JPH08335327A - 光情報記録再生装置、光ディスク、チルト補正方法およびチルトセンサ - Google Patents

光情報記録再生装置、光ディスク、チルト補正方法およびチルトセンサ

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JPH08335327A
JPH08335327A JP28414195A JP28414195A JPH08335327A JP H08335327 A JPH08335327 A JP H08335327A JP 28414195 A JP28414195 A JP 28414195A JP 28414195 A JP28414195 A JP 28414195A JP H08335327 A JPH08335327 A JP H08335327A
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tilt
optical
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light
optical pickup
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Application number
JP28414195A
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English (en)
Inventor
Yoshiteru Namoto
吉輝 名本
Masayuki Shinoda
雅之 篠田
Yoshihiro Mushishika
由浩 虫鹿
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク、特に小径光ディスクおよび相変
化型光ディスクに対して安定したチルト補正制御を実現
する。 【解決手段】 光ピックアップ9の光スポット9eの移
動範囲内で、チルトセンサ20の光スポット20fの全
体が光ディスク4上のピットあるいは溝の形成された領
域にあるように配置してチルト検出誤差をなくす、ある
いは光ディスク4の内周付近だけ近傍のチルト補正値を
保持することにより、安定したチルト補正を可能にす
る。また、光ディスク4にチルト検出領域35、36を
形成する、あるいはチルトセンサの光ビームを開口制限
することにより、チルト補正が可能な範囲の拡大を図
る。さらに、相変化型光ディスク70の結晶状態と非結
晶状態の反射率が同一になる波長にチルトセンサの光ビ
ーム波長を合わせることで、相変化型光ディスク70に
対しても安定したチルト補正を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの傾き
をチルトセンサで検出し、これに基づいてチルト補正制
御を行いながら、光ディスクへの記録・再生を行う光情
報記録再生装置、およびこれに対応するチルトセンサ、
チルト補正方法、ディスク構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクに情報を記録する場合あるい
は光ディスクから情報を再生する場合に、光ディスクに
反りがあると、光ピックアップからの光ビームが光ディ
スクの情報記録面に垂直に入射せず、記録再生信号の劣
化を引き起こす。劣化の度合いは、開口数(NA)の大
きな対物レンズを用いる高密度用光情報記録再生装置ほ
ど大きい。この対応策として、例えば、光ピックアップ
の光軸に対する光ディスクの情報記録面の傾き角を検出
するチルトセンサを光ピックアップに配置することが特
開昭61−160844号公報あるいは特開平4−32
8332号公報において提案されている。このようなチ
ルトセンサを有する光情報記録再生装置は、チルトセン
サの出力が所定値内に入るように光ピックアップを傾け
るチルト補正制御を行いながら、情報の記録・再生を行
う。
【0003】チルトセンサとしては、光源である発光ダ
イオードと、一対の受光素子としての2分割フォトダイ
オードと、光源からの出射光を略平行な光束とするため
に光源の光出射側に形成された非球面レンズとを一体に
構成したものが広く用いられている。チルトセンサから
出射した平行光ビームは光ディスクの情報記録面によっ
て反射される。反射光はチルトセンサの2分割フォトダ
イオードによって検出され、2分割フォトダイオードの
出力の差をとったものがチルト補正用信号として用いら
れる。一般的には、チルトセンサは、光ディスクの情報
記録面が光ピックアップの光軸に対して垂直であるとき
にチルトセンサの差動信号の出力が零になるように調整
される。
【0004】特開平2−218027号公報にチルトセ
ンサの構成例が示されている。図16は従来のチルトセ
ンサ101の構成を示す図である。チルトセンサ101
はフレキシブル基板103上に搭載されており、このフ
レキシブル基板103によりチルト補正回路(不図示)
と電気的に接続されている。フレキシブル基板103
は、チルトセンサ101が光ディスク102に対向する
ように金属板バネ104の上面に接着固定されている。
金属板バネ104は、固定ネジ106によって光ピック
アップの光学基台105に固定されており、これにより
チルトセンサ101は光学基台105に取り付けられて
いる。
【0005】チルトセンサ101は、組立時に、理想状
態(反りの無い状態)の光ディスク102からの反射光
を受光したときに一対の受光素子の差動出力が零になる
ように調整する零点オフセット調整を行ってから光学基
台105に固定される。この調整は、調整ネジ107を
締めたりゆるめたりすることにより行われる。調整ネジ
107を締めたりゆるめたりすることにより金属板バネ
104は、破線で示されている位置104aと位置10
4bとの間でたわみ、チルトセンサ101の位置が位置
101aと101bとの間で変わる。チルトセンサ10
1は、金属板バネ104をたわませて、光ディスク10
2の情報記録面に対する角度をθ1からθ2の間で変
え、差動出力が零になるように調整した状態で取り付け
られる。このような構成により、零点オフセット調整、
つまり光ディスク102からの反射光を一対の受光素子
が受光したときの受光素子の出力を光ディスク102に
傾きが無い状態で等しくして受光素子の差動出力が零に
なるようにチルトセンサの取り付け角度を調整すること
を比較的容易に可能になる。
【0006】次に、図17を参照しながら、従来のチル
トセンサ付き光情報記録再生装置における光ピックアッ
プとチルトセンサとの位置関係を説明する。
【0007】光ディスク102は、ピットあるいは溝が
形成された情報記録領域102aとその内周側および外
周側にピットあるいは溝のないミラー部102bとを有
する。情報記録領域102aは、リードイン領域102
c、プログラム領域102dおよびリードアウト領域1
02eから構成されている。一般的に、リードイン領域
102cの中にはプログラム領域102dの情報を管理
するディレクトリがあり、光ピックアップは最初にディ
レクトリを読み取りにいく。リードアウト領域102e
は光ピックアップが誤ってプログラム領域102dより
外側に移動したときのために設けられており、このよう
な場合には光ピックアップによってリードアウト領域1
02eのアドレスを読み取り、それに基づいて光ピック
アップをプログラム領域102dに復帰させる。したが
って、通常、光ピックアップはリードイン領域102c
とプログラム領域102dとを移動し、リードアウト領
域102eは必ずしもアクセスされるわけではない。
【0008】チルトセンサ101からの光ビームが形成
する光スポット110aの中心は、光ピックアップの対
物レンズから出射される光ビームが形成する光スポット
105aの中心から、光ピックアップの移動方向(つま
り光ディスクの半径方向)Bにと実質的に直角をなす方
向へずらされている。理想的には光ピックアップの光軸
中心とチルトセンサ101の光軸中心とは一致している
ことが望ましいが、チルトセンサ101と、光ピックア
ップの構成部品である対物レンズおよび対物レンズアク
チュエータとの機械的干渉を避けるためにはずらさざる
を得ない。このため、に光スポット110aの中心は、
光スポット105aの中心からずれている。
【0009】さらに図17に示すように、光スポット1
10aは、実際には、光スポット10aが位置するトラ
ックと同一のトラック上に位置するように、方向Bに対
して垂直な方向からはわずかに内周側に光スポット10
5aの中心に対してずらされている。これは、光スポッ
ト110aの中心は、光スポット105aの中心と同じ
トラック上に位置させた方がチルト補正精度が向上する
と考えられているためである。しかし、方向Bに対して
垂直な方向からの光スポット110aのずれは非常に小
さく、光スポット110aは、方向Bに対して実質的に
垂直な方向において光スポット105aからずれている
と考えることができる。
【0010】このように光スポット110aと光スポッ
ト105aとを配置した場合、チルトセンサ101から
出射される光ビームの直径は5mmと大きいため、図1
7に示すように光スポット105aがリードイン領域1
02cの最内周に位置しているときに、光スポット11
0aの一部がミラー部102bに入り込む恐れがある。
また、光スポット105aがプログラム領域102dの
最外周に位置しているときにも同様に、光スポット11
0aの一部がミラー部102bに入り込む恐れがある。
【0011】チルトセンサ101から出射され、情報記
録領域102aによって反射される光ビームは、情報記
録領域102aのピットあるいは溝により回折されてい
るので、ミラー部102bによって反射される光ビーム
に比べて、チルトセンサ101の受光素子での受光量が
少なくなる。したがって、チルトセンサ101が形成す
る光スポット110aがミラー部102bに部分的に入
り込むと、チルトセンサ101の一対の受光素子の受光
量が互いに異なり、差動信号出力が発生する。このよう
な状態でチルト補正制御を行うと、光ディスク102に
対して光ピックアップからの光ビームを垂直に照射する
ことができず、記録・再生に支障をきたしてしまう。
【0012】これを避けるために、例えば実公平3−1
3864号公報には、光スポット110aが光ディスク
102の外周方向へと移動してミラー部102に入り込
む直前にチルト補正制御をオフし、その状態を正常なチ
ルト補正制御が行われている状態として保持することが
提案されている。あるいは、予め光情報記録再生装置内
に記憶されていた補完用データに基づいて補、光スポッ
ト110aが部分的にミラー部102eに入り込んでし
まったときのチルト補正用データを補完することも提案
されている。
【0013】一方、近年、録再可能な相変化型の光ディ
スクを用いた高密度、大容量の情報記録再生装置の開発
が進められている。
【0014】情報を記録・再生し、かつ消去することが
できる光ディスクとしては、記録薄膜材料としてカルコ
ゲル化物を用いた相変化型の光ディスクが知られてい
る。一般には、記録薄膜材料が結晶状態にある場合を未
記録状態とし、レーザ光を照射して記録薄膜材料を溶
融、冷却して非晶質状態とすることにより信号を記録す
る。一方、消去する場合は記録時よりも低パワーのレー
ザー光を照射することにより、記録薄膜材料を昇温して
結晶状態にする。記録薄膜材料としては、例えばTe、
In、Sb、Se等を主成分とし非晶質−結晶間で相変
化する材料、または異なる2種類の結晶構造の間で可逆
