JP4752902B2 - 絶縁膜または保護膜の不純物低減方法 - Google Patents

絶縁膜または保護膜の不純物低減方法 Download PDF

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Description

本発明は、簡便な方法で有機ポリマー樹脂中に含まれる不純物を低減する方法に関するものである。
従来、絶縁膜や保護膜の用途に有機ポリマー樹脂が盛んに用いられている。有機ポリマー樹脂としては耐熱性が優れ、又卓越した電気特性、機械特性が要求されることからポリイミド樹脂やポリベンゾオキサゾール樹脂等の耐熱性樹脂が一般に用いられる。またそれらの耐熱樹脂はパターン加工が容易に作成できるポリイミド樹脂自身に感光性を付与した式
(1)の様な感光性ポリイミド樹脂や特許文献1のようなポリベンゾオキサゾール前駆体
とジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂が使用されている。
Figure 0004752902
この有機ポリマー樹脂を絶縁膜や保護膜に使用する場合、基板に有機ポリマー樹脂を塗布し、パターン加工を行った後、硬化し、熱的及び機械的に安定な有機膜を得る。その後、有機ポリマー樹脂でパターン加工された基板は次の工程へと進むが化学反応によって気化する工程があると、その工程中に有機ポリマー樹脂が分解、気化し汚染物となる。また化学反応によって気化する工程に用いられるガス自身が有機ポリマー樹脂に入り込み汚染物となる。それら汚染物は、例えば電子部品においては、導通部分を腐食させたり、変質させたりするという問題が発生する。
特公平1−46862号公報
本発明は、有機ポリマー樹脂を基板上にパターン加工、硬化を行った後、得られたパターンを構成する有機ポリマー樹脂の一部を化学反応によって気化した後、簡便な方法で有機ポリマー中に含まれる不純物を低減する方法を提供するにある。
すなわち本発明は、
]基板上にパターン加工、硬化した有機ポリマー樹脂の一部を化学反応によって気化した後、塩基性水溶液で洗浄することによって、有機ポリマー樹脂中に含まれる不純物を低減することを特徴とする不純物の低減方法。
] 塩基性水溶液がテトラメチルアンモニウムハイドロオキシド水溶液である[]記載の不純物低減方法。
]該有機ポリマー樹脂がフッ素を有する耐熱性樹脂であることを特徴とする[1]または[2]に記載の不純物低減方法。
] フッ素を有する耐熱性樹脂が、ポリイミド前駆体樹脂、エステル結合又はイオン結合で感光基を導入ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール前駆体樹脂、ポリイミド前駆
体−ポリベンゾオキサゾール前駆体共重合物、及び保護基を付けたポリイミド前駆体−ポリベンゾオキサゾール前駆体により構成される感光性樹脂組成物の群から選ばれた耐熱性樹脂である[]記載の不純物低減方法、
である。
本発明は、有機ポリマー樹脂を基板上にパターン加工、硬化を行った後、得られたパタ
ーンに化学反応によって気化した後、簡便な方法で有機ポリマー中に含まれる不純物を低減する方法を提供するにある。
以下、実施の形態に基づいて本発明について詳細に説明する。
近年、有機ポリマー樹脂が電気部品の絶縁膜や保護膜に盛んに使用されている。しかし
有機ポリマー樹脂は金属やハロゲンの不純物を含有することが多い。それら不純物はプロセス工程中の有機ポリマー樹脂が分解し汚染物となる。また電子部品を製造する工程で使用されるガス成分が有機ポリマー樹脂中に残存し、同様に電子部品を腐食させる問題がある。そこで本発明では種々検討の結果、有機ポリマー樹脂中に残存した不純物を以下に述べる簡便な方法を用いることで低減できることを見いだした。
本発明における純物を低減させる方法は、有機ポリマー樹脂を基板上にパターン加工
、硬化を行った後、得られたパターンを塩基性水溶液で洗浄することによって、有機ポリマー樹脂中に含まれる不純物を低減する方法である。塩基性の水溶液として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液などを用いることができる。これらの中で好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液である。
本発明に使用することができる有機ポリマー樹脂としては、フッ素を有する耐熱性樹脂
が使用できる。これらのフッ素系の有機ポリマー樹脂は化学反応によって気化する工程においてフッ素イオンとして脱離し、そのままでは腐食などの悪影響を及ぼす。
更にフッ素を有する耐熱性樹脂として、好ましくは一般的な非感光性のポリイミド前駆体(ポリアミド酸)樹脂、ポリアミド酸にエステル結合で感光基を導入したり、ポリイミド酸にイオン結合で感光基を導入したネガ型感光性樹脂前駆体組成物、更に、ポリベンゾオキサゾール前駆体にキノンジアジドスルホン酸エステルを添加したり、フェノール性水酸基を有する閉環型ポリイミドにキノンジアジドスルホン酸エステルを添加したり、ポリイミド前駆体−ポリベンゾオキサゾール前駆体共重合物又は保護基を付けたポリイミド前駆体−ポリベンゾオキサゾール前駆体共重合物にキノンジアジドスルホン酸エステルを添加したポジ型感光性樹脂前駆体組成物等から選ばれた有機ポリマー樹脂を使用できる。これら有機ポリマー樹脂は化学反応によって気化する工程においてイオンとして脱離し、そのままでは腐食などの悪影響を及ぼす。
これらの中で有効なのは感光性樹脂組成物である。その中でも特にフッ素を有するポジ型の感光性樹脂前駆体組成物が有効である。これは化学反応によって気化する処理によって分解された場合、フッ素イオンの他に感光材のキノンジアジドスルホン酸エステルからの硫黄由来の不純物もあるため、本発明の効果は更に大きくなる。
また、本発明では化学反応によって気化する工程自身が汚染源となる場合についても有効である。化学反応によって気化する工程で例えばフッ素系ガスを用いた場合、フッ素系ガスが有機ポリマー樹脂に浸透して残存し、フッ素イオンとして悪影響を及ぼす。
