JP4758695B2 - 乗物用テーブル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、電車、飛行機等の乗物で用いられるテーブル装置に関するものである。
例えば、自動車のシートやコンソールボックス等の室内装備品の縦壁にはテーブル装置が設置されている。この種のテーブル装置は、不使用時にはテーブルを縦壁の外側に沿った状態で収納でき、使用時には略水平に引き起こした状態で保持できるようになっている。テーブルは上端が回動自在に支持され、その下方に使用状態のテーブルを下側から支えるアームが設けられている。このアームも上端が回動自在に支持されている。
テーブルの下端には、テーブルの下端と一緒に強く持つことにより回動する操作レバーが設けられている。操作レバーにはガイド溝が形成されていて、このガイド溝に前記アームの下端が移動自在に挿入されている。このガイド溝の上端側にはポケット部が形成され、テーブルを水平に引き上げた際に、アームの下端がポケット部内に落ちて係合し、テーブルを下側から支えた状態をロックする。そして、操作レバーを手で持って回動させると、アームの下端がポケット部から外れて、テーブルを下向きに折りたためるようになっている(例えば、特許文献1。)。
特開2001−246976号公報
しかしながら、このような従来の技術にあっては、テーブル及びアームが室内装備品の縦壁の外側に配されているので、テーブル及びアームを使用状態から収納状態に移動させる際に、テーブルとアームとの間に鉛筆など持ち込んだ部品を挟み込んでしまうおそれがある。また、アームとテーブルとが重なり合って支持されるので、干渉音が発生するおそれがある。
本発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、持ち込んだ部品の挟み込みを防止し、干渉音の生じない商品性の高い乗物用テーブル装置を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、開口が形成されてなる室内装備品の縦壁と、該開口の上方に設けた軸を介して前記縦壁の外側の面に沿う収納状態位置から略水平な使用状態位置まで回動自在に支持されてなるテーブルと、該テーブルの裏面に回動自在に一端部が支持されてなるアームと、該アームの他端部をテーブルの裏面側に常時付勢してなる付勢手段と、該付勢手段の付勢方向に抗して前記アームを回転可能なる操作部とを備えてなり、前記テーブルが使用状態位置にある時には、付勢手段により、前記アームの他端部が前記開口に係合されることで、使用状態位置にあるテーブルを保持してなり、前記テーブルが収納状態位置にある時には、前記室内装備品の開口を介して前記アームの他端部が前記室内装備品内に収納され且つ付勢手段により室内装備品の縦壁の内側の面に圧接されてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乗物用テーブル装置であって、前記テーブルの使用状態で前記操作部を前記テーブル側へ押すことにより前記アームの他端部が前記テーブルから離反する方向へ回動して、前記アームの他端部に形成された係合部と前記開口上縁との係合が解除されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の乗物用テーブル装置であって、前記縦壁の外側の面に収納部を凹設し、前記開口は該収納部の奥壁下部に形成し、前記テーブルが収納状態で収納部内に収納されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の乗物用テーブル装置であって、前記アームの開口上縁と摺動する部分が、連続した直線又は曲線から構成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の乗物用テーブル装置であって、前記テーブルが使用状態位置から収納状態位置に至る直前で前記開口上縁を乗り越える突起部を前記アームに形成したことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の乗物用テーブル装置であって、前記テーブルの収納状態位置で、前記縦壁の裏面に前記アームと当接する凸部を形成したことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項2に記載の乗物用テーブル装置であって、前記係合部に前記テーブルの使用状態位置で前記開口上縁に対して収納部外側から係合する返し部を形成したことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、開口が形成されてなる室内装備品の縦壁と、該開口の上方に設けた第1軸を介して前記縦壁の外側の面に沿う収納状態位置から略水平な使用状態位置まで回動自在