JP4736359B2 - フレネルレンズ、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 - Google Patents

フレネルレンズ、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばリアプロジェクションテレビなどの背面投射型ディスプレイ装置の透過型スクリーンに用いられるフレネルレンズに関するものである。
従来より、透過型スクリーンを備えた背面投射型ディスプレイ装置として知られるリアプロジェクションテレビは、光源としてのプロジェクタから投射される映像光を、反射鏡によって反射させて略長方形平板状をなす透過型スクリーンの背面に入射させることにより、この透過型スクリーンの前面側に位置する観察者が、透過型スクリーンを透過して出射する映像光を観察することができるように構成されたものである。
透過型スクリーンは、入射光の方向を整えて出射光とするフレネルレンズ部を有するフレネルレンズと、このフレネルレンズからの出射光をスクリーンの左右方向(水平方向)に拡散させる拡散レンズ部を有するレンチキュラーレンズシート(拡散レンズシート)と、このレンチキュラーレンズシートからの出射光をスクリーンの上下方向(垂直方向)に拡散させる拡散層とを備えている。
透過型スクリーンに用いられるフレネルレンズのレンズ本体は、レンズ基板における例えばレンチキュラーレンズシート側を向く片面に、同心円状に配列された複数の単位レンズからなるフレネルレンズ部がレンズ本体の出射面側に位置するように設けられて構成されており、このフレネルレンズの光軸(複数の単位レンズがなす同心円の中心)は、レンズ本体の中心と一致させられている。
また、透過型スクリーンに用いられるレンチキュラーレンズシートのシート本体は、シート基板におけるフレネルレンズ側を向く片面に、略平行に配列された複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)からなる拡散レンズ部がシート本体の入射面側に位置するように設けられて構成されている。
このような透過型スクリーンの背面に入射する映像光は、まず、フレネルレンズにより略平行光となり、次いで、レンチキュラーレンズシートによりスクリーンの左右方向に拡散するとともに拡散層によりスクリーンの上下方向に拡散する。これにより、スクリーン左右方向及び上下方向の視野角が制御される。
ここで、フレネルレンズのフレネルレンズ部は、複数の単位レンズが同心円状に配列されてなる周期構造であり、また、レンチキュラーレンズシートの拡散レンズ部も、複数のシリンドリカルレンズが略平行に配列されてなる周期構造であり、さらに、透過型スクリーン上に表示される映像の画素も一種の周期構造となっている。
そのため、これらの周期構造同士が重なりあうことによって、モアレと称される干渉縞が透過型スクリーン上で観察されてしまうことがあり、これを解決するための種々の試みが従来よりなされている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−280106号公報
ところで、以上のような透過型スクリーンに用いられるフレネルレンズについて、そのレンズ本体におけるフレネルレンズ部が設けられた出射面側とは反対の入射面側に、所定の光学機能を有する周期構造が設けられることがある。
とくに最近では、上記のような光軸とレンズ本体の中心とが一致したフレネルレンズではなく、光軸がレンズ本体の中心から外れたフレネルレンズを用いて透過型スクリーンを構成し、映像光を大きな入射角度で斜めに入射させることによってリアプロジェクションテレビの薄型化を図ることが考えられているため、上記所定の光学機能を有する周期構造の必要性が増してきている。
つまり、フレネルレンズのレンズ本体に対する映像光の入射角度が大きくなるのにしたがい、この映像光が略平坦な入射面において反射する割合が大きくなって、映像光のロスが大きくなってしまうという問題があることから、例えば映像光の反射ロスに起因した不具合を解消するためのプリズム部などの周期構造が必要になるのである。
