JP2004312851A - 分電盤制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】無人にて遠隔測定を行う無人局では、分電盤のトリップ発生後、無停電電源装置がバッテリィモードで給電できる時間を超えると、測定装置と通信装置は稼動できず、無人局の測定は停止し、また、商用電源が正常に戻ってもブレーカのトリップが解除されるまでは、測定装置と通信装置への給電は行われず、無人局の測定は停止したままであるという課題がある。
【解決手段】無人局の給電を制御する分電盤制御システムにおいて、商用電源を分電する分電盤にて、その内部の制御装置にブレーカのトリップの解除指示を行う解除指示部と、解除する条件を設定する解除条件設定部と、解除の状況を通知する解除状況通知部を追加し、雷等にて発生する過電流による上記分電盤のトリップの場合、自動的に、分電盤のトリップを解除し、上記商用電源からの給電状態に戻すことを可能とするものである。
【選択図】 図1
【解決手段】無人局の給電を制御する分電盤制御システムにおいて、商用電源を分電する分電盤にて、その内部の制御装置にブレーカのトリップの解除指示を行う解除指示部と、解除する条件を設定する解除条件設定部と、解除の状況を通知する解除状況通知部を追加し、雷等にて発生する過電流による上記分電盤のトリップの場合、自動的に、分電盤のトリップを解除し、上記商用電源からの給電状態に戻すことを可能とするものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、商用電源から分電盤及び無停電電源装置を介して装置に給電する分電盤制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、分電盤を介した給電設備システムについては、すでに多くの雑誌、カタログ等に記載されている。このようなシステムの一例として、過電流発生時に操作ハンドルにランプ等の発光体を備え、ブレーカがトリップする前に操作ハンドルを発光させて警報する従来技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−286012号公報(第1−2頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の様なトリップ発生前に発光等で警報しても無人局の場合には有効ではない。トリップ発生後、無停電電源装置がバッテリィモードで給電できる時間を超えると、測定装置と通信装置は稼動されず、無人局の測定は停止し、また商用電源が正常に復帰してもブレーカのトリップが解除されるまでは、測定装置と通信装置への給電は行われず、無人局の測定は停止したままであり、結局、復旧には分電盤内の手動制御部を用いた人手による操作が必要であるという課題があった。
【0005】
また、トリップ発生後の解除に関しては、現地でのトリップの原因調査後に、人が手動制御部を用いて手動でトリップ解除をしなければならず、遠隔地の場合や夜間の場合、調査員の到着及びトリップの原因調査に多くの時間を要し、短時間での復旧が難しいという課題があった。
【0006】
さらに、トリップの解除を自動的に行う場合、トリップの原因が解除されていない場合には、トリップの発生と解除が繰り返されるようになるという課題があった。
【0007】
従来はトリップの発生及びその解除の状況については伝達されず、外部からの確認が行えなかったため、解除時の異常についての対処が行えないという課題があった。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、無人局にて雷等による過電流のため、分電盤がトリップした場合、そのトリップに対する解除をトリップの再発が発生しないように行い、その解除による正常終了または異常終了などの実施結果を有人局へ通知することを行う、トリップ発生後の復旧の自動化できる分電盤制御システムを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明による分電盤制御システムは、所定の測定を行う無人局に対する給電を制御する分電盤制御システムであって、商用電源を入力してこの無人局内に分電する分電盤と、この分電盤から供給される商用電源の正常時には上記商用電源を上記測定装置に給電し、上記商用電源の異常時には上記商用電源を内蔵するバッテリに切り替えて上記測定装置に給電する無停電電源装置と、この無停電電源装置から給電され、所定の測定を行う測定装置と、上記無停電電源装置から給電され、上記無停電電源装置の正常または異常の状