JP3956051B2 - ワイヤーソーイング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル、地下鉄あるいは地下街などの建造物の壁、床あるいは天井、橋脚、堤防または各種プラントその他のコンクリート(鉄筋コンクリートを含む)構造物、ヒューム管などのコンクリート二次製品を含むコンクリート製品、石材等の切断に用いられるワイヤーソーイング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のワイヤーソーとしては、例えば、コンクリート構造物上に設置される取付台と、取付台に支持されたロッドと、ロッドに移動可能に装着されるワイヤー駆動装置(ケーブル駆動装置、自走台)と、ワイヤー駆動装置に設置された駆動プーリと、取付台に取着のアームに支持されたガイドプーリと、当該ガイドプーリ、ワイヤー(ケーブル)駆動プーリおよびコンクリート構造物に掛けられた状態で用いられる無端状の切断用ワイヤー(切削ケーブル)とからなる装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この装置は、取付台をコンクリート構造物上に止着し、コンクリート構造物に無端状の切断用ワイヤーを掛け渡した状態で用いられる。この状態でワイヤー駆動プーリを回転させると、切断用ワイヤー循環走行してコンクリート構造物が切断される。また、この装置は、切断の進行に伴い、ワイヤー駆動装置をロッドに沿って移動させる構造になっており、当該ワイヤー駆動装置を移動させることで切断用ワイヤーに弛みを生じさせることなくコンクリート構造物を切断できるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−158290号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ワイヤー駆動装置は、駆動プーリや駆動用のモータなどが設置されたものであり、ワイヤーソーの中でも重量の大きな部位であるところ、このような大重量物がロッド等に沿って移動すると、ワイヤーソーの重心が大きく移動して装置全体のバランスが崩れ、切断作業中にワイヤーソーの振動が大きくなることがある。ワイヤーソーの振動が大きくなると、プーリからワイヤー(ケーブル)が外れやすくなる。また、ワイヤーの走行速度を向上することが難しく、切断作業効率の向上が難しくなる。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、安定した状態で設置でき、効率良く切断作業を行うことができるワイヤーソーイング装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決する本発明のワイヤーソーイング装置は、コンクリート構造物、コンクリート製品、コンクリート二次製品、石材等の切断対象物に掛け渡された状態で用いられる無端状の切断用ワイヤーをこれに張力を与えた状態でワイヤー経路に沿って循環走行させて前記切断対象物を切断するワイヤーソーイング装置であり、切断対象物に着脱可能な状態で固定されるベースと、切断用ワイヤーに動力を与える、前記ベースに対して固定された駆動プーリと、を有するワイヤーソーイング装置において、前記駆動プーリおよび当該駆動プーリの駆動用モータを前記ベースに対して固定した状態で設けると共に、駆動プーリとは別に、ベースに対して移動可能に設置されるテンションプーリを設け、当該テンションプーリを移動させることによって前記切断用ワイヤーに与える張力の大きさを調整できるようにしたことを特徴とする。
【0008】
本発明に係るワイヤーソーイング装置を用いる場合は、当該装置のベースをコンクリート構造物等の切断対象物に固定し、無端状の切断用ワイヤーを切断対象物に掛け渡し、テンションプーリを移動させて切断用ワイヤーに張力を与えた状態にする。この状態で、駆動プーリを回転させて切断用ワイヤーを循環走行させると切断対象物を切断できる。また、切断の進行に合わせてテンションプーリを移動させて、切断用ワイヤーに張力を与えた状態を維持する。張力を付与した状態を維持すると、切断用ワイヤーの弛みの発生が防止され、切断用ワイヤーによる切断が継続的に行われる。
