JP4739245B2 - 乾燥魚節小片の製造方法及び乾燥魚節小片 - Google Patents

乾燥魚節小片の製造方法及び乾燥魚節小片 Download PDF

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Description

本発明は魚節を小片に裁断した乾燥魚節小片の製造方法及び乾燥魚節小片に関し、特に短縮された加工期間でかつ低コストで、酸化を抑制した風味のよい乾燥魚節小片を製造する方法及び乾燥魚節小片に関する。
従来、鰹節、さば節、鰯節などを原料とする魚類乾燥品を裁断して小片にした魚節小片や粉末は(以下、小片という)、以下のようにして製造されていた。
(A)魚節を製造後それを裁断機や粉砕機などを用いて小片にする。
(B)原料魚をすり身にしたり裁断したりして乾燥して粉末にする。
前記(A)の方法は、水で洗浄した魚節を蒸してこれをガスオーブンで加熱して乾燥する方法であるが、蒸して魚節に水分を与え、これを加熱することによって、魚節内に含まれた水分を高温にし、その高温水の作用で魚節自体の身を柔らかくし、削りやすくしている。
前記(B)の方法は、魚肉を粉末化する方法としての一般的な簡易的方法として実施されている。
また、特許文献1には、魚節の繊維方向に対して交差する方向に沿って幅寸法が4mm以上7mm以下で厚さ寸法が20μm以上50μm以下に切削されて調味液が含浸された味付け魚節削りが記載されている。さらに特許文献2には、かつお節などの魚類乾燥品を加湿雰囲気において赤外線照射する方法が記載されている。
特開平11−215949号公報 特開平6−237686号公報
上記従来の製造方法において、水分含量が多くなると、製造中において粉砕した魚節粉中に含まれる脂質が酸化したりタンパク質が分解したりして、魚節の風味が落ちてしまうという問題があった。また、見た目の色合いも黒色になり見栄えが悪くなるという問題点もあった。
さらに、乾燥中、攪拌翼によって強制撹拌することによる乾燥物の微粉化という問題もあった。
このような中、加工期間の短縮された品質の良い乾燥魚節小片の製造方法の提供が望まれていた。
そこで、本発明の課題は、魚節の本来のうま味を保持することができる乾燥魚節小片の製造方法及び乾燥魚節小片を提供することである。
本発明は、乾燥魚節小片の製造方法において、
裁断した魚節小片を投入した回転ドラム内に蒸気を噴射し、
該回転ドラム内の温度が85℃に到達するまで蒸気を噴射し続けて該魚節小片を滅菌した後、
回転ドラム内を排気手段により吸引して減圧に保持するとともに、
該回転ドラム内の蒸気管に蒸気を通して該回転ドラム内の温度を上昇させ、
回転ドラム内の原料の質量を測定を開始して質量減少率が所定値に達するまで魚節小片を加熱乾燥することを特徴とする。
また、前記製造方法においては、上記回転ドラムは、蒸気管を内部に囲うようにジャケット部が設けられており、該ジャケット部の回転ドラムの軸線側には凹凸を有する波板が巻回されて形成されて仕切壁となっていることが望ましい。
本発明の乾燥魚節小片は、
乾燥した魚節の小片であって、
裁断した魚節小片を投入した回転ドラム内に蒸気を噴射し、
該回転ドラム内の温度が85℃に到達するまで蒸気を噴射し続けて該魚節小片を滅菌した後、
回転ドラム内を排気手段により吸引して減圧に保持するとともに、
該回転ドラム内の蒸気管に蒸気を通して該回転ドラム内の温度を上昇させ、
回転ドラム内の原料の質量を測定を開始して質量減少率が所定値に達するまで魚節小片を加熱乾燥してなることを特徴とする。
本発明の乾燥魚節小片の製造方法によれば、原料との接触面積を広くとることができる波板を内蔵した真空加熱乾燥装置を用いるので、伝熱効率を増大することができ、魚節小片を表層部のみならず内部から短時間で効率よく乾燥することができる。
また、攪拌翼を用いないので、乾燥小片が微粉砕されるのを防止することができ、所定のサイズの乾燥魚節小片を得ることができる。
さらに、このような真空加熱乾燥装置を用いると、魚節小片を真空状態で撹拌、加熱及び乾燥することが可能になるので、酸化を抑制した高品質の乾燥魚節小片が得られ、風味や色あいを備えた乾燥魚節小片を確実に得ることができる。