に支持されてなると共に縦壁内において第1ギアが形成されてなるテーブルと、該テーブルの裏面に一端部が回動自在に支持されてなり且つ他端部が縦壁内に形成されてなるガイドリブの端部及び前記開口の縁部にそれぞれ係合可能なるアームと、該アームの他端部を前記ガイドリブの端部及び前記開口の縁部それぞれ側に向けて常時付勢してなる第1付勢手段と、該第1付勢手段の付勢方向に抗して前記アームを回転可能なる操作部と、前記室内装備品の上部に備えた第2操作部と、前記テーブルが使用状態位置にあるときに前記アームの他端部に隣接した位置に配されてなる押圧部材と、前記第2操作部及び前記押圧部材を連結してなるリンク部材と、を備えてなり、前記第2操作部を操作することにより、第1ギアを介してテーブルが収納状態位置から使用状態位置への回動を可能とすると共に、リンク部材を介して押圧部材が前記アームの他端部を押圧して前記開口への係合状態を解除してテーブルが使用状態位置から収納状態位置への回動を可能なることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の乗物用テーブル装置であって、前記第2操作部は、室内装備品の上部に第3軸により回転自在に軸支されてなると共に前記室内装備品の上部に形成した第2開口より操作可能に露出されてなるダイヤル部と、該ダイヤル部に形成されてなり且つ前記第1ギアを回転させるように噛み合う第2ギアとより構成されてなり、前記第2ギアは、前記テーブルの収納状態位置及び使用状態位置の何れか一方の状態位置を直に変更操作でき且つ前記テーブルの収納状態位置及び使用状態位置の何れか他方の状態位置で前記リンク部材が動かないように長溝部を形成してなると共に該長溝部に前記リンク部材の一端部が係合されてなることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の乗物用テーブル装置であって、前記ガイドリブは、前記縦壁の外側の面に凹設された収納部の奥壁下部に形成してなる開口内に形成されてなり、前記テーブルの第1ギアと前記ダイヤル部の第2ギアとの間に、それぞれに噛み合う中間ギアを配し、第2付勢手段は、第1ギアと中間ギアとの間に懸架されて、中間ギア側に第1ギアを付勢してなり、且つ、前記第1ギアを付勢した前記第2付勢手段の付勢力が無くなる位置の前後において、第1付勢手段は、前記アームの他端部を、収納状態位置又は使用状態位置に付勢してなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記テーブルが収納状態位置にある時には、前記室内装備品の開口を介して前記アームが前記室内装備品内に収納されるため、持ち込んだ部品を挟み込むおそれがない。また、前記第1付勢手段により室内装備品の縦壁の内側の面に圧接されてなるため、収納時にテーブルとアームとが離間されることで、干渉音の生じない商品性の高いものとできる。また、前記アームが前記テーブル側へ回動するように付勢されているため、前記テーブルを引き上げることにより、前記アームの係合部が自動的に前記開口上縁に係合して、略水平な使用状態が保持される。
請求項2に記載の発明によれば、前記操作部を押せば、前記アームが回動して、前記開口上縁との係合が解除されるため、前記テーブルを元の収納状態位置に戻すことができる。
請求項3に記載の発明によれば、前記テーブルを前記収納部内に収納することができるため、収納状態位置での見映えが良い。
請求項4に記載の発明によれば、前記アームの前記開口上縁と摺動する部分が、連続した直線又は曲線から構成されているため、前記アームの前記開口上縁に対する摺動が滑らかで、前記テーブルを収納状態位置にする際に、前記アームの付勢力が前記テーブルを収納させる方向へ回動させる推進力として作用する。また、付勢された前記アームが前記縦壁の裏面を押すため、その反力で前記テーブルが前記縦壁の表面側に押し付けられ、収納状態が確実になる。
請求項5に記載の発明によれば、前記テーブルが収納状態位置に至る直前で突起部が前記開口上縁を乗り越えるため、突起部と開口上縁との機械的係合により、前記テーブルの収納状態が更に確実に維持される。
請求項6に記載の発明によれば、前記テーブルの収納状態位置で、前記縦壁の裏面に前記アームと当接する凸部が形成されているため、収納状態位置における前記テーブルのぐらつきが防止される。
請求項7に記載の発明によれば、前記係合部に前記開口上縁に対して収納部外側から係合する返し部を形成したため、使用状態位置前記テーブルに対して、持ち上げ方向への強い力が加わっても、略水平な使用状態を維持することができる。