【0009】
このように、本発明に係るワイヤーソーイング装置は、駆動プーリとは別に設けたテンションプーリを移動させることで切断用ワイヤーに張力を付与するものである。そして、このテンションプーリは、駆動プーリとは異なり、モータ等を用いて回転駆動させる必要のないものである。したがって、切断用ワイヤーに張力を付与するために移動させる部分の重量は、駆動プーリを移動させる従来のワイヤーソーの移動部分(ケーブル駆動装置)の重量に比べて著しく軽量である。移動部分が軽量であれば、移動に伴う装置の重心移動が最小限に抑えられ、装置バランスの崩れが最小限になる。装置のバランスが維持されれば、切断作業中にワイヤーソーの振動が大きくなるようなことが防止され、またワイヤーの走行速度の上昇により切断効率を向上させるようなことが可能になる。
【0010】
移動部分を支持する構造としては、ベースに支柱を設置して当該支柱にスライダを外挿し、このスライダに移動部分を取り付ける構造や、支柱にレールを敷設して当該レールに沿ってプーリの支持部分を移動させる構造など、種々の構造を挙げることができる。そして、移動部分が軽量であれば、移動部分の支持構造の簡素化が可能である。例えば、ベースに支柱を設置し、当該支柱に筒形のスライダを外挿し、当該スライダにテンションプーリを含む移動部分を取り付ける構造の場合、移動部分が軽量であれば、移動部分が取り付けられるスライダを小型軽量化してもテンションプーリを安定した状態で支持できる。
【0011】
また、本発明に係るワイヤーソーイング装置では、駆動プーリやその駆動用モータなど、重量の大きなものがベースに固定されている。このように重量の大きな部分をベースに固定すると、装置の設置状態が著しく安定し、切断作業中の装置の振動がより確実に防止される。振動の発生が防止されれば、例えば、ワイヤーの走行速度を上げてより効率良く切断作業を行うことができる。特に、可搬性が要求される小型のワイヤーソーイング装置では、装置の設置状態を安定させるためにベースの重量を重くしようにも限界があるところ、本発明によれば、装置の総重量を増やすことなく装置をより安定した状態で設置できるという利点がある。このように本発明に係るワイヤーソーイング装置は、可搬性が要求される小型のワイヤーソーイング装置の構造として特に有効である。
【0012】
ワイヤーソーイング装置でコンクリート構造物等を切断する場合、粉塵の飛散防止あるいは切断用ワイヤーの冷却等の目的で切断部分に給水を行うことがある。給水を行うと、切断によってノロ(コンクリート粉と水との混合物)が生じ、生じたノロがワイヤーソーイング装置の隙間部分に入り込む。例えば、移動部分の支持部材として、上記したようなスライダを用いた場合、支柱とスライダとの隙間にノロが入り込むことがあるが、隙間にノロが入るとスライダを移動できなくなるおそれがあるので隙間からノロを除去する必要がある。このような場合にスライダが小型であれば、スライダが大型である従来の場合に比べてより簡単に隙間のノロを除去できる。この点、本発明に係るワイヤーソーイング装置では、上述したように、スライダに取り付けられる移動部分が軽量であり、簡単にスライダを小型化できる。スライダが小型であれば、支柱とスライダの隙間に詰まったノロを簡単に除去できる。
【0013】
そして、従来のワイヤーソーイング装置のように移動部分の重量が大きい場合、スライダを支柱から取り外すことは容易でなく、スライダを取り外してノロを除去する作業を行うことは容易でないが、移動部分およびスライダが軽量である本発明に係る装置では、より容易にスライダを支柱から取り外すことができ、より簡単にスライダを取り外した状態でノロを除去できる。
【0014】
また、上述したように、本発明では、駆動プーリはベースに固定された状態で設置されるが、駆動プーリの設置位置としては、テンションプーリよりもベース側が好ましい。駆動プーリやその駆動用モータなどの重量物をテンションプーリよりもベース側に設置すると、ワイヤーソーイング装置の重心がベース寄りの位置になり、装置の設置状態がより確実に安定するからである。