的に相変化を起こす物質を用いるのが一般的である。相
変化記録のメリットの1つは記録手段として単一のレー
ザービームのみで、情報をオーバーライトできる点にあ
る。すなわち、レーザ出力を記録レベルと消去レベルの
2つのレベル間で情報信号に応じて変調し、記録済みの
情報トラック上に照射することにより、既存の情報信号
を消去しながら新しい信号を記録することができる。上
述した相変化型の光ディスクは例えば特開昭56−14
5530号公報に開示されている。
【0015】相変化型光ディスクの記録・再生可能な光
情報記録再生装置は、相変化型光ディスクの容量が50
0MByte前後で直径が130mm以下のものを使用
し、光ディスクの反りが0.3mm程度存在した場合で
も、光ディスクとレーザビームの光軸との傾きが記録・
再生において問題にならないように設計された光学系を
有しており、再生マージン、記録パワーマージンが確保
されていた。したがってレーザビームの光軸に対する光
ディスクの傾きは補正されていなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
光情報記録再生装置には以下のような問題がある。
【0017】まず、図16に示すチルトセンサを用いた
光情報記録再生装置では、零点オフセット調整を行うと
きにチルトセンサと光ディスクとの距離が変化する。例
えば、金属板バネ104をたわませてチルトセンサ10
1の位置を図16に破線で示す位置101aと101b
との間で変えると、チルトセンサ101と光ディスク1
02との距離がΔLaとΔLbとの間で変化する。これ
は光情報記録再生装置を薄型化するのを妨げる一因とな
り、また、チルトセンサの受光素子における感度を変化
させてしまう。このため、この感度変化を考慮して、チ
ルトセンサの受光素子からの出力が与えられる回路部分
(図示せず)のゲイン調整幅を大きくする必要がある。
【0018】また、レーザーディスク等の直径300m
mの大径光ディスクにおいてはチルト補正制御を行うこ
とができる領域を十分に得ることができるのに対して、
直径130mm以下の小径光ディスクではチルト補正制
御を行うことができる領域が極めて狭くなる。さらに、
通常、反りの多い光ディスクは外周に向かうにしたがっ
て傾き角が大きくなる。このため、実公平3−1386
4号公報において提案されている方法のように外周部で
チルト補正制御を行わない場合、実際のディスクの傾き
角と、補完した光ピックアップの傾き角との間に差が生
じる。小径光ディスクほどその影響が大きくなるので、
直径130mm以下の小径光ディスクでは記録あるいは
再生に支障が生じる恐れがある。また、光情報記録再生
装置は、光ディスクの情報記録領域内の内周部分である
リードイン領域にあるディレクトリが読めないと、ディ
スクエラーとして処理し、光ディスクの情報を再生する
ことができない。
【0019】また、相変化型光ディスクに対して記録・
再生を行う光記録再生装置では上述したように、ディス
クのチルトを検出し、これを補正する機構は設けられて
いない。しかし記録密度を上げて、記録容量を増やそう
とすると、たとえ直径が130mmの小径光ディスクで
あってもチルト補正制御を行うことが有効である。とこ
ろが、相変化型光ディスクは、結晶部と非晶質部とで反
射率が異なることを利用して情報を記録・再生する。そ
のせいで、相変化型光ディスクに従来のチルトセンサを
適用すると、チルトセンサが結晶部と非晶質部との境界
部を移動する際に光ディスクからの反射光量が変化して
しまい、光ディスクに傾きがないにもかかわらずチルト
センサの一対の受光素子の出力に差が発生する。したが
って、結晶部と非晶質部との境界部では、誤ったチルト
補正が行われてしまう。
【0020】本発明はこのような現状に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、特に直径130mm以下の小
径光ディスクあるいは相変化型の光ディスクに適するチ
ルトセンサ付き光情報記録再生装置を提供すること、チ
ルト補正制御が可能な範囲を広げ、それにより高精度チ
ルト補正を可能にするチルトセンサ付き光情報記録再生
装置を提供すること、このような光情報記録再生装置に
用いられるチルトセンサおよびチルト補正方法を提供す
ること、およびこのような光情報記録再生装置に対応す
る光ディスクを提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の光情報記録再生
装置は、情報記録面を有する光ディスクに情報の記録お
よび/または再生を行う光情報記録再生装置であって、
該情報記録面に第1の光スポットを形成する光ピックア
ップと、該光ピックアップを該光ディスクの半径方向に
移動させる移送手段と、第2の光スポットを形成するた
めの光源および少なくとも一対の受光素子を有してお
り、該光ピックアップの光軸に対する該光ディスクの該
情報記録面の傾き角を検出するチルトセンサであって、
該光ピックアップの移動に追従するチルトセンサと、該
チルトセンサにより検出された該傾き角に応じて、該光
ディスクの情報記録面と該光ピックアップの光軸とを実
質的に垂直にするように該光ピックアップの姿勢を調整
するチルト補正手段とを備えている光情報記録再生装置
であって、該光ディスクの情報記録面は、ピットあるい
は溝が形成されている情報記録領域と、該情報記録領域
の内側および外側に設けられたピットあるいは溝を有さ
ないミラー領域とを有しており、該情報記録領域は、該
光ピックアップのアクセスが必須である第1の領域と、
その外側に位置する該光ピックアップのアクセスが必須
ではない第2の領域とにさらに分割されており、該第1
の光スポットと該第2の光スポットを結ぶ線は、該光デ
ィスクの半径方向と直角をなす方向に対して所定の角度
をなしており、該所定の角度は実質的に0度を含まず、
それにより該第1の光スポットが該第1の領域の最内周
に位置するときに該第2の光スポットの全体を該第1の
領域内に位置させ、かつ該第1の光スポットが該第1の
領域の最外周に位置するときに該第2の光スポットの全
体を該情報記録領域内に位置させ、そのことにより上記
目的を達成する。
【0022】本発明の他の光情報記録再生装置は、ピッ
トあるいは溝が形成されている情報記録領域と、該情報
記録領域の内側および外側に設けられたピットあるいは
溝を有さないミラー領域とを有する情報記録面を備えた
光ディスクに、情報の記録および/または再生を行う光
情報記録再生装置であって、該情報記録面に第1の光ス
ポットを形成する光ピックアップと、該光ピックアップ
を該光ディスクの半径方向に移動させる移送手段と、第
2の光スポットを形成するための光源および少なくとも
一対の受光素子とを有しており、該光ピックアップに対
する該光ディスクの該情報記録面の傾き角を検出するチ
ルトセンサであって、該光ピックアップの移動に追従す
るチルトセンサと、該チルトセンサにより検出された該
傾き角に応じて、該光ディスクの情報記録面と該光ピッ
クアップの光軸とを実質的に直角にするように該光ピッ
クアップの姿勢を調整するチルト補正手段と、該第1の
光スポットが、該情報記録領域に含まれている初期チル
ト設定位置よりも内側に位置しているときに作動する初
期チルト位置検出手段と、該初期チルト位置検出手段が
作動しているときに該チルト補正手段を停止し、該光ピ
ックアップの姿勢を所定の状態に保つ初期チルト保持手
段とを備えており、該第1の光スポットが該初期チルト
設定位置にあるときに、該第2の光スポットの全体は該
情報記録領域内に存在し、そのことにより上記目的を達
成する。
【0023】前記初期チルト保持手段は、前記初期チル
ト位置検出手段が作動しているときに、前記光ピックア
ップの姿勢を、前記第1の光スポットが前記初期チルト
設定位置にあるときの姿勢に保持してもよい。
【0024】前記初期チルト保持手段は、前記初期チル
ト位置検出手段が作動しているときに、前記光ピックア
ップの姿勢を、該光ピックアップの光軸が反りのない光
ディスクの情報記録面と直交している状態の姿勢に保持
してもよい。
【0025】本発明の光ディスクは、ピットまたは溝と
して情報を記録し得る情報記録領域であって、該情報記
録領域への情報の記録および/あるいは該情報記録領域
からの情報の再生は、該情報記録領域に光ビームを照射
することにより行われる情報記録領域と、該情報記録領
域の内側に、ピットまたは溝が形成されたチルト検出用
領域とを備えている光ディスクであって、該光ディスク
の該光ビームに対する傾き角を検出するチルトセンサを
用いて、該光ビームを該光ディスクに実質的に垂直にす
るようなチルト補正制御を行いながら、情報が記録およ
び/あるいは再生され、そのことにより上記目的を達成
する。
【0026】前記光ディスクは、前記情報記録領域の外
側に、ピットまたは溝が形成された他のチルト検出用領
域をさらに備えていてもよい。
【0027】前述した本発明の光ディスクに情報の記録
および/または再生を行う光情報記録再生装置であっ
て、前記情報記録領域が形成されている情報記録面に前
記光ビームを照射して第1の光スポットを形成する光ピ
ックアップと、該光ピックアップを該光ディスクの半径
方向に移動させる移送手段と、前記チルトセンサにより
検出された前記傾き角に応じて、該光ディスクの情報記
録面と該光ピックアップの光軸とを実質的に直角にする
ように該光ピックアップの姿勢を調整するチルト補正手
段とを備えており、該チルトセンサは、第2の光スポッ
トを形成するための光源と、少なくとも一対の受光素子
とを有しており、該光ピックアップの移動に追従して移
動し、該情報記録領域の内側および外側には、ピットあ
るいは溝を有さないミラー領域が形成されており、該情
報記録領域は、該光ピックアップのアクセスが必須であ
る第1の領域と、その外側に位置する該光ピックアップ
のアクセスが必須ではない第2の領域とにさらに分割さ
れており、該第1の光スポットと該第2の光スポットを
結ぶ線は、該光ディスクの半径方向と直角をなす方向に
対して、実質的に0度を含まない所定の角度をなしてお
り、それにより該第1の光スポットが該第1の領域の最
内周に位置するときに該第2の光スポットの全体を該第
1の領域および前記チルト検出用領域の少なくとも一方
内に位置させ、そのことにより上記目的を達成する。
【0028】前記第1の光スポットが前記第1の領域の
最外周に位置するときに、前記第2の光スポットの全体
は前記情報記録領域内に位置していてもよい。
【0029】前記光ディスクは、前記情報記録領域の外
側に隣接し、かつ前記ミラー領域の内側に設けられた、
ピットまたは溝が形成された他のチルト検出用領域を有
しており、前記第1の光スポットが前記第1の領域の最
外周に位置するときに、前記第2の光スポットの全体は
該他のチルト検出用領域および該情報記録領域の少なく
とも一方内に位置していてもよい。
【0030】本発明のチルト補正方法は、ピットあるい
は溝として情報が形成されうる情報記録領域が設けられ
た情報記録面を有する光ディスクに対して情報の記録お
よび/または再生を行う装置において、該情報の記録お
よび/または再生を行いながら、該光ピックアップの光
軸に対する光ディスクの傾きを補正するチルト補正方法
であって、該光ディスクの傾きを検出し、該傾きをなく
すように該光ピックアップの姿勢を調整するチルト補正
制御を行う工程と、該チルト補正制御を停止し、該光ピ
ックアップの姿勢を所定の姿勢に保持する初期チルト制
御を行う工程と、該光ピックアップが形成する光スポッ
