JP3619068B2 - モータマルチリレー及びプラント監視制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のモータマルチリレーを集中して監視制御するシステムに関わり、特にモータマルチリレーの異常検出方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラント監視制御システム等のシーケンスコントローラ(SQC)は、ブロードキャスト通信の可能なシリアル伝送バスを介して現場のモータマルチリレー(MMR)に制御指令を送り、各MMRから制御対象のモータの状態情報を受け取る。MMRは遮断器と制御回路からなるユニットで構成され、通常、複数のユニットを一つに纏めたモータコントロールセンタ(MCC)に配置されている。MMRはプラント機器を駆動するモータ毎に設けられ、プラント機器の機械故障やモータの異常といった電気故障が発生した場合に遮断器をトリップさせ、モータへの供給電源を断ってプラント機器の保護を行っている。
【0003】
プラント機器の機械的故障や電気的故障により遮断器がトリップした時、制御回路への供給電源が断たれ、一定周期にON/OFFを繰り返すMMRからの生存信号が停止する送信異常が発生するので、SQC側で異常が発生したMMRを検出できる。しかし、保守点検や未使用の機械に対する人為的な遮断器開放と異常によるトリップとの区別ができない。そこで、遮断器のトリップ位置の検出端子からSQCまで直送ケーブルを引き、MMRの送信異常時に機器異常によるトリップの発生か否かをコントローラ側で検知できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
多数のMMRを集中監視・制御するコントローラにとって、プラント機器の故障による遮断器のトリップを検知することは、制御の信頼性と安全性を高める上で重要である。しかし、通常のプラントでは、電気室に置かれるMCCとSQCの置かれる中央監視室との距離は100m〜300m程度もある。この間にトリップ検知のための直送ケーブルを布設(盤1面当り、MMRの数+1)するため、工事費用やスペース、SQCの入力端子数の増大等の問題がある。つまり、多数の直送ケーブル布設は、SQCとMMRをフィールドバス化したことによる省配線メリットが失われる。
【0005】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を克服し、直送ケーブルを用いずに機器異常によるトリップを検知できるモータマルチリレーと、このモータマルチリレーを適用したプラント監視制御システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成する本発明は、プラント機器を駆動するモータと電源の間に前記モータの異常時にトリップするMMR遮断器と、上位コントローラの制御指令をシリアル伝送線より受信して前記モータのオンオフ制御を行うと共に前記MMR遮断器の状態を監視するMMR制御回路を備えたモータマルチリレーにおいて、前記MMR遮断器を経由して電源を供給される前記MMR制御回路に、スイッチがオン状態のときに前記MMR遮断器の手動切断を可能にするSTOPスイッチと、前記上位コントローラの制御指令に応じて前記オンオフ制御を行うCPUを設け、且つ、前記STOPスイッチの逆接点信号と自制御回路の稼動状態の正常/異常(不稼動)を示す稼動信号を含む伝送データを前記シリアル伝送線にブロードキャストするとともに、他のMMR制御回路の各々から前記伝送データを受信する送受信手段と、受信した伝送データの中で前記稼動信号に異常がある場合に、前記逆接点信号のオン/オフに基づいて異常があるモータマルチリレーのMMR遮断器がトリップ状態か否かを判定する異常検出手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
また、前記MMR制御回路にクロック発信機を設けてそのクロック信号を前記CPUに出力し、前記CPUは所定の制御周期単位にクロック数を計数積算して前記稼動信号を生成し、前記異常検出手段は受信した他のMMR制御回路の稼動信号の前回値と今回値を比較して当該制御回路の正常/異常を判定することを特徴とする。
