JP2006011117A - フレネルレンズ、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フレネルレンズ30のレンズ本体31の出射面側に、フレネルレンズ部33を設け、レンズ本体31の入射面側に、光軸上に配置されるプロジェクタから投射された映像光を略垂直に入射させる入射面36Aを有する単位プリズム36が配列されてなるプリズム部34を設ける。単位プリズム36の頂角36Bを略直角とする。
【選択図】 図3
Description
このような透過型スクリーンの背面に入射する映像光は、まず、フレネルレンズにより略平行光となり、次いで、レンチキュラーレンズシートによりスクリーンの左右方向に拡散するとともに拡散層によりスクリーンの上下方向に拡散する。これにより、スクリーン左右方向及び上下方向の視野角が制御される。
つまり、フレネルレンズの光軸上に配置されるプロジェクタから投射される映像光を、従来よりも大きな入射角度でフレネルレンズのレンズ本体に対して斜めに入射させることにより、リアプロジェクションテレビの薄型化を図ろうとしているのである。
この問題を解決するため、フレネルレンズ部がレンズ本体の入射面側に位置するように設けられ、入射光をフレネルレンズ部で全反射させることによってこの入射光の方向を整えて出射光とする全反射型フレネルレンズを用いることがあるが、このような全反射型フレネルレンズでは、形状が複雑で量産に適さないのに加えて、形状の複雑さによるノイズ光の増大を招いてしまう。
また、本発明による透過型スクリーンは、本発明のフレネルレンズと、前記フレネルレンズからの前記出射光を拡散させる拡散レンズシートとを備えていることを特徴としている。
また、本発明による背面投射型ディスプレイ装置は、本発明の透過型スクリーンと、前記フレネルレンズの光軸上に配置され、前記フレネルレンズに映像光を投射する光源とを備えていることを特徴としている。
ここで、上記のように光軸が偏心したフレネルレンズを用いたことにより、このフレネルレンズのレンズ本体に入射する映像光の入射角度が大きくなってしまう。しかしながら、本発明においては、フレネルレンズのレンズ本体の入射面側に上記プリズム部を設けたことにより、レンズ本体に対して大きな入射角度で入射するように見える映像光が、実際には、レンズ本体の入射面側に設けられたプリズム部における単位プリズムの入射面に対して略垂直に入射するようになっている。そのため、反射によって生じる映像光のロスを極力少なくして、透過型スクリーン上に暗い画像が表示されてしまうのを防止することができる。
さらに、本発明においては、前記プリズム部のピッチPiと、前記フレネルレンズ部のピッチPfとの関係が、Pi≦Pf・3/4あるいはPi≧Pf・4/3を満たしていることが好ましい。このような構成とすると、周期構造であるプリズム部と同じく周期構造であるフレネルレンズ部とが重なったときに生じるおそれのあるモアレと称される干渉縞の発生を確実に抑制することができる。
本実施形態による背面投射型ディスプレイ装置としてのリアプロジェクションテレビ10は、図1に示すように、筐体11と、前面側(図1中の右側)を筐体11の外部へ露出させるとともに背面側(図1中の左側)を筐体11の内部へ露出させた略長方形平板状をなす透過型スクリーン20と、筐体11内に配置され、透過型スクリーン20の背面に対して映像光を投射する光源としてのプロジェクタ12と、同じく筐体11内に配置され、プロジェクタ12から投射される映像光の光路を偏向させる例えば2枚の反射鏡13,14とを備えている。
これらフレネルレンズ30、レンチキュラーレンズシート40、拡散層50は、透過型スクリーン20の背面側(図2中の左側)から前面側(図2中の右側)にかけて順次配置されているとともに、互いに略平行となるように配置されている。
本実施形態において、フレネルレンズ部33の複数の単位レンズ35がなす同心円の中心を通ってレンズ本体31の法線に沿う方向、つまり、フレネルレンズ30の光軸P1は、図2に示すように、レンズ本体31の中心P2を通るレンズ本体31の短辺に沿う方向(スクリーン上下方向)においてレンズ本体31の長辺よりも外側でレンズ本体31から外れた位置を通るように配置されている。
また、本実施形態において、プリズム部34の複数の単位プリズム36がなす同心円の中心は、例えば上記の光軸P1と略一致させられている。
加えて、プリズム部34のピッチPi、つまりプリズム部34を構成する複数の単位プリズム36の配列ピッチPiは、フレネルレンズ部33のピッチPf、つまりフレネルレンズ部33を構成する複数の単位レンズ35の配列ピッチPfとの関係において、Pi≦Pf・3/4あるいはPi≧Pf・4/3を満たすようになっている。
そして、プロジェクタ12から投射される映像光を透過型スクリーン20の背面に入射させる、つまり、プロジェクタ12から投射される映像光を透過型スクリーン20の背面側に位置するフレネルレンズ30に入射させると、このフレネルレンズ30は、入射した映像光の方向を整えて略平行光としてからレンチキュラーレンズシート40に向けて出射する。
そして、このような配置とされるプロジェクタ12から投射される映像光の光路を、透過型スクリーン20の背面に対向配置されるとともに透過型スクリーン20に対して略平行となるように配置される反射鏡14とさらにもう一つの反射鏡13とによって偏向させることにより、プロジェクタ12が、筐体11内において透過型スクリーン20と反射鏡14との間の領域から例えば下方側に外れた領域に配置されている。
