JP4755432B2 - 耐熱ばね用合金線、及びそれを用いる高温環境用の耐熱コイルばね - Google Patents

耐熱ばね用合金線、及びそれを用いる高温環境用の耐熱コイルばね Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車エンジン、特にその排気系統,又は加熱炉などの高温環境で好適に使用される耐熱ばね用合金線、及びそれを用いる高温環境用の耐熱コイルばねに関する。
耐熱ばねに使用される合金線として、従来汎用される比較的安価なステンレス鋼線、例えばSUS304、SUS631J1などは、その耐用温度はせいぜい200〜400℃程度に留まっていた。
それ故、耐熱ばねの材料として、インコネルX−750、インコネル718などの析出硬化型Ni基合金が開発され、例えば「ばね技術研究会・昭和62年度秋期講演会前刷集P29〜32」では、インコネル718(C:0.04,Cr:18.5,Al:0.6,Ti:0.9,Nb+Ta:5,Mo:2.9,Fe:17.8,Ni:残)を用いたばねは、温度450〜500℃での耐熱特性試験の結果として、従来のインコネルX750を用いたばねと比して、耐熱性が500℃で約2倍程度に向上したと記載している。
このように、耐熱温度が500℃程度までの用途にあっては、強度特性が比較的安定した材料が多く知られて来ており、材料価格と加工性、特性などの目的に応じた選択がなしうることとなっている。しかしながら、例えば600℃以上の高温環境下で使用される自動車エンジンの排気系統、特に、例えばマフラーなどの配管部材に用いるばねでは、強度、熱へたり性が急激に低下しやすく、従って、材料成分等の調整や製造プロセス、条件の設定において高度の操作技術が必要となり、種々な開発が行われてきた。
その結果、例えば、C:0.01〜0.40%,Cr:5.0〜25.0%,Al:0.2〜8.0%を含有し、Mo:1.0〜18.0%,W:0.5〜15.0%,Nb:0.5〜5.0%,Ta:1.0〜10.0%,Ti:0.1〜5.0%及びB:0.001〜0.05%から選択される少なくとも1種を含有し、さらにFe:3.0〜20.0%およびCo:1.0〜30.0%の少なくとも1種を含有し残部Niとした耐熱合金線について、引張強さと、結晶粒とを規制することを要件として、耐熱温度700℃以下の条件下で使用できる耐熱合金線が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、前記特許文献1に近い組成の合金元素に、さらにZrを添加したNi合金線に関し、結晶粒度、表面粗さをさらに要件付けることによって、環境温度700℃での残留剪断ひずみ率を0.3%以下にできる耐熱合金線が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特許第3371423号 特開2000−345268号公報
しかしながら、近年の各種機器類の高性能化、小型化とともに、例えば前記自動車のエンジン、特に排気や排気系統に使用されるばねにおいても、実質的にばね特性、機械的強度を損なうことなくこれまで以上の環境温度(例えば700〜800℃)でも使用可能な、極めて高度な耐熱性が求められている。
他方、前記特許文献1の発明の耐熱合金線は、前記のところから,各元素の設定範囲が極めて広い。又引用文献1は、従来から高温材料として知られていたインコネルX−750、インコネル718等のNi基合金の引張強さ・結晶粒・アスペクト比をある範囲に特定することにより耐熱ばねとしての特性向上を意図したものであるが、その例示される実施例品では、締付応力600MPa、かつ温度650℃×24hrにおける残留剪断歪が0.3%であったとされているから、650゜Cをさらに越え、例えば700℃以上の高温環境下で用いると、残留剪断歪は更に大きいものとなるのは明らかである。
また、同特許文献1では結晶粒径やアスペクト比を規定しているものの、本発明者の知見によれば、前記のように極めて高い高温環境下で用いる場合には、特許文献1の発明のように各元素の範囲を広範に設定したものでは結晶組織や生地状態が大きくばらつくことから、いかに結晶粒径やアスペクト比をコントロールしても意味がないものとなる。このように、環境温度650℃での残留剪断ひずみ量0.2〜0.37%がえられているとしても、それ以上の温度環境下での特性までも保証するものではない。
