JP2008122621A - プリズムシート、透過型スクリーン、背面投射型表示装置 - Google Patents

プリズムシート、透過型スクリーン、背面投射型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】外光によるコントラストの低下を防止できるプリズムシート、及び、これを備えた透過型スクリーン、背面投射型表示装置を提供する。
【解決手段】シートの外部であり、シート面の中央を通る直線上に位置する点Pを中心点として、入射面111a−1と全反射面111a−2とを備えた単位プリズム形状111aを同心円状に多数配列し、単位プリズム形状111a間に第3の面111a−3が形成されたプリズムシート110とすることにより実現した。第3の面111a−3は、単位プリズム形状111a間であって、映像光Lが通過しない領域に形成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、投射された映像光を観察面側に出射して観察可能に表示する透過型スクリーンに用いられるプリズムシート、及び、これを用いた透過型スクリーン、背面投射型表示装置に関するものである。
従来、リアプロジェクションテレビ等の背面投射型表示装置では、光源からスクリーンまでの必要な投射距離を確保するために、光源から投射された映像光をミラーで反射させてスクリーンに投射するという手法が用いられている。
近年、薄型テレビの普及に伴い、リアプロジェクションテレビ等の背面投射型表示装置の薄型化が要求されるようになり、薄型化を実現するために、スクリーンの下方に配置された光源から投射される映像光の主光軸が、スクリーン面の法線と角度をなし、従来の背面投射型表示装置に使用される投射光学系よりも映像光のスクリーン面への入射角度が大きい偏心投射光学系が用いられるようになった。
このような偏心投射光学系を用いた場合、背面投射型表示装置を薄型化するにしたがい、スクリーンの中央を通る法線と、このスクリーンの中央に入射する映像光の主光軸とがなす角度が大きくなる。従来のリアプロジェクションテレビでは、映像光を投射する光源は、スクリーンの下方に配置され、映像光を下方から斜めに投射するため、リアプロジェクションテレビの筐体の下部が大きくなり、デザイン性が損なわれるという問題があった。そのため、投射距離を保ちつつ、リアプロジェクションテレビのデザイン性を向上させるために、光源から投射される映像光をミラー等で反射させ、スクリーンに対して上方から斜めに投射する形態としたいという要望があった。
また、偏心投射光学系を使用した場合、スクリーン面への映像光の入射角度は、従来よりも大きくなる。従って、映像光が、そのような大きな入射角度で入射した場合にも、スクリーン面の法線方向に出射可能とするために、背面投影スクリーンの入射面側に、全反射面を有し円弧状に延在する多数のプリズムを同心円状に配置して構成されたプリズム群を設けることが知られている(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載のプリズム群を備えた背面投影スクリーンを用いて、背面投影スクリーンに上方から映像光を投射するリアプロジェクションテレビとした場合には、背面投影スクリーンの観察面側の上方から、照明光等の不要な光(以下、外光と呼ぶ)が入射すると、外光の一部が個々のプリズムの各面で屈折した後に観察面側に出射され、映像のコントラストが低下するという問題があった。
特開昭61−208041号公報
本発明の課題は、外光によるコントラストの低下を防止できるプリズムシート、及び、これを備えた透過型スクリーン、背面投射型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、光が入射する入射面(111a−1)と、前記入射面から入射した
光の少なくとも一部を全反射する全反射面(111a−2)とを備える単位プリズム形状(111a)が入射側に多数配列され、隣接する前記単位プリズム形状間に形成された第3の面(111a−3)を有すること、を特徴とするプリズムシート(110)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のプリズムシートにおいて、前記第3の面(111a−3)は、前記全反射面(111a−2)側の端部が前記入射面(111a−1)側の端部よりも出射側となるように傾斜していること、を特徴とするプリズムシート(110)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のプリズムシートにおいて、前記単位プリズム形状(111a)は、シートの外部に位置する点を中心点(P)として同心円状に配列されており、前記第3の面(111a−1)は、前記中心点側の端部が反対側の端部よりも出射側となるように傾斜していること、を特徴とするプリズムシート(110)である。
