JP4753500B2 - 原稿読取装置及びこれを備えた複合機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿読取装置及びこれを備えた複合機に関し、特に、原稿の両面読み取りを行う原稿読取装置及びこれを備えた複合機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コピー・ファクシミリ・プリント機能などの複数の機能を1台で実現する複合機が生産されている。この種の複合機において、さらに原稿の両面を読み取る機能を有する原稿読取装置を設けたものがある。
【0003】
上記したような両面原稿読み取り機能を有する原稿読取装置における従来のものにあって、両面原稿を給紙台から読み取り部に送る搬送経路を有し、両面原稿の一方の面を読み取った後に他方の面を読み取るべく両面原稿を反転させるための第1の反転部を搬送経路の途中に設けると共に、給紙台での両面原稿の順序と排紙台での両面原稿の順序とを表裏の向きと共に一致させるための第2の反転部とを設けたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の原稿読取装置にあっては、上記したように2つの反転部を含む複雑な搬送経路を有する構造であり、紙ジャムが発生した場合に備える開閉体を、搬送経路のどの箇所で紙ジャムが発生しても対処できるように複数箇所に設ける必要があった。そのため、ユーザが複数の開閉体のいずれかを閉め忘れる事態が生じ易いという問題があり、その対処として、開閉体の閉め忘れを検知するための開閉センサを設ける場合であっても開閉体の数だけ開閉センサを配設すると、それによる部品点数の増加となり、生産コストが高騰化するという問題があった。
【0005】
上記部品点数を減らすために開閉体の数を減らすことが考えられるが、搬送経路が複雑であるため開閉体の数の低減は困難であり、減らし過ぎると紙ジャムの原因となった紙の除去が難しい領域が生じてしまうという問題があった。
【0006】
さらに、ファクシミリ機能を備えた複合機の場合には、読み取り後の原稿に済スタンプを押すようにした機構を設けたものがあるが、この済スタンプは排出される原稿に押すためのものであるため、済スタンプ機構を搬送経路の最終領域に配置することになる。そのため、済スタンプ機構は、読取装置の最下方に配置される場合が多い。一方、開閉体を読取装置を上方に開放するように設ける場合には、開閉体の数を減らすと、開閉体を開けた際に済スタンプが十分に露出せず、済スタンプのメンテナンスが非常に困難になるという問題もある。
【0007】
そこで、本発明は、両面原稿を読み取るべく反転部を有する搬送経路で紙ジャムが発生した場合に搬送経路のどの箇所で紙ジャムが発生しても対応可能な開閉体の数を確保し得ると共に、開閉体の閉め忘れを防止しつつ開閉体の数に対する開閉センサの数を低減し得る原稿読取装置及びこれを備えた複合機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、本発明は、原稿の表裏を反転させて原稿の両面を読取るための原稿搬送機構を備えた原稿読取装置において、上部に配設された給紙台から下部に配設された排紙台に向けて原稿を搬送するための搬送経路と、前記給紙台の下方かつ前記排紙台の上方に設けられ、前記搬送経路の途中から原稿を取り出しかつ当該取り出した原稿をその表裏を反転させて前記搬送経路に戻すようにした反転部と、前記給紙台の原稿を前記反転部に向けて搬送する第1経路の上面を形成すると共に当該第1経路の上面を開放するように傾動可能に枢支された第1開閉体と、前記第1経路の下面と前記反転部から前記第1経路に原稿を戻す第2経路の上面とを形成すると共に当該第2経路の上面を開放するように傾動可能に枢支された第2開閉体と、前記給紙台および前記第2開閉体の下方に配設されかつ前記反転部から前記排紙台に向けて原稿を搬送可能な第3経路を形成すると共に当該第3経路を開放するように傾動可能に枢支された第3開閉体と、
前記第1開閉体を閉じることにより前記第2開閉体が閉じた状態となり、その状態で前記第3開閉体が所定の閉じ位置にあると前記閉じた状態の前記第1開閉体を固定する傾動ラッチとを有し、原稿の紙詰まり等の処理後に、前記第3開閉体が所定の閉じ位置にない場合には、前記傾動ラッチが、前記第1開閉体を閉じることを阻止する位置に傾動しているものとした。
【0009】