さらに、前記特許文献2についても、ほぼ前記文献と同様に環境温度650℃までは比較的安定し良好な耐熱性を有しているものの、700℃での剪断ひずみ量は急激に上昇していることから、この両温度間には特性の臨界的な領域があるものと推測される。
このように、従来技術とした前記各文献による高温用耐熱合金線では、安定して使用できる環境温度はせいぜい650℃に留まり、それを超える超高温環境に適合するものとは言い難い。そこで、本発明では特に650℃を越える温度でも安定し耐へたり性を向上したものとすることを目的として取り組み、その結果、双晶という結晶構造を持たせることが有効との結論に至り、発明の完成を見た。
そこで、本発明は双晶という結晶構造に着目して、特に650℃を越える温度、例えば700゜Cを越える高温環境下においても安定して耐へたり性をを発揮でき、前記課題を解決しうる耐熱ばね用合金線、及びそれを用いる高温環境用の耐熱コイルばねの提供を目的としている。
本件請求項1に係る発明は、重量%でC:0.1%以下、Si:0.15%以下、Mn:0.15%以下、Cr:12.0〜20.0%、Co:11.0〜14.0%、Mo:5.0〜7.0%、Ti:2.5〜4.0%、Al:1.5〜3.0%、W:0.80〜1.50%、及びB:0.001〜0.020%とZr:0.01〜0.3%との内の少なくとも1種を含み、かつ残部がNiと不可避不純物とで構成されたNi合金線であって、
該合金線は、横断面での結晶粒の最短直径が10μm以上の結晶粒において、双晶を有する結晶粒の総の比率が30%以上であり、
かつ0.2%耐力値が1200〜1600MPaであることを特徴とする耐熱ばね用合金線である。
又請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、その重量%でC:0.1%以下、Si:0.15%以下、Mn:0.15%以下、Cr:12.0〜20.0%、Co:11.0〜14.0%、Mo:5.0〜7.0%、Ti:2.5〜4.0%、Al:1.5〜3.0%、W:0.80〜1.50%(基地部分という)に、B:0.001〜0.020%とZr:0.01〜0.3%とを含ませる。
さらに、請求項3に係る発明は、前記双晶を有する結晶数の割合が、50〜95%であり、かつ請求項4に係る発明は、前記不可避不純物が、該不可避不純物におけるFe、Cu、N、及びの内、少なくとも1つ以上が、Fe:0.5%以下、Cu:0.5%以下、N:0.1%以下、及び:0.1%以下の条件を充足せることを特徴とする。又請求項5に係る発明は、次式によるA値が23〜32で、かつ横断面の面積Soに対する該横断面における炭化物と窒化物との合計断面積Scの面積比Sc/Soが5%以下であることを特徴とする耐熱ばね用合金線である。
A=(1.2×W%+Mo%)×(1/2×Ti%+Al%)
さらに請求項6に係る発明は、表面がNiめっき及び/又は潤滑被膜で覆われるとともに、表面粗さRzが0.05〜10μm以下であることを特徴とする耐熱ばね用合金線である。
又請求項7に係る発明は、請求項6記載の耐熱ばね用合金線を用いるとともに、コイル中心径を(D)40mm以下とし、かつ前記中心径と線径(d)との比(D/d)が3〜20に成形されてなる高温環境用の耐熱コイルばねであり、かつ請求項8に係る発明は、温度T(K)が1000K以上、かつ処理時間t(hr)が、T(K)×t(hr)を1000〜10000とした時効処理を施しエンジン排気系用としたことを特徴とする。
請求項1に係る発明は、各種元素を各々調整したNi合金線において、特に結晶粒に双晶を発生させておくことによって疲労、へたり特性の低下を抑え、耐熱ばねとしての品質安定化させている。該合金線は、横断面での結晶粒の最短直径が10μm以上の結晶粒の総数Nsおいて、双晶を有する結晶の総数Ncの割合Nc/Nsを30%以上としている。
なお、双晶とは、隣接する2つの結晶粒の結晶格子が、ある面(双晶面という)に対して互いに鏡映対象の関係にある一対の結晶粒であって、例えば「再結晶と材料組織」第1版(内田老鶴圃:発行)にも記載のように結晶としては周知と言える。また、焼きなましによる再結晶双晶と塑性加工による変形双晶があるが、双晶境界は他の粒界に比べて粒界に沿った原子配列の乱れが少なく、構造的に緻密であり、したがって粒界エネルギーが低く、不純物の偏析、粒界腐食されにくく、破壊しにくいなどの性質があるとされ、本発明ではこの双晶の特性を耐熱ばね用合金線として活用している。
