JPH086164A - 透過型スクリーン用レンズシート - Google Patents
透過型スクリーン用レンズシートInfo
- Publication number
- JPH086164A JPH086164A JP6158032A JP15803294A JPH086164A JP H086164 A JPH086164 A JP H086164A JP 6158032 A JP6158032 A JP 6158032A JP 15803294 A JP15803294 A JP 15803294A JP H086164 A JPH086164 A JP H086164A
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- Japan
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- lens sheet
- lens
- sheet
- fresnel lens
- light
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 二重像の発生を低減した透過型スクリーン用
レンズシートを提供する。 【構成】 入射面に斜面２ａと垂直面２ｂが繰り返し形
成されたプリズム２を有し、出射面にはフレネルレンズ
３を有する透過型スクリーン用のレンズシート１であっ
て、フレネルレンズ３の光学的中心を、プリズム２を設
けたことにより屈折されて変化する出射光Ｌ2 の出射角
を目的の出射角にもどすようレンズシート１の中心から
上方に偏心させたことより、レンズシートの厚さを必要
以上に薄くすることなく二重像の低減されたレンズシー
トを得ることができる。
レンズシートを提供する。 【構成】 入射面に斜面２ａと垂直面２ｂが繰り返し形
成されたプリズム２を有し、出射面にはフレネルレンズ
３を有する透過型スクリーン用のレンズシート１であっ
て、フレネルレンズ３の光学的中心を、プリズム２を設
けたことにより屈折されて変化する出射光Ｌ2 の出射角
を目的の出射角にもどすようレンズシート１の中心から
上方に偏心させたことより、レンズシートの厚さを必要
以上に薄くすることなく二重像の低減されたレンズシー
トを得ることができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、背面投射型プロジェク
ションテレビの透過型スクリーンとして用いられるレン
ズシートに関するものである。
ションテレビの透過型スクリーンとして用いられるレン
ズシートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、背面投射型プロジェクション
テレビに用いられる透過型スクリーン７としてサーキュ
ラーフレネルレンズシート４とレンチキュラーレンズシ
ート６を組み合わせたものが知られている。そして、こ
の透過型スクリーン７に映像光を投射する際には、図１
１にその側面からみた状態を示すように、通常では、光
源５からの光源光Ｌ1 が、スクリーン７の中心位置でス
クリーン７に対しほぼ直角に入射するように設計されて
いる。しかし、上記透過型スクリーン７は、サーキュラ
ーフレネルレンズシート４の内部に生じる迷光により画
像品位が低下する欠点を持っている。即ち、図８及び図
９に拡大部分断面図で示すように、フレネルレンズシー
ト４に光源光Ｌ1 が入射されると、フレネルレンズ面３
ａから平行光線として目的の方向に出射光Ｌ2 が出射さ
れると同時に、その一部は、フレネルレンズ面３ａで反
射し迷光となる。この迷光は、フレネルレンズシート入
射面４１で再び反射され、フレネルレンズ面３ａまたは
非レンズ面３ｂから光線Ｌ3 として出射されると、画像
が二重にだぶって見える、いわゆる二重像を発生させる
原因となる。また、上記に記載したようなサーキュラー
フレネルレンズ４に水平方向に光を拡散するレンチキュ
ラーレンズ６を組み合わせた透過型スクリーン７は、一
