JP4745442B2 - 複合対物レンズ、回折素子、光ヘッド装置、光情報装置、対物レンズ駆動方法および制御装置 - Google Patents

複合対物レンズ、回折素子、光ヘッド装置、光情報装置、対物レンズ駆動方法および制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスクなどの光情報媒体に対する情報の記録および/または再生に用いられる光学素子、および対物レンズの傾きの制御に関する。
高密度・大容量の記憶媒体として、ピット状パターンを有する光ディスクを用いる光メモリ技術は、ディジタルオーディオディスク、ビデオディスク、文書ファイルディスク、さらにはデータファイルディスクと用途を拡張しつつ、実用化されてきている。微小に絞られたレーザ光を用いて、光ディスクへの情報記録再生が高い信頼性のもとに首尾よく遂行されるための機能は、回折限界の微小スポットを形成する集光機能、光学系の焦点制御(フォーカスサーボ)とトラッキング制御、およびピット信号(情報信号)検出に大別される。
近年、光学系設計技術の進歩と光源である半導体レーザ素子の短波長化により、従来以上の高密度の記憶容量を持つ光ディスクの開発が進んでいる。高密度化のアプローチとしては、光ディスク上へレーザ光を微小に絞る集光光学系の開口数(NA)を大きくすることが検討されている。その際、問題となるのが光軸の傾き(いわゆるチルト)による収差の発生量の増大である。NAを大きくすると、チルトに対して発生する収差量が大きくなる。これを防ぐためには、光ディスクの基板の基材厚(透明カバー層の厚さ)を薄くすれば良い。
光ディスクの第1世代といえるコンパクトディスク(CD)は、赤外光(波長λ3は780nm〜820nm)とNA=0.45の対物レンズを使用し、ディスクの基材厚は1.2mmである。第2世代のDVD(Digital Versatile Disc)は赤色光(波長λ2は630nm〜680nm、標準波長650nm)と、NA=0.6の対物レンズを使用し、ディスクの基材厚は0.6mmである。そして、第3世代の光ディスク(Blu−ray Disc)は青色光(波長λ1は390nm〜415nm、標準波長405nm)と、NA=0.85の対物レンズを使用し、ディスクの基材厚は0.1mmである。
なお、本明細書中では、基材厚(基板厚さ)とは、情報媒体である光ディスクのレーザ光入射面から情報記録面までの厚さを指す。
このように、高密度光ディスクの基材厚は薄くされている。経済性、装置の占有スペースの観点から、上記基材厚や記録密度の互いに異なる複数種類の光ディスクを記録再生できる光情報装置が望まれる。そのためには異なる基材厚の光ディスク上に回折限界までレーザ光を集光することのできる集光光学系を備えた光ヘッド装置が必要である。
また、基材の厚いディスクを記録再生する場合には、ディスク表面より奥の方にある記録面上にレーザ光を集光する必要があるので、焦点距離をより長くしなければならない。
基材厚0.6mmで対応波長λ2(赤色光)の光ディスクと、基材厚0.1mmで対応波長λ1(青色光)の光ディスクの互換再生や、互換記録を目的とする構成が提案されている。特許文献1および非特許文献1は、波長選択位相板を対物レンズと組み合わせる構成を開示しており、この構成を図37および図38を参照して説明する。
図37は、光ヘッド装置の構成を示している。発光波長λ1=405nmの青色光源を有する青色光光学系51より出射した平行光はビームスプリッター161および波長選択位相板205を透過して、対物レンズ50によって、基材厚0.1mmの光ディスク9(第3世代光ディスク)の情報記録面に集光される。光ディスク9で反射した光は逆の経路をたどって青色光光学系51の検出器で検出される。発光波長λ2=650nmの赤色光源を有する赤色光光学系52より出射した発散光はビームスプリッター161で反射し、波長選択位相板205を透過して、対物レンズ50によって、基材厚0.6mmの光ディスク10(第2世代光ディスク:DVD)の情報記録面に集光される。光ディスク10で反射した光は逆の経路をたどって赤色光学系52の検出器で検出される。
対物レンズ50は平行光が入射した時に基材厚0.1mmを透過して集光されるように設計されており、DVDに対する記録・再生の際は基材厚の違いによって球面収差が発生する。この球面収差を補正するために、赤色光学系52より出射するレーザ光を発散光にすると共に、波長選択位相板205を用いている。対物レンズ50に発散光を入射させると新たな球面収差が発生するので、基材厚の違いによって発生する球面収差をこの新たな球面収差でうち消すとともに、波長選択位相板205によっても波面を補正している。
図38(a)は波長選択位相板205の平面図であり、図38(b)は波長選択位相板205の側面図である。波長選択位相板205は、波長λ1での屈折率をn1、h=λ1/(n1−1)として、高さh、3hの位相段差205aで構成される。波長λ1の光に対して、高さhにより生じる光路差は波長λ1であり、これは位相差2πに相当するため、位相差0と同じである。このため、位相分布に影響を与えず、光ディスク9の記録再生には影響を与えない。一方、波長λ2の光に対しては、波長λ2での波長位相板205の屈折率をn2とすると、h/λ2×(n2―1)≒0.6λ、すなわち波長の整数倍ではない光路差が生じる。この光路差による位相差を利用して、先に述べた収差補正を行っている。
特許文献2は、屈折型の対物レンズと回折素子を組み合わせる構成を開示している。この例では、NAの大きな対物レンズを用いて高密度光ディスクの記録あるいは再生を行う光ヘッド装置において、DVDなどの従来型光ディスクの記録あるいは再生も行うために鋸歯状回折素子を用いる。青色光に対して鋸歯高さは光路長2λとし、2次回折光を使用する。赤色光では1次回折が生じる。ブレーズ方向は凸レンズ型とし、屈折レンズの色収差補正を行う。このとき赤色光の方が回折次数が低いため、相対的に凹レンズ作用となり、ワーキングディスタンスを大きくできると言う効果を得ている。
また、特許文献2は、格子断面形状が階段形状であって、この階段状断面形状の1段差は単位段差の整数倍であって、その単位段差を、波長λ1の第1レーザ光に対して約1.25波長の光路差を与える段差とする構成も開示しており、この構成を図39(a)に示す。
波長λ1は390nm〜415nmであって、格子の1周期の形状は、回折素子の外周側から光軸側に向かって段差d1の0倍、1倍、2倍、3倍という順番の高さの階段状である。青色光に対しては図39(b)のように格子形状と同じ方向に位相が変化して凸レンズ作用を発揮し、赤色光に対しては図39(c)のように格子形状と逆の方向に位相が変化して凹レンズ作用を発揮する。このため、青色光に対しては屈折レンズでの色収差を補正する効果がある。かつ、赤色光では凹レンズ作用により、ワーキングディスタンス(対物レンズ表面と光ディスクの表面との間隔)を大きくできるという効果を得ている。
特許文献3は、赤外光光源と対物レンズの間にリレーレンズを入れることで、赤外光(波長λ3は780nm〜820nm)とNA0.45の対物レンズを使用して、基材厚が1.2mmの第1世代光ディスクと他の種類の光ディスクとの間で互換性のある装置を提案している。
次に、ディスクチルト対策について説明する。特許文献4は、ディスクチルトに対する対策として対物レンズを傾けることを開示しており、これを図40を参照して説明する。2分割光検出器262の光検出領域263と光検出領域264の出力を差動増幅器265によって演算し、その信号をA/D変換器266によってデジタル化する。そのデジタル信号を演算処理装置267によって演算した結果をD/A変換器268によってアナログ化する。そのアナログ信号に基づいてドライバー回路269によってアクチュエータ270を駆動して図示していない対物レンズを傾ける。アクチュエータと対物レンズの例は、特許文献5に開示されており、これを図41を参照して説明する。フォーカスエラー信号に応じた電流If1、If2がフォーカシングコイル201、202にそれぞれ流れる。この電流によって発生した磁界をマグネット204が受けて、対物レンズ206の搭載されたレンズホルダ203が上下方向に動く。電流If1、If2の大きさを制御することにより、図面の左右方向にレンズホルダ203と対物レンズ206を傾ける。
次に、高密度光ディスクの基材の厚さが薄くされ、低密度の光ディスクとは基材の厚さが異なっている点や、最適な開口数が異なっている点に着目する。経済性、装置の占有スペースの観点から、上記基材厚や記録密度の異なる光ディスクを記録再生できる光情報装置が望まれる。そのためには、異なる基板の厚さの光ディスク上に、異なる開口数によって回折限界までレーザ光を集光することのできる集光光学系を備えた光ヘッド装置が必要である。
特開平10−334504号公報 特開2004−071134号公報 特開2004−281034号公報 特開平10−312565号公報 特開平5−114154号公報
ISOM2001 セッションWe−C−05(予稿集第30頁)
特許文献1および2はいずれも、赤色光(波長λ2は630nm〜680nm)とNA0.6の対物レンズを使用し基材厚が0.6mmの第2世代光ディスク(以下DVDと表記する)と、青色光(波長λ1は390nm〜415nm)とNA0.85の対物レンズを使用し基材厚が0.1mmの第3世代光ディスク(以下BDと表記する)の互換方法についてのみしか開示していない。また、特許文献3は、赤外光(波長λ3は780nm〜820nm)とNA0.45の対物レンズを使用し基材厚が1.2mmの第1世代光ディスク(以下CDと表記する)と他の種類の光ディスクとの互換方法を開示しているが、リレーレンズを必要とする。
本発明は、CDとDVDとBDの間で互換性のある複合対物レンズを提供する。
本発明の複合対物レンズは、回折素子と屈折型レンズとを備えた複合対物レンズであって、前記回折素子は第1の格子を備え、前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、波長λ1の青色光と、波長λ2の赤色光と、波長λ3の赤外光のそれぞれに対する前記回折素子の材料の屈折率のうちの最大値および最小値の間の値をncとし、J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、(J×λ1)と(K×λ2)と(L×λ3)とが略等しく、前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、前記1段差d1は、(J×λ1)、(K×λ2)および(L×λ3)のそれぞれを1/(M×(nc−1))倍した値のうちの最大値および最小値の間の値であることを特徴とする。
本発明の複合対物レンズは、回折素子と屈折型レンズとを備えた複合対物レンズであって、前記回折素子は第1の格子を備え、前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、波長λ1の青色光、波長λ2の赤色光および波長λ3の赤外光に対する前記回折素子の材料の屈折率は、それぞれnb、nr、niであって、J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、(J×λ1)/(nb−1)と(K×λ2)/(nr−1)と(L×λ3)/(ni−1)とが略等しく、前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、前記1段差d1は、(J×λ1)/(nb−1)、(K×λ2)/(nr−1)および(L×λ3)/(ni−1)のそれぞれを(1/M)倍した値のうちの最大値および最小値の間の値であることを特徴とする。
ある実施形態によれば、前記第1の格子の前記1段差d1は、前記青色光に対して約1.25波長の光路差を与え、前記赤色光に対して約0.75波長の光路差を与え、前記赤外光に対して約0.62波長の光路差を与え、前記第1の格子の1周期の階段レベル数は8レベルである。
ある実施形態によれば、前記第1の格子は、前記青色光の第1の次数の回折効率が50%以上であり、前記赤色光の第2の次数の回折効率が50%以上であり、前記赤外光の第3の次数の回折効率が50%以上であり、前記第1の次数に対して、前記第2および第3の次数の極性が逆である。
ある実施形態によれば、前記第1の格子は、前記青色光の+2次回折光の回折効率が50%以上であり、前記赤色光の−2次回折光の回折効率が50%以上であり、前記赤外光の−3次回折光の回折効率が50%以上である。
ある実施形態によれば、前記回折素子は、第1の領域と、前記第1の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第2の領域とを含み、前記第1の領域に前記第1の格子が形成されている。
ある実施形態によれば、前記第2の領域には第2の格子が形成されており、前記第2の格子の断面形状は階段形状であり、前記第2の格子の階段形状の1段差は、前記青色光に対して約1.25波長の光路差を与え、前記第2の格子の1周期の階段レベル数は4レベルである。
ある実施形態によれば、前記回折素子は、前記第2の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第3の領域をさらに含み、前記第3の領域には第3の格子が形成されており、前記第3の格子の前記青色光の所定の次数の回折効率は、前記青色光の前記所定の次数以外の次数の回折効率よりも高く、前記赤色光の所定の次数の回折効率よりも高く、前記赤外光の所定の次数の回折効率よりも高い。
ある実施形態によれば、前記回折素子は、前記第2の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第3の領域をさらに含み、前記第3の領域には第3の格子が形成されており、前記第3の格子の断面形状は階段形状であり、前記第3の格子の1段差は、前記青色光に対して約0.25波長の光路差を与え、前記第3の格子の1周期の階段レベル数は4レベルである。
ある実施形態によれば、前記回折素子は、前記第2の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第3の領域をさらに含み、前記第3の領域には第3の格子が形成されており、前記第3の格子の断面形状は鋸歯形状であり、前記鋸歯形状の高さは、前記青色光に対して約1波長の光路差を与える高さである。
ある実施形態によれば、前記青色光は、前記回折素子によって凸レンズ作用を受け、前記赤色光および前記赤外光は、前記回折素子によって凹レンズ作用を受ける。
ある実施形態によれば、前記青色光の焦点距離よりも前記赤色光の焦点距離の方が長く、前記赤色光の焦点距離よりも前記赤外光の焦点距離の方が長い。