したがって、本発明において、より多くの結晶粒が双晶を持つことによって、ばねとして負荷が加わった場合の弾性特性が高められることとなり、結果的に熱へたり率をより小さく抑える合金線の提供が可能となる。なおこの双晶は、合金線を構成する各成分のバランスや熱処理での条件によって調整することができる。
また測定対象とする結晶粒の大きさを10μm以上のものとしている。これは合金線には点状のものを含めて種々大きさの結晶が含まれるため、その全ての結晶粒について確認することは現実的でなく、かつ双晶、非双晶の識別を容易とするために、最短直径が10μm以上の大きさの結晶粒を対象として、双晶を含む結晶数の割合を用いている。なお、“最短直径”とは、結晶粒が円形の場合には直径を指すが、非円形の結晶では、向き合う各対辺で直角をなして交わる線分での最短寸法をいう。
そして、双晶を含む結晶数について全対象の結晶数の30%以上とする。なおこの双晶比率の測定は、例えば合金線の任意横断面について鏡面研磨した後に所定のエッチングなどの腐食処理して結晶を浮きあがらせ、これを100〜400倍程度に拡大した顕微鏡試験によって、双晶を持つ結晶粒を数え判定することができる。また画像処理などによって計測することもできる。なお測定範囲は試料の横断面中央部0.1mm□(より小径のときには全断面)の範囲とする。
又本発明の耐熱ばね用合金線では、0.2%耐力値が1200〜1600MPaとしている。これにより、線引き加工後にばね(コイリング)加工においてばね成形品質のバラツキを抑え、かつ超高温状態で所定の弾性を持たせうる。さらに、形状品質と製造歩留まりを確保するものとするとともに、合金線をばね用として用いる場合の、弾性回復特性をうることができる。なお、1200MPa未満の耐力では十分なばね特性が得られず、また1600MPaを越えるとばね加工性を悪化させる。
しかも請求項1の発明においては、重量%でC:0.1%以下、Si:0.15%以下、Mn:0.15%以下、Cr:12.0〜20.0%、Co:11.0〜14.0%、Mo:5.0〜7.0%、Ti:2.5〜4.0%、Al:1.5〜3.0%、W:0.80〜1.50%である基地部分に、B:0.001〜0.020%とZr:0.01〜0.3%との内の少なくとも1種を含ませ、かつ残部がNiと不可避不純物とで構成されたNi合金線としている。
基地部分に、ZrとBとの内の1つ又は2つを含有したときには、これら元素は、材料のクリープ破断強度を高め、また熱間圧延性を得ることができ、熱間圧延性の低下を不正で圧延時に疵や割れ等の欠陥を防止し、線材の生産性を高める。なお、コイリング時、使用中に折損等の発生を抑制してばねとしての信頼性を向上できる。しかし過剰の添加は合金組成を不安定とするので望ましくなく、上限値としてはB:0.020%、Zr:0.3%としている。
詳述したように耐熱合金線は、Co,Mo,Ti,Al,Wを含み、またB,Zrを含みうるNi合金線であって、結晶内部の双晶による回復機能を併用することで、成分調整だけでは困難であった700〜800℃程度の非常に高い温度下でもすぐれた熱へたり特性を発揮し、ばね用材料として用途拡大に寄与するものである。また、耐熱ばねについても、耐熱温度が高いことから種々用途への応用が可能であり、例えば自動車排気管用のばねにあっては、特別な冷却を要さないことから高出力用エンジンにも有効に用いることができる。
又請求項2に係る発明は、前記基地部分に、B:0.001〜0.020%とZr:0.01〜0.3%とを含ませるため、前記作用効果を顕わに奏しうる。
さらに、請求項3に係る発明において、前記双晶を有する結晶数の割合が、50〜95%としているため、耐熱用合金線としての双晶による弾性効果を発揮させることができる。
又請求項4に係る発明のように、前記不可避不純物が、該不可避不純物におけるFe、Cu、N、及びの内、少なくとも1つ以上が、Fe:0.5%以下、Cu:0.5%以下、N:0.1%以下、及び:0.1%以下の条件を充足せることにより、炭化物・窒化物、あるいは酸化物等の析出を抑制することができる。