トが、該情報記録領域内の初期チルト設定位置よりも内
側にある間は該初期チルト制御を行い、該光スポットが
該初期チルト設定位置およびそれよりも外側にある間は
該チルト補正制御を行うように切り替える工程とを包含
しており、そのことにより上記目的を達成する。
【0031】前記チルト補正方法は、前記光スポットが
前記情報記録領域内の前記初期チルト設定位置にあると
きに、前記光ディスクの傾きを検出し、該傾きをなくす
ように該光ピックアップの姿勢を設定する初期チルト設
定工程をさらに包含しており、前記初期チルト制御によ
り、該光ピックアップは該初期チルト設定工程において
設定された姿勢に保たれてもよい。
【0032】前記初期チルト制御は、該光ピックアップ
の姿勢を、該光ピックアップの光軸が反りのない光ディ
スクの情報記録面に直交するときの姿勢に保持してもよ
い。前記光ディスクの傾きの検出は、他の光スポットを
形成するための光源を有するチルトセンサを用いて行わ
れ、前記初期チルト設定位置は、前記光ピックアップが
形成する前記光スポットがその位置にあるときに該チル
トセンサが形成する該他の光スポットの全体が前記情報
記録領域に存在するように決定されていてもとい。
【0033】前記初期チルト設定工程は、前記情報の記
録および/または再生の開始に先立って行われてもよ
い。
【0034】本発明のチルトセンサは、光ディスクに対
して光ビームを照射し、該光ディスクによって反射され
た光ビームを用いて、光ピックアップの光軸に対する該
光ディスクの傾きを検出するチルトセンサであって、発
散光を出射する光源と、該光ディスクによって反射され
た該光ビームを受け取る少なくとも一対の受光素子であ
って、該受光素子は所定の方向に並べられており、それ
ぞれは該光ディスクの傾きを示す信号を得るのに用いら
れる信号を受光量に応じて出力する受光素子と、該光源
からの該発散光を透過することにより、略平行光に変換
し、該平行光を該光ビームとして該光ディスクに照射す
る変換手段と、該光ビームの該所定の方向における幅を
制限する開口手段とを備えており、そのことにより上記
目的を達成する。
【0035】本発明の他のチルトセンサは、相変化型光
ディスクに対して光ビームを照射し、該光ディスクによ
って反射された光ビームを用いて、光ピックアップの光
軸に対する該光ディスクの傾きを検出するチルトセンサ
であって、発散光を出射する光源と、該光ディスクによ
って反射された該光ビームを受け取る少なくとも一対の
受光素子であって、該受光素子は所定の方向に並べられ
ており、それぞれは該光ディスクの傾きを示す信号を得
るのに用いられる信号を受光量に応じて出力する受光素
子と、該光源からの該発散光を透過し、それにより該発
散光を略平行光に変換して該光ビームとして出射する変
換手段とを備えており、該光源は、該相変化型光ディス
クの結晶状態と非晶質状態とで反射率がほぼ同等となる
波長域に発光波長を有しており、そのことにより上記目
的を達成する。
【0036】前記チルトセンサは、前記光ビームの前記
所定の方向における幅を制限する開口手段をさらに備え
ていてもよい。
【0037】前記開口手段は、前記変換手段の該光ビー
ムが出射される部分の近傍に設けられた開口部を有する
スリット板であってもよい。
【0038】前記チルトセンサは、前記光源からの前記
発散光の光路に配置されており、該発散光の一部を透過
する光透過部と該発散光の残りを遮る遮光部とを有する
レンズをさらに備えており、該光透過部が前記変換手段
として機能し、該遮光部が前記開口手段として機能して
もよい。
【0039】前述した本発明の光情報記録再生装置は、
前記チルトセンサを用いていてもよい。
【0040】本発明のさらに他の光情報記録再生装置
は、光ピックアップを用いて光ディスクに対して情報の
記録および/または再生を行う光情報記録再生装置であ
って、光ビームを出射する光源、所定の方向に並べられ
ており、該光ディスクによって反射された該光ビームを
受け取る少なくとも一対の受光素子、および該光源から
出射された該光ビームを平行光化するレンズを有してお
り、反射された該光ビームに基づいて該光ディスクの傾
きを検出するチルトセンサと、該チルトセンサが載置さ
れるセンサ基台と、該センサ基台が回動可能に載置され
るチルトセンサ載置台と、該センサ基台を回動させるこ
とにより該センサ基台の該チルトセンサ載置台に対する
角度を調整し、かつ該センサ基台を該チルトセンサ載置
台に取付ける取付手段とを備えており、そのことにより
上記目的を達成する。
【0041】前記取付手段は、前記センサ基台の回動に
より前記チルトセンサが前記光ディスクの反射面の1点
を中心として回動するように、該センサ基台を該チルト
センサ載置台に取り付けてもよい。
【0042】前記センサ基台は、前記光ディスクの反射
面の前記1点を中心とした半径Rの曲率面部を有してお
り、前記取付手段は、該曲率面部を前記チルトセンサ載
置台に当接させて該センサ基台を該チルトセンサ載置台
に取り付け、それにより該光ディスクの該1点を中心と
して前記チルトセンサを回動させてもよい。
【0043】前記光ピックアップの一部が前記チルトセ
ンサ載置台として機能してもよい。本発明は上記した構
成により、130mm以下の小径光ディスクで課題があ
った、情報記録面の最内・最外周のチルト検出誤差を改
善でき、従来より高密度な光ディスクにおいて、良好な
記録あるいは再生を行うことができる。また、光ディス
クの情報記録面の周辺部にチルト検出領域を設けること
で、あるいはチルトセンサの光ビームを開口制限するこ
とで、チルト補正範囲を拡大でき、より安定したチルト
補正制御が可能となる。また、チルトセンサの発光波長
を適正化することで、相変化型光ディスクに対してもチ
ルト補正制御を確実に行うことができ、従来に比べて高
密度な記録再生を可能とする。さらに、チルトセンサを
光ディスクの反射面を中心として零点オフセット調整を
可能とすることで、零点オフセット調整による感度変化
をなくすことができるとともに、装置の薄型化を図るこ
とができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
(実施例1)図1は、本発明による光情報記録再生装置
の構成を示す平面図であり、図2は図1の一点鎖線A−
A’に沿った断面図である。
【0045】図1および図2に示すように、ターンテー
ブル2は、光ディスク4を芯出しする凸部2aと光ディ
スクを載置する載置面2bとを有しており、ドライブ基
板1に取り付けられたディスク駆動モータ3のシャフト
に圧入されている。ターンテーブル2は光ディスク4を
載置した状態でディスク駆動モータ3と一体的に回転す
る。
【0046】案内軸6a、6bは、軸取付金具10a、
10b、10c、10dにより補助基板5に固定されて
おり、光ピックアップ9が案内軸6a、6bに沿って摺
動することができるように光ピックアップ9を保持して
いる。移送リードスクリュー軸7は、取付金具11、1
2により回転自在に保持され、補助基板5上に取付けら
れている。移送リードスクリュウ軸7は、光ピックアッ
プ9の係合部9aと係合されており、一端に歯車13を
有している。移送モータ8は、取付金具12に取り付け
られており、歯車14、15、を介して歯車13に回転
を伝え、移送リードスクリュー軸7を正逆回転させるこ
とにより光ピックアップ9を光ディスク4の径方向(矢
印Bで示される方向)に移送するよう構成されている。
このように補助基板5上には、光ピックアップ9と光ピ
ックアップ9を移送するための移送機構が搭載されてい
る。
【0047】補助基板5は、光ピックアップ9の移動方
向に対して直角をなす方向における両側に支点軸16、
17を有している。支点軸16、17は、それぞれ支持
金具18a、18bを介して、ドライブ基板1に図2中
の矢印Cで示される方向に揺動自在に取り付けられてい
る。補助基板5は、引張りバネ19によりドライブ基板
1側に付勢されている。
【0048】光ピックアップ9のアクチェータ部9bに
は、対物レンズ9cが設けられている。対物レンズ9c
は、光ディスク4の情報記録面に対して垂直な方向であ
るフォーカス方向および光ディスク4の径方向(矢印B
で示される方向)であるトラッキング方向にそれぞれ移
動することができるように、例えば4本のワイヤー等の
支持部材(図示せず)によって取り付けられている。ま
た、光ピックアップ9は、光ディスク4に照射される光
ビームを発生するレーザ等の光源、光ビームを光源から
対物レンズ9cを通して光ディスク4の情報記録面に導
き、さらに光ディスク4からの反射光を受光素子まで導
く為の光学系、および受光素子(いずれも図示せず)を
備えている。
【0049】さらに、光ビックアップ9には、チルトセ
ンサ20が設けられている。図3に、チルトセンサ20
の取付部を拡大した側面図を、図4にチルトセンサ20
単体の拡大図を示す。図4において(a)は拡大平面
図、(b)は拡大側面図である。
【0050】チルトセンサ20は、光源である発光ダイ
オード20aと、光ディスク4の半径方向に配置された
一対の受光素子である2分割フォトダイオード20b、
20cと、光源からの光をほぼ平行な光束として光ディ
スク4の情報記録面に照射するための、曲率を有する面
から構成された非球面レンズ20dとを有しており、こ
れらは一体的に構成されている。光ディスク4からの反
射光が受光素子20b、20cに入射すると、これらの
出力は図4(a)に示す差動アンプ20eへ送られ、こ
こで受光素子20b、20cの出力の差が求められる。
差動アンプ20eからの出力はサーボ回路(図示せず)
に与えられ、差動アンプ20eからの出力を零にするよ
うにチルト補正制御(チルトサーボ制御)が行われる。
【0051】チルトセンサ20は、接着およびハンダ付
けによりフレキシブルリード基板21に取り付けられて
おり、フレキシブルリード基板21はセンサ基台22の
上面に接着されている。このようにして、チルトセンサ
20およびセンサ基台22は一体的に構成されている。
センサ基台22の底面には、光ディスク4の反射面の1
点を中心とする半径Rの曲率面部22aが設けられてお
り、センサ基台22は、この曲率面部22aが光ピック
アップ9の設けられたチルトセンサ載置部9d上に位置
するように、ネジ23、24、および板バネ25によっ
て光ピックアップ9に取り付けられている。このように
本実施例では、光ピックアップ9に、チルトセンサが載
置される基台としての機能を持たせているが、チルトセ
ンサを載置する台を光ピックアップ9とは独立して設け
ることも可能である。しかし、図3に示すようにチルト
センサ20を光ピックアップ9上に載置すれば、構成を
簡略化することができるとともに、チルトセンサ20と
光ピックアップ9との位置関係を変化させることなく、
常にチルトセンサ20と光ピックアップ9とをともに移
送することができる。
【0052】チルトセンサ20をチルトセンサ載置部9
dに取り付ける際には、ネジ23を回転させて、光ディ
スク4に対するチルトセンサ20の傾きを図3に矢印D
で示す方向に調整する。チルトセンサ20は製作誤差を
有しており、このせいで、たとえディスクに反りがなく
てもチルトセンサ20の差動出力は零にならない。した
がって、チルトセンサ載置部9dにチルトセンサ20を
搭載する際には、チルトセンサ20の差動出力が零にな
るようにチルトセンサ20の傾きを調整しておく必要が
ある。この調整が先に述べた零点オフセット調整であ
る。チルトセンサの傾き量は、その性能仕様の項目とし
て表示される。精度良くディスクの傾きを検出するため