【0015】
ところで、ワイヤーソーイング装置は、一般に、切断用ワイヤーの切断対象物側への送り出し位置の調節に用いられる送り側ガイドプーリと、切断対象物側から装置側への戻り位置の調節に用いられる戻り側ガイドプーリとを有している(例えば図1のプーリ61,62参照)。このようなガイドプーリを備えていると、切断用ワイヤーの走行状態がより安定するという利点がある。ところが、切断が進行して、例えば図2(b)に示されるように、両プーリ61,62よりもコンクリート構造物側のワイヤー2の走行経路部分Pが直線に近くなると切断効率が低下する。
【0016】
そこで、切断が進行した状態になっても、できるだけ効率良く切断できるようにする方法について検討した。その結果、前記両ガイドプーリのうち、少なくともいずれか一方のガイドプーリを、つぎのように支持することが好ましいことが解った。すなわち、いずれか一方のガイドプーリを、切断作業開始時の基本位置と、切断用ワイヤーから切断対象物に加わる切断力が増大する切換位置との間で移動可能に支持するものが好ましいことが解った。切断力が増大する切換位置とは、例えば、図2(b)に示されるガイドプーリ61の位置が基本位置である場合に、図2(c)に示されるガイドプーリ61の位置である。
【0017】
より詳細に説明すれば、切断力が増大する切換位置とは、例えば、ガイドプーリ61(図2(c)参照)から切断対象物Wに達する区間Sを走行する切断用ワイヤー10と切断対象物Wの表面とのなす角度(内角)θwを、ガイドプーリ61が基本位置である場合と切換位置にある場合について比較した場合に、切換位置での角度θwが基本位置での角度θwよりも小さい角度になる位置のことである。例えば、図2(c)に示されるガイドプーリ61であれば、これを真上方向やアーム51の付根の方向(図2(c)における左方向)に移動させると角度θwが小さい角度になる。そして、切断対象物Wの切断が進行した状態(図2(c)に示されるような状態)で、上述したような切換位置にガイドプーリ61を移動させると、切断用ワイヤー10から切断対象物Wに加わる切断力F1が増大して切断効率が向上し、より短時間で切断対象物を切断できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るワイヤーソーイング装置(以下、単に「装置」と称することがある)の好適な実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0019】
ワイヤーソーイング装置1(図1参照)は、無端状の切断用ワイヤー10を用いてコンクリート構造物(切断対象物)Wを切断する装置であり、図1に示されるように、コンクリート構造物Wに固定されるベース20を有する。ベース20にはボルト挿入用の穴20aが形成されており、コンクリート構造物Wに取り付けられたアンカーボルトAを挿入できるようになっている。したがって、当該穴20aにアンカーボルトAを挿入し、アンカーボルトAにナット21を捩じ込み、当該ナット21でベース20をコンクリート構造物Wに締め付けるとベース20がコンクリート構造物Wに固定される。そして、ベース20には、ベース20の固定状態を安定させる調整ボルト22が取り付けられている。したがって、調整ボルト22の下側(コンクリート構造物側)への突出量を調整することでベース20の固定状態を安定させることができる。
【0020】
また、ベース20には、垂直上方に延びる支柱23と、切断用ワイヤー10の駆動プーリ30と、駆動プーリ30を回転させるプーリ駆動モータ(駆動手段)31が設置されている。駆動プーリ30およびプーリ駆動モータ31は、支柱23に取り付けられたプーリ固定台32を介してベース20に固定されている。駆動プーリ30およびプーリ駆動モータ31は装置1の中でも重量の大きなものであるが、本実施形態の装置1では、これらがベース20に対して固定されている。このような構造にすると、装置1の重心が安定し、切断動作中に装置1のバランスが崩れるようなことが防止される。
【0021】
