JP4741819B2 - 筒状ラベル付き角型容器、及び筒状ラベル付き角型容器の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、ミシン目が1本だけでは、ラベルを分断し難いという問題点がある。
そこで、2本のミシン目が長手方向に形成されている筒状ラベルも知られている。
この点、2本のミシン目のうち1本をコーナー面に対応する領域に、他の1本をパネル面に対応する領域に形成することも考えられる。しかしながら、角型容器のパネル面は比較的撓みやすく、このパネル面に対応する領域にミシン目が形成されていると、落下などによって容器に衝撃が加わることにより、ミシン目からラベルが破断する虞がある。
また、これら易開裂線は、コーナー面に対応する領域に設けられているので、容器に衝撃が加わってもラベルが不用意に破断し難く、ラベル強度を低下させる原因とならない。
そして、本発明の筒状ラベル付き角型容器の製造方法では、扁平状の筒状ラベル連続体の一方の折り目の近傍位置に、ラベル分断用の第2の易開裂線が長手方向に形成され、この折り目から筒状体の周方向へ90度回転した位置の近傍にラベル分断用の第1の易開裂線が長手方向に形成されているので、上記のように折り直しを行った際、折り目と再折り目の近傍に、それぞれ易開裂線が位置することとなる。さらに、第1の易開裂線の近傍位置に、センターシール部が位置している。
かかる筒状ラベルを四角形状に開口させ、折り目と再折り目の間の各辺中央部が、4つのパネル面間にコーナー面の形成された容器胴部の該各パネル面に面するように、筒状ラベルを嵌挿し熱収縮させることにより、一のパネル面の両側に位置する一方のコーナー面の対応領域に第1の易開裂線及びセンターシール部が配置され、且つ他方のコーナー面の対応領域に第2の易開裂線が配置された筒状ラベル付き角型容器を製造することができる。
また、本発明の筒状ラベル付き角型容器の製造方法は、ラベル装着時に折り返し作業を行うことにより、ラベル分断容易で且つ不用意に破断を生じさせずに上記筒状ラベル付き角型容器を簡易に製造することができる。
図1に於いて、1は、隣合うパネル面5の接続角部が面取され且つこの接続角部に幅狭のコーナー面6がそれぞれ形成されている胴部22を有する角型容器2と、この容器胴部に熱収縮により装着されている筒状ラベル3と、を備える筒状ラベル付き角型容器を示す。
容器2の材質は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができるが、特に、可撓性のある容器に本発明を適用することが効果的である。可撓性のある容器としては、一般にはポリエチレンテレフタレート製容器などの比較的薄肉の合成樹脂製容器などが例示される。
筒状ラベル3は、熱収縮性を有するフィルムで形成されていれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂フィルム、発泡樹脂シートなどからから選ばれる熱収縮性フィルム、若しくはこれらの積層フィルム、又はこれら熱収縮性フィルムと他の機能性フィルムとの積層フィルムなどが例示される。フィルムは、幅方向(筒状ラベルとした場合に周方向)に大きく熱収縮するものが用いられ、加えて、縦方向(幅方向と直交する方向)にも僅かに熱収縮するものを用いることもできる。図1に示す態様のものは、容器2の首部24の上端にまで装着するフルシュリンクタイプであることから、筒状ラベル3は、周方向に於ける熱収縮率(90℃の温水中に10秒間浸漬)が、例えば50%以上、好ましくは60%以上のものが好ましい。また、縦方向の熱収縮率は、0〜10%、好ましくは0〜6%程度のものが用いられる。尚、特に図示しないが、筒状ラベル3の裏面又は表面には、商品名などを表示するための意匠印刷が施されている。