本発明の具体的な方法は、まず有機ポリマー樹脂を該組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウェハー、セラミック、アルミ基板等に塗布する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に、60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、ポジ型の場合、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。またネガ型の場合、N―メチルピロリドン、N、N―ジメチルアセトアミドなどの有機溶媒を使用する。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、蒸留水を使用する。次に加熱処理を行い、閉環させ、耐熱性に富む有機ポリマー樹脂を得る。
この得られた有機ポリマー樹脂を化学反応によって気化する工程で処理を行う。該工程としては、反応性ガスを利用した工程、反応性のプラズマを利用した工程、反応性のプラズマにイオンの物理的効果を利用した工程を使用することができるが、これらの工程に限らず、有機ポリマー樹脂を化学反応を用いて気化することができる工程ならすべて適応することは可能である。またこれらの工程を一度通した後に、再び同じ工程を通しても、また、別の工程を通しても、その後で行う先に示した本発明の方法は有効である。
以下、参考例、実施例により本発明を具体的に説明する。
参考例1
*ポリベンゾオキサゾール前駆体の合成
温度計、攪拌機、原料仕込口及び窒素ガス導入口を備えた四つ口セパラブルフラスコにジフェニルエーテル−4、4’−ジカルボン酸258.2g(1.0モル)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール270.3g(2.0モル)とをN−メチル−2−ピロリドン1500.0gに溶解した後、 N−メチル−2−ピロリドン500.0gに溶解したジシク
ロヘキシルカルボジイミド412.7g(2.0モル)を反応系の温度を0〜5℃に冷却しながら滴下する。滴下終了後、反応系の温度を室温に戻し、そのまま12時間攪拌した。反応終了後、析出したジシクロヘキシルカルボジウレアをろ過を行うことによって取り除き、次に濾液に純水2000.0gを滴下する。沈殿物を濾集し、イソプロピルアルコールで充分に洗浄した後、真空乾燥を行い、ジフェニルエーテル−4、4’−ジカルボン酸の両末端に1−ヒドロキシベンゾトリアゾールは2モル反応した活性エステル(A)を得た。
次にこのジカルボン酸誘導体(A)147.7g(0.3モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン120.9g(0.33モル)を N−メチル−2−ピロリドン1000.0gに溶解した。その後、反応系を75
℃にして12時間反応した。次にN−メチル−2−ピロリドン50.0gに溶解した5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物11.5g(0.07モル)を加えて、更に12時間反応した。反応混合液を水/メタノール=3/1の溶液に投入、沈殿物を回収し純水で充分に洗浄した後、真空下で乾燥しポリベンゾオキサゾール前駆体を得た。
*有機ポリマー樹脂の作製
合成したポリベンゾオキサゾール前駆体100g、下記式の構造を有するジアゾキノン(Q−1)25重量部をN−メチル−2−ピロリドン200重量部に溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し有機ポリマー樹脂のワニス(W―1)を得た。
Figure 0004752902
*不純物低減評価
この得られた有機ポリマー樹脂をシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートで120℃/4分で乾燥した。次にこのウエハーをオーブン中で窒素雰囲気下で30分/150℃、30分/320℃の順で加熱、樹脂を硬化させ、硬化後6μmの膜を得た。次にプラズマ装置OPM−EM1000を使用し、酸素ガス200sccmのガスを使用し、600ワットで15分間酸素プラズマ処理した。次にオーブンを用いて300℃/60分、窒素気流下で加熱処理を行った。次にこのポジ型感光性樹脂が付いたウエハーを耐圧容器に入れ、純水を用いて125℃、20時間で抽出を行った。次に純水中のフッ素イオン濃度をイオンクロマトを用いて測定したところ、6インチウエハー1枚あたりから検出されたフッ素イオンは8μgであった。
参考例2
*フェノール性水酸基含有閉環型ポリイミドの合成
温度計、攪拌機、原料仕込口及び窒素ガス導入口を備えた四つ口セパラブルフラスコにヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン292.5(0.80モル)を N−メチル−2−ピロリドン1200.0gに溶解した。
次に4,4’―(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸二無水物173.3g(0.39モル)と3、3’、4、4’―ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物125.7g(0.39モル)を添加して、室温で8時間攪拌した。次に冷却器ディーンースター
ク・トラップをフラスコに取り付け、トルエン100gを加える。次に140℃で3時間反応した後、180〜190℃まで昇温し、30分加熱を行い、水―トルエンの共沸物を完全に取り除いた。反応終了後、水浴で室温まで下げて目的のポリイミドワニスを得た。
*有機ポリマー樹脂の作製
