JP4739939B2 - 電柱切断機 - Google Patents
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(1)電柱に近接して新しい電柱を立設する。
(2)電柱に張架された電線、電話線などのケーブル配線を、新しい電柱に架け替えて張架させる。
(3)電柱を撤去する。
そこで、本願発明は、大型の装置ではなく人力で持ち運びができ、取り扱いも容易な立設された電柱を切断する電柱切断機を提供することを目的とする。
また、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載の電柱切断機において、前記リングレールは分割可能および/または開閉可能であり、前記リングレールと前記周回ブロック、前記周回ブロックと前記ラック、および前記ラックと前記コンクリートカッターは、互に着脱可能である、ことを特徴とする。
そして、本願請求項3に係る発明は、前記請求項1または請求項2に記載の電柱切断機において、前記リングレールは、その幅方向が垂直方向である平板状レールであって、前記周回ブロックは前記リングレールの両縁部を把持する把持装置によって前記リングレール上を跨乗して移動する、ことを特徴とする。
さらに、本願請求項4に係る発明は、前記請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電柱切断機において、前記リングレールには前記電柱に向けて出入する調整ボルトが少なくとも円周方向に略等間隔に4箇所、かつ、上下2段に配設され、前記リングレールが前記電柱に巻回された後、それぞれの前記調整ボルトの前記電柱側端部を前記電柱に当接させて固定される、ことを特徴とする。
また、本願請求項5に係る発明は、前記請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電柱切断機において、前記ラックの上面には帯状の平歯車が固着され、前記コンクリートカッターの前記把持部には前記帯状の平歯車に嵌合する平歯車が内蔵されて前記ラックに嵌合しながら移動する、ことを特徴とする。
また、本願請求項6に係る発明は、前記請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電柱切断機において、前記カッターブレードはカッターブレードカバーにより囲繞され、前記カッターブレードカバーは前記電柱方向にのみ開口する開口部を有する平板状の筐体であって該筐体の側面に突設される排気管と該開口部に嵌合し前記電柱方向に摺動する摺動体とを具え、前記摺動体の前記電柱側は前記電柱の表面に対応する形状を有するとともに前記電柱方向に付勢されて前記電柱の表面に密着し、前記排気管の基端部は前記筐体内に開口し、前記排気管の他端部は吸引機に接続される、ことを特徴とする。
そして、このコンクリートカッターは電柱を水平方向に切断し、電柱のコンクリート内部の鉄筋も同時に切断するから、電柱を圧砕切断する場合に必要な圧砕後の鉄筋切断という工程が不要であるとともに、圧砕時に生ずるコンクリート片の飛散も防ぐことができる。また、コンクリートカッターはラックに沿って移動して電柱表面にコンクリートカッターの円盤状のカッターブレードを当接させるため、確実に所望の位置での切断が可能である。さらに、電柱の表面とリングレールは略等距離の間隔を隔てて固定されて、かつ、周回ブロックはリングレール上を移動することができるから、リングレール上のどの位置であっても、電柱の直径方向に対するコンクリートカッターの移動距離は略同一であるとともに、リングレールに沿って周回ブロックを周回させながら切断する走行切断が可能であり、効率よく短時間に電柱を切断することができる。
電柱切断機1は、主として、リングレール10、周回ブロック30、ラック50、およびコンクリートカッター60から構成されている。以下に、リングレール10、周回ブロック30、ラック50、およびコンクリートカッター60について、それぞれの構成および作用について説明する。
リングレール10の内径は電柱80の外径よりも二周りほど大きく形成されて、本実施例においては略300mm〜400mmとしている。なお、電柱80の切断箇所近辺の外径は、概ね230mm〜350mmである。
カッターブレード62は、円盤状を呈していて、本実施例において、その直径は304.8mmであり、カッターブレード62の有効切断深さ(D:図1参照)は略100mmである。なお、図1において、図面に向かって左側の符号62は、カッターブレード62が電柱80に最大深さ切り込んだ状態を示している。
把持部66はラック50にコンクリートカッター60を把持させながら、ラック50上を移動させる役割を担なう部材である。すなわち、把持部66にはラック50が貫通できる貫通孔が貫設され、また、帯状平歯車52に嵌合する図示外の平歯車が内蔵されていて、この平歯車はハンドル72に連設されている。なお、前記の貫通孔は下部が開放された門型であっても構わない。
(2)リングレール10aおよびリングレール10bを、電柱80に巻回するようにして接合して一体化する。
(3)周回ブロック30の天端を、所望の切断位置から所定距離(H:図1参照)隔てた位置に合わせ、リングレール10に配設された8本の調整ボルト24によりリングレール10を固定する。このとき、電柱80に円周方向に等分に4分割するラインをマーキングしておけば、リングレール10の軸芯と電柱80の軸芯とが合致し、リングレール10の固定が容易にできる。また、前記の所定距離(H)は、本実施例では260mmとしている。
(4)周回ブロック30にラック50を取り付け、さらに、ラック50にコンクリートカッター60をセットし、必要に応じて、ホース接合部68にホースを接続する。
(6)カッターブレード62が電柱80内に略40mm〜70mm程度切り込んだら、周回ブロック30を左または右に回動させると、電柱切断機1は電柱80の周りを周回しながら電柱80を切断していく。そして、電柱切断機1が電柱80の周りを1周することにより、電柱80は切断箇所を境に上下に分割される。切断終了後、グリップ部66の押圧スイッチをOFFにしてカッターブレード62の回転を停止させ、ハンドル72を右に回転させてコンクリートカッター60を電柱80から引き離すことにより電柱80の切断作業は終了する。