しかしながら、従来では、このような所定の光学機能を有する周期構造がレンズ本体の入射面側に設けられたフレネルレンズに関して、その周期構造とフレネルレンズ部がなす周期構造との重なりに起因したモアレの発生について何ら考慮されていないのが現状であった。
なお、フレネルレンズ部がレンズ本体の入射面側に位置するように設けられ、入射光をフレネルレンズ部で全反射させることによってこの入射光の方向を整えて出射光とする全反射型フレネルレンズであっても、その出射面側に所定の光学機能を有する周期構造が設けられている場合には、上記と同様にモアレの問題が生じてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、レンズ本体の片面側に所定の光学機能を有する周期構造を設けた場合であっても、モアレの発生を確実に抑制することができるフレネルレンズと、このフレネルレンズを用いた透過型スクリーンと、この透過型スクリーンを用いた背面投射型ディスプレイ装置とを提供することを目的としている。
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明による背面投射型ディスプレイ装置は、入射光の方向を整えて出射光とするフレネルレンズ部が光の射出面側に設けられるとともに所定の光学機能を有する周期構造が光の入射面側に設けられたレンズ本体を有するフレネルレンズと、前記フレネルレンズの前記光の射出面側に設けられ、前記フレネルレンズからの前記出射光を拡散させる拡散レンズ部が設けられたシート本体を有する拡散レンズシートと、前記フレネルレンズの光軸上に配置され、前記フレネルレンズの前記光の入射面に映像光を投射する光源とを備え、前記周期構造は、頂角が略直角のプリズム構造であり、前記光源の位置および前記プリズム構造の入射面は、前記映像光が略垂直に入射し、前記フレネルレンズ部まで直進するように設定されており、前記周期構造のピッチPiと、前記フレネルレンズ部のピッチPfとの関係が、Pi≦Pf・3/4を満たしていることを特徴としている。
本発明のフレネルレンズでは、そのレンズ本体の一方の面側に設けられた周期構造であるフレネルレンズ部のピッチPfと、レンズ本体の他方の面側に設けられた所定の光学機能を有する周期構造のピッチPiとの関係を、上記の式を満たすように設定することにより、これらの周期を互いに遠ざけるようにしている。
そのため、このフレネルレンズを備えた透過型スクリーンによって構成される背面投射型ディスプレイ装置について、上記所定の光学機能を有する周期構造とフレネルレンズ部がなす周期構造との重なりに起因したモアレの発生を確実に抑制することができ、映像表示上での大きな不具合をなくすことができる。
また、本発明の透過型スクリーンにおいては、前記周期構造のピッチPiと、前記拡散レンズ部のピッチPlとの関係が、Pi≦Pl・3/4あるいはPi≧Pl・4/3を満たしていることが好ましく、さらに、本発明の背面投射型ディスプレイ装置においては、前記周期構造のピッチPiと、前記透過型スクリーン上に表示される映像の画素のピッチPgとの関係が、Pi≦Pg・3/4あるいはPi≧Pg・4/3を満たしていることが好ましい。
このような構成とすると、上記所定の光学機能を有する周期構造とフレネルレンズ部がなす周期構造との重なりに起因したモアレの発生だけではなく、上記所定の光学機能を有する周期構造と拡散レンズ部がなす周期構造や画素がなす周期構造との重なりに起因したモアレの発生を抑制することができ、映像表示上での大きな不具合をより確実になくすことができる。
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
本実施形態による背面投射型ディスプレイ装置としてのリアプロジェクションテレビ10は、図1に示すように、筐体11と、前面側(図1中の右側)を筐体11の外部へ露出させるとともに背面側(図1中の左側)を筐体11の内部へ露出させた略長方形平板状をなす透過型スクリーン20と、筐体11内に配置され、透過型スクリーン20の背面に対して映像光を投射する光源としてのプロジェクタ12と、同じく筐体11内に配置され、プロジェクタ12から投射される映像光の光路を偏向させる例えば2枚の反射鏡13,14とを備えている。
