JP4761132B2 - パッケージ一体型付録 - Google Patents

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Description

本発明は、サンプル、オマケ等の内容物を収納した偏平状のパッケージと小冊子とを一体的に組み合わせたパッケージ一体型付録に関するものである。
従来より、雑誌や書籍などの本に現物見本(サンプル)などを付録として付けることがよく行われている。このうち雑誌の作成に関しては、2001年(平成13年)5月1日付けで発行された(社)日本雑誌協会の「雑誌作成上の留意事項」(2001年改訂版)に留意すべき事項が記載されており、その一つとして、現物見本(サンプル)を本誌・別冊付録の広告ページおよびスポンサーとのタイアップ編集ページに掲出する場合、液体・粉体状のものは完全密封状態にし、破損しないよう重量3トンの圧力にも耐えられるものとすることが挙げられている。
一方、本誌の一部或いは本誌に添付する別冊付録として、サンプル、オマケ等の内容物を収納した偏平状のパッケージを用いた形態のものが利用されている。例えば、発泡プラスチック容器を使用し、その内部に設けられた貫通穴にサンプル、オマケ等の内容物を収納するとともに、その貫通穴を表カバーと裏カバーとで閉鎖し、さらにこの発泡プラスチック容器を表紙内に無線とじで綴じ込んで構成したものが知られている。
登録実用新案第3086522号公報
従来の技術で挙げたものは、サンプル、オマケ等の内容物を収納する容器に発泡プラスチックを使用している。発泡プラスチックはかなりの圧縮強度があるため、このパッケージを用いた本誌や別冊付録を積み重ね時にパッケージの内容物が保護されるという利点はあるが、リサイクルに供するためには廃棄時に紙と分別する必要がある。ところが、発泡プラスチック容器の両面には表カバーと裏カバーを接着剤を介して貼着しているため、これらとの分別が簡単ではない。全体を紙製にするため、容器に段ボールを利用することも考えられるが、段ボール自体は圧縮強度がそれほど強くないため、補強部材を使わないと内容物を保護しきれないという問題がある。また、段ボールの端面が露出すると見苦しいため、これを覆う部材が必要となり、製造が簡単ではないという問題もある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、積み重ね時の圧縮強度があり、製造も比較的簡単なパッケージを備え、全体が紙製でリサイクルに適したパッケージ一体型付録を提供することにある。
請求項1に記載の発明であるパッケージ一体型付録は、サンプル、オマケ等の内容物を収納した偏平状のパッケージと小冊子とを一体的に組み合わせたパッケージ一体型付録であって、パッケージは板紙製のスリーブとこのスリーブに差し込まれる組立体とからなり、組立体は、各コーナーに切欠部が形成された段ボール製の容器本体と、容器本体の切欠部に組み合わせられる強度のある紙製のスペーサーと、容器本体のスリーブから露出する側の端面を覆う板紙製のカバー部材とを備えていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明であるパッケージ一体型付録は、請求項1に記載のパッケージ一体型付録において、紙製のスペーサーとして、細長状のチップボール片をミシン目線で交互に折り重ね最終的に三角状としたものを用いたことを特徴としている。
本発明のパッケージ一体型付録は、サンプル、オマケ等の内容物を収納する偏平状のパッケージが全て紙製の部材からできているので、本誌も含めて全体が紙製でリサイクルに適したものとなる。また、パッケージは、各コーナーにスペーサーを取り付けて端面をカバー部材で覆った状態の容器本体をスリーブに差し込むだけで作製できるので、製造が比較的簡単である。しかも、スペーサーにより積み重ね時の圧縮強度が高いものになるので、液体・粉体状のサンプルなどでも、破損しない状態で収納することができる。
そして、細長状のチップボール片をミシン目線で交互に折り重ね最終的に三角状としたものをスペーサーに用いることにより、紙製でありながら厚みの調整が簡単なスペーサーを安いコストで供給することができる。
図1は本発明に係るパッケージ一体型付録の一例を開いた状態で示す斜視図、図2は図1のパッケージ一体型付録を裏側からみた状態で示す斜視図である。
図1及び図2に示すパッケージ一体型付録は、化粧品等のサンプル(図示せず)を収納した偏平状のパッケージAと小冊子Bとを一体的に組み合わせたものであり、小冊子Bには少なくとも何処かにサンプルに関連した広告が掲載されている。この例では、図示の如く、偏平状のパッケージAの裏面側から背板部Cを介して表紙板Sを延設してあり、この表紙板Sに小冊子Bを取り付けている。小冊子は中綴タイプで、背に沿った部位で表紙板Sに糊付けされている。
偏平状のパッケージAは、図3に示すスリーブ10と図4の組立体20とからなり、図4の組立体20にサンプルを入れた状態とし、このサンプル入りの組立体を図3のスリーブ10に挿入したものである。
図3のスリーブ10は、一枚の板紙からなり、スリーブ10を構成する偏平筒状部とそれに背板部Cを介して連設する表紙板Sとを構成するように折曲げ接着されている。スリーブ10の表側の略中央には、コーナーが丸い横長矩形状の窓11が形成されており、その窓11を囲むようにして上辺外側に折り線aと残り三辺の外側にミシン目線bとが形成され、これらによって窓11の部分を含む開封領域12が形成されている。そして、この開封領域12の左下のところには切れ線cと折り線dによって摘み部13が形成されている。また、窓11にはフィルムが貼り付けられている。
