JP3217784U - 緩衝仕切り付き包装箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルな構造で高い緩衝性能を有し、組み立て時、外箱内の緩衝用仕切りの形状を容易に安定化させることができる緩衝仕切り付き包装箱を提供する。【解決手段】組み立て状態で、4つの側面板22,24,26,28と糊付け片36とで外箱12の筒体12aを形成する。一対のフラップ68,84が第一及び第二の底蓋片58,76に各々糊付けされて、外箱12の底蓋部12cを形成する。緩衝用仕切り14の固定縦板98は、第二の側面板26の内面に糊付けされ、可動縦板90が第一の側面板22の近傍で底蓋部12cから起立する。下横板102及び上横板94は、固定縦板98及び可動縦板90に両端部が各々支持され、底蓋部12cの上方に配置される。ストッパ片40は、側面板22,28とで形成される角部の内側に配置され、可動縦板90及び上横板94の上部に係合して、緩衝用仕切り14が折り畳み状態に戻ろうとする動作を阻止する。【選択図】図2

Description

本考案は、外箱の中に、バイアル等の収容物を保護する緩衝用仕切りが設けられた緩衝用仕切り付き包装箱に関する。
従来、特許文献1に開示されているように、一枚の箱体形成片で成り、筒体の一端部が天蓋部で閉鎖され他端部がワンタッチ型の底蓋部で閉鎖される外箱と、外箱の中に配置される緩衝用仕切りとが一体に設けられた緩衝機能付き包装用箱があった。
特開2014−5051号公報
特許文献1の緩衝機能付き包装用箱は、組み立て状態で、緩衝用仕切りの底蓋片(収容物の底部を支持する板)が外箱の底蓋部に重なる構造なので、緩衝効果が十分とは言えない。また、折り畳まれた箱体形成片を立体的に組み立てた時、各部の折罫線に折り畳み状態に戻ろうとする反発力が発生するため、緩衝用仕切りの形状が不安定になりやすい。
本考案は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、シンプルな構造で高い緩衝性能を有し、組み立て時、外箱内の緩衝用仕切りの形状を容易に安定化させることができる緩衝仕切り付き包装箱を提供することを目的とする。
本考案は、一枚の箱体形成片で成り、筒体の一端部が天蓋部で閉鎖され他端部がワンタッチ型の底蓋部で閉鎖される外箱と、前記外箱の中に配置される緩衝用仕切りとが一体に設けられた緩衝用仕切り付き包装箱である。
前記箱体形成片は、外箱形成部と仕切り形成部とを有し、前記外箱形成部には、互いに平行に連接され、前記筒体に組み立てられる4つの側面板と、前記4つの側面板の中の片方の端に位置する側面板の端部に延設された糊付け片と、前記側面板又は前記糊付け片の端部に延設されたストッパ片と、前記4つの側面板の中の第一の側面板の端部に延設された第一の底蓋片と、前記4つの側面板の中の第二の側面板の端部に延設された第二の底蓋片と、前記第一及び第二の側面板以外の2つの前記側面板の端部に延設された一対のフラップとが設けられ、前記仕切り形成部には、固定縦板、可動縦板、内側に透孔が形成された上横板、及び下横板が互いに平行に連接されて設けられ、前記可動縦板の端部が前記第二の底蓋片の先端部に連続する。
折り畳まれた前記箱体形成片を立体的にした組み立て状態で、前記第一及び第二の側面板が互いに対向し、前記糊付け片が前記4つの側面板の中の他方の端に位置する側面板の端部に糊付けされて、前記外箱の前記筒体を形成し、前記一対のフラップが前記第一及び第二の底蓋片に各々糊付けされて、前記外箱の前記底蓋部を形成し、前記固定縦板が前記第二の側面板の内面に糊付けされ、前記可動縦板が前記第一の側面板の近傍で前記底蓋部から起立し、前記下横板が、前記固定縦板及び前記可動縦板に両端部が支持され前記底蓋部の上方に配置され、前記上横板が、前記固定縦板及び前記可動縦板によって両端部が支持され前記下横板の上方に配置されて、前記緩衝仕切りを形成する。