般に光の水平方向の拡散に対して上下方向の拡散が小さ
いため、観察者がスクリーンをやや高い位置から見た場
合にスクリーン中心より下方周辺が暗く見えるという欠
点を持っている。しかし、テロップなどの文字情報は、
画面の下端部分に写しだされることが多く、暗い画面の
中に白い文字情報が写し出されると、強いコントラスト
のために二重像の影響がより目立ちやすくなる。
テレビに用いられる透過型スクリーン７としてサーキュ
ラーフレネルレンズシート４とレンチキュラーレンズシ
ート６を組み合わせたものが知られている。そして、こ
の透過型スクリーン７に映像光を投射する際には、図１
１にその側面からみた状態を示すように、通常では、光
源５からの光源光Ｌ1 が、スクリーン７の中心位置でス
クリーン７に対しほぼ直角に入射するように設計されて
いる。しかし、上記透過型スクリーン７は、サーキュラ
ーフレネルレンズシート４の内部に生じる迷光により画
像品位が低下する欠点を持っている。即ち、図８及び図
９に拡大部分断面図で示すように、フレネルレンズシー
ト４に光源光Ｌ1 が入射されると、フレネルレンズ面３
ａから平行光線として目的の方向に出射光Ｌ2 が出射さ
れると同時に、その一部は、フレネルレンズ面３ａで反
射し迷光となる。この迷光は、フレネルレンズシート入
射面４１で再び反射され、フレネルレンズ面３ａまたは
非レンズ面３ｂから光線Ｌ3 として出射されると、画像
が二重にだぶって見える、いわゆる二重像を発生させる
原因となる。また、上記に記載したようなサーキュラー
フレネルレンズ４に水平方向に光を拡散するレンチキュ
ラーレンズ６を組み合わせた透過型スクリーン７は、一
般に光の水平方向の拡散に対して上下方向の拡散が小さ
いため、観察者がスクリーンをやや高い位置から見た場
合にスクリーン中心より下方周辺が暗く見えるという欠
点を持っている。しかし、テロップなどの文字情報は、
画面の下端部分に写しだされることが多く、暗い画面の
中に白い文字情報が写し出されると、強いコントラスト
のために二重像の影響がより目立ちやすくなる。
【０００３】上述のように、フレネルレンズシート４の
内部に迷光が発生し、該迷光が本来進むべき方向以外に
出射されると、二重像が発生し、スクリーンに投影され
る画像の品位が低下することになる。そこで、従来は、
図８中の点線及び図１０で示したように、フレネルレン
ズシートの厚さを薄くすることによって、フレネルレン
ズ面３ａで反射した迷光がフレネルレンズシート入射面
４２で再反射される位置を近くになるようにすることに
より、出射された迷光Ｌ4 と出射光Ｌ2 のずれを少なく
して二重像を改善することが行われていた。ここで、図
８は、フレネルレンズシート４のシート中心より下方部
分を、図１０はシート中心より上方部分を示す拡大部分
断面図である。
内部に迷光が発生し、該迷光が本来進むべき方向以外に
出射されると、二重像が発生し、スクリーンに投影され
る画像の品位が低下することになる。そこで、従来は、
図８中の点線及び図１０で示したように、フレネルレン
ズシートの厚さを薄くすることによって、フレネルレン
ズ面３ａで反射した迷光がフレネルレンズシート入射面
４２で再反射される位置を近くになるようにすることに
より、出射された迷光Ｌ4 と出射光Ｌ2 のずれを少なく
して二重像を改善することが行われていた。ここで、図
８は、フレネルレンズシート４のシート中心より下方部
分を、図１０はシート中心より上方部分を示す拡大部分
断面図である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フレネ
ルレンズシートの厚さを薄くするとレンズシートの剛性
が低下して、プロジェクション装置への取り付けが困難
になったり、レンチキュラーレンズシートとの間に浮き
を生じやすくなりスクリーンの画質が低下したり、ま
た、難燃性や破壊強度の低下を招く等の問題が生じるた
め、フレネルレンズシートの厚さを薄くすることにも制
限があり、二重像を十分に低減することができなかっ
た。本発明は、前記問題点を解決するべくなされたもの