【0008】
また、前記送受信手段と前記異常検出手段を前記CPUによって構成することを特徴とする。
【0009】
さらに、前記モータマルチリレーに表示装置を備え、MMR遮断器の切断されたモータリレーの有無とその切断がトリップか否かを識別可能に表示することを特徴とする。
【0010】
本発明のモータマルチリレーを適用するプラント監視制御システムは、プラント機器を駆動するモータ毎に、遮断器と制御回路を併設してモータのオンオフ操作と遮断器の状態の取得を行う複数のモータマルチリレー(以下、MMRと呼ぶ)と、シリアル伝送線で接続し各MMRの状態を監視しながら各モータに対するオンオフ制御指令を出力するコントローラを備えるシステムにおいて、前記遮断器を経由して電源を供給される前記制御回路に、スイッチがオン状態のときに前記遮断器の手動切断を可能にするSTOPスイッチと、前記コントローラの制御指令に応じて前記オンオフ制御を行うCPUをMMR毎に設けて、前記STOPスイッチの逆接点信号と自制御回路の稼動状態の正常/異常(不稼動)を示す稼動信号を含む伝送データを前記シリアル伝送線にブロードキャストすると共に、各MMRの制御回路と前記コントローラに前記伝送データを受信し、受信した伝送データの中で前記稼動信号に異常がある場合に、前記逆接点信号のオン/オフに基づいて異常があるMMRの遮断器がトリップ状態か否かを判定する異常検出を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、機器(モータ)異常によるトリップで前記制御回路の電源が断たれて制御回路の稼働信号がオフし、通信異常状態となる。このとき、STOPスイッチが押されていないので前記逆接点信号はオンであり、トリップ状態を検知できる。一方、STOPスイッチが押された後の遮断器の手動切断では、前記逆接点信号がオフとなっているので、人為的切断と判別できる。なお、以下の実施例においては、前記STOPスイッチの逆接点信号が稼動ビット、前記制御回路の稼動状態を示す稼動信号をCLKビットで表している。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例となるプラント監視制御システムの構成図である。プラント機器を駆動しているモータ2毎に設けられるMMR(A〜N)1が、シリアル伝送線4を介して他のMMR1やSQC5と接続されている。MMR1はMMR遮断器(MCCB)をトリップさせて、プラント機器を駆動しているモータへの供給電源を断つことで、プラントの機器の保護を行っている。通常、複数のMMR1は一つに纏められ、モータコントロールセンタ(MCC)に収納されている。
【0013】
MMR1はMMR遮断器とMMR制御回路とのユニットで構成される。詳細な構成をMMR_Aに示すが、MMR_B〜Nも同じである。すなわち、モータ2を駆動させるための開閉器(Ctt)12、モータ2の主回路や制御回路に母線3から電源を供給するためのMCCB11、Ctt12を駆動する制御回路に電力を供給するための変圧器Tr13及び直流コンバータ(DC_CNV)14を備えている。直流電源で駆動される制御回路にはCPU16と、それを一定サイクルで稼動させるための発信機(CLK)15、CPU16がシリアル伝送線4を経由して送受信するデータを記憶するメモリ19を有している。CPU16はSQC5からのCtt投入・切断指令を基にCttを開閉制御する。
【0014】
本実施例では、MCCB11のトリップ状態を検出する手段として、Stopスイッチ17と異常ランプ18を設けている。Stopスイッチ17は保守点検や未使用の機械に対して人為的な遮断器開放を行う際に押される。異常ランプ18はMMR1またはMCCのパネルに設置され、異常と診断されたMMRに対応するランプを表示する。
【0015】