そして、前記ストッパ片は、前記筒体の、前記第一の側面板と他の前記側面板とで形成される角部の内側に配置され、前記可動縦板の上部又は前記上横板の上部が前記ストッパ片に係合することによって、前記緩衝用仕切りが折り畳み状態に戻ろうとする動作が阻止され、収容物は、底部が前記下横板の上面で支持され、側面が前記上横板の前記透孔の内周縁部で保持される。
また、前記糊付け片は、前記第一の側面板の端部に連接され、前記ストッパ片は、前記糊付け片の先端部に第一の折罫線を介して連接され、前記組み立て状態で、前記ストッパ片は、前記第一の折罫線で折り曲げられ、前記第一の側面板と前記糊付け片とが交差する角部の内側に、当該角部を面取りするように斜めに配置され、前記可動縦板の上部又は前記上横板の上部が、前記ストッパ片の下端角部に形成された段差部に係合する構成にすることができる。
この場合、前記ストッパ片は、前記第一の折罫線と交差する向きの第二の折罫線によって、前記段差部がある下側部分とその他の部分である上側部分とに区切られ、前記組み立て状態で、前記上端部分は、前記第二の折罫線で折り曲げられて収容物の上方に配置される構成にすることが好ましい。
本考案の緩衝仕切り付き包装箱は、一枚の箱体形成片で成るシンプルな構造であり、組み立ても容易である。また、外箱の筒体の内側に所定のストッパ片が設けられているので、立体的に組み立てた後、緩衝用仕切りが折り畳み状態に戻ろうとする動作が阻止され、緩衝用仕切りの形状を適切な形状に保持させることができる。さらに、収容物が緩衝用仕切りにセットされると、収容物の底部が下横板の上面に支持され、収容物の側面が上横板の透孔の内周縁部で保持され、収容物が外箱に接触しないように保持されるので、従来よりも高い緩衝性能が得られる。
本考案の緩衝用仕切り付き包装箱の一実施形態の組み立て状態を示す斜視図(a)、収容物の外観を示す斜視図(b)である。 この実施形態の緩衝用仕切り付き包装箱を形成する箱体形成片を裏面側から見た展開図である。 図2の箱体形成片を折り畳む工程を順に示す図(a)、(b)である。 図2の箱体形成片を折り畳む工程を順に示す図(a)、(b)、(c)である。 折り畳まれた箱体形成片を立体的にして筒体及び底蓋部を形成した状態を示す正面図(a)、右側面図(b)、底面図(c)である。 図5(a)〜(c)の状態の外箱の内部構造を示す右側面図(a)、平面図(b)である。 緩用仕切りをストッパ片に係合させる操作を示す右側面図(a)、平面図(b)である。 ストッパ片の上側部分を筒体の中に収容する操作を示す右側面図(a)、平面図(b)である。 この実施形態の緩衝用仕切り付き包装箱を使用した後、廃棄するために解体する操作を示す右側面図(a)、平面図(b)である。
以下、本考案の緩衝用仕切り付き包装箱の一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施形態の緩衝用仕切り付き包装箱10は、図1(a)に示すように、略直方体の外箱12と、外箱12の中に配置された緩衝用仕切り14とで構成され、図1(b)に示す収容物Sの包装箱として使用される。収容物Sは、例えば薬剤入りのバイアル等である。
緩衝用仕切り付き包装箱10(外箱12及び緩衝用仕切り14)は、厚紙等で成る一枚の箱体形成片16を組み立てることによって形成され、箱体形成片16は、図2に示すように、外箱12に組み立てられる外箱形成部18と、緩衝用仕切り14に組み立てられる仕切り形成部20とで構成されている。
外箱形成部18は、互いに平行に連接され、外箱12の筒体12aに組み立てられる4つの側面板22,24,26,28を有している。側面板22,24,26,28は、連接方向と直交する幅方向の長さが同じで、連接方向の長さは、側面板22,26が長くて互いにほぼ等しく、側面板24,28が短くて互いにほぼ等しい。側面板22,24,26,28は、折罫線30,32,34で各々区切られている。以下、側面板22を第一の側面板22、側面板26を第二の側面板26と称する。
