JP4743652B2 - 駆動軸操作システム - Google Patents
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Description
この操作装置と駆動軸制御装置との間の接続は従来有線ケーブルによって行われてきたが、ケーブルが操作の妨げになることが多く、近年、より操作性および携帯性に優れる無線通信による接続が求められている。
ところが、無線通信を用いた場合、通信環境に存在する電波障害等の影響のため、送信した情報が確実に伝送されているか否かの判断が困難であり、信頼性に欠けるという問題があった。
無線通信の信頼性を向上するための取り組みとしては、コードレス電話あるいは携帯電話の時分割多重回路の故障検出を目的として提案されているものがある。以下、図に基づいて説明する。
ここで送信部103および受信部104の故障検出を行なう場合には、通常運用とは異なる故障検出モードに移行する。故障検出モードでは、送信部103からデータを送信データとして送信すると同時に、該送信データを受信部104から受信して受信データとする。該送信データと該受信データとは比較部105において全データが比較され、その比較結果に基づいてCPU102が故障判定を行なう。
しかし特許文献1にある従来例では、送信部103や受信部104の故障、あるいは無線通信端末101の近傍での電波障害は検出可能だが、通信相手となる基地局や他の無線通信端末に確実に無線信号が届いているか否かの検出は不可能であった。また、通常運用を一時停止して故障検出モードに移行する必要があるため、通信しながら同時に故障検出することが困難であった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、操作装置と駆動軸制御装置相互間で確実に無線信号が届いていることを保証でき、また通信しながら同時に故障検出が可能な、駆動軸操作システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、駆動軸と、該駆動軸を駆動制御する駆動軸制御装置と、前記駆動軸を駆動するための操作部と表示部を有する操作装置と、を備え、前記操作部への操作に基づく操作入力情報と前記表示部への表示情報を、前記駆動制御装置と前記操作装置との間を無線により送受信をおこなう駆動軸操作システムにおいて、前記駆動軸制御装置は、前記操作装置と前記操作入力情報および前記表示情報を送受信する第1送受信部と、前記操作装置からの前記操作入力情報を受信する第1受信部と、前記第1送受信部で受信した前記操作装置からの前記操作入力情報と前記第1受信部で受信した前記操作装置からの前記操作入力情報とを比較する第1比較部と、前記第1比較部での比較結果が一致しない時に前記駆動軸の駆動電源の遮断を行う駆動電源制御部と、を備え、前記操作装置は、前記駆動軸制御装置と前記操作入力情報および前記表示情報を送受信する第2送受信部と、前記駆動軸制御装置からの前記表示情報を受信する第2受信部と、前記第2送受信部で受信した前記駆動軸制御装置からの前記表示情報と前記第2受信部で受信した前記駆動軸制御装置からの前記表示情報とを比較する第2比較部と、を備え、前記第2比較部での比較結果が一致しない時に、前記駆動軸制御装置に通信情報異常を前記第2送受信部より送信、または前記第2送受信部から前記駆動軸制御装置への送信を中断することを特徴とするものである。
駆動軸制御装置2には、駆動軸1を駆動する駆動部4、駆動部4に電源5から電力を供給する駆動電源制御部6、駆動軸制御装置2の全体を統括制御する制御部7が備えられている。また駆動電源制御部6には駆動軸制御装置2に備わる非常停止スイッチ8が接続されており、非常時にはこれを押下することで駆動部4への電源供給を遮断するようになっている。
駆動軸制御装置2には第1送受信部15と第1受信部16、第1比較部17が備えられ、操作装置3には第2送受信部18と第2受信部19、第2比較部20が備えられている。
第1送受信部15と第2送受信部18は送受信の切り替えが可能な無線通信装置であり、互いに無線接続されて操作入力情報や表示情報の授受を行なう。また、第1受信部16と第2受信部19は受信のみ可能な無線通信装置であり、前記送受信部15および18と同じ無線チャンネルに常時設定されて、前記操作入力情報や表示情報を傍受する。
同様に第2比較部20は、第2送受信部18と第2受信部19に接続され、双方に保持された送信あるいは受信された情報が一致しているか否かを比較する。比較結果は制御部12に送られ、通信情報が異常となったことを駆動軸制御装置2へ通知するため、操作装置異常情報の送信あるいは送信の中断を行なう。
以上のような構成により、駆動軸制御装置2と操作装置3との無線通信に障害が発生した場合には、送信側と受信側の双方でこれを検出することができる。また、特別な故障検出モードを設けることなく、通常の運用時に前記通信障害を常時検出することができ、異常発生時には駆動軸の電源を速やかに遮断して操作者の安全を確保するため、より高い安全性を確保することができる。
上記のような構成により、無線通信障害による通信途絶や通信誤りを検出した場合には、すみやかに駆動軸1を停止させることで、より高い安全性を確保することができる。