さらに請求項5に係る発明のように、A値が23〜32で、かつ横断面の面積Soに対する該横断面における炭窒化物の合計断面積Scの面積比Sc/Soが5%以下としている。これにより、高温環境に使用される場合の、固溶強化する元素と析出強化する元素の相乗効果により特にばねとしての耐高温へたり特性を向上できる。そのため、A値を23以上とし熱間加工性、炭窒化物の増加により表面へ割れ・疵の発生を防ぐ。なお32を越えると係る効果を発揮しずらく、線材としての歩留が低下する。
又請求項6に係る発明は、表面にNiめっき、潤滑被膜が施され、しかも表面粗さRzを0.05〜10μmにするものとしているために、表面に潤滑被膜がNiメッキ表面上の微小な凹内に溜まることもでき、その後のコイリング加工において、そのまま潤滑剤として利用できるその後のばね加工を円滑とする。
請求項7に係る発明のように、コイル中心径を(D)40mm以下とし、かつ前記中心径と線径(d)との比(D/d)が3〜20に成形することにより、前記合金線は内部に双晶が形成された多くの結晶を有することによって、高い回復率で元形状に復帰することができ、ばねとして熱へたり特性を高めるものとなる。
またこのとき、請求項8に係る発明のように、ばねには熱へたり性を更に高める為に、前記ばね成形後に温度900K以上、例えば950〜1150K程度での時効熱処理を行うのがよく、また処理時間との関係式・温度T(K)×時間t(hr)が1000〜10000とするのがよい。
請求項1に係る発明(本発明)は、重量%でC:0.1%以下、Si:0.15%以下、Mn:0.15%以下、Cr:12.0〜20.0%、Co:11.0〜14.0%、Mo:5.0〜7.0%、Ti:2.5〜4.0%、Al:1.5〜3.0%、W:0.80〜1.50%、及びB:0.001〜0.020%とZr:0.01〜0.3%との内の少なくとも1種を含み、かつ残部がNiと不可避不純物とで構成されたNi合金線であって、該合金線は、横断面での結晶粒の最短直径が10μm以上の結晶粒において、双晶を有する結晶粒の総の比率が30%以上であり、かつ0.2%耐力値が1200〜1600MPaであることを特徴とする耐熱ばね用合金線1であり、各種元素を前記範囲に調整したNi合金線において、結晶粒に双晶を発生させておくことによって疲労、へたり特性の低下を抑え、耐熱ばねとしての品質安定化を図っている。
又本形態では、耐熱ばね用合金線1(以下単に合金線1ということがある)は、図4に示すように、自動車の排気系のマフラー3の開閉弁4に用いる高温環境用の耐熱コイルばね2として採用されている。
前記結晶粒は、最短直径が10μm以上の大きさの結晶粒を対象とし、その結晶の総数Nsにおいて、双晶を有する結晶の総数Ncの割合Nc/Nsを30%以上としている。ここで、“最短直径”とは前記のとおりであり、また測定対象とする結晶粒を、その大きさを前記のように10μm以上のものを対象とすることにより、結晶数の測定を現実的なものとし、双晶、非双晶の識別を容易としている。なお測定は、前記のごとく合金線の任意横断面について鏡面研磨した後に所定のエッチングなどの腐食処理して結晶を浮きあがらせ、これを100〜400倍程度に拡大した顕微鏡試験によって、双晶を持つ結晶粒を数え判定する。また画像処理などによって計測することもできる。なお両端部を除く任意の1断面にて測定し、かつ測定範囲は原則として試料の横断面中央部0.1mm□(より小径のときには全断面)の範囲とすることも前記の通りである。
双晶とは、隣接する2つの結晶粒の結晶格子が、ある面(双晶面という)に対して互いに鏡映対象の関係にある一対の結晶粒であって、その状態は例えば400倍に拡大して示す図1の顕微鏡写真では、オーステナイト相を基本とする結晶粒の中で、同方向に平行に伸びた2本の線で囲まれた境界部分が双晶5を指称する。なお、双晶5を有する結晶粒とは、双晶5の境界部分が1つの結晶粒の他、図1に示すように複数の境界部分により複数の双晶が一体化した結晶粒を含む。なお、本明細書において、「双晶5を有する結晶粒」を単に双晶5と表現していることがある。
この双晶5は、合金線を構成する各成分のバランスや熱処理条件を変えることによって調整することができる。例えば「再結晶と材料組織」第1版(内田老鶴圃:発行)にも記載のように、焼きなましによる再結晶双晶と塑性加工による変形双晶とにおいて、双晶境界はいずれも他の粒界に比べて粒界に沿った原子配列の乱れが少なく、構造的に緻密であり、したがって粒界エネルギーが低く、不純物の偏析、粒界腐食されにくく、破壊しにくく、合金線の強度、弾性を高めうる。