第一の側面板22の連接方向の端部には、組み立て状態で側面板28の端部の裏面に糊付けされる糊付け片36が延設され、折罫線38で第一の側面板22と区切られている。糊付け片36の延出長さは、側面板24,28の連接方向長さの約2/5である。
さらに、糊付け片36の先端部に、略長方形のストッパ片40が延設され、折罫線38と平行な第一の折罫線42で糊付け片36と区切られている。ストッパ片40の延出長さ(短辺の長さ)は、糊付け片36の延出長さの約1.4倍である。
ストッパ片40の内側は、第一の折罫線42に直角な第二の折罫線44によって、糊付け片36に連続する下側部分40aと糊付け片36に連続しない上側部分40bとに区切られている。また、ストッパ片40の内側は、第二の折罫線44と直交する第三の折罫線46によって区切られている。そして、下側部分40aの、第一の折罫線42と第三の折罫線46とに挟まれた部分が深く切り欠かれ、下側部分40aの下端角部に段差部48が形成されている。上側部分40bは、第一の側面板22の端辺を延長した線を越えて上側に突出している。
第一の側面板22の、上側部分40bが突出している側の端部には、略四角形の天蓋片50が延設され、折罫線52で第一の側面板22と区切られている。天蓋片50の延出長さは、側面板24,28の連接方向長さとほぼ同じである。さらに、天蓋片50の先端部には、差し込み片54が延設され、折罫線56で天蓋片50と区切られている。差し込み片54は、先端側の両角部が丸く面取りされている。
第一の側面板22の、天蓋片50と反対側の端部には、第一の底蓋片58が延設され、折罫線60で第一の側面板22と区切られている。第一の底蓋片58は変形した台形状で、先端側の中央部に、折罫線60に対して平行な端部58aが設けられ、折罫線60から端部58aまでの長さは、側面板24,26の連接方向長さの約1/2に設定されている。第一の底蓋片58の、糊付け片36側の先端部は、端部58aよりも外向きに膨出している(膨出部58b)。また、第一の底蓋片58の、側面板24側の先端部は、端部58aよりも外向きに膨出し、その基端部が斜めの折罫線62で区切られて糊付け部58cになっている。
側面板24の、天蓋片50側の端部には、サイドフラップ64が延設され、折罫線66で側面板24と区切られている。反対側の端部には、先端側が幅狭になった台形状のフラップ68が延設され、折罫線70で側面板24と区切られている。フラップ68は、組み立て状態で、第一の底蓋片58の糊付け部58cに糊付けされる。
第二の側面板26の内側の、サイドフラップ64側の端部には、U字状の開封用破断線74に囲まれた開封部74が設けられている。第二の側面板26の反対側の端部には、外箱12の底蓋部12cの一部となる第二の底蓋片76が延設され、折罫線78で第二の側面板26と区切られている。第二の底蓋片58は変形した台形状で、延出長さは、側面板24,28の約3/4である。そして、フラップ68と反対側の先端角部がV字状に切り欠かれ、折罫線78に対して平行な端部76aが設けられ、折罫線78から端部76aまでの長さは、側面板24,26の連接方向長さの約1/2に設定されている。
側面板28の、押圧部74側の端部には、サイドフラップ80が延設され、折罫線82で側面板28と区切られている。反対側の端部には、先端側が幅狭になった台形状のフラップ84が延設され、折罫線86で側面板28と区切られている。フラップ84は、第二の底蓋片76側の先端角部が外向きに膨出し、その基端部が折罫線88で斜めに区切られて糊付け部84aになっている。糊付け部84aは、組み立て状態で、第二の底蓋片76に糊付けされる。