透過型スクリーン20は、図2に示すように、入射光の方向を整えて出射光とするフレネルレンズ部33を有するフレネルレンズ30と、このフレネルレンズ30からの出射光をスクリーンの左右方向(水平方向)に拡散させる拡散レンズ部44を有するレンチキュラーレンズシート(拡散レンズシート)40と、このレンチキュラーレンズシート40からの出射光をスクリーンの上下方向(垂直方向)に拡散させる拡散層50とを備えている。
これらフレネルレンズ30、レンチキュラーレンズシート40、拡散層50は、透過型スクリーン20の背面側(図2中の左側)から前面側(図2中の右側)にかけて順次配置されているとともに、互いに略平行となるように配置されている。
フレネルレンズ30のレンズ本体31は、図2及び図3に示すように、略長方形平板状をなすレンズ基板32におけるレンチキュラーレンズシート40側を向く片面(透過型スクリーン20の前面側を向く片面)に、フレネルレンズ部33がレンズ本体31の出射面側(一方の面側)に位置するように設けられ、かつ、レンズ基板32における透過型スクリーン20の背面側を向く片面に、所定の光学機能を有する周期構造34がレンズ本体31の入射面側(他方の面側)に位置するように設けられて構成されている。
フレネルレンズ部33は、複数の単位レンズ35が同心円状に配列されてなるものであり、各単位レンズ35は、後述するプロジェクタ12から投射された映像光を屈折させてこの映像光の方向を整えて略平行光として出射するための屈折面35Aを有している。
本実施形態において、フレネルレンズ部33の複数の単位レンズ35がなす同心円の中心を通ってレンズ本体31の法線に沿う方向、つまり、フレネルレンズ30の光軸P1は、図2に示すように、レンズ本体31の中心P2を通るレンズ本体31の短辺に沿う方向(スクリーン上下方向)においてレンズ本体31の長辺よりも外側でレンズ本体31から外れた位置を通るように配置されている。
所定の光学機能を有する周期構造34は、その一例として、複数の単位プリズム36が例えば同心円状に配列されてなるプリズム部34Aとなっており、各単位プリズム36は、後述するプロジェクタ12から投射された映像光を略垂直に入射させるための入射面36Aを有している。また、プリズム部34Aの複数の単位プリズム36がなす同心円の中心は、例えば上記の光軸P1と略一致させられている。
つまり、周期構造34が有する所定の光学機能とは、後述するが、フレネルレンズ30のレンズ本体31に対して大きな入射角度で入射するように見える映像光を、実際には、プリズム部34Aを構成する複数の単位プリズム36の入射面36Aに対して略垂直に入射させ、反射によって生じる映像光のロスを極力少なくする機能となっているのである。
さらに、複数の単位プリズム36を、それらがなす同心円の中心を中心とする放射方向の断面で見たときには、各単位プリズム36の頂角が略直角とされており、各単位プリズム36は断面直角三角形状をなしている。
また、本実施形態においては、周期構造34(プリズム部34A)のピッチPi、つまりプリズム部34Aを構成する複数の単位プリズム36の配列ピッチPiと、フレネルレンズ部33のピッチPf、つまりフレネルレンズ部33を構成する複数の単位レンズ35の配列ピッチPfとの関係が、以下の(1)式を満たしている。
Pi≦Pf・3/4あるいはPi≧Pf・4/3 …(1)
上記のような構成とされたフレネルレンズ30は、その光軸P1を例えば下方側に位置させるようにして透過型スクリーン20に備えられている。
そして、プロジェクタ12から投射される映像光を透過型スクリーン20の背面に入射させる、つまり、プロジェクタ12から投射される映像光を透過型スクリーン20の背面側に位置するフレネルレンズ30に入射させると、このフレネルレンズ30は、入射した映像光の方向を整えて略平行光としてからレンチキュラーレンズシート40に向けて出射する。
ここで、プロジェクタ12から投射される映像光の光路を反射鏡13,14によって偏向させていない状態を考えると、プロジェクタ12は、フレネルレンズ30の光軸P1上に配置されるために、図1中の2点鎖線で示すように透過型スクリーン20の背面に対向する領域から例えば下方側に外れた領域に配置された状態となっている。
