JP4738860B2 - エレクトロクロミック表示素子 - Google Patents
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Description
特に本発明によれば、レーザーによりパターニングを行うことにより、パターニングされたエレクトロクロミック表示装置でありながら、視認者に対して消色状態でのパターンを認識させることのないエレクトロクロミック表示素子及び表示装置が提供されるという極めて優れた効果が発揮される。
また、本発明のエレクトロクロミック表示素子は、表示電極の導電膜がライン上にパターニングされているとき、対向電極パターンとの組み合わせにより、容易にマトリックス駆動が可能となる。
対向電極はカラスやプラスチックのような基板上に導電膜を形成しても良いが、金属版のように基板自体が導電性を有していてもよい。
〔実施例1〕
〔透明電極のパターニング〕
フッ素をドープした酸化スズ透明電極付きガラス基板(50×50mm、約40Ω/cm)の一部(5×5mmの正方形)に、炭酸ガスレーザー(ビーム径200μm、パルス幅パルス幅20μs、パルス周波数24kHz、平均出力エネルギー60W、波長10.6μm)を照射部分の抵抗値が1kΩ/cm以上となるまで繰り返し照射した。
導電性または半導体性微粒子としては、1次粒径6nmの酸化チタン微粒子(テイカ株式会社製TKS−203)を用いた。これを以下の処方で調製し、酸化チタンペーストを得た。
酸化チタン微粒子20wt%分散液(テイカ株式会社製TKS−203) 10g
ポリエチレングリコール 0.7g
以上を混合・攪拌し微粒子分散液を得た。
有機EC化合物として、1−エチル−1’−(3−ホスホノプロピル)−4,4’−ビピリジニウムジクロリド(以下、EC1と略す)を用いた。EC1は公知であり、Solar Energy Materials and Sollar Cells,57,(1999),107-125に記載されている公知の方法で調製できる。
表示電極は以下のように作製した。上で作製した基板に上記の酸化チタンペーストをスピンコート法で厚さ約2μmになるように塗り、400℃で1時間焼結させた。EC1を水に溶解させそれぞれ0.04Mになるように溶液を調製し、この水溶液中に表示電極を浸漬させることでEC1を吸着させた。
対向電極は、1次粒径30nmの酸化すず粒子(三菱マテリアル株式会社製)の20wt%水分散液を酸化すず透明電極膜が全面に付いたガラス基板にスピンコート法で厚さ約2μmになるように塗布し、400℃で1時間焼結させることで作製した。
表示基板と対向基板を75μmのスペーサーを介して貼り合わせ、セルを作製した。過塩素酸クロライドを炭酸プロピレンに0.2M溶解させた溶液に一次粒径300nmの酸化チタン粒子(石原産業株式会社製)を35wt%分散させ電解質溶液を調製し、セル内に封入することで表示素子を作製した。
透明電極のパターニングを下記方法に代えた以外は実施例1と同様にして、本発明のエレクトロクロミック表示素子を作製した。
ITO透明電極付きガラス基板(50×50mm、約10Ω/cm)の一部(5×5mmの正方形)に、炭酸ガスレーザー(ビーム径200μm、パルス幅パルス幅20μs、パルス周波数24kHz、平均出力エネルギー60W、波長10.6μm)を照射部分の抵抗値が1kΩ/cm以上となるまで繰り返し照射した。
透明電極のパターニングを下記方法に代えた以外は実施例1と同様にして、本発明のエレクトロクロミック表示素子を作製した。
ITO透明電極付きガラス基板(50×50mm、約10Ω/cm)の一部(5×5mmの正方形)に、Xeランプ励起YAGレーザーから発振されたYAGレーザー (ビーム径30μm、パルス幅10ms、パルス周波数30Hz、平均出力エネルギー200W、波長1064nm)を照射部分の抵抗値が50Ω/cm以上となるまで繰り返し照射した。
〔透明電極のパターニング〕
フッ素をドープした酸化スズ透明電極付きガラス基板に、セロハンテープを用いて、5×5mmのマスク処理をした。
〔微粒子分散液の調整〕
実施例1と同様に調整した。
〔表示用電極〕
表示電極は以下のように作製した。上記のように作製した基板に上記の酸化チタンペーストをスピンコート法で厚さ約2μmになるように塗り、上記マスクを除去した後、400℃で1時間焼結させた。EC1を水に溶解させ0.04Mになるように溶液を調製し、この水溶液中に表示電極を浸漬させることでEC1を吸着させた。
実施例1と同様に作製した。
〔エレクトロクロミック表示素子の作製〕
上記構成物を用いて実施例1と同様な方法で作製した。
〔透明電極のパターニング〕
ITO透明電極付板に、セロハンテープを用いて、5×5mmのマスク処理をした。
〔微粒子分散液の調整〕
実施例1と同様に調整した。
表示電極は以下のように作製した。上で作製した基板に上記の酸化チタンペーストをスピンコート法で厚さ約2μmになるように塗り、上記マスクを除去した後、400℃で1時間焼結させた。EC1を水に溶解させそれぞれ0.04Mになるように溶液を調製し、この水溶液中に表示電極を浸漬させることでEC1を吸着させた。
実施例1と同様に作製した。
〔エレクトロクロミック表示素子の作製〕
上記構成物を用いて実施例1と同様な方法で作製した。
表示電極を負極に対向電極を正極に繋ぎ3.0Vの電圧を1秒間印加したところ、表示電極の微粒子層のある部分のみが赤紫色に発色した。この色は有機エレクトロクロミック化合物が発色したことに起因する。−1.0Vの電圧を1秒間印加すると赤紫色は消色して再び白色になった。
なお、素子の発消色測定は大塚電子株式会社製分光測色計LCD−5000を用いて拡散光を照射することで行った。電圧の印可には株式会社東方技研社製ファンクションジェネレーターFG−02を用いた。
各エレクトロクロミック素子の発消色試験の結果を以下に示す。ただし表1内で用いられる(内側)とは実施例においてレーザーにより加工された部位もしくは比較例においてマスクされた部位を表し(外側)とはそれ以外の部分を表す。
実施例3では発色の濃度が実施例1よりも低くなっている、すなわち階調表現が可能となっている。
それぞれの素子に形成されたパターンが画像消色時に認識可能かどうかを目視により判断した。評価は以下の通り。
○:目視では、パターンが全く見えない。
△:パターンがわずかに確認できる。
×:パターンがはっきりと確認できる。
Claims (5)
- 少なくとも透明導電膜付き基板からなる表示電極と導電膜付き基板からなる対向電極、エレクトロクロミック組成物を有するエレクトロクロミック表示素子であって、該透明電極の導電膜は、ITOまたはFTOにレーザーを照射し、該照射した部分の抵抗値を増加させて抵抗値に差があるパターンを形成したものであり、前記抵抗値の差により濃度階調を形成することを特徴とするエレクトロクロミック表示素子。
- 該エレクトロクロミック組成物が導電性または半導体性微粒子に有機エレクトロクロミック化合物を担持させたものであり、表示電極が、そのエレクトロクロミック組成物を電極上に形成して成ることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック表示素子。
- 有機エレクトロクロミック化合物を担持した導電性または半導体性前記微粒子の1次粒径が50nm以下であることを特徴とする請求項2に記載のエレクトロクロミック表示素子。
- 前記レーザーによるパターニングが、ライン状のパターニングであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエレクトロクロミック表示素子。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の表示素子を用いたことを特徴とする表示装置。
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