態信号、および上記分電盤からの正常または異常の状態信号に基づき、この状態信号が異常である場合に、その異常状態を解除する複数の解除条件を設定する解除条件設定部とこの複数の解除条件から1つの解除条件を選択する解除条件選択部とこの選択された解除条件を記憶する解除条件記憶部と上記分電盤に上記選択される解除条件を送信する解除指示制御部とこれら解除状況をシステム外部へ通知する解除状況通知部とを有する制御装置と、上記無停電電源装置から給電され、上記測定装置との情報の送受、及び上記制御装置との情報の送受を行う通信装置とを備えたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図1と図2を用いて、この発明に係わる実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1による分電盤制御システムの構成を示している。この分電盤制御システムは、所定の測定を行う無人局内に設置されており、給電を制御するものである。この無人局内の分電盤制御システムの構成は以下のとおりである。商用電源を分電盤1に引込んで、商用電源をブレーカ2を介して配電部5へ接続する。無停電電源装置6は、配電部5からの給電を受け、制御装置7内の制御装置電源部9と電波状況の測定を行う測定装置10内の測定装置電源部11と通信装置12内の通信装置電源部13へ給電する。測定装置10と通信装置12は、無停電電源装置6からの給電を受け、測定装置10の測定結果を通信装置12へ送り、通信装置12は上記の測定結果を有人局14へ送る。
【0011】
次に、図2を用いて、実施の形態1における分電盤1と無停電電源装置6と制御装置7相互間および内部の細部構成について説明する。ブレーカ2は、過大電流等の発生時を検知するリレー2aと、リレー2aの制御により給電のオンオフを行う接点2bで構成される。無停電電源装置6は、入力電流を整流する整流器6aと、整流器6aからの電流を蓄えるバッテリィ6bと、バッテリィ6bからの給電の要否情報で切り替わるスイッチ6cと、スイッチ6cからの電流を交流に変換するインバータ6dで構成される。解除指示部15は、リレー2aから接点2bの状態を示す情報と、無停電電源装置6内のスイッチ6cの状態を示す情報とを受けて、リレー2aへ解除指示を行う解除指示制御部15aと、待機時間T、解除実施回数N等の解除条件を事前に設定する解除条件設定部16にて設定された解除条件コードを基に、解除条件を選択する解除条件選択部15bと、解除条件選択部15bが選択する解除条件を記憶している解除条件記憶部15cとで構成される。
また、解除指示制御部15aからの一連の解除状況に関する情報を解除状況通知部17が受け、この関連情報はシステム外部に通知される。
【0012】
所定の測定、例えば電界強度、電波送受信状況、通信回線状況など予め定められた所定の測定を行う無人局にて雷雨等の場合、落雷時に近傍の商用電源には瞬時に過大電流が流れることが知られている。この場合、ブレーカ2は過大電流での装置の損傷を防ぐために、過大電流によってリレー2aが接点2bを引き、ブレーカ2はトリップ状態となり、商用電源と配電部5の間の接続は断となる。また、無停電電源装置6は配電部5からの給電が切れたためスイッチ6cがバッテリィ6bからの給電に切り替わり、無停電電源装置6は、バッテリィモード信号を制御装置7へ送る。ブレーカ2からの上記のトリップ信号が分電盤1内の自動制御部4を介して制御装置7へ送られる。無停電電源装置6からの上記のバッテリィモード信号も制御装置7へ送られる。
【0013】
制御装置7内の解除指示部15は、上記トリップ信号と上記バッテリィモード信号を基にし、解除の条件を設定する解除条件設定部16からの解除条件コードを基に解除条件記憶部15cに記憶した解除条件を選択する解除条件選択部15bからの解除条件に従って、自動制御部4を介してブレーカ2に対して解除の指示を行う。ブレーカ2は、上記の解除の指示を受けてリレー2aを用いて接点2bのトリップ状態を解除し、通常状態とし、商用電源と配電部5の間の接続は断状態から接続状態となる。これによって、配電部5は商用電源との接続が復帰し、配電部5からの給電先である無停電電源装置6は本来の商用電源からの給電状態に復帰することができる。
このことによって、トリップ発生時に操作員によるトリップ解除操作なしに、無人局の測定を続行することが可能となる。仮に、雷雨等によって商用電源が停電状態であっても、商用電源の復電に伴って測定装置10と通信装置12に給電され、無人局の測定を開始することが可能となる。
【0014】
実施の形態2.