仕切り形成部20は、略四角形の可動縦板90を有している。可動縦板90は、第二の底蓋片76の先端部に延設され、折罫線78と平行な折罫線92で第二の底蓋片76と区切られている。可動縦板90の連接方向長さは、側面板24,28の幅(長辺の長さ)の約3/5で、先端部が少し幅広になっており、内側に補強用の筋が入れられている。
可動縦板90の先端部には、略四角形の上横板94が連接され、折罫線92と平行な折罫線96で可動縦板90と区切られている。上横板94の連接方向長さは第二の底蓋片76の延出長さとほぼ同じであり、折罫線96側に少し偏った位置に、透孔94aが設けられている。透孔94aは、収容物Sが挿入可能な大きさで、内周縁部の、折罫線96と反対側の位置に、略三角形の付勢片94bが折罫線96の方向に突出している。
上横板94の先端部には、略四角形の固定縦板98が連接され、折罫線96と平行な折罫線100で上横板94と区切られている。固定縦板98の連接方向長さは、可動縦板90よりも短い。固定縦板98の先端部には、略四角形の下横板102が連接され、折罫線100と平行な折罫線104で固定縦板98と区切られている。下横板102の形状は、上横板94とほぼ同じである。
そして、下横板102の先端部には、略四角形の糊付け板106が連接され、折罫線104と平行な折罫線108で下横板102と区切られている。糊付け板106の連接方向長さは、固定縦板98の連接方向長さよりも少し短い。
このように、箱体形成片16は、外箱形成部18と仕切り形成部20とで構成され、外箱形成部18と仕切り形成部20は、仕切り形成部20の可動縦板90が外箱形成部19の第二の底蓋片76の先端部に延設されて、互いに連続している。
次に、緩衝用仕切り付き包装箱10の組み立て方法の一例を説明する。図2は箱体形成片16を裏面側から見た展開図であり、以下、箱体形成片16の表面が凸になる折り方を正折り、裏面が凸になる折り方を逆折りと称する。
まず、図3(a)に示すように、折罫線104を正折りして下横板102及び糊付け板106を上横板94及び固定縦板98の裏面に重ね、糊付け板106の表面に糊110を塗布する。そして、図3(b)に示すように、折罫線96を正折りして下横板102及び糊付け板106を可動縦板90の裏面に重ね、糊付け板106を可動縦板90に糊付けする。
さらに、固定縦板98の表面に糊112を塗布した後、図4(a)に示すように、折罫線78を正折りし、第二の底蓋片76、上横板94及び固定縦板98を第二の側面板26の裏面に重ね、固定縦板98を第二の側面板26に糊付けする。その後、第一の折罫線42を正折りしてストッパ片40を糊付け片36の裏面に重ね、折罫線60を正折りして第一の底蓋片58を第一の側面板22の裏面に重ね、折罫線70を正折りしてフラップ68を側面板24の裏面に重ねる。さらに、折罫線62を逆折りして第一の底蓋片58の糊付け部58cを本体部分の表面に重ね、糊付け部58の裏面に糊114を塗布する。
そして、図4(b)に示すように、折罫線30を正折りし、ストッパ片40、第一の底蓋片58及び第一の側面板22を側面板24及びフラップ68に重ね、糊付け部58cをフラップ68の表面に糊付けする。そして、糊付け片36の表面に糊116を塗布し、さらに、折罫線86を正折りしてフラップ84を側面板28の裏面に重ね、折罫線88を逆折りしてフラップ84の糊付け部84aを本体部分の表面に重ね、糊付け部84aの裏面に糊118を塗布する。
その後、図4(c)に示すように、折罫線34を正折りして側面板28及びフラップ84を糊付け片36及び第二の底蓋片76の表面に重ね、糊付け片36を側面板28の端部の裏面に糊付けするとともに、糊付け部84aを第二の底蓋片76の端部の表面に糊付けする。箱体形成片16は、図4(c)に示す折り畳み状態で、緩衝用仕切り付き包装箱10を製造する工場等から出荷される。
次に収容物Sを包装する工場等において、箱体形成片16を立体的にするため、折罫線30,32,34,38を各々90度に正折りする操作を行う。この操作により、図5(a)、(b)に示すように、4つの側面板22,24,26,28と糊付け片36とで成る立体的な筒体12aが形成される。