請求項8に記載の発明によれば、前記室内装備品の上部に備えた第2操作部と、前記テーブルが使用状態位置にあるときに前記アームの他端部に隣接した位置に配されてなる押圧部材と、前記第2操作部及び前記押圧部材を連結してなるリンク部材と、を備えてなり、前記第2操作部を操作することにより、第1ギアを介してテーブルが収納状態位置から使用状態位置への回動を可能とすると共に、リンク部材を介して押圧部材が前記アームの他端部を押圧して前記開口への係合状態を解除してテーブルが使用状態位置から収納状態位置への回動を可能なるため、第2操作部の位置が室内装備品の上部に配されているので、テーブルを収納状態位置から使用状態位置にする時に手を差し伸べなくて良く、操作性が著しく向上する。また、前記テーブルが収納状態位置にあるときに前記第2操作部を操作すると、前記第1ギアにより使用状態位置に簡易に回転可能であり、この点でも操作性が向上する。また、前記テーブルが使用状態位置にあるときに前記第2操作部を操作すると、前記リンク部材が移動して前記押圧部材により前記アームの他端部を押圧して前記開口への係合状態を解除し、収納状態位置に移動でき、この点でも操作性が向上する。更に、前記テーブルが収納状態位置にある時には、前記室内装備品の開口を介して前記アームが前記室内装備品内に収納されるため、持ち込んだ部品を挟み込むおそれがない。また、前記アームの他端部が前記第1付勢手段により前記室内装備品の縦壁の内側の面に圧接されてなるため、収納時に干渉音の生じない商品性の高いものとできる。
請求項9に記載の発明によれば、前記第2操作部は、室内装備品の上部に第3軸により回転自在に軸支されてなると共に前記室内装備品の上部に形成した第2開口より操作可能に露出されてなるダイヤル部と、該ダイヤル部に形成されてなり且つ前記第1ギアを回転させるように噛み合う第2ギアとより構成されてなり、前記第2ギアは、前記テーブルの収納状態位置及び使用状態位置の何れか一方の状態位置を直に変更操作でき且つ前記テーブルの収納状態位置及び使用状態位置の何れか他方の状態位置で前記リンク部材が動かないように長溝部を形成してなると共に該長溝部に前記リンク部材の一端部が係合されてなるため、前記テーブルが収納状態位置のときに、前記ダイヤル部を使用状態位置の方向に回転させると、前記第2ギアが回転して前記第1ギアを回転させ、前記第1ギアの形成されてなる前記テーブルが使用状態位置に簡易に移動できる。また、前記テーブルが使用状態位置のときに、前記ダイヤル部を収納状態位置の方向に回転させると、前記リンク部材が持ち上がり、前記押圧部材により前記アームの他端部の係合を離脱させ、該アームの他端部がガイドリブによって案内されることで収納状態位置に移動することができる。
請求項10に記載の発明によれば、前記ガイドリブは、前記縦壁の外側の面に凹設された収納部の奥壁下部に形成してなる開口内に形成されてなり、前記テーブルの第1ギアと前記ダイヤル部の第2ギアとの間に、それぞれに噛み合う中間ギアを配し、第2付勢手段は、第1ギアと中間ギアとの間に懸架されて、中間ギア側に第1ギアを付勢してなり、且つ、前記第1ギアを付勢した前記第2付勢手段の付勢力が無くなる位置の前後において、第1付勢手段は、前記アームの他端部収納状態位置又は使用状態位置に付勢してなることを特徴とするため、前記アームの他端部の係合を解除するだけでスムーズに収納状態位置に案内され、テーブルの収納操作性が向上することになる。また、前記テーブルと前記アームとは前記第2付勢手段の付勢力が無くなる位置の前後において、第1付勢手段によって付勢力の大きな側に常時収まろうとするので、前記テーブルの収納状態位置及び使用状態位置の何れかに必ず位置し、商品性が向上することになる。
持ち込んだ部品の挟み込みを防止し、干渉音の生じない商品性の高い乗物用テーブル装置を提供する、という目的を、開口が形成されてなる室内装備品の縦壁と、該開口の上方に設けた軸を介して前記縦壁の外側の面に沿う収納状態位置から略水平な使用状態位置まで回動自在に支持されてなるテーブルと、該テーブルの裏面に回動自在に一端部が支持されてなるアームと、該アームの他端部をテーブルの裏面側に常時付勢してなる付勢手段と、該付勢手段の付勢方向に抗して前記アームを回転可能なる操作部とを備えてなり、前記テーブルが使用状態位置にある時には、付勢手段により、前記アームの他端部が前記開口に係合されることで、使用状態位置にあるテーブルを保持してなり、前記テーブルが収納状態位置にある時には、前記室内装備品の開口を介して前記アームの他端部が前記室内装備品内に収納され且つ付勢手段により室内装備品の縦壁の内側の面に圧接されてなることで実現した。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図8は、本発明の第1実施例を示す図である。自動車の車室内には、「室内装備品」としてのコンソールボックス1が設置されている。コンソールボックス1の前側には、大きな開放部2を有する縦壁3と、その内側に組付けられたベース部4とから構成されている。