ある実施形態によれば、前記複合対物レンズは、第1の透明部を有する第1の情報媒体の第1の情報記録面上と、前記第1の透明部より厚い第2の透明部を有する第2の情報媒体の第2の情報記録面上と、前記第2の透明部より厚い第3の透明部を有する第3の情報媒体の第3の情報記録面上とに光を収束させ、前記第1、第2および第3の領域を通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、前記第1の透明部を介して収束させ、前記第1および第2の領域を通過した前記赤色光を前記第2の情報記録面上に、前記第2の透明部を介して収束させ、前記第1の領域を通過した前記赤外光を前記第3の情報記録面上に、前記第3の透明部を介して収束させる。
ある実施形態によれば、前記複合対物レンズは、第1の透明部を有する第1の情報媒体の第1の情報記録面上と、前記第1の透明部より厚い第2の透明部を有する第2の情報媒体の第2の情報記録面上と、前記第2の透明部より厚い第3の透明部を有する第3の情報媒体の第3の情報記録面上とに光を収束させ、前記第1の領域は、通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、前記第1の透明部を介して収束させ、通過した前記赤色光を前記第2の情報記録面上に、前記第2の透明部を介して収束させ、通過した前記赤外光を前記第3の情報記録面上に、前記第3の透明部を介して収束させ、前記第2の領域は、通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、前記第1の透明部を介して収束させ、通過した前記赤色光を前記第2の情報記録面上に、前記第2の透明部を介して収束させ、前記第3の領域は、通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、前記第1の透明部を介して収束させる。
ある実施形態によれば、前記回折素子は、前記屈折型レンズとは別の光学素子に形成されている。
ある実施形態によれば、前記光学素子の1面は平面であり、前記回折素子は、前記光学素子の前記平面上に形成されている。
ある実施形態によれば、前記光学素子の1面は凹面であり、前記回折素子は、前記光学素子の前記凹面上に形成されている。
ある実施形態によれば、前記回折素子は、前記対物レンズ面上に形成されている。
本発明の回折素子は、屈折型レンズと組み合わせて複合対物レンズを形成するための回折素子であって、前記回折素子は第1の格子を備え、前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、波長λ1の青色光と、波長λ2の赤色光と、波長λ3の赤外光のそれぞれに対する前記回折素子の材料の屈折率のうちの最大値および最小値の間の値をncとし、J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、(J×λ1)と(K×λ2)と(L×λ3)とが略等しく、前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、前記1段差d1は、(J×λ1)、(K×λ2)および(L×λ3)のそれぞれを1/(M×(nc−1))倍した値のうちの最大値および最小値の間の値である。
本発明の回折素子は、屈折型レンズと組み合わせて複合対物レンズを形成するための回折素子であって、前記回折素子は第1の格子を備え、前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、波長λ1の青色光、波長λ2の赤色光および波長λ3の赤外光に対する前記回折素子の材料の屈折率は、それぞれnb、nr、niであって、J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、(J×λ1)/(nb−1)と(K×λ2)/(nr−1)と(L×λ3)/(ni−1)とが略等しく、前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、前記1段差d1は、(J×λ1)/(nb−1)、(K×λ2)/(nr−1)および(L×λ3)/(ni−1)のそれぞれを(1/M)倍した値のうちの最大値および最小値の間の値である。
ある実施形態によれば、前記第1の格子の前記1段差d1は、前記青色光に対して約1.25波長の光路差を与え、前記赤色光に対して約0.75波長の光路差を与え、前記赤外光に対して約0.62波長の光路差を与え、前記第1の格子の1周期の階段レベル数は8レベルである。
本発明の光ヘッド装置は、前記複合対物レンズを備えた光ヘッド装置であって、前記光ヘッド装置は、波長λ1の青色光を出射する第1の光源と、波長λ2の赤色光を出射する第2の光源と、波長λ3の赤外光を出射する第3の光源とを備え、前記複合対物レンズは、前記第1の光源から出射された青色光を、厚さt1の基材を通して第1の情報媒体の記録面上へ集光させ、前記第2の光源から出射された赤色光を、厚さt2の基材を通して第2の情報媒体の記録面上へ集光させ、前記第3の光源から出射された赤外光を、厚さt3の基材を通して第3の情報媒体の記録面上へ集光させ、前記光ヘッド装置は、第1、第2および第3の情報媒体からの反射光を受けて、受光した光量に応じた電気信号を出力する光検出部をさらに備え、t1<t2<t3である。
本発明の光情報装置は、前記光ヘッド装置と、前記第1、第2および第3の情報媒体を回転させるモーターと、前記光ヘッド装置から得られる信号に基づいて、前記モーター、前記複合体物レンズおよび前記第1、第2および第3の光源の制御および駆動を行う電気回路とを備える。
本発明の光情報装置は、レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を情報媒体へ収束させる対物レンズと、前記対物レンズの傾きを調整するアクチュエータと、前記情報媒体で反射したレーザ光を受けて、受光した光量に応じた電気信号を出力する光検出部と、前記光検出部が出力した電気信号に基づいて、前記アクチュエータの動作を制御する制御部とを備え、前記アクチュエータは、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の内周側にあるときには、チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記アクチュエータは、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の外周側にあるときには、前記対物レンズを前記情報媒体の傾きに応じて傾けることを特徴とする。
ある実施形態によれば、前記アクチュエータは、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の中心と前記情報媒体の半径方向の位置R0との間にあるときには、前記チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記アクチュエータは、前記対物レンズの位置が前記位置R0よりも外側にあるときには、前記対物レンズを前記情報媒体の傾きに応じて傾ける。
ある実施形態によれば、前記位置R0は、前記情報媒体の中心から25mm以上35mm以下の位置である。
ある実施形態によれば、前記対物レンズは、基材厚が互いに異なる複数種類の情報媒体の記録面へ前記レーザ光を収束し、前記アクチュエータは、前記複数種類の情報媒体のうちの基材厚のより厚い情報媒体の内周側に、前記対物レンズが位置するときには、前記チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記アクチュエータは、前記基材厚のより厚い情報媒体の外周側に、前記対物レンズが位置するときには、前記基材厚のより厚い情報媒体の傾きに応じて前記対物レンズを傾ける。
ある実施形態によれば、前記アクチュエータは、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の特定領域内にあるときには、前記チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記アクチュエータは、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の前記特定領域よりも外側にあるときには、前記対物レンズを前記情報媒体の傾きに応じて傾ける。
ある実施形態によれば、前記特定領域は、試し記録のための領域と、前記情報媒体の素性を示す情報が記録された領域と、記録情報の種類や属性を記録するための領域と、著作権保護のための情報を記録した情報領域とのうちの何れかである。
本発明の対物レンズ駆動方法は、光情報装置が備える対物レンズを駆動する対物レンズ駆動方法であって、前記光情報装置は、レーザ光を出射する光源と、前記対物レンズの傾きを調整するアクチュエータと、情報媒体で反射したレーザ光を受けて、受光した光量に応じた電気信号を出力する光検出部と、前記光検出部が出力した電気信号に基づいて、前記アクチュエータの動作を制御する制御部とを備え、前記対物レンズは、前記光源から出射されたレーザ光を前記情報媒体へ収束させる対物レンズであり、前記対物レンズ駆動方法は、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の内周側にあるときには、チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持する工程と、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の外周側にあるときには、前記対物レンズを前記情報媒体の傾きに応じて傾ける工程とを包含することを特徴とする。
ある実施形態によれば、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の中心と前記情報媒体の半径方向の位置R0との間にあるときには、前記チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記対物レンズの位置が前記位置R0よりも外側にあるときには、前記対物レンズを前記情報媒体の傾きに応じて傾ける。
ある実施形態によれば、前記対物レンズは、基材厚が互いに異なる複数種類の情報媒体の記録面へ前記レーザ光を収束し、前記複数種類の情報媒体のうちの基材厚のより厚い情報媒体の内周側に、前記対物レンズが位置するときには、前記チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記基材厚のより厚い情報媒体の外周側に、前記対物レンズが位置するときには、前記基材厚のより厚い情報媒体の傾きに応じて前記対物レンズを傾ける。
ある実施形態によれば、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の特定領域内にあるときには、前記チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の前記特定領域よりも外側にあるときには、前記対物レンズを前記情報媒体の傾きに応じて傾ける。
本発明の制御装置は、レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を情報媒体へ収束させる対物レンズと、前記対物レンズの傾きを調整するアクチュエータと、前記情報媒体で反射したレーザ光を受けて、受光した光量に応じた電気信号を出力する光検出部とを備えた光情報装置に搭載されたときに、前記光検出部が出力した電気信号に基づいて、前記アクチュエータの動作を制御する制御装置であって、前記制御装置は、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の内周側にあるときには、チルト補正動作は行わずに前記対物レンズを略水平に保持し、前記制御装置は、前記対物レンズの位置が前記情報媒体の外周側にあるときには、前記対物レンズを前記情報媒体の傾きに応じて傾けるように前記アクチュエータを制御することを特徴とする。
本発明によれば、赤外光、赤色光および青色光を、CD、DVDおよびBDのうちの対応する情報媒体へ集光させることができる複合対物レンズが提供される。このように、本発明によれば、CDとDVDとBDの間で互換性のある複合対物レンズが提供される。
(a)は、本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図であり、(b)は、その断面形状によって生じる青色光に対する位相変調量を示す図であり、(c)は、その断面形状によって生じる赤色光に対する位相変調量を示す図であり、(d)は、その断面形状によって生じる赤外光に対する位相変調量を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図であり、(b)は位相変化を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態による回折素子の1周期の間の断面形状を示す図であり、(b)は、その断面形状によって生じる青色光に対する位相変調量を示す図であり、(c)は、その断面形状によって生じる赤色光に対する位相変調量を示す図であり、(d)は、その断面形状100によって生じる赤外光に対する位相変調量を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態による上面に格子形状を形成した光学素子を示す図であり、(b)は下面に格子形状を形成した光学素子を示す図である。 本発明の実施形態による複合対物レンズを示す図である。 本発明の実施形態による光学素子を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態による中周部における回折素子の1周期の断面形状を示す図であり、(b)は、その断面形状によって生じる青色光に対する位相変調量を示す図であり、(c)は、その断面形状によって生じる赤色光に対する位相変調量を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態による外周部における回折素子の1周期の断面形状を示す図であり、(b)は、その断面形状によって生じる青色光に対する位相変調量を示す図であり、(c)は、その断面形状によって生じる赤色光に対する位相変調量を示す図であり、(d)は、その断面形状によって生じる赤外光に対する位相変調量を示す図である。 本発明の実施形態による回折効率を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態による外周部における回折素子の1周期の断面形状を示す図であり、(b)は、その断面形状によって生じる青色光に対する位相変調量を示す図であり、(c)は、その断面形状によって生じる赤色光に対する位相変調量を示す図であり、(d)は、その断面形状によって生じる赤外光に対する位相変調量を示す図である。 本発明の実施形態による複合対物レンズを示す図である。 本発明の実施形態による光ヘッド装置を示す図である。 本発明の実施形態による光情報装置を示す図である。 本発明の実施形態によるレンズチルト補正制御動作を示す図である。 本発明の実施形態による光ディスクの構造を示す図である。 本発明の実施形態によるレンズチルト補正制御動作を示す図である。 本発明の実施形態によるレンズチルト補正制御動作を示す図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態による対物レンズを示す図である。 本発明の実施形態による対物レンズアクチュエータを示す図である。 本発明の実施形態によるコンピュータを示す図である。 本発明の実施形態による光ディスクプレーヤー(カーナビゲーションシステム)を示す図である。 本発明の実施形態による光ディスクレコーダーを示す図である。 本発明の実施形態による光ディスクサーバーを示す図である。 本発明の実施形態による車両を示す図である。 光ヘッド装置を示す図である。 (a)は光学素子の平面図であり、(b)は光学素子の断面図である。 (a)は、回折素子の断面形状を示す図であり、(b)は、その断面形状によって生じる青色光に対する位相変調量を示す図であり、(c)は、その断面形状によって生じる赤色光に対する位相変調量を示す図である。 光ヘッド装置を示す図である。 対物レンズアクチュエータを示す図である。 光ディスクを示す図である。