筒体12aを立体的にする操作が行われると、筒体12aの一端部の折罫線60,70,78,86が自動的に各々90度に正折りされ、図5(c)に示すように、第一及び第二の底蓋片58,76と一対のフラップ68,84とが互いに重なり合ってワンタッチ型の底蓋部12cが形成され、筒体12aの一端部が底蓋部12cによって閉鎖される。筒体12aの他端部は開放しており、その開口端からストッパ片40の上側部分40bが突出する。
また、筒体12aを立体的にする操作が行われると、筒体12a及び底蓋部12cに囲まれた内側に、図6(a)、(b)に示す立体的な緩衝用仕切り14が形成される。筒体12aを立体的にする操作を行うと、第二の底蓋片76が第二の側面板26と交差する角度に引き起こされるので、これに引っ張られて可動縦板90が移動し、可動縦板90が、第一の側面板22の近傍で底蓋部12cから起立する。固定縦板98は、第二の側面板26の内面に糊付けされているので移動せず、可動縦板90とほぼ平行に対向する。そして、下横板102は、両端部が固定縦板98及び可動縦板90に各々支持されて底蓋部12cの上方に配置され、上横板94は、両端部が固定縦板98及び可動縦板90によって各々支持され、下横板102の上方に配置される。
また、筒体12aを立体的にする操作が行われると、糊付け片36が第一の側面板22と交差する角度に倒れるので、これに押されてストッパ片40が移動し、ストッパ片40が、第一の側面板22と糊付け片36とで形成される角部の内側に、この角部を面取りするように斜めに配置される。
このように、筒体12aを立体的にする操作が行われると、ある程度平坦な底蓋部12cと、ある程度立体的な緩衝用仕切り14とが自動的に形成される。ただし、各部の折罫線に、図4(c)の折り畳み状態に戻ろうとする反発力が発生するので、底蓋部12c及び緩衝用仕切り14の形状は安定しない。
次に、緩衝用仕切り14に収容物Sをセットし、上横板94の折罫線96側の角部をストッパ片40の段差部48に係合させる操作を行う。まず、収容物Sの胴部を上横板94の透孔94aに差し込み、収容物Sの底部で下横板102の上面を押し下げる。そして、上横板94の折罫線96側の角部をストッパ片40の段差部48に係合させた後、収容物Sから手を離す。すると、図7(a)、(b)に示すように、ストッパ片40が、可動縦板90及び上横板94が折り畳み状態に戻ろうと上向きに移動する動作を阻止し、緩衝用仕切り14の形状が適切な形状に保持される。そして、収容物Sの底部が下横板102の上面で支持され、側面が上横板94の透孔94aの内周縁部で保持される。
このとき、上横板94の付勢片94bが下向きに折れ曲がり、この折り曲げに対する反発力によって付勢片94bが収容物Sを可動縦板90の方向に付勢するため、収容物Sが付勢片94bと透孔94aの内周縁部との間に挟持される形となり、収容物Sが動かないようにしっかり保持される。
なお、上横板94の折罫線96側の角部をストッパ片40の段差部48に係合させる操作は、収容物Sをセットする前に指を使って行い、その後で収容物Sをセットするようにしてもよい。また、付勢片94bは必要に応じて省略してもよい。その他、収容物Sが薬剤入りのバイアルの場合、薬剤の使用方法や注意事項が記載された書類を添付する必要があり、例えば、第一の側面板22と可動縦板90との間の空間に収容することができる。
収容物Sをセットした後は、外箱14の開口している端部を閉鎖するため、図8(a)、(b)に示すように、ストッパ片40の第二の折罫線44を逆折りし、上側部分40bを収容物Sの上方に倒して筒体12aの中に収容し、収容物Sの上部を保護させる。
