JP4758540B2 - 直交周波数分割多重通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplex:以下、OFDMという。)通信装置、詳しくは逆フーリエ変換(inverse Fourier transformation:以下、IFTという。)によりエンコードされ、時分割多重方式で送信され、フーリエ変換(Fourier transformation:以下、FTという。)によりデコードされるOFDM信号を用いるOFDM通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のOFDM受信機の構成を図10に示す。アンテナ100は、OFDM信号を受信し、受信したOFDM信号を増幅/前置処理回路101に供給する。増幅/前置処理回路101は、このOFDM信号を増幅及び前置処理し、これにより得られた高周波(radio frequency:以下、RFという。)信号又は中間周波数(intermediate frequency:以下、IFという。)信号を乗算器102に供給する。乗算器102は、増幅/前置処理回路101からの信号を局部発振器103からの復調信号を用いてダウンコンバートして、IF信号を生成し、このIF信号をIQ復調器104に供給する。IQ復調器104は、局部発振器105から復調信号を用いて、このIF信号を復調し、復調されたOFDM信号の複素スペクトラム、すなわち同相信号I及び直交信号Qを生成する。IQ復調器104は、これら同相信号I及び直交信号Qをアナログデジタル変換(analog-to-digital:以下、A/D変換という。)器106に供給する。A/D変換器106は、これらアナログ形式の同相信号I及び直交信号Qをデジタル形式の信号に変換し、高速フーリエ変換(fast Fourier transformation:以下、FFTという。)装置107に供給する。FFT装置107は、これらデジタル形式の同相信号I及び直交信号Qに高速フーリエ変換処理を施し、デマッパ(demapper)108に供給する。デマッパ108は、FFT装置107から供給された信号に基づくベースバンド信号を生成し、このベースバンド信号をさらなる処理段に出力する。この受信機では、フーリエ変換処理がデジタル段で実行されており、したがって比較的大きな処理電力が必要となる。
【0003】
OFDM変調方式は、例えばデジタルオーディオ放送、デジタルビデオ放送テレビジョン等の様々な公共放送及び私設の広域LAN等に広く採用されている。使用可能な帯域幅の拡大が求められ、搬送波の数も増加すると、1つのデジタル処理プロセッサによる処理が困難になる。このような状況に対応するためには、将来のOFDM通信装置には、異なる並行処理技術(paralleling techniques)を用いる必要がある。このようなブロック処理、すなわちシリアル変換に対して並行するブロック処理を行うと、電力消費量が大きくなるという問題と、プリント回路基板におけるレイアウトの困難性が増すという問題とが生じることが予想される。
【0004】
また、フーリエ変換処理を実行するためのアナログ処理技術も知られている。例えば、米国特許第5226038号には、周波数分割多重フォーマットの信号を時分割多重フォーマットの信号に変換してアンテナから送信される送信信号を生成し、帯域制限された連続的信号の実質的に全ての位相及び振幅の情報を保持しながら、時分割多重フォーマットの信号を再び周波数分割多重フォーマットの信号に変換する方法及び装置が開示されている。この文献に開示される技術では、周知の乗算(multiplication:以下、Mという。)、畳み込み(convolution:以下、Cという。)、乗算(M)からなるMCMアルゴリズム及びこの変換に必要なCMCアルゴリズムを用いている。さらに、この文献では、アナログ信号シーケンスのフーリエ変換は、チャープ信号(chirp signal)を用いたMCMアルゴリズムでも同様の信号を用いたCMCアルゴリズムでも実現できることが説明されている。さらに、ここでは、表面弾性波(surface acoustic wave:以下、SAWという。)フィルタを使用したフーリエ変換プロセッサに関する技術も参照される。
【0005】
フォノン社(Phonon Corporation)には、一組の分散性遅延線(dispersive delay line)からスペクトラムアナライザ及びフーリエ変換器を構成し、どの周波数信号が存在するかを判定するためのスキャニングを実行する方法を示す文献が提供されている。この文献によれば、この方法は、比較的小型で軽量であり、少ない消費電力で現在のデジタル技術を大きく上回る実時間の処理速度を実現できるので、この方法を最新通信技術に応用できる。
【0006】
以下、MCM処理を数学的に説明する。帯域幅Beに帯域制限され、最大期間Teの信号s(t)に対するフーリエ変換S(f)について考察すると、フーリエ変換積分は、チャープ変換アルゴリズム(chirp transform algorithm):
S(f)=S(-a・t)=((s(t)・Re(t))*Rc(t))・Re(t)
作用: M C M
で表すことができる。
【0007】