支柱23には、支柱23に沿って上下動するスライダ40が取り付けられており、スライダ40には、切断用ワイヤー10が掛けられる左右一対のテンションプーリ41,42が設置されている。また、支柱23の背面にはラック24が取り付けられており、スライダ40にはラック24に噛み合うピニオンギア(不図示)と当該ギアを作動させるモータ43が設置されている。モータ43としては、油圧、空圧あるいは電動のいずれのモータでもよいが、本実施形態では油圧式のものを用いた。このモータ43を作動させると、スライダ40が支柱24に沿って上下動する。なお、符号「44」は、テンションプーリ41,42を覆うカバーであり、このようなカバーを取り付けてもよい。カバー44を取り付けると、切断時に生ずるノロや粉塵の飛散が防止される。
【0022】
さらに、ベース20には、支柱23に取り付けられたアーム固定台50を介して、水平方向(横方向)に延びる2本のガイドアーム51,52が設置されている。各ガイドアーム51,52には、アーム51,52に沿って移動する摺動体51a,52aが取り付けられており、各摺動体51a,52aには切断用ワイヤー10が掛けられるガイドプーリ61(戻り側ガイドプーリ)および第2ガイドプーリ(送り側ガイドプーリ)62が設置されている。このように、コンクリート構造物Wに近い位置(後述する第1ガイドプーリ61の斜め上方の位置(切換位置、図2(c)参照)も含まれる)にプーリを設置して、コンクリート構造物Wに近い位置にワイヤー10の装置1側への送り出し位置および戻り位置を設定すると、切断用ワイヤーの走行状態がより安定する。なお、各摺動体51a,52aは、クランプ(不図示)によって、対応するアーム51,52の所望の位置に固定できるようになっている。したがって、摺動体51a,52aの位置を調整して固定することでガイドプーリ61,62の位置を調整して固定できる。
【0023】
両ガイドアーム51,52のうち、図1(a)において右側に延びており、第1ガイドプーリ61を支持している第1ガイドアーム51は、向きの変更が可能な状態でアーム固定台50に設置されている。具体的に説明すると、第1ガイドアーム51は、アーム固定台50の一部を構成する一対のガイドプレート(一方のプレート50aのみ図示)に挟まれた状態でアーム固定台50に取り付けられており、横方向(紙面直交方向)への移動が規制され、上下方向にのみ動かせるようになっている。
【0024】
そして、両ガイドプレートには、図2(a)に示される一方のガイドプレート50aのように、第1ガイドアーム51の位置決めに用いられる2つの溝53,54が形成されている。2つある溝53,54のうち、支柱23寄りに形成されている第1溝53は、図2(a)に示されるように、水平に延びる基本溝部と、基本溝部から下側に延びる切換溝部とからなる。また第2溝54は、水平に延びる溝部からなる。そして、第1ガイドアーム51には、図2(b)に示されるように、各溝53,54に係合される2つのボルト55,56が取り付けられている。
【0025】
したがって、図2(b)に示されるように、第1溝53に係合されている第1ボルト55を、第1溝53の基本溝部の支柱寄りの端部53a(基本ポジション、図2(a)参照)に位置させると、第1ガイドアーム51は水平に延びる状態でアーム固定台50に固定され、第1ガイドプーリ61は水平方向の位置(基本位置)に位置する。また、図2(c)に示されるように、第1ボルト55を第1溝53の切換溝部の支柱寄りの端部53b(切換ポジション、図2(a)参照)に位置させると、第1ガイドアームは斜め上方に延びる状態になり、第1ガイドプーリ61は、斜め上方の位置(切換位置)に位置する。このように、本実施形態の装置では、第1ガイドアーム51の向きを変更することで、第1ガイドプーリ61を水平方向の位置から斜め上方の位置に移動できる。
【0026】