その後、折罫線66,82でサイドフラップ64,80を各々90度に正折りし、差し込み片54の表面に糊120と塗布した後、折罫線56を90度に正折りして差し込み片54を倒し、折罫線52を90度に正折りして天蓋片50で筒体12aの端部を塞ぎ、差し込み片54をサイドフラップ64,80と第二の側面板26の隙間に差し込む。そして、差し込み片54を開封部74の裏面に糊付けすると、天蓋片50、差し込み片54及びサイドフラップ64,80で成る天蓋部12bが形成される。これで、図1(a)に示す組み立て状態となり、収容物Sが緩衝用仕切り付き包装箱10とともに出荷される。
使用者が天蓋部12bを開封する時は、第二の側面板26の開封部74を指で押し込んでU字状の開封用破断線72を破断させ、天蓋片50及び差し込み片54を摘んで引き上げる。このとき、開封部74は、第二の側面板26から分離するが、差し込み片54に糊付けされて一緒に移動するので、ゴミにならない。そして、サイドフラップ64,80を引き上げて筒体12aの一端部を開放し、さらにストッパ片40の上側部分40bを引き上げると、収容物Sを取り出すことができる。
使用後、緩衝用仕切り付き包装箱10を廃棄する時は、緩衝用仕切り付き包装箱10を解体する操作を行う。まず、図9(a)、(b)に示すように、指でストッパ片40の中央部を筒体12aの折罫線38の方向に押し込み、ストッパ片40を第三の折罫線46で屈曲させ、段差部48を糊付け片36及び側面板28の方向に移動させ、上横板94の折罫線96側の角部と段差部48との係合を解除する。そして、底蓋部12cの中央部を外側から押し込むことによって、緩衝用仕切り14、底蓋部12c及び筒体12bがスムーズに折り畳まれて図4(c)の状態に戻り、コンパクトに廃棄することができる。第三の折罫線46は、ストッパ片40の段差部48を円滑に移動させるための折罫線であり、必要に応じて省略してもよい。
以上説明したように、緩衝仕切り付き包装箱10は、一枚の箱体形成片16で成るシンプルな構造であり、底蓋部12c及び緩衝用仕切り14をほぼワンタッチで形成することができ、組み立てが非常に容易である。また、外箱12の筒体12aの内側にストッパ片40が設けられているので、立体的に組み立てた後、緩衝用仕切り14が折り畳み状態に戻ろうとする動作が阻止され、緩衝用仕切り14の形状を適切な形状に保持させることができる。さらに、収容物Sが緩衝用仕切り14にセットされると、収容物Sの底部が下横板102の上面に支持され、収容物Sの側面が上横板94の透孔94aの内周縁部で保持され、収容物Sが外箱12に接触しないように保持されるので、従来よりも高い緩衝性能が得られる。
なお、本考案の緩衝用仕切り付き包装箱は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、外箱の筒体の内側に設けられるストッパ片は、組み立て状態で、第一の側面板と他の側面板とで形成される角部の内側に突出し、緩衝用仕切りの可動縦板の上部又は上横板の上部と係合し、可動縦板及び上横板が折り畳み状態に戻ろうと上向きに移動する動作を阻止できる構造であればよく、上記のストッパ片40以外の構造に変更することができる。例えば、収容物の上部を保護する部分(上側部分40b及び第二の折罫線44)は、必要に応じて省略してもよい。また、ストッパ片は、糊付け片に延設するのではなく、側面板の端部に延設してもよい。
緩衝用仕切りは、ワンタッチ型の底蓋部の一部となる底蓋片の先端部に連続し、収容物の底面を支持する下横板と収容物の側面を保持する上横板を備えるものであればよく、上記の緩衝用仕切り14の構造に限定されない。例えば、上横板と下横板の間に、上横板と同様の中横板を追加してもよい。
その他、外箱及び緩衝用仕切りの大きさや形状、外箱の天蓋部の構造、箱体形成片の素材等は、用途に合わせて自由に設定することができる。
10 緩衝用仕切り付き包装箱
12 外箱
12a 筒体
12b 天蓋部
12c 底蓋部
14 緩衝用仕切り
16 箱体形成片
18 外箱形成部
20 仕切り形成部
22 第一の側面板
24,28 側面板