ここで、・は乗算を表し、*は畳み込みを表し、a=Be/Teはスケール係数(scale factor)を表し、Re(t)はチャープレート(chirp rate)−a=−Be/Teを有するチャープ信号を表し、Rc(t)は長さTc=2Te及びチャープレートa=Bc/Tcを有するアナログ畳み込みを提供するエンティティのインパルス応答を表す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
現在、図10に示すようなOFDM受信機等の通信装置で上述のようなアナログフーリエ変換を変調及び/又は復調に用いるものは知られていない。
【0009】
そこで、本発明は周波数の高い帯域に対応し、比較的簡単な構成で実現できる改良された直交周波数分割多重通信装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る直交周波数分割多重通信装置は、アナログ高周波及び/又は中間周波数処理段及びベースバンド信号を生成又は処理するデジタル処理段を有する直交周波数分割多重通信装置であって、乗算/畳み込み/乗算アルゴリズム又は畳み込み/乗算/畳み込みアルゴリズムにおける少なくともアナログ乗算処理及びアナログ畳み込み処理を実行し、これにより復調のためのフーリエ変換及び/又は変調のための逆フーリエ変換をアナログ処理段で実行する変換回路を備える。
【0011】
すなわち、本発明に係る直交周波数分割多重通信装置は、従来のように、受信機又は送信機における高速フーリエ変換回路又は高速逆フーリエ変換回路にMCMアルゴリズム又はCMCアルゴリズムの全体を組み込むのではなく、フーリエ変換処理及び逆フーリエ変換処理を分散された複数の素子により実現する。このような構成は、従来の通信装置において必要であったいくつかの処理をMCMアルゴリズム又はCMCアルゴリズムの一部の処理とともに実現できるという利点を有する。特に、MCMアルゴリズムにおける2つの乗算処理は、中間周波数から高周波へのアップコンバート処理又は高周波から中間周波数へのダウンコンバート処理、及び変調又は復調、すなわちIQ変調又はIQ復調処理と組み合わせて実行することができる。したがって、本発明に基づく変換回路は、最下位の中間周波数処理段に設けることが好ましい。
【0012】
さらに、MCMアルゴリズムを用いる場合、アナログ素子により実行しなくてはならない処理は、高い帯域幅を必要とする処理、すなわち、アップコンバート又はダウンコンバート乗算処理及び畳み込み処理のみであり、IQ変調及びIQ復調処理は、望ましい場合は、デジタル処理段で実行することができる。
【0013】
さらに、直交周波数分割多重システムは、時間多重半二重(time multiplex semi duplex)通信方式であるため、MCMアルゴリズムを組み込んだ送受信機の場合、チャープ信号の極性を変更するのみで、受信処理及び送信処理に共通のアナログ畳み込み回路及びアナログ乗算器を用いることができる。
【0014】
さらに、本発明によれば、高速フーリエ変換を実行するための相関回路をOFDM時間同期の実行にも利用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る直交周波数分割多重(OFDM)通信装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
以下の実施の形態ではMCMアルゴリズムを組み込んだ通信装置について説明する。MCMアルゴリズムを用いた形態は、柔軟性が高い。しかしながら、本発明は、以下の実施の形態に限定されることなく、CMCアルゴリズムを用いても実現できることは、当該技術分野の専門家にとって明らかである。
【0017】
図1は、OFDM方式の通信装置1の構成を示す図である。通信装置1は、データバス4を介してデータプロセッサ5に接続されている。通信装置1は、アンテナ3と、本発明に基づく変換回路2を備える。変換回路2は、少なくともアナログフーリエ変換(FT)/逆フーリエ変換(IFT)機能を有している。
【0018】
通信装置1は、アンテナ3を介してOFDM信号を受信し、変換回路2により、受信したOFDM信号を少なくとも部分的にフーリエ変換して、変換した信号をデータバス4を介してデータプロセッサ5に供給する受信機として機能し、データプロセッサ5からデータバス4を介してデータ信号が供給され、供給されたデータ信号を変換回路2により少なくとも逆フーリエ変換してOFDM信号を生成し、このOFDM信号をアンテナ3から送信する送信機として機能する。
【0019】
ここで、アナログFT/IFT機能とは、通信装置1が送信機として機能する場合、MCMアルゴリズムにおける少なくとも畳み込み及びそれに続く乗算がアナログ的に演算されることである。すなわち変換回路2には、例えば特別に設計されたSAW又は電荷結合素子(charge coupled device:以下、CCDという。)等の異なる遅延特性を有するアナログ遅延回路を有する入力段と、アナログ乗算器の後段に設けられ、対応するチャープ信号が供給されてアナログ遅延回路から出力された信号にチャープ信号を乗算する出力段とを備える。変換処理回路2内又は変換処理回路2の前段に設けられたIQ処理段において、上述の乗算処理の前に必要な乗算処理を行ってもよい。また、通信装置1が受信機として機能する場合、少なくとも畳み込み及びこれに先行する乗算処理がアナログ的に行われ、すなわち、変換処理回路2は、入力信号にチャープ信号を乗算するアナログ乗算器と、その後段に設けられたCCDフィルタ又はSAW等の対応する異なる遅延特性を有するアナログ遅延素子を備える入力段を備える。後続する乗算処理は、変換処理回路2内又は変換処理回路の後段に設けられたIQ処理段により行う。