モータ2を駆動させるためには、先ずMCCB11を投入して母線3よりMMR1に電源を供給する。これにより、DC_CNV14から直流を供給されたCLK15およびCPU16が動作する。MMR1はCLK15が発振(オンオフ)するクロックを監視制御周期で計数し、前回値に積算して出力するCLKビット42、CPU16が稼動し且つStopスイッチ17が押されていないときにオンする稼働ビット41を、送信データとしてバス4にブロードキャストする。一方、SQC5からバス4を介してCtt12の投入・切断指令を受信し、また他のMMR1からの送信データを受信する。MMR1の送受信はCPU16が処理する。
【0016】
図2はMMRの概略動作を示すフロー図である。MMR1は処理S10〜S50を繰り返している。S10では、バス4上のブロードキャストデータを取り込み、局番を基にメモリ19の各局番エリアに格納する(受信処理)。S20では、各局番エリアに格納した受信データと前回値を比較し、異常のある局番を検出すると、異常フラグを格納する(異常検出処理)。S30では、SQC5の局番エリアに格納した自局宛の受信データからCtt投入/遮断指令を検出し、Ctt制御出力をオン/オフする(Ctt投入/遮断処理)。S40では、S20で異常フラグの格納された局番対応の異常ランプ18を表示する(表示処理)。S50では、自局の送信周期がくると、メモリ19の送信データエリアに格納されている自局データをバス4上にブロードキャストする(送信処理)。
【0017】
たとえば、MMR_BのMCCB11がトリップ状態になると、母線3からの供給電源が断たれ、モータ2に電源が流れなくなるとともに、CPU16を駆動するための直流電源が失われるので、CLK15、CPU16が停止する。このため、シリアル伝送線4を介して接続されているMMR_Aなどの各局では、MMR_Bの稼動ビット41がON状態のままで、CLKビット42が変化しなくなったことを検出する。この結果、MMR_Bがトリップもしくは断線により制御不能になったとMMR_AのCPU16が判断し、MMR_Bの異常ランプ18を点灯して、機器異常によるトリップ状態を知らせる。
【0018】
一方、保守点検や不使用などで、作業員がMMR_BのMCCB11を切離す場合は、その直前にStopスイッチ17を押す。MMR_BのCPU16はStopスイッチ17の押された状態を検出すると、稼働ビット41をOFFにする。その後に、MCCB11が切断されて、CLK15とCPU16が停止する。このとき、伝送線4を介して接続されているMMR_AのCPU16では、MMR_Bの稼動ビット41がOFF、且つCLKビット42が変化していない(前回値のまま)のAND条件から、MMR_BのMCCB11が人為的に切断されたと判断し、たとえばMMR_Aがその異常ランプ18を点滅させて、人為的に開放された遮断器のあることを知らせる。
【0019】
なお、MCCB11を手動切断する場合には、Stopスイッチ17が必ず押されていなければ切断できないようなインターロックを設けることで、誤って切断することがないように防護する。例えば、鍵のようなものをMMR1に設けて、鍵を開側にしないとMCCB11を切断できないようにすると共に、鍵が閉側でないとCtt12を動作できないように、ハードインターロックもしくはソフトインターロックを設けている。
【0020】
次に、MMR1の制御回路の構成と動作を詳細に説明する。図3はMMR内メモリマップを示す。図示例は、MMR1におけるメモリ19の受信データエリアと異常検出処理のためバッファエリアを示す。なお、SQC5のメモリも後述のように同じメモリマップを有している。
【0021】
受信データエリアは同一サイズの局番0〜nに分かれ、局番0がSQC5、局番1〜nがMMR_A〜MMR_Nのエリアとなる。SQC5からの受信データは局番1〜nのCttの投入/切断指令と、後述する稼動ビット、CLKビットを含んでいる。
【0022】
MMRからの受信データはCtt状態ビット、稼動ビット、CLKビットを含み、これらは同時に自局の送信データの内容も示している。Ctt状態ビットはコントローラのCtt投入/遮断指令に対する自己のCttの制御状態(投入/切断)を示すデータである。バッファエリアには、CLKビットの前回値と異常フラグが局番順に格納される。
【0023】
以下、MMR1における異常検出処理と表示処理を詳細に説明する。図4にMMRの異常検出処理(S20)のフロー図を示す。最大接続台数=32として、局番(Loop)=0から順次に異常検出処理が開始される(S201,S210,S211)。