したがって、双晶5を有する結晶粒の比率が増すことにより、ばねとしての弾性特性が高められることとなり、結果的に熱へたり率をより小とすることができる。本形態では、図2に示すように、双晶5の全結晶粒に対する比率(結晶の総数Nsにおける双晶を有する結晶の総数Ncの割合Nc/Ns)を前記のように30%以上とする。30%未満のものでは合金線としての双晶による弾性効果が十分に発揮できず、より好ましくは50%以上とする。また、その上限については特に制限するものではないが、全結晶が双晶となることは実質的ではなく、可能な範囲である95%を双晶の比率としている。なお、双晶5はその比率を増す程、へたり性を高めうる。
さらに合金線1は、線引き加工後にばね(コイリング)加工がなされるものの、この加工においてばね成形品質のバラツキを抑え、かつ超高温状態で所定の弾性を持たせる為には、0.2%耐力値を1200〜1600N/mm2 (MPa)とし、形状品質と製造歩留まりを確保するものとする。
合金線をばね用として用いる場合、線材には変形に対する弾性回復特性が必要であり、一般的に設計上降伏点を超えない弾性領域、従って、0.2%耐力を用いる。1200MPa未満では十分なばね特性が得られず、また1600MPaを越えるとばね加工性を悪化させる。
又合金線1で用いるNi合金線の構成元素について説明する。
Cは固溶強化元素であり、添加により強度を増すが、過剰の添加は炭化物の析出等を招くために好ましくない。この為に添加量は重量%(以下同じ)が0.10%以下とし、望ましくは0.02〜0.07%とする。
Si、Mnは脱酸材として添加されるが、過剰に添加すると製造性の低下を招くので望ましくなく、それぞれ0.15%以下とする。
Crは、耐熱Ni合金線では耐酸化性を得るのに必須の重要な元素であり、十分な耐酸化性を得るために12.0%の添加を必要とするが、過剰の添加は熱間加工性を低下させるために20.0%以下に留める。
Coは添加による高強度化を図ると共に、切欠き感受性を低減する効果がある。しかし高価な元素であるため11.0〜14.0%に設定している。
W、Moは、いずれも耐熱性を高める固溶強化元素であって、特に高温でのクリープ特性を改善しうる必須の元素である。よってWは少なくとも0.80%、Moは少なくとも5.0%の添加を必要とする。しかし高価であるため、上限を、Wは1.5%、Moは7.0%とした。
Al,Tiは、ばね加工後の時効処理によってγ’(ガンマプライム)相:Ni3 (Ti,Al)を析出させることによって耐熱性を大幅に向上させることができる。しかし何れも容易に炭化物、窒化物を生成して欠陥となりやすく、添加が過剰となるのを避けるため、Alは1.5〜3.0%、Tiは2.5%〜4.0%とする。
又高温環境での使用を前提とする本発明の合金線1においては、固溶強化する元素と析出強化する元素の相乗効果により、特にばねとしての耐高温へたり特性の向上を図っている。このためには、以下の相関関係を示す式におけるA値を23〜32とすることが好ましいことを知見した。このA値を23以上とすることによって、さらにへたりを小さくすることができる。しかしA値が32以上となると熱間加工性の低下、炭・窒化物の増加により表面へ割れ・疵が発生し易くなり、線材としての加工歩留が低下する。なお関係式のTi,Al及びW,Moにおいて、WはMoよりも固溶強化に寄与するために係数を1.2倍とし、Tiは炭窒化物を生成し易いことからAlの1/2の係数としている。 A=(1.2×W%+Mo%)×(1/2×Ti%+Al%)
合金線1はさらに、前記基地部分に、Zr及び/又はBを含有することもできる。これら元素は、合金線1のクリープ破断強度を高め、また熱間圧延性を向上しうる。これら元素を添加することにより、熱間圧延性を高めて圧延時の疵、割れ等の発生を抑制して、合金線1の生産効率、品質を向上しうる。なお、これらの元素をいずれも用いないことにより、仮に線材が得られたとしてもコイリング時、使用中に折損等の発生を招き易い。そのため、B:0.001〜0.020%、Zr:0.01〜0.3%のうちの少なくとも1種、又は双方を添加するのが好ましい。しかし過剰の添加は合金組成を不安定としかつ高価でもあるため、その上限値を前記のように設定している。