請求項4の発明は、請求項3に記載のプリズムシートにおいて、前記中心点(P)は、使用状態におけるシートの上方に位置すること、を特徴とするプリズムシート(110)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のプリズムシート(110)と、前記プリズムシートより出射側に設けられ、光を拡散する拡散部(120,220)と、を備える透過型スクリーン(100,200)である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の透過型スクリーン(100,200)と、前記透過型スクリーンに映像光(L)を投射する光源部(20)と、を備える背面投射型表示装置(1)である。
請求項7の発明は、請求項6に記載の背面投射型表示装置において、前記映像光(L)は、前記透過型スクリーン(100,200)に対して、スクリーン面の中心を通る法線よりも上方から入射すること、を特徴とする背面投射型表示装置(1)である。
請求項8の発明は、請求項6又は請求項7に記載の背面投射型表示装置において、前記第3の面(111a−3)は、前記入射面(111a−1)の前記映像光(L)が入射する領域及び前記全反射面(111a−2)の前記映像光が全反射する領域よりも出射側に形成されており、前記映像光が通過しないこと、を特徴とする背面投射型表示装置(1)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)プリズムシートは、光が入射する入射面と、入射面から入射した光の少なくとも一部を全反射する全反射面とを備える単位プリズム形状が入射側に多数配列され、隣接する単位プリズム形状間に形成された第3の面を有するので、大きな入射角度で入射した光をシート面の法線方向へ出射することができ、かつ、出射側から入射した外光のうち、単位プリズム形状の全反射面で反射して出射側へ戻る外光を低減させることができ、コントラストを向上できる。
(2)第3の面は、全反射面側の端部が入射面側の端部よりも出射側となるように傾斜しているので、出射側から入射した外光を出射側へ戻すことなく、入射側へ出射させることができる。
(3)単位プリズム形状は、シートの外部に位置する点を中心点として同心円状に配列されており、第3の面は、中心点側の端部が反対側の端部よりも出射側となるように傾斜しているので、入射した光をシート面の法線方向へ出射させることができる。
(4)中心点は、使用状態におけるシートの上方に位置するので、入射面に対して上方から大きな入射角度で入射する光を、シート面の法線方向へ向けて出射することができ、また、出射側のシート面に対して上方から入射した外光が全反射面で反射して再び出射側へ
出射することを防止できる。
(5)本発明によるプリズムシートと、プリズムシートより出射側に設けられ、光を拡散する拡散部とを備える透過型スクリーンであるので、出射側から入射する外光が、再び出射側へ出射して表示される映像光のコントラストが低下することを防止でき、良好な映像を表示できる。
(6)本発明による透過型スクリーンと、透過型スクリーンに映像光を投射する光源部とを備える背面投射型表示装置であるので、外光によるコントラストの低下がなく、良好な映像を表示できる。
(7)映像光は、透過型スクリーンに対して、スクリーン面の中心を通る法線よりも上方から入射するので、外光によってコントラストを低下させることなく、リアプロジェクションテレビの筐体の透過型スクリーンの下部となる部分を小さくでき、デザイン性の良好な、高品位な背面投射型表示装置とすることができる。
(8)第3の面は、入射面の映像光が入射する領域及び全反射面の映像光が全反射する領域よりも出射側に形成されており、映像光が通過しないことを特徴とするので、映像光の光量を損失することなく、外光によるコントラストの低下を防止でき、明るく、コントラストも良好な映像を表示できる。
本発明は、外光による映像のコントラストの低下を防止できるプリズムシート、及び、これを備えた透過型スクリーン、背面投射型表示装置を提供するという目的を、シートの外部であり、シートの中央を通る直線上に位置する点Pを中心点として、入射面と全反射面と第3の面とを備えた単位プリズム形状を同心円状に多数配列することにより実現した。
図1は、実施例1のリアプロジェクションテレビ1を示す図である。