これによれば、両面コピー可能な読取装置において、給紙台からの第1経路を第1開閉体と第2開閉体とにより形成し、原稿を反転部から第1経路に戻す第2経路を第2開閉体により形成し、反転部から排紙台に至る第3経路を第3開閉体により形成することにより、第3経路に済みスタンプを設けた場合のメンテナンスや反転部にて紙詰まりなどが生じた場合には第3開閉体を開いてその処理を行うことができると共に、その処理後に第3開閉体を閉じないで第2開閉体及び第1開閉体を閉じようとしても、傾動ラッチにより第1開閉体を閉じることができないため、給紙台が妨げとなって第3開閉体を閉めたか否かを直接目視で確認できない場合であっても、第3開閉体の閉じ忘れを確実に知ることができる。
【0010】
また、前記各開閉体が所定の閉じ位置に位置していることを検出するために前記第1開閉体を検出する開閉センサのみを設けたことによれば、第3開閉体及び第2開閉体が閉じていない場合には第1開閉体を閉じることができないため、第1開閉体の開閉を検出することで全開閉体の開閉状態を検出することになり、開閉体の数に対して開閉センサの数をへらすことができる。
【0011】
また、前記第1開閉体に、前記第2開閉体に対して閉じる方向に当接する浮き防止部が設けられていることによれば、第1開閉体を閉じることにより第2開閉体が閉じ位置に押さえられることになり、第2開閉体を閉じ位置に固定するラッチ装置などを別個に設ける必要がない。
【0012】
さらに、上記構成の原稿読取装置を複合機に用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明が適用されたコピー・ファクシミリ・プリント機能などの複数の機能を1台で実現する複合機の読取装置1の要部破断側面図である。この読取装置1にあっては複合機本体(図示せず)の上面に配置されているものであって良い。なお、本読取装置1を、複合機に限ることなく、上記各機能を単独で有するコピー機やファクシミリ装置やプリンタなどの各単機能機に用いることができる。
【0015】
図に示されるように、読取装置1の上部側に給紙台2が配設され、読取装置1の下部側に排紙台3が配設されており、給紙台2上に載置された原稿Pが、読取装置1の上部側方から読取装置1内に入り、読取装置1内の搬送経路を経て読取装置1の下部側方から排紙台3に排出されるようになっている。
【0016】
本読取装置1の概略構成を図2を併せて参照し、以下に示す。本読取装置1は、最上部に設けられた第1開閉体4と、第1開閉体の下方に設けられた第2開閉体5と、第2開閉体5の下方であって排紙台3に臨む側に設けられた第3開閉体6と、第2開閉体5の下方であって給紙台2及び排紙台3から見て奥側に設けられた駆動ユニット7と、駆動ユニット7と第3開閉体6との間に設けられた原稿切換ユニット8とを有している。なお、駆動ユニット7の最下面に対峙して読み取りガラス9が設けられており、読み取りガラス9の下方に設けられた図示されない読み取りヘッドと共に読み取り部が構成されている。
【0017】
上記第1開閉体4は、図2の想像線に示されるフレーム10に固設されたブラケット10aにより給紙台2側とは相反する後端側を枢支されて、図の矢印Aに示されるように傾動自在に設けられている。また、第2開閉体5は、フレーム10の任意の位置で枢支されて、フレーム10に対して図の矢印Bに示されるように傾動自在に設けられている。また、第3開閉体6は、排紙台3側への倒伏位置との間で図の矢印Cに示されるようにフレーム10に枢支されている。尚、給紙台2が配設されているため、給紙台2の下方に設けられた第3開閉体6を閉め忘れたか否かは、給紙台2を上方に開かなければ、給紙台2が妨げとなって目視で確認できない。
【0018】
フレーム10には傾動ラッチ11がその中間部にて枢軸11aにより回動自在に取り付けられており、その傾動ラッチ11の図における上端部の係合爪11bと第1開閉体4に設けられたピン4aとが係合し得るようになっている。なお、フレーム10と傾動ラッチ11との間には上記係合状態を保持する向きに弾発付勢するためのばね12が設けられている。そして、図の使用状態にあっては、第2開閉体5の側部に形成された凹部5aと第3開閉体6に設けられた係止ピン6bとが係合し、これらの係合状態により各開閉体4・5・6が位置決めされかつ開かないように保持される。なお、傾動ラッチ11の下端部に形成された逆J字溝11cに第3開閉体6に設けられた係合ピン6aが受容されている。