具体的には、2本のミシン目7,7の形成位置としては、図3(a)に示すように、他のパネル面5”と両コーナー面6,6との間に形成される外側鈍角部22a,22aに沿った位置に、2本のミシン目7,7がそれぞれ形成された態様のもの、同図(b)のように、両コーナー面6,6の中央部22bに沿った位置に、2本のミシン目7,7がそれぞれ形成されたもの、同図(c)のように、一のパネル面5’と両コーナー面6,6との間に形成される内側鈍角部22c,22cに沿った位置に、2本のミシン目7,7がそれぞれ形成された態様のもの、同図(d)のように、外側鈍角部22aとコーナー面6の中央部22bとの間に対応した位置に、2本のミシン目7,7が形成された態様のもの、同図(e)のように、コーナー面6の中央部22bと内側鈍角部22cとの間に対応した位置に、2本のミシン目7,7が形成された態様のもの、その他、特に図示しないが、これらから選ばれる適宜位置に2本のミシン目7,7がそれぞれ形成された態様などが例示される。但し、図3(a)〜(e)では、ミシン目7の位置関係を判りやすく図示するため、一のコーナー面6の対応領域に形成されたセンターシール部31は不図示としている。
ミシン目7は、ミシン針で穿設したような穴部と非穴部が断続的に連なった線からなる。この穴部と非穴部の間隔は、ラベル3の強度と分断容易性を比較考慮して設計され、例えば、比較的縦方向に裂け易いポリスチレン系樹脂フィルムにてラベルが構成されている場合には、穴部:非穴部は、概ね0.5:3.5〜0.7:2.1程度の長さ比で形成することが好ましい。尚、穴部の長さは、約0.5〜2mm程度に形成される。
尚、一のパネル面5’を挟む両側のコーナー面6,6に、少なくともミシン目7,7がそれぞれ形成されていれば、これに加えて、他のコーナー面6の対応領域にミシン目7が形成されていてもよい。
{X/(4X+4Y)}×筒状ラベルの円周長さ≦2本のミシン目の間隔W≦{(X+2Y)/(4X+4Y)}×筒状ラベルの円周長さ。
また、これらミシン目7は、パネル面5に対応する領域に形成されていないので、落下衝撃などが容器に加わっても、ミシン目7を起点としてラベル3が破断し難く、1本のミシン目がコーナー面に形成されている従来の筒状ラベルと同様の強度を有する。
一般に、筒状ラベル3は、長尺状の基材原反の両側端部を接着してセンターシール部が形成された筒状ラベル連続体を所定長さに切断することによって得られ、この筒状ラベル3を、そのセンターシール部31が角型容器2のコーナー面6に対面するように嵌挿し、これを熱収縮させることによって筒状ラベル付き角型容器1が製造される。
この基材原反100の両側端部を重ね合わせてセンターシールすることにより、筒状体からなる筒状ラベル連続体102が形成される。かかる筒状ラベル連続体102は、図4(b)に示すように、内面同士を重ね合わせるようにして扁平状に折り畳まれることにより、両側に2本の折り目104が向かい合って形成される。
具体的には、筒状ラベル連続体102は、扁平状にした際の幅方向中心部(一の折り目104を基準にして筒状体の周方向に90度回転した位置)が、センターシール部31の内側縁部31aに略一致、又は内側縁部31aと第1のミシン目7’の間に位置するように折り畳まれている。さらに、第2のミシン目7”が折り目104に一致せず、折り目104の近傍位置(例えば折り目104から約2mm前後周方向にずれた位置)となるように折り畳まれている。
従って、扁平状の筒状ラベル連続体102は、第2のミシン目7”が一方の折り目104の近傍位置に設けられており、該折り目104から筒状体の周方向に90度回転した位置の近傍に、第1のミシン目7’が設けられた構成となっている。