ベース部4の外側の面には、収納部5が凹設され、収納部5の下部には開口6が形成されている。コンソールボックス1の縦壁3の下部には、下向きの凹部7が形成されている。
この収納部5内に、中央が凹んだ容器形状のテーブル8が取付けられている。該テーブル8は、上端9が第1軸10により収納部5の側壁に対して回動自在に支持され、図5に示す下向きの収納状態位置から、図7に示す水平な使用状態位置に引き起こすことができる。第1軸10の先端は、図4に示すように、ベース部4を貫通した後、Eリング11により止められる。
テーブル8の下端12付近には、開口6内へ挿入されるアーム13の一端部14が第2軸15により回動自在に支持されている。第2軸15には、バネ状の第1付勢手段16が設けられ、アーム13をテーブル8の裏面側へ押し付ける方向に付勢している。
前記アーム13は、断面上向きコ字状で、アーム13の一端部14からは、アーム13の底面のみをアーム13とは反対側へ延長形成した操作部17が一体に形成されている。
アーム13の両端の側端18は、第1付勢手段16の付勢力により、開口6の上縁に対して摺動する。そのため、この側端18は、摺動が滑らかになるように、直線或いは曲線からなる、なだらか連続する形状である。アーム13の先端には、アーム13の底面から一段下がった形状の「他端部」である係合部19が形成されている。また、この係合部19の更に先端には、概略断面三角状の返し部20が形成されている。
アーム13の底面中央の一端部14寄り位置には、両側の側端18よりも突出した突起部21が形成されている。この突起部21の周囲には一端を残して切欠溝(図示せず)が形成され、下方へ容易に弾性変形することができる。
ベース部4の表面には、開口6の両側に、収納状態のテーブル8の裏面と当接する弾性部材22が差し込み支持されている(図3及び図4参照)。ベース部4の裏面にも、開口6の上方に2つの凸部23、24が形成されている。これらの凸部23、24はベース部4と一体形成されたもので、下側の凸部23は前記突起部21に対応し、上側の凸部24はアーム13の他端部である係合部19に対応する。
次に、この実施例の作用を説明する。
この実施例のテーブル装置では、以上のように、図5に示すように、前記テーブル8が収納状態位置にある時には、前記コンソールボックス1の開口6を介して前記アーム13全体が前記コンソールボックス1のベース部4の内面に収納されているため、鉛筆など持ち込んだ部品をテーブル8とアーム13との間に挟み込むおそれがない。また、第1付勢手段16によりアーム13がコンソールボックス1のベース部4の内側の面に圧接されてなるため、収納時にテーブル8とアーム13とが離間されることで、干渉音の生じない商品性の高いものとできる。また、アーム13がテーブル8側へ回動するように付勢されているため、テーブル13を引き上げることにより、アーム8の係合部19が自動的に開口6の上縁に係合して、テーブル13の略水平な使用状態が保持される。
そして、このテーブル装置で用いられているテーブル8は、収納状態において、図5に示すように、収納部5内に隙間なく収納された状態となり、周辺部がコンソールボックス1の縦壁3と面一状態となるため、見映えが良い。また、テーブル8の裏面がベース部4の表面の弾性部材22に当接するため、テーブル8のぐらつきが防止される。更に、付勢されたアーム13がベース部4の裏面を押すため、その反力でテーブル8がベース部4の表面側に押し付けられ、収納状態が確実になる。
加えて、ベース部4の裏面側には、2つの凸部23、24が形成され、これらの凸部23、24が収納状態のテーブル8における突起部21や係合部19付近と当接するようになっているため、テーブル8のぐらつきは更に防止される。
そして、一方の凸部23と当接している突起部21は、開口6の上縁を乗り越えた状態になっているため、この突起部21と開口6の上縁との機械的係合によっても、テーブル8の持ち上がり方向への移動が防止され、テーブル8の収納状態が確実に維持される。
次に、テーブル8を略水平な使用状態にする場合は、下方の凹部7内に指を入れて、テーブル8の下端12を持ち上げる。テーブル8の持ち上げと同時に、図6に示すように、アーム13は側端18を開口6の上縁に摺動させながら開口6から引き出される。
そして、テーブル8が、略水平な使用状態になった際に、図7に示すように、第1付勢手段16の付勢力により、アーム13の先端の係合部19が開口6の上縁に対して自動的に係合する。係合部19は開口6の上縁に対して収納部5の内側から当接する面と、下側から当接する面を有しているため、アーム13はロックされて、テーブル8の略水平な使用状態は保持される。
アーム13が従来のようにテーブル8に対してスライドせず、アーム13の一端部14の位置を、テーブル8の下端12に極力近づけることができるため、アーム13における係合部19と一端部14とのスパンS(図7参照)を大きくすることができ、その分、テーブル8の支持剛性が向上する。