で、レンズシートの厚さを薄くすることなく二重像の発
生を低減し、良好な画像が得られる透過型スクリーン用
のレンズシートを提供することを目的とする。
ルレンズシートの厚さを薄くするとレンズシートの剛性
が低下して、プロジェクション装置への取り付けが困難
になったり、レンチキュラーレンズシートとの間に浮き
を生じやすくなりスクリーンの画質が低下したり、ま
た、難燃性や破壊強度の低下を招く等の問題が生じるた
め、フレネルレンズシートの厚さを薄くすることにも制
限があり、二重像を十分に低減することができなかっ
た。本発明は、前記問題点を解決するべくなされたもの
で、レンズシートの厚さを薄くすることなく二重像の発
生を低減し、良好な画像が得られる透過型スクリーン用
のレンズシートを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために検討の結果、完成に至ったもので、入射
面には、レンズ面２ａと非レンズ面２ｂが繰り返し形成
され、縦断面形状が鋸歯状のプリズム２を有し、出射面
にはフレネルレンズ３を有する透過型スクリーン用レン
ズシート１であって、フレネルレンズ３は、該フレネル
レンズ３の中心が、レンズシート１の機械的中心より上
方に偏心していることを特徴とする透過型スクリーン用
レンズシート１である。
解決するために検討の結果、完成に至ったもので、入射
面には、レンズ面２ａと非レンズ面２ｂが繰り返し形成
され、縦断面形状が鋸歯状のプリズム２を有し、出射面
にはフレネルレンズ３を有する透過型スクリーン用レン
ズシート１であって、フレネルレンズ３は、該フレネル
レンズ３の中心が、レンズシート１の機械的中心より上
方に偏心していることを特徴とする透過型スクリーン用
レンズシート１である。
【０００６】
【作用】本発明においては、レンズシート１の入射面に
プリズム２が設けられているので、入射面から入射した
光源光Ｌ1 がフレネルレンズ面３ａで反射され、迷光と
なって入射面で再反射する際に、小さい反射角で反射さ
れ、出射光Ｌ2 と迷光Ｌ3 の出射位置のずれを少なくす
ることができ、二重像が低減される。この時、出射光Ｌ
2 の出射角もプリズム２で屈折されて下方に変化する
が、出射面のフレネルレンズ３の中心をレンズシート１
の機械的中心から上方に偏心させて出射光Ｌ2 を上方に
屈折させて目的の出射角にもどすよう補正しているので
プリズム２を設けたことによる二重像低減以外の光学特
性に与える影響はなく、その他の光学系の設計を変更す
る必要はない。
プリズム２が設けられているので、入射面から入射した
光源光Ｌ1 がフレネルレンズ面３ａで反射され、迷光と
なって入射面で再反射する際に、小さい反射角で反射さ
れ、出射光Ｌ2 と迷光Ｌ3 の出射位置のずれを少なくす
ることができ、二重像が低減される。この時、出射光Ｌ
2 の出射角もプリズム２で屈折されて下方に変化する
が、出射面のフレネルレンズ３の中心をレンズシート１
の機械的中心から上方に偏心させて出射光Ｌ2 を上方に
屈折させて目的の出射角にもどすよう補正しているので
プリズム２を設けたことによる二重像低減以外の光学特
性に与える影響はなく、その他の光学系の設計を変更す
る必要はない。
【０００７】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。図１及び図２は、本発明における透過型
スクリーン用レンズシートの構成を示す図である。図３
及び図４は、図１のレンズシートをさらに詳しく説明す
る拡大部分断面図であり、図５、図６は本発明の他の実
施例の部分断面を拡大して示す図で、図３及び図５は、
レンズシートの機械的中心より下方部分、図４及び図６
はレンズシートの機械的中心より上方部分を示す。本実
施例のレンズシート１の入射面は、フレネルレンズ面３
ａで反射された迷光が入射面で再び反射される際の反射
角が小さくなるように、一定の角度で斜めになっている
レンズ面２ａと入射面にほぼ垂直な非レンズ面２ｂとが