本実施例のリアプロジェクションテレビ1は、透過型スクリーン100,光源装置20,ミラー部30等を備えた背面投射型表示装置である。本実施例のリアプロジェクションテレビ1では、DMD(Digital Micromirror Device)を用いた単管方式の光源装置20から投射された映像光Lは、ミラー部30によって透過型スクリーン100に投射され、映像が表示される。
また、本実施例のリアプロジェクションテレビ1は、透過型スクリーン100に対して、映像光Lが上方から斜めに入射する偏心投射光学系を用いている。
なお、図1中に、破線で示す光源装置21は、本実施例のリアプロジェクションテレビ1において、ミラー部30等で映像光Lを反射させないで透過型スクリーン100に投射する場合に想定される位置に配置された仮想の光源装置である。本実施例のリアプロジェクションテレビ1では、ミラー部30で映像光Lを反射することにより、光源装置20から映像光Lを投射しても、光源装置21から投射した場合と同様の投射距離、入射角度等で映像光Lを透過型スクリーン100に入射させることができる。
図2は、実施例1の透過型スクリーン100の斜視図である。なお、理解を容易にするために、図2において、光源装置20は、ミラー部30等で映像光Lを反射させないで透過型スクリーン100に投射する場合に想定される仮想の光源装置21の位置に示してある。
本実施例の透過型スクリーン100は、プリズムシート110と、レンチキュラーレンズシート120とを備えている。
プリズムシート110は、映像光Lの光源側(入射側)に設けられ、光源側の面に単位プリズム形状111aが多数配列されている。本実施例では、プリズムシート110は、光透過性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を用いて形成されたシート状の部材を基材層112とし、基材層112の入射側の面に単位プリズム形状111aを多数配列して形成されたプリズム層111が形成された形態となっている。
図3は、プリズム層111の断面図である。
単位プリズム形状111aは、紫外線硬化型樹脂を用いて形成され、入射面111a−1、全反射面111a−2を有し、隣接する単位プリズム形状間に第3の面111a−3が形成されている。単位プリズム形状111aは、透過型スクリーン100の使用状態における垂直方向に平行、かつ、スクリーンの法線に平行な方向の断面での断面形状が略三角形状である。
この単位プリズム形状111aは、図2に示すように、プリズムシート110の外部に位置する点Pを中心として、同心円状に配列されている。この点Pは、プリズムシート110のシート面の延長上であって、プリズムシート110の水平方向の幅の中央を通り、プリズムシート110の使用状態における垂直方向(上下方向)に伸びる直線上にあり、本実施例では、プリズムシート110の上方に位置している。
図3に戻って、入射面111a−1は、光が入射する面であり、本実施例では、単位プリズム形状111aの上側(透過型スクリーン100の使用状態における上方側)の面である。全反射面111a−2は、入射面111a−1から入射した光の少なくとも一部を全反射する面であり、本実施例では、単位プリズム形状111aの下側(透過型スクリーン100の使用状態における下方側)の面である。
第3の面111a−3は、隣接する単位プリズム形状の間の観察面側(出射側)に凹となった谷部分に形成された面である。この第3の面111a−3は、入射面111a−1側の端部よりも隣接する単位プリズム形状111aの全反射面111a−2側の端部の方が観察面側となるように、つまり、第3の面111a−3の点P側(第3の面111a−3の上側)の端部が反対側(第3の面111a−3の下側)の端部よりも観察面側となるように傾斜している。
本実施例の単位プリズム形状111aでは、第3の面111a−3は、図3に示すように、単位プリズム形状111a間の入射面111a−1と全反射面111a−2との谷部分を埋めるように形成されている。
本実施例では、単位プリズム形状のレンズ角α=53.3°、頂角β=45°、配列されるピッチW=0.112mmである。
レンチキュラーレンズシート120は、図2に示すように、プリズムシート110より観察面側に設けられた光学シートであり、映像光を拡散する作用を有する拡散部である。
レンチキュラーレンズシート120は、レンズ層121,支持層122等を有しており、主に透過型スクリーン100の使用状態における水平方向に光を拡散する作用を有する。
レンズ層121は、単位レンズ121a,光吸収層121bを有している。