また、アーム13の係合部19には、開口6の上縁に対して収納部5外側から係合する返し部20も形成されているため、使用状態のテーブル8に対して、持ち上げ方向への強い力が加わっても、略水平な使用状態を維持することができる。
そして、テーブル8を再度収納状態にする場合は、テーブル8の下端12と一緒に操作部17を手で持って、操作部17をテーブル8側へ押せば良い。そうすると、図8に示すように、アーム13全体がテーブル8から離反する方向へ回動するため、係合部19と開口6の上縁との係合が解除され、アーム13をそのまま開口6内へ挿入することができる。
アーム13を開口6に挿入する過程で、第1付勢手段16の付勢力により、アーム13の側端18が開口6の上端に摺動するが(前記図6のような状態)、側端18が連続した線形状のため、摺動が滑らかで、第1付勢手段16の付勢力がテーブル8を収納させる方向へ回動させる推進力として作用し、収納操作が容易である。そして、テーブル8を収納部5内に収納する最後に、突起部21が開口6の上縁を乗り越えて、完全な収納状態が得られる。
図9〜図11は、本発明の第2実施例を示す図である。この第2実施例では、開口6の上縁を乗り越える突起部25を、アーム26の側端27の一端部14寄りにそれぞれ形成し、アーム26の先端の返し部20と、それに対応する凸部23を省略したものである。
突起部25をアーム26の底面中央でなく側端27に形成し、先端から返し部20を省略した分、アーム26の成形が容易になる。また、返し部20が省略された分、アーム26の開口6内への突出量が少なくなり、コンソールボックス1の内部スペースを圧迫しない。
その他の構成及び作用効果は、先の実施例と同様に付き、共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図12〜図19は、本発明の第3実施例を示す図である。この第3実施例では、テーブルの収納状態位置から使用状態位置への操作性を著しく向上した点にある。第1実施例と同一又は類似する構成のものは同一符号を用い、重複する説明は可能な限り省略する。
自動車の車室内には、「室内装備品」としてのコンソールボックス1が設置されている。コンソールボックス1の前側の「縦壁」は、大きな開放部2を有する縦壁3と、その内側に組付けられたベース部4とから構成されている。
ベース部4の外側の面には収納部5が凹設され、収納部5の下部には開口6が形成されている。コンソールボックス1の縦壁3の下部には下向きの凹部7が形成されている。
この収納部5に、中央が凹んだ容器形状のテーブル38が取付けられている。該テーブル38は、上端9に形成した貫通孔30に挿通した第1軸10により収納部5の側壁に対して縦壁3の外側の面に沿う下向きの収納状態位置(図13)から、略水平な使用状態位置(図14)まで回動自在に支持されている。第1軸10の先端は、ベース部4の貫通孔31を貫通した後、Eリング11(図17参照)により抜け止めされている。第1軸10には、テーブル38と一体に半円弧状をなす第1ギア39が支持されている。
テーブル38の下端12付近の裏面(図15における下側)には、ブラケット34、34が左右に離間して垂下されていて、該ブラケット34、34に挿通されてなる第2軸15により開口6内へ挿入されるアーム32の一端部33が、回動自在に支持されている。第2軸15には、第1付勢手段16が設けられ、該第1付勢手段16は、ブラケット34の一部34aに係合することで、アーム32の他端部35を、テーブル38の裏面(図15の下側)側へ押し付ける方向に付勢している。
アーム32は、断面上向きコ字状で、アーム32の一端部33からは、アーム32の底面のみをアーム32とは反対側へ延長した操作部17が一体に形成されている。アーム32の他端部35には、左右側に突出して後述するガイドリブ40の奥側の端部40a及び前記開口6の縁部41にそれぞれ係合可能なる第1突起36,36(図17では他方側の第1突起36は見えない)と、上側に突出した第2突起37とがそれぞれ形成されてなる。
図13に示す符号42は、前記コンソールボックス1の上部中央部に備えた第2操作部であり、該第2操作部42は、コンソールボックス1の上部中央部に支持された第3軸43により回転自在に軸支されてなると共に前記コンソールボックス1の上部中央部に形成した第2開口44より操作可能に露出されてなるダイヤル部45と、該ダイヤル部45に形成されてなると共に前記第1ギア39を回転させるように中間ギア47を介在して噛み合う第2ギア46とよりなる。前記第2ギア46は、前記テーブル38の収納状態位置及び使用状態位置の何れか一方の状態位置を直に変更操作でき且つ前記テーブル38の収納状態位置及び使用状態位置の何れか他方の状態位置で前記リンク部材48が動かないように長溝部49を形成してなると共に該長溝部49に前記リンク部材48の一端部48aが係合されてなる。前記中間ギア47は、収納部5に第5軸55により軸支されている。該中間ギア47は、第2ギア46よりギア比が小さい。
