JP4743639B2 - 木造外張り断熱屋根構造 - Google Patents
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Description
図7(A)は、従来例1であって、特許文献1として挙げたものであり、屋根垂木間に、断熱材と、断熱材への熱付加を輻射熱反射作用で軽減するための遮熱材とを重ねて配置するものである。
そして、屋根面からの加熱は、遮熱材が輻射熱を反射して空気層を流れる空気で放出し、断熱材への加熱付加は、遮熱材による輻射熱除去によって抑制するため、断熱材は従来の屋根断熱材より薄く出来、断熱材の蓄熱も軽減出来るようにしたものである。
しかも、遮熱材は、下面シート、中間シート、上面シートから成る、変位し易いハニカム構造であるため、所期の輻射熱反射作用を奏する様に、垂木間に配置することは、注意を要する作業であり、通気性屋根の構築は、人手を要する煩雑な作業である。
しかも、継ぎ材は通気口以外の部位が空気流の障害となること、及び断熱シートの突起群は空気の平滑な流れの障害となることにより、通気屋根パネルのパネル内での空気のスムーズな貫流は期待出来ない。
また、垂木一体化の屋根パネルであるため、小屋組みの各形態の屋根構造への適用には制約を受ける。
しかも、下側面材が天井板であるため、室内から小屋組みの露見する建物に限定される
また、野地パネル内の並列接続は、従来例2同様に、左右の垂木相互の衝合形態となるため、野地パネル間に隙間が生じ易く、断熱性保持のための、パネル間の隙間の気密処理が煩雑となり、デザイン効果を損なう怖れもある。
本発明は、これら従来例1〜3の通気断熱屋根の、施工上、パネル製作上の問題点を、一挙に解決又は改善するものであって、製作が容易で、小屋組み屋根への適用性に優れ、且つ、均質生産品として準備出来る、新規な断熱通気性の屋根複合パネルを採用することにより、木造建物の通気断熱屋根を合理的に構築出来る技術を提供するものである。
また、通気用条溝G群は、最低限のドラフト空気流aの貫流を保証し、且つ、断熱欠損を最小限に抑制する深さに、カッターで切欠すれば良く、典型的には、各条溝Gは、深さGdが15mm、幅a3が46.5mmであり、条溝Gの幅と肉厚部1Cの幅は、等幅である。
そして、必要に応じて、パネル1内へのバイパス通気条溝G、或いは、各条溝G群への入口部や出口部への横断条溝G´の形成も、縦条溝G群の形成時に、切欠付設すれば良い。
また、屋根下地材1Aの断熱層1Bに対する両側の突出d1の寸法は、左右の屋根複合パネル1を、垂木間に嵌入して並列配置した際に、屋根下地材1Aの両側端の突出d1部が垂木上面で平坦に釘打ち固定出来れば良く、適用する小屋組みの垂木2Aの幅寸法に応じて決定すれば良い。
また、屋根複合パネル1の嵌着に際し、垂木上面には水性断熱塗料((株)アクアシステム製、断熱くん(商品名))を予め塗布しておけば、垂木2Aへの熱伝達が抑制出来る。
そして、屋根複合パネル1を垂木2A間に嵌入して、パネル上面の屋根下地材1Aの両側の突出d1部を垂木上面に釘打ち固定するだけで、断熱層1Bが垂木間を埋めて屋根面全体を断熱被覆し、且つ、軒部6Bの屋根複合パネル下端部からの空気流aが、パネル内の条溝G群を貫流して棟部6Aから放出する通気性断熱屋根となり、従来例1〜3の各断熱屋根構造よりも、パネルが遥かに製作容易であり、屋根施工が遥かに作業性良く実施出来る。
この場合、各条溝Gの幅を、垂木の幅と同一、又は近似寸法に選定するのが、特に好ましい。