【0020】
MCMアルゴリズムを実行するために必要な他の乗算処理、すなわち通信装置1が送信機として機能する場合は変換処理回路2における変換処理に先行し、通信装置1が受信機として機能する場合は変換処理回路2における変換処理に後続する乗算処理は、アナログ的に行ってもデジタル的に行ってもよい。
【0021】
図2は、MCMアルゴリズムを使用したアナログフーリエ変換の信号フローを説明する図である。すなわち、図2は、本発明に基づくOFDM受信機内で実行される乗算処理及びそれに続く畳み込み処理における信号フローを示す図である。
【0022】
縦軸は周波数、横軸は時間であり、グラフa,bは、最低周波数f1及び最高周波数f2を有し、Beを帯域幅すなわちf2−f1とし、TeをOFDMシンボルのシンボル長として、チャープレート(chirp rate)−a=−Be/Teを有するチャープ信号Re(t)とともに圧縮器に供給される伸長された信号(expanded signal)を示す。この具体例では、f1とチャープ信号の乗算及びf2とチャープ信号の乗算の2つの場合を示している。これにより生成されるチャープ信号は、中央周波数f_eを有する。すなわち、このグラフa,bは、上位の入力周波数f2と下位の入力周波数f1とによる中央周波数f_eの偏移(shift)を示している。
【0023】
好ましくは、この処理中に高周波から最低の中間周波数へのダウンコンバートを行う。この場合、復調器は不要である。これに代えて、本発明に基づくOFDM受信機は、図3に示すように、第1のチャープ信号生成器109から第1のチャープ信号が供給される乗算器110を備える。この乗算器110は、MCMアルゴリズムにおける第1の乗算を行い、好ましくは、同時にRF信号からIF信号へのダウンコンバートを行う。ダウンコンバートを同時に行うためには、チャープ信号の中央周波数は、RF又はIFのそれぞれの入力周波数の範囲に対応する必要がある。
【0024】
チャープ信号は、SAWチャープフィルタ等の異なる伝播遅延特性を有する素子のインパルス応答であってもよく、図3に示すようなチャープ信号生成器109により生成された信号であってもよい。チャープ信号生成器109は、アナログ形式でチャープ信号を生成するものであっても、デジタル形式でチャープ信号を生成するものであってもよい。
【0025】
縦軸を周波数、横軸を時間とする図2のグラフcは、圧縮処理、すなわち異なる遅延特性を有するアナログ遅延素子のインパルス応答Rc(t)が乗算されたRF信号の畳み込みを示す。このような遅延素子は、異なる周波数に対し異なる伝播遅延特性を有し、例えばSAWチャープフィルタや特別なCCD等を用いることができる。インパルス応答の長さはTc=2Teとし、チャープレートはa=Bc/Tcとする。
【0026】
この処理は、好ましくは、中央周波数を100MHz〜1GHzの間とし、帯域幅を20MHz〜1MHzとする中間周波数段において実行される。
【0027】
図2のグラフa,bに対し、グラフcは、時間領域における各信号の出現時刻を示す傾斜した直線である。この具体例においては、周波数f1+f_eが時刻T1を決定し、周波数f2+f_eが時刻T2を決定する。図2の右下に示すように、この時刻T1及びT2の両方において、相関ピークd,eが出力される。時刻T1,T2における相関ピーク間の破線で示すピークd’,e’は、周波数f1とf2の間の入力周波数により生じる。この具体例における周波数分解能=1/Teは、相関回路(correlator)により決定される。
【0028】
図3に示す本発明の具体例においては、このMCMアルゴリズムの畳み込み処理は、乗算器110の出力信号が供給されるSAW畳み込み回路(convolver)により実行される。この具体例においては、乗算器110及びSAW畳み込み回路111からなる変換回路2aが図1に示す変換回路2に相当する。これ以外の信号処理はデジタル的に行ってもよい。すなわち、SAWフィルタ111の出力信号はアナログ−デジタル変換器106に供給されてデジタル信号に変換された後、デジタルプロセッサ及びIQ復調器112に供給され、さらにデジタルプロセッサ及びIQ復調器112は、デジタル同相及び直交信号をデマッパ108に供給し、デマッパ108は、ベースバンド信号を出力する。
【0029】
もちろん、これらのさらなる信号処理は、少なくとも一部をアナログ的に行ってもよい。例えば、後述するように、MCMアルゴリズムにおける最後の乗算処理とIQ生成処理とを結合することもできる。アナログ的な方法は、デジタル的な方法に比べて、60MHz以上と推定されるより広い帯域幅を取り扱うことができるという利点を有する。60MHz以下程度の帯域幅では、デジタル的方法の方が柔軟性が高い。
【0030】
図3に示す本発明の具体例では、デジタルプロセッサ及びIQ復調器112は、デジタルアナログ(digital-to-analog:以下、D/Aという。)変換器113を介して第1のチャープ信号生成器109に制御信号を供給する。この制御信号は、第1のチャープ信号をいつ開始し、第1のチャープ信号がどのようなチャープ信号であるべきかを指示する。
【0031】