さらにまた、本発明の乾燥魚節小片は、用途により適宜加工することができる。例えば、だし取り用に用いる場合には、乾燥魚節小片を、数cm×数cm程度の大きさの紙や、不織布などの耐熱性素材にて形成された透水性の小袋(例えばティーバック)に充填したり、乾燥魚節小片を混ぜたふりかけ用に加工することもできる。
また、本発明の乾燥魚節小片は、抽出性がよいためだし取り用に用いる場合の他に、ナイロン沙の三角ティーバック等に詰め湯を注ぐだけでスープ用としてや、味噌・具とセットで本格的な味噌汁用として用いることができる。
さらに、本発明の乾燥魚節小片に、お好みにより昆布や椎茸等を組み合わせてティーバック等に詰めて用いることもできる。
なお、本発明方法は、乾燥鰹節小片、生鯖を原料とする乾燥鯖節小片や生鰯等を原料とする乾燥「雑節」小片の製造にも適用できる。本発明に用いられる節類には、魚節類が挙げられ、具体的には鰹節、宗田節、さば節、いわし節、まぐろ節、鯵節、うるめ節、煮干等が挙げられる。
本発明の乾燥魚節小片の製造方法の一実施の形態を以下に説明する。
[a]原料魚の生鰹を水洗いして頭、腹身、内臓、背鰭を除去して三枚に下ろす。
[b]身下ろしした水分70%程度の肉片を煮熟用のかごに並べ、煮熟する。
[c]煮熟終了後、煮熟釜から煮かごを取り出して煮熟肉を放冷する。
[d]肉片を、燻液に漬ける。
[e]なまり節の完成、という前工程を有する。
さらに、後工程として、
[f]前記なまり節を5〜10mm径程度の大きさに裁断または粉砕して、魚節小片とする。裁断や粉砕手段としては、公知の裁断機や粉砕機を用いる。
[g]この小片を真空加熱乾燥装置の回転ドラム(加熱乾燥炉)内に投入して、酸素を除去した炉内にて加熱乾燥を行う。
真空加熱乾燥装置では、回転ドラムに含水率の高い鰹節小片を入れて密閉し、ジャケット部に注入した蒸気などの熱媒体により回転ドラムを加熱すると共に真空ポンプで吸引して回転ドラム内を減圧状態にする。
そして、回転ドラムを軸回りに回転して鰹節小片を撹拌しながら加熱乾燥させる。
鰹節小片は回転ドラムにつられて上動し、落下して均一に加熱乾燥される。
この際、鰹節小片は回転ドラムのジャケット部の内面に形成された凹凸を有する波板面に接した状態で上方に持ち上げられて落下させられるので、鰹節小片への伝熱効率を高めることができるとともに、効率のよい撹拌をさせられる。
さらに、以下の工程が次に続く。
[h]加熱水蒸気を炉内に噴射して鰹節小片を滅菌する。炉内の温度が85℃に到達するまで、加熱水蒸気の噴射を継続する。さらに、炉内温度が85℃に到達してもさらに10分間噴射続行した後、加熱水蒸気の炉内噴射を停止する。
炉内温度が85℃未満、10分未満では鰹節小片の滅菌処理効果が十分ではないからである。
[i]上記滅菌工程終了後、真空ポンプにより炉内の空気を吸引口より吸引し、炉内を減圧に保持する。保持時間は、炉内圧=−0.01Mpa〜−0.5Mpaで、90〜120分間保持することが好ましい。
炉内圧が−0.01Mpa未満では、加熱乾燥時の鰹節小片の酸化抑制が十分ではなく、炉内圧が−0.5Mpaを超える減圧は経済的ではないからである。
保持時間が90分未満では鰹節小片の加熱乾燥が十分ではなく、120分を超える保持時間は経済的ではないからである。
[j]同時に、炉内の蒸気管に蒸気を通し、炉内温度を上昇させ80〜85℃に維持する。炉内は減圧にされているので、原料中の水分が水蒸気となり蒸発する。水蒸気は排出する空気とともに炉外へ排出され炉外レシーバータンク内で冷却され液化し、水として排出される。
炉内温度が80℃未満では、鰹節小片の加熱乾燥が充分ではなく、
85℃を超える長時間の加熱乾燥は鰹節小片の酸化がすすむおそれがあるからである。
[k]鰹節小片に含まれる水分の蒸発が進むと、原料(鰹節小片)の質量減少率が収束状態になる。すなわち、一定時間間隔で炉(回転ドラム)全体の質量を秤量しており、この質量減少率が一定の率に近づいたところを乾燥終了点とする。
[l]加熱蒸気を停止するとともに、代わりに冷却水を蒸気管に通し炉内温度を下げる。[m]炉内温度が常温になったところで、回転ドラムの回転を停止し炉内の圧を大気圧に戻し、炉の蓋をあけて、炉内から乾燥させた乾燥鰹節小片をホッパーに取り出す。