(実施形態1)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態における回折素子の1周期の間の形状と、その形状によって生じる位相変調量を説明する。回折素子は光学素子の一種であり、周期構造を有する。
図1(a)は、回折素子の1周期の間の断面形状100を示す図である。図1(a)は、基材上に形成した格子の物理的形状(断面形状100)を示している。図1(b)は、断面形状100によって生じる青色光に対する位相変調量を示している。図1(c)は、断面形状100によって生じる赤色光に対する位相変調量を示している。図1(d)は、断面形状100によって生じる赤外光に対する位相変調量を示している。
図1(a)に示す断面形状100は、回折素子131(図15〜図17、図23および図24)の1周期の間の断面形状である。複合対物レンズ110(図16、図23および図24)は、回折素子131と対物レンズ(屈折型レンズ)14とを備えている。複合対物レンズ110およびそれを備えた装置の説明は後述する。
図1(a)において、縦方向は基材の光軸方向の厚さあるいは高さを示している。素子材料を例えばBK7とすると、青色レーザ光に対する素子材料の屈折率nbは、nb=1.5302となる。ポリオレフィン系の樹脂では、例えばnb=1.522程度となる。
1段差d1は、青色レーザ光に対して光路長差が約1.25波長になる量、すなわち位相差が約2π+π/2になる量にする。1段差d1を単位段差とする。例えば、単位段差d1は基材が石英であれば、
d1=λ1/(nb−1)×1.25=0.96μmとなる。
また、同様に樹脂であれば、d1=0.97μmとなる。
図1(a)は、単位段差d1によって生じる光路差が、青色波長λ1の1.25倍であることを示している。単位段差d1によって生じる光路差は、段差×(nb−1)なので、1.25というのは段差×(nb−1)をλ1によって割り算した値である。図1(b)、図1(c)および図1(d)では、単に光路差/波長と表記したが、整数部分を差し引いた以外は同様の意味である。
格子の1段差をd1にすると、この形状による青色光に対する位相変調量は2π+π/2の整数倍となる。これは実質的に、図1(b)に示すように位相変調量が1段あたりπ/2であることになる。
一方、赤色レーザ光に対する素子材料の屈折率をnrとすると、素子材料がBK7の場合はnr=1.5142となり、ポリオレフィン系の樹脂では例えばnr=1.505程度となる。段差d1によって赤色レーザ光に発生する光路長差は、基材が石英の場合も樹脂の場合もd1×(nr−1)/λ2≒0.75となる。すなわち、波長の約3/4倍となり、位相変調量は1段あたり約−π/2となる。
また、赤外線レーザ光に対する素子材料の屈折率をniとすると、素子材料がBK7の場合はni=1.51となり、ポリオレフィン系の樹脂では例えばni=1.501程度となる。段差d1によって赤外線レーザ光に発生する光路長差は、基材が石英の場合も樹脂の場合もd1×(ni−1)/λ3≒0.625となる(すなわち約0.62〜0.63)。すなわち、波長の約2/3倍となり、位相変調量は1段あたり波長の−1/3倍と考えることができ、位相に置き換えると約−2π/3となる。
図1(a)に示すように、格子の1段差をd1にし、階段状の断面形状にする。図1(a)に示す格子の1周期の階段形状は、7個の段差によって分けられた8個の部分(0段目部分から7段目部分)を有する形状であり、このような形状を本明細書中では、階段レベル数が8レベルの階段形状と表現する。すなわち、(M−1)個の段差によって分けられたM個の部分を有する形状を、階段レベル数がMレベルの階段形状と表現する。ここでMは自然数である。また、本明細書中ではMレベルの階段形状をM段の階段形状を表現することもある。段差、レベル、段は、(M−1)、M、Mの関係にある。
図1(a)に示す8レベルの階段形状では、青色レーザ光に対しては、1段1段重ねていくと、図1(b)に示すように位相変調量が1段あたりπ/2ずつ変化する。すなわち光路長差はλ1の+1/4ずつ変化する。4段形成(3段差形成)することにより位相が2π変化し、+1次回折光の回折効率が約80%と、計算(スカラー計算)され、回折次数の中で、+1次回折光が最も強くなる。図1(a)では、8段重ねて(7段差)、1周期p1を形成している。4段あたり位相が2π変化するので、青色光に対しては、1周期p1は周期p2の2周期と同等である。周期p2は周期p1の半分である。周期p1の周期構造と捉えれば、青色光は+2次回折光の回折効率が約80%となって、+2次回折光が最も強いことになる。
赤色レーザ光に対しては、1段1段重ねていくと、図1(c)に示すように位相変調量が1段あたり−π/2ずつ変化する。すなわち光路長差はλ2の−1/4ずつ変化する。4段形成することにより位相が2π変化し、−1次回折光の回折効率が約80%と、計算(スカラー計算)され、回折次数の中で、−1次回折光が最も強くなる。図1(a)では、8段重ねて1周期p1を形成している。4段あたり位相が−2π変化するので、赤色光に対しては、1周期p1は周期p2の2周期と同等である。周期p2は周期p1の半分である。周期p1の周期構造と捉えれば、赤色光は−2次回折光の回折効率が約80%となって、−2次回折光が最も強いことになる。なお、回折次数が負であるのは、回折次数が正の場合とは逆方向に光が曲がることを意味している。
回折素子の1周期の間の段数が増えると一般に回折効率が悪くなるので、回折素子の形状に関しては段数を減らす方向で考えるのが常識であった。しかし、本願発明者らは、その常識に反して発想を転換し、回折素子の形状を上述したような段差d1および階段レベル数にすることにより、青色光、赤色光および赤外光がCD、DVDおよびBDに対して必要な回折効率およびワーキングディスタンスを確保できることを見出した。
4段の階段形状は、青色光の5波長、赤色光の3波長分の段差にあたり、青色、赤色光に対しては波長の整数倍のため、各周期ごとの位相変化が2πの整数倍の鋸歯ブレーズ形状の近似となり、高い回折効率を得ることができる。しかし赤外光λ3に対しては青色光の5波長、赤色光の3波長分の段差はλ3×5/2、つまり、2.5波長分の段差に当たるので、回折効率は低い。8段の階段形状は、赤外光に対しては、図1(d)に示すように周期p1の中に3周期の周期構造があるのと同等であり、周期p1の周期構造に対して−3次回折光の回折効率が60%程度発生し、すべての回折次数の中で−3次回折光が最も強くなる。ここで、−3次回折光が強くなる理由は、単純に各段差が赤外光に与える位相を順に加えていくと理解できる。このことを、図2を参照して説明する。
図2(a)は図1(a)と同じ断面形状100を示している。単純に各段差が赤外光に与える位相を順に加えていくと、位相変化は図2(b)に示すようになり、周期p1を形成する7段差8レベルの階段形状は、点線のような鋸歯形状に近似される。点線の鋸歯形状の高さは赤外光の3波長に相当するため、−3次回折が強く生じる。
青色光では、周期p1を形成する7段差8レベルの階段形状は、青色光2波長の高さの鋸歯形状に近似されるので、+2次回折光が強く生じる。青色光に対する鋸歯形状は、赤外光に対する鋸歯形状とは逆方向の形状である。
赤色光では、周期p1を形成する7段差8レベルの階段形状は、赤色光2波長の高さの鋸歯形状に近似されるので、−2次回折光が強く生じる。赤色光に対する鋸歯形状は、赤外光に対する鋸歯形状とは同じ方向の形状である。
図1(a)に示す断面形状を1周期とする回折格子の回折効率をスカラー計算によって計算した。その結果、回折効率は図3のようになった。図3において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの1段差の実寸法、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色光(波長λ1)の+2次回折光と赤色光(波長λ2)の−2次回折光の回折効率は約80%、赤外光(波長λ3)の−3次回折光の回折効率は約60%であり、いずれも50%を越えているので、他の次数より大きくなる。青色光、赤色光だけでなく、赤外光の回折効率も50%以上にできたのは、図1(a)に示す構造によるものである。各設計波長はλ1=408nm、λ2=660nm、λ3=780nmである。
ここで、図1(a)に示す構造について考察する。各段差が生じさせる光路差を単純に加算して、その結果が近似する鋸歯形状を考える。鋸歯形状の高さは、青色光では1.25波長の8倍の10波長分、赤色光では0.75波長の8倍の6波長分、赤外光では0.625波長の8倍の5波長分となる。すなわちすべての波長に対してその整数分の高さになっている。これを青色波長のJ波長分、赤色波長のK波長分、赤外波長のL波長分と置き換える。近似される鋸歯形状の物質的な高さをHとすると下記関係になる。
H≒(J×λ1)/(nb−1)
≒(K×λ2)/(nr−1)
≒(L×λ3)/(ni−1)
屈折率がほぼ同じであると近似すれば、(J×λ1)と(K×λ2)と(L×λ3)とがほぼ同じ組み合わせになる。J、K、Lは自然数であり、波長の大小関係を考慮すると、J>K>Lとなる。階段レベル数は8であるが、これを自然数Mと表記すると、MはJ、K、Lのいずれとも異なっている。同じであれば、同じになった変数に対応する波長に対しては段差が1波長分の光路差になり、その波長に対しては実質的に位相差を生じない。また、J>M>Kの関係になっている。これは、1段差が生じさせる光路差が青色光1波長より長く、赤色光1波長よりも短いことに対応している。また、青色光波長の約2倍が赤外光の波長であるため、J=2Lが望ましい。
さらに1段の段差によって生じる光路差は青色光波長のJ/M倍、赤色光のK/M倍、赤外光のL/M倍である。(J×λ1)/(nb−1)と、(K×λ2)/(nr−1)と、(L×λ3)/(ni−1)が等しい場合には、その1/M倍に1段差d1を定めれば3種類の波長の光の回折効率を極大にできる。しかし、3つの値にずれがあるときは、(J×λ1)/(nb−1)、(K×λ2)/(nr−1)、(L×λ3)/(ni−1)のそれぞれを(1/M)倍した値の中から最小値と最大値を選び、1段差d1をその範囲内から選ぶことによって、3種類の波長の光の回折効率を高くすることができる。高い回折効率を得るために、3つの値の最小値と最大値は、3つの値の平均値に対して±10%の範囲内にあることが望ましい。言い換えると、3つの値は、最小値と最大値とが平均値に対する±10%の範囲内であるように、略等しいことが望ましい。
また、屈折率は略等しいことを勘案して、3種類の波長の光の屈折率をすべてncと近似してもよい。この場合、(J×λ1)と、(K×λ2)と、(L×λ3)が等しければ、その1/(M×(nc−1))倍に1段差d1を定めれば3種類の波長の光の回折効率が極大となる。しかし、3つの値にずれがあるときは、(J×λ1)、(K×λ2)、(L×λ3)のそれぞれを1/(M×(nc−1))倍した値の中から最小値と最大値を選び、1段差d1をその範囲内から選ぶことによって、3種類の波長の光の回折効率を高くすることができる。なお、本明細書中において「AとBとが等しい」とはAとBとがちょうど等しい場合のみならず、互いの値のずれが例えば±10%程度の範囲内である場合も指す。
ここで、波長がλ1〜λ3の範囲での屈折率の範囲を考察する。素子材料がBK7であれば、屈折率は1.51〜1.53となり、素子材料がポリオレフィン系の樹脂であれば、屈折率は1.50〜1.52である。これら以外の材料でも、波長がλ1〜λ3の範囲における屈折率の最小値と最大値との間の1つの値ncを屈折率の代表としたとき、誤差は例えば2%となり、高々数%であることがわかる。高い回折効率を得るために、(J×λ1)、(K×λ2)、(L×λ3)の3つの値の最小値と最大値は、3つの値の平均値に対して±10%の範囲内にあることが望ましい。言い換えると、3つの値は、最小値と最大値とが平均値に対する±10%の範囲内であるように、略等しいことが望ましい。
上記考察から、J=2L>M>K>Lを満たす組み合わせを考えると、すでに説明した組み合わせ、
(J,K,L,M)=(10,6,5,8)
以外に例えば下記が考えられる。
(10,6,5,7)
(10,6,5,9)
(8,5,4,7)
(8,5,4,6)
(6,4,3,5)
Jをさらに大きくすれば他にも組み合わせがある。自然数J、K、L、Mにおいて、J>M>K>L、かつ、J×λ1≒K×λ2≒L×λ3を満たす組み合わせを選び、1段差d1を青色光波長のJ/M倍とし、(M−1)段差Mレベルの階段状断面形状であれば、3種類の波長の光の回折効率を極大化または極大に近くし、青色光の回折方向を赤色光や赤外光とは反対方向にすることができる。
本実施形態の説明で示した、3種類の波長の光に対していずれもほぼ回折効率を極大にできる光学素子構成はこれまではなかった。
本実施形態の説明で示した光学素子構成により、赤外光および赤色光に対して青色光の回折次数を正負逆にできる。従って、波長間の収差補正効果や、焦点位置の移動効果を発揮させるために必要な回折素子の最小ピッチを広くでき、回折素子の製作を容易に、また計算通りの回折光量を得やすくできるという効果がある。
また、回折作用による色分散は屈折作用とは逆方向であるので、青色レーザ光に凸レンズ作用をおよぼすように回折素子を設計すれば、屈折型の凸レンズ(対物レンズ14(図16))と組み合わせたときに数nm以内の波長変化に対する色収差、とりわけ焦点距離の波長依存性を相殺して低減できるという効果がある。さらに、赤色光および赤外光に対しては凹レンズ作用をおよぼすので作動距離(ワーキングディスタンス:WD)を長くできるという効果がある。青色光の焦点距離よりも赤色光の焦点距離の方が長く、赤色光の焦点距離よりも赤外光の焦点距離の方が長い。
(実施形態2)