そして、このような配置とされるプロジェクタ12から投射される映像光の光路を、透過型スクリーン20の背面に対向配置されるとともに透過型スクリーン20に対して略平行となるように配置される反射鏡14とさらにもう一つの反射鏡13とによって偏向させることにより、プロジェクタ12が、筐体11内において透過型スクリーン20と反射鏡14との間の領域から例えば下方側に外れた領域に配置されている。
また、フレネルレンズ30のレンズ本体31の中心P2を含むスクリーン上下方向の断面で見て図1から理解できるように、光軸P1上に配置されるプロジェクタ12から投射されてフレネルレンズ30のレンズ本体31に入射する映像光の最大入射角度θmax、つまり、レンズ本体31の一対の長辺のうちの光軸P1から離れた一方の長辺(図1における透過型スクリーン20の上側の端部に相当)に対して入射する映像光が光軸P1に対してなす傾斜角度θmaxは、例えばθmax≧60°を満たしている。
このような最大入射角度θmaxでフレネルレンズ30のレンズ本体31に入射する映像光を、上記プリズム部34Aは、その単位プリズム36の入射面36Aに対して略垂直に入射させるのであり、かつ、上記フレネルレンズ部33は、その単位レンズ35の屈折面35Aで屈折させて方向を整えて略平行光として出射するのである。
レンチキュラーレンズシート40のシート本体41は、図2及び図3に示すように、略長方形平板状をなすシート基板42におけるフレネルレンズ30側を向く片面(透過型スクリーン20の背面側を向く片面)に、拡散レンズ部44が設けられ、かつ、シート基板42における拡散層50側を向く片面(透過型スクリーン20の前面側を向く片面)に、遮光部45が設けられることによって構成されている。
拡散レンズ部44は、略半円柱状をなす複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)43が互いに略平行となるように配列されてなり、シート本体41の入射面側に位置させられている。
この拡散レンズ部44を構成する複数のシリンドリカルレンズ43は、その長さ方向をスクリーンの上下方向(垂直方向)に略一致させており、フレネルレンズ30から出射される映像光がレンチキュラーレンズシート40に入射すると、このレンチキュラーレンズシート40は、入射した映像光をスクリーンの左右方向(水平方向)で集光・拡散してストライプ状の光としてから拡散層50に向けて出射する。なお、図2においては、説明上分かりやすくするため、シリンドリカルレンズ43の長さ方向をスクリーンの上下方向(垂直方向)ではなく左右方向(水平方向)に略一致させて示してある。
また、本実施形態においては、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側に設けられた周期構造34(プリズム部34A)のピッチPiと、拡散レンズ部44のピッチPl、つまり拡散レンズ部44を構成する複数のシリンドリカルレンズ43の配列ピッチPlとの関係が、以下の(2)式を満たしている。
Pi≦Pl・3/4あるいはPi≧Pl・4/3 …(2)
遮光部(BS=ブラック・ストライプ)45は、複数のシリンドリカルレンズ43によるストライプ状の非集光部を遮光するように、シート本体41の出射面側に位置させられている。
これに対し、複数のシリンドリカルレンズ43によるストライプ状の集光部に対応する領域は、シート本体41の出射面側に位置させられた通過部46とされており、シリンドリカルレンズ43によって集光した映像光が、この通過部46を通過するようにして拡散することになる。
拡散層50は、略長方形平板状をなす基材中に拡散材が分散配置されることによって構成されており、レンチキュラーレンズシート40から出射される映像光が拡散層50に入射すると、この拡散層50は、入射した映像光をスクリーンの上下方向(垂直方向)へ拡散してから透過型スクリーン20の前面側に向けて出射する。
さらに、本実施形態においては、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側に設けられた周期構造34(プリズム部34A)のピッチPiと、上述したような透過型スクリーン20上に表示される映像の画素21(図3中の点線で示す)のピッチPg、つまりプロジェクタ12から投射された映像光がフレネルレンズ30及びレンチキュラーレンズシート40の作用によって透過型スクリーン20上に結像されてなる映像の画素21のピッチPgとの関係が、以下の(3)式を満たしている。
