JP4746864B2 - Mosfetのゲート駆動装置及びそれを用いたインバータ - Google Patents

Mosfetのゲート駆動装置及びそれを用いたインバータ Download PDF

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Description

本発明は、スイッチング素子として用いられるMOSFETのゲートを駆動するゲート回路及びそれを用いたインバータに係り、特に、入力と出力の間が絶縁型であって、かつ、MOSFETのゲートからみた入力容量の影響を少なくして、広いデューティ範囲で変化するパルスでゲートを駆動できる技術に関する。
従来、パワー用のMOSFETを負荷とする駆動回路は、そのゲートからみた入力抵抗が非常に大きいため、駆動電力は少なくて済むが、入力容量が大きいため比較的大きなピーク電流が流れるため、駆動するときの、駆動イピーダンス、周波数、応答時間等に影響してくる。
一般には、MOSFETをパルスでスイッチング駆動させるときの過渡期においては、次式が参考になる。
(式1) Ipeak=Ciss×VGS/t
(式2) t=Ciss×R
peak:駆動電流、Ciss:入力容量、VGS:ゲートーソース間電圧、
:立ち上がり時間、
:駆動回路側の出力抵抗を含むトータルの駆動抵抗(VGS/Ipeak
したがって、入力容量Cissは、駆動対象であるMOSFETで決まってしまうので、駆動するパルスの周波数やデューティは、駆動抵抗Rとの関係で決まる。
一方、駆動回路のパルスの入力側と、負荷であるMOSFET側とを絶縁するものとしては、次のようなものが挙げられる
(a1)フォトカプラ方式:簡単に絶縁ができるが、制御信号としての電力しか伝送できないので、MOSFET側に駆動用の絶縁された別電源が必要となる(特許文献1及び2を参照)。周波数は、普通、上限20KHzと低いが下限が直流まで扱えるので、広範囲なデューティで動作できる。
(a2)市販のチャージポンプIC:絶縁された別電源が不要であり、部品点数が少なくて済むが、絶縁が数百Vと低くなる。また、IC内部にデットタイムがあるため、数百Hzでの駆動は困難である。
(a3)パルストランス方式:簡単に絶縁ができ、かつ制御信号及び駆動電力としての電力が伝送できるので、絶縁された別電源は不要である。
さらにパルストランス方式について詳細に説明する。図8にパルストランス方式によるインバータの出力側を示す。図8において、トランスT2は、一次側に入力される入力パルス波形を忠実にそのままの波形で二次側から出力しようとするものである。入力パルス波形のON時には、トランスT2−ダイオードD4−端子4―MOSFETQ4―端子5の順に電流が流れる。伝送する入力パルス波形のOFF時には、トランスT2−ダイオードD5−抵抗R5の閉ループで電流が流れる。
このようなパルストランス方式には、次のような問題があった。
(b1)PWM信号を入力した場合に、デューティの範囲を広くとれない。
(b2)トランスの結合が悪くリーケージが大きく、高速ドライブができない。
それらの主な原因は、次の通りであった。なお、以下の説明で、「PWM信号」とは、デューティが可変(パルス幅が可変)されて使用されるが所定時間でみればデューティが一定になることがあるパルス列信号、及び所定時間帯でパルス幅変調を受けているパルス列信号(請求項の幅変調パルス波形も含む。)の少なくとも一方を含むものを言う。
(c1)PWM信号駆動時のパルストランスの飽和
パルストランスは、直流を重畳すると飽和しがちです。したがって、PWM信号のデューティが50%であれば、交流成分のみで問題はないが、デューティが50%からずれてくるほど、平均した直流成分が大になってきて飽和するので、デューティ範囲が制限される。
これを防ぐには、パルストランスのコアにギャップを入れるが、損失が大きくなるため、一般には、ギャップなしで使用されている(図8のパルストランスT2も同様。)。
望ましいのは、図9(B)に示すように、OFF時にパルストランスが自由な電圧(直流部がゼロ)に保持できることである。
(c2)パルストランスのインダクタンスと波形
図9(B)にパルス波形の模式図を示すが、パルストランスのインダクタンスが小さいと図9(B)のDが大きくなる。Dが大きくなってもMOSFETQ4のゲート電圧が下がらないように図8のようにダイオードD4を入れてあるが、Dが余り大きいとダイオードD4では対応できずにゲート電圧が下がってしまう。したがって、一定のインダクタンスが必要になる。また、パルストランスのリーケージインダクタンスが大きいと波形の立ち上がり時間tが大きくなってしまい。高速応答、及び高周波での使用が望めなくなるので、パルストランスのコアにギャップを入れないことが望ましい。
