JP4747305B2 - ガゴメ昆布食品の製造方法およびガゴメ昆布食品 - Google Patents
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具体的には、この発明のガゴメ昆布食品の製造方法は、原藻のガゴメ昆布を液槽内に収容された所定濃度のエチルアルコール処理液中に投入し、洗浄および浸漬処理をするガゴメ昆布洗浄・浸漬処理工程と、
前記エチルアルコール処理液中からガゴメ昆布を引き上げ、ガゴメ昆布からエチルアルコール処理液を脱液する乾燥工程と、
脱液したガゴメ昆布を容器に収納して熟成した後に、または熟成せずに、ガゴメ昆布が芯部まで所定の軟化状態になっているかどうかの判定をする軟化状態判定工程、とを有することを特徴とする。
ここでのガゴメ昆布洗浄・浸漬処理工程は、液槽のエチルアルコール処理液中に投入したガゴメ昆布を、撹拌して洗浄した後にそのまま浸漬したり、浸漬した後にそのまま撹拌して洗浄したり、撹拌しつつ浸漬したりして洗浄・浸漬処理を行う。この洗浄・浸漬処理の後は、ガゴメ昆布を液槽より引き上げ、液切りをしてから熟成(罨蒸)させて芯部まで所定の軟化状態とすることにより完成するが、洗浄・浸漬処理工程で所定の軟化状態になっている場合は、液切りだけで熟成工程は省略して食用可能となる。
前記測定した塩分濃度および液温に応じて、前記液層内の処理液のエチルアルコール濃度を所定の濃度に調整する処理液濃度調整工程と、を含むことを特徴とする。
エチルアルコール処理液のエチルアルコールは、液温および処理室の室温や外気温によって蒸発の早さが異なる。夏季の高温時には液温が高く蒸発は早く多量となるため、エチルアルコールの濃度は短時間で希釈する。従って、エチルアルコールの濃度は高く設定することが好ましく、冬季の低温時は液温が低く蒸発は遅く少ないので、エチルアルコールの濃度は低く設定するのが好ましい。例えば、夏季はエチルアルコール濃度を50%〜80%、冬季は10%〜20%、春秋季は30〜40%のように調整する。このことによりエチルアルコール処理液のエチルアルコール濃度は、10〜80%の範囲とする。
これにより、液温を例えば50℃に設定すれば、調理を急ぐ場合に有効である。一方、エチルアルコール処理液の液温を50℃以上にすると、エチルアルコールの蒸発が早まり、液質に影響するため好ましくない。液温を0℃〜50℃の範囲内の適当な値とすることで、できるだけガゴメ昆布の風味を損わずに、柔らかくする時間を、調理目的に応じて調整することができる。
ガゴメ昆布のエチルアルコール処理液での洗浄・浸漬処理は、ガゴメ昆布の洗浄の他にガゴメ昆布を所定の軟化状態とする浸漬処理の意義がある。このガゴメ昆布の軟化状態は、液温によって緩急変化するので、それに対応し液温によって最適の洗浄・浸漬処理時間を選択する。液温が低ければ洗浄・浸漬処理時間は長くなり、液温が高ければ短くなる。例えば、液温16℃で1時間30分程度の洗浄・浸漬処理時間、10℃で3時間程度、20℃で1時間程度を、好ましい洗浄・浸漬処理時間として例示できる。これにより最適のガゴメ昆布食品に仕上げることができる。
これによりガゴメ昆布食品は、エチルアルコールによる高い洗浄効果と殺菌効果により長期保存が可能で、ガゴメ昆布本来のヌメリ特性を有し、調理に適する肉質の柔らかさを有する。
また、この発明のガゴメ昆布食品は、エチルアルコールによる高い洗浄効果と殺菌効果により長期保存が可能で、ガゴメ昆布本来のヌメリ特性を有し、調理に適する肉質の柔らかさを有する。
図1は、本発明にかかるガゴメ昆布食品の製造方法を実施する手順を示すフローチャートである。ガゴメ昆布食品の製造に際しては、先ず北海道の函館市、室蘭市の近海で採れたガゴメ昆布を、作業所内において真水を用いて洗浄し、ゴミや汚れなどの付着物を取り除く。また、この洗浄水を切った後で、必要に応じて天日による竿干しを行う(ステップS1)。この真水洗浄は、必ずしも必要ではなく、省略してもよい。
このエチルアルコール処理液のエチルアルコールの濃度は、10%〜80%が好ましい。エチルアルコール処理液のエチルアルコールは、主に液温によって蒸発の早さが異なる。夏季の高温時には液温も高く蒸発は早く多量となり、エチルアルコールの濃度は、短時間で希釈するので、エチルアルコールの濃度は高く調整するのが好ましく、冬季の低温時は、液温も低く蒸発は遅く少なく、エチルアルコールの濃度は、長時間変化が少ないので、エチルアルコールの濃度は低く調整するのが好ましい。一例として夏季はエチルアルコール濃度50%〜80%、冬季は10〜20%、春秋季は30〜40%を、好ましい調整例として挙げることができる。このエチルアルコール処理液は、例えば、水1リットルに対しエチルアルコール0.5リットル〜0.8リットル、水1リットルに対しエチルアルコール0.1〜0.2リットル、または水1リットルに対しエチルアルコール0.3〜0.4リットル、等の割合で配合して処理液を作成する。
なお、エチルアルコール処理液の攪拌は、前述のようにモータで自動的に攪拌翼を回転させる場合のほか、必要に応じて熟練者が攪拌具を手操作することによって行うこともできる。
Claims (4)
- 原藻のガゴメ昆布を液槽内に収容された所定濃度のエチルアルコール処理液中に投入し、洗浄および浸漬処理をするガゴメ昆布洗浄・浸漬処理工程と、
前記エチルアルコール処理液中からガゴメ昆布を引き上げ、ガゴメ昆布からエチルアルコール処理液を脱液する乾燥工程と、
脱液したガゴメ昆布を容器に収納して熟成した後に、または熟成せずに、ガゴメ昆布が芯部まで所定の軟化状態になっているかどうかの判定をする軟化状態判定工程と、より成るガゴメ昆布食品の製造方法であって、
該ガゴメ昆布食品の製造方法には、洗浄・浸漬処理するエチルアルコール処理液の濃度と、このエチルアルコール処理液に前記ガゴメ昆布から溶出した塩分の濃度と、前記エチルアルコール処理液の液温とを測定する処理液測定工程と、
前記測定した塩分濃度および液温に応じて、前記液層内の処理液のエチルアルコール濃度を所定の濃度に調整する処理液濃度調整工程と、を含むことを特徴とするガゴメ昆布食品の製造方法。 - 前記エチルアルコール処理液のエチルアルコールの濃度は、10%〜80%であることを特徴とする請求項1記載のガゴメ昆布食品の製造方法。
- 前記エチルアルコール処理液の液温は、50℃以下であることを特徴とする請求項1または2記載のガゴメ昆布食品の製造方法。
- 前記エチルアルコール処理液中でのガゴメ昆布の洗浄・浸漬処理時間は、30分〜4時間であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガゴメ昆布食品の製造方法。
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