次に(J,K,L,M)=(10,6,5,7)に基づく、回折素子131(図15〜図17、図23および図24)の1周期の形状を図4に示す。J/M≒1.43なので、1段差d1は青色波長の約1.43倍の光路差に相当し、階段レベル数は7レベルである。各波長の回折効率を計算した結果を図5に示す。図5において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの段差、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色光(波長λ1)の+3次回折光の回折効率は約50%、赤色光(波長λ2)の−1次回折光の回折効率は90%以上、赤外光(波長λ3)の−2次回折光の回折効率は70%以上であり、いずれも50%を越えているので、他の次数より大きくなる。特に、赤色光の回折効率を高くできることが本構成の長所である。各設計波長はλ1=408nm、λ2=660nm、λ3=780nmである。
(実施形態3)
次に(J,K,L,M)=(10,6,5,9)に基づく回折素子131の1周期の形状を図6に示す。J/M≒1.11なので、1段差は青色波長の約1.11倍の光路差に相当し、階段レベル数は9レベルである。各波長の回折効率を計算した結果を図7に示す。図7において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの段差、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色光(波長λ1)の+1次回折光の回折効率は90%以上、赤色光(波長λ2)の−3次回折光の回折効率は60%以上、赤外光(波長λ3)の−4次回折光の回折効率は約50%であり、青色光と赤色光は回折効率が50%を越えている。赤外光も他の複数の次数に残り50%が分散するので、−4次回折光の回折効率が他の次数より大きくなる。特に、青色光の回折効率を高くできることが本構成の長所である。各設計波長はλ1=408nm、λ2=660nm、λ3=780nmである。
(実施形態4)
次に(J,K,L,M)=(8,5,4,7)に基づく回折素子131の1周期の形状を図8に示す。J/M≒1.14なので、1段差は青色波長の約1.14倍の光路差に相当し、階段レベル数は7レベルである。各波長の回折効率を計算した結果を図9に示す。図9において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの段差、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色光(波長λ1)の+1次回折光の回折効率は90%以上、赤色光(波長λ2)の−2次回折光の回折効率は70%以上、赤外光(波長λ3)の−3次回折光の回折効率は50%以上であり、回折効率が50%を越えており、他の次数より大きくなる。特に、青色光の回折効率を高くできることが本構成の長所である。各設計波長はλ1=408nm、λ2=650nm、λ3=780nmである。
(実施形態5)
次に(J,K,L,M)=(8,5,4,6)に基づく回折素子131の1周期の形状を図10に示す。J/M≒1.33なので、1段差は青色波長の約1.33倍の光路差に相当し、階段レベル数は6レベルである。各波長の回折効率を計算した結果を図11に示す。図11において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの段差、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色光(波長λ1)の+2次回折光の回折効率は60%以上、赤色光(波長λ2)の−1次回折光の回折効率は90%以上、赤外光(波長λ3)の−2次回折光の回折効率は60%以上であり、回折効率が50%を越えており、他の次数より大きくなる。特に、赤色光の回折効率を高くできることが本構成の長所である。各設計波長はλ1=408nm、λ2=650nm、λ3=780nmである。
(実施形態6)
次に(J,K,L,M)=(6,4,3,5)に基づく回折素子131の1周期の形状を図12に示す。J/M≒1.2なので、1段差は青色波長の約1.2倍の光路差に相当し、階段レベル数は5レベルである。各波長の回折効率を計算した結果が、図13である。図13において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの段差、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色光(波長λ1)の+1次回折光の回折効率は70%以上、赤色光(波長λ2)の−1次回折光の回折効率は70%以上、赤外光(波長λ3)の−2次回折光の回折効率は50%以上であり、回折効率が50%を越えており、他の次数より大きくなる。特に、レベル数が小さいため波長が設計波長からずれた場合の回折効率変化が特に小さいことが本構成の長所である。各設計波長はλ1=408nm、λ2=650nm、λ3=780nmである。
(実施形態7)
一定数の段差毎に高さをリセットせず、そのまま高くしていき周期構造を活用しない位相段差素子という形の光学素子を構成することも可能である。図14に示すように、段差を例えば、青色波長の約1.25倍の光路差を生じさせる量に設定すれば青色光には正の位相を与え、赤色光および赤外光には逆に負の位相を与えることができる。図14(a)は、回折素子の1周期の間の断面形状100を示す図である。図14(b)は、断面形状100によって生じる青色光に対する位相変調量を示している。図14(c)は、断面形状100によって生じる赤色光に対する位相変調量を示している。図14(d)は、断面形状100によって生じる赤外光に対する位相変調量を示している。
(実施形態8)
上述の実施形態で説明した格子形状を用いた光学素子(回折素子131)の一部分の例を、図15を参照して説明する。図15(a)は上面に格子形状(位相段差)を形成した例である。凸レンズ型のフレネルレンズを近似した形になっており、波長λ1の青色レーザ光を回折して、凸レンズ作用を及ぼす。波長λ2の赤色光やλ3の赤外光に対しては、負の次数の回折によって凹レンズ作用を及ぼす。光学素子の断面形状が実施形態7で説明した位相段差の場合は、周期的に高さをリセットせず、そのまま高さを変えていく。位相段差は、波長λ2の赤色光やλ3の赤外光に対しては、負の位相変化によって凹レンズ作用を及ぼす。なお、下面に格子形状または位相段差を形成する場合は図15(b)のような形にすればよい。図15では平面上に回折素子を一体形成した例を示したが、反対側の凹面上など、曲面上に形成することも可能である。
光学素子131の1面は平面である場合は、回折素子は、その光学素子131の平面上に形成されていてもよい。また、光学素子131の1面は凹面である場合は、回折素子は、光学素子131の凹面上に形成されていてもよい。
回折素子は、対物レンズ(屈折型レンズ)14とは別の光学素子に形成されていてもよいし、対物レンズ面上に形成されていてもよい。
次に、図16を参照して、CD/DVD/BDの互換レンズである複合対物レンズ110を説明する。複合対物レンズ110は、光学素子131と対物レンズ14とを備えている。
光学素子131は回折素子であるが、実施形態7の位相段差型の光学素子であってもよい。回折素子131の屈折面は、片面または両面に形成しても良い。青色光に対して凸レンズ型の回折素子または位相段差素子に凹面の屈折面を組み合わせてレンズパワーを相殺すると、光学素子131全体として青色光の基準波長に対するレンズパワーをゼロにすることができる。そうすれば、光学素子131と組み合わせて用いる屈折型の対物レンズ14を、光ディスク9の基材厚t1の透明層9Aを通して開口数NA1以上によって光を収束できるよう設計すればよいので、対物レンズ14の製造時の検査が容易にできるという効果がある。光ディスク9の表面から記録面91までの領域が透明層9Aである。
いずれにせよ、対物レンズ14は、波長λ1の青色レーザ光を、光学素子131によって変調した後に収束させて光ディスク9の基材厚t1の透明層9Aを通して記録面91上へ集光するように設計される。また、波長λ2の赤色レーザ光を、光学素子131によって変調した後に収束させて光ディスク10の基材厚t2の透明層10Aを通して記録面101上へ集光するように設計される。光ディスク10の表面から記録面101までの領域が透明層10Aである。さらに、波長λ3の赤外線レーザ光も、光学素子131によって変調した後に収束させて光ディスク11の基材厚t3の透明層11Aを通して記録面111上へ集光するように設計される。光ディスク11の表面から記録面111までの領域が透明層11Aである。各波長のレーザ光は波長の違いと、前述した回折次数の違い(あるいは位相段差から与えられる位相の違い)、そして、屈折型対物レンズ14の波長に依存する屈折率の違い(分散)を利用して、光を異なる基材厚の透明層を通したときに収束できるように設計できる。
CDとDVDとBDはそれぞれ光を収束する際に適した開口数NAが異なる。BDに適した開口数NA1は0.85以上である。DVDに適した開口数NA2は0.6〜0.67程度である。CDに適した開口数NA3は0.45〜0.55程度である。これらより開口数が小さければレーザ光を記録面上において十分に小さく絞ることができない。また、これらより開口数が大きすぎれば、光ディスクが変形して傾いた場合等に大きな波面の乱れが生じ、安定な情報記録や再生に適さない。NA3を、NA2やNA1に比べて小さくするために、光学素子131には光軸を中心とした同心円状の領域を3カ所設ける。
中周領域131Bは、最内周の領域131Cよりも回折素子の光軸から離れている。外周部131Fは、中周領域131Bよりも回折素子の光軸から離れている。
最内周の領域131Cに上述の実施例で述べた、回折素子(あるいは位相段差)を形成する。最内周領域131Cに入射した赤外線レーザ光63は点線のように約1.2mmの透明基材を通して情報記録面111上に収束される。最内周領域131Cおよびその外側に設けた中周領域131Bに入射した赤色レーザ光62は、約0.6mmの透明基材を通して情報記録面101上に収束される。最内周領域131Cおよび中周領域131Bおよびそれらの外側に設けた外周領域131Fに入射した青色レーザ光61は、約0.1mmの透明基材を通して情報記録面91上に収束される。
このように最内周領域131Cは赤外光のCD、赤色光のDVD、青色光のBDすべてに兼用する領域である。最も短波長の青色光は屈折対物レンズ14の分散が大きい上に、焦点深度が浅いので軸上色収差の補正を行うことが望ましい。軸上色収差の補正は、光学素子131の回折素子部分を凸レンズ作用を持つように設計することよって実現できる。上述の実施例の回折素子構造を用いれば、赤外色光(点線)や赤色光(2点鎖線)では、青色光の場合とは逆の作用を受けるので、凹レンズ作用が発揮され、焦点距離が長くなる。特に赤外光は赤色光より波長が長いために凹レンズ作用を強く受ける。このため、焦点距離は青色光より赤色光、赤色光より赤外光が長くなる。そして、赤色光や赤外光の焦点位置をより対物レンズ14から遠くへ移動することができて、光ディスク10および11の厚い基材を通して焦点を結ぶことができる。つまり、対物レンズ14表面と光ディスク10および11の表面との間隔、すなわち作動距離(ワーキングディスタンス:WD)を確保できるという効果がある。
図17は光学素子(回折素子)131を示す。図17(a)は光学素子131の平面図、図17(b)は図16と同様の光学素子131の断面図である。図16を参照して説明したとおり、光学素子131の断面構造は、内中周境界131Aの内側(内周部131C)と、外側(内中周境界131Aと中外周境界131Eの間の中周部131B)と、さらにその外側(中外周境界131Eと有効範囲131Dとの間の外周部131F)とで互いに異なる。
内周部131Cは、光学素子131と光軸との交点、すなわち中心を含む領域である。この領域は、赤外線レーザ光を用いて光ディスク11の記録・再生を行う際も、赤色レーザ光を用いて光ディスク10の記録・再生を行う際も、青色レーザ光を用いて光ディスク9の記録・再生を行う際も使用する。
中周部131Bは、赤色レーザ光を用いて光ディスク10の記録・再生を行う際と、青色レーザ光を用いて光ディスク9の記録・再生を行う際に使用する。赤外線レーザ光を用いて光ディスク11の記録・再生を行う際は、この領域を通過した赤外線レーザ光は収束せず、NA3をNA1およびNA2より小さくする。外周部131Fは、青色レーザ光を用いて光ディスク9の記録・再生を行う際のみに使用する。赤色レーザ光を用いて光ディスク10の記録・再生を行う際や赤外線レーザ光を用いて光ディスク11の記録・再生を行う際は、この領域を通過した赤色レーザ光や赤外線レーザ光は収束せず、NA2をNA1より小さくする。
内周部131Cの輪帯構造部分は、回折素子や位相段差型の素子として上述してきた断面形状を有している。中周部131Bや、外周部131Fについて、図18〜図22を参照して説明する。
図18を参照して、中周部131Bにおける回折素子131の1周期の形状と、その形状によって生じる位相変調量を説明する。
図18(a)は中周部131Bにおける回折素子131の1周期の物理的断面形状(階段状の格子形状)100Bを示している。図18(b)は、断面形状100Bによって生じる青色光に対する位相変調量を示している。図18(c)は、断面形状100Bによって生じる赤色光に対する位相変調量を示している。
図18(a)において縦方向は素子表面の光軸に沿った高さを示している。青色レーザ光に対する素子材料の屈折率はnbである。段差の一単位として、青色レーザ光に対して光路長差が約1.25波長、すなわち位相差が約2π+π/2になる量を単位段差d2にする。
格子の1段差がd2であり、階段レベル数4レベルで階段幅の比が1:1:1:1の階段状の断面形状100Bでは、青色光に対する位相変調量は2π+π/2の整数倍となり、これは実質的に、位相変調量が1段あたりπ/2であることになる。
一方、赤色レーザ光に対する素子材料の屈折率をnrとすると、段差d2によって赤色レーザ光に発生する光路長差は、d2×(nr−1)/λ2である。一般的な光学材料では光路長差が、波長の約3/4倍となり、位相変調量は1段あたり約−π/2となる。
従って、図18(a)に示すように、格子の1段差をd2にし、4段の階段状の断面形状にすると、青色レーザ光に対しては、段差を重ねていくと、図18(b)のように位相変調量が1段あたりπ/2ずつ変化する。すなわち光路長差はλ1の+1/4ずつ変化する。図19において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの段差、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色レーザ光(波長λ1)の+1次回折光の回折効率が約80%と、計算(スカラー計算)され、回折次数の中で最も強くなる。