以下、図3と図4と図5を用いて、この発明に係わる実施の形態2について説明する。実施の形態1と同一の符号を付けたものは同様の機能であるので、説明は省略する。図3に示すように解除条件設定部16は解除条件を事前に設定する解除条件コード入力部16aと解除条件選択部15bで選択された解除条件を表示する解除条件表示部16bで構成される。トリップの発生と解除の状態の変化について、図4に解除条件の無い場合を示し、図5に解除条件のある場合を示す。
【0015】
また、図4(a)に解除条件の無い場合の時系列的変化を示す。図4(a)に示すようにトリップの解除を自動的に行う場合、解除条件を考慮しないでトリップの解除を行うと、再度トリップが発生し、トリップの発生と解除が繰り返されるという課題がある。
【0016】
上記の事象のブレーカと解除指示部についての状態遷移図を図4(b)に示す。ブレーカ2のトリップ状態への遷移に伴い解除指示部はトリップ状態を受領する。その受領を受け、解除指示部は解除の実施に遷移する。ブレーカ2はその指示を受け通常状態に遷移するが、多くの場合、トリップの要因である雷雨等の継続のため、再度の落雷時の誘導雷による商用電源の過大電流によってブレーカ2は再度トリップを検知し、トリップ状態へ移行しトリップの発生と解除が繰り返される。
【0017】
図5(a)に、解除条件のある場合の時系列的変化を示す。同図に示すように、トリップの解除実施には、雷雨等の通過または消滅等によるトリップの原因が消滅するまで待機する待機処置や解除を実施する回数等を考慮した解除条件の設定及び実施が必要である。従って、制御装置7内に解除条件を設定する解除条件設定部16を備える。解除条件設定部16内には、解除条件コードを入力する解除条件コード入力部16aを備え、この解除条件コード入力部16aを用いてトリップの発生と解除が繰り返さないと想定される解除条件コードを事前に入力し設定しておく。
この解除条件コードとは、設備の設置場所の雷雨の継続時間等を考慮した数種の待機時間Tや数種の解除実施回数N等から組み合わされる解除条件の組を区別するためのものであり、解除条件記憶部15cには、この解除条件コードに基づいてこの解除条件の組を記憶しているものである。入力された解除条件コードを基に、解除条件選択部15bは、解除条件記憶部15cから解除条件の組の中から解除条件コードで指定される解除条件を選択する。解除条件表示部16bは、選択された解除条件を確認できるように表示する。このようにして、トリップの発生と解除が繰り返さないと想定される解除条件を解除条件設定部16にて事前に設定することにより、トリップの自動解除に伴うトリップの発生と解除の繰り返しの防止が可能となる。
【0018】
上記事象のブレーカ2と解除指示部15についての状態遷移図を図5(b)に示す。ブレーカ2のトリップ状態への遷移に伴い、解除指示部15はトリップ状態を受領する。その受領を受け、解除指示部15は、まず解除条件設定部16によって事前に設定された解除条件の実施に遷移する。解除条件記憶部15cから選択された解除条件は、設置地域の雷雨の継続時間Tを考慮した待機処理であり、その解除条件に基づいてトリップ発生から上記継続時間Tを考慮した待機処理を実施後に、ブレーカ2に対して解除の指示を送る。ブレーカ2は、その指示を受け通常状態に遷移する。この場合、トリップの要因である雷雨等の継続はないと考えられ、ブレーカ2は再度トリップしないため、トリップの発生と解除が繰り返しは解除される。
【0019】
実施の形態3.
以下、図6と図7を用いて、この発明に係わる実施の形態3について説明する。実施の形態1または実施の形態2と同一の符号を付けたものは同様の機能であるので、説明は省略する。図6に示すように解除状況通知部は、解除条件選択部15bで選択された解除条件と解除指示制御部15aからの解除指令を受けて解除状況を判定する解除状況判定部17aと判定結果を通知する判定結果通知部17bで構成される。図7は定常的障害が発生した場合の状態の変化を示す図である。
【0020】
また、図7(a)に定常的障害が発生した場合の時系列的変化を示す。トリップの解除を自動的に行う場合、現地でのトリップの原因調査ができないため、トリップの原因が解除されていない場合には、トリップの解除を自動的に行ってもトリップの原因によっては解除ができない漏電等の定常的障害の場合もある。
【0021】
また、図7(b)に定常的障害の場合のブレーカと解除指示部の状態遷移を示す。同図に示すように、この場合、解除指示部15は、トリップの解除を解除条件で定めた待機時間T及び解除実施回数N等の範囲を超えてトリップが発生しているため、雷雨時の誘導雷によるトリップでなく、漏電等の定常的要因と考えられるので、それ以上トリップ解除を行うことを止めて解除不能と判断し、トリップの自動解除中止の旨を有人局に送るものである。