(c3)デューティと高電圧発生
例えば、図8において、ON時の電圧と、デューティとの関係で、OFF時に一次巻線に次のような高電圧が発生する。
ON時の電圧:15V、デューティ:50%、
OFF時の電圧=15×0.5/(1−0.5)=15V
ON時の電圧:15V、デューティ:70%、
OFF時の電圧=15×0.7/(1−0.7)=35V
ON時の電圧:15V、デューティ:90%、
OFF時の電圧=15×0.9/(1−0.9)=135V
したがって、素子の耐圧を大きくするため沿面距離を大きくしたりするので、規模が大きくなる。図8の一次側には、そのOFF時のエネルギーを消費させるものがない。パルストランスの巻数比を2:1にすれば半分の電圧で済む。また、負荷となるMOSFETQ4のゲートにOFF時の高電圧がかからないようにすることが必要である。
(c4)ゲート駆動回路と高速性
上記したように、式(2)で示される問題があり、駆動抵抗を大きくできない。これは、立ち下がり時でも同じで、立ち下がり時間はOFF時の駆動抵抗と入力容量Cissとで定まる時定数で決まってしまう。
なお、特許文献2にもMOSFETのフォトカプラでPWM信号でドライブしていることは記載されているが、応答の時間を速くするような技術は開示されていない。
特開平6−216739号公報 特開平5−137349号公報
本発明の目的は、上記のことを考慮し、スイッチング用のMOSFETのゲートを広範囲に亘ってデューティが変化するPWM信号で駆動できるようにさせることであり、さらには、パルストランスを微分回路として使用した絶縁タイプの駆動技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の主要構成は、入力されたPWM信号を微分し、微分した立ち上がり波形の電圧をゲートの入力容量にホールドさせることによりMOSFETのゲートを駆動し、入力容量にホールドされた電圧を、立ち下がり微分波形を基に放電回路(スイッチング素子)で引き抜いて放電させる構成とした。
上記課題を解決するために、具体的には、請求項1に記載の発明は、MOSFETのゲートを駆動するゲート駆動装置であって、入力される幅が可変なパルス波形を受けて微分し、該パルス波形の立ち上がり微分波形と立ち下がり微分波形を出力する微分回路と、前記ゲートに対してシリアルに接続された第1のスイッチング素子を有し、前記立ち上がり微分波形の電圧により該第1のスイッチング素子をオンすることで該ゲートの入力容量に対して前記立ち上がり微分波形の電圧をホールドさせるホールド回路と、前記ゲートに対して並列に配置された第2のスイッチング素子を有し、前記立ち下がり微分波形を基に第2のスイッチング素子をオンすることで、該ゲートにホールドされている電圧を放電させる放電回路と、を備えた。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記幅が可変なパルス波形を出力するスイッチング回路と、前記スイッチング回路に直列に接続されるコンデンサと、を有し、前記微分回路は、前記コンデンサを介して前記パルス波形を受ける一次巻線と微分された波形を出力する二次巻線からなるトランスであり、該一次巻線及び二次巻線は、該入力されるパルス波形を微分し、前記立ち上がり微分波形及び前記立ち下がり微分波形を出力する構成とした。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2に記載の発明において、前記第1のスイッチング素子は、前記立ち上がり微分波形を受けたときだけ、前記微分回路と前記ゲートの間をオンにし、前記立ち上がり微分波形を受けていないときは、オフにする構成とした。
請求項4に記載の発明は請求項1、2又は3に記載の発明において、前記放電回路は、前記立ち下がり微分波形により所定のバイアス電圧を生成するツエナーダイオードを有し、そのバイアス電圧を受けて、前記第2のスイッチング素子に対して前記ゲートにホールドされた電圧を放電させる構成とした。