さらに合金線1において、不可避不純物としてFe、Cu、N、及びを考慮する。又Fe、Cu、N、及びの内、少なくとも1つ以上を、Fe:0.5%以下、Cu:0.5%以下、N:0.1%以下、及び:0.1%以下の条件を充足させる。好ましくは全ての不可避不純物を前記範囲内に抑制する。これにより無用な炭化物、窒化物、あるいは酸化物等の析出を抑え、合金線を清浄化できる。なお、不可避不純物としてP、Sを各々0.010%以下程度に抑制しておくことが好ましい。
さらに合金線1は、コイリングなどのいわゆるばね加工性を高めるために、表面にNiめっきからなるめっき膜、又はカリウム、ナトリウムの無機塩等の潤滑膜からなる潤滑皮膜を形成する。なお、かつNiめっきの場合の後に、好ましくは、その表面に前記潤滑膜を形成する。これらの潤滑皮膜は、前記合金線の伸線工程(なお伸線加工率としては、例えば10〜50%の範囲が設定される)におけるNiめっき膜、潤滑剤を用いた潤滑膜として付与されたものを、伸線後において、そのままコイリング用として利用することもできる。例えば前記伸線を合金ダイスによる連続伸線機で行う場合に、線の表面にNiメッキを厚さ0.5〜5μmに皮膜し、かつその表面に前記潤滑膜を形成し、伸線加工後に残留する潤滑皮膜をコイリング用の潤滑被膜として用いることもできる。なお前記無機塩は粉末状であって、伸線加工後において前記Niめっき、又は合金線1自体の表面の微小な凹内に潤滑膜は溜ることとなる。その潤滑剤の付着量は0.05〜4.0g/m2 程度とするのがよい。なお付着量が過小であるとき、潤滑剤の巻き込み量が少なくなって潤滑不良を起こすこととなり、他方、過剰であるとき、ノズル目詰まりを助長する原因となる。
又合金線1は、Niめっき後において、又はメッキが施されないときには合金線1自体の表面粗さRzを0.05〜10μmとする。これは潤滑剤の付着量を0.05〜4.0g/m2 程度とするのに役立つ。この表面粗さは、JIS−B0601に基づく10点の平均粗さRzにおいて、0.05〜10μmである。なお例えば合金線をダイヤモンドダイスによる冷間伸線の場合、線径が0.1〜1mm程度の比較的細いものでは、0.05〜4μm程度が好ましく、またそれを超える線径のときには0.8〜10μmとする。なおダイヤモンドダイスではなく、合金ダイスを用いるときには表面がやや粗となり、線径0.5mm程度でも1〜3μm程度の粗さを有する。これによってコイリング加工での作業安定化と、かつばね製品の高温環境における熱へたり率を抑制する。
合金線1は、コイリングが施され、前記のごとく、例えば第4図(A),(B)に示すような、自動車の排気系のマフラー3の開閉弁4に用いる高温環境用の耐熱コイルばね2として採用されている。マフラー3は、ハウジング6、隔壁によって、内部の前後の3つの分室10.11.12に区切り、かつ送入と排出の為の配管P1.P2と、例えば2本の戻り管P3.P4とを備え、開閉弁4は戻り管P3に取付けられる。又開閉弁4は排ガスGが所定圧力に達した時には、その圧力で弁体7を開くとともに、前記耐熱コイルばね2は、該弁体4を閉じ側に付勢するねじりばねとして形成される。なお、開閉弁4は排気状態に応じた開閉により、消音効果を高める。
この耐熱コイルばね3は、図4(B)に示すように、配管P3に挿着される弁筒から延出部する軸受け部8と、前記弁体7とを両側の押片により閉じ方向に押圧し、かつばね本体部は、例えばコイル中心径40mm以下で、コイル中心径Dと線径(d)との比(D/d)が3〜20倍のねじりコイルばねとして構成される。この場合、該コイルばねは、繰り返しの曲げ負荷によっても、本発明の合金線1からなり、前記のように、双晶を有する結晶粒の比率が大であることなどによって、高い回復率で元形状に復帰することができ、ばねとしての熱へたり特性を高めるものとなる。またこの場合、該ばねには熱へたり性を更に高める為に、前記ばね成形後に温度900K以上、例えば950〜1150K程度での時効熱処理を行うのがよく、また処理時間との関係式・温度T(K)×時間t(hr)が1000〜10000とするのがよい。
