JP2008265859A - キャップシール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱収縮性フィルム3の一側端部3aに他側端部3bを重ね合わせて接着した重合接着部4が形成された筒状体2を有し、筒状体2の重合接着部4を含む範囲に、フィルム厚み方向に切り込んだ切込み線5が形成されており、該切込み線5の両端部5a,5bが、筒状体2の上下方向に離れて位置しているキャップシール1。
【選択図】 図3
Description
一般に、キャップシールは、熱収縮性フィルムを筒状に形成した筒状体から構成され、該筒状体の周方向に開封用のミシン目線が周設されている。
かかるキャップシールは、例えば、容器の蓋部と首部に跨って熱収縮装着される。該キャップシールが装着されたキャップシール付き容器は、開封用のミシン目線に沿って切り取り、該ミシン目線を基準にして、筒状体の上方領域を除去して容器の蓋部を開放し、一方、横ミシン目を基準にして、筒状体の下方領域は容器の首部から除去されず、容器に装着したままで使用に供される。なお、キャップシール付き容器の使用とは、キャップシールを開封して、容器内の充填物を取り出すことをいう。
かかる第1従来例のキャップシールは、容器に装着後、摘手片を摘んで周方向に引き出すことにより、2本の切り目に沿って周方向に帯状に切り取られて開封される。
かかる第2従来例のキャップシールは、容器に装着後、摘み部を摘んで周方向に引き出すことにより、ミシン目に沿って周方向に帯状に切り取られて開封される。
さらに、特許文献2の図8などには、シュリンク包装材自体を横U字形に打ち抜いた摘み部が設けられ、この横U字形の摘み部の両端部から周方向に2本のミシン目が形成されたキャップシールが開示されている(以下、第3従来例という)。
従って、上記第1従来例のキャップシールは、容器に熱収縮装着時、重合接着部分の表側シートの一部のみを横舌状片状に切り込んで形成した摘手片が、大きく収縮し、摘み片が極小さくなって、これを摘み難いという問題点がある。
また、上記第2従来例のキャップシールも同様に、突出形成された摘み部が、大きく収縮し、摘み部が極小さくなって摘み難くなる。
一方、第3従来例のキャップシールは、容器に熱収縮装着時、横U字形に打ち抜いた部分が大きく開口すると共に、該横U字状の摘み部も極小さくなり、摘み部を摘み難くなる。さらに、第3従来例のキャップシールは、横U字形に打ち抜いた部分が大きく開口するので、衛生上及び外観上に於いても好ましくない。
この点、上記キャップシールの切込み線は、筒状体の重合接着部を含む範囲に形成されている。この重合接着部は、フィルムが重ね合わされて積層接着されたフィルム厚肉部分であるため、重合接着部以外の部分に比して、熱収縮の程度が小さい。このため、切込み線の形成部分において、比較的大きな開口が生じず、衛生上及び外観上好ましいキャップシールを提供できる。
かかる形状の切込み線が形成されていることにより、切込み線の膨らんだ部分によって区画される部分を、摘み部として利用できる。上記のように、切込み線が重合接着部を含む範囲に形成されているので、熱収縮装着時、切込み線によって区画された部分は、大きく熱収縮しない。従って、熱収縮装着後においても、比較的大きな摘み部を形成でき、開封起点として摘み易い摘み部を有するキャップシールを提供できる。
かかるキャップシールは、切込み線で区画された部分(摘み部)を摘み、これを筒状体の周方向且つ径外方向に引き出すことにより、切込み線の両端部に連設された第1開封用補助線と第2開封用補助線に沿って筒状体が切り取られる。この切取りにより、第1及び第2開封用補助線の間に於けるフィルム部分が帯状片として切り取られる。そして、第2開封用補助線は、筒状体の周囲全体に形成されているので、第2開封用補助線に沿って筒状体を上下に2分することができる。一方、第1開封用補助線は筒状体の周囲全体に形成されていないので、該第1開封用補助線を基準にして、その上方領域は上記帯状片に繋がった状態となり、開封時に除去される帯状片と筒状体の上方領域が分離せず、両者を同時に除去することができる。