図15に示す符号50は、前記テーブル38が使用状態位置にあるときに前記アーム32の他端部35の第2突起37に隣接した位置に配されてなる押圧部材であり、該押圧部材50は、前記リンク部材48の他端部48bにピン51により連結されてなる中間リンク52に一体に形成されてなる。該中間リンク52は、前記収納部5に軸支された第4軸53に回転自在に軸支されてなる。
前記ガイドリブ40は、前記縦壁3の外側の面に凹設された収納部5の奥壁下部に形成してなる開口6内に形成されてなり、前記第1ギア39と前記中間ギア47との間に設けた巻きスプリングよりなる第2付勢手段54の付勢力が無くなる位置の前後において第1付勢手段16はアーム32の他端部35を収納状態位置側又は使用状態位置側に付勢されてなる形状に形成されてなる。
図13に示す符号56は、収納部5の裏面に配設されてなる第1緩衝部材で、該第1緩衝部材56は、テーブル38が収納状態位置に至った時に、アーム32のストッパ部57及び前記第2突起37を柔らかく受け止める部材である。図15に示す符号58は、収納部5の表面に配設されてなる第2緩衝部材で、該第2緩衝部材58は、テーブル38が使用状態位置に至った時に、第1突起36を柔らかく受け止まる部材である。かかる第1緩衝部材56及び第2緩衝部材58が存在することで、走行時のビビリ振動などによる雑音発生が防止されることになる。
次に、この実施例の作用を説明する。
この実施例のテーブル装置では、以上のように、前記コンソールボックス1の上部に備えた第2操作部42及び前記アーム32の他端部35に隣接した位置に配されてなる押圧部材50を連結してなるリンク部材48を備えてなるので、前記テーブル38が収納状態位置(図12、13)にある時に、前記第2操作部42のダイヤル部45を開方向に操作することにより、ダイヤル部45の第2ギア46及び中間ギア47を介して第1ギア39が回転されることによりテーブル38が収納状態位置(図12,13)から図16の途中状態を経て、使用状態位置(図14、15)へ簡易に回動を可能であり、操作性が向上する。
また、テーブル38が使用状態位置(図14、15)にあるときに、前記第2操作部42のダイヤル部45を閉方向に操作することにより、前記リンク部材48が移動して押圧部材50が前記アーム32の他端部35の第2突起37を押圧して開口6への係合状態を解除すると共にガイドリブ40に沿って第1突起36が移動することで、収納状態位置に移動でき、この点でも操作性が向上する。
更に、前記テーブル38が収納状態位置にある時には、前記コンソールボックス1の開口6を介して前記アーム32が前記コンソールボックス1内に収納されるため、持ち込んだ部品を挟み込むおそれがない。また、アーム32の他端部35が第1付勢手段16により前記コンソールボックス1の縦壁3の内側の面に圧接されてなるため、収納時に干渉音の生じない商品性の高いものとできる。
前記第2操作部42は、コンソールボックス1の上部に第3軸43により回転自在に軸支されてなると共に前記コンソールボックス1の上部に形成した第2開口44より操作可能に露出されてなるダイヤル部45と、該ダイヤル部45に形成されてなると共に前記第1ギア39を回転させるように噛み合う第2ギア46と、前記リンク部材48の一端部48aが係合されてなり且つ収納状態位置或いは使用状態位置の何れか一方の状態、即ち開の方向に直に操作できると共に他方の状態、即ち閉の方向リンク部材48が動かないように逃げ部が形成されてなる長溝部49とを形成してなるため、テーブル38が収納状態位置のときに、ダイヤル部45を一方の方向に回転させると、第2ギア46が回転して第1ギア39を回転させ、第1ギア39の形成されてなるテーブル38が使用状態位置に簡易に移動できる。
また、テーブル38が使用状態位置のときに、ダイヤル部45を閉の方向に回転させると、リンク部材48が持ち上がり、押圧部材50によりアーム32の他端部35の前記開口6への係合を離脱させ、該アーム32の他端部35がガイドリブ40によって案内されることで収納状態位置に移動することができる。
前記ガイドリブ40は、前記縦壁3の外側の面に凹設された収納部5の奥壁下部に形成してなる開口6内に形成されてなり、前記第1ギア39に設けた第2付勢手段54の付勢力が無くなる位置の前後から第1付勢手段16により前記アーム32の他端部35が収納状態位置或いは使用状態位置になる方向に付勢されてなる形状に形成されてなるため、アーム32の他端部35の係合を解除するだけでスムーズに収納状態位置に案内され、テーブル38の収納操作性が向上することになる。