請求項5に記載の発明は、入力される直流電圧をスイッチングするためのMOSFETと、該MOSFET素子から出力されるスイッチング波形信号の所定成分を出力させるフィルタリング回路と、該フィルタリング回路の出力を受けて所望の値と比較し、比較結果に応じた幅の所定周波数の幅変調パルス波形を出力する検出信号生成手段と、前記ゲートに対してシリアルに接続された第1のスイッチング素子を有し、前記立ち上がり微分波形の電圧により該第1のスイッチング素子をオンすることで該ゲートの入力容量に対して前記立ち上がり微分波形の電圧をホールドさせるホールド回路と、前記ゲートに対して並列に配置された第2のスイッチング素子を有し、前記立ち下がり微分波形により第2のスイッチング素子をオンすることで、該ゲートにホールドされている電圧を放電させる放電回路とを有するゲート駆動装置と、を備えた。
請求項1〜5に記載のいずれか発明によれば、入力される幅が可変なパルス波形を受けて微分し、MOSFETのゲートの入力容量に対して前記前記立ち上がり微分波形の電圧をホールドさせ、そのゲートにホールドされている電圧を立ち下がり微分波形を基に放電回路で積極的に放電させる構成なので、高周波動作、高速性が確保できる。したがって、デューティ変化範囲が広範囲なPWM信号でゲートを駆動できる。また、それをインバータに利用できる。
請求項3の発明によれば、パルストランスで微分回路を構成しているので、従来に比し、遙かに低いインダクタンスにすることができ、小型、軽量な構成できる。プリント基板
パターン(銅箔)でも構成できるインダクタンスである。また、その分、リーケージインダクタンスも低くなり、かつ飽和の可能性も低い。
本発明の実施形態を図を基に説明する。図1は、本発明のMOSFETのゲート駆動回路に係る第1の実施形態の構成を示す図、図2は、図1における放電回路4の変形例を示す図、図3は、図1の第1の実施形態の動作を説明するための模式的な波形図、図4は、第1の実施形態と従来技術の波形の違いを実測で示す図、図5は、第1の実施形態の各種デューティによる実測の波形図、図6は、本発明のインバータに係る第2の実施形態の構成を示す図、図7は、第2の実施形態の動作を説明するための図である。
図1を基に、本発明の特徴的構成及び動作について説明する。図1において、端子1と端子2の間に直流電圧が印加され、端子3にパルス幅が可変な、或いはPWM変調の制御パルスが印加される。入力電圧は、駆動するためのパワー源となるものである。スイッチング回路1は、MOSFETで構成されるスイッチング素子Q1,Q2を有し、制御パルスがON時(ハイレベル)にスイッチング素子Q1がONになり、スイッチング素子Q2がOFFになる。制御パルスがOFF(ローレベル)のときは、その逆の論理になる。そのときのスイッチング回路1の出力は、入力パルス波形Aとして、図3のように示される。図3では、最初の波形のデューティは、つまりT1/(T1+T2)がほぼ50%であるが、その後につづく波形は50%以上と、50%以下の各波形の例を示している。
入力パルス波形Aは、直列接続の抵抗R3及びコンデンサC1を介して微分回路2へ入力される。微分回路2は、低インダクタンスのパルストランスT1で構成され、図3の微分波形Bに示す微分された波形を出力する。パルストランスT1は、例えば、ギャップ無しのトロイダルコアに10ターンのバイファイラ巻きとして構成され、インダクタンスが6.6μH、リーケージインダクタンス0.3μHの特性を有する。これは、従来用いていたパルストランスのインダクタンスが3.6mH、リーケージインダクタンス5.6μHぐらいのオーダであったのに比べ、非常に小さな値である。これには、この発明のパルストランスT1が微分波形を出力するのに対して、従来のパルストランスは、入力パルス波形を忠実に伝送するための伝送用であったことの違いがある。
入力パルス波形のON時に実線矢印のようにスイッチング素子Q1−抵抗R3―コンデンサC1−微分回路2の順に電流が流れる。このとき、抵抗R3、コンデンサC1及びパルストランスT1の構成によって、入力パルス波形が制限され、そのON期間中にパルストランスT1に貯えられる励磁エネルギーが少なくて済むので、入力パルス波形のOFF時の一次巻線電圧を低く抑える効果がある。
また、微分されることもあって、直流分による励磁エネルギーが少ないことから、飽和の問題や、図9(A)の波形の問題もなくなる。
また、入力パルス波形のOFF時にパルストランスT1やコンデンサC1に貯えられたエネルギーが、図1の点線矢印のように放出されるが、この放出エネルギーは、少なく、かつ入力パルス波形が微分されることもあって、入力パルス波形のデューティとは、関係無く一定であるため、従来技術で説明(上記(c3)を参照)したように、デューティにより高電圧が、駆動対象であるMOSFETQ4にかかる恐れは無くなり、そのための防御回路は不要となった。