なおばねの熱へたり率とは、コイリング成形されたばねに所定応力(例えば400〜600MPa)を負荷して変形させ、その状態で所定時間かつ高温環境にさらした後(同じ変形状態での)の応力減少分を当初の応力で除したものであり、圧縮引張りばねでは荷重、応力を、ねじりばねでは応力、トルクを好適に用いることができる。なお数値の小さいものほどへたりが少なく良好となるが、高温で使用されるねじりばねにおいては少なくとも30%以内でなければ実用することは出来ない。
表1に実施例1〜10として示す本発明の組成の材料と、比較例1〜6の材料とを選定し、各々真空溶解にて150kgのインゴットを作成後、熱間圧延によりφ5.5mmのROD線材を製作した。そして、この線材に冷間伸線加工と熱処理を繰り返し、最終加工率30%での冷間伸線加工によってφ2.4mmの合金線を得た。
なおこの中で、中間段階で行う伸線加工については加工率10〜70%の範囲内で設定し、また、特に最終伸線前の溶体化熱処理で双晶を発生させるべく、ストランド熱処理炉によって温度1250〜1450Kの範囲内で、また処理時間については、10〜1000秒の条件を各々調整し、さらに溶体化熱処理後の冷却条件を表2に示すように変化させながら、各点の試験用合金線を作成した。なお、比較材については、表1に示すように6種類の成分を選定し、発明例と同様の処理を行ったものであって網掛け表示されている部分は本発明の範囲外であることを示している。
比較例2,比較例7,8は、実施例1と同じ材料によるものであり、溶体化熱処理後の冷却条件を代えて得たものであって、耐力と双晶において差異が見られている。また比較例1〜3.5.6は、成分においていずれも前記A値がその範囲外のものであり、特に比較例5は特許文献1のインコネル718に相当する。比較例6は、特許文献2によるCo含有のNi合金線に相当するものを用いたものであって、いずれも比較例の中では耐熱特性に優れたものである。
得られた最終伸線後の各試料について、各々機械的特性と顕微鏡検査を行ない、機械的特性についてはJIS Z 2241による引張試験にて0.2%耐力を求め、また顕微鏡検査については、各試料の横断面を観察する為に、樹脂に埋め込んで研磨し、更にエタノール・塩酸と塩化第二銅からなるエッチング液に浸漬して結晶粒界を発生させた後、光学顕微鏡200倍での顕微鏡写真から、双晶の有無とその発生比率、並びに炭窒化物の析出量を測定した。その結果を合わせて表2に示している。この結果から本発明に係る合金線は、いずれも多くの双晶結晶粒を30%以上含んでおり、伸線加工等も問題なく行うことが出来た。なお比較例4については伸線加工時に線材の一部に割れが発生したために歩留が低下した。
なお、双晶を測定するに当たっては、対象とする10μm以上の大きさの結晶だけを予め抽出しておき、その中から双晶を持つ結晶を抜き出して、その結晶の数を数えその総数を、検査した全結晶数で除すことで求めた。この中で、溶体化熱処理時間を120秒以上に設定した試料ではより多くの結晶が双晶を持つことが確認され、特に500秒の処理を行った実施例5では、より顕著な発生を見ており約80%以上の結果が得られた。
このことから、最終溶体化熱処理時の線材の冷却速度は、伸線後の合金線の機械的特性及び伸線加工性に影響を及ぼすとともに、双晶の発生量にも重要であって、本発明例の合金組成では例えば5〜100K/秒、望ましくは10〜70K/秒に設定することで、十分な伸線加工性と0.2%耐力1200MPa以上の特性を有し、かつより双晶発生においても有効であることが確認された。
次に、コイリング成形に供するばね用線材としての特性を評価する為に、前記溶体化熱処理後のを弗硝酸あるいは弗硫酸溶液で表面の酸洗をおこなった。なお伸線状態におけるスルファミン酸Ni浴に浸してNiめっきを行い、各々厚さ5μmのNiメッキを形成した。そして、さらに補助潤滑剤として硫酸カリウム・硫酸カルシウムを主成分とした潤滑皮膜を塗布し、前記と同様に加工率30%での最終冷間伸線加工を焼結ダイヤモンドダイスで行ったものである。
伸線後の表面状態は、いずれの合金線もメッキ密着性に優れ、表面粗さはRz0.5〜3.2μmで、またその他の特性についても実施例1の結果とほぼ同様であった。被膜付着量も被膜の濃度を調整することにより望ましい範囲内のものを得た。
実施例2で得た試料の合金線と、比較例品5の線材について、コイリング加工性及び熱へたり特性を評価した。コイリング成形は、コイル中心径φ18の密着巻きねじりばねとし、コイリングマシン(新興機械工業株式会社製)で行ったが、特に問題なくばね成形できた。