また、所定の時間間隔で回転ドラムの質量を測定し、鰹節小片原料の質量減少率を時々刻々演算し、原料の含水率が一定値以下になったら乾燥工程を終了する。
なお、真空加熱乾燥装置の炉内には、原料と直接接触させて熱伝達や撹拌を促進させるための波板を設けてあるので、スクリュ等の内部攪拌装置を省略でき、加熱乾燥した鰹節小片が破壊され微粉化することがない。
次に、本発明の乾燥鰹節小片を製造するための装置を説明する。
図1〜3は本発明の実施形態の乾燥鰹節小片の製造に用いる装置を示したものであり、原料である鰹節小片を真空加熱乾燥して乾燥鰹節小片を得るための真空加熱乾燥装置の例である。
図1は真空加熱乾燥装置の正面図であり、図2は平面図、図3は側面図である。図4は真空加熱乾燥装置を構成する回転ドラムの内部断面図である。
図1〜4に示すように、真空加熱乾燥装置10は、原料を収容し、軸線Oの回りに回転可能に支持される横置円筒形の回転ドラム11と、回転ドラム11の内部を加熱する蒸気管などの加熱手段12と、回転ドラム11の内部を排気して減圧状態にする排気手段15とが備えられ、回転ドラム11をその軸線O回りに回転しながら、回転ドラム11の内部に充填された原料を減圧雰囲気で加熱乾燥処理する構成とされている。
回転ドラム11は、例えば鋼、ステンレス鋼、必要に応じて耐熱性合金、例えばモリブデン、タンタル、若しくはタングステン、またはチタンおよびジルコニウムを含有するモリブデン合金により筒状に形成され、その軸線Oが水平方向になるように横向きに配設された横型構造とされている。
また、回転ドラム11の筒状部には、原料を回転ドラム11の内部に投入・排出兼用の投入口11cが設けられている。
そして、この回転ドラム11の軸線O方向における両端部に、それぞれ軸線O方向における外方へ向けて延びるように、回転ドラム11の内部を通過させて同軸的に蒸気管12が配設されている。
図1の正面図において、回転ドラム11の右測端面11gには、回転ドラム11内の複数の蒸気管12に蒸気を供給するための分岐回路である蒸気分岐部11eが設けられており、蒸気管12の先端がこの蒸気分岐部11eに連結されており、蒸気分岐部11eの基端は図示しないボイラーに連なっている。
ボイラーから供給された加熱蒸気は、蒸気分岐部11eを通って回転ドラム11内のジャケット部14内の複数の蒸気管12に分配移送される。
また、蒸気分岐部11eは、回転ドラム11内部に直接蒸気を噴出させる滅菌用蒸気噴出口11fに連結しており、この滅菌用蒸気噴出口11fから高温の蒸気を原料に噴射できるようになっている。
図4の断面図に示すように、回転ドラム11の外周壁13は二重構造となっており、蒸気を通すパイプを内部に囲うようにジャケット部14が設けられており、
ジャケット部14の回転ドラムの軸線O側には凹凸を有する波板16が巻回されて形成されて仕切壁となっている。
凹凸のサイズを特に規定するものではないが、一例としては、凸部の間隔が30〜60mmピッチで、山谷の高さが10〜30mm程度のものが好ましい。
この波板16は、回転ドラム11の内部に形成された撹拌手段ともなり、
波板の凹部に沈んでいる原料をドラムの回転に伴い上方に持ち上げるとともに下方に落下させて撹拌する作用をする。このとき原料は波板の曲面と直接接触しているので、緩やかに撹拌され、撹拌翼のような切断作用が働かず微粉化されない。
なお、波板16は例えばステンレス合金板により形成されている。
回転ドラム11の外周壁13の軸線方向の両端部には、円形レール17が回転ドラム11の周方向を周回するように巻回されている。
また、回転ドラム11の下方には基台18が設けられており、
基台18の上面に回転ドラム11の軸線方向の離れた位置に鍔付車輪19がそれぞれ回転自在に軸支されており、鍔付車輪19の溝に円形レール17が嵌装されることにより、
回転ドラム11はこの円形レール17及び鍔付車輪19によって基台18上に回転自在かつ回転ドラム11の軸線方向に移動不能に支持されている。