【0024】
まず、該当Loop(局番)のCLKビットデータの今回値をバッファ1(受信データエリア)、前回値をバッファ2(前回値CLK)からそれぞれ読み出し(S202,S203)、今回値と前回値が等しいか判定する(S204)。両者が等しくない(No)場合はS209に移行し、今回値をバッファ2に格納するとともに、該当Loopの異常フラグはリセット(OFF)する。一方、CLKの前回値と今回値が等しい場合(Yes)は、CLK15が稼動していない状態、すなわち電源ダウンを示している。そこで、該当Loopの稼動ビットをバッファ3(受信データエリア)から読み出し(S205)、その稼動ビットがオン(=1)か判定する(S206)。
【0025】
稼動ビットがオン(Yes)、即ちCPU16が稼動し且つStopスイッチ17が押されていない場合、CLKが更新されない理由はMCCB11のトリップが原因である。従って、異常フラグ格納エリアの該当Loopに異常フラグをセット(ON)する(S207)。一方、稼動ビットがオフ(=0)の場合は、Stopスイッチ17が押され、保守点検などで人為的にMCCB11が開放されている状態で、該当Loopの異常フラグはリセットのままとなる(S208)。
【0026】
なお、MCCB11が開放されたMMR1はCPU16が停止するので、SQC5や他のMMRに対して通信不良状態となる。例えば、MMR_Bが通信不良状態となると、SQC5や他のMMRはMMR_Bの受信データ(CLKビット及び稼動ビット)から、事故遮断(異常フラグセット)または作業遮断(異常フラグリセット)を検知して、MMR_Bが機器異常によるトリップか否かを認識できる。
【0027】
本実施例では、MMRの通信不良状態やトリップの発生をMMRパネル20に表示する。図5にMMRパネル面の構成を示す。パネル20にはCtt12をマニュアル操作するスイッチ類22〜24やSTOPスイッチ17、機器故障によるトリップが発生したMMRの局番を表示する数値表示器21や通信エラー状態のMMRの発生を示す異常ランプ18などが配置されている。なお、STOPスイッチ17を押している間は、制御回路のCtt制御ソフトが停止する。
【0028】
図6に異常表示処理(S40)のフロー図を示す。まず、数値表示器21の表示では、引数(Err Count)に相当する局番の異常フラグを異常フラグ格納エリアから読み出し(S401)、その異常フラグがONか判定し(S402)、ONであれば数値表示器21に「E0××」と表示する(S403)。××は異常機器に対応するMMRの局番(ErrCount)がセットされる。異常フラグがOFFであれば、ErrCountを+1だけインクリメントして次回の表示処理のアドレスを設定し(S404)、ErrCountが最大数を超えると0クリアする(S405,6)。この処理では、各MMRは1監視周期に1局の異常フラグをチエックし、異常のある場合数字表示器21に該当局番(ErrCount)が表示される。
【0029】
次に、異常ランプの表示は異常数(Err)=0,局番数(Loop)=0とし(s407)、Loop順に異常フラグを読み出し(S408)、異常フラグがONか判定する(S409)。ONの場合は、Errを+1した(S410)後に、OFFの場合は直ちにLoopを+1だけインクリメントし(S411)、全局数分だけS407から繰り返す(S412)。
【0030】
全局数分の異常フラグの読み出しが終了すると、Err≧1以上か、つまりシステム全体に異常フラグがONのMMRが1つ以上あったかチエックし(S413)、あればエラーランプ18を点灯する(S414)。なければエラーランプ18を消灯する(S415)。
【0031】
上記では、MMRのパネル面に数値表示器21とエラーランプ18を1つずつ設置しているが、数値表示器21を複数設けて、同時に複数のMMRの異常状態を表示できるようにしてもよい。また、局番と対応した複数個のエラーランプを設け、該当局が異常フラグONのトリップ状態で点灯、通信異常で異常フラグOFFの状態で点滅して識別可能としてもよい。