【0019】
次に、両面コピー時の読取装置1の動作要領を内部の各機構の説明と併せて以下に示す。図1に示されるように給紙台2に載置された原稿P(複数枚の場合にはその最上のもの)は、第1開閉体4に設けられた導入ローラ13により読取装置1内に引き込まれる。なお、導入ローラ13は、図示されない操作パネルでコピー開始スイッチが操作されることにより、図1の実線に示される待機位置から想像線に示されるピックアップ位置(最上部の原稿の上面位置)まで変位して原稿Pを引き込むように回転する。
【0020】
導入ローラ13により引き込まれた原稿Pは、図3の矢印Aに示されるように、第1開閉体4に設けられた給紙ローラ14と第2開閉体5に設けられたさばきローラ15との間を通過し、さらに、駆動ユニット7に設けられた第1駆動ローラ16aと第1開閉体4に設けられた従動ローラ16bとの間を通過し、駆動ユニット7に設けられた第2駆動ローラ17aと読取装置1のフレーム側に設けられた従動ローラ17bとの間を通過して、読み取りガラス9の位置で読み取られる。この間の原稿Pが通過する第1経路L1における給紙台2側部分の上面が第1開閉体4により形成され、その下面が第2開閉体5により形成されている。
【0021】
読み取りガラス9の位置を通過した原稿Pは、駆動ユニット7に設けられた第3駆動ローラ18aと排紙台3に一体に形成されたフレーム部に設けられた従動ローラ18bとの間を通過して、原稿切換ユニット8に向けて搬送される。原稿切換ユニット8には、読み取りガラス9側から搬送されてくる原稿Pを第3開閉体6の上下に向けて選択的に切り換えて導くための切換板19が傾動可能に設けられている。
【0022】
両面コピー時には切換板19が図1の実線に示される位置に傾動しており、原稿Pは、図3の矢印Bに示されるように、原稿切換ユニット8と第2開閉体5との間を通って、第3開閉体6に設けられた反転ローラ21aと第2開閉体5の対向する位置に設けられた従動ローラ21bとの間に挟まれた状態で読取装置1の外方に一旦延出される。この原稿Pが搬送される部分である第2経路L2の上面が第2開閉体5により形成され、第2経路L2の下面が原稿切換ユニット8により形成されている。なお、上記外方へ延出された際に原稿Pの搬送方向後端が原稿切換ユニット8の上面に位置しているように、その延出量(反転ローラ21aの回転数)が、原稿Pの搬送方向後端の通過を読み取り部にて検出することにより適宜調整される。
【0023】
次に、原稿Pは、反転ローラ21aを逆転させることにより図4の矢印Cに示されるように再び読取装置1内に引き込まれる。上記した第2経路L2を逆走する原稿Pは、駆動ユニット7と第2開閉体5との間の逆走経路に導かれ、その逆走経路を介して、図4の矢印Dに示されるように第1駆動ローラ16a・従動ローラ16bの給紙台2側に搬送される。したがって、原稿Pは、再び第2駆動ローラ17a・従動ローラ17bから読み取りガラス9を介して第3駆動ローラ18a・従動ローラ18bに至るように搬送される。
【0024】
この時、上記逆走により原稿Pの裏面側が読み取られるようになり、原稿Pは、再び反転ローラ21a・従動ローラ21bに向けて搬送され、読取装置1の外方に延出された状態になる。今度は、原稿Pの搬送方向後端が第3開閉体6の上面に位置するまで搬送され、その後、反転ローラ21aを逆転させる。
【0025】
原稿切換ユニット8の上部は、第2経路L2へ突出し、かつ原稿Pの逆走時の前端がその突出部に衝当することにより図5の矢印Eに示されるように下方に向けてガイドされるように形成されている。そして、原稿切換ユニット8と第3開閉体6との間に、原稿Pを反転ローラ21a・従動ローラ21bから排紙台3に向けてガイドするC字状の第3経路L3が形成されている。
【0026】
したがって、原稿Pは、図5の矢印Fに示されるように、第3経路L3を経て、排紙台3に一体化されたフレーム部に設けられた排出ローラ22aと第3開閉体6に設けられた従動ローラ22bとの間に向けて搬送される。これにより、原稿Pは再び反転することになり、排出ローラ22a・従動ローラ22bにより排出された際に給紙台2上の載置状態とは表裏が逆になって排紙台3上に重ねられ、給紙台2上に載置した順番が再現される。
【0027】