そして、このようにして切断作業中に第1ガイドプーリ61の位置を移動させると、コンクリート構造物Wの切断効率を変化させることができる。例えば、図2(b),(c)に示されるようにコンクリート構造物Wの切断が進行した状態のときに、第1ガイドプーリ61が水平方向の位置(図2(b)参照)であると、例えばコンクリート構造物Wの所定の切断部分P1付近を走行する切断用ワイヤー10はほぼ直線状であり、当該切断部分P1にはほとんど切断力が加わらない。他方、第1ガイドプーリ61が斜め上方の位置(図2(c)参照)であると、切断用ワイヤー10は切断部分P1付近で折れ曲がった状態になり、切断部分P1に切断力F1が加わる。この説明から解るように、第1ガイドプーリ61を水平方向の位置から斜め上方の位置に移動させると、切断部分P1(コンクリート構造物W)に切断用ワイヤー10からより大きな切断力F1が加わるようになり、切断効率が向上する。
【0027】
切断用ワイヤー10は、図1に示されるようなワイヤー経路で各プーリ30,41,42,61,62に掛けられる。なお、駆動プーリ30のプーリ駆動モータ31やスライダ40を移動させるギア用のモータ43等のモータは、それぞれ、図示しない制御装置によって回転数等を制御しつつ作動できるようになっている。なお、各モータ31,43の出力軸に取り付けられた駆動プーリ30またはピニオンギアとの間にクラッチ機構を設けて、所定値を超える負荷がモータ31,43側に伝達されないようにしてもよい。このようにしておけば、切断用ワイヤー10がコンクリート構造物Wに引っかかるなどして駆動プーリ30の回転が阻止されたり、支柱23とスライダ40の隙間にノロが詰まるなどしてスライダ40の移動が阻止されたりしたときに、モータ31,43に過大な負荷が加わることを防止できる。
【0028】
このようなワイヤーソーイング装置1の動作を、コンクリート構造物Wの切断作業を通じて説明する。
【0029】
まず、ベース20のボルト挿入用の穴20a(図1(b)参照)に、コンクリート構造物Wに取り付けられたアンカーボルトAを挿通させて、ベース20をコンクリート構造物W上に設置する。そして、ナット21で締め付けてベース20をコンクリート構造物Wに固定する。このとき、必要に応じて調節ボルト22を用いてベース20の設置状態を安定させる。ベース20を固定すると、両ガイドアーム51,52の摺動体51a,52aを移動させてガイドプーリ61,62の位置決めを行う。本実施形態では、切断用ワイヤー10をコンクリート構造物Wに掛け渡すための穴H1,H2の位置(切断用ワイヤー掛け渡し位置)の直ぐ上にガイドプーリ61,62の外側端が位置するようにガイドプーリ61,62を位置決めした(図1(a)参照)。
【0030】
次に、スライダ40を最も下側の位置(ベース寄りの位置)に位置させた状態で、切断用ワイヤー10を各プーリ30,41,42,61,62に引っ掛けると共にコンクリート構造物Wに掛け渡す。そして、切断用ワイヤー10を掛け渡すと、切断用ワイヤー10を無端状に繋ぎ、スライダ40を上方(ベースから離れる方向)に移動させて切断用ワイヤー10に張力Tを付与する(図1参照)。なお、ガイドプーリ61,62の位置決めと、切断用ワイヤー10を掛け渡して張力Tを付与する作業の順番は前後してもよい。また、本実施形態では、切断用ワイヤー10をコンクリート構造物Wに掛け渡す前に、予め、穴H1,H2をコンクリート構造物Wに開けておく必要があるが、例えば突起した部分や片持ち梁の先端部を切断するような場合は、穴を開けておく必要はなく、初めから無端状に繋がれた切断用ワイヤーを用いることができる。
【0031】
このようにしてワイヤーソーイング装置1を設置すると、次に、駆動モータ31を作動させて駆動プーリ30を回転させると共に、スライダ40上のモータ43を作動させてスライダ40のピニオンギアを回転させる。駆動プーリ30を回転させると、無端状の切断用ワイヤー10が矢印R(図1(a)参照)の方向循環走行してコンクリート構造物Wが切断される。またスライダ40のピニオンギアを回転させると、スライダ40が上方に移動して切断用ワイヤー10の弛みの発生が防止され、切断用ワイヤー10に張力Tが付与された状態が維持される。張力Tを付与した状態を維持できれば、駆動プーリ30における切断用ワイヤー10の滑りが防止され、切断用ワイヤー10を循環走行させてコンクリート構造物Wを継続的に切断できる。
【0032】