Pi≦Pg・3/4あるいはPi≧Pg・4/3 …(3)
以上のような構成とされた本実施形態によるリアプロジェクションテレビ10では、まず、透過型スクリーン20に用いられるフレネルレンズ30の光軸P1が、レンズ本体31の中心P2を通るレンズ本体31の短辺に沿う方向において、レンズ本体31から外れた位置を通るように配置されている。
そのため、フレネルレンズ30の光軸P1上に配置されるプロジェクタ12を、反射鏡13,14によって映像光の光路を偏向させていない状態において、透過型スクリーン20の背面に対向する領域から例えば下方側に外れた領域に配置することができている。
したがって、本実施形態によるリアプロジェクションテレビ10において、プロジェクタ12から投射される映像光の光路を透過型スクリーン20の背面に対向配置された反射鏡14によって偏向させるときには、この反射鏡14が透過型スクリーン20の背面に対して略平行となっていたとしても、プロジェクタ12を透過型スクリーン20と反射鏡14との間の領域から例えば下方側に外れた領域に配置することができる。
このように、透過型スクリーン20の背面に対向配置される反射鏡14を透過型スクリーン20に対して略平行となるように配置することができていると、従来では反射鏡14の傾斜の分だけ必要となっていた筐体11の奥行きが不必要になり、リアプロジェクションテレビ10のさらなる薄型化を実現することができる。
ここで、上記のように光軸P1が偏心したフレネルレンズ30を用いたことにより、このフレネルレンズ30のレンズ本体31に入射する映像光の入射角度が大きなっており、例えば、映像光の最大入射角度θmaxが60°以上となっている。
しかしながら、本実施形態では、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側に、所定の光学機能を有する周期構造34であるプリズム部34Aを設けたことによって、上記入射角度が大きくなることに起因した映像光の反射ロスの問題を解決することができている。
つまり、レンズ本体31に対して大きな入射角度で入射するように見える映像光は、実際には、プリズム部34Aを構成する複数の単位プリズム36の入射面36Aに対して略垂直に入射しているため、反射によって生じる映像光のロスを極力少なくして、透過型スクリーン20上に暗い画像が表示されてしまうのを防止することができるのである。
なお、ここで言う「略垂直」とは、映像光が単位プリズム36の入射面36Aに対して入射するときに、映像光と入射面36Aとの交差角が、90°±5°の範囲内に収まっていることである。
また、プリズム部34Aを構成する複数の単位プリズム36のそれぞれについて、その頂角が略直角とされていることから、隣接する単位プリズム36の入射面36Aに対して入射する映像光同士の間に無効光線を生じさせることをなくし、映像光のロスをより少なくすることができる。
なお、ここで言う「略直角」とは、単位プリズム36の頂角36Bが、90°±5°の範囲内に収まっていることである。
そして、本実施形態では、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側に設けられた周期構造34(プリズム部34A)のピッチPi、フレネルレンズ30のレンズ本体31の出射面側に設けられたフレネルレンズ部33のピッチPf、レンチキュラーレンズシート40の拡散レンズ部44のピッチPl、透過型スクリーン20上に表示される映像の画素21のピッチPgが、上記(1)〜(3)式を満たしている。
換言すれば、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側に設けられた周期構造34(プリズム部34A)の周期が、フレネルレンズ30のレンズ本体31の出射面側に設けられたフレネルレンズ部33がなす周期構造の周期、レンチキュラーレンズシート40の拡散レンズ部44がなす周期構造の周期、透過型スクリーン20上に表示される映像の画素21がなす周期構造の周期から十分に遠ざけられているのである。