なお、片面コピーの場合には、切換板19を図1の想像線に示される位置に傾動しておき、読み取りガラス9を通過した原稿Pを、排出ローラ22a・従動ローラ22bに向けて搬送し、そのまま排出する。また、排紙台3に一体に形成されたフレーム部にはコピーしたことを確認するために原稿Pに押印するスタンプ23が設けられている。
【0028】
次に、本読取装置1における紙詰まりやメンテナンス時の各開閉体4〜6の開閉要領を以下に示す。まず、傾動ラッチ11をばね12のばね力に抗して図2の矢印Gに示されるように傾動させて、係合爪11aとピン4aとの係合を外す。これにより、図6に示されるように、第1開閉体4を読取装置1の上方に開くことができ、第1経路L1の上面が開放されるため、第1経路L1で紙詰まりを起こした原稿を取り除くことができる。
【0029】
第2開閉体5は第1開閉体4が上に載っている状態で所定の閉じた状態に位置し得るようにされており、図6に示されるように第1開閉体4が上に取り除かれた状態にあっては、第2開閉体5を容易に上方に開くことができる(図7)。第2開閉体5を開いた状態にあっては、図7に示されるように第2経路L2の上面が開放されるため、第2経路L2で紙詰まりを起こした原稿を取り除くことができる。
【0030】
第3開閉体6の閉じ位置は、その係止ピン6bと第2開閉体5の凹部5aとの係合により図1に示されるように起立した状態にて保持される。それに対して、第2開閉体5が開かれることにより凹部5aと係止ピン6bとの係合が解除されると共に、傾動ラッチ11がばね12により図1の矢印Gの向きとは相反する向きに弾発付勢されていることから、第3開閉体6は、図7に示されるように傾動ラッチ11により若干開く方向に傾動する。
【0031】
したがって、図7の状態からは第3開閉体6を図2の矢印Cに示されるように排紙台3に向けて倒す向きに傾動させて開くことができ、これにより図8に示されるように第3経路L3が開放されるため、第3経路L3で紙詰まりを起こした原稿を取り除くことができる。また、この状態にあっては、第3開閉体6により覆われた状態にあったスタンプ23の上方も開放されるため、スタンプ23に対するメンテナンスを容易に行うことができる。
【0032】
次に、各開閉体4〜6を閉じる際の作業要領を以下に示す。閉じる際には、上記と逆に各開閉体4〜6を閉じていくことにより、図1の使用状態に戻すことができる。そして、本発明によれば、その閉じ作業において手順のミスが生じた場合に簡単に確認することができる。
【0033】
第3経路L3で紙詰まりを起こした場合やスタンプ23に対するメンテナンスを行った場合には、図8に示されるように第3開閉体6が開いた状態にあるため、その状態から第3開閉体6を起立させて閉じることになる。しかしながら、第3開閉体6を閉じずに第2開閉体5を閉じる場合が考えられる。このような場合には、さらに第1開閉体4を第2開閉体5の上に閉じた際に、図9に示されるように傾動ラッチ11がばね付勢されたままであることから、傾動ラッチ11の上端11dに第1開閉体4のピン4aが衝当する。したがって、第1開閉体4を正規の状態に閉じることができない。これによって、給紙台2が妨げとなって第3開閉体6を閉めたか否かを直接目視で確認できない場合であっても、第3開閉体6の閉じ忘れを知ることができる。なお、傾動ラッチ11は、上記ばね付勢された方向に対しては傾動ラッチ11に設けられたストッパピン11fがフレーム10に衝当して止まるようになっている。
【0034】
第3開閉体6を先に閉じた場合には、第3開閉体6の閉じ動作に応じて、第3開閉体6の係合ピン6aが傾動ラッチ11の逆J字溝11cに入り込み、図7の状態になる。さらに第3開閉体6を起立位置に向けて変位させることにより、傾動ラッチ11をばね力に抗して図7の矢印Gに示される向きに傾動させることができ、図10の状態になる。なお、第3開閉体6は、その枢軸6cに対して遊端部側が大きな質量を有しかつ閉じ方向にオーバーハングしていると共に、図10の閉じ状態を維持することができるようにばね12の強さも設定されており、図10の状態が可能である。
【0035】
次に、第2開閉体5を図10の矢印Bに示されるように閉じることにより、その凹部5aが第3開閉体6の係止ピン6bと係合して図6の状態になる。これにより、第3開閉体6の開き方向の変位が阻止される。
【0036】