図3に示す具体例では、SAW畳み込み回路111の出力信号は、A/D変換器106を介してデジタルプロセッサ及びIQ復調器112に供給される。A/D変換器106は、アンダーサンプリング(undersamping)により、中間周波数からベースバンド周波数への変換も行う。デジタルプロセッサ及びIQ復調器112は、処理後の信号に対し、チャープレート−a=−Be/Teの第2のチャープ信号Re(t)を乗算する。第2のチャープ信号は、デジタルプロセッサ及びIQ復調器112の内部で生成される。さらに、共通のIQ変調器と同様のRe(t)用の90度位相スプリッタを用いて、振幅情報と位相情報の分離を行う。
【0032】
もちろん、個々の具体例に応じて、MCMアルゴリズムにおける最後の乗算及びIQ復調処理をアナログ段で実行してもよく、これにより得られた同相信号及び直交信号をA/D変換してデマッパ108に供給するような構成としてもよい。
【0033】
上述のとおり、本発明においては、IQ復調処理及びMCMアルゴリズムの最後の乗算処理を効果的に組み合わせて実行する。これは、遅延素子の出力信号に第2のチャープ信号Re(t)の同相成分を乗算してOFDM信号の複素スペクトラムの同相成分を求めるとともに、遅延素子の出力信号に第2のチャープ信号Re(t)の直交成分を乗算しOFDM信号の複素スペクトラムの直交成分を求めることにより実現される。このような乗算処理は、アナログ信号又はデジタル信号として生成されたチャープ信号を用いて、アナログ的方法又はデジタル的方法のいずれかにより実行される。もちろん、IQ復調は、一般的に知られているアルゴリズム又は方法のいずれにより行ってもよい。
【0034】
上述したフーリエ変換アルゴリズムを用いて、連続するOFDMシンボルに対する高速フーリエ変換を実現できる。
【0035】
本発明に基づく、連続するOFDMシンボルに対する処理を図4を用いて説明する。連続する2つのシンボルは、ガード期間(guard interval)により分離されている。第1のシンボルのフーリエ変換は、図4に示すFT窓(window)内において、後続するシンボルから影響を受けることなく実行される。
【0036】
図4のAは、伸長器(expander)の出力信号が圧縮器(compressor)に供給されることを示す。この部分は、図2のグラフと類似している。伸長器からの出力信号は、最低のチャープ信号と最高のチャープ信号とにより示されている。もちろん、ここに示す2つのチャープ信号間に多数の異なるチャープ信号が存在していてもよい。
【0037】
図4のBは、伸長器から出力された、圧縮器に供給された最低のチャープ信号、すなわち最も周波数の低いチャープ信号が時刻T1における出力信号の第1のピークを発生することを示す。最高のチャープ信号及び最低のチャープ信号と最高のチャープ信号との間のチャープ信号は、時刻T1における出力信号に関与しない。
【0038】
図4のCは、圧縮器に供給された最高のチャープ信号が時刻T2における出力信号を発生することを示す。時刻T1と時刻T2の間の期間がFT窓に対応する。最低のチャープ信号と最高のチャープ信号との間に存在する全てのチャープ信号が時刻T1と時刻T2との間に出力信号を発生する。最低のチャープ信号及び中間のチャープ信号は、時刻T2における出力信号には関与しない。また、後続する最低のチャープ信号は、時刻T1における出力信号に関与しない。
【0039】
以下、図3に示す具体例に加えて、本発明を適用した通信装置の4つの変形例について説明する。以下のこれら4つの変形例に関する説明において、同一、類似、又は対応する要素については、同様の参照符号を付す。
【0040】
図5のAは、本発明の第1の変形例を示す図である。OFDM受信機内のフロントエンドモジュール(図示せず)からの中間周波数(IF)信号は、乗算器6に供給され、乗算器6は、第1のチャープ信号生成器10bにより生成された第1のチャープ信号Re(t)をこのIF信号に乗算する。また、フロントエンドモジュールからの信号が高周波信号である場合、乗算器6は、上述の具体例と同様、高周波から中間周波へのダウンコンバート処理を同時に行う。
【0041】
第1のチャープ信号Re(t)は、アナログ信号であってもデジタル信号であってもよく、また、例えばSAWチャープフィルタ又はCCD等のチャープフィルタのインパルス応答を用いて生成してもよい。第1のチャープ信号生成器10bには、時間同期信号及び周波数同期信号が入力され、この時間及び周波数同期信号に基づいて、第1のチャープ信号Re(t)が生成される。これにより、第1のチャープ信号Re(t)の開始時刻及び中央周波数が制御される。
【0042】
乗算器6からの出力信号は、畳み込み回路7に供給される。畳み込み回路7は、SAWフィルタ又はCCDによるアナログ畳み込み処理を行う。この畳み込み回路7及び乗算器6は、受信機の変換回路2aを構成する。変換回路2aは、OFDM受信機のアナログ段に組み込まれており、MCMアルゴリズムにおける第1の乗算処理及び畳み込み処理を実行する。
【0043】
この変換回路2aからの出力信号は、第2の乗算器8及び第3の乗算器9に供給される。第2の乗算器8は、変換回路2aから供給された信号に第2のチャープ信号Re(t)を乗算する。第3の乗算器9は、変換回路2aから供給された信号に90°位相偏移された第2のチャープ信号Re(t)を乗算する。すなわち、第2及び第3の乗算器8,9は、MCMアルゴリズムにおける最後の乗算処理を行い、これによりフーリエ変換処理が完了する。第2のチャープ信号に対する90°位相スプリッタを用いることにより、復調OFDM信号の複素スペクトラムの振幅情報及び位相情報が分離されるので、IQ復調処理が同時に実行される。さらに、この乗算処理により上側波帯及び下側波帯がベースバンド信号に変換されるため、中間周波数からベースバンドへのダウンコンバート処理も同時に行うことができる。