ラベラー(図示せず)に於いては、図5に示すように、ロールから筒状ラベル連続体102が引き出され、扁平状の連続体102を開口して2本の折り目104,104を重ね合わせるようにして再び扁平状にして、折り直しが行われる。かかる折り直しにより、2本の折り目104から筒状体の周方向に90度回転した位置に、再折り目105が2本それぞれ形成される。尚、この再折り目105の近傍位置(例えば再折り目105から約2mm前後周方向にずれた位置)には、第1のミシン目7’が位置することとなる。
図7(a)に示す変形例に係る扁平状の筒状ラベル連続体102は、一方の折り目104の近傍位置にミシン目7が設けられており、該折り目104からセンターシール部31が形成されていない側へ筒状体の周方向に90度回転した位置の近傍に、2本目のミシン目7が形成されているものである。かかる筒状ラベル連続体102から得られる筒状ラベル3を容器2に装着すると、一のコーナー面6の対応領域にミシン目7とセンターシール部31が同時に配置されないが、一のパネル面5の両側のコーナー面6,6の対応領域に、ミシン目7,7がそれぞれ形成された筒状ラベル付き角型容器1が得られる。
図7(b)に示す変形例に係る扁平状の筒状ラベル連続体102は、一方の折り目104の近傍位置にミシン目7が設けられており、該折り目104から筒状体の周方向両側に90度回転した位置の近傍に、ミシン目7,7がそれぞれ形成されている、すなわち、筒状ラベル付き角型容器1とした際に、3つのコーナー面6に対応する領域に、ミシン目7がそれぞれ形成されるものである。
図7(c)に示す変形例に係る扁平状の筒状ラベル連続体102は、両方の折り目104,104の近傍位置にミシン目7がそれぞれ設けられており、該折り目104から筒状体の周方向両側に90度回転した位置の近傍に、ミシン目7,7がそれぞれ形成されている、すなわち、筒状ラベル付き角型容器1とした際に、4つのコーナー面6に対応する領域に、ミシン目7がそれぞれ形成されるものである。
この変形例に係る筒状ラベル連続体102は、図8に示すように、扁平状にした際の幅方向中心部が、センターシール部31から筒状体の周方向に45度回転した位置となるように折り畳まれている。従って、一の折り目104から周方向に45度回転した位置にセンターシール部31が位置していると共に、該一の折り目104から周方向両側に45度回転したそれぞれの位置(又はその近傍)に、第1のミシン目7’と第2のミシン目7”が設けられた構成となっている。
本変形例に係る扁平状の筒状ラベル連続体102は、上記と同様に、2本の折り目104,104を重ね合わせるようにして再び扁平状にして、折り直しが行われる。かかる折り直しにより、2本の折り目104から筒状体の周方向に90度回転した位置に、再折り目105が2本それぞれ形成される。そして、容器2に嵌挿する前にこれを開口することにより、図9(a)に示すように、筒状ラベル3は、各折り目104及び再折り目105にて屈曲した略四角状開口部を生じる。この状態で該筒状ラベル3を、同図(b)に示すように、各折り目104と再折り目105の間の4辺中央部が角型容器2の各コーナー面6に面するように、容器胴部22に嵌挿し熱収縮させることにより、図1に示すような、一のコーナー面6に対応する領域にセンターシール部31が配置され、且つ一のパネル面5’の両側のコーナー面6に対応する領域にミシン目7,7がそれぞれ配置された筒状ラベル付き角型容器1を製造することができる。
本変形例に係る筒状ラベル連続体102についても、3本以上のミシン目7を形成することも可能である。
例えば、上記各実施形態では、角型容器は、4つのパネル面5及びコーナー面6が略同幅の断面正方形状のものを例示しているが、例えば、コーナー面6を挟んで隣合うパネル面5の幅が異なる断面長方形状などの容器を使用することもできる。
また、上記各実施形態では、パネル面5とコーナー面6との間(境界部分)は、鈍角状に形成されているが、この部分が緩やかな円弧状に形成されていてもよい。さらに、コーナー面6は、平坦状に限られず、僅かに膨らむ又は凹んだ円弧面に形成されていてもよい。