鍔付車輪19は、基台18内に固着された駆動源である変速機付モータに連結しており、変速機付モータを制御することにより回転ドラム11の回転方向及び回転速度を制御することができるようになっている。
また、回転ドラム11は、鍔付車輪19を介して、その質量を測定する秤などの秤量手段20に連結されている。
図1の正面図において、回転ドラム11の左側端面11aには吸引口11bが設けられており、
この吸引口11bに真空ポンプなどの排気手段15に連なる吸気管15aが連結され、回転ドラム11の内部を排気できるようになっている。
吸気管15aは、回転ドラム11の軸線Oと同軸的にその外側から左側端面11aに直結されており、回転ドラム11がその軸線O回りに回転する際に、回転ドラム11と共回りする構成とされている。
また、回転ドラム11の吸引口11bには、図示されないフィルター等が配設されており、排気手段15により回転ドラム11の内部を排気する際に、回転ドラム11の内部の原料が排出されないようになっている。
なお、排気手段15としては、例えばロータリーポンプやメカニカルポンプ等が挙げられる。
以上の装置構成により、回転ドラム11の内部の空気を吸気管15aを介して排気手段15から排気する際に、蒸気管などの加熱手段12により加熱された原料に含まれた水分を併せて排気することができる。
また、回転ドラム11の円筒壁には、鰹節小片を出し入れする投入口11cが開口しており、この投入口11cを塞ぐ炉蓋11dが設けられている。
なお、回転ドラム11の外径は約1100mmで、かつ軸線O方向の長さが約1000mmであって、回転ドラム11の内部に原料を一度に100kg程度を充填でき、その場合、回転ドラム11を約0.1rpm〜10rpmで回転させることができるようになっている。
以上のように構成された真空加熱回転炉10により、原料を加熱乾燥処理する方法について詳しく説明する。
まず、前述したなまり節を5〜10mm径程度の大きさに裁断した鰹節小片を投入口11cから回転ドラム11の内部に投入し、その後、投入口11cを炉蓋11dで閉塞する。
そして、駆動源である変速機付モータにより回転ドラム11をその軸線O回りに回転させ、回転ドラム11の内部に充填された原料を撹拌開始する。
次に、滅菌用蒸気噴出口11fから約85℃の高温蒸気を原料に噴射して滅菌を開始し、回転ドラム11の温度が85℃に到達するまで、加熱水蒸気の噴射を継続する。
そして、炉内温度が85℃に到達してもさらに10分間噴射続行した後、加熱水蒸気の炉内噴射を停止する。
滅菌工程終了後、排気手段15により回転ドラム11内の空気を吸引口11bより吸引し、炉内を減圧に保持する。保持時間は、炉内圧=−0.01Mpa〜−0.5Mpaで、90〜120分間であることが好ましい。
同時に、回転ドラム11内の蒸気管12に蒸気を通し、炉内温度を上昇させ80℃にし、原料中の水分を空気とともに炉外へ排出する。
そして、炉内を減圧に保持してから90〜120分間経過すると、原料の質量減少率が収束状態に近づき、予め所定値に設置した秤量手段20によって、この質量減少率が一定の率に達したことをブザーなどの警報装置によって知らしめ、
炉内の蒸気管に蒸気を移送することを停止し代わりに冷却水を通し炉内温度を下げる。さらに炉内温度が常温になったところで、回転ドラム11の回転を停止し炉内圧を大気圧に戻し、炉蓋11dをあけて、炉内から乾燥鰹節小片をホッパー21に取り出す。
以上説明したように本実施形態に係る乾燥鰹節小片の製造方法によれば、
装置の高コスト化や取り扱い性の低下を招くことなく、回転ドラム11を回転しながらその内部を減圧して乾燥鰹節小片を製造することが可能になる。
さらに、このような真空加熱乾燥装置10を用いると、原料を真空状態で撹拌、加熱及び乾燥することが可能になるので、高品質の乾燥鰹節小片が得られ、酸化を抑制した風味や色あいを備えた乾燥鰹節小片を確実に得ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、真空加熱乾燥装置として横型構造を示したが、これに代えて、縦型構造の真空加熱乾燥装置を採用してもよい。
上記の装置を用いて、乾燥鰹節小片の製造方法について実施例でさらに詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