【0044】
第1のチャープ信号生成器10bにより信号拡張のために生成され、乗算器6に供給される第1のチャープ信号の中央周波数と、第2のチャープ信号生成器10aにより生成され、IQ復調処理にも使用される第2のチャープ信号の中央周波数とは、異なるものである。なお、この2つのチャープ信号における中央周波数以外のパラメータは、全て同一のものであり、したがって、2つのチャープ信号を同様にRe(t)として示す。時間同期信号及び周波数同期信号が供給される第1のチャープ信号生成器10bと違い、第2のチャープ信号生成器10aには、時間同期信号のみが供給される。これは、この処理段において制御する必要があるのは、チャープ信号の開始時刻のみであるためである。第2のチャープ信号の中央周波数は、固定してもよい。すなわち、周波数同期は、第1のチャープ信号の中央周波数を制御する場合にのみ必要である。
【0045】
第2の乗算器8の出力信号は、実信号(real signal)として、低域通過フィルタ(low-pass filter:以下、LPFという。)13を介してA/D変換器15に供給され、第3の乗算器9の出力信号は、虚信号(imaginary signal)として、LPF14を介してA/D変換器16に供給される。中間周波数からベースバンドへのダウンコンバート処理を第2のチャープ信号による乗算処理と同時には行わない場合、このダウンコンバートをA/D変換処理において実行することができる。
【0046】
図5のBは、第1の変形例として図5のAに示したOFDM受信機に対応するOFDM送信機、すなわち、MCMアルゴリズムを完全にアナログ段のみで実現するOFDM送信機の構成を示す図である。このOFDM送信機は、MCMアルゴリズムの最初の乗算処理にIQ変調及びベースバンドから中間周波数へのアップコンバート処理を組み込み、また、MCMアルゴリズムの最後の乗算処理に中間周波数から高周波へのアップコンバートを組み込んでいる。
【0047】
このOFDM送信機のデジタル段(図示せず)からは、実入力信号(real input signal)及び虚入力信号(imaginary input signal)が入力される。実入力信号は、D/A変換器28及びLPF26を介して、第5の乗算器23に供給される。第5の乗算器23は、この信号と制御信号に基づいて第2のチャープ信号を生成する第2のチャープ信号生成器10aにより生成された第2のチャープ信号Re(t)とを乗算する。この制御信号は、受信機内の時間同期信号と直接比較可能であり、これによりチャープ信号とOFDM信号の同期(乗算)処理が達成される。虚入力信号は、D/A変換器29及びLPF27を介して、第6の乗算器24に供給される。第6の乗算器24は、この信号に90°位相偏移された第2のチャープ信号Re(t)を乗算する。第5及び第6の乗算器23,24の出力信号は、加算器25に供給され、加算器25は、この2つの信号を加算し、これにより得られた信号を変換回路2bに供給する。変換回路2bは、MCMアルゴリズムにおける畳み込み処理及び第2の乗算処理をアナログ的に実行する。
【0048】
変換回路2bは、図1の変換回路2に相当し、入力段にアナログ遅延素子7を備え、出力段にアナログ乗算器22を備える。アナログ遅延素子7からの出力信号は、アナログ乗算器22に入力され、アナログ乗算器22は、このアナログ遅延素子7から供給された信号に、第2のチャープ信号生成器10aに供給されている制御信号と同じ制御信号が供給されている第1のチャープ信号生成器10bにより生成された第1のチャープ信号Re(t)を乗算する。
【0049】
上述のように、第2及び第1のチャープ信号生成器10a、10bによりそれぞれ生成される第2及び第1のチャープ信号Re(t)は、その中央周波数を除いて、同一のものである。第2及び第1のチャープ信号Re(t)について、中央周波数は、異なる場合がある。また、これら第2及び第1のチャープ信号Re(t)は、対応する受信機におけるチャープ信号と同一のものであり、同一の時間的関係を有している。
【0050】
アナログ乗算器22は、MCMアルゴリズムにおける最後の乗算を行うのみではなく、同時に、中間周波数信号から高周波信号へのアップコンバート処理を行うこともできる。この高周波信号は、図示しないフロントエンドモジュールを介して送信され、受信機側の変換回路2aにおいて同様にダウンコンバートされる。
【0051】
送信機内で逆フーリエ変換(IFT)を行うために、受信機内と同じMCMアルゴリズムを使用するが、チャープ信号は異なる傾斜を有するものを使用する。受信機と送信機では、信号のフローが逆である、すなわち受信機において入力端子として機能する端子が送信機においては出力端子として機能し、受信機において出力端子として機能する端子が送信機においては入力端子として機能するため、チャープ信号は異なる極性のものを用いるが、受動相関回路としては同一の素子を用いてもよい。
【0052】
OFDM受信機の好ましい第2の変形例を図6のAに示す。第1の変形例に示すOFDM受信機は、MCMアルゴリズムの全体をアナログ段で実行していたが、この第2の変形例に示すOFDM受信機では、MCMアルゴリズムの一部、すなわち第1の乗算処理及び畳み込み処理のみをアナログ段で実行する。
【0053】