赤色レーザ光に対しては、段差を重ねていくと、図18(c)のように位相変調量が1段あたり−π/2ずつ変化する。すなわち光路長差はλ2の−1/4ずつ変化する。図19に示すように、赤色レーザ光(波長λ2)の−1次回折光の回折効率が約80%と、計算(スカラー計算)され、回折次数の中で最も強くなる。
このとき、赤外線レーザ光(波長λ3)で最も強く回折するのが−1次回折光であるが、その回折効率は図19に示したように40%以下である。他の次数の回折効率も±2次回折光の回折効率が15%程度であるのを超えるものはなく、どれも弱い。中周部131Bを通ったいずれの回折次数の赤外光も、内周部131Cを通った最も回折効率の高い次数の赤外光と、同じ点に収束しないように設計すると共に、いずれの次数の回折効率も40%未満となるようにすることによって、CDに対する開口数NA3をNA1やNA2に比べて小さくし、CDの再生あるいは記録を安定に行うことができるという効果がある。
つぎに、図20を参照して、外周部131Fにおける回折素子131の1周期の形状と、その形状によって生じる位相変調量を説明する。
図20(a)は外周部131Fにおける回折素子131の1周期の物理的断面形状(階段状の格子形状)100Fを示している。図20(b)は、断面形状100Fによって生じる青色光に対する位相変調量を示している。図20(c)は、断面形状100Fによって生じる赤色光に対する位相変調量を示している。図20(d)は、断面形状100Fによって生じる赤外光に対する位相変調量を示している。
図20(a)において縦方向は段差を示している。青色レーザ光に対する素子材料の屈折率はnbである。段差の一単位として、青色レーザ光に対して光路長差が約0.25波長、すなわち位相差が約π/2になる量を単位段差d3とする。単位段差d3の実寸法は、d3=λ1/(nb−1)×0.25となる。
一方、赤色レーザ光に対する素子材料の屈折率をnrとすると、段差d3によって赤色レーザ光に発生する光路長差は、d3×(nr−1)/λ2であり、一般的な光学材料では波長の約0.15倍となり、位相変調量は1段あたり約0.3πとなる。同様に赤外光に対しては、光路長差は波長の約0.13倍となり、位相変調量は1段あたり約0.26πとなる。
そこで、図20(a)に示すように、格子の1段差をd3にし、階段レベル数4レベルで階段幅の比がほぼ1:1:1:1の階段状の断面形状にして、段差を重ねていくと、図20(b)に示すように、青色レーザ光に対しては、位相変調量が1段あたりπ/2ずつ変化する。すなわち光路長差はλ1の+1/4ずつ変化する。図21において横軸は樹脂材料を素子材料としたときの段差、縦軸は回折効率である。縦の点線で示したあたりに段差を設定すれば、青色レーザ光(波長λ1)の+1次回折光の回折効率が約80%と、計算(スカラー計算)され、回折次数の中で、最も強くなる。
そして、赤色レーザ光に対しては、段差を重ねていくと、図20(c)のように位相変調量が1段あたり0.3πずつ変化する。すなわち光路長差はλ2の0.15倍ずつ変化する。図21に示すように、赤色レーザ光(波長λ2)は+1次回折光の回折効率が約50%と、計算(スカラー計算)され、回折次数の中で、最も強くなるが、これは、青色レーザ光と同じ次数なので、光ディスク10に対しては収差が大きく、集光されない。また、凹レンズ作用を受ける−1次回折光の回折効率は10%以下であり、十分弱い。従って、赤色レーザ光の光ディスク10に対する開口数を小さくし、光ディスク9を青色レーザ光によって記録・再生するときの開口数NA1が光ディスク10を赤色レーザ光によって記録・再生するときの開口数NA2よりも大きい(NA1>NA2)という条件を実現できる。
赤外光についても同様であり、NA1>NA3という条件を実現できる。
外周部131Fに形成された格子の青色光の所定の次数(例えば+2次)の回折効率は、青色光のその次数以外の次数の回折効率よりも高い。青色光の所定の次数(例えば+2次)の回折効率は、赤色光の所定の次数(例えば−2次)の回折効率よりも高く、また、赤外光の所定の次数(例えば−3次)の回折効率よりも高い。
上記の構成により、格子ピッチが比較的狭くなる外周部131Fの格子高さを低くできるので、製作が容易であり、かつ赤色レーザ光の光ディスク10に対する開口数を小さくし、赤外線レーザ光の光ディスク11に対する開口数を小さくし、光ディスク9を青色レーザ光によって記録・再生するときの開口数NA1が開口数NA2やNA3よりも大きいという条件を実現できるという効果がある。
次に、図22を参照して、外周部131Fの他の実現方法を説明する。図22は、外周部131Fにおける回折素子の1周期の断面形状と、その形状によって生じる位相変調量を示している。
図22(a)は外周部131Fにおける回折素子131の1周期の物理的断面形状(櫛歯形状)を示している。図22(b)は、その断面形状によって生じる青色光に対する位相変調量を示している。図22(c)は、その断面形状によって生じる赤色光に対する位相変調量を示している。図22(d)は、その断面形状によって生じる赤外光に対する位相変調量を示している。
図22(a)において縦方向は光軸方向の鋸歯形状深さを示している。青色レーザ光に対する素子材料の屈折率はnbである。鋸歯形状の深さh3は、青色レーザ光に対して光路長差が約1波長、すなわち位相差が約2πになる量とする。鋸歯形状の深さh3は、h3=λ1/(nb−1)という式によって計算でき、一般的な光学材料を用いれば0.8μm程度となる。
一方、赤色レーザ光に対する素子材料の屈折率をnrとすると、光路長差は、h3×(nr−1)/λ2という式によって計算でき、約0.6となる。すなわち、波長の約0.6倍となり、位相変調量は約1.2πである。従って+1次回折光強度が最も強くなり約60%となる。
このように、図22(a)のように、格子1周期の形状を、深さh3の鋸歯状の断面形状にすると、青色レーザ光は、+1次回折が最も強い。そして、赤色レーザ光に対しても+1次回折が最も強く、青色より少し大きな回折角度によって同じ方向へ回折が起こる。光学素子131の外周部131Fは青色レーザ光が約0.1mmの基材厚の透明層を通して集光されるように設計する。このとき、赤色レーザ光も青色レーザ光と同じ回折次数の+1次回折を受け、赤色光の波長λ2が青色光の波長λ1よりも長いので回折角度は大きくなる。回折素子のブレーズ方向を内周部同様に凸レンズ作用を持つように設計すると、赤色レーザ光の方が回折角度が大きいので、強い凸レンズ作用を受ける。これは、内周部131Cにおいて、赤色レーザ光が、凹レンズ作用を受けるのとは全く異なる。このため、外周部131Fによって回折される赤色レーザ光は内周部131Cを通る赤色レーザ光と同じ場所に集光されない。このようにして、光ディスク9を青色レーザ光によって記録・再生するときの開口数NA1を、光ディスク10を赤色レーザ光によって記録・再生するときの開口数NA2よりも大きくすることができる。赤外光についても同様であり、青色レーザ光によって記録・再生するときの開口数NA1をNA3より大きくできる。
青色光を最も大きな開口数NA1によって収束させるために、内周部131Cと中周部131Bと外周部131Fを通った青色光をいずれも同じ焦点へ収束させなければならない。このため、屈折型対物レンズ14の軸上色収差を低減するためには3領域全体として回折素子部分が凸レンズ作用を持つように設計することが望ましい。
同様に、赤色光をNA1より小さいがNA3よりも大きな開口数NA2によって収束させるために、内周部131Cと中周部131Bを通った赤色光をいずれも同じ焦点へ収束させなければならない。上記の光学素子構造を用いれば、2領域全体として回折素子部分が凹レンズ作用を持つことが実現できる。
さらに、上記の光学素子構造を用い、青色光に対して内周部131Cが凸レンズ作用を持つように設計した場合、赤色光に対しては青色光の場合とは逆の作用を受けるので凹レンズ作用が発揮され、赤外光に対してはさらに大きな凹レンズ作用が実現できる。このため、焦点距離は赤外光が最も長く、次に赤色光が長く、青色光が最も短くなる。
なお、図23に示すように、青色レーザ光を光ディスク9に対して集光する際の開口数NAを所望の値(約0.85)にするために、開口制限を設けることが有効である。特に、支持体34を用いて対物レンズ14と、光学素子131を一体的に固定し、これを駆動手段によって移動する場合には、支持体34の形状を例えば、図23のような形状にして、開口制限341を一体形成して兼ねると、部品点数を削減できる。
また、光学素子131は波面の変換を行う。従って、光学素子131と対物レンズ14の相対位置に誤差があると、設計どおりの波面が対物レンズ14に入射せず、光ディスクへ入射する波面に収差が生じ、集光特性が劣化する場合がある。そこで、このように、光学素子131と対物レンズ14を一体に固定し、焦点制御やトラッキング制御に際しては、共通の駆動手段によって一体に駆動を行えば、集光特性が劣化しないという効果がある。
(実施形態9)
図24は、本発明の実施形態の光ヘッド装置155を示す図である。光ヘッド装置155は図24に示すような構成要素を備える。図24を参照して、レーザ光源1は波長λ1(390nm〜415nm:標準的には408nmぐらい)の青色光を出射する。2波長レーザ光源20は、波長λ2(630nm〜680nm:標準的には660nm〜660nmを使われることが多い)の赤色光と、波長λ3(770nm〜810nm:標準的には780nm)の赤外光を出射する。なお、赤色光と赤外光とは別々の光源から出射されてもよい。
コリメートレンズ(第1の凸レンズ)8は、レーザ光を略平行光にする。立ち上げミラー12は光軸を折り曲げる。対物レンズ14は、レーザ光を光ディスクの情報記録面に集光させる。第3世代の光ディスク9は、基材厚さt1が約0.1mm(製造誤差を含め0.11mm以下の基材厚を約0.1mmと呼ぶ)あるいはより薄い基材厚さで、波長λ1のレーザ光によって記録・再生がなされる。DVD等の第2世代の光ディスク10は、基材厚さt2が約0.6mm(製造誤差を含め0.5mm〜0.7mmの基材厚を約0.6mmと呼ぶ)で、波長λ2のレーザ光によって記録・再生がなされる。CD等の第1世代の光ディスク11は、基材厚さt3が約1.2mm(製造誤差を含め0.8mm〜1.5mmの基材厚を約1.2mmと呼ぶ)で、波長λ2のレーザ光によって記録・再生がなされる。ここで、t1<t2<t3である。
光ディスク9、10は、光の入射面から記録面までの基材のみを図示している。実際には、機械的強度を補強し、また、外形をCDと同じ1.2mmにするため、保護板と張り合わせを行う。光ディスク10は、厚さ0.6mmの保護材と張り合わせる。光ディスク9は厚さ1.1mmの保護材と張り合わせる。光ディスク11も薄い保護材をつけてある。発明を分かりやすく説明するために、図24では保護材は図示していない。
なお、波長λ2と波長λ3の2波長を出射する2波長レーザ光源20を用いる構成を示したが、波長毎にそれぞれ別個の光源を用いてダイクロイックミラーを用いて光路を合わせるなどの構成も可能である。
レーザ光源1、20は、好ましくは半導体レーザ素子光源とすることにより光ヘッド装置、およびこれを用いた光情報装置を小型、軽量、低消費電力にすることができる。
最も記録密度の高い光ディスク9の記録再生を行う際には、レーザ光源1から出射した波長λ1の青色レーザ光61がビームスプリッター4によって反射され、コリメートレンズ8によって略平行光にされ、1/4波長板5によって円偏光になる。1/4波長板5は波長λ1、波長λ2の両方に対して、1/4波長板として作用するように設計する。さらに立ち上げミラー12によって光軸を折り曲げられ、光学素子131と対物レンズ14によって光ディスク9の厚さ約0.1mmの基材を通して情報記録面91に集光される。
なお、1/4波長板5は、ビームスプリッター4とコリメートレンズ8との間に配置されていてもよい。
ここで、図面の都合上、立ち上げミラー12はレーザ光を図面の上方に曲げるように記述したが実際には図面の手前(あるいは奥)へ、すなわち紙面に垂直な方向へレーザ光の光軸を折り曲げる。例えば光ディスクは紙面と平行に広がるものであるが、表示の都合上、立ち上げミラー12から光ディスクに至る部分は90度回転して紙面内に横たわる形で描写した。
情報記録面で反射した青色レーザ光61は、もとの光路を逆にたどって(復路)、1/4波長板5によって初期とは直角方向の直線偏光になり、ビームスプリッター4をほぼ全透過し、ビームスプリッター16で全反射され、検出回折素子31によって回折され、さらに検出レンズ32によって焦点距離を伸ばされて、光検出器33に入射する。光検出器33の出力を演算することによって、焦点制御やトラッキング制御に用いるサーボ信号および、情報信号を得る。上記のようにビームスプリッター4は、波長λ1のレーザ光に関しては、1方向の直線偏光を全反射し、それと直角方向の直線偏光を全透過する偏光分離膜を具備する。かつ、後で述べるように、波長λ2のレーザ光に関しては光源20から出射する赤色レーザ光62や赤外光を全透過する。このようにビームスプリッター4は偏光特性と共に波長選択性を持った光路分岐素子である。なおビームスプリッター4は偏光依存性をなくし、1/4波長板5を省略することも可能である。
次に、光ディスク10の記録あるいは再生を行う際には、レーザ光源20から出射した略直線偏光で波長λ2のレーザ光がビームスプリッター16とビームスプリッター4を透過し、コリメートレンズ8によって略平行光にされ、さらに立ち上げミラー12によって光軸を折り曲げられ、光学素子131と対物レンズ14によって光ディスク10の厚さ約0.6mmの基材を通して情報記録面101に集光される。
情報記録面で反射したレーザ光はもとの光路を逆にたどって(復路)、ビームスプリッター4をほぼ全透過し、ビームスプリッター16で全反射され、検出回折素子31によって回折され、さらに検出レンズ32によって焦点距離を伸ばされて、光検出器33に入射する。光検出器33の出力を演算することによって、焦点制御やトラッキング制御に用いるサーボ信号および、情報信号を得る。このように共通の光検出器33から、光ディスク9と10のサーボ信号を得るためには、青色レーザ1と光源20の赤色光発光点を、対物レンズ14側の共通の位置に対して結像関係にあるように配置する。こうすることにより、検出器の数も配線数も減らすことができる。
ビームスプリッター16は波長λ2に対して、1方向の直線偏光を全透過し、それと直角方向の直線偏光を全反射する偏光分離膜である。かつ、波長λ1のレーザ光に関しては青色レーザ光61を全透過する。このようにビームスプリッター16も偏光特性と共に波長選択性を持った光路分岐素子である。なおビームスプリッター16も偏光依存性をなくし、1/4波長板5を省略することも可能である。光源20から赤外光を発光させて光ディスク11の記録あるいは再生を行う際も、光源20から赤色光を発光させて光ディスク10の記録あるいは再生を行う際と同様である。
ここで、図23を再び参照して、光学素子131と対物レンズ14の働きと構成を説明する。