この状態で第1開閉体4を閉じた場合には、図11に示されるように、ピン4aを係合爪11bに向けて円滑に移動させるべく傾動ラッチ11の上部に形成された斜部11eにピン4aが衝当するようになる。したがって、第1開閉体4をさらに閉じ方向に押し込むことにより、ピン4aが斜部11e上を相対的に移動するように傾動ラッチ11がばね力に抗して回動し、ピン4aは係合爪11bの下方に入り込む。そして、第1開閉体4の先端部(図における右端部)に形成された下向き凸部4bと、第2開閉体5の先端部(図における右端部)に形成された上向き凸部5bとを互いに当接させることにより、その状態にあっては傾動ラッチ11がばね力により戻されるため、係合爪11bがピン4aに係合しかつその状態が保持される。
【0037】
また、上記各図から見て反対側には、図12に示されるように、正規の閉じ状態を検出するための例えば光学式の開閉センサ24とセンサレバー25とがフレーム10に取り付けられている。センサレバー25は図の矢印Hに示されるように揺動自在に取り付けられており、その一方の遊端部が開閉センサ24のU字形状のセンサ部に出没し得るようにされている。そして、第1開閉体4には、正規の閉じ位置まで閉めた際にセンサレバー25の他方の遊端部に衝当してセンサレバー25を回動させる下向き突片4cが形成されている。
【0038】
揺動レバー25は、図12に示されるように第1開閉体4が開いている状態では自然に傾いて開閉センサ24のセンサ部に上記一方の遊端部側が没入するように枢支されている。そして、第1開閉体4を完全に閉じた状態では、上記したように突片4cによりセンサレバー25の他方の遊端部が押されて図13に示されるようになり、センサレバー25の一方の遊端部が開閉センサ24のセンサ部から外へ出た状態になる。これにより、光学式開閉センサ24のセンサ光が遮断されなくなって、第1開閉体4を完全に閉じたことを検知する。
【0039】
第2または第3開閉体5・6が閉じられていない場合には上記したように第1開閉体4が完全に閉じないため、第1開閉体4の開閉のみを検知すれば、全ての開閉体4・5・6が閉じた状態であるか否かを判断することができる。したがって、第1開閉体4の開閉状態を検知するための開閉センサ24を1つ設けるのみで良く、このような構成にすることにより、開閉体の数が増えた場合であっても開閉センサの数をできるだけ少なくすることができる。これにより、部品点数を削減することができ、製造コストを低減し得る。
【0040】
また、第1開閉体4の上記した下向き凸部4bは、上記したように第2開閉体5の先端部の上向き凸部5bに当接することにより、第2開閉体5の浮き上がりを防止する浮き防止部として作用する。各開閉体4・5・6が正規に閉じた状態にあっては、第2開閉体5の開き方向への傾動が、第2開閉体5を上方から覆うように位置する第1開閉体4により規制される。そして、第1開閉体4が傾動ラッチ11により閉じ位置に保持されて固定され、その状態の第1開閉体4により第2開閉体5が押し付けられるようにして固定されるため、第2開閉体5を固定するラッチ装置を設けることなく閉じ位置に固定することができる。したがって、ラッチ装置の点数を削減した簡単な構成にすることができ、製造コストを低減し得る。
【0041】
【発明の効果】
このように本発明によれば、両面コピー可能な読取装置において、給紙台からの第1経路を第1開閉体と第2開閉体とにより形成し、反転部から戻す第2経路を第2開閉体と第3開閉体とにより形成し、反転部から排紙台に至る第3経路を第3開閉体により形成することにより、第3経路に済みスタンプを設けた場合のメンテナンスや反転部にて紙詰まりなどが生じた場合には第3開閉体を開いてその処理を行うことができると共に、その処理後に第3開閉体を閉じないで第2開閉体及び第1開閉体を閉じようとしても、傾動ラッチにより第1開閉体を閉じることができないため、給紙台が妨げとなって第3開閉体を閉めたか否かを直接目視で確認できない場合であっても、第3開閉体の閉じ忘れを確実に知ることができる。
【0042】
また、各開閉体が所定の閉じ位置に位置していることを検出するために第1開閉体を検出する開閉センサのみを設けることにより、第3開閉体及び第2開閉体が閉じていない場合には第1開閉体を閉じることができないため、第1開閉体の開閉を検出することで全開閉体の開閉状態を検出することができ、開閉体の数に対して開閉センサの数を減らすことができ、装置を低廉化し得る。
【0043】
また、第1開閉体に、第2開閉体に対して閉じる方向に当接する浮き防止部を設ることにより、第1開閉体を閉じることにより第2開閉体が閉じ位置に押さえられることになり、第2開閉体を閉じ位置に固定するラッチ装置などを別個に設ける必要がなく、開閉体を固定するラッチ装置などの部品点数を好適に減らすことができ、装置の低廉化を促進し得る。