そのため、本実施形態によるリアプロジェクションテレビ10では、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側に設けられた所定の光学機能を有する周期構造34と、フレネルレンズ30のレンズ本体31の出射面側に設けられたフレネルレンズ部33がなす周期構造、レンチキュラーレンズシート40の拡散レンズ部44がなす周期構造、透過型スクリーン20上に表示される映像の画素21がなす周期構造との重なりに起因したモアレの発生を確実に抑制することができ、映像表示上での大きな不具合をなくすことが可能となっている。
ここで、周期構造34のピッチPiは、これが大きくなりすぎると好ましくないため、上記(1)式においてはPi≦Pf・3/4を満たし、上記(2)式においてはPi≦Pl・3/4を満たし、上記(3)式においてはPi≦Pg・3/4を満たすように設定されるのがよい。
このような(1)〜(3)式を満たすピッチPi、Pf、Pl、Pgについて具体的な一例を示すと、透過型スクリーン20上に表示される映像の画素21のピッチPgが0.800mm、フレネルレンズ30のフレネルレンズ部33のピッチPfが0.062mm、レンチキュラーレンズシート40の拡散レンズ部44のピッチPlが0.098mmの場合、フレネルレンズ30の周期構造34のピッチPiは0.046mm以下に設定されていることが好ましい。
なお、周期構造34のピッチPiが小さくなればなるほど、この周期構造34を加工するときの加工精度が必要となって加工コストの増大を招いてしまうため、製造公差も考慮して、上記周期構造34のピッチPiを例えば0.045mm程度に設定することが好ましい。
また、本実施形態においては、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側に設けた周期構造34の一例としてプリズム部34Aを挙げているが、これに限定されることはなく、例えば、レンズ部や回折格子パターンや凹凸部などからなる周期構造34であってもよい。
周期構造34が有する所定の機能についても、映像光の反射ロスを少なくする機能だけに限定されることはなく、例えば、フレネルレンズ30のレンズ本体31に入射する映像光の入射角度を小さくするようにこの映像光を偏向させる機能であったり、スクリーン上下方向あるいは左右方向の視野角を拡大(制御)する機能であったり、映像光の反射に起因したゴースト像を防止する機能であってもよい。
以上のように様々な周期構造34が考えられるが、とくに、周期構造34とレンチキュラーレンズシート40の拡散レンズ部44がなす周期構造とが互いに略直交するような関係の場合、これら周期構造34と拡散レンズ部44がなす周期構造との重なりに起因したモアレの発生はないことから、上記(1)式及び(3)式を満たすように、上記ピッチPi、Pf、Pgを設定するだけでよい。
また、本実施形態においては、レンズ本体31の入射面側に周期構造34が設けられたフレネルレンズ30について説明しているが、これだけに限定されることはない。例えば、フレネルレンズ部33がレンズ本体31の入射面側に位置するように設けられ、入射光をフレネルレンズ部33で全反射させることによってこの入射光の方向を整えて出射光とする全反射型フレネルレンズ30であっても、その出射面側に所定の光学機能を有する周期構造34が設けられている場合には、上記(1)〜(3)式を満たすようにピッチPi、Pf、Pl、Pgを設定することで、モアレの問題を解消することができる。
さらに、本実施形態においては、透過型スクリーン20が、フレネルレンズ30からの出射光をスクリーンの左右方向に拡散させる拡散レンズシートとして、複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)43が略平行に配列されてなる拡散レンズ部44を有するレンチキュラーレンズシート40を備え、フレネルレンズ30からの出射光をスクリーンの上下方向に拡散させる拡散手段として、拡散層50を備えているようにしたが、上記のような拡散レンズシートだけに限定されることはない。