こうして得られた各コイルばねについて、ばね特性を高める為に表3による時効熱処理を行った。何れもT×tの範囲を1000〜10000の範囲で行っている。さらに熱へたり試験については、前記処理を行ったばねについて、締付応力600MPaに相当する応力までねじりを加え、温度600〜800℃の環境温度内に各々96時間放置し、放置後と試験前の応力(トルク)差を当初締付応力で除することにより、熱へたり率を求めた。
本例では荷重損失はいずれも21〜26%と、他の比較材に比して特性の改善が見られ、また熱へたり性についても図3に示すように特に高温環境下での熱へたりの上昇が少なく、好ましいものであった。したがって、本発明によるNi合金線は、700℃を超えるような高温環境下でも優れたばね特性を発揮することができるものである。
なお、本発明の合金線、耐熱用ばねは、マフラー以外の自動車用部品、自動車以外の高温環境下でも用いることができる。
本発明の合金線における双晶を例示する断面図である。 本発明の合金線の200倍拡大断面図である。 へたり率を説明する線図である。 (A)は自動車のマフラーを例示する斜視図、(B)はその開閉弁を例示する斜視図である。

Claims (8)

  1. 重量%でC:0.1%以下、Si:0.15%以下、Mn:0.15%以下、Cr:12.0〜20.0%、Co:11.0〜14.0%、Mo:5.0〜7.0%、Ti:2.5〜4.0%、Al:1.5〜3.0%、W:0.80〜1.50%、及びB:0.001〜0.020%とZr:0.01〜0.3%との内の少なくとも1種を含み、かつ残部がNiと不可避不純物とで構成されたNi合金線であって、
    該合金線は、横断面での結晶粒の最短直径が10μm以上の結晶粒の総数Nsおいて、双晶を有する結晶の総数Ncの割合Nc/Nsが30%以上であり、
    かつ0.2%耐力値が1200〜1600MPaであることを特徴とする耐熱ばね用合金線。
  2. 重量%でC:0.1%以下、Si:0.15%以下、Mn:0.15%以下、Cr:12.0〜20.0%、Co:11.0〜14.0%、Mo:5.0〜7.0%、Ti:2.5〜4.0%、Al:1.5〜3.0%、W:0.80〜1.50%、及びB:0.001〜0.020%とZr:0.01〜0.3%とを含み、かつ残部がNiと不可避不純物とで構成されたNi合金線であって、
    該合金線は、横断面での結晶粒の最短直径が10μm以上の結晶粒の総数Nsおいて、双晶を有する結晶の総数Ncの割合Nc/Nsが30%以上であり、
    かつ0.2%耐力値が1200〜1600MPaであることを特徴とする耐熱ばね用合金線。
  3. 前記双晶を有する結晶数の割合は、50〜95%であることを特徴とする請求項1又は2記載の耐熱ばね用合金線。
  4. 前記不可避不純物は、該不可避不純物におけるFe、Cu、N、及びの内、少なくとも1つ以上が、Fe:0.5%以下、Cu:0.5%以下、N:0.1%以下、及び:0.1%以下の条件を充足することを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱ばね用合金線。
  5. 次式によるA値が23〜32で、かつ横断面の面積Soに対する該横断面における炭化物と窒化物との合計断面積Scの面積比Sc/Soが5%以下であることを特徴とする請求項4に記載の耐熱ばね用合金線。
    A=(1.2×W%+Mo%)×(1/2×Ti%+Al%)
  6. 表面がNiめっき及び/又は潤滑被膜で覆われるとともに、表面粗さRzが0.05〜10μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐熱ばね用合金線。
  7. 請求項6記載の耐熱ばね用合金線を用いるとともに、コイル中心径を(D)40mm以下とし、かつ前記中心径と線径(d)との比(D/d)が3〜20に成形されてなる高温環境用の耐熱コイルばね。
  8. 温度T(K)が1000K以上、かつ処理時間t(hr)が、T(K)×t(hr)を1000〜10000とした時効処理を施しエンジン排気系用としたことを特徴とする請求項7記載の高温環境用の耐熱コイルばね。
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