したがって、このOFDM受信機の変換回路2aは、第1の変形例における変換回路2aと同一の構成及び機能を有している。アナログ畳み込み回路7の出力信号は、A/D変換器17を介して、デジタル処理回路19に供給される。デジタル処理回路19には、時間同期信号も供給されており、デジタル処理回路19は、これら変換回路2aからの信号及び時間同期信号に基づいて、実出力信号及び虚出力信号を生成する。すなわち、デジタル処理回路19は、MCMアルゴリズムの第2の乗算処理、すなわちアナログ畳み込み回路7の出力信号と、デジタル処理回路19内で生成された第2のチャープ信号との乗算処理及びIQ生成処理を行う。さらに、デジタル処理回路19は、中間周波数からベースバンドへのダウンコンバートも行う。
【0054】
この第2の変形例においては、第1のアナログ乗算器6に供給される第1のチャープ信号Re(t)は、第1のデジタルチャープ信号生成器10cにより生成される。第1のデジタルチャープ信号生成器10cには時間同期信号及び周波数同期信号が供給されている。第1のデジタルチャープ信号生成器10cは、D/A変換器18を介して、第1のチャープ信号を第1の乗算器6に供給する。
【0055】
このOFDM受信機に対応するOFDM送信機を図6のBに示す。
【0056】
デジタル処理回路34には、実入力信号及び虚入力信号が供給される。デジタル処理回路34は、供給される制御信号に基づき、デジタル処理回路34内部で生成された第2のチャープ信号Re(t)を用いて、MCMアルゴリズムにおける第1の乗算処理を実行する。さらに、デジタル処理回路34は、第1の中間周波数信号へのアップコンバート処理を行う。デジタル処理回路34から出力される中間周波数信号は、D/A変換器30を介して変換回路2bに供給される。この変換回路2bは、第1の変形例に示す変換回路2bと同一のものである。
【0057】
図6のAに示すOFDM受信機と同様、図6のBに示すOFDM送信機は、第1のデジタルチャープ信号生成器10cを備え、第1のデジタルチャープ信号生成器10cは、デジタル的に生成した第1のチャープ信号Re(t)をD/A変換器31を介して、変換回路2b内の第4の乗算器22に供給する。第1のデジタルチャープ信号生成器10cは、制御信号に基づいて、第1のチャープ信号を生成する。
【0058】
OFDM受信機の第3の変形例を図7のAに示す。この第3の変形例におけるOFDM受信機は、基本的には、第2の変形例に示すOFDM受信機と同様に機能するが、第2の変形例において、MCMアルゴリズムの第2の乗算処理及びIQ変換処理を行うデジタル処理回路19は、この第3の変形例においては、IQ生成器21に置き換えられている。IQ生成器21は、A/D変換器17の後段に接続され、デジタル的に同相信号及び直交信号を生成し、生成した同相信号及び直交信号をCORDIC(coordinate rotation digital computer)演算回路20に供給する。CORDIC演算回路20は、CORDICアルゴリズムに基づいて、MCMアルゴリズムの第2の乗算処理を実行し、これにより復調OFDM信号の複素スペクトラムの実信号及び虚信号を算出して出力する。この処理のために、CORDIC演算回路20には、第2の変形例におけるデジタル処理回路19に供給される時間同期信号と同様の時間同期信号が供給される。
【0059】
CORDICアルゴリズムにより、中間周波数段における複素乗算処理は、同一の効果を有するベースバンドにおける位相回転に容易に置き換えることができる。中間周波数段においてフィルタリングしなくてはならないベースバンド内のエイリアシング信号は、CORDICアルゴリズムにより容易に除去することができるため、CORDICアルゴリズムは、第1の変形例における各乗算器及びLPFに置き換えて用いることができる。
【0060】
このOFDM受信機に対応するOFDM送信機を図7のBに示す。このOFDM送信機の動作は、図7のAに示すOFDM受信機の動作を単純に逆にしたものである。すなわち、第2の変形例における図6のBに示すOFDM送信機が備えるデジタル処理回路34は、CORDICアルゴリズム演算回路20に置き換えられており、CORDICアルゴリズム演算回路20は、第2のチャープ信号を用いて、MCMアルゴリズムにおける第1の乗算処理を実行する。
【0061】
OFDM受信機の第4の変形例を図8のAに示す。この第4の変形例においては、第1の変形例として図5のAに示すOFDM受信機における乗算器8,9によるMCMアルゴリズムの第2の乗算処理及びLPF13,14によるフィルタリング処理がデジタル段に移行している。すなわち、このOFDM受信機の変換回路2aの出力信号は、A/D変換器17によりデジタル信号に変換された後に、乗算器8,9に供給されている。すなわち、この第4の変形例においては、第2及び第3の乗算器8,9は、デジタル乗算器として実現されており、これら乗算器8,9の出力信号はそれぞれデジタルLPF13,14に供給される。さらに、第2のチャープ信号は、第3のデジタルチャープ信号生成器10cによりデジタル信号として生成され、90°位相スプリッタ11に供給される。90°位相スプリッタ11は、第2のデジタルチャープ信号Re(t)を第2の乗算器8に供給するとともに、90°位相偏移させた第2のデジタルチャープ信号Re(t)を第3の乗算器9に供給する。さらに第2のデジタルチャープ信号は、デジタル遅延素子36にも供給され、デジタル遅延素子36は、この第2のデジタルチャープ信号を第1のデジタルチャープ信号に変換し、D/A変換器18に供給する。D/A変換器18は、第1のデジタルチャープ信号を第1のアナログチャープ信号に変換して、変換回路2aのアナログ乗算器6に供給する。この変換回路2aは、図5のAを用いて説明した本発明の第1の変形例における変換回路2aと同一の構成及び機能を有している。また、第3のデジタルチャープ信号生成器10cは、時間同期信号及び周波数同期信号に基づいて、第2のデジタル信号を生成する。