さらに、本発明のキャップシールは、容器に装着後であっても、開封起点となる摘み部を比較的大きく形成することができる。このため、開封時、摘み部を摘み易く、装着後のキャップシールを良好に開封することができる。
図1〜図4に於いて、1は、熱収縮性フィルムを円筒状に成形した筒状体2を有するキャップシールを示す。
ただし、図1及び図2においては、筒状のキャップシールを扁平状に畳んだ状態で示している。各図において、重合接着部の形成範囲を判りやすく図示するため、その範囲を薄墨塗りで表している。また、各図において、第1及び第2開封用補助線を一点鎖線で表している。
なお、本発明に於いて、用語の接頭語として「第1」「第2」などを付しているが、これは、部材などの優劣を意味するものではなく、用語の区別のために付している。
従って、重合接着部4は、熱収縮性フィルム3の両側端部3a,3bが積層一体化された部分である。
重合接着部4の幅W1(重合接着部4の幅W1とは、重合接着部4の、筒状体2の周方向に於ける長さである。図4参照)は、特に限定されないが、通常、2mm〜6mm程度に形成される。
また、重合接着部4の上下長さは、筒状体2の上縁から下縁までの長さである。
重合接着部4において、内側に位置するフィルムの一側端部3aの縁は、重合接着部4の縁から延設されて、余り代3cとされている。
この余り代3cの幅W2(余り代3cの幅W2とは、熱収縮性フィルム3の一側端部3aの縁3a’から重合接着部4の縁までの長さである。図4参照)は、通常、1〜10mm程度に形成される。
熱収縮性フィルム3の厚みは、特に限定されないが、例えば20〜80μm、更に、20〜60μm程度のものを用いることができる。
但し、熱収縮率(%)=[{(幅方向(又は長手方向)の元の長さ)−(幅方向(又は長手方向)の浸漬後の長さ)}/(幅方向(又は長手方向)の元の長さ)]×100。
また、筒状体2の上下長さは、熱収縮装着時に、容器の蓋部の上面周端部に折れ曲がって密着する上面視リング状の折れ曲がり部が形成可能で、且つ容器の蓋部の外周面から容器の首部外周面に跨って装着できる長さに形成されている。
上記筒状体2は、図3に示すように、円筒状に形成されているが、保管時には、図1及び図2に示すように、センターシール部4に重ならないような位置に於いて折り目2b,2bを形成し、扁平状に畳まれている。
なお、キャップシール1は、機械的に製造され、容器に連続的に装着される。このため、通常、キャップシール1は、筒状体2が繋がった筒状連続体を扁平状に畳み且つこれを巻き取った筒状連続体ロールの形態で提供される。そして、キャップシール1を容器に装着する際、前記筒状連続体から順次1個のキャップシールを切り取って、筒状に開口し、容器に外嵌し、加熱することで、容器に装着される。
具体的には、本実施形態では、切込み線5は、重合接着部4の形成範囲内に形成されている。従って、切込み線5は、接着された2枚のフィルムを厚み方向に切り込んだ貫通線である。この切込み線5の形状は、その上下方向中途部(切込み線5の両端部5a,5bの間)が膨らんだ膨出部5cを有する形状に形成されていることが好ましい。該切込み線5の膨らむ向きは、特に限定されないが、該切込み線5の膨出部5cが、重合接着部4において外側に位置する他側端部3bの縁3b’に向かって突出するように形成されていることが好ましい。換言すると、切込み線5の膨出部5cが、余り代3cの延設方向と反対側に向かって突出されていることが好ましい。なお、本実施形態では、余り代3cは、筒状体2の周方向他方側(例えば、筒状体2の周方向反時計回り)に向かって延びているので、切込み線5の膨出部5cは、筒状体の周方向一方側(例えば、筒状体2の周方向時計回り)に向かって突出形成されている。
もっとも、切込み線5の形容は、かかる正面視略半円弧状に限られず、例えば、図5(a)に示すように、上端部5a及び下端部5bを始点として周方向一方側へ延びる2本の切り込みが、周方向一方側へ向かうに従い次第に近接するように傾斜直線状に延びる形状(正面視略くの字状)や、図5(b)に示すように、上端部5a及び下端部5bを始点として周方向一方側へ延びる2本の切り込みが、周方向一方側へ向かうに従い次第に近接するように傾斜直線状に延びると共に、その傾斜直線状の2本の切り目が上下方向に延びる直線状の切り込みにて繋がった形状(正面視略コの字状)、などに形成されていてもよい。