このような場合は、操作員によるトリップの原因の調査を行う必要があり、このため、解除指示部15内の解除指示制御部15aからのトリップの自動解除を中止する旨を解除状況判定部17aへ送り、解除状況判定部17aは、解除条件選択部15bで選択された解除条件と解除指示制御部15aからのトリップ解除中止の旨に基づいて解除不能を判定する。解除状況判定部17aは、トリップの解除不能の旨を判定結果通知部17bを介して通信装置12へ送る。通信装置12は、トリップの解除不能の旨を有人局14へ送る。
このため、有人局14にてトリップ解除のために必要な操作員の派遣について要否が判断できるようになる。
【0022】
【発明の効果】
この発明によれば、雷等にて発生する過電流による分電盤のトリップの場合に、無停電電源装置からの給電信号と分電盤制御部からのトリップ信号を基に解除指示部が制御部を介して上記分電盤のトリップを解除し、商用電源からの給電状態に戻すことができるため、測定装置への給電は切れずに測定を継続できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1、2、3における分電盤制御システムの一実施例を示す図である。
【図2】実施の形態1における分電盤制御システムの細部構成要素を示す図である。
【図3】実施の形態2における分電盤制御システムの細部構成要素を示す図である。
【図4】実施の形態2における分電盤制御システムについて、解除条件の無しの場合を示す図である。
【図5】実施の形態2における分電盤制御システムについて、解除条件の有りを示す図である。
【図6】実施の形態3における分電盤制御システムの細部構成要素を示す図である。
【図7】実施の形態3における分電盤制御システムについて、定常的障害状態を示す図である。
【符号の説明】
1 分電盤、2 ブレーカ、2a リレー、2b 接点、3 手動制御部、4 自動制御部、5 配電部、6 無停電電源装置、6a 整流器、6b バッテリィ、6c スイッチ、6d インバータ、7 制御装置、8 障害状況通知部、9 制御装置電源部、10 測定装置、11 測定装置電源部、12 通信装置、13 通信装置電源部、14 有人局、15 解除指示部、15a 解除条件選択部、15b 解除指示制御部、15c 解除条件記憶部 16 解除条件設定部、16a 解除条件コード入力部、16b 解除条件表示部、17 解除状況通知部、17a 解除状況判定部、17b判定結果通知部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、商用電源から分電盤及び無停電電源装置を介して装置に給電する分電盤制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、分電盤を介した給電設備システムについては、すでに多くの雑誌、カタログ等に記載されている。このようなシステムの一例として、過電流発生時に操作ハンドルにランプ等の発光体を備え、ブレーカがトリップする前に操作ハンドルを発光させて警報する従来技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−286012号公報(第1−2頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の様なトリップ発生前に発光等で警報しても無人局の場合には有効ではない。トリップ発生後、無停電電源装置がバッテリィモードで給電できる時間を超えると、測定装置と通信装置は稼動されず、無人局の測定は停止し、また商用電源が正常に復帰してもブレーカのトリップが解除されるまでは、測定装置と通信装置への給電は行われず、無人局の測定は停止したままであり、結局、復旧には分電盤内の手動制御部を用いた人手による操作が必要であるという課題があった。
【0005】
また、トリップ発生後の解除に関しては、現地でのトリップの原因調査後に、人が手動制御部を用いて手動でトリップ解除をしなければならず、遠隔地の場合や夜間の場合、調査員の到着及びトリップの原因調査に多くの時間を要し、短時間での復旧が難しいという課題があった。
【0006】
さらに、トリップの解除を自動的に行う場合、トリップの原因が解除されていない場合には、トリップの発生と解除が繰り返されるようになるという課題があった。
【0007】
従来はトリップの発生及びその解除の状況については伝達されず、外部からの確認が行えなかったため、解除時の異常についての対処が行えないという課題があった。