鋸歯状の断面を有するように形成されており、レンズ面
２ａと非レンズ面２ｂとは交互に形成されておりレンズ
面２ａと非レンズ面２ｂからなる１つの組合せ単位であ
るプリズム２がほぼ等しいピッチで繰り返し形成され、
また、非レンズ２ｂが下方を向くように形成されて構成
されている。
細に説明する。図１及び図２は、本発明における透過型
スクリーン用レンズシートの構成を示す図である。図３
及び図４は、図１のレンズシートをさらに詳しく説明す
る拡大部分断面図であり、図５、図６は本発明の他の実
施例の部分断面を拡大して示す図で、図３及び図５は、
レンズシートの機械的中心より下方部分、図４及び図６
はレンズシートの機械的中心より上方部分を示す。本実
施例のレンズシート１の入射面は、フレネルレンズ面３
ａで反射された迷光が入射面で再び反射される際の反射
角が小さくなるように、一定の角度で斜めになっている
レンズ面２ａと入射面にほぼ垂直な非レンズ面２ｂとが
鋸歯状の断面を有するように形成されており、レンズ面
２ａと非レンズ面２ｂとは交互に形成されておりレンズ
面２ａと非レンズ面２ｂからなる１つの組合せ単位であ
るプリズム２がほぼ等しいピッチで繰り返し形成され、
また、非レンズ２ｂが下方を向くように形成されて構成
されている。
【０００８】入射面に設けるプリズム２は、ピッチをフ
レネルレンズのピッチ以下にし、レンズ角度は、３°以
上１５°以下程度にすることが好ましい。レンズ角度を
これより大きくすると、非レンズ面２ｂの高さが高くな
り入射光の反射損失が大きくなるため、集光用レンズシ
ートとして適さなくなる。
レネルレンズのピッチ以下にし、レンズ角度は、３°以
上１５°以下程度にすることが好ましい。レンズ角度を
これより大きくすると、非レンズ面２ｂの高さが高くな
り入射光の反射損失が大きくなるため、集光用レンズシ
ートとして適さなくなる。
【０００９】レンズシート１の出射面には、フレネルレ
ンズ３が形成されており、かつ、入射面にプリズム２を
設けたことにより変更された光源光の出射角を補正する
ためにそのレンズ中心が偏心されているが、その偏心量
は、通常、入射面に設けるプリズム２の変化にあわせ、
５０〜１５０ｍｍ程度である。
ンズ３が形成されており、かつ、入射面にプリズム２を
設けたことにより変更された光源光の出射角を補正する
ためにそのレンズ中心が偏心されているが、その偏心量
は、通常、入射面に設けるプリズム２の変化にあわせ、
５０〜１５０ｍｍ程度である。
【００１０】本発明のレンズシート１の成形に用いる樹
脂としては、光透過性があり、透明性を有するものが使
用できるが、高屈折率のものが好ましく、高屈折率アク
リル系共重合樹脂等を用いることができる。また、基材
上に紫外線硬化型樹脂を用いてプリズム２を形成する場
合は、非レンズ面２ｂの高さを低くし、基材シートとの
界面での光の損失を少なくするために、用いる樹脂は、
基材と同等の屈折率を持ち、かつ高屈折率であることが
好ましい。さらに、フレネルレンズ３を紫外線硬化型樹
脂を用いて形成する場合には、屈折率が１．５５以上の
樹脂を用いることが好ましく、屈折率が高いほど、フレ
ネルレンズ３のレンズ高さを低くすることができるた
め、出射光Ｌ2 と迷光Ｌ3 の出射位置のずれを少なくす
ることができる。
脂としては、光透過性があり、透明性を有するものが使
用できるが、高屈折率のものが好ましく、高屈折率アク
リル系共重合樹脂等を用いることができる。また、基材
上に紫外線硬化型樹脂を用いてプリズム２を形成する場
合は、非レンズ面２ｂの高さを低くし、基材シートとの
界面での光の損失を少なくするために、用いる樹脂は、
基材と同等の屈折率を持ち、かつ高屈折率であることが
好ましい。さらに、フレネルレンズ３を紫外線硬化型樹
脂を用いて形成する場合には、屈折率が１．５５以上の
樹脂を用いることが好ましく、屈折率が高いほど、フレ
ネルレンズ３のレンズ高さを低くすることができるた
め、出射光Ｌ2 と迷光Ｌ3 の出射位置のずれを少なくす
ることができる。
【００１１】本発明のレンズシート１を成形するには、