しかも、構築した屋根にあっては、各屋根複合パネル1の上下接続が相欠け接続となるため、上下接続部での、断熱層1B相互の水平当接界面hfが屋根下地材1A相互の水平当接界面hf´よりd2(標準:20mm)上方となり、屋根下地材1Aの水平当接界面hf´からの侵入空気の、断熱層1Bの水平当接界面hfへの侵入は阻止出来て、パネル接続部での気密保持処理は不要となる。
そして、例え、屋根下地材1Aの水平当接界面hf´から雨水の漏水があっても、上方の断熱層1Bの水平当接界面hfへの浸入は阻止出来、漏水は条溝Gを介して下方に排除出来る。
この場合、屋根形態に応じて、屋根複合パネル1を予め切断加工しておけば良く、例えば、寄棟屋根で屋根複合パネル1の上部を傾斜切断する場合は、必要に応じて、傾斜切断縁に沿った傾斜条溝を縦条溝G群を連通する形態にカッターで形成すれば、所期の屋根通気性は確保出来る。
また、屋根複合パネル1は、1枚のパネル1の幅を、例えば図2(A)の如く、複数本の垂木に跨る広幅とすれば、パネル張着の施工性が向上する。
この場合、屋根下地材1Aの下端の突出大段差d5は30mmとし、鼻隠し2Cの上端には屋根下地材1A下端の15mm長を嵌着するための切欠Cuを配置し、屋根下地材1Aの下端を鼻隠し2Cの切欠Cuに嵌着して釘打ち固定すれば、屋根下地材1A上面と鼻隠し2C上面とは面一になり、防水シート8A及び屋根仕上材8Bの施工がきれいに処理出来る。
勿論、鼻隠し2Cを固定する垂木2Aも、下端をパネル断熱層1B下端面Dsから15mm突出させておけば良い。
従って、図1の如く、鼻隠し2Cの内側面Csと断熱層1Bの下端面Dsとの間隔ad(15mm)から上昇流入する空気流aは、断熱層1B上面の各条溝Gに流入し、各パネル1の条溝Gを経由して棟部6Aから放出可能となる。
この場合、鼻隠し2Cの上面には、屋根下地材1Aの下端(先端)を嵌着するための切欠Cuを配置しておき、垂木2Aの下端も、断熱層1Bの下端面Dsと面一としておく。
従って、外部から空気孔H3に流入する空気流aは、ポート機能を奏する横断条溝G´に入り、横断条溝G´から各条溝G群内に分流し、パネル1内を貫流して棟部から排気される。
この場合、鼻隠し2Cは、屋根複合パネル1の下端面Dsを当接被覆するため、屋根複合パネル1が露見せず、外観が良くなる。
しかも、断熱層1Bの下端面Dsは紫外線から保護されるため、断熱層1Bの、下端面Dsからの紫外線劣下も防止出来る。
この場合、屋根複合パネル1の断熱層1Bの幅BWを両側の垂木2A間に、実質上空隙GPが生じないように嵌入して、空隙GPの外端に粘着剤を付与しても、空隙GPの空密閉止構造が得られ、空隙GPへの空気流入による断熱機能損失は阻止出来るが、典型的には、断熱層1Bの側面Sf1と垂木側面Sf2に空隙GP(標準:5mm)を保つ嵌入とし、パネル断熱層1Bの側面Sf1に、積水化学工業(株)のソフトロン(商品名)、又は、イルブルック社(ドイツ)のイルモンド(商品名)等の、2mm厚、20mm幅の隙間追従シート3を、図3(B)の如く、断熱層1Bの厚さ方向の下端と上端に延展添着すると共に、断熱層1Bの長さ方向の上端、及び/又は、下端にも添着して、嵌合にゆとりのある空隙GP(標準:5mm)の下に嵌合すれば、屋根複合パネル1の垂木2A間への嵌入作業が容易であり、且つ、隙間追従シート3は、経時膨張によって断熱層側面Sf1と垂木側面Sf2とを空密閉止し、空隙GP内の空気も密閉空気断熱層として機能する。
従って屋根構造は、パネル1の張着作業が容易であると共に、断熱層1B内への空気流入の生じない、設計値どおりの断熱機能を備えた外断熱構造となる。