電柱切断機2は、電柱切断機1にカッターブレードカバー90を付加したものであり、カッターブレードカバー90以外の構成および作用は、電柱切断機1と略同一である。そのため、電柱切断機2については、電柱切断機1とは異なる構成および作用についてのみ説明し、その他の説明を省略する。なお、電柱切断機2の説明において、電柱切断機2の電柱80に当接する側を前側といい、反対側を後側ということとする。
そして、摺動体94は、付勢具98により前側方向に付勢されているので、電柱切断機2使用時においては、上部摺動体942の前側は、電柱80の表面に密着するようになる。
本体突起片988は、カッターブレードカバー本体92の下面に固着される前後方向に挿入孔が穿設されたパイプ状の小片であり、摺動体突起片989は、上部摺動体942と下部摺動体944との付け根部に固着される平板の小片である。そして、丸棒状の付勢棒984は、本体突起片988の挿入孔に摺動自在に挿入されて、その一端は摺動体突起片989に固着され、他端はエンドプレート986に固着されている。上述したように、付勢具98はカッターブレードカバー90の両脇に具設されていて、一対の付勢棒984の他端は、1つのエンドプレート986に固着されている。すなわち、エンドプレート986は、付勢棒984、984の他端同士を連結し、エンドプレート986の前後方向の摺動により、付勢棒984、984も連動して摺動するようになっている。さらに、エンドプレート986には、一対の引張ばね982、982の一端が固着されていて、一対の引張ばね982のそれぞれの他端は、本体突起片988に固着されている。
したがって、エンドプレート986は引張ばね982により前側方向に付勢され、エンドプレート986に固着された付勢棒984も前側方向に付勢されるから、付勢棒984に固着された摺動体突起片989を介して摺動体94もまた、前側方向に付勢されることになる。
手順(4)では、「周回ブロック30にラック50を取り付け、さらに、ラック50にコンクリートカッター60をセットし、必要に応じて、ホース接合部68にホースを接続する。」としているが、本実施例においては、ラック50にコンクリートカッター60をセットする際に、上部摺動体942前部の曲率の異なる種類の摺動体94から、電柱80に見合った摺動体94を選択してコンクリートカッター60をセットすることになる。また、排気管96の先端部には吸引機(図示外)に接続されるホースを接続するが、このホースには高圧ホースを使用することが望ましい。
10 リングレール
24 調製ボルト
30 周回ブロック
38 第1のローラ
40 第2のローラ
50 ラック
60 コンクリートカッター
62 カッターブレード
90 カッターブレードカバー
98 付勢具
Claims (6)
- 立設された電柱の中間位置に巻回され固定され、その幅方向が垂直方向である平板状レールからなるリングレールと、
前記リングレールに跨乗して前記電柱の周りを周回する周回ブロックと、
前記電柱に対して直径方向に向けて前記周回ブロック上に固定されるラックと、
前記ラックを把持して前記ラック上を移動可能とする把持部と前記電柱を水平方向に切断可能な円盤状のカッターブレードとを備えるコンクリートカッターと、からなり、
前記周回ブロックは把持装置を有し、当該把持装置は、前記リングレールの内側である前記電柱側に位置する第1のローラと、外側に位置する第2のローラからなる一対のローラにより挟持されるよう構成され、前記第2のローラはその回転軸が固定された固定ローラであり、前記第1のローラはその回転軸が偏芯して上面材および下面材に取着され、前記第1のローラの回転軸を回動させることにより、当該第1のローラの回転面と前記第2のローラの回転面との間隔を調整可能に構成されることを特徴とする電柱切断機。 - 前記リングレールは分割可能および/または開閉可能であり、前記リングレールと前記周回ブロック、前記周回ブロックと前記ラック、および前記ラックと前記コンクリートカッターは、互に着脱可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の電柱切断機。
- 前記リングレールは、その幅方向が垂直方向である平板状レールであって、前記周回ブロックは前記リングレールの両縁部を把持する把持装置によって前記リングレール上を跨乗して移動する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電柱切断機。
- 前記リングレールには前記電柱に向けて出入する調整ボルトが少なくとも円周方向に略等間隔に4箇所、かつ、上下2段に配設され、前記リングレールが前記電柱に巻回された後、それぞれの前記調整ボルトの前記電柱側端部を前記電柱に当接させて固定される、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電柱切断機。
- 前記ラックの上面には帯状の平歯車が固着され、前記コンクリートカッターの前記把持部には前記帯状の平歯車に嵌合する平歯車が内蔵されて前記ラックに嵌合しながら移動する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電柱切断機。
- 前記カッターブレードはカッターブレードカバーにより囲繞され、
前記カッターブレードカバーは前記電柱方向にのみ開口する開口部を有する平板状の筐体であって該筐体の側面に突設される排気管と該開口部に嵌合し前記電柱方向に摺動する摺動体とを具え、
前記摺動体の前記電柱側は前記電柱の表面に対応する形状を有するとともに前記電柱方向に付勢されて前記電柱の表面に密着し、
前記排気管の基端部は前記筐体内に開口し、前記排気管の他端部は吸引機に接続される、ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電柱切断機。
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