パルストランスT1からは、図3のように、入力パルス波形の立ち上がりによって生ずる立ち上がり微分波形と、立ち下がりによって生ずる立ち下がり微分波形が出力される。立ち上がり微分波形によって、実線矢印のようにホールド回路3のダイオードD1がONにされ、入力容量Cissを有するMOSFETQ4のゲートへ印加される。立ち上がり微分波形が無くなるとダイオードD1がOFFになり、入力容量Cissに立ち上がり微分波形のピーク電圧が実質的にホールドされる。もちろん、MOSFETQ4のゲート電流が流れるが実質的に無視できる程度である。このとき、図1のスイッチング素子Q3(これもMOSFETで構成できる。)は、OFFにされている。
ホールド回路3は、図3のようにダイオードD1で構成されているが、スイッチング回路の一種であり、立ち上がり微分波形そのものでON、OFFできる素子であれば、トランジスタや、FETでもよい。
放電回路4は、立ち下がり微分波形でバイアス電圧を生成するダイオードD3、ツエナーダイオードD2,及び抵抗R4と、そのバイアス電圧でON、OFFするスイッチング素子Q3で構成される。先ず、立ち上がり微分波形が到来したときは、ダイオードD3は、OFFであり、ツエナーダイオードD2は、ON動作しているため、バイアス電圧は生じない。したがって、このとき、スイッチング素子Q3は、OFFである。
立ち下がり微分波形が到来したときは、図1の点線矢印のように電流が流れ、ダイオードD3は、ONであり、立ち下がり微分波形がツエナーダイオードD2に印加され、これによってバイアス電圧が生じる。このバイアス電圧を抵抗R4を介して印加することにより、スイッチング素子Q3は、ON状態となり(ソースードレイン間が短絡)、MOSFETQ4のゲートの入力容量Cissにホールドされていたピーク電圧が、強制的に放電させられる。
図1の実施形態における、主な各部の動作波形を図3に示す。MOSFETQ4のゲート駆動する波形は、図3のゲート駆動波形Cに示す通りであり、ゲート駆動波形Cの立ち上がりは、パルストランスT1からの立ち上がり微分波形で決定づけられ、そのピーク値が入力容量Cissでホールドされ、パルストランスT1からの立ち下がり微分波形を基にスイッチング素子Q3によって、ホールド電圧が引き抜かれて放電される。したがって、入力容量Cissに対しては低インピーダンス(抵抗)で強制的に充電及び放電を行うので、ゲート駆動波形の立ち上がり時間、立ち下がり時間を短くすることができる。
そのため、制御パルス(PWM信号)の周波数を高周波にすることができること、デューティの可変範囲を広くすることができる。例えば、図3の最下段に示すように、従来技術の場合は、例えば、ゲートを90%のように高くすると、ゲート駆動波形の占有時間が立ち上がり時間及び立ち下がり時間で一杯になり、波高値が下がってしまい、使えなくなってくる。第1の実施形態では、この点が改善されている。
第1の実施形態と従来技術のデューティが低い場合の実測データ上で差異を示したものが、図4である。図4で、(A)及び(B)は、従来技術でのゲート駆動波形の波形測定結果で、(A)がデューティ1.2%、(B)がデューティ70%の場合である。同様に、図4で、(C)及び(D)は、第1の実施形態によるゲート駆動波形の波形測定を行った結果であり、(C)がデューティ1.2%、(D)がデューティ70%の場合である。いずれの場合も、Vinが入力パルス波形で、Voutがゲート駆動波形である。従来技術では、図4(A)のデューティ1.2%のVoutが図4(B)のデューティ70%のVoutに比べ、かなり下がっていて使えない状態であるが、第1の実施形態では、図4(C)デューティ1.2%のVoutが図4(D)のデューティ70%のVoutに比べるのに対して下がってはいるが、僅かであり、使用に耐える。
さらに図4(A)と図4(C)とを比較すると、図4(A)では、Voutの立ち上がりが、Vinの立ち上がりに対して約150nS遅れているが、図4(C)では、Voutの立ち上がりが、Vinの立ち上がりに対して約60nSの遅れですんでいる。図4では、明確ではないが、立ち下がり時間に関しては、第1の実施形態と従来技術では、さらに大きな差がある。このように第1の実施形態では、改善されているのが歴然とした差があることが理解できる。
図5に、第2の実施形態によって、入力パルス波形のデューティを1.2%(A)、70%(B)、96%(C)のそれぞれに変化させた場合のゲート駆動波形Cを示す。図5は、デューティ96%では、波高値が下がり始めてはいるが、使用可能なデューティ範囲が1.6%〜96%まであることを示している。