何れの形状に係る切込み線5の膨出部5cを有するので、該切込み線5で区画される部分が舌状となり、この部分を摘み部として利用できる。
切込み線5の上端部5aと下端部5bの間隔Lは、余りに短いと摘み部として摘み難いことから、5mm以上に形成されていることが好ましい。また、前記間隔Lの上限は、特に限定されないが、通常、25mm以下程度、好ましくは20mm以下程度である。
第1開封用補助線61の一端部61aと他端部61bの間隔は、余りに狭いと実質的に無端状の線となり、開封時に切り取られる帯状片と筒状体2の上方領域が分離される虞があることから、10mm以上程度が好ましい。一方、前記間隔が余りに広いと、開封時、帯状に切取り難くなることから、前記間隔は、30mm以下が好ましい。
第2開封用補助線62の形成位置(上下方向の位置)は、キャップシール1を容器に装着した際、容器の蓋部と首部の境界部分又はその境界部分の近傍位置に、第2開封用補助線62が対応するような位置に形成される。従って、第2開封用補助線62や切込み線5の上下方向形成位置は、装着する容器に対応して適宜設計される。
ミシン目線とは、ミシン針の縫い目跡の如く、フィルム3の厚み方向に貫通する貫通孔(円形状の貫通孔または線状の貫通孔)が断続的に刻設された線である。つまり、ミシン目線は、貫通孔と非貫通部が交互に連なって形成された線である。ハーフカット線とは、(フィルム3を貫通せず)フィルム3の厚み方向に略V字状に切り込んだ刻み部が連続する線である。好ましくは、第1及び第2開封用補助線61,62としては、ミシン目線が用いられる。
第1及び第2開封用補助線61,62としてミシン目線を用いる場合には、その形成部分を極めて容易に分断できることから、その貫通孔の長さ(貫通孔が円形状の場合には直径。以下同じ)が、例えば、0.5mm〜2mm程度に形成され、且つその非貫通部の長さが、例えば、0.5mm〜2.5mm程度に形成されていることが好ましい。また、第1及び第2開封用補助線61,62として、マイクロミシン目線を用いることもできる。ただし、マイクロミシン目線とは、ミシン目線であって、貫通孔の長さと非貫通部の長さがそれぞれ0.3mm〜0.8mm程度のものをいう。
なお、第2開封用補助線62のうち、重合接着部4を横断する部分については、該重合接着部4を周方向にほぼ分断する長い貫通孔(切込み)とされていることが好ましい。重合接着部4は、フィルムが2枚重合された部分であり、非貫通部を有するミシン目線の場合には、重合接着部4を周方向に分断し難い場合があるからである。従って、上記のように、ミシン目線で形成された第2開封用補助線62のうち、重合接着部4を横断する部分を部分的に長い貫通孔(切込み)としておけば、第2開封用補助線62に沿って切取って、筒状体2を上下に容易に2分できる。
TD方向に主として熱収縮しうる熱収縮性フィルム原反の両側端部を重ね合わせ、溶剤などで接着して重合接着部4を形成することにより、筒状体2が繋がった筒状連続体を作製する。これを扁平状にした後、該扁平状の筒状連続体の表面側から切り刃を押し当て、第1及び第2開封用補助線61,62を刻設する。なお、筒状連続体の表面から裏面に切り刃を貫通させることにより、第1及び第2開封用補助線61,62が形成される。さらに、この筒状連続体の重合接着部4の形成範囲内に於いて、前記第1及び第2開封用補助線61,62に端部5a,5bが交わるようにして切込み線5を形成する。
次に、筒状連続体を、ロール状に巻き取る。該筒状連続体ロールは、ラベラーに装填される。ラベラーは、筒状連続体を所定長さに切り取って1個のキャップシール1を形成し、これを開口し、容器の蓋部と首部の境界部分に第2開封用補助線62を略一致させつつ、容器の蓋部から少なくとも首部にかけて外嵌し、その後、加熱する。加熱によってキャップシール1は、大きく縮径し、筒状体2の上方側が内側へ折れ曲がり、図6に示すように、容器9の蓋部91の上面周端部91aに密着すると共に、容器9の蓋部91及び首部92の外周面に密着する。