【0032】
以上では、各MMR1における異常検出処理と表示処理について説明したが、同様な処理がSQC5においても行なわれる。図7にMMR1とSQC5の構成を示す。図示のように、SQC5はMMR1の制御回路と同様な機能を有していて、メモリ19’はMMR1と同様のメモリマップを有している。また、CPU16’は各MMRをオンオフ制御するとともに、MMRと同様の異常検出処理や表示処理を行なう。Stopスイッチ17’はMMRと同形式の送信データをやり取りするためのダミーで、SQC5のStopスイッチ17’は押されることはないから、SQC5からの稼動ビットは常時オンである。発振機15’によるCLKビットはMMRの場合と同じで、SQCの生死を各MMRに伝える信号となる。
【0033】
図8に、SQCとMMRの送信データの構成を示す。(a)はSQCのメモリ19’の送信領域のマッピングを示し、局番0〜局番n各々への制御指令(始動指令、閉指令、停止指令)、SQC/MMR判別信号(SQC:On)、稼動ビット(SQC:On)、CLKビットからなる。(b)はMMRのメモリ19の送信領域のマッピングを示し、自局のCtt状態、SQC/MMR判別信号(MMR:Off)、稼動ビット、CLKビット以外は空となる。
【0034】
図9にSQCの概略処理フローを示す。処理手順はMMRの場合(図2)とほぼ同じのS60〜S100を繰り返している。S60の受信処理では、シリアル伝送線4からブロードキャストデータを受信し、局番を基にメモリ19’の受信エリアに格納する。また、図示していない入出力装置(PI/O)から流量などのプラントデータを取り込む。
【0035】
S70の異常検出処理は、図4のMMRの場合と同じで、各局番の受信データからCLKビットの今回値と前回値を比較し、異常のあるとき稼動ビットのオン/オフから異常要因を判別して異常フラグをセット/リセットする。
【0036】
S80のMMR制御処理は、受信したプラントデータやMMR機器状態(Cttや異常フラグ)からMMRのCttの投入/遮断指令を生成し、送信データ領域に格納する。
【0037】
S90の表示処理は、図6のMMRの場合と同じで、異常検出処理でメモリ19’に格納した各局の異常フラグに基づいて、エラー表示等18や数値表示装置21を表示する。この後、S100の送信処理で、局番を基に送信データをブロードキャストする。
【0038】
本実施例によれば、システムに同規格のMMRを用いて、他のMMRの通信異常の原因が機器異常によるトリップか否かを検知、表示できるので、現場での対応が容易になる。また、MMRの機器異常要因がSQC側でも検知できるので、遮断器のトリップ位置の検出端子からSQCまで布設されている直送ケーブルを省略できる。さらに、常時監視員のいる中央監視室にてMMR1の異常を早期に検出できることが可能になる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、機器の異常時にトリップしてモータへの電源を断つ遮断器とモータの運転/停止等を制御する開閉器(Ctt)と、遮断器を介して電源を供給されCttを制御する制御回路からなるMMRに、遮断器の人為的な切断の前に必ず押し状態とするStopスイッチを設け、該STOPスイッチが押し状態でOFFとなる稼働ビットと制御回路の正常稼動状態を示す生死信号を含むMMR信号をMMR間でブロードキャストにより送受信し、制御回路は受信した他MMRの生死信号が通信異常となっているとき、前記稼動ビットがONであればそのMMRは機器異常によるトリップ、前記稼動ビットがOFFであれば保守等による人為的な遮断器開放などと異常検知処理を行うので、システム内の他のMMRの異常原因が容易に判定できる。
【0040】
また、MMRパネルに異常の発生しているMMR名やトリップか否かを表示するので、現場の作業員が容易に確認できる。
【0041】
さらに、前記ブロードキャストによる送信をMMRを制御するコントローラに対しても送信し、コントローラは同様の異常検知処理を行うので、異常の発生しているMMR名やトリップか否かを確認でき、従来、遮断器のトリップ位置の検出端子からコントローラまで布設されている直送ケーブルが不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータマルチリレーを監視制御するプラント監視制御システムの構成図。