本実施形態の装置のように、駆動プーリ30に比べてより小型軽量であるテンションプーリ41,42を移動させる構造にすると、駆動プーリ30のような重量の大きな物を移動させる場合と比べて、切断作業中の装置1の重心の移動が著しく小さい。また、本実施形態の装置1は、駆動プーリ30およびプーリ駆動モータ31のような重量の大きな物がベース20に固定された構造であるので、安定した状態でコンクリート構造物W上に設置可能である。このように、実施形態の装置1は、設置状態が安定しており、且つ切断中の装置の重心移動が小さいので、切断中の装置の振動の発生が防止される。振動の発生が防止されれば、切断用ワイヤー10をより高速で循環走行させることができるなど、切断作業効率を向上させることができる。
【0033】
ところで、コンクリート構造物Wの切断が進行し、切断用ワイヤー10のうちコンクリート構造物に接する走行経路部分Pが徐々に直線に近くなると(例えば図2(b)参照)、切断効率が低下する。そこで、切断が進行すると、図2(c)に示されるように、第1ガイドアーム51を上方に回動させて第1ガイドプーリ61を水平方向の位置(基本位置)から斜め上方の位置(切換位置)に移動させ、この状態で切断を行う(図3参照)。なお、第1ガイドアーム51を回動させる場合は、通常、切断用ワイヤー10の走行を一旦停止させ、この状態で、第1ボルト55の位置を、第1溝53の基本溝部の端部53a(基本ポジション、図2(a)参照)から第1溝53の切換溝部の端部53b(切換ポジション、図2(a)参照)に移動させる。第1ガイドプーリ61を切換位置に移動させると、切断用ワイヤー10からコンクリート構造物Wに加わる切断力F1(図2(c)参照)が大きくなり、切断効率が向上する。
【0034】
本発明に係るワイヤーソーイング装置の実施形態としては、上記実施形態の装置1とは異なる構造のものが考えられる。なお、以下に説明する、構造が異なるワイヤーソーイング装置のうち、先に説明した装置1と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明を省略することとした。
【0035】
例えば、図4に示されるワイヤーソーイング装置2のように、第1ガイドアーム51を油圧シリンダ57を用いて回動させるようにしてもよい。すなわち、第1ガイドアーム51をアーム固定台50に回転自在に取り付けると共に、第1ガイドアーム51と支柱23を油圧シリンダ57で連結した構造にしてもよい。なお、この実施形態ではアーム回動手段として油圧シリンダを用いたが、油圧に限らず、例えば空圧や電動で伸縮されるシリンダを用いて第1ガイドアーム51等のアームを回動させてもよい。このような構造にすると、油圧シリンダ57を伸縮させることで、第1ガイドアーム51を、水平方向に延びる位置(図4(a)参照)と、斜め上方に延びる位置(図4(b)参照)との間で回動でき、第1ガイドプーリ61を水平方向の位置(基本位置、図4(a)参照)から斜め上方の位置(切換位置、図4(b)参照)に移動できる。このようにして第1ガイドプーリ61を移動させると、先に説明したようにコンクリート構造物Wに加わる切断力F1が大きくなり、切断効率が向上する。
【0036】
また、本実施形態の装置2のように、第1ガイドプーリ61の位置の切換えに油圧シリンダ57を用いると、切断用ワイヤー10を循環走行させた状態で、切断作業を中断させることなく第1ガイドプーリ61の位置を基本位置から切換位置に移動可能であるので、便利であり切断作業効率が向上する。なお、油圧シリンダ57は、図示しない制御装置によって油圧をオン・オフできるようになっており、オンオフ制御によって第1ガイドアーム51の向きを切換えることができる。
【0037】
また、図5に示される装置3のように、第1ガイドアーム51をアーム固定台50に回転ダンパ58を介して回転可能に取り付ける構造にすることが考えられる。この構造では、第1ガイドアーム51の切断開始時の向きを水平方向に向く状態に保持する第1ストッパ59aと、第1ガイドアーム51の回動角度を制限する第2ストッパ59bをアーム固定台50に設ける。
【0038】