前記テーブル38の第1ギア39と前記ダイヤル部45の第2ギア46との間に、それぞれに噛み合う中間ギア47を配し、前記第2付勢手段54は、第1ギア39と中間ギア47との間に懸架されて、中間ギア47側に第1ギア39を付勢してなるため、テーブル38とアーム32とは第2付勢手段54の付勢力によりガイドリブ40の付勢力が無くなる位置より付勢力の大きな側に常時収まろうとするので、テーブル38の収納状態位置及び使用状態位置の何れかに必ず位置し、商品性が向上することになる。
そして、このテーブル装置で用いられているテーブル38は、収納状態位置において、図12に示すように、収納部5内に隙間なく収納された状態となり、周辺部がコンソールボックス1の縦壁3と面一状態となるため、見映えが良い。また、テーブル38の裏面がベース部4の表面の弾性部材22に当接するため、テーブル38のぐらつきが防止される。更に、付勢されたアーム32がベース部4の裏面を押すため、その反力でテーブル38がベース部4の表面側に押し付けられ、収納状態が確実になる。
そして、テーブル38を、使用状態位置から再度収納状態位置にする場合は、図15に示すように、操作部17をテーブル38側へ操作するか、或いはダイヤル部45を閉の方向に回転させると、操作部17と一体のアーム32全体がテーブル38から離反する方向へ回動するか、或いはリンク部材48を介して押圧部材50によりアーム32の他端部35が押し下げられるため、第1突起36と開口6の上縁との係合が解除され、第1突起36は、ガイドリブ40に沿って内側へ移動するので、アーム32をそのまま開口6内へ挿入することができる。
以上の説明では、コンソールボックス1の前面にテーブル装置を設置する例を示したが、シートの後面や、車内壁部に設置しても良い。テーブルの中央に凹部が形成されてなる例を示したが、これに限定されるものではなく、略平面状のものでも良いし、周囲にフランジが塀状に形成されているものでも良い。
本発明の第1実施例に係るテーブル装置をコンソールボックスの前面に設置して収納状態位置にした例を示す斜視図。 図1のテーブルを使用状態位置にした例を示す斜視図。 図2のテーブルをベースに組付けられた状態を示す斜視図。 図3のベース部とテーブルとアームとを示す分解斜視図。 図1のテーブルが収納状態位置にあることを示す断面図。 図5のテーブルが使用状態位置にする途中であることを示す断面図。 図5のテーブルが使用状態位置であることを示す断面図。 図7の操作部を押してアームの係合を解除した状態を示す断面図。 本発明の第2実施例に係るアーム単体を示す斜視図。 図9のアームを用いてテーブルが収納状態位置にあることを示す断面図。 図10のテーブルが使用状態位置であることを示す断面図。 本発明の第3実施例に係るテーブル装置をコンソールボックスの前面に設置して収納状態位置にした例を示す斜視図。 図12のテーブルが収納状態位置にあることを示す断面図。 図12のテーブルを使用状態位置にした例を示す斜視図。 図14のテーブルが使用状態位置であることを示す断面図。 図14のテーブルが使用状態位置にする途中であることを示す断面図。 図12のベース部とテーブルとアームとを示す分解斜視図。 図12,図13の縦壁に対して収納状態位置にあるテーブルの関係を裏面側から示す斜視図。 図14,図15の縦壁に対して使用状態位置にあるテーブルの関係を裏面側から示す斜視図。
符号の説明
1 コンソールボックス(室内装備品)
3 縦壁
4 ベース部
5 収納部
6 開口
8、38 テーブル
9 テーブルの上端
10 第1軸
12 テーブルの下端
13、26、32 アーム
14、33 アームの一端部
15 第2軸
16 第1付勢手段
17 操作部
18、27 側端
19 係合部(アームの他端部)
20 返し部
21、25 突起部
23、24 凸部
35 アームの他端部
36 第1突起
37 第2突起
39 第1ギア
40 ガイドリブ
42 第2操作部
43 第3軸
44 第2開口
45 ダイヤル部
46 第2ギア
47 中間ギア
48 リンク部材
50 押圧部材
52 中間リンク
54 第2付勢手段
S スパン

Claims (10)

  1. 開口が形成されてなる室内装備品の縦壁と、該開口の上方に設けた第1軸により前記縦壁の外側の面に沿う収納状態位置から略水平な使用状態位置まで回動自在に支持されてなるテーブルと、該テーブルの裏面に第2軸により回動自在に一端部が支持されてなるアームと、該アームの他端部をテーブルの裏面側に常時付勢してなる第1付勢手段と、該第1付勢手段の付勢方向に抗して前記アームを回転可能なる操作部とを備えてなり、
    前記テーブルが使用状態位置にある時には、前記第1付勢手段により、前記アームの他端部が前記開口に係合されてなることで、使用状態位置にあるテーブルを保持してなり、
