金属亜鉛
を約1000℃に加熱し、発生する亜鉛蒸気を酸化雰囲
気の大気中で燃焼させて酸化亜鉛を生成する。湿式法に
よる酸化亜鉛の製造方法は、亜鉛塩、例えば炭酸亜鉛な
どを熱分解する方法、亜鉛塩のアルカリ溶液を酸で中和
しながら、直接酸化亜鉛を沈澱させる方法、亜鉛塩の酸
性溶液をアルカリ中で中和しながら、直接沈澱させる方
法がある。一般的には、硫酸亜鉛や塩化亜鉛のような亜
鉛塩の酸性溶液と、ソーダ灰のようなアルカリとを反応
させ、水洗、ろ過、乾燥後、焼成し、粉砕して製造す
る。湿式法で製造された酸化亜鉛は、一般に、活性亜鉛
華と呼ばれている。
【0018】本発明の誘電体層に用いる酸化亜鉛は、乾
式法によって製造されたものを用いることが好ましい。
湿式法によって製造された活性亜鉛華は、製造時の塩類
が不純物として残り、電気絶縁性を低下させるため好ま
しくない。
【0019】本発明の誘電体層に酸化亜鉛と共に、溶液
重合による公知の高絶縁性樹脂を用いることができ、例
えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル等のアクリル酸エステル共重合体やメタ
クリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ニトロセルロース、ポリスチレン、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、フェノール樹脂などがある。
【0020】本発明の誘電体層中に含まれる酸化亜鉛の
配合割合は、全配合量100重量部中、60〜95重量
部、好ましくは70〜90重量部であり、高絶縁性樹脂
の配合割合は、5〜40重量部、好ましくは10〜30
重量部である。酸化亜鉛の配合量が95重量部を越える
と、誘電体層の導電層への接着力が劣る。一方、酸化亜
鉛の配合量が60重量部未満では、バインダー樹脂の配
合比率が高く、光沢度が高くなり、普通紙ライクな風合
いが失われる。
【0021】誘電体層は、一般にトルエン、メチルエチ
ルケトン、酢酸エチル、キシレンのような適当な有機溶
剤に、酸化亜鉛、高絶縁性樹脂、およびその他成分をカ
ウレス型攪拌機、アトライタ、サンドグラインダー、サ
ンドミル等の分散機で溶解分散して得た誘電体層塗料を
使用し、導電層上にこの誘電体層塗料を、例えばバーコ
ーター、コントラコーター、グラビアコーター、カーテ
ンコーター、チャンプレックスコーター、ロールコータ
ー、ブレードコーターのような塗布装置でシート状支持
体上に塗布し、熱風乾燥機を用いて乾燥させる方法で形
成できる。
【0022】前記誘電体層は、導電層上に乾燥重量で塗
工量5〜40g/m2(固形分)、好ましくは10〜3
0g/m2(固形分)の範囲で塗工し、乾燥固化して形
成できる。ここで5g/m2(固形分)未満であると、
帯電性能が劣り、40g/m2(固形分)を越えると、
かぶりが発生する。
【0023】
【発明の実施の形態】現像に吸引型現像器を用いた場
合、誘電体層の平滑度が低すぎると、記録体表面と現像
器間との空隙を適当な範囲に保持するのが困難となり、
現像吸引不良が発生し、逆に平滑度が高すぎると、残留
現像液の吸引除去ができなくウェット状態で出力される
ため、多大の乾燥能力を要し好ましくない。このため誘
電体層表面の王研式平滑度は、20〜700秒の範囲が
好ましい。
【0024】誘電体層の平滑性は、誘電体層塗料分散時
の分散条件によってコントロールできるが、さらに誘電
体層中に酸化亜鉛、高絶縁性樹脂と共にスペーサーとし
て他の顔料を用いてコントロールすることができ、例え
ばクレー、デッカイト、ナクライト、カオリン、水酸化
アルミニウム、炭酸カルシウム、焼成クレー、無定形シ
リカ、アルミナ、焼成カオリン、硫酸バリウム、酸化チ
タン、およびこれらの顔料表面を絶縁処理した無機顔
料、あるいはポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、メタアクリル酸エステル樹脂、ベンゾグアナミン
樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、
フェノール樹脂のような有機顔料が用いられる。このよ
うな顔料の平均粒子径は1〜20μmが好ましい。
【0025】誘電体層の表面電気抵抗値を1×106
1×109Ω/□以下、好ましくは1×106〜1×10
8Ω/□にして、先端カブリを防ぐ方法としては、導電
層に用いた導電性物質、すなわちカチオン性高分子電解
質、アニオン性高分子電解質、ノニオン性高分子電解
質、金属酸化物半導体や金属粉などを適量添加する。こ
れら導電性物質は、その種類によって誘電体層の表面電
気抵抗値を低下する効果が大きく異なるため、添加量を
適宜調節することが必要である。本発明においては誘電
体層の表面電気抵抗値が1×106〜1×109Ω/□以
下、好ましくは1×106〜1×108Ω/□であればよ
く、その調節は上述した以外の方法を用いてもよい。誘
電体層の表面電気抵抗値が1×109Ω/□を越えると
先端かぶりが発生する。誘電体層の表面電気抵抗値が1
×106Ω/□に満たないと、潜像電荷の漏洩減衰が激
しくなり、記録濃度が低下して好ましくない。
【0026】また誘電体層の表面電気抵抗値が1×10
9Ω/□以上である場合には、先端かぶりが発生するた
め、導電性帯を設けてもよい。前記導電性帯を設ける場
合に用いる導電性インクは、カーボンブラック、ニッケ
ル、銀のような金属粉末を導電性成分とし、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
のような接着剤を添加して溶剤に分散したものである。
ここで使用する溶剤は、誘電体層中の高絶縁性樹脂を溶
解することができる溶剤を少なくとも一種含むものであ
り、具体的には、アセトン、メチルエチルケトンのよう
なカルボニル系溶剤、酢酸エチルのようなエステル系溶
剤、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族系溶
剤などがある。
【0027】導電性帯は、本導電性インクを用いて記録
紙の幅方向の表面両端部に0.5〜10mm、好ましく
は1〜5mmの幅でグラビア印刷のような方法で形成さ
れる。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるも
のではない。なお各実施例中および比較例中の「部」は
「重量部(固形分)」を示す。
【0029】実施例1 下記の組成を水中に投入し、カウレス型分散機で攪拌
し、固形分濃度10%となる導電層塗料1を得た。導電層塗料1 針状導電性酸化チタン(商標:FT−3000 石原産業社製) 50部 第4級アンモニウム塩型導電剤 25部 (商標:ゴーセファイマーC−820 日本合成化学社製) カチオン変性PVA (商標:C−318 クラレ社製) 25部
【0030】ここで針状導電性酸化チタンの形状を電子
顕微鏡で観察したところ、平均の長軸5.7μm、短軸
0.27μmであった。
【0031】シート状支持体であるポリプロピレンを主
成分とした合成紙ユポFPG−110(王子油化合成紙
社製)の片面に、得られた固形分10%の導電層塗料1
を乾燥後の塗工量が2.0g/m2になるようにバーコ
ーターで塗工速度40m/分にて塗布し、導電層を形成
した。
【0032】前記導電層上に、トルエン/酢酸エチル=
1/1の希釈溶媒を用いてサンドグラインダーで分散し
て得られた固形分45%の誘電体層塗料1を、乾燥後の
塗工量が15g/m2になるようにバーコーターで塗工
速度40m/分にて塗布し、乾燥、固化して誘電体層を
形成し、静電記録体を得た。誘電体層塗料1 酸化亜鉛 (商標:サゼックス2000 堺化学社製) 80部 アクリル系樹脂(商標:ルナペール2420 荒川化学工業社製) 20部
【0033】実施例2 以下の組成の混合物を水を希釈溶媒としてカウレス攪拌
機で撹拌および混合し、得られた固形分10%の導電層
塗料2を、実施例1で用いたシート状支持体の片面に乾