例えば、切断用ワイヤー10に張力Tを付与してコンクリート構造物Wの切断を開始する状態では、図5(a)に示されるように、第1ガイドプーリ61には切断用ワイヤー10から力F2が加わる。この力F2は、図5(a)に示されるように、斜め下に向く力、つまり回転ダンパ58とガイドプーリ61の軸を結ぶ線上方向Dに対して第1ガイドプーリ61を下方に押えるような力であり、第1ガイドアーム51を第1ストッパ59aに押し当てるように作用する。したがって、切断開始時にあっては、第1ガイドアーム51は、第1ストッパ59aに接する状態で静止している。そして、切断が進行すると、テンションプーリ(不図示)が上方に移動し、第1ガイドアーム51と上側の切断用ワイヤー10(図5(a)の二点鎖線の位置)とのなす角θ1(但し、θ1<90°)が徐々に大きくなる。他方、第1ガイドアーム51と下側の切断用ワイヤー10とのなす角θ2は切断開始からしばらくは変化しない。このようにθ2が変化しない状態でθ1が大きくなると、図5(b)に示されるように、第1ガイドプーリ61に加わる力F2の向きは徐々に上側に向くようになる。また、切断がさらに進むと、図5(c)に示されるように、θ2が徐々に小さくなり始める。θ2が小さくなる変化は、図5(d)に示されるように、第1ガイドプーリ61に加わる力F2の向きを徐々に上側に向けるように作用する。このように、θ1が大きくなる変化およびθ2が小さくなる変化は、いずれも力F2を上側に向けるように作用する。したがって、図5(c)の状態からさらに切断が進んでθ1が大きくなり(およびθ2が小さくなって)、θ1=θ2の状態になると、力F2の向きが線上方向Dに一致する。この状態からさらに切断が進んでθ1および/またはθ2が変化し、θ1>θ2になろうとすると、力F2がガイドアームの長手方向(線上方向D)よりも上側に向く状態になろうとすることとなり、θ1=θ2の状態を維持しつつ第1ガイドアーム51が上向きに回動し始める。第1ガイドアーム51が上向きに回動し始めると、第1ガイドプーリ61が切断開始時の位置(基本位置、例えば図5(a)参照)から斜め上方の位置(切換位置)に向けて移動し始める(例えば図5(e)参照)。第1ガイドプーリ61が切換位置に向けて移動し始めると、切断用ワイヤー10からコンクリート構造物Wに加わる切断力F1(図2(c)参照)が大きくなり始め、切断効率が向上し始める。そして、第1ガイドアーム51が第2ストッパ59bに接すると、第1ガイドアーム51の回動が終了し、第1ガイドプーリ61が最終的な斜め上方の位置(切換位置)に達する。
【0039】
このように、本実施形態の装置3では、切断の進行に伴って変化する力F2の向きの変化を利用して第1ガイドアーム51を回動させるものであり、切断用ワイヤー10の状態がθ1>θ2になろうとすると自動的に第1ガイドアーム51の回動が開始する。したがって、本実施形態の装置3によれば、切断用ワイヤー10を循環走行させた状態で、切断作業を中断させることなく第1ガイドプーリ61の位置を基本位置から切換位置に移動可能である。また、油圧シリンダのオンオフ制御などのような操作も必要ない。したがって、本実施形態の装置によれば、装置構成がより簡単になるという利点がある。また、本実施形態の装置3では、第1ガイドアーム51を、回転ダンパ58を介して回転可能に取り付けているのでゆっくりとした動作で回動させることができる。
【0040】
また、図6に示されるワイヤーソーイング装置4のように、駆動プーリ30の上方であり、テンションプーリ41,42の下方位置に、支柱23(またはベース20)に取り付けられる新たなプーリ33,34を設置してもよい。この場合、図6(b)に示されるように、新たなプーリ33,34の内側端E1の水平方向(横方向)の位置が駆動プーリ30の外側端E2の水平方向の位置よりも内側に位置するようにプーリ33,34を設置する。このような位置に新たなプーリ33,34を設置すると、切断用ワイヤー10の駆動プーリ30への巻き付き長さがより長くなり、駆動プーリ30における切断用ワイヤー10のすべり発生がより確実に防止される。
【0041】