また、上記各実施形態では、易開裂線(ミシン目7)は、筒状ラベル3の上下縁部にかけて形成されているが、例えば、筒状ラベル3の上縁部から中途部まで形成されているものなどでも構わない。さらに、上記各実施形態では、一のコーナー面6に対応する領域に、1本の易開裂線(ミシン目7)が形成されているが、例えば、一のコーナー面6に対応する領域に、2本以上の易開裂線(ミシン目7)が形成されていてもよい。かかる変形例によれば、一のコーナー面6に対応する領域に、複数本の易開裂線(ミシン目7)が密に存在するため、より確実に易開裂線に従ってラベル3を分断することができる。
Claims (3)
- 隣合うパネル面の接続角部が面取され、この角部にパネル面よりも幅狭のコーナー面が形成されている胴部を有する角型容器と、前記胴部に装着されている熱収縮性筒状ラベルと、を備え、前記筒状ラベルに、センターシール部及び2本のラベル分断用の易開裂線が形成されている筒状ラベル付き角型容器であって、
前記筒状ラベルの易開裂線が、一のパネル面の両側に位置する各コーナー面に対応する領域にそれぞれ形成されており、
一方の易開裂線が前記センターシール部と略平行に形成され、
前記熱収縮性筒状ラベルは、前記一方の易開裂線及びセンターシール部がコーナー面に対応し、且つ他方の易開裂線が前記コーナー面と前記一のパネル面を挟んだコーナー面に対応すると共に、前記センターシール部が前記2本の易開裂線の間に位置するように、前記角型容器に装着されていることを特徴とする筒状ラベル付き角型容器。 - 長尺状のラベル基材の両側端部を重ね合わせて接着したセンターシール部が形成された筒状体からなる筒状ラベル連続体であって、向かい合う2本の折り目において扁平状に折り畳まれ、前記2本の折り目の何れか一方の折り目の近傍位置に、ラベル分断用の第2の易開裂線が長手方向に形成され、この一方の折り目から前記筒状体の周方向へ90度回転した位置の近傍に、ラベル分断用の第1の易開裂線が長手方向に形成され、且つ第1の易開裂線の近傍位置に、前記センターシール部が位置している筒状ラベル連続体を、前記2本の折り目を重ね合わせるようにして折り直して2本の再折り目を形成する工程、
前記筒状ラベル連続体を所定長さに切断して筒状ラベルを得る工程、
前記筒状ラベルを前記折り目及び再折り目にて屈曲した略四角状とし、その状態の筒状ラベルを、前記折り目及び再折り目の各間の4つの中央部が角型容器の4つのパネル面に対面するように、前記角型容器に外嵌する工程、
を有することを特徴とする筒状ラベル付き角型容器の製造方法。 - 長尺状のラベル基材の両側端部を重ね合わせて接着したセンターシール部が形成された筒状体からなる筒状ラベル連続体であって、向かい合う2本の折り目において扁平状に折り畳まれ、前記2本の折り目の何れか一方の折り目を基準として、又は一方の折り目から前記筒状体の周方向へ90度の回転した位置を基準として、前記筒状体の周方向両側へ45度回転したそれぞれの位置又はその近傍に、ラベル分断用の第1及び第2の易開裂線が長手方向にそれぞれ形成され、且つ第1の易開裂線の近傍位置に、前記センターシール部が位置している筒状ラベル連続体を、前記2本の折り目を重ね合わせるようにして折り直して2本の再折り目を形成する工程、
前記筒状ラベル連続体を所定長さに切断して筒状ラベルを得る工程、 前記筒状ラベルを前記折り目及び再折り目にて屈曲した略四角状とし、その状態の筒状ラベルを、前記折り目及び再折り目の各間の4つの中央部が角型容器の4つのコーナー面に対面するように、前記角型容器に外嵌する工程、
を有することを特徴とする筒状ラベル付き角型容器の製造方法。
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