単位レンズ121aは、断面に略楕円形状の一部を有し、光源側(入射側)に突出した形状であり、その長手方向が透過型スクリーン100の垂直方向に一致し、水平方向に多数配列されている。光吸収層121bは、レンズ層121の観察面側(出射側)の面の映像光の通過しない領域に、透過型スクリーン100の垂直方向に延在して縞状に形成されている。
支持層122は、レンズ層121を支持するための層であり、本実施例では、PET樹脂を用いたシート状の部材である。支持層122とレンズ層121とは、不図示の接合層によって接合されて一体となっている。なお、本実施例では、支持層122は、PET樹脂を用いて形成される例を示したが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂やMS(メタ
クリレート−スチレン)樹脂等を用いて形成してもよい。
図4は、実施例1のプリズムシート110,比較例のプリズムシート310に入射する映像光の進み方を示す図である。図4(a)は、比較例のプリズムシート310に入射する映像光の進み方を示す図であり、図4(b)は、実施例1のプリズムシート110に入射する映像光の進み方を示す図である。
ここで、本実施例のプリズムシート110と比較例のプリズムシート310とを用意し、入射する映像光の進み方を比較した。本実施例のプリズムシート110及び比較例のプリズムシート310に投射された映像光は、各プリズムシートのシート面に対して、入射角度70°で入射する場合を示している。
比較例のプリズムシート310は、本実施例のプリズムシート110と略同様の形状であり、基材層312と単位プリズム形状311aが多数配列されたプリズム層311とを有するが、隣接する単位プリズム形状311a間に第3の面が形成されていない点が異なる。従って、本実施例と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。なお、比較例のプリズムシート310の単位プリズム形状311aが配列されるピッチは、本実施例のプリズムシート110と同様である。
図4に示すように、本実施例のプリズムシート110,比較例のプリズムシート310ともに、入射面111a−1,311a−1に入射した映像光Lは、全反射面111a−2,311a−2で全反射され、スクリーン面(シート面)の法線方向に出射している。
図4(b)に示すように、このとき、本実施例のプリズムシート110に入射した映像光Lは、第3の面111a−3には入射しておらず、かつ、入射面111a−1から入射した映像光Lは、第3の面111a−3では全反射していない。そのため、第3の面を設けたことによる映像光への影響はない。
次に、本実施例のプリズムシート110及び比較例のプリズムシート310に入射する外光について比較する。
図5は、比較例のプリズムシート310に入射した外光の進み方を示す図である。
図6は、実施例1のプリズムシート110に入射した外光の進み方を示す図である。
図5,図6は、比較例のプリズムシート310,実施例1のプリズムシート110の観察面側から、各シート面に対して、上方から入射角度70度で外光を入射させたときの外光の進み方を示している。
なお、透過型スクリーンとしては、各プリズムシートの観察面側にレンチキュラーレンズシート120が設けられるが、理解を容易にするために、各プリズムシートのみを用いてシミュレーションした。レンチキュラーレンズシート120は、透過型スクリーン100の使用状態における主に水平方向に光を拡散する作用を有しているが、垂直方向へは作用しない。従って、入射角度70°で透過型スクリーン100の観察面側から入射した光は、略その角度を保ったまま、各プリズムシートに入射すると考えてよい。
図5に示すように、比較例のプリズムシート310の観察面側上方から入射角度70°で入射した外光Gは、一部は単位プリズム形状311aの全反射面311a−2から出射し(外光G1)、その一部は再び隣接する単位プリズム形状311aの入射面311a−1に入射して全反射面311a−2から光源側へ出射する(外光G2)。しかし、比較例のプリズムシート310に入射した外光Gの一部は、単位プリズム形状311aの全反射面311a−2から出射し、隣接する単位プリズム形状311aに入射,出射を数回繰り返した後に、全反射面311a−2で全反射して観察面側へ出射する(外光G3)。
通常、リアプロジェクションテレビの筐体内は黒色等に着色されたり、黒色等の起毛が貼付されたりしているため、比較例のプリズムシート310の光源側へ出射した外光G1,G2は、吸収される。しかし、観察面側へ出射した外光G3は、レンチキュラーレンズ
シート120を透過して、観察者側へ到達してしまう。