【0044】
さらに、上記構成を原稿読取装置の給紙台から排紙台に至る間で実現し得ることから、コピー・ファクシミリ・プリント機能などの複数の機能を有する複合機に容易に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された読取装置の要部破断側面図。
【図2】各開閉体が閉じた状態を示す要部側面図。
【図3】給紙台から反転部に至る原稿の流れを示す図1に対応する図。
【図4】反転部から読み取り部に向かう原稿の流れを示す図1に対応する図。
【図5】原稿の両面を読み取った場合の排紙台に排出する原稿の流れを示す図1に対応する図。
【図6】第1開閉体を開いた状態を示す図2に対応する図。
【図7】第2開閉体を開いた状態を示す図2に対応する図。
【図8】第3開閉体を開いた状態を示す図2に対応する図。
【図9】第3開閉体を開いたまま第1開閉体を閉じた状態を示す図2に対応する図。
【図10】第3開閉体を閉じた状態を示す図2に対応する図。
【図11】第3開閉体及び第2開閉体を閉じて第1開閉体を閉じる状態を示す図2に対応する図。
【図12】開閉センサを示す要部斜視図。
【図13】第1開閉体を閉じた状態の開閉センサを示す要部側面図。
【符号の説明】
1 読取装置
2 給紙台
3 排紙台
4 第1開閉体、4a ピン、4b 下向き凸部
5 第2開閉体、5a 凹部、5b 上向き凸部
6 第3開閉体、6a 係合ピン、6b 係止ピン
7 駆動ユニット
8 原稿切換ユニット
9 読み取りガラス
10 フレーム、10a ブラケット
11 傾動ラッチ、11a 枢軸、11b 係合爪、11c 逆J字溝
11d 上端、11e 斜部、11f ストッパピン
12 ばね
13 導入ローラ
14 給紙ローラ
15 さばきローラ
16a 第1駆動ローラ、16b 従動ローラ
第2駆動ローラ17a、従動ローラ17b
第3駆動ローラ18a、従動ローラ18b
切換板19
反転ローラ21a、従動ローラ21b
排出ローラ22a、従動ローラ22b
23 スタンプ
24 開閉センサ
25 センサレバー
Claims (4)
- 原稿の表裏を反転させて原稿の両面を読取るための原稿搬送機構を備えた原稿読取装置であって、
上部に配設された給紙台から下部に配設された排紙台に向けて原稿を搬送するための搬送経路と、前記給紙台の下方かつ前記排紙台の上方に設けられ、前記搬送経路の途中から原稿を取り出しかつ当該取り出した原稿をその表裏を反転させて前記搬送経路に戻すようにした反転部と、
前記給紙台の原稿を前記反転部に向けて搬送する第1経路の上面を形成すると共に当該第1経路の上面を開放するように傾動可能に枢支された第1開閉体と、
前記第1経路の下面と前記反転部から前記第1経路に原稿を戻す第2経路の上面とを形成すると共に当該第2経路の上面を開放するように傾動可能に枢支された第2開閉体と、
前記給紙台および前記第2開閉体の下方に配設されかつ前記反転部から前記排紙台に向けて原稿を搬送可能な第3経路を形成すると共に当該第3経路を開放するように傾動可能に枢支された第3開閉体と、
前記第1開閉体を閉じることにより前記第2開閉体が閉じた状態となり、その状態で前記第3開閉体が所定の閉じ位置にあると前記閉じた状態の前記第1開閉体を固定する傾動ラッチとを有し、
原稿の紙詰まり等の処理後に、前記第3開閉体が所定の閉じ位置にない場合には、前記傾動ラッチが、前記第1開閉体を閉じることを阻止する位置に傾動していることを特徴とする原稿読取装置。 - 前記各開閉体が所定の閉じ位置に位置していることを検出するために前記第1開閉体を検出する開閉センサのみを設けたことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
- 前記第1開閉体に、前記第2開閉体に対して閉じる方向に当接する浮き防止部が設けられていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の原稿読取装置。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の原稿読取装置を備えたことを特徴とする複合機。
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