また、スリーブ10の裏側の略中央には、図2を見れば分かるように、コーナーが丸い縦長矩形状の開口14が形成されており、その開口14を囲むようにして上辺外側に折り線eと残り三辺の外側にミシン目線fとが形成され、これらによって開口14の部分を含む開封領域15が形成されている。そして、この開封領域15の左下のところは切れ線gと折り線hによって摘み部16が形成されている。この開口14と開封領域15は、パッケージAに化粧品等のサンプルを入れ、それに合わせて携帯用のミラーシートを添付する時に設けるものであり、それに類似する以外の用途では特に必要はない。
図4の組立体20は、図5に示すように、容器本体21、スペーサー22及びカバー部材23で構成される。
容器本体21は、段ボールからなるもので、サンプルを入れるための横長矩形状の貫通孔21aが略中央に形成されており、各コーナーに三角状の切欠部21bが形成されている。ここでは、図示の如く2枚の段ボールを貼り合わせたものを使用しているが、これに限定されるものではない。
スペーサー22は、容器本体21の切欠部21bに組み合わせるためのもので、この例では図6に示す形状のチップボール片Dをミシン目線iで交互に折り重ね最終的に三角状としたものを使用している。このスペーサー22は、圧縮強度があり、コストが安く、長さを変えることで厚みの調整を簡単に行える。
カバー部材23は、板紙製であり、容器本体21のスリーブ10から露出する側の端面を覆うものである。ここでは、容器本体21の貫通孔21aを下から塞ぐ役目も持たせるように、図示の如く、容器本体21にスペーサー22を組み合わせたものと同じサイズの底板23aの上下辺にそれぞれカバー板23bと折曲げ板23cとを連設したトレー状のカバー部材23を使用している。また、このカバー部材23には、スリーブ10の裏側に開口14を設けるのに合わせて、スリーブ10の開口における左右の辺近くに位置するようにして半円状の切込みjを対向状態で設けてある。この切込みjは携帯用のミラーシートを挟み込むためのものであり、前記したようにスリーブ10の裏側に開口14を設けた場合に設けられる。
組立体20を作製するには、カバー部材23のカバー板23bが容器本体21の端面を覆うようにしてカバー部材23の底板23aの上に容器本体21を載せ、折曲げ板23cのところを粘着テープTで容器本体21に固定する。そして、容器本体21の切欠部21bにスペーサー22を差し込む。これにより、図4に示す組立体20が形成される。このようにして作製された組立体20の貫通孔21aにサンプルを入れ、このサンプル入りの組立体20を図3に示すスリーブ10の上方或いは下方から挿入するのである。
このようにして製造されたパッケージ一体型付録は、パッケージAにおける段ボール製の容器本体21のコーナーに強度のあるスペーサー22があるので、積み重ね時にこのスペーサー22が荷重を受けることになり、中のサンプルが保護される。また、容器本体21の貫通孔21aに収納したサンプルをスリーブ10に設けた窓11から覗くことができる。
パッケージAからサンプルを取り出すには、スリーブ10の表側にある摘み部13のところから開封領域12を持ち上げるようにしてミシン目bを破断し、開封領域12を折り線aのところで折り曲げて開けるようにすればよい。また、ミラーシートを添付した場合にこれを取り出すには、スリーブ10の裏側にある摘み部16のところから開封領域15を持ち上げるようにしてミシン目線fを破断し、開封領域15を折り線eのところで折り曲げて開けるようにすればよい。このように開封手段を設けておくことにより、スリーブ10から組立体20を抜き出したりパッケージAを壊したりしなくても、中のサンプル等を簡単に取り出すことができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるパッケージ一体型付録は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
例えば、上記の実施形態では、パッケージに化粧品等のサンプルを収納した場合を例に挙げたが、パッケージに収納する内容物は化粧品以外のサンプルでもよいし、別のオマケであっても構わない。すなわち、内容物はパッケージ一体型付録の使用形態によって決めらもるものである。
本発明に係るパッケージ一体型付録の一例を開いた状態で示す斜視図である。 図1のパッケージ一体型付録を裏側からみた状態で示す斜視図である。 図1のパッケージ一体型付録を構成するスリーブの斜視図である。 図1のパッケージ一体型付録を構成する組立体の斜視図である。 図4の組立体を分解して示す説明図である。 スペーサーとなるチップボール片の展開図である。
符号の説明
A パッケージ
B 小冊子
C 背板部
D チップボール片
S 表紙板
10 スリーブ
11 窓
12 開封領域
13 摘み部
14 開口
15 開封領域
16 摘み部
20 組立体
21 容器本体
21a 貫通孔
21b 切欠部
22 スペーサー
23 カバー部材
23a 底板
23b カバー板
23c 折曲げ板

Claims (2)

  1. サンプル、オマケ等の内容物を収納した偏平状のパッケージと小冊子とを一体的に組み合わせたパッケージ一体型付録であって、パッケージは板紙製のスリーブとこのスリーブに差し込まれる組立体とからなり、組立体は、各コーナーに切欠部が形成された段ボール製の容器本体と、容器本体の切欠部に組み合わせられる強度のある紙製のスペーサーと、容器本体のスリーブから露出する側の端面を覆う板紙製のカバー部材とを備えていることを特徴とするパッケージ一体型付録。
  2. 紙製のスペーサーとして、細長状のチップボール片をミシン目線で交互に折り重ね最終的に三角状としたものを用いたことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ一体型付録。
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