図2は、スイッチング素子Q3をPチャンネルのMOSFETを使用したため、図1でNチャンネルのMOSFETを使用したときのツエナーダイオードD2の位置及びダイオードD1の位置とは、異なった位置にツエナーダイオードD2及びダイオードD1を配したものであり、動作は、図1と同じである。
このようなMOSFETのゲート駆動回路を200V入力のスイッチング電源に使用したとすれば、従来技術ではデューティ0.9、第1の実施形態ではデューティ0.95まで可能であるとすれば、前者は200×デューティ0.9=180Vまで、後者は190Vまで出力できることになる。また、同じ条件でインバータに使用すれば、出力電圧100Vを出力するのに、前者は100/0.9=110V必要であり、後者は100/0.95=105Vで済むことになる。つまり、デューティ分だけ効率が良くなる、あるいは動作範囲が条件の限度近くまで広がると言える。
次に図6及び図7を用いて、第2の実施形態として、第1の実施形態を応用したインバータについて説明する。図6は、入力される正弦波の電圧を変換して出力する正弦波インバータの構成例であって、第1の実施形態は図6のゲート駆動回路6として4個使われており、またゲート駆動回路6の駆動対象であるMOSFETがQ5〜Q8であって、スイッチング用に用いられている。
図6において、L1及びC4は、フィルタを構成し、例えば、出力される正弦波の周波数をほぼ通過させるフィルタである。MOSFETQ5,Q6,Q7及びQ8は、スイッチング機能素子として用いられ、例えば150KHzのPWM信号でゲート駆動回路6によって駆動される。フィルタリング回路7は、MOSFETQ5,Q6,Q7及びQ8からのスイッチング波形を受けて、所望の正弦波の周波数成分のみを通過させて出力させるためのフィルタである。
MOSFETQ5,Q6,Q7及びQ8の駆動の仕方には、例えば差動方式と極性切替方式がある。以下の説明では、所望の正弦波の周波数、PWM信号のそれぞれを、例えば50Hz(半周期:10mS)、150kHzとして説明する。差動方式の場合は、図7(A)に示すように10mS単位で、MOSFETQ5及びQ8がONのとき、MOSFETQ6及びQ7がOFFにされ、次の10mSにMOSFETQ5及びQ8がOFF、MOSFETQ6及びQ7がONになるよう、これを繰り返し制御される。そして、ONの時間帯には、150kHzのパルス幅が可変なパルス列が入っており、このON時間帯であっても、実質的にはこの150kHzのデューティでON、OFFされている。また、150kHz成分のON,OFFのデューティは、MOSFETQ5及びQ8と、MOSFETQ6及びQ7とでは、位相が逆転している。したがって、出力電圧Voutは次の式3で示される。
(式3)出力電圧Vout=
入力電圧Vin×{Ton1(Q5、8)―Ton2(Q7,6)}/Ts
ただし、Ts=Ton1+Ton2(1/Ts=150kHz)
式3によれば、Ton1=80%、Ton2=20%のデューティで駆動するとすれば、AC100Vの正弦波電圧(ピーク値で141V)を出力するためには、入力電圧Vinは235V必要になる。しかし、Ton1=90%、Ton2=10%のデューティであればVin=176V、さらに、Ton1=95%、Ton2=5%のデューティにできれば、Vin=157Vに下げることができる。つまり、デューティが高いほど効率が良くなる。そのためには、第1の実施形態で説明した構成、つまり図6のゲート駆動回路6が有効である。
図6の検出信号生成手段5は、フィルタリング回路7の出力を受けて、その大きさを検出して、レファレンス値と比較し、その差に応じたデューティの150kHzのパルス列信号を生成し、それを半周期10mSのパルスを基に、図7(A)に示すように各位相にあった波形信号を生成して、ゲート駆動回路6へ送る。ゲート駆動回路6の動作は、第1の実施形態で説明したとおりである。レファレンス値を可変することにより、フィルタリング回路7の出力電圧も可変でき、それに応じて150kHzのデューティも変わる。
また、図6におけるMOSFETQ5,Q6,Q7及びQ8を駆動する極性切替方式について、概略説明する。この場合、MOSFETQ5,Q6,Q7及びQ8は、図7(B)に示される各信号で駆動される。MOSFETQ5,Q6は、10mS毎に交互に150kHzのPW変調信号で駆動される。その結果、出力電圧Voutは、次の式4で示される。なお、図7(B)の波形信号は、図6の検出信号生成手段5によって、生成され、ゲート駆動回路6によって、駆動される。