そのため、この比較例のプリズムシート310と本実施例と同様のレンチキュラーレンズシート120とを組み合わせて透過型スクリーンとし、リアプロジェクションテレビに用いて実際に照明光等の外光が存在する状況で観察したところ、このような外光G3によって、表示される映像のコントラストが損なわれていた。
一方、図6に示すように、本実施例のプリズムシート110では、観察面側から入射角度70°で入射した外光Gは、全反射面111a−2から光源側に出射し、一部はそのまま筐体内で吸収され(外光G4)、一部は隣接する単位プリズム形状111aの入射面111a−1へ入射し、その単位プリズム形状111aの全反射面111a−2から光源側へ再び出射して、リアプロジェクションテレビ1の筐体内で吸収される(外光G5)。そして、比較例のプリズムシート310で生じたような、観察面側へ出射する外光は、発生しない。
これは、第3の面111a−3を設けたことにより、全反射面111a−2の観察面側(単位プリズム形状111aの谷部側)から出射した外光が、隣接する単位プリズム形状111aの入射面111a−1に入射することなく光源側へ出射することができ、全反射面111a−2の最も観察面側から出射した外光が、隣接する単位プリズム形状111aに入射した場合にも、その単位プリズム形状111aの光源側へ入射し、かつ、全反射面111a−2に対して臨界角以下の小さな角度で入射して全反射せずに光源側へ出射するからである。
そのため、プリズムシート110の観察面側から入射した外光Gは、リアプロジェクションテレビ1の筐体内へと出射され、筐体内の黒色塗料や起毛等で吸収される。
よって、プリズムシート110を備えた本実施例の透過型スクリーン100及びリアプロジェクションテレビ1では、照明光等の外光によって映像のコントラストが低下することなく、明るく、コントラストの良好な鮮明な映像が得られた。
以上説明したように、本実施例によれば、照明光等の上方からの外光が入射した場合にも、映像のコントラストを良好に保ち、鮮明な映像を表示できる。
また、第3の面は、映像光が通過しないので、光源部から投射された映像光をシート面の略法線方向へ出射させることができ、映像光の光路を妨げたり出射方向に影響を与えたりすることがない。従って、映像光の光量を損なうことなく明るい映像を表示できる。
さらに、リアプロジェクションテレビの薄型化、デザイン性向上を図ることができる。
図7は、実施例2の透過型スクリーン200を示す斜視図である。
実施例2の透過型スクリーン200は、実施例1に示したプリズムシート110の観察面側に、光を拡散する拡散部として拡散光学層222を有する拡散光学シート220が積層されており、1枚のスクリーンとして構成されている点等が異なる。従って、前述の実施例1と同様の機能を果たす部分には同一の記号を付して、重複する説明を適宜省略する。
実施例2の透過型スクリーン200は、プリズムシート110,拡散光学シート220,プリズムシート110と拡散光学シート220とを接合する接合層230、支持板240等を有している。
図8は、拡散光学シート220を説明する図である。図8(a)は、拡散光学シート220を観察面側から見た斜視図であり、図8(b)は、図8(a)中に示す矢印AAでの断面図である。
拡散光学シート220は、拡散光学層222と、拡散光学層222を形成する基材とな
る基材層221とを有している。基材層221は、実施例1のプリズムシート110に用いた基材層112と同様に、PET樹脂を用いて形成されたシート状の部材である。
拡散光学層222は、基材層221の観察面側に形成され、単位光学形状222aと光吸収部222bとが、スクリーン面に沿って透過型スクリーンの垂直方向に交互に多数配列され、形成されている。
単位光学形状222aは、紫外線硬化型樹脂を用いて形成され、その断面形状が略台形形状であって、観察面側に突出した形状である。単位光学形状222aは、その長手方向がスクリーンの垂直方向と一致し、スクリーンの水平方向に多数配列されている。
なお、本実施例では、単位光学形状222aは、紫外線硬化型樹脂を用いて形成される例を示したが、これに限らず、電離放射線硬化型樹脂等の他の光硬化型樹脂を用いてもよいし、光透過性を有する熱可塑性樹脂等を用いてもよい。
光吸収部222bは、光を吸収する作用を有し、単位光学形状222aよりも屈折率が低く、黒色等に着色された紫外線硬化型樹脂用いて、単位光学形状222a間に形成されている。
接合層230は、拡散光学シート220とプリズムシート110とを一体に接合する層である。この接合層230は、感圧粘着型のアクリル樹脂により形成され、その厚さは20μmである。なお、本実施例では、接合層230は、感圧粘着型のアクリル樹脂としたが、例えば、アクリル酸エステル樹脂や、フェノール系樹脂等を用いてもよく、特に限定しない。また、接合方法も、熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型、熱可塑型等を用いてもよく、さらに、その厚さは、5〜200μmの範囲内が望ましい。