キャスト法、プレス成形法、紫外線硬化法など種々の方
法がある。例えば、溶融した樹脂を、プリズムレンズ形
状の逆形状が設けられた金型ロールと加圧ロールの間に
シート状に押し出し、冷却固化して賦型し、切断する。
次に、フレネルレンズ金型に紫外線硬化型樹脂を塗布
し、その上にプリズム２を形成したシートを位置合わせ
をして積置し、その後、シートを通して紫外線を照射
し、硬化させると同時にレンズとシートを接着させ、レ
ンズシート１を得ることができる。
キャスト法、プレス成形法、紫外線硬化法など種々の方
法がある。例えば、溶融した樹脂を、プリズムレンズ形
状の逆形状が設けられた金型ロールと加圧ロールの間に
シート状に押し出し、冷却固化して賦型し、切断する。
次に、フレネルレンズ金型に紫外線硬化型樹脂を塗布
し、その上にプリズム２を形成したシートを位置合わせ
をして積置し、その後、シートを通して紫外線を照射
し、硬化させると同時にレンズとシートを接着させ、レ
ンズシート１を得ることができる。
【００１２】以下に、本発明を具体的実施例を挙げて更
に詳細に説明する。 （１） まず、スクリーンサイズが６０インチ（アスペ
クト比４：３）、投射距離ｆ1 ＝９６０ｍｍ、集光距離
ｆ2 ＝９８００ｍｍの条件でレンズの中心とレンズシー
トの機械的中心が同位置にあるフレネルレンズ３’を設
計し、レンズ中心より垂直方向に４００ｍｍに位置する
部分（以下、レンズシート上部と下部という）の光線追
跡をそれぞれ行った。 （２） （１）のフレネルレンズ３’面の反対側にピッ
チ０．０３８ｍｍ、レンズ角度１４°のプリズム２を設
け、レンズシート上部と下部の光線追跡をそれぞれ行っ
た。 （３） （２）のレンズシートの上部と下部における出
射光の出射角度が、（１）のレンズシートの上部と下部
における出射角度とほぼ同じになるように（２）のレン
ズシートのフレネルレンズのレンズ角度を調整し、この
時のレンズ角度をそれぞれθ1(レンズシート上部）、θ
2(レンズシート下部) 、とした。 （４） 次に、θ1 、θ2 の角度を有するフレネルレン
ズが、（１）のレンズシートにおいては、レンズ中心よ
りどの位置にあるのか、数式１によりそれぞれ求めた。
に詳細に説明する。 （１） まず、スクリーンサイズが６０インチ（アスペ
クト比４：３）、投射距離ｆ1 ＝９６０ｍｍ、集光距離
ｆ2 ＝９８００ｍｍの条件でレンズの中心とレンズシー
トの機械的中心が同位置にあるフレネルレンズ３’を設
計し、レンズ中心より垂直方向に４００ｍｍに位置する
部分（以下、レンズシート上部と下部という）の光線追
跡をそれぞれ行った。 （２） （１）のフレネルレンズ３’面の反対側にピッ
チ０．０３８ｍｍ、レンズ角度１４°のプリズム２を設
け、レンズシート上部と下部の光線追跡をそれぞれ行っ
た。 （３） （２）のレンズシートの上部と下部における出
射光の出射角度が、（１）のレンズシートの上部と下部
における出射角度とほぼ同じになるように（２）のレン
ズシートのフレネルレンズのレンズ角度を調整し、この
時のレンズ角度をそれぞれθ1(レンズシート上部）、θ
2(レンズシート下部) 、とした。 （４） 次に、θ1 、θ2 の角度を有するフレネルレン
ズが、（１）のレンズシートにおいては、レンズ中心よ
りどの位置にあるのか、数式１によりそれぞれ求めた。
【００１３】
【数１】
【００１４】（５） （１）において光線追跡を行った
レンズ位置と（４）から求められたレンズ位置のずれを
もとにフレネルレンズ３’のレンズ中心を偏心し、さら
にレンズシート上下の出射光のバランスが良くなるよう
に調整を行って偏心量を決定した。
レンズ位置と（４）から求められたレンズ位置のずれを
もとにフレネルレンズ３’のレンズ中心を偏心し、さら
にレンズシート上下の出射光のバランスが良くなるよう
に調整を行って偏心量を決定した。
【００１５】（６） 上記の設計に基づき、屈折率１．
５１の高屈折率アクリルを用い、一方の面にプリズム２
が形成されたシートを押し出し成形し、このシートのプ