燥後の塗工量が2.0g/m2になるようにバーコータ
ーでライン速度40m/分にて塗布し、乾燥・固化して
導電層を形成した。導電性塗料2 針状導電性酸化チタン(商標:FT−2000 石原産業社製) 50部 第4級アンモニウム塩型導電剤 25部 (商標:ゴーセファイマーC−820 日本合成化学社製) カチオン変性PVA (商標:C−318 クラレ社製) 25部
【0034】ここで針状導電性酸化チタンの形状を電子
顕微鏡で観察したところ、平均の長軸2.8μm、短軸
0.21μmであった。前記導電層上に実施例1と同じ
方法で誘電体層を形成して静電記録体を得た。
【0035】実施例3 実施例1のシート状支持体の片面に、実施例1と同じ導
電層を形成し、前記導電層上に、トルエン/酢酸エチル
=1/1の希釈溶媒を用いてサンドグラインダーで分散
して得られた固形分45%の誘電体層塗料2を、乾燥後
の塗工量が15g/m2になるようにバーコーターで塗
工速度40m/分にて塗布し、乾燥、固化して誘電体層
を形成し、静電記録体を得た。誘電体層塗料2 酸化亜鉛 (商標:1号亜鉛華 白水化学社製) 80部 アクリル系樹脂(商標:ルナペール2420 荒川化学工業社製) 20部
【0036】実施例4 以下の組成の混合物を、水を希釈溶媒としてカウレス撹
拌機で混合して得られた固形分10%の導電層塗料3
を、実施例1のシート状支持体の片面に乾燥後の塗工量
が2.0g/m2になるようにバーコーターでライン速
度40m/分にて塗布し、乾燥・固化して導電層を形成
した。導電層塗料3 針状導電性酸化チタン(商標:FT−1000 石原産業社製) 50部 第4級アンモニウム塩型導電剤 25部 (商標:ゴーセファイマーC−820 日本合成化学社製) カチオン変性PVA (商標:C−318 クラレ社製) 25部
【0037】ここで針状導電性酸化チタンの形状を電子
顕微鏡で観察したところ、平均の長軸1.7μm、短軸
0.13μmであった。前記導電層上に実施例1と同じ
方法で誘電体層を形成して静電記録体を得た。
【0038】実施例5 実施例1の静電記録体を幅500mmにスリットし、誘
電体層面の両端に酢酸エチルを溶剤の一部に含む導電性
インキ(商標:エルデックEC−0528 大日本イン
キ化学工業社製)を幅2mmとなるようにグラビアロー
ルコーターで塗布し、導電性帯を形成した。
【0039】実施例6 実施例4の静電記録体を幅500mmにスリットし、誘
電体層面の両端に実施例5と同様に導電性帯を形成し
た。
【0040】比較例1 以下の組成の混合物を、水を希釈溶媒としてカウレス撹
拌機で混合して得られた固形分10%の導電層塗料4
を、実施例1のシート状支持体の片面に乾燥後の塗工量
が2.0g/m2になるようにバーコーターでライン速
度40m/分にて塗布し、乾燥、固化して導電層を形成
した。導電層塗料4 導電性チタン酸カリウムウィスカ 50部 (商標:デントールWK−200B 大塚化学社製) 第4級アンモニウム塩型導電剤 25部 (商標:ゴーセファイマーC−820 日本合成化学社製) カチオン変性PVA(商標:C−318 クラレ社製) 25部
【0041】ここで導電性チタン酸カリウムウィスカの
形状を電子顕微鏡で観察したところ、平均の長軸18μ
m、短軸0.4μmであった。前記導電層上に実施例1
と同じ方法で誘電体層を形成して静電記録体を得、さら
にこの静電記録体を幅500mmにスリットし、誘電体
層面の両端に実施例5と同様に導電性帯を形成した。
【0042】比較例2 実施例1のシート状支持体の片面に、実施例1と同じ導
電層を形成し、前記導電層上に、トルエン/酢酸エチル
=1/1の希釈溶媒を用いてサンドグラインダーで分散
して得られた固形分25%の誘電体層塗料3を、乾燥後
の塗工量が5g/m2になるようにバーコーターで塗工
速度40m/分にて塗布し、乾燥、固化して誘電体層を
形成し、静電記録体を得、さらにこの静電記録体を幅5
00mmにスリットし、誘電体層面の両端に実施例5と