合成したポリイミドワニスに500gに、前記式の構造を有するジアゾキノン(Q−1)40gを溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し有機ポリマー樹脂のワニス(W―2)を得た。
*不純物低減評価
参考例1と同様の方法で分析用サンプルの作成及び処理を行い、フッ素イオンを分析したところ、10μgであった。
参考例3》
*エステル型感光性ポリイミド前駆体の合成
温度計、攪拌機、原料仕込口及び窒素ガス導入口を備えた四つ口セパラブルフラスコに3、3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物161.1g(0.5モル)、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸ニ無水物222.1g(0.5モル)を2−ヒドロキシエチルメタクリレート260.28g(2.0モル)をN−メチル−2−ピロリドンに懸濁し、ピリジン166.1g(2.1モル)を加え、25℃で10時間反応させた。次に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール270.2g(2.0モル)を加え1時間で完全に溶解した後、反応系を10℃以下に保ちながらN−メチル−2−ピロリドン400gに溶解したジシクロヘキシルカルボジイミド412.6g(2.0モル)を約20分かけて滴下した。その後25℃で3時間反応を行った。反応した反応溶液に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル190.2(0.95モル)、30℃で5時間反応を行った。ジシクロヘキシルウレアを濾別した後、反応混合物をメタノールに再沈し、固形物を濾集し、メタノールで洗浄後、48時間減圧乾燥した。
*有機ポリマー樹脂の作製*
更に、この得られたポリマー100gを、N−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、更にメチルエーテルハイドロキノン0.1gとN−フェニルグリシン5g、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール1g、3−(2−ベンズイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン0.5g、テトラエチレングリコールジメタクリレート10gを添加し、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し有機ポリマー樹脂のワニス(W―3)を得た。
*不純物低減評価
参考例1と同様の方法で分析用サンプルの作成及び処理を行い、フッ素イオンを分析したところ、7μgであった。
参考例4
*ポリアミド酸(ポリイミド前駆体)の合成
温度計、攪拌機、原料仕込口及び窒素ガス導入口を備えた四つ口セパラブルフラスコに2、2’―ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン518.5g(1.00モル)、1、3−ビス(3−アミノプロピル)−1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン12.4g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン2441gに溶解した。次にこの溶液を氷冷により20℃以下に保ちながら4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸ニ無水物444.2g(1.0モル)を加えた。その後、5時間反応させポリアミド酸を得た。次に合成したポリイミドワニスを、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し、ワニス(W―4)を得た。
*不純物低減評価
参考例1と同様の方法で分析用サンプルの作成及び処理を行い、フッ素イオンを分析したところ、13μgであった。
参考例5
ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン219.7g(0.6モル)をN−メチル−2−ピロリドン1000gに溶解させた後、N−メチル−2−ピロリドン800gに溶解させたトリメリット酸クロライド252.7g(1.2モル)を5℃以下に冷却しながら加える。更にピリジン113.9g(1.44モル)を加えて、20℃以下で3時間攪拌する。次に、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル120.1g(0.6モル)を加えた後、室温で5時間反応させる。次に内温を85℃に昇温し、3時間攪拌する。反応終了後、濾過した濾液を、水/メタノール=5/1(容積比)に投入して沈殿を得た。沈殿物をテトラヒドロフラン3000mlに溶解した後、更に0.1%塩酸水溶液へ投入し沈殿物を得た。それを濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のポリアミド樹脂を得た。
*有機ポリマー樹脂の作製
合成したポリアミド樹脂500gに、前記式の構造を有するジアゾキノン(Q−1)40gを溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し有機ポリマー樹脂のワニス(W―5)を得た。
*不純物低減評価
参考例1と同様の方法で分析用サンプルの作成及び処理を行い、フッ素イオンを分析したところ、8μgであった。
参考例6
参考例1の不純物低減評価において、同条件で酸素プラズマ処理を行った後、オーブンを用いて220℃/60分、窒素気流下で加熱処理を行った。後は参考例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンを分析したところ、12μgであった。
参考例7