光学素子131は、回折素子と屈折面を組み合わせることによって設計基準波長の青色レーザ光61の平行度をほとんど変えない構成にすることが望ましい。青色レーザ光に対して波面の変換を行わないようにする場合、対物レンズ14は波長λ1の略平行光を光ディスク9の基材厚t1を通して記録面91上へ集光するように設計される。光学素子131が青色レーザ光に対して波面変換を行わないので、光ディスク9の記録・再生の観点からは、光学素子131と対物レンズ14の相対位置を高精度に合わせる必要がなくなる。最も波長が短く、最も高い記録密度の光ディスク9に対して記録再生を行う波長λ1の光に対して、対物レンズ14と光学素子131の許容位置誤差を大きくでき、より波長の長いレーザ光によってより低い記録密度の光ディスクの記録再生を行う場合において、光学素子131と対物レンズ14の相対位置を考慮すればよい。従って、相対位置の許容誤差量をより大きくすることができ、生産性の優れた光ヘッド装置を構成することが可能である。
波長λ2の赤色レーザ光62は、光学素子131によって波面の変換をされる。
従って、光学素子131と対物レンズ14の相対位置に設計との差異があると、設計どおりの波面が対物レンズ14に入射せず、光ディスク10へ入射する波面に収差が生じ、集光特性が劣化する。そこで、望ましくは、光学素子131と対物レンズ14を支持体34によって一体に固定し、あるいは上述した回折素子や位相型の素子を対物レンズ14表面に直接形成することにより、焦点制御やトラッキング制御に際しては共通の駆動手段(アクチュエータ)15によって一体に駆動を行う。レンズチルト制御も駆動手段(アクチュエータ)15により行われる。
さらに、光ヘッド装置の全体構成としては、下記に付加的に有効な構成例を示す。ただし、本願の重要な点は、光ディスク9、10、11の互換再生・記録を実現するための光学素子131にあり、それ以外に説明する構成は下記を含め、すでに説明した構成でも、ビームスプリッターや検出レンズ、検出回折素子は必須の物ではなく、好ましい構成としてそれぞれ効果を有するものの、それ以外の構成も適宜使用可能である。
図24において、3ビーム格子(回折素子)3をさらに青色レーザ1からビームスプリッター4までの間に配置することにより光ディスク9のトラッキングエラー信号をよく知られたディファレンシャルプッシュプル(DPP)法によって検出することも可能である。
また、リレーレンズ2をさらに青色レーザ1からビームスプリッター4までの間に配置することにより青色レーザ光61のコリメートレンズ8の側の開口数を適正なものにすることが可能である。
3ビーム格子(回折素子)22をさらに光源20からビームスプリッター16までの間に配置することにより光ディスク10のトラッキングエラー信号をよく知られたディファレンシャルプッシュプル(DPP)法によって検出することも可能である。
また、コリメートレンズ8を光軸方向(図1の左右方向)へ動かすことによりレーザ光の平行度を変化させることも有効である。基材の厚さ誤差や、光ディスク9が2層ディスクの場合に層間厚さに起因する基材厚さがあると球面収差が発生するが、このようにコリメートレンズ8を光軸方向に動かすことによってその球面収差を補正することができる。
このように、コリメートレンズ8を動かすことによる球面収差の補正は、光ディスクに対する集光光のNAが0.85の場合に数100mλ程度可能であり、±30μmの基材厚さの変動を補正することもできる。また、赤外線レーザ光を用いて光ディスク11の記録・再生を行う場合に、コリメートレンズ8を図24の左側、すなわち光源20へ近い側に移動しておくことによって、対物レンズ14へ向かう赤外線レーザ光を発散光にし、光ディスク11に対する集光スポットをより対物レンズ14から離すと共に、基材厚さによる収差の一部を補正し、光学素子131に求められる収差補正量を低減して回折素子ピッチを広くし、光学素子131の作製を容易にすることもできる。
さらに、ビームスプリッター4を、青色レーザ光源1から出射する直線偏光の光を一部(例えば10%程度)透過するようにして、透過したレーザ光をさらに集光レンズ6によって光検出器7へ導くと、光検出器7から得られる信号を用いて青色レーザ1の発光光量変化をモニターしたり、さらに、その光量変化をフィードバックして、青色レーザ1の発光光量を一定に保つ制御を行うこともできる。光検出器7および33は、情報媒体9、10および11からの反射光を受けて、受光した光量に応じた電気信号を出力する。
さらに、ビームスプリッター4を、光源20から出射する直線偏光の光を一部(例えば10%程度)反射するようにして、反射したレーザ光をさらに集光レンズ6によって光検出器7へ導くと、光検出器7から得られる信号を用いて光源20の発光光量変化をモニターしたり、さらに、その光量変化をフィードバックして、光源20の発光光量を一定に保つ制御を行うこともできる。
なお、光ヘッド装置155は、BD、DVD、CDの3種類のディスクに対応していたが、BD、DVDの2種類のディスクに対応した装置であってもよい。また、HD−DVDに対応した装置であってもよい。
(実施形態10)
図25は、本発明の実施形態による光ヘッド装置155を備えた光情報装置167を示す。光ヘッド装置155は、図25に示すような構成要素を備える。図25において、光ディスク9(あるいは10、11:以下同じ)は、ターンテーブル182に乗せられ、モーター164によって回転される。先に示した光ヘッド装置155は、光ディスクの所望の情報の存在するトラックのところまで、光ヘッド装置の駆動装置151によって粗動される。
光ヘッド装置155は、また、光ディスク9との位置関係に対応して、フォーカスエラー(焦点誤差)信号やトラッキングエラー信号を電気回路153へ送る。電気回路153は光ヘッド装置155およびモーター164等の光情報装置167の構成要素の動作を制御する制御部であり、受け取った信号に対応して、光ヘッド装置155へ、対物レンズを微動させるための信号を送る。この信号によって、光ヘッド装置155は、光ディスクに対してフォーカス制御や、トラッキング制御を行い、光ヘッド装置155によって、情報の読みだし、または書き込み(記録)や消去を行う。電気回路153は、光ヘッド装置155の光検出部から得られる信号に基づいて、モーター164、複合体物レンズ110、光源1および20および駆動手段15やその他の構成要素の制御および駆動を行う。
本実施形態の光情報装置167は、光ヘッド装置155として、本発明で上述した光ヘッド装置を用いるので、単一の少ない部品点数によって構成された光ヘッド装置によって、小型、安価、軽量の装置によって、記録密度の異なる複数の光ディスクに対応することができるという効果を有する。
(実施形態11)
次に、本発明の実施形態10の光情報装置167におけるレンズチルト補正制御を説明する。
上述したように、第3世代光ディスクの基材厚は約0.1mm、第2世代光ディスクの基材厚は約0.6mmである。単一の対物レンズによって、互換を行う場合、光源波長を変えたり、波長選択位相板205等の手段を講じても、収束点の位置はたかだか対物レンズ焦点距離の1割程度、すなわち0.1mm〜0.2mm程度しか変えることができない(この量をd0とする)。第2世代光ディスクの基材厚と第3世代光ディスクの基材厚の差が0.5mm、基材の屈折率nが約1.5であることを考慮すると情報記録面(図37において光ディスクの右側の面に)光を収束している際の、対物レンズ表面と光ディスク表面の間の空間の距離(作動距離WD=working distanceという)は第2世代光ディスクの場合の方が短くなる。d0が高々0.3mmと仮定すると、WDが短くなる量dWDは、
dWD=(T3−T2)/n−d0
=(0.6−0.1)/1.5−d0
≒0.33−d0>0
となる。
高密度光ディスクを記録再生するには高い開口数(NA)の対物レンズを使用する必要がある。高NA対物レンズ製作においては、屈折面間の中心ずれ、傾きといった公差が小さいので、高い製造技術が必要である。さらに、WDを大きく設計すると公差はより小さくなるので、製造難易度が高くなる。従って、高密度光ディスク用の対物レンズWDは必要最低限に設計することが望ましく、0.3mm程度にされることが多い。ここで、上記dWDの計算式によれば、互換を行う場合に第2世代の光ディスクのWDは第3世代のWDより短くなるので、高々0.3mmとなる。
第2世代の光ディスクであるDVDの構造を図42に模式的に示す。紙面上部に断面図、下部に平面図を示す。断面図の紙面下方からレーザ光1005を入射させて、情報の記録あるいは再生が行われる。光ディスク10の内周には、穴1004がある。そしてその少し外側には凸部1001があり、さらにその外側1003に情報領域境界1003がある。情報領域境界1003よりもさらに外周側が、レーザ光1005を照射すべき情報領域である。凸部1001は光ディスク10のレーザ光入射面を保護するという効果がある。しかし、前述のように、第3世代の光ディスクと第2世代の光ディスクを同じ対物レンズによって互換再生する場合WDが小さいので、この凸部1001と対物レンズが接触しないよう注意が必要である。
対物レンズを傾けることによって光ディスク10の傾きに伴って発生する収差を低減する場合、必ずしも最適な角度に対物レンズを傾けることができるわけではない。必要以上に対物レンズが傾く場合もあり、それも、内周側において、対物レンズと光ディスク10が接近する方向に傾く場合もあり得る。対物レンズと光ディスク10が接近する方向に傾いて凸部1001と対物レンズが接触することを避ける効果的な方法がなかった。
図26は、本発明の実施形態によるレンズチルトを行うかどうかの判断手順の一例を示す図である。図では省略して示していないが、電源を入れたとき、あるいは光ディスクを挿入したところから、本プロセスが始まる。フォーカス引き込み命令が、光情報装置167の電気回路(制御部)153から発せられると(ステップ101)、対物レンズ14をチルトさせることなくフォーカスの引き込みを行う(ステップ102)。電気回路153は1個以上の集積回路素子から成る回路であり、以下のプロセスも電気回路153からの命令に従って行われる。対物レンズの「水平」とは、ディスククランプや、光ヘッド装置の設置基準により定義される。誤差無く設計通りにできあがった光情報装置に、全くそりのない光ディスクを装着した場合の光ディスク面方向を「水平」と定義する。水平の範囲には製造誤差などによる傾きずれを含む。本発明の特徴としては、このようにフォーカス引き込み時には対物レンズのチルト機能を働かせず、基本的に対物レンズを水平にしておくことにある。対物レンズを傾けると、対物レンズの端、あるいは対物レンズを保持するホルダの一部が光ディスクへ、より近づくことになりフォーカス引き込み時に衝突する可能性を低減できるという効果がある。
なお、フォーカス引き込み動作は、対物レンズを光軸方向に動かしながら、フォーカスサーボ信号が特定の閾値を超えるなど、ある一定の条件が満足された時点でフォーカス制御ループをONにすることを含み、それらに先立って、光ディスク種の判別や、フォーカス制御ループをONにするための条件パラメータを決める過程を含むことが望ましい。光ディスク種の判別は、例えば対物レンズを光軸方向に移動させて、対物レンズ移動に伴うフォーカスエラー信号の変化に基づいて行う。同時に、例えば、光ディスクから反射してくる光量に基づいて、フォーカス制御ループをONにするためのフォーカスエラー信号閾値など条件パラメータを決めることも可能である。また、フォーカス制御に続いてトラッキング制御を行うことにより、対物レンズの現在位置を読み取ることが出来る。
フォーカスを引き込んだ後に、ディスクの傾き量を取得する(ステップ103)。ディスク傾き量は、フォーカス制御をONにしたまま半径方向に対物レンズを動かして、対物レンズのフォーカス駆動電流変化から記録面の光軸方向位置を推測し、記録面の光軸方向位置変化量と対物レンズの半径方向位置から求めることができる。あるいは対物レンズ位置を傾けてみて、トラッキングエラー信号が最大になる状態を調べることによって、ディスク傾き量と最適レンズ傾き量を検出することもできる。また、一度再生したディスクについてはディスク傾き量を光情報装置に備えた不揮発性メモリ72にディスク傾き量を記憶しておき、一旦電源が切られて、また電源が入ったときには、不揮発性メモリ72からディスク傾き量を取得すれば、記録再生開始を速やかに行うことができる。ディスク傾き量を取得した後、対物レンズ14の位置が光ディスクに対してどのような位置にいるかを判断する(ステップ104)。光ディスクの中心からの半径位置が特定の半径R0より小さいか大きいかを判断する。ここで対物レンズ14の光ディスク上の位置とは、例えば、対物レンズ14を通過した光が収束する光ディスク上の位置である。あるいは、対物レンズ14の光ディスク上の位置とは、対物レンズ14そのものが対向する光ディスク上の位置である。そして、その位置がR0よりも大きければディスク傾き量に対応して対物レンズ14を傾けて(ステップ105)、情報の記録あるいは再生を行う(ステップ107)。すなわち、電気回路153が制御する駆動手段(アクチュエータ)15は、対物レンズ14の位置が光ディスクの半径R0よりも外周側にあるときには、対物レンズ14を光ディスクの傾きに応じて傾ける。
また、ステップ104の動作で対物レンズが光ディスクに対してどのような位置にいるかを判断した際に、レンズ位置がR0かそれよりも小さな場合は、対物レンズを水平なままにして(ステップ106)、情報の記録あるいは再生を行う(ステップ107)。ステップ106では、チルト補正動作を行わないことで対物レンズを水平な状態にすることが出来る。すなわち、アクチュエータ15は、対物レンズ14の位置が光ディスクの中心と光ディスクの半径方向の位置R0との間にあるときには、チルト補正動作は行わずに対物レンズを略水平に保持する。このように、レンズ位置がR0かそれよりも小さな場合は対物レンズを水平なままにして信号の記録あるいは再生を行うことによって、図42の凸部1001へ対物レンズや対物レンズを保持するホルダの一部が接触し、接触部が傷ついたり、制御がはずれて記録再生が中断することを避けることが可能になる。
また、レンズ位置がR0よりも大きなところから、レンズ位置がR0よりも小さなところへ移動する命令を受けた際には、まずレンズを傾けることをやめる、あるいは、レンズを水平に戻してから、または戻しながら、レンズ位置をR0より小さな半径位置へ移動する。