この場合、嵌合部H1の両側の断熱層層着面1Sに条溝Gを配置し、且つ、嵌合部H1の幅a5(標準:48mm)を、パネル両側端での断熱層1Bに対する屋根下地材1Aの突出d1(標準:24mm)の2倍に設定しておけば、1枚の屋根複合パネル1が、幅中央の垂木2Aと、左右両側の垂木2Aとの3本の垂木2Aに掛かるパネル張設作業となり、屋根張設の作業性が向上する。
そして、パネル1の幅中央の嵌合部H1での垂木2Aへの嵌合も、図4(A)に示す如く、パネル両側での垂木2Aへの嵌合同様に、垂木幅(標準:38mm)への、嵌合にゆとりのある空隙GPで実施出来、隙間追従シート3の断熱層側面Sf1への適用により、簡便に実施出来る。
この場合、条溝Gの幅a3を46.5mmとし、肉厚部1Cの幅a2も46.5mmとすることにより、屋根複合パネル1を並列接続した状態では、等幅の、肉厚部1Cと条溝Gとの交互配置となるため、パネル1を配置した屋根面は、全面に亘って、断熱層1Bからの均斉な放湿機能、及び全面に亘って均斉な通気機能による屋根下地材1Aの均斉な吸熱冷却機能を発揮する。
そして、接着剤を塗布する肉厚部1Cも、層着面1Sの50%の面積を占めるため、断熱層1Bは、条溝Gでの必要通気面積が保証出来、且つ、屋根下地材1Aとの、必要、且つ十分な固着力が保証出来る。
従って、JISA9511の発泡プラスチック系断熱材を使用した135mm厚の断熱層1Bに於いて、条溝深さGdを12〜20mmに設定すれば、断熱欠損を許容限度内に抑えて、必要なドラフト空気流速(0.026〜0.034m/s)が得られ、通気性断熱屋根としての所期の効果を発揮する。
そのため、従来例1,2,3等の木造外張り断熱工法より、遥かに簡便、且つ、単純な作業で施工性良く、高性能な通気性断熱屋根が構築出来、品質にバラツキの無い通気性断熱屋根が構築出来る。
従って、均質製品としての屋根複合パネル1を、単純作業で屋根垂木間に嵌合張設した通気性断熱屋根構造は、従来の工法で得られる屋根構造よりも、低コスト、且つ、高品質の屋根構造を提供出来る。
しかも、各屋根複合パネル1の上下接続は、相欠け接続となって、断熱層1B相互の水平当接界面hfより屋根下地材1A相互の水平当接界面hf´の方が下位となるため、断熱層1Bの水平当接界面hfが屋根下地材1Aで保護されて、断熱層1Bの水平当接界面hfへの空気流入が阻止出来て、断熱機能低下が抑制出来るばかりか、屋根仕上材8Bの裏面に結露水が生じても、また、例え屋根下地材1Aの水平当接界面hf´から雨水等の漏水があっても、結露水や漏水は、小屋裏内に浸入することなく、条溝Gを介して軒先へ排水出来る。
従って、本発明の通気性断熱屋根構造は、従来の屋根パネルを用いる工法よりも、パネル接続部での気密処理、防水処理が合理化出来る。
屋根複合パネル1は、木造躯体WFの屋根の野地垂木2A間に嵌合して垂木に打設張着するものであって、図2はパネル幅中央に垂木嵌入用の嵌合部H1を備えた屋根複合パネル1であり、図2(A)は、パネル1の断面図、図2(B)は、棟部に適用するパネルの斜視図、図2(C)は、中間部に適用するパネルの斜視図、図2(D)は、軒部に適用するパネルの斜視図である。
そして、屋根複合パネル1は、上段用の棟部屋根パネル、中間部屋根パネル、下段用の軒部屋根パネル共、全て、断面形状は同一であって、図2(A)に示す構造である。
そして、断熱層1Bの両側では、屋根下地材1Aが幅d1(24mm)突出して断熱層1Bに嵌合部H2(24mm)を付与し、垂木2Aの側面に配置する条溝Gとして、中央の嵌合部H1(48mm)の両側に、幅a1(41.4mm)の条溝Gを、両端の各嵌合部H2に接して幅a1(41.4mm)の条溝Gを配置したものである。
また、中間屋根パネル1は、適用屋根のサイズによって高さAhを決定するものであるが、標準高さAhは1820mmであり、棟部屋根パネルと同様、屋根下地材1Aは、断熱層1Bに対して、上端では、d2(20mm)入り込み、下端では、d2(20mm)突出している。