【0062】
このOFDM受信機に対応するOFDM送信機の構成を図8のBに示す。図7bに示すOFDM送信機は、基本的に、図8のAに示すOFDM受信機と逆の処理を行う。
【0063】
すなわち、第4及び第5の乗算器23,24には、それぞれLPF32,33を介して、実入力信号及び虚入力信号が供給される。第4及び第5の乗算器23,24及びLPF32,33は、デジタル素子である。第1の変形例と同様、第4及び第5の乗算器23、24は、MCMアルゴリズムにおける乗算処理、すなわち、第2のチャープ信号Re(t)による乗算処理を実行する。この第4の変形例においては、第2のチャープ信号Re(t)は、第3のデジタルチャープ信号生成器10cにより生成され、同相信号用に第4の乗算器23に供給されるとともに、直交信号用にデジタル90°位相スプリッタにより90°位相偏移されて第5の乗算器24に供給される。これら第4及び第5の乗算器23,24の出力信号は、デジタル加算器25に供給され、デジタル加算器25は、これら信号を加算し、これにより得られた信号をD/A変換器30を介して、変換回路2bに供給する。この変換回路2bは、図5のBを用いて説明した第1の変形例における変換回路2bと同様の構成及び機能を有している。また、この第1の変形例と異なり、この第4の変形例においては、アナログ乗算器22により実行される、MCMアルゴリズムの第2の乗算処理に必要なチャープ信号は、制御信号に基づいて第3のデジタルチャープ信号生成器10cにより生成される第2のチャープ信号と同一の信号であり、デジタル遅延素子36及びD/A変換器31を介して乗算器22に供給される。
【0064】
本発明の実施の形態に関する上述の説明からも明らかなように、フーリエ変換処理及び逆フーリエ変換処理に必要な主な計算を実行するOFDM通信装置のアナログ処理段内にアナログ変換回路を設ける本発明の趣旨を逸脱することなく、本発明の実施の形態は様々に変形可能である。
【0065】
また、以下のシミュレーション結果からも明らかなように、本発明は、特に欧州電気通信標準化協会(European Telecommunications Standards Instisute:ETSI)の広帯域無線アクセスネットワーク(broadband radio access networks:BRAN)システムに用いて好適である。
【0066】
スペクトラム分解能Δfは、伸長器のチャープ信号の期間(Te)に対し、Δf=1/Teとして決定される。Teの長さを3.2μ秒とすると、FTはのスペクトラム分解能は、312kHzとなる。さらに、解析的に求められる帯域幅(analytic bandwidth)B=a(Bc−Be)(|a|=Bc/Tc=Be/Te)である。伸長器の帯域幅を20MHzとすると、解析的に求められる帯域幅は20MHzである。
【0067】
本発明に基づく受信機にMCM FTアルゴリズムを適用した。図9は、本発明の基づく受信機により復調されたOFDM信号のスペクトル分布を示す図である。
【0068】
このシミュレーションにおいて分析された帯域幅は20MHz帯であり、Te=3.2μ秒、Tc=6.4μ秒、Be=20MHz、Bc=40MHz、Δf=312kHz、64ポイントアナログフーリエ変換、48搬送波を用いたシュミレーションを行った。これら条件は、現在標準的に用いられている高データレート無線LANであるBRANプロジェクトのハイパーラン2(HIPERLAN/2)の条件に近似するものである。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る直交周波数分割多重通信装置は、乗算/畳み込み/乗算(MCM)アルゴリズム又は畳み込み/乗算/畳み込み(CMC)アルゴリズムにおける少なくともアナログ乗算処理及びアナログ畳み込み処理を実行し、これにより復調のためのフーリエ変換及び/又は変調のための逆フーリエ変換をアナログ処理段で実行する変換回路を備える。これにより、単純な構成で効率的な直交周波数分割多重変調及び復調を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したOFDM通信装置の概略的な構成を示す図である。
【図2】図1に示すOFDM通信装置によるアナログフーリエ変換処理を説明する図である。
【図3】本発明を適用したOFDM受信装置の構成を示す図である。
【図4】図1に示すOFDM通信装置による、連続するOFDMシンボルに対するフーリエ変換を説明する図である。
【図5】本発明を適用したOFDM受信機及びOFDM送信機の第1の変形例を示す図である。
【図6】本発明を適用したOFDM受信機及びOFDM送信機の第2の変形例を示す図である。
【図7】本発明を適用したOFDM受信機及びOFDM送信機の第3の変形例を示す図である。
【図8】本発明を適用したOFDM受信機及びOFDM送信機の第4の変形例を示す図である。
【図9】本発明に基づいて復調されたOFDM信号のスペクトラムを示す図である。