には、上述したような零点オフセット調整が必要であ
り、またそれを可能にするような構成も必要である。
【0053】通常、フォトダイオード等の受光素子は、
受け取る光の発生源からの距離が変化すると感度も変化
する。このような受光素子をチルトセンサの受光素子と
して用いる場合には、光ディスクとチルトセンサとの距
離が変化すると単に光ディスクから受光素子までの距離
が変化するだけではなく、光源から光ディスクまでの距
離も変化するために、光ディスクとチルトセンサとの距
離変化がチルトセンサの受光素子の感度に与える影響は
大きい。したがって、図16のように、金属板バネの一
端チルトセンサをに取り付け、他端を固定して金属板バ
ネをたわませることによりチルトセンサと光ディスクと
の角度を調整する従来の構成では、後段光ディスクの傾
きを示す量を検出するサーボ回路部分において、チルト
センサと光ディスクとの距離変化を考慮する必要があ
る。
【0054】これに対して、本実施例では、チルトセン
サ20と光ディスク102との位置関係は変えずに、単
にチルトセンサ20の光ディスク4に対する角度を変え
るだけでチルトセンサ2aの零点オフセット調整を行う
ことができるので、チルトセンサの受光素子での感度変
化を考慮する必要はなくなる。このため、従来のよう
に、光ディスクの傾きをチルトセンサの出力から検出す
るチルト補正サーボ回路部分(図示せず)のゲイン調整
幅を大きくとる必要もなくなる。また、チルトセンサと
光ディスクとの距離変化がないことから、光情報記録再
生装置全体の薄型化にも有利である。
【0055】ドライブ基板1には、図1に示すように、
軸27に固定されたチルト補正用のカム26が回転自在
に金具28a、28bによって取り付けられている。カ
ム26と軸27とは一体に回転する。さらに取付金具3
0によって、チルトモータ29がドライブ基板1に取り
付けれており、ウオーム31およびウオームホイル32
を介してカム26を正逆駆動する。補助基板5は、図2
に示すように、引張りバネ33によりドライブ基板1側
に付勢され、カム26の外周面に当接している。
【0056】次に、光ピックアップ9からの光ビームの
中心とチルトセンサ20からの光ビームの中心との位置
関係を説明する。
【0057】図5は、光ピックアップ9からの光ビーム
が光ディスク4の内周部を照射しているとき、および外
周部を照射しているときのチルトセンサ20からの光ビ
ームが照射される位置を示す図である。光ディスク4
は、ピットあるいは溝が形成された情報記録領域4a
と、その内周側および外周側にミラー部4bとを有して
いる。情報記録領域4aは、光ピックアップ9のアクセ
スが必須のリードイン領域4cおよびプログラム領域4
dと、光ピックアップのアクセスが必須ではないリード
アウト領域4eとから構成されている。リードイン領域
4cの最内周は光ディスク4の中心から半径r1の距離
にある。また、プログラム領域4dの最外周は光ディス
ク4の中心から半径r2の距離に、リードアウト領域4
eの最外周は半径r3の距離にある。
【0058】チルトセンサ20からの光ビームは断面形
状が円形であり、光ディスク4上で直径dの光スポット
20fを形成する。光スポット20fの中心は、光ピッ
クアップ9からの光ビームが光ディスク4上に形成する
光スポット9eの中心から、光ディスク4の半径方向B
と直角をなす方向において距離m、方向Bにおいて距離
nだけ離れて位置している。これらの距離mおよびn
は、光ピックアップ9の光スポット9eが光ディスク4
の情報記録領域4aの最内周に位置するときに、チルト
センサ20の光スポット20f全体が情報記録領域4a
内に位置するように、かつ光スポット9eが光ピックア
ップ9のアクセスが必須のプログラム領域4dの最外周
に位置するときに光スポット20f全体が情報記録領域
4a内に位置するように決定されている。
【0059】距離mおよびnの設定をより具体的に説明
する。光ピックアップ9の光スポット9eの中心が光デ
ィスク4の情報記録領域4aの最内周、つまりリードイ
ン領域4cの最内周に位置するとき、チルトセンサ20
の光スポット20fの中心は、 {m2+(r1−n)21/2>r1+d/2 ・・・・・・・(1) を満たす位置にある。
【0060】また、光スポット9eの中心が光ディスク
4のプログラム領域4dの最外周に位置するとき、光ビ
ーム20fの中心は、 {m2+(r2−n)21/2<r3−d/2 ・・・・・・・(2) を満たす位置にある。このようにして、本実施例では、
光ピックアップ9からの光ビームが形成する光スポット
が光ディスク4のリードイン領域4cとプログラム領域
4dにあるときには、チルトセンサ20の光ビームは常
に情報記録領域4a内を照射する。
【0061】上記式(1)および(2)を満足するため
には、例えば、光ディスク4において、リードイン領域
4cの最内周、プログラム領域4dの最外周およびリー
ドアウト領域4e最外周を中心からそれぞれ、r1=2
2.5mm、r2=60mm、r3=63mmの位置と
して、チルトセンサ20からの光ビームが形成する光ス
ポット20fの直径をd=5mmとし、光スポット20
fを光ピックアップ9からの光ビームが形成する光スポ
ット9eから、光ディスク4の径方向Bに対して垂直な
方向にm=13mm、方向Bにn=1.1mmずらして
配置すればよい。なお、これらの数値は上記式(1)お
よび(2)を満足する数値のセットの一例に過ぎず、光
ディスクにおける各領域の位置およびチルトセンサと光
ピックアップとの位置関係はこれに限定されない。
【0062】上述した構成を有する光情報記録再生装置
の動作を簡単に説明する。
【0063】ターンテーブル2に光ディスク4が載置さ
れると、ディスク駆動モータ3が回転する。それと同時
に光ピックアップ9は、移送モータ8、歯車13、1
4、15、および移送リードスクリュー軸7からなる移
送機構によって光ディスク4の情報記録領域4aの最内
周付近に移送される。続いてチルトセンサ20が、光デ
ィスク4からの反射光に基づいて光ピックアップ9の光
軸に対する光ディスク4の傾きを検出する。チルトセン
サ20の出力は、差動アンプ20eで差動出力とされて
チルト補正サーボ回路(図示ぜず)に送られ、これに応
じてチルトモータ29が駆動される。チルトモータ29
が駆動されるとカム26が回転し、光ピックアップ9が
搭載されている補助基板5が支点軸16、17を中心に
図2に示されるように矢印Cの方向に回動する。これに
より、光ピックアップ9の光軸を光ディスク4に対して
垂直にするように光ピックアップ9の姿勢を調整する制
御、つまりチルト補正制御が行われる。
【0064】このようにして情報記録領域4aの最内周
付近でチルト補正を行ってから、光ピックアップ9は、
光ディスク4への記録、あるいは光ディスク4からの情
報の再生を開始する。光ピックアップ9は光ディスク4
の内周から外周に向かって搬送され、光ディスク4に対
する記録あるいは再生を順次行う。この記録や再生の間
もチルトセンサ20は光ディスク4の情報記録面の傾き
を検出し、この結果に基づいてカム26が駆動される。
したがって、チルト補正は、記録中や再生中にも連続的
にリアルタイムで行われることになる。
【0065】本実施例の光情報記録再生装置では、光ピ
ックアップ9からの光ビームが情報を記録・再生する領
域内になるときには、チルトセンサ20からの光ビーム
は常に光ディスク4の情報記録領域4a内に位置し、従
来のようにミラー部4bにかかることはない。したがっ
て光ディスク4の最内周や最外周付近でチルトセンサ2
0はチルト(光ピックアップの光軸に対する光ディスク
の傾き)を正確に検出することができ、安定したチルト
補正制御を実現することができる。
【0066】本実施例では、補助基板5を光ピックアッ
プ9および光ピックアップ9の移送系を含めて揺動させ
ることによりチルト補正を行っている。しかし、光ピッ
クアップ9のみを揺動させた場合であっても、光ピック
アップ9上にチルトセンサが一体取り付けられているの
で、同様の効果を得ることができる。
【0067】(実施例2)次に、本発明による他の光情
報記録再生装置を説明する。
【0068】図6は本実施例の光情報記録再生装置の主
要部の断面図であり、図7は光ディスク上での光ピック
アップが形成する光スポットとチルトセンサが形成する
光スポットとの位置関係を示す図である。本実施例で
は、チルトセンサが取り付けられている位置が上記実施
例1とは異なり、さらに初期チルト設定位置検出スイッ
チが付加されている。また、本実施例では、光ディスク
4として、リードアウト領域4eの幅が5〜20μmと
極めて小さいディスクを用いている。したがって、リー
ドアウト領域4eの最外周の半径r3は、プログラム領
域4dの最外周の半径r2は実質的に同一とみなすこと
ができる。図7ではリードアウト領域4eは省略してい
る。なお、実施例1と同じ構成要素は同じ参照符号を付
し、説明を省略する。
【0069】本実施例では、光ディスク4の外周部のチ
ルト制御が可能な範囲を広げるべく、光ピックアップ9
の光スポット9eの中心が情報記録領域4aの最外周に
あるときにチルトセンサ20の光ビームが全て情報記録
領域4a内を照射するように、距離mおよび距離nを設
定してある。また、光ピックアップ9が光ディスク4の
半径方向Bに移動して光ピックアップ9の光スポット9
eが光ディスク4の最内周の近傍に設けられた初期チル
ト設定位置P0から内側に入ると、リアルタイムのチル
ト補正制御を停止し、位置P0において行われたチルト
補正の状態を保持する。初期チルト設定位置P0は、リ
ードイン領域4cの最内周よりも外側に、その位置に光
ピックアップ9の光スポット9eが位置しているときに
チルトセンサ20の光スポット20fの全体が情報記録
領域4a内に存在するように設定されている。
【0070】光スポット9eが位置P0から内側に位置
していることを検出するための初期チルト設定位置検出
スイッチ34は、図6に示すように、補助基板5に設け
られた凹部5a内に取り付けられている。光ピックアッ
プ9の光スポット9eがリードイン領域4cの最内周P
1と初期チルト設定位置P0との間に位置している間、
光ピックアップ9はスイッチ34に当接しており、これ
によりスイッチ34は作動状態になっている。検出スイ
ッチ34は、例えばチルトモータ29の駆動開閉回路
(図示せず)に接続されており、検出スイッチ34に光
ピックアップ9が当接するとスイッチ34が作動し、駆
動開閉回路はチルトモータ29を停止させる。
【0071】以下、本実施例におけるチルト補正動作を
説明する。
【0072】まず、光ピックアップ9を初期チルト設定
位置P0よりも外側に移動させ、その位置でチルト補正
を行う。その後、光ピックアップ9を方向Bにおいて内
側に向けて移送する。光ピックアップ9が初期チルト設
定位置P0に到達すると初期チルト設定位置検出スイッ
チ34が作動し、初期チルト設定位置P0での光ピック
アップ9の姿勢を保持する、いわゆる初期チルト設定が
行われる。初期チルト設定が終わると、光ピックアップ
9をリードイン領域4cの最内周P1へと移送し、ここ
に書き込まれているディレクトリ等の情報を読み取った
後に、記録・再生を開始する。
【0073】記録・再生開始後には、光ピックアップ9
が初期チルト設定位置P0よりも内側にある間は、チル
トモータ29等を含むチルト補正機構は、初期チルト設
定の状態を保持している。光ピックアップ9が初期チル
ト設定位置P0から外周に移動して検出スイッチ34か
ら離れると、チルトモータ29が動作し、上記実施例1