支持板240は、拡散光学シート220よりも観察面側に配置され、接合層231によって拡散光学シート220と一体に接合されている。接合層231は、上述した接合層230と同様に、感圧粘着型のアクリル樹脂により形成され、その厚さは20μmである。
本実施例の支持板240は、アクリル樹脂によって形成された厚さ2mmの板状の部材であり、透過型スクリーン200のスクリーンとしての平面性を保つ機能を有している。また、拡散光学シート220よりも観察面側に積層することにより、単位光学形状222a及び光吸収部222bの破損を防止する機能も有している。
なお、本実施例では、支持板240は、アクリル樹脂を用いて形成される例を示したが、MS樹脂等を用いてもよい。また、プリズムシート110と拡散光学シート220を接合した状態でスクリーンとしての平面性を維持できるならば、支持板240を用いなくともよい。
本実施例によれば、拡散光学シート220は、観察面側に光吸収部222bが配列されており、観察面側から入射した照明光等の外光を光吸収部222bによって吸収させることが出来るので、外光の映り込み防止効果が期待でき、また、プリズムシート110に入射する外光量を低減することができる。
また、プリズムシート110と拡散光学シート220とを積層して1枚の透過型スクリーン200としたので、それぞれ別体として組み合わせて1組の透過型スクリーンとした場合に温度や湿度等の変化によって生じ易いシート間の浮きは、生じない。従って、シート間の浮き等に起因する像ぼけが生じ難く、平面性が高く、良好な映像を表示できる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)実施例1において、プリズムシート110よりも観察面側に設けられる拡散部として、プリズムシート110とは別体のレンチキュラーレンズシート120が設けられる例を示したが、これに限らず、例えば、実施例2に示した拡散光学シート220と同様の形態の光学シートを、プリズムシート110の観察面側に別体として配置し、1組の透過型
スクリーンとしてもよい。
また、水平方向に拡散する作用を有した光学シートと、垂直方向に拡散する作用を有した光学シートとを組み合わせて拡散部として用いて、視野角の向上とコントラストの向上を図ってもよい。
(2)実施例2において、拡散部として、水平方向に光を拡散する拡散光学シート220をプリズムシート110の観察面側に積層する例を示したが、これに限らず、例えば、単位光学形状222aと同様の形状の単位光学形状が、その長手方向がスクリーンの水平方向に一致して配置され、スクリーン面に沿って垂直方向に単位光学形状と光吸収部とが交互に配列された拡散光学層を有する第2の拡散光学シートと、拡散光学シート220とをプリズムシート110の観察面側に積層して、1枚の透過型スクリーンとしてもよい。
上述のような第2の拡散光学シートは、拡散光学シート220が光を拡散する方向に対して直交する方向に光を拡散するので、透過型スクリーンの視野角の向上が期待できる。また、外光吸収作用もあり、外光の映り込みやコントラストの低下を防止できる。
(3)各実施例において、第3の面111a−1は、平面である例を示したが、これに限らず、例えば、曲面であってもよいし、いくつかの平面又は曲面を用いて形成されてもよいし、曲面と平面とを組み合わせて形成されていてもよい。
また、各実施例において、第3の面111a−1は、全反射面111a−2側の端部が入射面111a−2側の端部よりも観察面側となるように傾斜している例を示したが、これに限らず、例えば、シート面に平行であってもよい。
(4)各実施例において、光源装置20は、DMDを用いた単管方式の光源装置である例を示したが、これに限らず、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)を用いた光源装置や、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等を用いた反射型の光源装置を用いてもよい。
(5)各実施例において、映像光Lは、透過型スクリーン100,200に対して上方から斜めに入射する例を示したが、これに限らず、例えば、透過型スクリーン100,200の使用状態を各実施例とは上下反対方向とし、映像光Lを透過型スクリーン100,200に対して下方から投射してもよい。この場合、下方から透過型スクリーン100,200に入射する外光に対するコントラストの低下防止効果が得られる。よって、照明光等の主となる外光の位置等、透過型スクリーンが使用される環境によって、適宜選択してよい。