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、無人局にて雷等による過電流のため、分電盤がトリップした場合、そのトリップに対する解除をトリップの再発が発生しないように行い、その解除による正常終了または異常終了などの実施結果を有人局へ通知することを行う、トリップ発生後の復旧の自動化できる分電盤制御システムを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明による分電盤制御システムは、所定の測定を行う無人局に対する給電を制御する分電盤制御システムであって、商用電源を入力してこの無人局内に分電する分電盤と、この分電盤から供給される商用電源の正常時には上記商用電源を上記測定装置に給電し、上記商用電源の異常時には上記商用電源を内蔵するバッテリに切り替えて上記測定装置に給電する無停電電源装置と、この無停電電源装置から給電され、所定の測定を行う測定装置と、上記無停電電源装置から給電され、上記無停電電源装置の正常または異常の状態信号、および上記分電盤からの正常または異常の状態信号に基づき、この状態信号が異常である場合に、その異常状態を解除する複数の解除条件を設定する解除条件設定部とこの複数の解除条件から1つの解除条件を選択する解除条件選択部とこの選択された解除条件を記憶する解除条件記憶部と上記分電盤に上記選択される解除条件を送信する解除指示制御部とこれら解除状況をシステム外部へ通知する解除状況通知部とを有する制御装置と、上記無停電電源装置から給電され、上記測定装置との情報の送受、及び上記制御装置との情報の送受を行う通信装置とを備えたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図1と図2を用いて、この発明に係わる実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1による分電盤制御システムの構成を示している。この分電盤制御システムは、所定の測定を行う無人局内に設置されており、給電を制御するものである。この無人局内の分電盤制御システムの構成は以下のとおりである。商用電源を分電盤1に引込んで、商用電源をブレーカ2を介して配電部5へ接続する。無停電電源装置6は、配電部5からの給電を受け、制御装置7内の制御装置電源部9と電波状況の測定を行う測定装置10内の測定装置電源部11と通信装置12内の通信装置電源部13へ給電する。測定装置10と通信装置12は、無停電電源装置6からの給電を受け、測定装置10の測定結果を通信装置12へ送り、通信装置12は上記の測定結果を有人局14へ送る。
【0011】
次に、図2を用いて、実施の形態1における分電盤1と無停電電源装置6と制御装置7相互間および内部の細部構成について説明する。ブレーカ2は、過大電流等の発生時を検知するリレー2aと、リレー2aの制御により給電のオンオフを行う接点2bで構成される。無停電電源装置6は、入力電流を整流する整流器6aと、整流器6aからの電流を蓄えるバッテリィ6bと、バッテリィ6bからの給電の要否情報で切り替わるスイッチ6cと、スイッチ6cからの電流を交流に変換するインバータ6dで構成される。解除指示部15は、リレー2aから接点2bの状態を示す情報と、無停電電源装置6内のスイッチ6cの状態を示す情報とを受けて、リレー2aへ解除指示を行う解除指示制御部15aと、待機時間T、解除実施回数N等の解除条件を事前に設定する解除条件設定部16にて設定された解除条件コードを基に、解除条件を選択する解除条件選択部15bと、解除条件選択部15bが選択する解除条件を記憶している解除条件記憶部15cとで構成される。
また、解除指示制御部15aからの一連の解除状況に関する情報を解除状況通知部17が受け、この関連情報はシステム外部に通知される。
【0012】
所定の測定、例えば電界強度、電波送受信状況、通信回線状況など予め定められた所定の測定を行う無人局にて雷雨等の場合、落雷時に近傍の商用電源には瞬時に過大電流が流れることが知られている。この場合、ブレーカ2は過大電流での装置の損傷を防ぐために、過大電流によってリレー2aが接点2bを引き、ブレーカ2はトリップ状態となり、商用電源と配電部5の間の接続は断となる。また、無停電電源装置6は配電部5からの給電が切れたためスイッチ6cがバッテリィ6bからの給電に切り替わり、無停電電源装置6は、バッテリィモード信号を制御装置7へ送る。ブレーカ2からの上記のトリップ信号が分電盤1内の自動制御部4を介して制御装置7へ送られる。無停電電源装置6からの上記のバッテリィモード信号も制御装置7へ送られる。
【0013】
制御装置7内の解除指示部15は、上記トリップ信号と上記バッテリィモード信号を基にし、解除の条件を設定する解除条件設定部16からの解除条件コードを基に解除条件記憶部15cに記憶した解除条件を選択する解除条件選択部15bからの解除条件に従って、自動制御部4を介してブレーカ2に対して解除の指示を行う。ブレーカ2は、上記の解除の指示を受けてリレー2aを用いて接点2bのトリップ状態を解除し、通常状態とし、商用電源と配電部5の間の接続は断状態から接続状態となる。これによって、配電部5は商用電源との接続が復帰し、配電部5からの給電先である無停電電源装置6は本来の商用電源からの給電状態に復帰することができる。
このことによって、トリップ発生時に操作員によるトリップ解除操作なしに、無人局の測定を続行することが可能となる。仮に、雷雨等によって商用電源が停電状態であっても、商用電源の復電に伴って測定装置10と通信装置12に給電され、無人局の測定を開始することが可能となる。
【0014】
実施の形態2.