で述べたようにしてリアルタイムで光ディスクの傾きを
調整するチルト補正制御を開始する。光ピックアップ9
の光スポット9eが、初期チルト設定位置P0からリー
ドアウト領域4eの最外周位置P3に達するまでは、上
述したチルト補正制御が行われる。
【0074】一般に光ディスクの反りは、内周から外周
に向かうにつれて大きくなる傾向にある。したがって、
光ディスクの内周側では、光ディスク上のある点での光
ディスクの傾き角と、その点に比較的近い距離(5mm
前後)にある点での傾き角との差は小さい。このため、
上述したように、初期チルト設定位置P0における傾き
角を位置P0よりも内周側の点での傾き角として代用し
ても、情報の記録・再生に支障が生じることはない。し
たがって本実施例においても、上記実施例1で述べたの
と同様の効果を得ることができる。
【0075】次に、図7を参照しながら、本実施例にお
いて、光ピックアップ9の光スポット9eとチルトセン
サ20の光スポット20fとの位置関係を決定する距離
mおよびn、ならびに光ディスク4の中心から初期チル
ト設定位置P0までの距離r0が満足すべき条件を説明
する。初期チルト設定位置P0は、光ディスク4の半径
方向Bにおいてリードイン領域4cの最内周上の点P1
と5mm以内の距離離れているものとする。
【0076】光ピックアップ9の光スポット9eの中心
が光ディスク4の初期チルト設定位置P0にあるとき、
チルトセンサ20の光スポット20fの中心は、 {m2+(r0−n)21/2>r1+d/2 ・・・・・・(3) を満たす位置にある。
【0077】また、光スポット9eの中心が光ディスク
4の情報記録領域4aの最外周位置P3にあるとき、チ
ルトセンサ20の光スポット20fの中心は、 {m2+(r3−n)21/2<r3−d/2 ・・・・・・(4) を満たす位置にある。上述したように、情報記録領域4
aのもっとも外周側の領域であるリードアウト領域(図
示せず)の最外周の半径r3はプログラム領域4dの最
外周の半径r2と実質的に等しいとみなすことができる
ので、上記式(4)は、 {m2+(r2−n)21/2<r2−d/2 ・・・・・・(4)’ と書き換えられる。
【0078】また、初期チルト設定位置P0と情報記録
領域4aの最内周位置とは r0−r1<5(mm) ・・・・・・(5) を満足する。
【0079】上記式(3)、(4)’および(5)を満
足するためには、例えば、光ディスク4においてリード
イン領域4cの最内周の半径をr1=22.5mm、情
報記録領域4aの最外周の半径をr2=58.5mm
(≒r3)とし、初期チルト設定位置P0をディスク中
心からr0=25.5mmの位置に設け、さらにチルト
センサ20からの光ビームが形成する光スポット20f
の直径をd=5mmとして、光スポット20fを、光ピ
ックアップ9の光スポット9eから光ディスク4の半径
方向Bに対して垂直な方向Bにm=13mm、方向Bに
n=4.1mmずらした構成とすればよい。なお、これ
らの数値は上記式(3)、(4)’および(5)を満足
する数値のセットの一例に過ぎず、光ディスクにおける
各領域の位置およびチルトセンサと光ピックアップとの
位置関係はこれに限定されない。
【0080】これにより、情報の記録および/または再
生の開始にあたり、リードイン領域4cの情報の読み取
りに先駆けて初期チルト設定を行うため、リードイン領
域4cの情報の読み取りを正確に行うことができるとと
もに、光ディスク4の情報記録領域4aの全域にわたっ
て、実用上問題のない、情報の記録および/または再生
を行うことができる。また、本実施例では、光ディスク
のリードイン領域およびリードアウト領域を極めて小さ
くしてもチルト補正制御が可能である。このため、同一
サイズの光ディスクであっても、上記実施例1で使用さ
れるディスクと比べてプログラム領域を大きくとること
ができ、それにより光ディスクの容量を増やすことがで
きる。したがって本実施例の光情報記録再生装置は、デ
ィスクの大容量化を図るのに適している。
【0081】光ディスクの仕様には、光ピックアップの
光軸に対する傾き角度の規定があり、内外周を問わず一
律の値で規定している場合が多い。しかし上述したよう
に、現実には、光ディスクの内周側の傾き角は外周のそ
れに比べて小さく、チルト補正なしでも問題なく記録・
再生を行うことができる場合が多い。光ディスクの傾き
角を内周側と外周側に分けて規定し、内周側の傾き角を
チルト補正不要の所定値とすることも可能である。
【0082】このように内周側ではチルト補正が不要で
ある光ディスクを用いる場合には、実施例2で述べたよ
うに初期チルト設定位置P0よりも内側において、チル
ト補正状態を位置P0における状態に保持する代わり
に、光ピックアップ9の光軸が反りのない光ディスク4
の情報記録面と直交する状態、つまり基準状態に保持す
るようにすれば、実施例2で述べた効果と同様な効果を
得ることができる。しかもこの場合には、記録・再生終
了時に光ピックアップ9を基準状態に保持したまま終了
させることができ、再び光ディスクの記録・再生を行う
にあたり、基準状態のまま直ちにリードイン領域の情報
の読み取りが可能となり、情報の記録・再生の立ち上げ
時間を短縮することができる。
【0083】(実施例3)次に、本発明による光ディス
クの実施例を図8を参照しながら説明する。
【0084】図8は本実施例の光ディスクの概略図であ
る。図8に示すように、本実施例の光ディスクは、リー
ドイン領域4cの内側に設けられた、ピットあるいは溝
を有する幅w1の内周チルト検出領域35を有してい
る。内周チルト検出領域35は光ディスクの傾きを検出
するために用いられるので、情報記録領域4aのように
ピットあるいは溝を高精度に形成する必要はない。上記
実施例1および2で述べた構成要素と同じ構成要素には
同一の参照符号を付し、説明を省略する。なお、本実施
例においてもリードアウト領域4eの幅が極めて小さい
ディスクを用いているので、図8ではリードアウト領域
4eを図示していない。
【0085】内周チルト検出領域35の幅w1は、光ピ
ックアップ9の光スポット9eがリードイン領域4cの
最内周に位置するとき、チルトセンサ20の光ビーム2
0fの全体が、光ディスク4の内周チルト検出領域35
内、あるいは内周チルト検出領域35と情報記録領域4
aとを含む領域内に存在するように決定される。また、
光ピックアップ9の光スポット9eが光ディスク4のリ
ードアウト領域4eの最外周に位置しているときには、
上記実施例1および2で述べたように、チルトセンサ2
0の光ビーム20fの全体が、光ディスク4の情報記録
領域4a内に存在する。
【0086】具体的には、チルトセンサ20が形成する
光スポット20fの直径d、光ピックアップ9が形成す
る光スポット9eからの光スポット20fのずれmおよ
びn、情報記録領域4aの最内周および最外周の半径r
1およびr3、ならびに内周チルト検出領域35の幅w
1は、以下の式を満足するように設定される。
【0087】 {m2+(r1−n)21/2>r1−w1+d/2 ・・・・・・(6) {m2+(r3−n)21/2>r3−d/2 ・・・・・・(7) 上記式(6)および(7)を満足するためには、例え
ば、光ディスク4においてリードイン領域4cの最内周
の半径をr1=22.5mm、情報記録領域4aの最外
周の、つまりリードアウト領域4eの最外周の半径をr
3=58.5mm、内周チルト検出領域の幅をw1=
2.5mmとし、さらにチルトセンサ20からの光ビー
ムが形成する光スポット20fの直径をd=5mmとし
て、光スポット20fを、光ピックアップ9の光スポッ
ト9eから、光ディスク4の径方向Bに対して垂直な方
向Bにm=13mm、方向Bにn=4.1mmずらした
構成とすればよい。これらの数値は上記式(6)および
(7)を満足する数値のセットの一例に過ぎず、光ディ
スクにおける各領域の位置およびチルトセンサと光ピッ
クアップとの位置関係はこれに限定されない。上述した
ように光ディスクの各領域の数値を設定した場合には、
内周チルト検出領域35の最内周は半径20mmとなる
が、直径130mm以下の光ディスクではピットあるい
は溝のカッティングは半径18mm程度から可能である
ので、このような内周チルト検出領域を設けることに製
造上問題はない。
【0088】このように内周チルト検出領域を設けた光
ディスクでは、たとえ小径光ディスクであっても、光デ
ィスク4の情報記録面4a全ての領域でチルト補正を行
うことができる。また、このような光ディスクに対応し
たチルトセンサを備えた光情報記録再生装置では、上記
実施例2で述べた初期チルト設定位置から内周側でチル
ト補正状態を保持する手段や基準状態を保持する手段が
不要となり、より簡単な構成で高密度な記録再生ができ
る。
【0089】本実施例では、光ピックアップ9の光スポ
ット9eの中心が情報記録領域4aの最外周、つまりリ
ードアウト領域4eの最外周にあるとき、チルトセンサ
20の光スポット20fの全体が情報記録領域4a内に
存在するように、チルトセンサ20と光ピックアップ9
との位置関係を設定している。しかし、光ディスクの仕
様によっては、内周チルト検出領域が広く取れない場合
も考えられる。この場合には、光ピックアップ9の光ス
ポット9eの中心が、リードアウト領域4eの最外周で
はなくプログラム領域4dの最外周にあるときに、チル
トセンサ20の光ビーム20fが全て情報記録領域4a
内に存在するようにすれば、内周チルト検出領域の幅を
狭めてもよい。
【0090】(実施例4)上記実施例では、光ディスク
の情報記録領域の位置は、ディスクが異なっても変わら
ないものとしている。しかし、光ディスクの仕様には、
情報記録領域の位置を一定とする規格と、情報量に応じ
て情報記録領域の最外周の位置が可変であることを認め
る規格とがある。後者の場合、情報記録領域が小さい光
ディスクに対してチルト補正制御を行うと、情報記録領
域の外周部でチルトセンサの光ビームの一部がミラー部
に入り込み、その結果、誤ったチルト補正が行われ、正
しい記録・再生ができなくなるという問題がある。
【0091】以下に図9を参照しながら説明する本発明
の他の光ディスクは、情報記録領域の大きさが可変であ
る規格に適するものである。図9は、本実施例の光ディ
スクの概略図である。光ディスク4の情報記録領域4a
の最外周の位置は、光ディスクによって異なる。ただし
情報記録領域4aの大きさは、最大でも図8に示した大
きさ、つまりその最外周が中心から半径r3の位置にあ
るような大きさである。図9に示すように、本実施例の
光ディスクでは、情報記録領域4aは、規格で決められ
た最大最外周(つまり、図8に示すディスク中心からの
半径がr3である位置)まで形成されずに途中で終了し
ており、情報記録領域4aの内側には上記実施例3で述
べた光ディスクと同様に内側チルト検出領域35が、情
報記録領域4aの外側にはピットあるいは溝が形成され
た外周チルト検出領域36が最大最外周まで形成されて
いる。外周チルト検出領域36が形成されている以外
は、本実施例の光ディスクは上記実施例3の光ディスク
と同じであり、光ディスクの各領域の最内周あるいは最
外周の位置、光ピックアップ9が形成する光スポット9
eとチルトセンサ20が形成する光スポット20fとの
位置関係は、実施例3で示した式(6)および(7)を
満足するように設定されている。したがって、本実施例
の光ディスクでは、光ピックアップ9の光スポット9e
が情報記録領域4aにあるとき、チルトセンサ20の光
スポット20fの全てが、ピットあるいは溝が形成され