    前記テーブルが収納状態位置にある時には、前記室内装備品の開口を介して前記アームの他端部が前記室内装備品内に収納され且つ前記第1付勢手段により室内装備品の縦壁の内側の面に圧接された状態に保持してなることを特徴とする乗物用テーブル装置。
  2. 請求項1に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記テーブルの使用状態位置で、前記操作部を前記テーブル側へ押すことにより、前記アームの他端部が前記テーブルから離反する方向へ回動して、前記アームの他端部に形成された係合部と前記開口上縁との係合が解除されることを特徴とする乗物用テーブル装置。
  3. 請求項1又は2に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記縦壁の外側の面に収納部を凹設し、前記開口は該収納部の奥壁下部に形成し、前記テーブルが収納状態で収納部内に収納されることを特徴とする乗物用テーブル装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記アームの開口上縁と摺動する部分が、連続した直線又は曲線から構成されていることを特徴とする乗物用テーブル装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記テーブルが使用状態位置から収納状態位置に至る直前で前記開口上縁を乗り越える突起部を前記アームに形成したことを特徴とする乗物用テーブル装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記テーブルの収納状態位置で、前記縦壁の裏面に前記アームと当接する凸部を形成したことを特徴とする乗物用テーブル装置。
  7. 請求項2に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記係合部に前記テーブルの使用状態位置で前記開口上縁に対して収納部外側から係合する返し部を形成したことを特徴とする乗物用テーブル装置。
  8. 開口が形成されてなる室内装備品の縦壁と、該開口の上方に設けた第1軸を介して前記縦壁の外側の面に沿う収納状態位置から略水平な使用状態位置まで回動自在に支持されてなると共に縦壁内において第1ギアが形成されてなるテーブルと、該テーブルの裏面に一端部が回動自在に支持されてなり且つ他端部が縦壁内に形成されてなるガイドリブの端部及び前記開口の縁部にそれぞれ係合可能なるアームと、該アームの他端部を前記ガイドリブの端部及び前記開口の縁部それぞれ側に向けて常時付勢してなる第1付勢手段と、該第1付勢手段の付勢方向に抗して前記アームを回転可能なる操作部と、前記室内装備品の上部に備えた第2操作部と、前記テーブルが使用状態位置にあるときに前記アームの他端部に隣接した位置に配されてなる押圧部材と、前記第2操作部及び前記押圧部材を連結してなるリンク部材と、を備えてなり、
    前記第2操作部を操作することにより、第1ギアを介してテーブルが収納状態位置から使用状態位置への回動を可能とすると共に、リンク部材を介して押圧部材が前記アームの他端部を押圧して前記開口への係合状態を解除してテーブルが使用状態位置から収納状態位置への回動を可能なることを特徴とする乗物用テーブル装置。
  9. 請求項8に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記第2操作部は、室内装備品の上部に第3軸により回転自在に軸支されてなると共に前記室内装備品の上部に形成した第2開口より操作可能に露出されてなるダイヤル部と、該ダイヤル部に形成されてなり且つ前記第1ギアを回転させるように噛み合う第2ギアとより構成されてなり、前記第2ギアは、前記テーブルの収納状態位置及び使用状態位置の何れか一方の状態位置を直に変更操作でき且つ前記テーブルの収納状態位置及び使用状態位置の何れか他方の状態位置で前記リンク部材が動かないように長溝部を形成してなると共に該長溝部に前記リンク部材の一端部が係合されてなることを特徴とする乗物用テーブル装置。
  10. 請求項9に記載の乗物用テーブル装置であって、
    前記ガイドリブは、前記縦壁の外側の面に凹設された収納部の奥壁下部に形成してなる開口内に形成されてなり、
    前記テーブルの第1ギアと前記ダイヤル部の第2ギアとの間に、それぞれに噛み合う中間ギアを配し、第2付勢手段は、第1ギアと中間ギアとの間に懸架されて、中間ギア側に第1ギアを付勢してなり、且つ、前記第1ギアを付勢した前記第2付勢手段の付勢力が無くなる位置の前後において、第1付勢手段は、前記アームの他端部を、収納状態位置又は使用状態位置に付勢してなることを特徴とする乗物用テーブル装置。
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