参考例1の不純物低減評価において、同条件で酸素プラズマ処理を行った後、オーブンを用いて250℃/60分、窒素気流下で加熱処理を行った。後は参考例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンを分析したところ、11μgであった。
参考例8
参考例1の不純物低減評価においての300℃/60分の熱処理の代わりに、オーブン中で窒素雰囲気下で30分/150℃、30分/320℃の順で再度硬化の熱処理を行い、後は参考例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンを分析したところ、6μgであった。
参考例9
実施例1の不純物低減評価において酸素プラズマ処理において酸素ガス200sccmのガスを使用し、400ワットで10分間酸素プラズマ処理した。後は参考例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンを分析したところ、5μgであった。
参考例10
参考例1の不純物低減評価において酸素プラズマ処理においてCF4/O2=160/40sccmの混合ガスを使用し、400ワットで10分間プラズマ処理した。後は参考例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンを分析したところ、5μgであった。
参考例11
実施例1の不純物低減評価において、同条件で酸素プラズマ処理を行った後、テトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド2.38%で10秒洗浄した後、純水で1分間リンスし、60℃で1時間乾燥させた。後は参考例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンを分析したところ、13μgであった。
実施例12〜15については表2に示したように有機ポリマー樹脂の種類を変えて実験した。
実施例16〜17については塩基性溶液をテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.38%の代わりに、それぞれ25%NaOH水溶液、10%KOH水溶液を用いて実験した。
実施例18については実施例9と同じ化学反応によって気化する条件で処理を行った後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.38%で10秒洗浄した後、純水で1分間リンスし、60℃で1時間乾燥させた。後は実施例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンの分析を行った。
実施例19については実施例10と同じ化学反応によって気化する条件で処理を行った後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.38%で10秒洗浄した後、純水で1分間リンスし、60℃で1時間乾燥させた後、純水で1分間リンスし、60℃で1時間乾燥させた。後は実施例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンの分析を行った。
《実施例20》
実施例1の不純物低減評価において、同条件で酸素プラズマ処理を行った後、過酸化水素水で10秒洗浄した後、純水で1分間リンスし、60℃で1時間乾燥させた。後は実施例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオン濃度を分析したところ、13μgであった。
《比較例1》
実施例1の不純物低減評価において、300℃/60分の加熱処理を行わないで後は実施例1と同様の評価を行い、フッ素イオンを分析したところ、35μgであった。
《比較例2》
実施例2の不純物低減評価において、300℃/60分の加熱処理を行わないで後は実施例1と同様の評価を行い、フッ素イオンを分析したところ、41μgであった。
《比較例3》
実施例3の不純物低減評価において、300℃/60分の加熱処理を行わないで後は実施例1と同様の評価を行い、フッ素イオンを分析したところ、30μgであった。
《比較例4》
実施例4の不純物低減評価において、300℃/60分の加熱処理を行わないで後は実施例1と同様の評価を行い、フッ素イオンを分析したところ、38μgであった。
《比較例5》
実施例5の不純物低減評価において、300℃/60分の加熱処理を行わないで後は実施例1と同様の評価を行い、フッ素イオンを分析したところ、34μgであった。
《比較例6》
実施例1の不純物低減評価において、同条件で酸素プラズマ処理を行った後、純水だけで3分間リンスし、60℃で1時間乾燥させた。後は実施例1と全く同様の操作を行い、フッ素イオンを分析したところ、30μgであった。
Figure 0004752902

Claims (3)

  1. 基板上にパターン加工、硬化を行った後、硬化した有機ポリマー樹脂の一部を化学反応によって気化した後、塩基性水溶液で洗浄することによって、有機ポリマー樹脂中に含まれる不純物を低減し、前記有機ポリマー樹脂が、フッ素を有する耐熱性樹脂であることを特徴とする絶縁膜または保護膜の不純物低減方法。
  2. 前記塩基性水溶液がテトラメチルアンモニウムハイドロオキシド水溶液である請求項1記載の絶縁膜または保護膜の不純物低減方法。
  3. 前記フッ素を有する耐熱性樹脂が、ポリイミド前駆体樹脂、エステル結合又はイオン結合で感光基を導入ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール前駆体樹脂、ポリイミド前駆体−ポリベンゾオキサゾール前駆体共重合物、及び保護基を付けたポリイミド前駆体−ポリベンゾオキサゾール前駆体により構成される感光性樹脂組成物の群から選ばれた耐熱性樹脂である請求項1または2記載の絶縁膜または保護膜の不純物低減方法。
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