なお、ステップ103のディスク傾き量の取得は、ステップ104のレンズ位置判断と、ステップ105のレンズを傾ける過程の間に行っても良い。とくに、ディスク傾き量の取得のため、対物レンズ位置を傾けてみて、最適な状態を探すような場合は、先にステップ104のレンズ位置判断を行うことにより、図42の凸部1001へ対物レンズや対物レンズを保持するホルダの一部が接触し、接触部が傷ついたり、制御がはずれてディスク傾き量の取得が中断することを避けることができる。このように内周側において、対物レンズを水平に保っても、記録の再生にはほとんど悪影響を与えない。なぜなら、光ディスクはその中心に空けられた穴のところを基準に、光情報装置に固定され、内周付近は光情報装置の固定部分の傾き、すなわち水平を保っているからである。外周部分のように光ディスク自体の「そり」や曲がりの発生量が少ないので、内周部分では対物レンズもほぼ水平に保っておけばよい。ただし、対物レンズの「水平」とは「水平」な光ディスクに対して良好な記録再生ができるように、光情報装置製造時に傾き調整された状態を含む。要は、ディスク固有の傾き量に対して対物レンズを傾けることを、R0以下の内周部では行わないというのが本発明の特徴である。本発明は、外周部分のような光ディスク自体の「そり」や曲がりの発生量が内周部分では少ないので、内周部分では対物レンズもほぼ水平に保っておけばよいことに着眼して発明したものである。
また、凸部1001の位置が半径20mm程度であるので、R0は25mmから35mm程度が適切であると考えられるが、市場にある光ディスクの「そり」の大きさなどによって適宜選択可能である。
アクチュエータ15は、基材厚が互いに異なる複数種類の光ディスク9、10、11に対して上記のレンズチルト制御を行う。その中でも特に、基材厚がより厚い光ディスク9に対して、上記のレンズチルト制御を行うことが望ましい。
このように、本発明では、ディスク傾きを補償するために対物レンズを傾けると、対物レンズと光ディスクの接触の可能性が高くなることを避けるため、フォーカス引き込み時、あるいは内周部分など特定領域に対物レンズが位置する場合には対物レンズを傾けることを停止する。特に、NAの大きな対物レンズを用いて高密度光ディスクの記録あるいは再生を行う光ヘッドにおいて、CDやDVDなどの従来型光ディスクの記録あるいは再生も同じ対物レンズで行う場合に有効である。
本発明は、対物レンズや対物レンズを保持するホルダの一部が光ディスクへ接触し、接触部が傷ついたり、制御がはずれて記録再生が中断することを避けることができるという効果がある。
特に、高開口数の対物レンズを用いる第3世代光ディスクと、より低開口数で再生し、厚い基材を持つ光ディスクを1つの対物レンズによって再生する場合には作動距離が小さくなるが、それでも対物レンズや対物レンズを保持するホルダの一部が光ディスクへ接触し、接触部が傷ついたり、制御がはずれて記録再生が中断することを避けることができるという効果がある。
(実施形態12)
本発明の実施形態12を、図27と図28を参照して説明する。図27は第2世代の光ディスクであるDVDの構造を示す。紙面上部に断面図、下部に平面図を示す。断面図の紙面下方からレーザ光1005を入射させて、情報の記録あるいは再生が行われる。光ディスク10の内周には、穴1004がある。そしてその少し外側には凸部1001があり、さらにその外側1003に情報領域境界1003がある。情報領域境界1003よりもさらに外周側が、レーザ光1005を照射すべき情報領域である。そしてさらに仮想的な境界1003と1006の間の特定領域1007は、通常のデータを記録する部分とは違う目的に使われる。例えば、情報を記録する際の試し書きの領域であったり、光ディスクそのものの素性を示す情報を書いておく領域であったり、境界1006より外側に書いてある情報の種類や属性を書いておく領域、あるいは著作権保護を目的とした情報を記録しておく情報領域であったりする。いずれにせよ、一般的な情報ではないので、その情報を記録してある領域であれば、内周部分であると判断できる。そのような特定領域であるかどうかは、情報そのものを再生したり、アドレスを読むことによって判断可能である。
このような領域を利用して、光情報装置167における、レンズチルトを行うかどうかの判断を行う手順の一例を図28に示す。アクチュエータ15は、対物レンズ14の位置が光ディスクの特定領域内にあるときには、チルト補正動作は行わずに対物レンズ14を略水平に保持する。また、アクチュエータ15は、対物レンズ14の位置が光ディスクの特定領域よりも外側にあるときには、対物レンズ14を光ディスクの傾きに応じて傾ける。図では示していないが、電源を入れたとき、あるいは光ディスクを挿入したところから、本プロセスが始まる。
フォーカス引き込み命令が、光情報装置167の電気回路153から発せられると(ステップ101)、対物レンズをチルトさせることなくフォーカスの引き込みを行う(ステップ102)。電気回路153や「水平」の定義などは実施形態11と同じである。フォーカスを引き込んだ後に、(ディスクの傾き量を取得するステップ103)。そして、対物レンズ14が光ディスクに対してどのような位置にいるかを判断する(ステップ104A)。実施形態11との違いはこの過程である。対物レンズ14がレーザ光を照射している領域が先に述べた特定領域であるか否かを判断する。そして特定領域でなければディスク傾き量に対応してレンズを傾けて(ステップ105)、情報の記録あるいは再生を行う(ステップ107)。
また、ステップ104Aの動作において、対物レンズがレーザ光を照射している領域が先に述べた特定領域であるか否かを判断し、特定領域であった場合は、対物レンズを水平なままにして(ステップ106)、情報の記録あるいは再生を行う(ステップ107)。このように、レンズ位置が特定領域である場合は対物レンズを水平なままにして信号の記録あるいは再生を行うことによって、図42の凸部1001へ対物レンズや対物レンズを保持するホルダの一部が接触し、接触部が傷ついたり、制御がはずれて記録再生が中断することを避けることが可能になる。
また、レンズ位置が特定領域よりも外周部から、レンズ位置が特定領域内へ移動する命令を受けた際には、まずレンズを傾けることをやめる、あるいは、レンズを水平に戻してから、または戻しながら、レンズ位置を特定領域内へ移動する。
なお、ステップ103のディスク傾き量の取得は、ステップ104Aのレンズ位置判断と、ステップ105のレンズを傾ける過程の間に行っても良い。本発明は、外周部分のように光ディスク自体の「そり」や曲がりの発生量が内周部分では少ないので、内周部分では対物レンズもほぼ水平に保っておけばよいこと、および、内周部分が特殊な領域に割り当てられていることに着眼して発明したものである。
(実施形態13)
本発明の実施形態13を、図29を参照して説明する。実施形態11と実施形態12を組み合わせて効果を高めた手順の一例を図29に示す。図では示していないが、電源を入れたとき、あるいは光ディスクを挿入したところから、本プロセスが始まる。フォーカス引き込み命令が、光情報装置の電気回路153から発せられると(ステップ101)、対物レンズ14をチルトさせることなくフォーカスの引き込みを行う(ステップ102)。電気回路153や「水平」の定義などは実施形態11と同じである。フォーカスを引き込んだ後に、ディスクの傾き量を取得する(ステップ103)。
次に、対物レンズが光ディスクに対してどのような位置にいるかを判断する(ステップ104a)。実施形態11および12との違いはこの過程である。対物レンズ14が光ディスクに対してどのような位置にいるかを判断する。光ディスクの中心からの半径が特定の半径R0より小さいか大きいかを判断する。そしてR0よりも大きければ、さらに、対物レンズがレーザ光を照射している領域が先に述べた特定領域であるか否かを判断する(ステップ104b)。そして特定領域でなければディスク傾き量に対応してレンズを傾けて(ステップ105)、情報の記録あるいは再生を行う(ステップ107)。
また、ステップ104aの動作において、対物レンズ14が光ディスクの中心からの半径が特定の半径R0より小さいか大きいかを判断してR0よりも小さければ、あるいはステップ104bで対物レンズ14がレーザ光を照射している領域が先に述べた特定領域であるか否かを判断し、特定領域であった場合は、対物レンズを水平なままにして(ステップ106)、情報の記録あるいは再生を行う(ステップ107)。このように、レンズ位置が半径R0以内か、特定領域にある場合は対物レンズを水平なままにして信号の記録あるいは再生を行うことによって、図42の凸部1001へ対物レンズや対物レンズを保持するホルダの一部が接触し、接触部が傷ついたり、制御がはずれて記録再生が中断することをより確実に避けることが可能になる。
なお、ステップ104aでの対物レンズが光ディスクに対してどのような位置にいるかを判断する動作と、ステップ104bでの対物レンズがレーザ光を照射している領域が先に述べた特定領域であるか否かを判断する動作の順番は逆であってもよい。
また、レンズ位置がR0よりも大きくかつ特定領域ではない外周部から、レンズ位置がR0よりも小さなところまたは特定領域内へ移動する命令を受けた際には、まずレンズを傾けることをやめる、あるいは、レンズを水平に戻してから、または戻しながら、レンズ位置をR0より小さな半径位置あるいは特定領域内へ移動する。
なお、ステップ103のディスク傾き量の取得は、ステップ104bのレンズ位置判断と、ステップ105のレンズを傾ける過程との間に行っても良い。
なお、ここまで、光ディスク10はDVDであるとして説明してきたが、基材厚0.6mmと青色レーザ光源を組み合わせて用いるHD−DVDが光ディスク10であっても本発明のチルト制御は有効であり、適用可能である。その場合の対物レンズ14の例を図30を参照して説明する。回折素子131は、入射レーザ光44に対して透明な基板に形成されていて、格子パターンが同心円状である。
対物レンズ14は、開口数NAが0.85以上で、図30(a)に示すように、回折素子131を回折されずに透過した0次回折光を、外周部45、内周部46いずれを通った光も0.1mmの基材の厚さ(t3)の光ディスク9の情報記録面上に回折限界の集光スポットを形成できるよう設計されている。また、図30(b)は、基板の厚い(厚さt2=0.6mm)光ディスク10の情報記録面上に回折限界に集光スポットを集光できることを示す。回折素子(ホログラム)131の内周部46で回折された+1次回折光は対物レンズ14によって光ディスク10に集光される。ここで+1次回折光43は厚さt2の基板を通して回折限界まで絞れるように収差補正を施されている。
このように入射光を回折する回折素子131と対物レンズ14を組み合わせることによって、異なる次数の回折光を利用して、異なる基板厚(t2とt3)の光ディスク上にそれぞれ回折限界にまで集光される集光スポットを形成する事のできる複合対物レンズを実現できる。また、上記とは逆に、回折素子131を凸レンズ作用を持つ設計にし、厚さt3の光ディスクに対して0次回折光を用い、厚さt2の光ディスクに対して+1次回折光を用いることによって、厚さt3の光ディスクの記録再生時の波長変動に対して、焦点位置変動を低減することもできる。
つぎに対物レンズ14を搭載し光軸方向やその直角方向に移動したり、傾けたりする対物レンズアクチュエータ15の一例を示す。対物レンズアクチュエータ15は、対物レンズ14の傾きを調整する。ただし、本願はこの対物レンズアクチュエータ構成を用いる場合に限定されるものではない。図31において、Fはフォーカシング方向、Tはトラッキング方向(光ディスクの半径方向)、Yは光ディスク(図示せず)の接線方向、RはY軸回りの回転方向であるチルト方向を示しており、これらフォーカシング方向F、トラッキング方向T、および方向Yは相互に直交し、それぞれ、3次元の直交座標における各座標軸の方向に相当する方向を有している。
レンズホルダ86は樹脂を成形して形成される。レンズホルダ86には対物レンズ14が搭載されている。レンズホルダ86には第1のフォーカス用コイルと第2のフォーカス用コイルとトラッキングコイルが取り付けられているが、図には示していない。これら3つのコイルに通電するためワイヤー87が6本具備されているが3本のみ示した。残り3本は対向面に配置されている。
第1のマグネット84、第2のマグネット85は、いずれもフォーカシング方向Fおよびトラッキング方向Tの2つの線を境界とする4つの領域で異極着磁されている。また、サスペンションホルダ89はベース90に固定されている。ワイヤー87はベリリウム銅やリン青銅等の弾性金属材料からななり、円形、略多角形、又は楕円形等の断面形状を有する線材、又は棒材が用いられる。また、ワイヤー87のレンズホルダ86への支持中心は可動体の重心に略一致するように設定されており、他端はサスペンションホルダ89へ固定されている。83は万が一光ディスクに可動体が接触した場合にも傷をつけないための緩衝材であり、柔らかな素材により形成される。
この対物レンズアクチュエータの第1のフォーカス用コイルと第2のフォーカス用コイルへ流す電流量を異なる量にすれば、対物レンズ14をR方向に傾けることができる。
(実施形態14)
図32は、本発明の実施形態による光情報装置167を備えたコンピュータ300を示す。
上述の実施形態の光情報装置167を備えた、あるいは、上述の記録・再生方法を採用したコンピュータや、光ディスクプレーヤー、光ディスクレコーダーは、異なる種類の光ディスクを安定に記録あるいは再生できるので、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。
図32において、コンピューター300は、光情報装置167と、情報の入力を行うための入力装置(キーボード、マウス、タッチパネルなど)365と、入力装置から入力された情報や、光情報装置167から読み出した情報などに基づいて演算を行う演算装置(中央演算装置(CPU)など)364を備え、演算装置によって演算された結果などの情報が出力装置(ブラウン管や液晶表示装置、プリンターなど)181によって表示される。
(実施形態15)
図33は、本発明の実施形態による光情報装置167を備えた光ディスクプレーヤー321を示す。
図33において、光ディスクプレーヤー321は、光情報装置167と、光情報装置167から得られる情報信号を画像に変換する変換装置(例えばデコーダー)366を有する。また、本構成はカーナビゲーションシステムとしても利用できる。また、液晶モニターなどの表示装置320を加えた形態も可能である。
(実施形態16)
図34は、本発明の実施形態による光情報装置167を備えた光ディスクレコーダー110を示す。
図34において、光ディスクレコーダー110は、光情報装置167と、光情報装置167が光ディスクへ記録する情報に画像情報を変換する変換装置(例えばエンコーダー)368とを有する。望ましくは、光情報装置167から得られる情報信号を画像に変換する変換装置(デコーダー)366も有することにより、記録時に同時に映像をモニタしたり、既に記録した部分を再生することも可能となる。情報を表示するブラウン管や液晶表示装置、プリンターなどの出力装置361を備えてもよい。
(実施形態17)