まず、一匹当たり約5・5kg位の生鰹15匹をそれぞれ三枚に下ろし、その各肉片を煮かごに並べて、水蒸気による間接加熱により煮熟釜で90〜95℃の温度において100分間煮熟した。
煮熟終了後、煮熟釜から煮かごを取り出して放冷し、たらいの中の水に煮熟肉を浮かせながら、各肉片から骨を抜き取ったものを用意し、5000mlの水に全ての節を1時間浸漬した後水切りし、これを木酢液を水で100倍に薄めた燻液に1時間漬けなまり節を製造した。
次に、なまり節を約8mm角に粉砕して、これを鰹節小片原料として、回転ドラムに100kg投入した。
その後、85℃の蒸気を滅菌用蒸気噴出口より回転ドラム内に噴出し、ドラム内が85℃に到達した後もさらに10分間噴出を持続した。
次に、吸引口よりドラム内を吸引を開始すると同時に蒸気管に蒸気を通した。
この間、ドラムの内圧を−0.076Mpaに保ちつつ、ドラム内の温度を80℃に維持した。
ドラムの回転数を、3r.p.m.に設定し、1.5時間処理し、乾燥した鰹節小片を製造した。
本発明の乾燥魚節小片の製造方法によれば、原料との接触面積を広くとることができる波板を内蔵した真空加熱乾燥装置を用いるので、伝熱効率を増大することができ、魚節小片を効率よく乾燥することができる。
また、攪拌翼を用いないので、乾燥魚節小片が微粉砕されるのを防止することができ、サイズの揃った乾燥魚節小片を得ることができる。
さらに、このような真空加熱乾燥装置を用いると、原料を真空状態で撹拌、加熱及び乾燥することが可能になるので、高品質の乾燥小片が得られ、酸化を抑制した風味や色あいを備えた製品を確実に得ることができる。
さらにまた、本発明の乾燥魚節小片は、用途により適宜加工することができる。例えば、だし取り用に用いる場合には、乾燥小片を小袋に充填したり、乾燥小片を混ぜたふりかけ用に加工することもできる。
本発明の実施態様に用いる真空加熱乾燥装置の正面図である。 本発明の実施態様に用いる真空加熱乾燥装置の平面図である。 本発明の実施態様に用いる真空加熱乾燥装置の側面図である。 本発明の実施態様に用いる回転ドラムの内部断面図である。
符号の説明
10 真空加熱乾燥装置
11 回転ドラム
11a 左側端面
11b 吸引口
11c 投入口
11d 炉蓋
11e 蒸気分岐部
11f 滅菌用蒸気噴出口
11g 右測端面
12 加熱手段(蒸気管)
13 外周壁
14 ジャケット部
15 排気手段
15a 吸気管
16 波板(撹拌手段)
17 円形レール
18 基台
19 鍔付車輪
20 秤量手段
21 ホッパー
O 軸線

Claims (3)

  1. 乾燥した魚節の小片を製造する方法であって、
    裁断した魚節小片を投入した回転ドラム内に蒸気を噴射し、
    該回転ドラム内の温度が85℃に到達するまで蒸気を噴射し続けて該魚節小片を滅菌した後、
    回転ドラム内を排気手段により吸引して減圧に保持するとともに、
    該回転ドラム内の蒸気管に蒸気を通して該回転ドラム内の温度を上昇させ、
    回転ドラム内の原料の質量を測定を開始して質量減少率が所定値に達するまで魚節小片を加熱乾燥することを特徴とする乾燥魚節小片の製造方法。
  2. 上記回転ドラムは、蒸気管を内部に囲うようにジャケット部が設けられており、該ジャケット部の回転ドラムの軸線側には凹凸を有する波板が巻回されて形成されて仕切壁となっていることを特徴とする請求項1に記載の乾燥魚節小片の製造方法。
  3. 乾燥した魚節の小片であって、
    裁断した魚節小片を投入した回転ドラム内に蒸気を噴射し、
    該回転ドラム内の温度が85℃に到達するまで蒸気を噴射し続けて該魚節小片を滅菌した後、
    回転ドラム内を排気手段により吸引して減圧に保持するとともに、
    該回転ドラム内の蒸気管に蒸気を通して該回転ドラム内の温度を上昇させ、
    回転ドラム内の原料の質量を測定を開始して質量減少率が所定値に達するまで魚節小片を加熱乾燥してなる乾燥魚節小片。
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