26 第二の側面板
36 糊付け片
40 ストッパ片
40a 下側部分
40b 上側部分
42 第一の折罫線
44 第二の折罫線
48 段差部
58 第一の底蓋片
68,84 フラップ
76 第二の底蓋片
90 可動縦板
94 上横板
94a 透孔
98 固定縦板
102 下横板
106 糊付け板
110,112,114,116,118,120 糊

Claims (3)

  1. 一枚の箱体形成片で成り、筒体の一端部が天蓋部で閉鎖され他端部がワンタッチ型の底蓋部で閉鎖される外箱と、前記外箱の中に配置される緩衝用仕切りとが一体に設けられた緩衝用仕切り付き包装箱において、
    前記箱体形成片は、外箱形成部と仕切り形成部とを有し、
    前記外箱形成部には、互いに平行に連接され、前記筒体に組み立てられる4つの側面板と、前記4つの側面板の中の片方の端に位置する側面板の端部に延設された糊付け片と、前記側面板又は前記糊付け片の端部に延設されたストッパ片と、前記4つの側面板の中の第一の側面板の端部に延設された第一の底蓋片と、前記4つの側面板の中の第二の側面板の端部に延設された第二の底蓋片と、前記第一及び第二の側面板以外の2つの前記側面板の端部に延設された一対のフラップとが設けられ、
    前記仕切り形成部には、固定縦板、可動縦板、内側に透孔が形成された上横板、及び下横板が互いに平行に連接されて設けられ、前記可動縦板の端部が前記第二の底蓋片の先端部に連続し、
    折り畳まれた前記箱体形成片を立体的にした組み立て状態で、
    前記第一及び第二の側面板が互いに対向し、前記糊付け片が前記4つの側面板の中の他方の端に位置する側面板の端部に糊付けされて、前記外箱の前記筒体を形成し、
    前記一対のフラップが前記第一及び第二の底蓋片に各々糊付けされて、前記外箱の前記底蓋部を形成し、
    前記固定縦板が前記第二の側面板の内面に糊付けされ、前記可動縦板が前記第一の側面板の近傍で前記底蓋部から起立し、前記下横板が、前記固定縦板及び前記可動縦板に両端部が支持され前記底蓋部の上方に配置され、前記上横板が、前記固定縦板及び前記可動縦板によって両端部が支持され前記下横板の上方に配置されて、前記緩衝仕切りを形成し、
    前記ストッパ片は、前記筒体の、前記第一の側面板と他の前記側面板とで形成される角部の内側に配置され、
    前記可動縦板の上部又は前記上横板の上部が前記ストッパ片に係合することによって、前記緩衝用仕切りが折り畳み状態に戻ろうとする動作が阻止され、
    収容物は、底部が前記下横板の上面で支持され、側面が前記上横板の前記透孔の内周縁部で保持されることを特徴とする緩衝用仕切り付き包装箱。
  2. 前記糊付け片は、前記第一の側面板の端部に連接され、前記ストッパ片は、前記糊付け片の先端部に第一の折罫線を介して連接され、
    前記組み立て状態で、前記ストッパ片は、前記第一の折罫線で折り曲げられ、前記第一の側面板と前記糊付け片とが交差する角部の内側に、当該角部を面取りするように斜めに配置され、
    前記可動縦板の上部又は前記上横板の上部が、前記ストッパ片の下端角部に形成された段差部に係合する請求項1記載の緩衝用仕切り付き包装箱。
  3. 前記ストッパ片は、前記第一の折罫線と交差する向きの第二の折罫線によって、前記段差部がある下側部分とその他の部分である上側部分とに区切られ、
    前記組み立て状態で、前記上端部分は、前記第二の折罫線で折り曲げられて収容物の上方に配置される請求項2記載の緩衝用仕切り付き包装箱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113002917A (zh) * 2021-04-22 2021-06-22 东莞市美盈森环保科技有限公司 一种纸质包装箱

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