図35は、本発明の実施形態による光情報装置167を備えた光ディスクサーバー336を示す。入出力端子369は光情報装置167に記録する情報を取り込んだり、光情報装置167が読み出した情報を外部に出力する有線または無線の入出力端子である。これによって、ネットワークを介して、複数の機器(コンピュータ、電話、テレビチューナーなど)と情報をやりとりし、これら複数の機器から共有の情報サーバー(光ディスクサーバー)、として利用することが可能となる。異なる種類の光ディスクを安定に記録あるいは再生できるので、広い用途に使用できる効果を有するものとなる。情報を表示するブラウン管や液晶表示装置、プリンターなどの出力装置361を備えてもよい。
さらに、複数の光ディスクを光情報装置167に出し入れするチェンジャー334を具備することにより、多くの情報を記録・蓄積できる効果を得ることができる。
(実施形態18)
図36は、本発明の実施形態による光情報装置167を備えた車両(車体)233を示す。動力発生部134は車体233を動かすための動力を発生する。また、車体233は、動力発生部134へ供給する燃料を貯蔵する燃料貯蔵部135、電源136を備える。車体233に光情報装置167を搭載することにより、移動体の中に居ながらにして、様々な種類の光ディスクから安定に情報を得ることができるか、あるいは、情報を記録できるという効果を実現できる。また、電車や車の場合は走行のために車輪133をさらに備える。また、車であれば、方向を変えるためのハンドル130を備える。
さらに、チェンジャー138や光ディスク収納部139を備えることにより手軽に多数の光ディスクを利用可能にできる。光ディスクから得られる情報を加工して画像にしたりする演算装置164や情報を一時的に蓄える半導体メモリ137、表示装置142を備えることにより光ディスクから映像情報を再生可能である。また、アンプ140とスピーカ141を備えることにより光ディスクから音声や音楽を再生可能である。そして、GPS132などの位置センサーを備えることにより光ディスクから再生した地図情報と併せて、現在位置や進行方向を、表示装置142に表示される画像や、スピーカ141から発せられる音声として知ることができる。さらに無線通信部143を備えることにより外部からの情報を得て、光ディスクの情報と相補的に利用可能である。
なお、上述の実施の形態14〜17において図32〜図35には出力装置181、361や液晶モニター320を示したが、出力端子を備えて、出力装置や液晶モニターは持たず、別売りとする商品形態があり得ることはいうまでもない。また、図33と図34には入力装置は図示していないが、キーボードやタッチパネル、マウス、リモートコントロール装置など入力装置も備えた商品形態も可能である。逆に、上述の実施形態14〜17において、入力装置は別売りとして、入力端子のみを持った形態も可能である。
また、上述した実施形態14〜18の各装置および車両は、光を用いて情報媒体への情報の記録再生を行う機能を備えているので、それら実施形態14〜18の各装置および車両を総称して光情報装置と呼んでもよい。
本発明にかかる光ヘッド装置は基材厚や対応波長、記録密度などが互いに異なる複数種類の光ディスクに対して記録再生が可能であり、さらに、この光ヘッド装置を用いた互換型光情報装置は、CD、DVD、BDなど多くの規格の光ディスクを扱うことができる。従って、コンピューター、光ディスクプレーヤー、光ディスクレコーダー、カーナビゲーションシステム、編集システム、データサーバー、AVコンポーネント、車両など、情報を蓄えるあらゆるシステムに応用展開可能である。
1、20 レーザ光源
3、22 3ビーム格子
4、16 ビームスプリッター
5 1/4波長板
6 集光レンズ
7 光検出器
8 コリメートレンズ
9、10、11 光ディスク
131 光学素子
14 対物レンズ
15 駆動手段
32 検出レンズ
33 光検出器
72 不揮発性メモリ
110 複合対物レンズ
151 光ヘッド装置の駆動装置
153 電気回路
155 光ヘッド装置
181 出力装置
364 演算装置
365 キーボード(入力装置)
366 デコーダー
167 光情報装置
368 エンコーダー
369 入出力端子

Claims (22)

  1. 回折素子と屈折型レンズとを備えた複合対物レンズであって、
    前記回折素子は第1の格子を備え、
    前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、
    波長λ1の青色光と、波長λ2の赤色光と、波長λ3の赤外光のそれぞれに対する前記回折素子の材料の屈折率のうちの最大値および最小値の間の値をncとし、
    J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、
    (J×λ1)と(K×λ2)と(L×λ3)とが略等しく、
    前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、
    前記1段差d1は、(J×λ1)、(K×λ2)および(L×λ3)のそれぞれを1/(M×(nc−1))倍した値のうちの最大値および最小値の間の値である、複合対物レンズ。
  2. 回折素子と屈折型レンズとを備えた複合対物レンズであって、
    前記回折素子は第1の格子を備え、
    前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、
    波長λ1の青色光、波長λ2の赤色光および波長λ3の赤外光に対する前記回折素子の材料の屈折率は、それぞれnb、nr、niであって、
    J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、
    (J×λ1)/(nb−1)と(K×λ2)/(nr−1)と(L×λ3)/(ni−1)とが略等しく、
    前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、
    前記1段差d1は、(J×λ1)/(nb−1)、(K×λ2)/(nr−1)および(L×λ3)/(ni−1)のそれぞれを(1/M)倍した値のうちの最大値および最小値の間の値である、複合対物レンズ。
  3. (J,K,L,M)=(10,6,5,8)である、請求項1または2に記載の複合対物レンズ。
  4. (J,K,L,M)=(10,6,5,9)である、請求項1または2に記載の複合対物レンズ。
  5. (J,K,L,M)=(6,4,3,5)である、請求項1または2に記載の複合対物レンズ。
  6. 前記回折素子は、
    第1の領域と、
    前記第1の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第2の領域と、
    を含み、
    前記第1の領域に前記第1の格子が形成されている、請求項1から5のいずれかに記載の複合対物レンズ。
  7. 前記第2の領域には第2の格子が形成されており、
    前記第2の格子の断面形状は階段形状であり、
    前記第2の格子の階段形状の1段差は、前記青色光に対して約1.25波長の光路差を与え、
    前記第2の格子の1周期の階段レベル数は4レベルである、請求項6に記載の複合対物レンズ。
  8. 前記回折素子は、前記第2の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第3の領域をさらに含み、
    前記第3の領域には第3の格子が形成されており、
    前記第3の格子の前記青色光の所定の次数の回折効率は、
    前記青色光の前記所定の次数以外の次数の回折効率よりも高く、
    前記赤色光の前記所定の次数の回折効率よりも高く、
    前記赤外光の前記所定の次数の回折効率よりも高い、請求項に記載の複合対物レンズ。
  9. 前記回折素子は、前記第2の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第3の領域
    をさらに含み、
    前記第3の領域には第3の格子が形成されており、
    前記第3の格子の断面形状は階段形状であり、
    前記第3の格子の1段差は、前記青色光に対して約0.25波長の光路差を与え、
    前記第3の格子の1周期の階段レベル数は4レベルである、請求項に記載の複合対物レンズ。
  10. 前記回折素子は、前記第2の領域よりも前記回折素子の光軸から離れている第3の領域
    をさらに含み、
    前記第3の領域には第3の格子が形成されており、
    前記第3の格子の断面形状は鋸歯形状であり、
    前記鋸歯形状の高さは、前記青色光に対して約1波長の光路差を与える高さである、請求項に記載の複合対物レンズ。
  11. 前記青色光は、前記回折素子によって凸レンズ作用を受け、
    前記赤色光および前記赤外光は、前記回折素子によって凹レンズ作用を受ける、請求項1から10のいずれかに記載の複合対物レンズ。
  12. 前記青色光の焦点距離よりも前記赤色光の焦点距離の方が長く、
    前記赤色光の焦点距離よりも前記赤外光の焦点距離の方が長い、請求項11に記載の複合対物レンズ。
  13. 前記複合対物レンズは、
    第1の透明部を有する第1の情報媒体の第1の情報記録面上と、
    前記第1の透明部より厚い第2の透明部を有する第2の情報媒体の第2の情報記録面上と、
    前記第2の透明部より厚い第3の透明部を有する第3の情報媒体の第3の情報記録面上と、
    に光を収束させ、
    前記第1、第2および第3の領域を通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、
    前記第1の透明部を介して収束させ、
    前記第1および第2の領域を通過した前記赤色光を前記第2の情報記録面上に、前記第2の透明部を介して収束させ、
    前記第1の領域を通過した前記赤外光を前記第3の情報記録面上に、前記第3の透明部を介して収束させる、請求項8から12のいずれかに記載の複合対物レンズ。
  14. 前記複合対物レンズは、
    第1の透明部を有する第1の情報媒体の第1の情報記録面上と、
    前記第1の透明部より厚い第2の透明部を有する第2の情報媒体の第2の情報記録面上と、
    前記第2の透明部より厚い第3の透明部を有する第3の情報媒体の第3の情報記録面上と、
    に光を収束させ、
    前記第1の領域は、
    通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、前記第1の透明部を介して収束させ、
    通過した前記赤色光を前記第2の情報記録面上に、前記第2の透明部を介して収束させ、
    通過した前記赤外光を前記第3の情報記録面上に、前記第3の透明部を介して収束させ、
    前記第2の領域は、
    通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、前記第1の透明部を介して収束させ、
    通過した前記赤色光を前記第2の情報記録面上に、前記第2の透明部を介して収束させ、
    前記第3の領域は、
    通過した前記青色光を前記第1の情報記録面上に、前記第1の透明部を介して収束させる、請求項8から12のいずれかに記載の複合対物レンズ。
  15. 前記回折素子は、前記屈折型レンズとは別の光学素子に形成されている、請求項1から14のいずれかに記載の複合対物レンズ。
  16. 前記光学素子の1面は平面であり、
    前記回折素子は、前記光学素子の前記平面上に形成されている、請求項15に記載の複合対物レンズ。
  17. 前記光学素子の1面は凹面であり、
    前記回折素子は、前記光学素子の前記凹面上に形成されている、請求項15に記載の複合対物レンズ。
  18. 前記回折素子は、前記対物レンズ面上に形成されている、請求項1から14のいずれかに記載の複合対物レンズ。
  19. 屈折型レンズと組み合わせて複合対物レンズを形成するための回折素子であって、
    前記回折素子は第1の格子を備え、
    前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、
    波長λ1の青色光と、波長λ2の赤色光と、波長λ3の赤外光のそれぞれに対する前記回折素子の材料の屈折率のうちの最大値および最小値の間の値をncとし、
    J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、
    (J×λ1)と(K×λ2)と(L×λ3)とが略等しく、
    前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、
    前記1段差d1は、(J×λ1)、(K×λ2)および(L×λ3)のそれぞれを1/(M×(nc−1))倍した値のうちの最大値および最小値の間の値である、回折素子。
  20. 屈折型レンズと組み合わせて複合対物レンズを形成するための回折素子であって、
    前記回折素子は第1の格子を備え、
    前記第1の格子の断面形状は、1段差がd1の階段形状であり、
    波長λ1の青色光、波長λ2の赤色光および波長λ3の赤外光に対する前記回折素子の材料の屈折率は、それぞれnb、nr、niであって、
    J、K、L、MをJ>M>K>Lを満たす自然数としたとき、
    (J×λ1)/(nb−1)と(K×λ2)/(nr−1)と(L×λ3)/(ni−1)とが略等しく、
    前記第1の格子の1周期の階段レベル数はMレベルであり、
    前記1段差d1は、(J×λ1)/(nb−1)、(K×λ2)/(nr−1)および(L×λ3)/(ni−1)のそれぞれを(1/M)倍した値のうちの最大値および最小値の間の値である、回折素子。
  21. 請求項1から18のいずれかに記載の複合対物レンズを備えた光ヘッド装置であって、
    前記光ヘッド装置は、
    波長λ1の青色光を出射する第1の光源と、
    波長λ2の赤色光を出射する第2の光源と、
    波長λ3の赤外光を出射する第3の光源と、
    を備え、
    前記複合対物レンズは、
    前記第1の光源から出射された青色光を、厚さt1の基材を通して第1の情報媒体の記録面上へ集光させ、
    前記第2の光源から出射された赤色光を、厚さt2の基材を通して第2の情報媒体の記録面上へ集光させ、
    前記第3の光源から出射された赤外光を、厚さt3の基材を通して第3の情報媒体の記録面上へ集光させ、
    前記光ヘッド装置は、第1、第2および第3の情報媒体からの反射光を受けて、受光した光量に応じた電気信号を出力する光検出部をさらに備え、
    t1<t2<t3である、光ヘッド装置。
  22. 請求項21に記載の光ヘッド装置と、
    前記第1、第2および第3の情報媒体を回転させるモーターと、
    前記光ヘッド装置から得られる信号に基づいて、前記モーター、前記複合体物レンズおよび前記第1、第2および第3の光源の制御および駆動を行う電気回路と、
    を備えた、光情報装置。
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