JPS6173853A

JPS6173853A - 耐熱合金

Info

Publication number: JPS6173853A
Application number: JP19476484A
Authority: JP
Inventors: Shozo Abeyama; 阿部山　尚三; Seikichi Yamada; 山田　誠吉; Tomio Kono; 河野　富夫
Original assignee: Daido Steel Co Ltd
Current assignee: Daido Steel Co Ltd
Priority date: 1984-09-19
Filing date: 1984-09-19
Publication date: 1986-04-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、常温および高温における引張強度ならびに
クリープ破断強度に優れているのはもちろんのこと、と
くに高温において高い衝撃値が要求される部品の素材と
して適するＮｉ基耐熟合金に関するものである。

（従来技術）従来、この種のＮｉ基耐熱合金としては、例えば５重量
％で、Ｃ：０．０２〜０．０６％、Ｃｒ：１８〜２０％
、Ｍｏ：５．５〜７％、Ｃｏ：１１〜１４％、Ａｉ：１
．８〜２．３％、Ｔｉ：２．９０〜３．２５％、Ｗ：Ｏ
，Ｓ〜１．２％、Ｂ：０．００４〜０．０１％、残部実
質的にＨＥよりなる合金がある。このＮｉ基耐熱合金は
、常温および高温における引張強度ならびにクリープ破
断強度に潰れているため１例えば複雑形状部品の代表的
なものであるタービンブレードの素材として使用されて
いる。

しかしながら、上記のＮｉ基耐熱合金では、引張強度な
らびにクリープ破断強度には優れているものの、高温に
おける衝撃値についてはいまだ十分に満足しうるもので
はなかった。

（発明の目的）この発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたもの
で、常温および高温における引張強度ならびにクリープ
破断強度に優れているとともに、特に高温における衝撃
値にも優れた特性を示すＮｉ基耐熱合金を提供すること
を目的とするものである。

（発明の構成）この発明によるＮｉ基耐熱合金は、従来のＮｉ基耐熱合
金における高温衝撃値を改善するために、Ｃ，Ｃｒ、Ｍ
ｏ、Ｃｏの成分バランスを考慮し、引張強度およびクリ
ープ破断強度を向上させるためにＮ含有量を増加させ、
、Ｎｂの添加によって引張強度およびクリープ破断強度
特性を低下させることなく高温における衝撃特性を改善
するようにしたことを特徴とするものであって、その成
分組織は、重量％で、Ｃ：０．０１〜０．１０％、Ｃｒ
：１７〜２０％、Ｍｏ＋５〜８％、Ｃ。

：１０〜１５％、Ａｌ：１〜３％、Ｔｉ：２〜４％、Ｗ
：０．５〜２．０％、Ｂ：０．００２〜０、ＯＬＯ′Ｘ
；、およびＮ：０．００４〜０．０２％、Ｎｂ：０．０
１〜０．３０％のうちの１種または２種、さらに要求特
性等に応じて、Ｚｒ：０．００５〜０．１０％、ＲＥＭ
：０．００５〜０．２０％のうちの１種または２種、残
部Ｎｉおよび不純物からなることを特徴とするものであ
る。

次に、この発明によるＮｉ基耐熱合金の成分範囲（重量
％）の限定理由について説明する。

Ｃｏｊｉ’、１：）　　　二　〇、０１　〜０　、１０
％ＣはＣｒ、Ｔｉと結合して炭化物を形成し、高温強度
を高めるために有効な元素であって、このような効果を
得るためには０．０１％以上含有させることが必要であ
る。しかし、多量に添加すると靭延性が損われ、高温に
おける衝撃値を低下させ、例えばタービンブレードを破
損しやす＜Ｔ。

ので０．１０％以下に限定した。

Ｃｒ（クロム）：１７〜２０％Ｃｒは耐熱合金に必要な高温耐食性および耐酸化性を確
保するために有効な元素であって、このような効果を得
るためには１７％以上含有させることが必要である。そ
して、Ｃｒ含有量が多くなると高温における腐食抵抗は
増大するが、靭延性が劣化して高温での衝撃特性が低下
するので２０％以下に限定した。

Ｍｏ（モリブデン）＝５〜８％ＭＯは高温引張強度および高温クリープ破断強度を向上
させるのに有効な元素であり、このような効果を得るた
めに５％以上含有させた。しかし、必要以上に添加して
も上記した高温強度改善の効果はさほど向上せず、かえ
って加工性が悪化すると共に高温衝撃特性が劣化するの
で８％以下に限定した。

Ｃｏ（：ｌ／＜ルｌ−）：１０〜１５％Ｃｏは耐熱合金
に必要な高温耐食性およびＦ＃耐酸化性確保するのに有
効な元素であり、このような効果を得るために１０％以
上含有させた。しかし、多量に添加しても高価な割には
さほど上記高温特性の改善には寄与せず、かえって高温
における衝撃特性を低下させるため１５％以下に限定し
た。