以下、図3と図4と図5を用いて、この発明に係わる実施の形態2について説明する。実施の形態1と同一の符号を付けたものは同様の機能であるので、説明は省略する。図3に示すように解除条件設定部16は解除条件を事前に設定する解除条件コード入力部16aと解除条件選択部15bで選択された解除条件を表示する解除条件表示部16bで構成される。トリップの発生と解除の状態の変化について、図4に解除条件の無い場合を示し、図5に解除条件のある場合を示す。
【0015】
また、図4(a)に解除条件の無い場合の時系列的変化を示す。図4(a)に示すようにトリップの解除を自動的に行う場合、解除条件を考慮しないでトリップの解除を行うと、再度トリップが発生し、トリップの発生と解除が繰り返されるという課題がある。
【0016】
上記の事象のブレーカと解除指示部についての状態遷移図を図4(b)に示す。ブレーカ2のトリップ状態への遷移に伴い解除指示部はトリップ状態を受領する。その受領を受け、解除指示部は解除の実施に遷移する。ブレーカ2はその指示を受け通常状態に遷移するが、多くの場合、トリップの要因である雷雨等の継続のため、再度の落雷時の誘導雷による商用電源の過大電流によってブレーカ2は再度トリップを検知し、トリップ状態へ移行しトリップの発生と解除が繰り返される。
【0017】
図5(a)に、解除条件のある場合の時系列的変化を示す。同図に示すように、トリップの解除実施には、雷雨等の通過または消滅等によるトリップの原因が消滅するまで待機する待機処置や解除を実施する回数等を考慮した解除条件の設定及び実施が必要である。従って、制御装置7内に解除条件を設定する解除条件設定部16を備える。解除条件設定部16内には、解除条件コードを入力する解除条件コード入力部16aを備え、この解除条件コード入力部16aを用いてトリップの発生と解除が繰り返さないと想定される解除条件コードを事前に入力し設定しておく。
この解除条件コードとは、設備の設置場所の雷雨の継続時間等を考慮した数種の待機時間Tや数種の解除実施回数N等から組み合わされる解除条件の組を区別するためのものであり、解除条件記憶部15cには、この解除条件コードに基づいてこの解除条件の組を記憶しているものである。入力された解除条件コードを基に、解除条件選択部15bは、解除条件記憶部15cから解除条件の組の中から解除条件コードで指定される解除条件を選択する。解除条件表示部16bは、選択された解除条件を確認できるように表示する。このようにして、トリップの発生と解除が繰り返さないと想定される解除条件を解除条件設定部16にて事前に設定することにより、トリップの自動解除に伴うトリップの発生と解除の繰り返しの防止が可能となる。
【0018】
上記事象のブレーカ2と解除指示部15についての状態遷移図を図5(b)に示す。ブレーカ2のトリップ状態への遷移に伴い、解除指示部15はトリップ状態を受領する。その受領を受け、解除指示部15は、まず解除条件設定部16によって事前に設定された解除条件の実施に遷移する。解除条件記憶部15cから選択された解除条件は、設置地域の雷雨の継続時間Tを考慮した待機処理であり、その解除条件に基づいてトリップ発生から上記継続時間Tを考慮した待機処理を実施後に、ブレーカ2に対して解除の指示を送る。ブレーカ2は、その指示を受け通常状態に遷移する。この場合、トリップの要因である雷雨等の継続はないと考えられ、ブレーカ2は再度トリップしないため、トリップの発生と解除が繰り返しは解除される。
【0019】
実施の形態3.