【図2】モータマルチリレーの概略処理を示すフロー図。
【図3】モータマルチリレーの受信データ格納エリアの構成図。
【図4】モータマルチリレーの異常検出処理のフロー図。
【図5】モータマルチリレーパネル面の構成を示す説明図。
【図6】モータマルチリレーの異常表示処理のフロー図。
【図7】コントローラとモータマルチリレーの機能図。
【図8】コントローラとモータマルチリレーの送信データの構成図。
【図9】コントローラの概略処理を示すフロー図。
【符号の説明】
1…MMR(モータマルチリレー)、2…モータ、3…母線、4…シリアル伝送線、5…SQC(コントローラ)、11…遮断器(MCCB)、12…接触機(Ctt)、13…変圧器(Tr)、14…直流コンバータ(DC_CNV)、15…発信機(CLK)、16…CPU(中央処理装置)、17…Stopスイッチ、18…異常ランプ、19…メモリ、20…MMRパネル。
Claims (5)
- プラント機器を駆動するモータと電源の間に前記モータの異常時にトリップするMMR遮断器と、上位コントローラの制御指令をシリアル伝送線より受信して前記モータのオンオフ制御を行うと共に前記MMR遮断器の状態を監視するMMR制御回路を備えたモータマルチリレーにおいて、
前記MMR遮断器を経由して電源を供給される前記MMR制御回路に、スイッチがオン状態のときに前記MMR遮断器の手動切断を可能にするSTOPスイッチと、前記上位コントローラの制御指令に応じて前記オンオフ制御を行うCPUを設け、且つ、前記STOPスイッチの逆接点信号と自制御回路の稼動状態の正常/異常を示す稼動信号を含む伝送データを前記シリアル伝送線にブロードキャストするとともに、他のMMR制御回路の各々から前記伝送データを受信する送受信手段と、受信した伝送データの中で前記稼動信号に異常がある場合に、前記逆接点信号のオン/オフに基づいて異常があるモータマルチリレーのMMR遮断器がトリップ状態か否かを判定する異常検出手段を設けたことを特徴とするモータマルチリレー。 - 請求項1において、
前記MMR制御回路にクロック発信機を設けてそのクロック信号を前記CPUに出力し、前記CPUは所定の制御周期単位にクロック数を計数積算して前記稼動信号を生成し、前記異常検出手段は受信した他のMMR制御回路の稼動信号の前回値と今回値を比較して当該制御回路の正常/異常を判定することを特徴とするモータマルチリレー。 - 請求項1または2において、
前記送受信手段と前記異常検出手段を前記CPUによって構成することを特徴とするモータマルチリレー。 - 請求項1、2または3において、
前記モータマルチリレーに表示装置を備え、MMR遮断器の切断されたモータリレーの有無とその切断がトリップか否かを識別可能に表示することを特徴とするモータマルチリレー。 - プラント機器を駆動するモータ毎に、遮断器と制御回路を併設してモータのオンオフ操作と遮断器の状態の取得を行う複数のモータマルチリレー(以下、MMRと呼ぶ)と、シリアル伝送線で接続し各MMRの状態を監視しながら各モータに対するオンオフ制御指令を出力するコントローラを備えるプラント監視制御システムにおいて、
前記遮断器を経由して電源を供給される前記制御回路に、スイッチがオン状態のときに前記遮断器の手動切断を可能にするSTOPスイッチと、前記コントローラの制御指令に応じて前記オンオフ制御を行うCPUをMMR毎に設けて、前記STOPスイッチの逆接点信号と自制御回路の稼動状態の正常/異常を示す稼動信号を含む伝送データを前記シリアル伝送線にブロードキャストすると共に、各MMRの制御回路と前記コントローラに前記伝送データを受信し、受信した伝送データの中で前記稼動信号に異常がある場合に、前記逆接点信号のオン/オフに基づいて異常があるMMRの遮断器がトリップ状態か否かを判定する異常検出を行うことを特徴とするプラント監視制御システム。
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