【図10】従来のOFDM受信機と本発明を適用したOFDM受信機とを比較して示す図である。
【符号の説明】
1 通信装置、2 変換回路、3 アンテナ、4 データバス、5 データプロセッサ

Claims (10)

  1. アナログ信号に対してアナログ乗算処理及び当該アナログ乗算処理後のアナログ畳み込み処理を連続的に実施するように配列された第1のアナログデバイス、第2のアナログデバイス、及び第3のアナログデバイスを備え、
    前記第1のアナログデバイスは、高周波信号のRFアナログ信号を受信して、アナログ乗算処理とRF/IFダウンコンバージョンとを実施し、結果として得られる中間周波数のIFアナログ信号を前記第2のアナログデバイスに出力し、
    前記第2のアナログデバイスは、前記IFアナログ信号を受信して、アナログ出力信号を提供するアナログ畳み込み処理を実施し、
    前記第3のアナログデバイスは、前記第2のアナログデバイスから出力されたアナログ出力信号を出力信号として受信して、アナログ乗算処理を実施し、
    前記第1、第2及び第3のアナログデバイスは、前記乗算処理及び前記畳み込み処理を、OFDM復調処理のフーリエ変換処理として実施することを特徴とする、直交周波数分割多重通信装置。
  2. 前記通信装置は、直交周波数分割多重受信機であることを特徴とする、請求項1に記載の直交周波数分割多重通信装置。
  3. アンテナと、
    前記アンテナが受信したOFDM信号を前記第1のアナログデバイスにRFアナログ信号として供給する増幅/前置処理回路と、
    を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の直交周波数分割多重通信装置。
  4. 前記第2のアナログデバイスは、中間周波数のIFアナログ入力信号を受信して、アナログIF出力信号として提供するアナログ畳み込み処理を実施するものであり、
    前記第1のアナログデバイスは、前記アナログIF出力信号を受信して、アナログ乗算処理とRF/IFアップコンバージョンとを実施し、結果として得られる高周波信号のRFアナログ信号を出力し、
    直交周波数分割多重送受信機であることを特徴とする、請求項1に記載の直交周波数分割多重通信装置。
  5. 第1のアナログデバイスと、
    第2のアナログデバイスと、
    第3のアナログデバイスと、
    を備え、
    前記第1のアナログデバイスは、高周波信号のRF信号を受信して、アナログ乗算処理とRF/IFダウンコンバージョンとを実施し、結果として得られる中間周波数のIFアナログ信号を前記第2のアナログデバイスに出力し、
    前記第2のアナログデバイスは、前記IFアナログ信号を受信して、アナログ出力信号を提供するアナログ畳み込み処理を実施し、
    前記第3のアナログデバイスは、前記第2のアナログデバイスから出力されたアナログ出力信号を出力信号として受信して、アナログ乗算処理を実施し、
    前記第1、第2、及び第3のアナログデバイスは、前記乗算処理及び前記畳み込み処理を、OFDM変調処理の逆フーリエ変換処理として実施し、
    直交周波数分割多重送受信機であることを特徴とする、直交周波数分割多重通信装置。
  6. 第1のアナログデバイスと、
    第2のアナログデバイスと、
    アナログ信号に対してアナログ乗算処理を実施し、当該アナログ乗算処理が実施されたアナログ信号を前記第1のアナログデバイスに出力する第3のアナログデバイスと、を備え、
    前記第1のアナログデバイスは、アナログ信号を受信して、中間周波数のIFアナログ信号である中間アナログ信号を提供するアナログ畳み込み処理を実施し、
    前記第2のアナログデバイスは、前記中間アナログ信号を受信し、受信した前記中間アナログ信号を高周波信号のRF信号へとアップコンバージョンする乗算処理を実施し、
    前記第1、第2及び第3のアナログデバイスの前記乗算処理及び前記畳み込み処理は、OFDM変調処理の逆フーリエ変換処理として実施されることを特徴とする直交周波数多重分割通信装置。
  7. 前記直交周波数多重分割通信装置は、直交周波数多重分割送信機であることを特徴とする、請求項に記載の直交周波数多重分割通信装置。
  8. デジタル入力信号を対応するアナログ出力信号へと変換し、前記アナログ出力信号を前記第1のアナログデバイスに前記アナログ信号として出力するデジタルアナログ変換器を更に備えることを特徴とする、請求項に記載の直交周波数多重分割通信装置。
  9. デジタル信号に対してデジタル乗算処理を実施し、結果として得られるデジタル信号を、前記デジタルアナログ変換器にデジタル入力信号として出力するデジタルデバイスを更に備え、
    前記第1及び第2のアナログデバイスが行う前記アナログ畳み込み処理及び前記乗算処理と、前記第3のアナログデバイスが行うアナログ乗算処理または前記デジタルデバイスが行う前記デジタル乗算処理とは、OFDM変調処理の逆フーリエ変換処理として実施されることを特徴とする、請求項に記載の直交周波数多重分割通信装置。
  10. 前記IFアナログ信号を、少なくとも1つのアナログ処理段を介して更なるダウンコンバージョンなしにアナログデジタル変換器に供給する処理ユニットを更に備えることを特徴とする、請求項1又はに記載の直交周波数多重分割通信装置。
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