(式4)出力電圧Vout=
入力電圧Vin×Ton(Q5、7)/Ts
ただし、Ton(Q5、7)/Ts(1/Ts=150kHz)は、PW
M変調信号のデューティ相当になる。
この極性切替方式であれば、デューティ70%で141Vを出力するためには、Vin=201V以上あれば良く、デューティ84%で141Vを出力するためには、Vin=168V以上あれば良いことになる。これも差動式同様、デューティが高いほど効率が良くなる。そのためには、ゲート駆動回路6から、150kHzでもデューティの高くとれる駆動信号が必要になり、第1の実施形態の構成が有効になる。
本発明のMOSFET駆動回路に係る第1の実施形態の構成を示す図である。 図1における放電回路4の変形例を示す図ある。 第1の実施形態の動作を説明するための模式的な波形図ある。 第1の実施形態と従来技術の波形の違いを実測で示す図ある。 第1の実施形態の各種デューティによる実測の波形図ある。 本発明のインバータに係る第2の実施形態の構成を示す図ある。 第2の実施形態の動作を説明するための図である。 従来技術を説明するための構成図である。 従来技術を説明するための波形図である。
符号の説明
1 スイッチング回路
2 微分回路
3 ホールド回路
4 放電回路
5 検出信号生成手段
6 ゲート駆動回路
7 フィルタリング回路
Q4 MOSFET

Claims (5)

  1. MOSFETのゲートを駆動するゲート駆動装置であって、
    入力される幅が可変なパルス波形を受けて微分し、該パルス波形の立ち上がり微分波形と立ち下がり微分波形を出力する微分回路と、
    前記ゲートに対してシリアルに接続された第1のスイッチング素子を有し、前記立ち上がり微分波形の電圧により該第1のスイッチング素子をオンすることで該ゲートの入力容量に対して前記立ち上がり微分波形の電圧をホールドさせるホールド回路と、
    前記ゲートに対して並列に配置された第2のスイッチング素子を有し、前記立ち下がり微分波形を基に第2のスイッチング素子をオンすることで、該ゲートにホールドされている電圧を放電させる放電回路と、を備えたことを特徴とするゲート駆動装置。
  2. 前記幅が可変なパルス波形を出力するスイッチング回路と、前記スイッチング回路に直列に接続されるコンデンサと、を有し、
    前記微分回路は、前記コンデンサを介して前記パルス波形を受ける一次巻線と微分された波形を出力する二次巻線からなるトランスであり、該一次巻線及び二次巻線は、該入力されるパルス波形を微分し、前記立ち上がり微分波形及び前記立ち下がり微分波形を出力することを特徴する請求項1に記載のゲート駆動装置。
  3. 前記第1のスイッチング素子は、前記立ち上がり微分波形を受けたときだけ、前記微分回路と前記ゲートの間をオンにし、前記立ち上がり微分波形を受けていないときは、オフにすることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲート駆動装置。
  4. 前記放電回路は、前記立ち下がり微分波形により所定のバイアス電圧を生成するツエナーダイオードを有し、そのバイアス電圧を受けて、前記第2のスイッチング素子に対して前記ゲートにホールドされた電圧を放電させることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のゲート駆動装置。
  5. 入力される直流電圧をスイッチングするためのMOSFETと、
    該MOSFET素子から出力されるスイッチング波形信号の所定成分を出力させるフィルタリング回路と、
    該フィルタリング回路の出力を受けて所望の値と比較し、比較結果に応じた幅の所定周波数の幅変調パルス波形を出力する検出信号生成手段と、
    前記ゲートに対してシリアルに接続された第1のスイッチング素子を有し、前記立ち上がり微分波形の電圧により該第1のスイッチング素子をオンすることで該ゲートの入力容量に対して前記立ち上がり微分波形の電圧をホールドさせるホールド回路と、
    前記ゲートに対して並列に配置された第2のスイッチング素子を有し、前記立ち下がり微分波形により第2のスイッチング素子をオンすることで、該ゲートにホールドされている電圧を放電させる放電回路とを有するゲート駆動装置と、
    を備えたインバータ装置。
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