ている領域、つまり情報記録領域4a、内周チルト検出
領域35または外周チルト検出領域36のいずれかに入
っているので、安定したチルト補正制御を行うことがで
きる。
【0092】なお、本実施例では、外周チルト検出領域
を光ディスクの最大最外周近傍まで形成している。しか
し、外周チルト検出領域が形成される範囲はこれに限ら
れず、光ピックアップの光スポットが情報記録領域内に
位置しているときに、チルトセンサの光スポットの全体
が、ピットあるいは溝が形成されている領域のいずれか
にありさえすれば、情報記録領域の外周の位置に応じ
て、外周チルト検出領域の大きさを変えてもよい。これ
により光ディスクをカッティングする時間を短縮するこ
とができる。
【0093】(実施例5)次に、本発明によるチルトセ
ンサを説明する。
【0094】図10(a)は、本実施例のチルトセンサ
40の構成を示す断面図である。チルトセンサ40は、
光ビームを出射する光源としての発光ダイオードと、光
ディスク4によって反射された光ビームを受け取り、受
光量に応じた電気信号を発生する一対の受光素子である
フォトダイオード(ともに図示せず)と、発光ダイオー
ドからの光ビームをほぼ平行な光束にするための非球面
レンズ41とを備えている。発光ダイオードおよびフォ
トダイオードは、チルトセンサ40のベース部45上に
光ディスク4と対向するように配置されている。フォト
ダイオードは、光ディスク4の半径方向Bに並べられて
いる。
【0095】また、本実施例のチルトセンサ40は、開
口部43を有するスリット板42を備えている。スリッ
ト板42は非球面レンズ41の外周と嵌合させた状態で
ベース部45に接着されている。開口部43は、図10
(a)および(b)に示すように、チルトセンサ40か
らの光ビームの光ディスク4の半径方向Bにおける幅を
制限する。これにより、図11に示すように、光ディス
ク4上に照射されるチルトセンサ40からの光スポット
40aの方向Bにおける幅は、上記実施例1および2で
述べたチルトセンサが形成する光スポットの幅よりも図
11にハッチングで示すだけ狭くなり、チルトセンサ4
0に光スポット40aが情報記録領域4aの最内周付近
および最外周付近に移動しても、光スポット40aがミ
ラー部4bにはみ出しにくくなる。したがって、上記実
施例で述べたチルトセンサを用いる場合に比べて、光デ
ィスク4の傾きを検出することができる範囲が広がり、
その結果チルト補正制御が可能な範囲を拡大することが
できる。
【0096】さらに、本実施例のチルトセンサ40で
は、スリット板42の非球面レンズ41と対向する面に
鋸歯状の凹凸部44が形成されている。この凹凸部44
の斜面は、スリット板42が遮る光ビームを図中Qで示
される方向に反射する。これは、スリット板42の非球
面レンズ41と対向する面によって反射された光ビーム
がチルトセンサ40に入射するのを防ぐためである。ス
リット板42によって遮られた光ビームのうちには、迷
光となり、チルトセンサ40に直接入射するものがあ
る。チルトセンサ40に迷光が入射すると光ディスク4
の傾き角の検出精度が悪化してしまう。したがって、本
実施例では、このような迷光を除去するために凹凸部4
4を設け、それにより光ディスク4の傾き角を高精度で
検出する。
【0097】なお、凹凸部44に代えて、例えば黒色の
つや消し塗装等の反射防止コーティングをスリット板4
2の非球面レンズ41と対向する面に形成することによ
っても同様な効果を得ることができる。反射防止コーテ
ィングとしては、黒色のつや消し塗装を施す方式が一般
的に広く知られているが、光の反射を抑える効果を有す
るならばコーティング材を限定するものではない。
【0098】また、本実施例では、スリット板42をチ
ルトセンサ40のベース部45に接着して一体的に構成
しているが、ベース部45ではなく光ピックアップ9の
チルトセンサ40が取り付けられる面上に固定してもよ
い。ただし、ベース部45に接着すれば小スペース化と
ユニット化とを実現することができ、小型化、組立性の
点で有利である。
【0099】本実施例では、チルトセンサ40は光ピッ
クアップ(図示せず)上に載置されているが、その配置
は特に限定されない。従来のチルトセンサのように、光
ピックアップが形成する光スポットから、光ディスクの
半径方向に実質的に垂直な方向にずれて光スポットを形
成するように配置されてもよいし、あるいは上記実施例
1および2で述べたように配置されてもよい。
【0100】次に、上記実施例5の改変例として、チル
トセンサの光源から出射される光ビームの幅を制限する
他の開口手段を図12を参照しながら説明する。
【0101】図12(a)および(b)は、それぞれ、
本改変例におけるチルトセンサの平面図および側面図で
ある。図12(a)および(b)に示すように、本改変
例では、チルトセンサ50のベース部50a上に形成さ
れた非球面レンズ51の表面に、発光ダイオード(図示
せず)からの光ビームを透過させるアパーチャ52と、
黒色のつや消し塗装を施した光ビーム不透過部53とを
設けている。アパーチャ52は、その周囲部に不透過部
53を形成することにより形成される。これにより、上
記実施例5で説明したスリット板42を不要にしてい
る。すなわち、部品点数を削減したより簡単な構成で、
光ディスクの傾き角を検出することができる範囲を拡大
することができる。
【0102】なお本改変例では、光ビーム不透過部53
を黒色のつや消し塗装を施すことにより形成している
が、光ビームを遮ることができればどのように形成して
もよい。
【0103】例えば、チルトセンサ50の光源である発
光ダイオードの発光波長に応じて、その波長を有する光
を透過しない波長フィルタ等の光学膜コーティングを施
してもよい。
【0104】次に、上記実施例5のさらなる改変例とし
て、チルトセンサから出射される光ビームの幅を制限す
るさらに他の開口手段を図13を参照しながら説明す
る。
【0105】図13(a)および(b)は、それぞれ、
さらなる改変例におけるチルトセンサ60の平面図およ
び側面図である。チルトセンサ60は、ベース部64上
に形成された非球面レンズ61、およびプリズム部6
2、63を備えている。非球面レンズ61、およびプリ
ズム部62、63は、一体的に形成されており、非球面
レンズ61の光ディスク4の半径方向Bにおける両側に
プリズム部62、63が配置されている。この例では、
図13(b)に示すように、非球面レンズ61およびプ
リズム部62、63は、光透過性の材料、例えば石英ガ
ラスからなるブロック66の面の1つに連続して形成さ
れている。
【0106】このような構成において、光源である発光
ダイオード65からの発散光ビームが光透過性ブロック
66に入射すると、発散光ビームのうちの非球面レンズ
61に入射した部分は、略平行の光ビームに変換されて
光ディスク4上に照射され、光ディスク4によってチル
トセンサ60に向けて反射される。一方、プリズム部6
2、63に入射した部分は、発光ダイオード65から出
射したときの広がり角を維持したまま光ディスク4上に
照射される。つまり、プリズム部62、63は、発光ダ
イオード65からの光ビームを、光ディスク4に対して
垂直にではなく、斜めに入射させる。このため、プリズ
ム部62、63からの光ビームは、図13(b)に示す
ように、光ディスク4によってチルトセンサ60から離
れる方向に反射され、チルトセンサ60の受光素子(図
示せず)には入射しない。これにより、非球面レンズ6
1を透過する光ビームのみで光ディスク4の傾き角を検
出することになるため、上述した実施例5のチルトセン
サと同様の効果が得られる。
【0107】また、この改変例では、光ディスク4の傾
き角を検出するのには用いられない反射光がチルトセン
サ60に入射することを防ぎ、迷光の発生を抑えること
が可能となる。さらに、非球面レンズ61とプリズム部
62、63とを連続して一体的に形成しているため、樹
脂による一体成形によりこれらを形成することが可能と
なり、加工の簡素化を図ることができる。
【0108】(実施例6)次に、本発明によるさらに他
のチルトセンサを説明する。本実施例のチルトセンサ
は、相変化型光ディスクに対して用いられるのに適して
いる。
【0109】本実施例のチルトセンサの構成を説明する
前に、まず、相変化型光ディスクを説明する。図14は
相変化型光ディスク70の拡大断面図である。相変化型
光ディスク70は基板71を有しており、その表面71
aには、レーザー光を導くためのスパイラル状の連続溝
(トラック)が設けられている。基板表面71a上には
第1および第2の保護層72、74に狭持された状態で
記録薄膜73が形成されている。記録薄膜73は、レー
ザ光で照射されることにより相変化を生じ、光学定数
(屈折率n、消衰係数k)の異なる状態へ移行すること
ができる。第2の保護層74の上には反射層75が設け
られており、その上にはさらに保護基板76が設けられ
ている。なお、記録・再生を行うレーザ光は基板71側
から入射する。
【0110】基板71は、ポリカーボネートから形成さ
れている。第1、第2の保護層72、74の材料として
は、例えば、ZnS−20mol%SiO2が用いられ
る。記録薄膜73の材料は、結晶状態と非晶質状態との
間で構造変化を起こす物質であればよいが、ここでは、
Ge2Sb2Te5が用いられている。反射層75は、記
録薄膜73への光吸収効率を高める働きをするものであ
り、例えばAuが用いられる。各層の厚みをコントロー
ルすることで、レーザ波長に適する相変化型光ディスク
70を得ることができる。
【0111】一例として、レーザ波長680nmに適す
る相変化型光ディスク70の分光反射分布特性を図15
に示す。記録薄膜73が結晶状態にあるときの分光反射
分布特性を曲線Cで、記録薄膜73が非晶質状態にある
ときの分光反射分布特性を曲線Aで示している。図15
から、相変化型光ディスク70の分光反射分布特性は、
波長依存性があることがわかる。この光ディスク70で
は、波長880nmの光に対する反射率は、結晶状態と
非結晶状態とで同一となる。
【0112】本実施例のチルトセンサは、この分光反射
分布特性の波長依存性を利用しており、チルトセンサか
ら出射される光ビームの波長を、相変化型光ディスク7
0の結晶状態と非結晶状態とで反射率が同一となる波長
に合わせてある。具体的には、例えば相変化型光ディス
ク70が波長680nmのレーザ光に対応するものであ
れば、チルトセンサから出射される光ビームの波長は8
80nmに設定される。
【0113】チルトセンサから出射される光ビームの波
長をこのように設定するために、本実施例では、チルト
センサの光源としてピーク波長が880nm近傍である
発光ダイオードを用い、かつ、波長が880nmである
光を選択的に透過させる波長フィルタ樹脂から非球面レ
ンズを形成している。
【0114】このように出射する光ビームの波長を設定
したチルトセンサを用いると、相変化型光ディスク70
の結晶部と非晶質部との境界部においても、正確にディ
スクの傾きを検出することができる。したがって、本実
施例のチルトセンサを用いた光情報記録再生装置では、
相変化型光ディスクに対してチルト補正制御をしながら
記録・再生を行うことが可能となり、従来よりも高密度
の記録が可能である。当然のことながら、光ディスクが
相変化型光ディスクでないCDやCD−ROMであって
も何等問題なく傾き検出を行うことができる。
【0115】なお、本実施例では、相変化型光ディスク
の結晶部と非晶質部との反射率差が零になる波長を88