リズム２が形成されていない方の面に、ウレタンアクリ
レート系の紫外線硬化型樹脂（屈折率１．５５）を用い
てピッチ０．１１２ｍｍで、１０４ｍｍ偏心させたフレ
ネルレンズ３を形成することによりレンズシート１を得
た。
５１の高屈折率アクリルを用い、一方の面にプリズム２
が形成されたシートを押し出し成形し、このシートのプ
リズム２が形成されていない方の面に、ウレタンアクリ
レート系の紫外線硬化型樹脂（屈折率１．５５）を用い
てピッチ０．１１２ｍｍで、１０４ｍｍ偏心させたフレ
ネルレンズ３を形成することによりレンズシート１を得
た。
【００１６】これにより得られたレンズシート１は、同
じ板厚（２ｍｍ）でプリズムを設けないサーキュラーフ
レネルレンズシートと光線追跡の比較を行ったところ、
出射光Ｌ2 と迷光Ｌ3 の出射位置のずれが１５〜２５％
縮まり、また、迷光の出光角も小さくなり、レンズシー
トの厚さを薄くしなくとも、二重像の発生を低減するこ
とができた。図７には、薄板フレネルレンズ（板厚１．
３３４ｍｍ）との光線追跡の比較を示す。また、本実施
例のレンズシート１と同じ板厚（２ｍｍ）でプリズム２
を設けないサーキュラーフレネルレンズシートにそれぞ
れレンチキュラーレンズシートを組み合わせて目視観測
を行ったところ、プリズムを設けていないものではスク
リーン下部において二重像の影響が顕著に観察された
が、本実施例の場合は、像のずれが低減され、良好な画
像を観察することができた。
じ板厚（２ｍｍ）でプリズムを設けないサーキュラーフ
レネルレンズシートと光線追跡の比較を行ったところ、
出射光Ｌ2 と迷光Ｌ3 の出射位置のずれが１５〜２５％
縮まり、また、迷光の出光角も小さくなり、レンズシー
トの厚さを薄くしなくとも、二重像の発生を低減するこ
とができた。図７には、薄板フレネルレンズ（板厚１．
３３４ｍｍ）との光線追跡の比較を示す。また、本実施
例のレンズシート１と同じ板厚（２ｍｍ）でプリズム２
を設けないサーキュラーフレネルレンズシートにそれぞ
れレンチキュラーレンズシートを組み合わせて目視観測
を行ったところ、プリズムを設けていないものではスク
リーン下部において二重像の影響が顕著に観察された
が、本実施例の場合は、像のずれが低減され、良好な画
像を観察することができた。
【００１７】
【効果】本発明は、フレネルレンズシートの入射面にプ
リズムを設け、出射面のフレネルレンズを偏心させたこ
とにより、レンズシートの厚さを薄くする必要がなく二
重像が改善された透過型スクリーン用レンズシートを得
ることが出来る。また、レンズシートの厚さを薄くする
必要がないため剛性が確保でき、レンチキュラーレンズ
シートとの密着性も維持できるので、ボケなどの少ない
良好な画像を得ることができる。
リズムを設け、出射面のフレネルレンズを偏心させたこ
とにより、レンズシートの厚さを薄くする必要がなく二
重像が改善された透過型スクリーン用レンズシートを得
ることが出来る。また、レンズシートの厚さを薄くする
必要がないため剛性が確保でき、レンチキュラーレンズ
シートとの密着性も維持できるので、ボケなどの少ない
良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のレンズシートを示す図である。
【図２】本発明のレンズシートを示す断面図である。
【図３】本発明の実施例のレンズシートの機械的中心よ
り下部の断面を示す図である。
り下部の断面を示す図である。
【図４】本発明の実施例のレンズシートの機械的中心よ
り上部の断面を示す図である。
り上部の断面を示す図である。
【図５】本発明の他の実施例のレンズシートの機械的中
心より下部の断面を示す図である。
心より下部の断面を示す図である。
【図６】本発明の他の実施例のレンズシートの機械的中
心より上部の断面を示す図である。
心より上部の断面を示す図である。
【図７】本発明の実施例と従来のフレネルレンズシート
における光線追跡を比較する図である。
における光線追跡を比較する図である。
【図８】従来のフレネルレンズシートの問題点を説明す