同様に導電性帯を形成した。誘電体層塗料3 アクリル系樹脂(商標:ルナペール2420 荒川化学工業社製) 80部 重質炭酸カルシウム(平均粒径1.8μm) 20部
【0043】実施例1〜6および比較例1〜2におい
て、導電層まで塗工した試料と、静電記録体となった試
料を20℃,60%RHの環境で2時間調湿後、導電層
まで塗工した試料は、ハイレスタ抵抗計(三菱油化社
製)を用いて表面電気抵抗値を測定し、静電記録体は誘
電体層表面にコロナチャージャーを用い、100ボルト
の静電荷像を形成した後、連続してスリット吸引型現像
器で液体トナーを用い、湿式現像した。
【0044】ここで得た静電記録体上の画像の評価とし
て、先端かぶりは、反射濃度計(マクベスRD914型
を使用)により、非画像部と白紙部の反射濃度をそれぞ
れ測定し、それらの差をかぶり濃度(=非画像部濃度−
白紙部濃度)として算出した。また画像部の記録濃度を
反射濃度計で測定した。
【0045】白紙部の光沢度は、JIS P 8142
に基づき測定した。普通紙ライクな風合いは目視で評価
した。実施例1〜6および比較例1〜2で得た静電記録
体を、試作機であるイオン流制御方式を用い、所定の画
像パターンに従って記録し、画像鮮明性を目視で評価し
た。各記録体の画像を評価した結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】普通紙ライクな風合い ○:光沢がなく、普通紙ライクな風合いがある。 ×:光沢があり、普通紙ライクな風合いに欠ける。 イオン流制御方式で記録した際の画像鮮明性 ○:かぶりや記録濃度の低下のない、鮮明な記録画像 △:かぶりや記録濃度の低下が若干見られるが、記録体
として使用可能 ×:かぶりや記録濃度の低下があり、不鮮明な記録画像
【0048】表1からわかるように、本発明の要件を満
たす導電層が針状導電性酸化チタンを含み、誘電体層中
に酸化亜鉛を含む静電記録体は、かぶり濃度が低く、十
分な記録濃度が得られ、かつ光沢度も低く、普通紙ライ
クな風合いを有し、イオン流制御方式による記録で良好
な画像が得られた。(実施例1〜6)
【0049】これに対して、導電層に導電性チタン酸カ
リウムウィスカを使用したもの(比較例1)は、かぶり
濃度が大きく、先端かぶりが発生した。また、誘電体層
を従来からの高絶縁性樹脂を主体として使用したもの
(比較例2)は、記録品質は問題ないが、光沢度が高
く、普通紙ライクな風合いに欠ける。
【0050】
【発明の効果】本発明は、シート状支持体上に導電層、
誘電体層を順次設けてなる静電記録体において、前記導
電層が針状導電性酸化チタンを含み、かつ前記誘電体層
中に酸化亜鉛が60〜95重量部、高絶縁性樹脂が5〜
40重量部であることを特徴とする静電記録体であり、
誘電体層表面の光沢が低く、普通紙ライクな風合いを有
し、良好な画像均一性が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状支持体上に導電層、誘電体層を
    順次設けてなる静電記録体において、前記導電層が針状
    導電性酸化チタンを含み、かつ前記誘電体層に用いる酸
    化亜鉛と高絶縁性樹脂の配合割合が、全配合量100重
    量部中、酸化亜鉛が60〜95重量部、高絶縁性樹脂が
    5〜40重量部であることを特徴とする静電記録体。
  2. 【請求項2】 前記針状導電性酸化チタンは、針状の形
    状が長軸2〜15μm、短軸0.1〜0.5μmの酸化
    チタンを母体とし、その表面にアンチモンを不純物とし
    た酸化錫の皮膜を焼成して形成した針状導電性酸化チタ
    ン粉末であることを特徴とする請求項1記載の静電記録
    体。
JP19019295A 1995-07-26 1995-07-26 静電記録体 Pending JPH0943863A (ja)

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