0nmとしたが、これに限定されるものでないことはい
うまでもない。
【0116】また相変化型光ディスクを用いる場合に
は、上記実施例5およびその改変例で述べたチルトセン
サを、本実施例で述べたように光ディスクの結晶部と非
晶質部とで実質的に反射率が等しくなるような波長の光
ビームを出射するように構成すれば、130mm以下の
相変化型の光ディスクにおいても安定したチルト補正制
御が可能であることはいうまでもない。
【0117】さらに、本実施例のチルトセンサを、上記
実施例1および2で述べた光情報記録再生装置のチルト
センサとして用いれば、さらにチルト補正制御を高精度
に行うことができるのはもちろんである。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光情報記
録再生装置では、従来のようにチルトセンサが形成する
光スポットを、光ピックアップが形成する光スポットか
ら光ディスクの半径方向に実質的に垂直な方向にずらし
て配置する代わりに、光ディスクの半径方向およびこれ
に垂直な方向の両方においてずらして配置している。ず
れの量、つまりチルトセンサが形成する光スポットと光
ピックアップが形成する光スポットとの上述した両方向
における距離は、光ピックアップが形成する光スポット
が光ディスクの情報記録領域内にあるときには常に、チ
ルトセンサが形成する光スポットも情報記録領域内、あ
るいは情報記録領域の内周側や外周側に設けられたチル
ト検出用領域と情報記録領域とを含む領域内に存在する
ように決定されている。したがって、従来のチルトセン
サでは困難であった、光ディスクの最内周付近および最
外周付近でも安定したチルト補正を行うことができ、チ
ルト補正が可能な領域を拡大することができる。
【0119】また、情報記録領域内の所定の初期チルト
設定位置よりも内周側に光ピックアップの光スポットが
位置しているときには、リアルタイムでのチルト補正制
御を停止してチルト補正状態を所定の状態に固定するこ
ともできる。これにより、情報記録領域の最内周に位置
するリードイン領域の情報の読み取りを正確に行うこと
ができる。また、初期チルト設定位置よりも光ピックア
ップの光スポットが内側にあるときに、チルト補正の状
態を、光ピックアップの光軸が反りのない光ディスクに
対して垂直である、いわゆる基準状態に固定するように
すれば、光ピックアップを基準状態に保持したまま記録
・再生を終了することができ、再び記録・再生を行う際
には直ちにリードイン領域の情報の読み取りが可能にな
る。その結果、記録・再生時の装置の立ち上げ時間を短
縮することができる。
【0120】また、上述したように初期チルト設定位置
よりも内側に光ピックアップの光スポットがあるときに
チルト補正状態を固定する代わりに、情報記録領域のさ
らに内側にピットあるいは溝を有するチルト検出用領域
を設けてもよい。そうすれば、より簡単な構成で高密度
な記録・再生を安定したチルト補正制御のもとで行うこ
とができる。このチルト検出用領域を情報記録領域の外
側に設けてもよい。
【0121】また本発明のチルトセンサは、開口手段を
用いてチルトセンサが形成する光スポットの光ディスク
の半径方向における幅を狭くする。したがって、チルト
センサの光スポットがミラー部に入り込む可能性をより
少なくすることができ、チルト補正制御の安定性を高め
ることができる。
【0122】さらに、本発明の相変化型光ディスク用の
チルトセンサは、相変化型光ディスクにおいて結晶部と
非晶質部とで反射率が等しくなるような波長域の光ビー
ムを出射するように構成されている。したがって、結晶
部と非晶質部との境界部で誤ったチルト補正が行われこ
ともなく、安定したチルト補正制御を実現することがで
きる。
【0123】さらに、本発明の光情報記録再生装置で
は、チルトセンサは、光ディスクの情報記録面に向けて
光ビームを出射するように光ピックアップ上に搭載され
る。このため、チルトセンサと光ピックアップとの両方
を、それぞれが形成する光スポットの位置関係を変える
ことなく一緒に移送することができる。また、チルトセ
ンサを光ピックアップに取り付けるための基台の光ピッ
クアップ側の面を光ディスクの情報記録面上の1点を中
心とする曲率面とし、この基台を光ピックアップに回動
可能に取り付けている。したがって、チルトセンサの零
点オフセット調整は基台を回動させるだけで可能であ
り、零点オフセット調整によってチルトセンサと光ディ
スクとの距離が変化することもない。したがって、従来
よりも光情報記録再生装置の薄型化に有利である。また
チルトセンサと光ディスクとの距離変化に起因するチル
トセンサの感度変化も生じないことから、チルト補正サ
ーボ用の回路においてゲイン調整幅を大きくとる必要が
なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による光情報記録再生装置の一
実施例の構成を示す平面図である。
【図2】図2は、図1の光情報記録再生装置のA−A’
線に沿った断面図である。
【図3】図3は、図1の光情報記録再生装置のチルトセ
ンサ取付部を拡大した断面図である。
【図4】図4は、図1の光情報記録再生装置のチルトセ
ンサの拡大図で、(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。
【図5】図5は、図1の光情報記録再生装置におけるチ
ルトセンサの光スポットおよび光ピックアップの光スポ
ットとの光ディスク上の位置関係を示す図である。
【図6】図6は本発明による光情報記録再生装置の他の
実施例の断面図である。
【図7】図7は、図6の光情報記録再生装置におけるチ
ルトセンサの光スポットおよび光ピックアップの光スポ
ットとの光ディスク上の位置関係を示す図である。
【図8】図8は本発明による光ディスクの一実施例の概
略図である。
【図9】図9は本発明による光ディスクの他の実施例の
概略図である。
【図10】図10は本発明によるチルトセンサの一実施
例の構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平
面図である。
【図11】図11はチルトセンサの光スポットおよび光
ピックアップの光スポットの光ディスク上の位置関係を
示す図である。
【図12】図12は本発明によるチルトセンサの他の実
施例の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は
側面図である。
【図13】図13は本発明によるチルトセンサのさらに
他の実施例の構成を示す図であり、(a)は平面図、
(b)は側面図である。
【図14】図14は相変化型光ディスクの層構造を示す
拡大断面図である。
【図15】図15は、相変化型光ディスクの結晶状態と
非晶質状態の分光反射分布特性図である。
【図16】図16は、従来の光情報記録再生装置におけ
るチルトセンサ取付部の拡大側面図である。
【図17】図17は、従来の光情報記録再生装置におけ
るチルトセンサの光スポットと光ピックアップの光スポ
ットとの光ディスク上の位置関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ドライブ基板 2 ターンテーブル 3 ディスク駆動モータ 4、102 光ディスク 4a 情報記録領域 4b ミラー部 4c プログラム領域 4d リードアウト領域 5 補助基板 9 光ピックアップ 9d チルトセンサ載置部 9e、20f 光スポット 20、101 チルトセンサ 20a 発光ダイオード 20b、20c フォトダイオード 20d 非球面レンズ 22 センサ基台 26 チルト補正用カム

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録面を有する光ディスクに情報の
    記録および/または再生を行う光情報記録再生装置であ
    って、 該情報記録面に第1の光スポットを形成する光ピックア
    ップと、 該光ピックアップを該光ディスクの半径方向に移動させ
    る移送手段と、 第2の光スポットを形成するための光源と、少なくとも
    一対の受光素子とを有しており、該光ピックアップの光
    軸に対する該光ディスクの該情報記録面の傾き角を検出
    するチルトセンサであって、該光ピックアップの移動に
    追従するチルトセンサと、 該チルトセンサにより検出された該傾き角に応じて、該
    光ディスクの情報記録面と該光ピックアップの光軸とを
    実質的に垂直にするように該光ピックアップの姿勢を調
    整するチルト補正手段と、を備えている光情報記録再生
    装置であって、 該光ディスクの情報記録面は、ピットあるいは溝が形成
    されている情報記録領域と、該情報記録領域の内側およ
    び外側に設けられた、ピットあるいは溝を有さないミラ
    ー領域とを有しており、該情報記録領域は、該光ピック
    アップのアクセスが必須である第1の領域と、その外側
    に位置する該光ピックアップのアクセスが必須ではない
    第2の領域とにさらに分割されており、 該第1の光スポットと該第2の光スポットを結ぶ線は、
    該光ディスクの半径方向と直角をなす方向に対して所定
    の角度をなしており、該所定の角度は実質的に0度を含
    まず、それにより該第1の光スポットが該第1の領域の
    最内周に位置するときに該第2の光スポットの全体を該
    第1の領域内に位置させ、かつ該第1の光スポットが該
    第1の領域の最外周に位置するときに該第2の光スポッ
    トの全体を該情報記録領域内に位置させる、光情報記録
    再生装置。
  2. 【請求項2】 ピットあるいは溝が形成されている情報
    記録領域と、該情報記録領域の内側および外側に設けら
    れた、ピットあるいは溝を有さないミラー領域とを有す
    る情報記録面を備えた光ディスクに、情報の記録および
    /または再生を行う光情報記録再生装置であって、 該情報記録面に第1の光スポットを形成する光ピックア
    ップと、 該光ピックアップを該光ディスクの半径方向に移動させ
    る移送手段と、 第2の光スポットを形成するための光源と、少なくとも
    一対の受光素子とを有しており、該光ピックアップに対
    する該光ディスクの該情報記録面の傾き角を検出するチ
    ルトセンサであって、該光ピックアップの移動に追従す
    るチルトセンサと、 該チルトセンサにより検出された該傾き角に応じて、該
    光ディスクの情報記録面と該光ピックアップの光軸とを
    実質的に直角にするように該光ピックアップの姿勢を調
    整するチルト補正手段と、 該第1の光スポットが、該情報記録領域に含まれている
    初期チルト設定位置よりも内側に位置しているときに作
    動する初期チルト位置検出手段と、 該初期チルト位置検出手段が作動しているときに該チル
    ト補正手段を停止し、該光ピックアップの姿勢を所定の
    状態に保つ初期チルト保持手段と、を備えており、 該第1の光スポットが該初期チルト設定位置にあるとき
    に、該第2の光スポットの全体は該情報記録領域内に存
    在する、光情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記初期チルト保持手段は、前記初期チ
    ルト位置検出手段が作動しているときに、前記光ピック
    アップの姿勢を、前記第1の光スポットが前記初期チル
    ト設定位置にあるときの姿勢に保持する、請求項2に記