以下、図6と図7を用いて、この発明に係わる実施の形態3について説明する。実施の形態1または実施の形態2と同一の符号を付けたものは同様の機能であるので、説明は省略する。図6に示すように解除状況通知部は、解除条件選択部15bで選択された解除条件と解除指示制御部15aからの解除指令を受けて解除状況を判定する解除状況判定部17aと判定結果を通知する判定結果通知部17bで構成される。図7は定常的障害が発生した場合の状態の変化を示す図である。
【0020】
また、図7(a)に定常的障害が発生した場合の時系列的変化を示す。トリップの解除を自動的に行う場合、現地でのトリップの原因調査ができないため、トリップの原因が解除されていない場合には、トリップの解除を自動的に行ってもトリップの原因によっては解除ができない漏電等の定常的障害の場合もある。
【0021】
また、図7(b)に定常的障害の場合のブレーカと解除指示部の状態遷移を示す。同図に示すように、この場合、解除指示部15は、トリップの解除を解除条件で定めた待機時間T及び解除実施回数N等の範囲を超えてトリップが発生しているため、雷雨時の誘導雷によるトリップでなく、漏電等の定常的要因と考えられるので、それ以上トリップ解除を行うことを止めて解除不能と判断し、トリップの自動解除中止の旨を有人局に送るものである。
このような場合は、操作員によるトリップの原因の調査を行う必要があり、このため、解除指示部15内の解除指示制御部15aからのトリップの自動解除を中止する旨を解除状況判定部17aへ送り、解除状況判定部17aは、解除条件選択部15bで選択された解除条件と解除指示制御部15aからのトリップ解除中止の旨に基づいて解除不能を判定する。解除状況判定部17aは、トリップの解除不能の旨を判定結果通知部17bを介して通信装置12へ送る。通信装置12は、トリップの解除不能の旨を有人局14へ送る。
このため、有人局14にてトリップ解除のために必要な操作員の派遣について要否が判断できるようになる。
【0022】
【発明の効果】
この発明によれば、雷等にて発生する過電流による分電盤のトリップの場合に、無停電電源装置からの給電信号と分電盤制御部からのトリップ信号を基に解除指示部が制御部を介して上記分電盤のトリップを解除し、商用電源からの給電状態に戻すことができるため、測定装置への給電は切れずに測定を継続できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1、2、3における分電盤制御システムの一実施例を示す図である。
【図2】実施の形態1における分電盤制御システムの細部構成要素を示す図である。
【図3】実施の形態2における分電盤制御システムの細部構成要素を示す図である。
【図4】実施の形態2における分電盤制御システムについて、解除条件の無しの場合を示す図である。
【図5】実施の形態2における分電盤制御システムについて、解除条件の有りを示す図である。
【図6】実施の形態3における分電盤制御システムの細部構成要素を示す図である。
【図7】実施の形態3における分電盤制御システムについて、定常的障害状態を示す図である。
【符号の説明】
1 分電盤、2 ブレーカ、2a リレー、2b 接点、3 手動制御部、4 自動制御部、5 配電部、6 無停電電源装置、6a 整流器、6b バッテリィ、6c スイッチ、6d インバータ、7 制御装置、8 障害状況通知部、9 制御装置電源部、10 測定装置、11 測定装置電源部、12 通信装置、13 通信装置電源部、14 有人局、15 解除指示部、15a 解除条件選択部、15b 解除指示制御部、15c 解除条件記憶部 16 解除条件設定部、16a 解除条件コード入力部、16b 解除条件表示部、17 解除状況通知部、17a 解除状況判定部、17b判定結果通知部。
Claims (3)
- 所定の測定を行う無人局に対する給電を制御する分電盤制御システムであって、
商用電源を入力してこの無人局内に分電する分電盤と、
この分電盤から供給される商用電源の正常時には上記商用電源を上記測定装置に給電し、上記商用電源の異常時には上記商用電源を内蔵するバッテリに切り替えて上記測定装置に給電する無停電電源装置と、
この無停電電源装置から給電され、所定の測定を行う測定装置と、
上記無停電電源装置から給電され、上記無停電電源装置の正常または異常の状態信号、および上記分電盤からの正常または異常の状態信号に基づき、この状態信号が異常である場合に、その異常状態を解除する複数の解除条件を設定する解除条件設定部とこの複数の解除条件から1つの解除条件を選択する解除条件選択部とこの選択された解除条件を記憶する解除条件記憶部と上記分電盤に上記選択される解除条件を送信する解除指示制御部とこれら解除状況をシステム外部へ通知する解除状況通知部とを有する制御装置と、
上記無停電電源装置から給電され、上記測定装置との情報の送受、及び上記制御装置との情報の送受を行う通信装置と、
を備えたことを特徴とする分電盤制御システム。 - 上記解除条件設定部は、上記解除条件選択部で選択される解除条件を表示する解除条件表示部を備えたことを特徴とする請求項1記載の分電盤制御システム。
- 上記解除状況通知部は、上記解除条件選択部で選択される解除条件および上記解除指示制御部からの解除条件に基づいて解除状況を判定する解除状況判定部と、この解除状況判定結果をシステム外部に通知する判定結果通知部とを備えたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の分電盤制御システム。
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- 2003-04-04 JP JP2003101669A patent/JP2004312851A/ja active Pending
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