このような最大入射角度θmaxでフレネルレンズ30のレンズ本体31に入射する映像光を、上記プリズム部34は、その単位プリズム36の入射面36Aに対して略垂直に入射させるのであり、かつ、上記フレネルレンズ部33は、その単位レンズ35の屈折面35Aで屈折させて方向を整えて略平行光として出射するのである。
この拡散レンズ部44を構成する複数のシリンドリカルレンズ43は、その長さ方向をスクリーンの上下方向(垂直方向)に略一致させており、フレネルレンズ30から出射される映像光がレンチキュラーレンズシート40に入射すると、このレンチキュラーレンズシート40は、入射した映像光をスクリーンの左右方向(水平方向)で集光・拡散してストライプ状の光としてから拡散層50に向けて出射する。なお、図2においては、説明上分かりやすくするため、シリンドリカルレンズ43の長さ方向をスクリーンの上下方向(垂直方向)ではなく左右方向(水平方向)に略一致させて示してある。
これに対し、複数のシリンドリカルレンズ43によるストライプ状の集光部に対応する領域は、シート本体41の出射面側に位置させられた通過部46とされており、シリンドリカルレンズ43によって集光した映像光が、この通過部46を通過するようにして拡散することになる。
そのため、フレネルレンズ30の光軸P1上に配置されるプロジェクタ12を、反射鏡13,14によって映像光の光路を偏向させていない状態において、透過型スクリーン20の背面に対向する領域から例えば下方側に外れた領域に配置することができている。
このように、透過型スクリーン20の背面に対向配置される反射鏡14を透過型スクリーン20に対して略平行となるように配置することができていると、従来では反射鏡14の傾斜の分だけ必要となっていた筐体11の奥行きが不必要になり、リアプロジェクションテレビ10のさらなる薄型化を実現することができる。
しかしながら、本実施形態では、フレネルレンズ30のレンズ本体31の入射面側にプリズム部34を設けたことによって、上記入射角度が大きくなることに起因した映像光の反射ロスの問題を解決することができている。
なお、ここで言う「略垂直」とは、映像光が単位プリズム36の入射面36Aに対して入射するときに、映像光と入射面36Aとの交差角が、90°±5°の範囲内に収まっていることである。
なお、ここで言う「略直角」とは、単位プリズム36の頂角36Bが、90°±5°の範囲内に収まっていることである。
そのため、複数の単位プリズム36が配列されてなる周期構造であるプリズム部34と、複数の単位レンズ35が配列されてなる周期構造であるフレネルレンズ部33とが、レンズ本体31の両面側にそれぞれ設けられて重なっていたとしても、透過型スクリーン20上にモアレと称される干渉縞が発生するのを確実に抑制することができる。
12 プロジェクタ(光源)
20 透過型スクリーン
30 フレネルレンズ
31 レンズ本体
32 レンズ基板
33 フレネルレンズ部
34 プリズム部
35 単位レンズ
35A 屈折面
36 単位プリズム
36A 入射面
40 レンチキュラーレンズシート(拡散レンズシート)
50 拡散層
P1 フレネルレンズの光軸
P2 フレネルレンズのレンズ本体の中心
Claims (5)
- 入射光の方向を整えて出射光とするフレネルレンズ部が出射面側に設けられた略長方形平板状のレンズ本体を有し、光軸が前記レンズ本体の中心を通る前記レンズ本体の短辺に沿う方向において前記中心から外れた位置を通るように配置されたフレネルレンズであって、
前記レンズ本体の入射面側に、前記光軸上に配置される光源から投射された映像光を略垂直に入射させる入射面を有する単位プリズムが配列されてなるプリズム部が設けられていることを特徴とするフレネルレンズ。 - 請求項1に記載のフレネルレンズであって、
前記単位プリズムの頂角が略直角とされていることを特徴とするフレネルレンズ。 - 請求項1または請求項2に記載のフレネルレンズであって、
前記プリズム部のピッチPiと、前記フレネルレンズ部のピッチPfとの関係が、
Pi≦Pf・3/4あるいはPi≧Pf・4/3
を満たしていることを特徴とするフレネルレンズ。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のフレネルレンズと、
前記フレネルレンズからの前記出射光を拡散させる拡散レンズシートとを備えていることを特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項4に記載の透過型スクリーンと、
前記フレネルレンズの光軸上に配置され、前記フレネルレンズに映像光を投射する光源とを備えていることを特徴とする背面投射型ディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004189304A JP2006011117A (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | フレネルレンズ、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 |
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2004
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