また、図7に示されるように、スライダ40に設けるテンションプーリの数とガイドアーム51,52に設けるガイドプーリの数を増やしてもよい。図7のワイヤーソーイング装置5は、3つのテンションプーリ41,42,45を有し、3つのガイドプーリ61,62,63を有する。そして、この装置5では、ベース20(ガイドアーム51,52)側のプーリ(駆動プーリおよびガイドプーリ)30,61,62,63と、スライダ40側のテンションプーリ41,42,45に交互に引っ掛けるように切断用ワイヤー10が掛け渡されている。ワイヤーソーイング装置5は、スライダ40を上下動させることで切断用ワイヤー10のうちコンクリート構造物W側に送り出された部分の長さを増減するものであるので、テンションプーリおよびガイドプーリがそれぞれ3つになると、2つである装置1(図1参照)と比べて、切断用ワイヤー10のうちコンクリート構造物W側に送り出された部分の長さの増減幅が大きくなる。切断用ワイヤー10の送り出し長さの増減幅が大きくなれば、1回のスライダ40の移動で、より大きなコンクリート構造物(切断対象物)Wを切断できるという利点がある。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るワイヤーソーイング装置を用いれば、装置を安定した状態で設置できるので、切断作業中の装置の振動を最小限に防止でき、効率良く切断作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るワイヤーソーイング装置の第1実施形態を示す正面図および側面図。
【図2】 第1ガイドプーリが移動すると切断用ワイヤーの切断力F1が変化することを示すワイヤーソーイング装置の部分拡大正面図。
【図3】 第1ガイドプーリが斜め上方の位置に移動した状態のワイヤーソーイング装置を示す正面図。
【図4】 第2実施形態のワイヤーソーイング装置を示す正面図。
【図5】 第3実施形態のワイヤーソーイング装置を示す正面図。
【図6】 第4実施形態のワイヤーソーイング装置を示す正面図。
【図7】 第5実施形態のワイヤーソーイング装置を示す正面図。
【符号の説明】
1,2,3,4,5 ワイヤーソーイング装置
10 切断用ワイヤー
20 ベース
30 駆動プーリ
31 プーリ駆動用モータ(駆動プーリの駆動用モータ)
41,42,45 テンションプーリ
51 第1ガイドアーム(一方のガイドプーリの支持構造)
61 第1ガイドプーリ(戻り側ガイドプーリ、一方のガイドプーリ)
62 第2ガイドプーリ(送り側ガイドプーリ)
63 ガイドプーリ
W コンクリート構造物(切断対象物)
T 張力
Claims (1)
- 切断対象物に掛け渡された状態で用いられる無端状の切断用ワイヤーをこれに張力を与えた状態でワイヤー経路に沿って循環走行させて前記切断対象物を切断するワイヤーソーイング装置であり、前記切断対象物に着脱可能な状態で固定されるベースと、前記ベースに設置された垂直上方に延びる支柱と、前記支柱に設置された前記切断用ワイヤーに動力を与える駆動プーリと、前記支柱に設置された前記駆動プーリの駆動用モータと、を有するワイヤーソーイング装置において、
前記駆動プーリおよび前記駆動用モータは、前記ベースに対して固定した状態となるように設置されており、
更に、前記支柱に沿って上下に移動可能に設置されるテンションプーリを前記駆動プーリより上方に設けると共に、
前記切断用ワイヤーの切断対象物側への送り出し位置の調節に用いられる送り側ガイドプーリと、切断対象物側からの戻り位置の調節に用いられる戻り側ガイドプーリとを設け、
前記テンションプーリを移動させることによって前記切断用ワイヤーに与える張力の大きさを調整することができ、
前記戻り側ガイドプーリは、切断作業開始時における基本位置と、切断進行時における切換位置とを有するように移動可能に支持されており、
前記基本位置から前記切換位置への移動の際には、戻り側ガイドプーリから切断対象物に達する区間を走行する切断用ワイヤーと切断対象物の表面とのなす角度(内角)θwを比較したとき、切換位置での角度θwが基本位置での角度θwよりも小さくなるようになっていることを特徴とするワイヤーソーイング装置。
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