また、軒部屋根パネル1は、図2(D)に示す如く、高さAhが1820mmの屋根下地材1Aは、断熱層1Bに対して、上端では、d2(20mm)入り込み、下端では、d3(30mm)突出している。
図5(A)は屋根下地材1Aの斜視図、図5(B)は断熱層1Bの斜視図、図5(C)は型板の斜視図である。
即ち、型板4は、図5(C)に示す如く、幅AWが910mm、長さALが1820mmで18mm厚の構造用合板の板材4A上に、中央には幅48mm(a5)、高さ120mmの縦木4B´を、左端及び右端には、幅24mm(d1)で高さ120mmの縦木4Bを立設したものである。
そして、該型板4の中央の縦木4B´と両側の縦木4Bとの間に、2分割した幅BW´が407mmで、厚さT3が135mm、長さが1820mmの押出法ポリスチレンフォーム断熱板を断熱層1Bとして嵌合する。
そして、型板4内に嵌合した、両側の断熱層1Bの肉厚部1C上面には、酢酸ビニル系の接着剤を塗布し、屋根下地材1Aとしての構造用合板を、断熱層1Bから長手方向にd2(20mm)ずらして、即ち、長手方向の、一端で断熱層1Bよりd2入り込ませ、他端でd2突出させて断熱層1B上に載置接着して層着セット物とする。
この場合、型板4内に嵌入した断熱層1Bの厚さ135mmが型板の縦木の高さ120mmより大としたため、チェーン7Aの締め付け応力は、断熱層1Bと屋根下地材1Aとの接着圧に転化出来る。
図3(A)は小屋組み屋根の斜視図であり、木造躯体WFは、慣用の手法により、コンクリート基礎立上り部の上端に下枠(土台)を配置し、下枠上に堅枠2Eを立設し、堅枠2E上に横架材の上枠2D、上枠2D上に、頭つなぎ2D´を配して、ツーバイフォー構法の壁を構築し、両側の妻小壁堅枠間に棟木2Bを取付け、棟木2B側面から頭つなぎ2D´上面に、幅38mm、高さ140mmの角材の野地垂木2Aを、軸心間寸法455mmで架け渡して屋根Rを構築し、木造躯体WFを形成する。
この場合、パネル幅中央の嵌合部H1の幅a5は48mmであるため、幅38mmの垂木2Aの両側面に各5mmの空隙(ギャップ)GPが生じ、パネル両側縁でも、垂木2A上面に、屋根下地材1Aの側端縁を両側から衝合して釘打ち固定するため、両側の屋根下地材1Aの突出d1(24mm)が、両側パネル断熱層1B間に48mmの間隔を生起し、断熱層1Bと垂木2A側面とに5mmの空隙(ギャップ)GPを生ずることとなる。
また、各パネル1の上下接続は、図1に示す如く、断熱層1B相互を衝合当接配置すれば、断熱層1Bの水平当接界面hfと屋根下地材1Aの水平当接界面hf´とは段違い(相欠け)、且つ屋根下地材の水平当接界面hf´が断熱層1Bの水平当接界面hfの20mm(d2)下方となる。
そして、張設した屋根複合パネル面上には、慣用の手法で、防水シート8A、屋根仕上材8Bを敷設する。
また、屋根Rの上下長さ変化には、中間屋根複合パネル1の長さ(高さ)Ahで対処すれば良く、棟部パネルと軒部パネルは標準サイズで準備出来る。
そして、耐用中に、例え野地垂木2Aに曲がりが生じても、隙間追従シート3が弾力的に追従するため、垂木2Aとパネル1との空隙GPの空密機能は持続し、断熱性、機密性は耐用期間中保証出来、高品質の通気性断熱屋根構造を提供する。
図4(B)に示す如く、軒部パネル1の下端には、条溝G群を連通する横断条溝G´を配置しておき、断熱層下端面Dsと面一形態の野地垂木2A下端に鼻隠し2Cを釘打ち固定し、且つ鼻隠し2Cの上部には、横断条溝G´連通用の空気孔H3を適宜間隔(標準:100mm間隔)に配置しておけば、鼻隠し2Cは屋根複合パネル1の下端面(先端面)を隠蔽して、外観がきれいになると共に、発泡プラスチック系断熱層1Bの、下端面Dsからの紫外線劣下も阻止出来る。