(6)実施例2において、光吸収部222bは、単位光学形状222aよりも屈折率の低い樹脂を着色して用いる例を示したが、これに限らず、例えば、黒色等の微小ビーズを単位光学形状222aよりも屈折率の低い樹脂に混練して形成してもよいし、黒色インク等を単位光学形状222aの斜面部分に塗布して形成してもよい。
(7)実施例2において、プリズムシート110と拡散光学シート220とが接合層230によって接合されている例を示したが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂等で形成された1枚の基材層の光源側にプリズム層111を形成し、観察面側に拡散光学層222を形成してもよい。
(8)各実施例において、透過型スクリーン100,200の最も観察面側に、反射防止,紫外線吸収,防眩,帯電防止,防汚,ハードコート,着色,減光,センサ等の機能を有した前面板等を設けたり、それらの機能を有する層を積層したりする等して、透過型スクリーンの機能性の向上を図ってもよい。
(9)各実施例において、基材層112は、PET樹脂を用いる例を示したがこれに限らず、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いてもよい。
実施例1のリアプロジェクションテレビ1を示す図である。 実施例1の透過型スクリーン100の斜視図である。 プリズム層111の断面図である。 実施例1のプリズムシート110,比較例のプリズムシート310に入射する映像光の様子を示す図である。 比較例のプリズムシート310に外光が入射する様子を示す図である。 実施例1のプリズムシート110に外光が入射する様子を示す図である。 実施例2の透過型スクリーン200を示す斜視図である。 拡散光学シート220を説明する図である。
符号の説明
1 リアプロジェクションテレビ
10 透過型スクリーン
20 光源装置
30 ミラー部
110 プリズムシート
111a 単位プリズム形状
111a−1 入射面
111a−2 全反射面
111a−3 第3の面
120 レンチキュラーレンズシート
220 拡散光学シート

Claims (8)

  1. 光が入射する入射面と、前記入射面から入射した光の少なくとも一部を全反射する全反射面とを備える単位プリズム形状が入射側に多数配列され、
    隣接する前記単位プリズム形状間に形成された第3の面を有すること、
    を特徴とするプリズムシート。
  2. 請求項1に記載のプリズムシートにおいて、
    前記第3の面は、前記全反射面側の端部が前記入射面側の端部よりも出射側となるように傾斜していること、
    を特徴とするプリズムシート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプリズムシートにおいて、
    前記単位プリズム形状は、シートの外部に位置する点を中心点として同心円状に配列されており、
    前記第3の面は、前記中心点側の端部が反対側の端部よりも出射側となるように傾斜していること、
    を特徴とするプリズムシート。
  4. 請求項3に記載のプリズムシートにおいて、
    前記中心点は、使用状態におけるシートの上方に位置すること、
    を特徴とするプリズムシート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のプリズムシートと、
    前記プリズムシートより出射側に設けられ、光を拡散する拡散部と、
    を備える透過型スクリーン。
  6. 請求項5に記載の透過型スクリーンと、
    前記透過型スクリーンに映像光を投射する光源部と、
    を備える背面投射型表示装置。
  7. 請求項6に記載の背面投射型表示装置において、
    前記映像光は、前記透過型スクリーンに対して、スクリーン面の中心を通る法線よりも上方から入射すること、
    を特徴とする背面投射型表示装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の背面投射型表示装置において、
    前記第3の面は、前記入射面の前記映像光が入射する領域及び前記全反射面の前記映像光が全反射する領域よりも出射側に形成されており、前記映像光が通過しないこと、
    を特徴とする背面投射型表示装置。
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