例えば、透過型スクリーン20が、フレネルレンズ30からの出射光をスクリーンの左右方向(水平方向)及び上下方向(垂直方向)に拡散させる拡散レンズシートとして、複数の単位レンズがマトリックス状に配列されてなる拡散レンズ部(ピッチPl)を有するマイクロレンズシートを備えているようにしてもよい。また、例えば、透過型スクリーン20が、フレネルレンズ30からの出射光をスクリーンの左右方向(水平方向)及び上下方向(垂直方向)に拡散させる拡散レンズシートとして、複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)が略平行に配列された第1のレンズアレイと複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)が略平行に配列された第2のレンズアレイとがそれらのシリンドリカルレンズの長さ方向を互いに交差させるように同一平面上に配置されてなる拡散レンズ部(ピッチPl)を有するクロスレンチレンズシートを備えているようにしてもよい。なお、これらの場合でも、必要に応じて透過型スクリーン20が拡散層50を備えていてもよい。
さらに、例えば、透過型スクリーン20が、フレネルレンズ30からの出射光をスクリーンの左右方向(水平方向)に拡散させる拡散レンズシートとして、映像光を反射して拡散させる複数の単位レンズが配列されてなる拡散レンズ部(ピッチPl)を有するプリズムレンズシートを備え、フレネルレンズ30からの出射光をスクリーンの上下方向(垂直方向)に拡散させる拡散手段として、拡散層50を備えているようにしてもよい。なお、プリズムレンズシートにおける複数の単位レンズの形状・配列によっては、必ずしも拡散層50を必要としない。
本発明の実施形態によるリアプロジェクションテレビの一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態による透過型スクリーンの一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態による透過型スクリーンの一例の要部を示す概略断面図である。
符号の説明
10 リアプロジェクションテレビ(背面投射型ディスプレイ装置)
12 プロジェクタ(光源)
20 透過型スクリーン
21 画素
30 フレネルレンズ
31 レンズ本体
32 レンズ基板
33 フレネルレンズ部
34 周期構造
34A プリズム部
35 単位レンズ
35A 屈折面
36 単位プリズム
36A 入射面
40 レンチキュラーレンズシート(拡散レンズシート)
43 シリンドリカルレンズ(単位レンズ)
44 拡散レンズ部
50 拡散層
P1 フレネルレンズの光軸
P2 フレネルレンズのレンズ本体の中心

Claims (3)

  1. 入射光の方向を整えて出射光とするフレネルレンズ部が光の射出面側に設けられるとともに所定の光学機能を有する周期構造が光の入射面側に設けられたレンズ本体を有するフレネルレンズと、
    前記フレネルレンズの前記光の射出面側に設けられ、前記フレネルレンズからの前記出射光を拡散させる拡散レンズ部が設けられたシート本体を有する拡散レンズシートと、
    前記フレネルレンズの光軸上に配置され、前記フレネルレンズの前記光の入射面に映像光を投射する光源と、
    を備え、
    前記周期構造は、頂角が略直角のプリズム構造であり、
    前記光源の位置および前記プリズム構造の入射面は、前記映像光が略垂直に入射し、前記フレネルレンズ部まで直進するように設定されており、
    前記周期構造のピッチPiと、前記フレネルレンズ部のピッチPfとの関係が、
    Pi≦Pf・3/4
    を満たしていることを特徴とする背面投射型ディスプレイ装置。
  2. 請求項1に記載の背面投射型ディスプレイ装置であって、
    前記周期構造のピッチPiと、前記拡散レンズ部のピッチPlとの関係が、
    Pi≦Pl・3/4
    を満たしていることを特徴とする背面投射型ディスプレイ装置。
  3. 請求項2に記載の背面投射型ディスプレイ装置であって、
    前記フレネルレンズと前記拡散レンズシートとからなる透過型スクリーンを有し、
    前記周期構造のピッチPiと、前記透過型スクリーン上に表示される映像の画素のピッチPgとの関係が、
    Pi≦Pg・3/4
    を満たしていることを特徴とする背面投射型ディスプレイ装置。
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