    載の光情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記初期チルト保持手段は、前記初期チ
    ルト位置検出手段が作動しているときに、前記光ピック
    アップの姿勢を、該光ピックアップの光軸が反りのない
    光ディスクの情報記録面と直交している状態の姿勢に保
    持する、請求項2に記載の光情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 ピットまたは溝として情報を記録し得る
    情報記録領域であって、該情報記録領域への情報の記録
    および/あるいは該情報記録領域からの情報の再生は、
    該情報記録領域に光ビームを照射することにより行われ
    る情報記録領域と、 該情報記録領域の内側に、ピットまたは溝が形成された
    チルト検出用領域と、を備えている光ディスクであっ
    て、該光ディスクの該光ビームに対する傾き角を検出す
    るチルトセンサを用いて、該光ビームを該光ディスクに
    実質的に垂直にするようなチルト補正制御を行いなが
    ら、情報が記録および/あるいは再生される光ディス
    ク。
  6. 【請求項6】 前記情報記録領域の外側に、ピットまた
    は溝が形成された他のチルト検出用領域を備えている、
    請求項5に記載の光ディスク。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の光ディスクに情報の記
    録および/または再生を行う光情報記録再生装置であっ
    て、 前記情報記録領域が形成されている情報記録面に前記光
    ビームを照射して第1の光スポットを形成する光ピック
    アップと、 該光ピックアップを該光ディスクの半径方向に移動させ
    る移送手段と、 前記チルトセンサにより検出された前記傾き角に応じ
    て、該光ディスクの情報記録面と該光ピックアップの光
    軸とを実質的に直角にするように該光ピックアップの姿
    勢を調整するチルト補正手段と、を備えており、 該チルトセンサは、第2の光スポットを形成するための
    光源と、少なくとも一対の受光素子とを有しており、該
    光ピックアップの移動に追従して移動し、 該情報記録領域の内側および外側には、ピットあるいは
    溝を有さないミラー領域が形成されており、該情報記録
    領域は、該光ピックアップのアクセスが必須である第1
    の領域と、その外側に位置する該光ピックアップのアク
    セスが必須ではない第2の領域とにさらに分割されてお
    り、 該第1の光スポットと該第2の光スポットを結ぶ線は、
    該光ディスクの半径方向と直角をなす方向に対して、実
    質的に0度を含まない所定の角度をなしており、それに
    より該第1の光スポットが該第1の領域の最内周に位置
    するときに該第2の光スポットの全体を該第1の領域お
    よび前記チルト検出用領域の少なくとも一方内に位置さ
    せる、光情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の光スポットが前記第1の領域
    の最外周に位置するときに、前記第2の光スポットの全
    体は前記情報記録領域内に位置している、請求項7に記
    載の光情報記録再生装置。
  9. 【請求項9】 前記光ディスクは、前記情報記録領域の
    外側に隣接し、かつ前記ミラー領域の内側に設けられ
    た、ピットまたは溝が形成された他のチルト検出用領域
    を有しており、 前記第1の光スポットが前記第1の領域の最外周に位置
    するときに、前記第2の光スポットの全体は該他のチル
    ト検出用領域および該情報記録領域の少なくとも一方内
    に位置している、請求項7に記載の光情報記録再生装
    置。
  10. 【請求項10】 ピットあるいは溝として情報が形成さ
    れうる情報記録領域が設けられた情報記録面を有する光
    ディスクに対して情報の記録および/または再生を行う
    装置において、該情報の記録および/または再生を行い
    ながら、該光ピックアップの光軸に対する光ディスクの
    傾きを補正するチルト補正方法であって、 該光ディスクの傾きを検出し、該傾きをなくすように該
    光ピックアップの姿勢を調整するチルト補正制御を行う
    工程と、 該チルト補正制御を停止し、該光ピックアップの姿勢を
    所定の姿勢に保持する初期チルト制御を行う工程と、 該光ピックアップが形成する光スポットが、該情報記録
    領域内の初期チルト設定位置よりも内側にある間は該初
    期チルト制御を行い、該光スポットが該初期チルト設定
    位置およびそれよりも外側にある間は該チルト補正制御
    を行うように切り替える工程と、を包含するチルト補正
    方法。
  11. 【請求項11】 前記チルト補正方法は、前記光スポッ
    トが前記情報記録領域内の前記初期チルト設定位置にあ
    るときに、前記光ディスクの傾きを検出し、該傾きをな
    くすように該光ピックアップの姿勢を設定する初期チル
    ト設定工程をさらに包含しており、 前記初期チルト制御により、該光ピックアップは該初期
    チルト設定工程において設定された姿勢に保たれる、請
    求項10に記載のチルト補正方法。
  12. 【請求項12】 前記初期チルト制御は、該光ピックア
    ップの姿勢を、該光ピックアップの光軸が反りのない光
    ディスクの情報記録面に直交するときの姿勢に保持す
    る、請求項10に記載のチルト補正方法。
  13. 【請求項13】 前記光ディスクの傾きの検出は、他の
    光スポットを形成するための光源を有するチルトセンサ
    を用いて行われ、前記初期チルト設定位置は、前記光ピ
    ックアップが形成する前記光スポットがその位置にある
    ときに該チルトセンサが形成する該他の光スポットの全
    体が前記情報記録領域に存在するように決定されてい
    る、請求項10〜12のいずれか1つに記載のチルト補
    正方法。
  14. 【請求項14】 前記初期チルト設定工程は、前記情報
    の記録および/または再生の開始に先立って行われる、
    請求項11に記載のチルト補正方法。
  15. 【請求項15】 光ディスクに対して光ビームを照射
    し、該光ディスクによって反射された光ビームを用い
    て、光ピックアップの光軸に対する該光ディスクの傾き
    を検出するチルトセンサであって、 発散光を出射する光源と、 該光ディスクによって反射された該光ビームを受け取る
    少なくとも一対の受光素子であって、該受光素子は所定
    の方向に並べられており、それぞれは該光ディスクの傾
    きを示す信号を得るのに用いられる信号を受光量に応じ
    て出力する受光素子と、 該光源からの該発散光を透過することにより、略平行光
    に変換し、該平行光を該光ビームとして該光ディスクに
    照射する変換手段と、 該光ビームの該所定の方向における幅を制限する開口手
    段と、を備えているチルトセンサ。
  16. 【請求項16】 相変化型光ディスクに対して光ビーム
    を照射し、該光ディスクによって反射された光ビームを
    用いて、光ピックアップの光軸に対する該光ディスクの
    傾きを検出するチルトセンサであって、 発散光を出射する光源と、 該光ディスクによって反射された該光ビームを受け取る
    少なくとも一対の受光素子であって、該受光素子は所定
    の方向に並べられており、それぞれは該光ディスクの傾
    きを示す信号を得るのに用いられる信号を受光量に応じ
    て出力する受光素子と、 該光源からの該発散光を透過し、それにより該発散光を
    略平行光に変換して該光ビームとして出射する変換手段
    と、を備えており、 該光源は、該相変化型光ディスクの結晶状態と非晶質状
    態とで反射率がほぼ同等となる波長域に発光波長を有す
    るチルトセンサ。
  17. 【請求項17】 前記光ビームの前記所定の方向におけ
    る幅を制限する開口手段をさらに備えている、請求項1
    6に記載のチルトセンサ。
  18. 【請求項18】 前記開口手段は、前記変換手段の該光
    ビームが出射される部分の近傍に設けられた開口部を有
    するスリット板である、請求項15または17に記載の
    チルトセンサ。
  19. 【請求項19】 前記チルトセンサは、前記光源からの
    前記発散光の光路に配置されており、該発散光の一部を
    透過する光透過部と該発散光の残りを遮る遮光部とを有
    するレンズをさらに備えており、 該光透過部が前記変換手段として機能し、該遮光部が前
    記開口手段として機能する、請求項15または17に記
    載のチルトセンサ。
  20. 【請求項20】 請求項15に記載のチルトセンサを用
    いた請求項1から3および7から9のいずれか1つに記
    載の光情報記録再生装置。
  21. 【請求項21】 請求項16に記載のチルトセンサを用
    いた請求項1から3および7から9のいずれか1つに記
    載の光情報記録再生装置。
  22. 【請求項22】 光ピックアップを用いて光ディスクに
    対して情報の記録および/または再生を行う光情報記録
    再生装置であって、 光ビームを出射する光源、所定の方向に並べられてお
    り、該光ディスクによって反射された該光ビームを受け
    取る少なくとも一対の受光素子、および該光源から出射
    された該光ビームを平行光化するレンズを有しており、
    反射された該光ビームに基づいて該光ディスクの傾きを
    検出するチルトセンサと、 該チルトセンサが載置されるセンサ基台と、 該センサ基台が回動可能に載置されるチルトセンサ載置
    台と、 該センサ基台を回動させることにより該センサ基台の該
    チルトセンサ載置台に対する角度を調整し、かつ該セン
    サ基台を該チルトセンサ載置台に取付ける取付手段と、
    を備えている光情報記録再生装置。
  23. 【請求項23】 前記取付手段は、前記センサ基台の回
    動により前記チルトセンサが前記光ディスクの反射面の
    1点を中心として回動するように、該センサ基台を該チ
    ルトセンサ載置台に取り付ける、請求項22に記載の光
    情報記録再生装置。
  24. 【請求項24】 前記センサ基台は、前記光ディスクの
    反射面の前記1点を中心とした半径Rの曲率面部を有し
    ており、前記取付手段は、該曲率面部を前記チルトセン
    サ載置台に当接させて該センサ基台を該チルトセンサ載
    置台に取り付け、それにより該光ディスクの該1点を中
    心として前記チルトセンサを回動させる、請求項23に
    記載の光情報記録再生装置。
  25. 【請求項25】 前記光ピックアップの一部が前記チル
    トセンサ載置台として機能する、請求項22から24の
    いずれか1つに記載の光情報記録再生装置。
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JP7-80932 1995-04-06
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