そして、鼻隠し2Cの適所に開けた空気孔H3からは、横断条溝G´へ空気が流入し、横断条溝G´は各条溝Gへのポート機能を奏して、空気孔H3からの流入空気流aは各条溝G群に分配流入するため、屋根Rの通気性は保証出来る。
この場合は、半幅(455mm)の屋根下地材1Aの1枚と、半幅(407mm)の断熱層1Bの1枚との層着となるため、製作容易、且つ、保管、搬送が容易となる。
1A 屋根下地材
1B 断熱層
1C 肉厚部
1S 層着面
2A 野地垂木(垂木)
2B 棟木
2C 鼻隠し
2D 上枠
2D´ 頭つなぎ
2E 堅枠(間柱)
3 隙間追従シート
4 型板
4A 板材
4B,4B´ 縦木
5A,5B 角材
6A 棟部
6B 軒部
7A チェーン
7B ターンバックル
8A 防水シート
8B 屋根仕上材
a 空気流(空気)
ad 間隔
Cu 切欠
Cs 内側面
Ds 下端面
G 条溝(縦条溝)
Gd 条溝深さ
G´ 横断条溝(条溝)
GP 空隙(ギャップ)
H1,H2 嵌合部
H3 空気孔
hf,hf´ 水平当接界面
Sf1,Sf2 側面
R 屋根
WF 木造躯体(躯体)
Claims (5)
- 通気性断熱屋根複合パネル(1)を木造建物の屋根に外張りした木造外張り断熱の屋根構造であって、屋根複合パネル(1)は、発泡プラスチック系断熱材の断熱層(1B)の上面の層着面(1S)に、幅寸法が同一の、通気用条溝(G)と層着用の肉厚部(1C)とを、縦方向に、交互に、且つ、両側が条溝(G)部となるように均斉配置し、構造用合板等の薄剛板の屋根用下地材(1A)を、断熱層の層着面(1S)に対し、両側で突出(d1)し、且つ、上端で入り込み(d2)、下端で突出(d2)する形態に層着一体化したものであり、屋根複合パネル(1)を、木造躯体(WF)の野地垂木(2A)間に嵌入して、野地垂木(2A)の両側が通気用条溝(G)の形態で配置し、屋根下地材(1A)の両側の突出(d1)部を野地垂木(2A)上面に固定すると共に、屋根複合パネル(1)の上下接続を断熱層(1B)相互の当接衝合で相欠け接続し、軒部(6B)から流入する空気流(a)を、条溝(G)群を貫流して棟部(6A)から放出可能とした、木造外張り断熱屋根構造。
- 軒部(6B)に配置する屋根複合パネル(1)は、下端で屋根下地材(1A)を断熱層(1B)に対して大段差(d5)突出させて、屋根下地材(1A)の下端を鼻隠し(2C)に固定すると共に、断熱層下端面(Ds)と、鼻隠し(2C)の内側面(Cs)との間に空気流入用の間隔(ad)を形成した、請求項1の屋根構造。
- 軒部(6B)に配置する屋根複合パネル(1)は、条溝(G)群の下端に横断条溝(G´)を配置し、横断条溝(G´)に連通する空気孔(H3)を備えた鼻隠し(2C)を、パネル断熱層(1B)の下端面(Ds)に当接して、鼻隠し(2C)を野地垂木(2A)下端、及びパネル屋根下地材(1A)下端に固定した、請求項1の屋根構造。
- 屋根複合パネル(1)は、断熱層(1B)の幅中央に、野地垂木(2A)嵌合部(H1)を備えている、請求項1、又は2、又は3の屋根構造。
- 屋根複合パネル(1)は、断熱層(1B)の厚さ(T3)が135mmであり、条溝(G)の深さ(Gd)が12〜20mmであり、条溝(G)の幅(a3)が肉厚部(1C)の幅(a2)と等幅である、請求項1乃至4のいずれか1項の屋根構造。
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