ＡｆＬＣフルミニウム）：工〜３％Ａ４はＴｉと結合して高温強度を改善するのに有効な元
素であり、このような効果を得るために１％以上含有さ
せた。しかし、多すぎると加工性および高温衝撃特性を
低下させるので３％以下とした。

Ｔｉ（チタン）＝２〜４％ＴｉはＮｉおよびＡ文と結合して高温強度を向上させる
のに有効な元素であり、このような効果を得るために２
％以上含有させた。しかし、多すぎるとかえって高温特
性が劣化するので４％以下に限定した。

Ｗ（タングステン）：０．５〜２．０％Ｗは耐熱合金の
高温衝撃特性を改善するためにＣ，Ｃｒ、Ｍｏ、Ｃｏの
成分バランスを考慮して低目に設定した場合において強
度の低下をきたした際にそれを補うのに有効な元素であ
って、このような効果を得るために０．５％以上含有さ
せることとした。しかしながら、含有量が多すぎると有
害組織の生成を助長して強度の低下をもたらすので２．
０％以下に限定した。

Ｂ（ポロン）：０．００２〜０．０１０％Ｂは強度およ
び靭性の向上に寄与する元素であり、高温引張強さ、ク
リープ破断強度および高温衝撃値を高めるのに有効な元
素であるので、このような効果を得るために０．００２
％以上含有させた。しかし、多量に含有させても上記効
果の向上はみられず、かえって衝撃値の低下をまねくこ
とになるので０．０１０％以下に限定した。

Ｎ（窒素）：０．００４〜０．０２％Ｎｂ（ニオブ）：０．０１〜０．３０％ＮおよびＮｂは
、従来のＮｉ基耐熱合金における高温衝撃特性を改善す
るために、Ｃ，Ｃｒ、Ｍｏ、Ｃｏ等の成分バランスを考
慮して各々の含有量を規定した際に、高温引張強さおよ
びクリープ破断強度の低下を防止すると共に高温衝撃特
性を改善するのに有効な元素である。すなわち、従来の
Ｎｉ基耐熱合金においては精錬の関係で０．００２％程
度までのＮが含有されているが、上述したように高温で
の衝撃特性を改善するためにＣ，Ｃｒ、Ｍｏ、Ｃｏ等の
成分バランスを考慮したときに引張強さおよびクリープ
破断強度の低下をＮの増量で補うようにし、高温での引
張強さおよびクリープ破断強度を低下させることなく高
温での衝撃値を高めることができるようにしたものであ
り、このような効果を得るためにＮ含有量の下限を０．
００４％とした。しかし、Ｎ含有量が多くなるとかえっ
て高温での衝撃特性が低下すると共に精錬上においても
問題を生ずるのでＮ含有量の上限を０．０２％とした。

一方、Ｎｂは基地組織を微細化して強度、とくに高温強
度を向上させるのに有効な元素であり、Ｎｂの添加によ
って高温での引張強さおよびクリープ破断強度を低下さ
せることなく高温における衝撃特性を改善する。そして
、このような効果を得るためにはＮｂ含有量の下限を０
．０１％とした。しかし、多量に添加すると靭性および
加工性を劣化させるので、Ｎｂ含有量の上限を０．３０
％とした。

Ｚｒ（ジルコニウム）：０．００５〜０．１０％ＲＥＭ（Ｙを含む希土類元素の１種または２種以上）：
０．００５〜０，２０％ＺｒおよびＲＥＭは耐熱合金の高温特性をより一層改善
するのに有効な元素であり、要求特性に応じてこれらの
１種または２種以上を含有させるのもよい、これらのう
ち、Ｚｒは基地組織を強化してその強度、とくに高温特
性を高めるのに有効な元素であり、このような効果を得
るためには０．００５％以上含有させるのが良い、しか
し。

多量に添加してもさほど効果の向上はみられず、かえっ
て偏析や加工性の低下をもたらすので添加する場合は０
．１０％以下とするのが良い、一方、ＲＥＭはＮｉ基耐
熱合金の高温延性を向上させると共に、ＳおよびＳｅと
の親和力が強く、原料スクラップから混入されるＳｅを
除去し、あるいはＳｅおよびＳによる害をなくし、とく
にＳｅによるクリープ破断強度への悪影響をなくすのに
有効な元素である。そして、このような効果を得るため
には０．００５％以上含有させるのが良いが、多量に添
加するとかえって靭性を低下させるので０．２０％以下
とするのが良い。