る図である。
る図である。
【図９】従来のフレネルレンズシートのシート中心より
上部の断面を示す図である。
上部の断面を示す図である。
【図１０】全体の厚さを薄くしたフレネルレンズシート
のシート中心より上部の断面を示す図である。
のシート中心より上部の断面を示す図である。
【図１１】背面投射型プロジェクションテレビの光学系
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
１・・・レンズシート ２・・・プリズム、２ａ・・・レンズ面、２ｂ・・・非
レンズ面 ３・・・フレネルレンズ、３ａ・・・フレネルレンズ
面、３ｂ・・・非レンズ面 ４・・・フレネルレンズシート、４１，４２・・・入射
面 ５・・・光源 ６・・・レンチキュラーレンズシート ７・・・透過型スクリーン Ｌ1 ・・・光源光 Ｌ2 ・・・出射光 Ｌ3 ，Ｌ4 ・・・迷光
レンズ面 ３・・・フレネルレンズ、３ａ・・・フレネルレンズ
面、３ｂ・・・非レンズ面 ４・・・フレネルレンズシート、４１，４２・・・入射
面 ５・・・光源 ６・・・レンチキュラーレンズシート ７・・・透過型スクリーン Ｌ1 ・・・光源光 Ｌ2 ・・・出射光 Ｌ3 ，Ｌ4 ・・・迷光
Claims (1)
- 【請求項１】 入射面には、レンズ面と非レンズ面が繰
り返し形成され、縦断面形状が鋸歯状のプリズムを有
し、出射面にはフレネルレンズを有する透過型スクリー
ン用レンズシートであって、前記フレネルレンズは、該
フレネルレンズの中心が、前記レンズシートの機械的中
心より上方に偏心していることを特徴とする透過型スク
リーン用レンズシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15803294A JP3341223B2 (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 透過型スクリーン用レンズシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15803294A JP3341223B2 (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 透過型スクリーン用レンズシート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH086164A true JPH086164A (ja) | 1996-01-12 |
| JP3341223B2 JP3341223B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=15662789
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15803294A Expired - Fee Related JP3341223B2 (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 透過型スクリーン用レンズシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3341223B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100343963B1 (ko) * | 1999-07-19 | 2002-07-22 | 엘지전자주식회사 | 프로젝션 표시장치용 투사 스크린 |
| JP2006011076A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Toppan Printing Co Ltd | フレネルレンズ、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 |
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