操作入力情報に基づくロボット動作等の処理結果を反映した表示情報を操作装置3に送信する場合は、第1の実施の形態と同様であって、第1送受信部15を送信に設定する(ステップS315)。第1送受信部15より表示情報を送信する(ステップS316)のと同時に該情報を第1受信部16で傍受し(ステップS317)、双方のデータを第1比較部17において比較する(ステップS318)。比較結果が一致しなかった場合には、ステップS305に進んで駆動軸の電源遮断処理を行なう。比較結果が一致した場合には、ステップS301に戻って再度操作入力情報の受信を行なう。
なお、本実施の形態では安全性により深く関連する操作入力情報を送り返して比較させるようにしているが、表示情報についても操作装置3よりそのまま返送し、駆動軸制御装置2で一致を確認して、不一致であると駆動軸の電源遮断を行なうこともできる。
図にあるように、操作装置3と駆動軸制御装置2間の送受信データは、送信元の識別符号、送信先の識別符号およびデータ長が格納されたヘッダと送信データから構成され、さらにCRCC(Cyclic Redundancy Check Code)を付加することで、送信データ全体の通信誤りのチェックを行なう。図において、(a)はステップS302およびステップS303で操作装置3より駆動軸制御装置2が受信する操作入力情報である。(b)はステップS307およびステップ308で駆動軸制御装置2より操作装置3へ返送される操作入力情報である。(c)はステップS311およびステップS312で操作装置3より駆動軸制御装置2が受信する一致確認信号である。(d)はステップS316およびステップ317で駆動軸制御装置2より操作装置3へ送信される表示情報である。通常の操作とそれに伴う表示は以上の(a)乃至(d)のデータ構成で送受信が行なわれる。
操作装置3は、送信した操作入力情報と、戻ってきた複合信号の中の操作入力情報とを比較し、一致していない場合には非常停止等の処理を行なう。
上記のような構成により、通信相手に信号が正しく届いているか否かを直接確認することができるため、通信の信頼性を保証することができる。
また、図3のステップS204、ステップS209各ステップで行なう第2比較部での比較結果が一致しなかった場合は、通信異常処理を行なうが、この中で操作装置3の表示部9へ通信異常の発生と通信異常を検出したステップに対応した符号を表示する。この場合、表示は操作装置3の制御部12で生成される。
本実施例の形態によれば、通信異常状態の検出ステップをより早く特定でき、速やかな原因の解決を支援することができる。
また、操作装置3で検出される通信異常は、駆動軸制御装置2が、操作装置異常情報の検出や所定時間以上操作入力情報を受信しないことで検出することができ、この検出に基づいて操作装置3の表示部9へ通信異常の発生を表示することでも同様の効果を奏する。
2 駆動軸制御装置
3 操作装置
4 駆動部
5 電源
6 駆動電源制御部
7 制御部
8 非常停止スイッチ
9 表示部
10 操作部
11 バッテリ
12 CPU
13 非常停止スイッチ
14 イネーブルスイッチ
15 第1送受信部
16 第1受信部
17 第1比較部
18 第2送受信部
19 第2受信部
20 第2比較部
21 リレー
101 無線通信端末
102 CPU
103 送信部
104 受信部
105 比較部
Claims (2)
- 駆動軸と、該駆動軸を駆動制御する駆動軸制御装置と、前記駆動軸を駆動するための操作部と表示部を有する操作装置と、を備え、
前記操作部への操作に基づく操作入力情報と前記表示部への表示情報を、前記駆動制御装置と前記操作装置との間を無線により送受信をおこなう駆動軸操作システムにおいて、
前記駆動軸制御装置は、
前記操作装置と前記操作入力情報および前記表示情報を送受信する第1送受信部と、
前記操作装置からの前記操作入力情報を受信する第1受信部と、
前記第1送受信部で受信した前記操作装置からの前記操作入力情報と前記第1受信部で受信した前記操作装置からの前記操作入力情報とを比較する第1比較部と、
前記第1比較部での比較結果が一致しない時に前記駆動軸の駆動電源の遮断を行う駆動電源制御部と、を備え、
前記操作装置は、
前記駆動軸制御装置と前記操作入力情報および前記表示情報を送受信する第2送受信部と、
前記駆動軸制御装置からの前記表示情報を受信する第2受信部と、
前記第2送受信部で受信した前記駆動軸制御装置からの前記表示情報と前記第2受信部で受信した前記駆動軸制御装置からの前記表示情報とを比較する第2比較部と、を備え、
前記第2比較部での比較結果が一致しない時に、前記駆動軸制御装置に通信情報異常を前記第2送受信部より送信、または前記第2送受信部から前記駆動軸制御装置への送信を中断すること
を特徴とする駆動軸操作システム。 - 前記第2比較部での比較結果が一致しない時は、前記操作装置から前記駆動軸制御装置へ送信される前記操作入力情報に含まれる操作装置異常情報をセットして前記第2送受信部より送信され、前記操作装置異常情報がセットされた前記操作装置からの前記操作入力情報を受信した前記第1送受信部または前記第1受信部は、前記駆動電源制御部へ前記駆動軸の駆動電源の遮断を行う出力をすることを特徴とする請求項1に記載の駆動軸操作システム。
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