Ｎｉにッケル）：残部Ｎｉは安定したオーステナイト組織を形成して耐食性お
よび耐熱性を向上させるのに寄与する元素であるので残
部とした。

（実施例）表に示す化学成分の合金を真空誘導溶解炉で溶製したの
ち造塊し、各合金塊に対してソーキングを施したのも６
６ｍ＋ａ角まで鍛造し、次いで３０ｍｍ角に切断してさ
らに１５Ｘ３０ｍｍに鍛造した。続いて、各鍛造材に対
して、１１２１’０Ｘ４ｈｒ加熱保持後空冷の固溶体化
処理→８４３°ＣＸ２４ｈｒ加熱保持後空冷の第１次時
効処理→７６０℃Ｘ１６ｈ「加熱保持後空冷の第２次時
効処理→８１６℃×８ｈｒ保持後空冷の歪取り熱処理を
施した。

次いで、上記の熱処理材からシャルピー衝撃試験片（７
，５ＸｌＯ−２ｍ＋ｓＶノツチ試験片）、引張試験片（
ＪＩＳ　　Ａ号試験片）およびクリープ破断試験片（Ｊ
ＩＳ　　Ｚ　　２２７２に準拠）を取り出して、それぞ
れ高温衝撃値、０．２％耐力およびクリープ破断時間を
１１１１１定した。

なお、高温衝撃試験は８０２℃で行い、０．２％耐力の
７１１１定は常温で行い、クリープ破断強度は温度８０
２℃において３５．２ｋｇｆ／国ｍ２の荷重を加えたと
きの破断時間で調べた。

これらの結果を同じく表に示す。

表に示すように、この発明によるＮｉ基耐熱合金の成分
範囲を満足するＮ００１〜６の場合にはいずれも従来の
Ｎｉ基耐熱合金であるＵ−５２０材（Ｎｏ、１１）と同
程度の引張強さおよびクリープ破断強度を有しており、
しかも高温衝撃値がより優れたものであることが明らか
である。そして、Ｚ　ｒ　、ＲＥＭを添加したＮｏ、　
　５　、６の場合には高温強度がより上昇していること
が明らかである。

これに対してＣ，Ｃｒ、Ｍｏ、Ｃｏ量が少ない場合には
０．２％耐力が低くなっており、また、Ｎ量および／ま
たはＮｂ量が所定値よりも低い場合には高温衝撃値が劣
っていることが明らかである。

（発明の効果）以上説明してきたように、この発明によるＮｔ基耐熱合
金は、重量％で、Ｃ：０．０１〜ｏ、ｉｏ％、Ｃｒ：１
７〜２０％、Ｍ　ｏ　：　５〜８％、Ｃｏ　：　１０〜
１５％、Ａ文＝１〜３％、Ｔｉ：２〜４％、Ｗ：０．５
〜２．０％、Ｂ：０．００２〜０．０１０％、およびＮ
：０　．００４〜０．０２％、Ｎｂ：０．０１〜０．３
０％のうちの１種または２種、さらにＺｒ：０．００５
〜０．１０％、ＲＥＭ：０．００５〜０．２０％のうち
の１種または２種、を含み、残部Ｎｉおよび不純物から
なるものであるので、従来のＮｉ基耐熱合金と同様に常
温および高温における引張強度ならびにクリープ破断強
度に優れているとともに、従来のＮｉ基耐熱合金よ゛り
もさらに高温における衝撃値にも優れたものであり、引
張強度およびクリープ破断強度だζすでなく、とくに高
温において高い衝撃性が要求される部品の素材として適
したものであるという非常に優れた効果をもたらすもの
である。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量％で、Ｃ：０．０１〜０．１０％、Ｃｒ：１
７〜２０％、Ｍｏ：５〜８％、Ｃｏ：１０〜１５％、Ａ
ｌ：１〜３％、Ｔｉ：２〜４％、Ｗ：０．５〜２．０％
、Ｂ：０．００２〜０．０１０％、およびＮ：０．００
４〜０．０２％、Ｎｂ：０．０１〜０．３０％のうちの
１種または２種、残部Ｎｉおよび不純物からなることを
特徴とするＮｉ基耐熱合金。
（２）重量％で、Ｃ：０．０１〜０．１０％、Ｃｒ：１
７〜２０％、Ｍｏ：５〜８％、Ｃｏ：１０〜１５％、Ａ
ｌ：１〜３％、Ｔｉ：２〜４％、Ｗ：０．５〜２．０％
、Ｂ：０．００２〜０．０１０％、およびＮ：０．００
４〜０．０２％、Ｎｂ：０．０１〜０．３０％のうちの
１種または２種、さらにＺｒ：０．００５〜０．１０％
、ＲＥＭ：０．００５〜０．２０％のうちの１種または
２種、残部Ｎｉおよび不純物からなることを特徴とする
Ｎｉ基耐熱合金。