このようにして、キャップシールが装着されたキャップシール付き容器10を得ることができる。
このように、帯状片81と上方領域を同時に除去できるので、帯状片81を除去した後、筒状体2の上方領域を容器から取り外すという手間を省くことができる上、帯状片81と筒状体2の上方領域を纏めて廃棄することができる。
上記実施形態では、切込み線5は、重合接着部4の形成範囲内に形成されているが、切込み線5は、重合接着部4を含む範囲に形成されていればよい。この重合接着部4を含む範囲に切込み線5が形成されるとは、切込み線5の一部が、重合接着部4の形成範囲内に形成され、且つ切込み線5の残部が、重合接着部4の形成範囲を越えて形成されている場合が該当する。
例えば、図8(a)に示すように、切込み線5の両端部5a,5bが、重合接着部4の形成範囲内に形成され、切込み線5の膨出部5cが重合接着部4を越えて形成されている場合や、図8(b)に示すように、切込み線5の両端部5a,5bが、重合接着部4の形成範囲外に形成され、切込み線5の膨出部5cが重合接着部4の形成範囲内に形成されている場合、などが挙げられる。何れも、重合接着部4の縁を跨いで切込み線5が形成されているが、好ましくは、図8(b)のように形成された切込み線5である。
図8(b)に示すように、切込み線5の両端部5a,5bが、重合接着部4の形成範囲外に形成されている場合に於いて、切込み線5の膨出部5cと重合接着部4の縁4bの間隔は、2mm以上有していることが好ましい。
かかる切込み線5の形成されたキャップシール1は、熱収縮装着時、切込み線7にて区画された部分が、小さくなることを防止できる。
なお、導き用補助線63としては、第2開封用補助線62と同様に、ミシン目線を用いることが好ましい。
また、特に図示しないが、第1開封用補助線61と切込み線5の上端部5aの形成位置が上下方向に離れている場合には、上記と同様に、傾斜状の導き用補助線を介して、第1開封用補助線61と切込み線5の上端部5aが連設されていてもよい。
Claims (3)
- 熱収縮性フィルムの一側端部に他側端部を重ね合わせて接着した重合接着部が形成された筒状体を有し、
前記筒状体の重合接着部を含む範囲に、フィルム厚み方向に切り込んだ切込み線が形成されており、該切込み線の両端部が、筒状体の上下方向に離れて位置していることを特徴とするキャップシール。 - 前記切込み線が、その両端部間に於いて筒状体の周方向一方側に膨んだ部分を有する形状に形成されている請求項1に記載のキャップシール。
- 前記筒状体には、切込み線の上端部に連設され且つ筒状体の周方向に延びる第1開封用補助線と、切込み線の下端部に連設され且つ筒状体の周方向に延びる第2開封用補助線と、が形成されており、
第2開封用補助線が、筒状体の周囲全体に形成され、第1開封用補助線が、筒状体の周囲一部分に形成されている請求項1または2に記載のキャップシール。
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JP2007115221A JP2008265859A (ja) | 2007-04-25 | 2007-04-25 | キャップシール |
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JP2015016902A (ja) * | 2013-07-12 | 2015-01-29 | 株式会社フジシール | ラベル付き容器 |
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2007
- 2007-04-25 JP JP2007115221A patent/JP2008265859A/ja active Pending
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