JP5866959B2 - 映像表示装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、画像表示器において表示される画像をフレネルレンズにより結像し、フレネルレンズの画像表示器とは反対側の空間に、平面映像(空間像)を表示する映像表示装置が開示されている。
このように、従来の技術では、画像生成手段からの投写光をフレネルレンズ側へ効率よく入射させる構成にはなっておらず、光の利用効率が低いことが問題であった。
これによれば、反射部に設けられた反射膜によりプロジェクターから投写された投射光を正反射させることが可能である。スクリーン面に配置された反射部はプロジェクターから遠ざかるほど、配置ピッチや曲率が異なっているため、プロジェクターに近い側に存在する反射部に入射する投射光とスクリーンとのなす角度は、プロジェクターから遠い側に存在する反射部に入射する投射光とスクリーンとのなす角度よりも大きくなる。これにより、プロジェクターから遠い側の反射部においては反射された光の拡散角度は、スクリーンの法線方向に対してプロジェクターから遠い方向に大きく、プロジェクターに近い方向に小さくなっている。一方、プロジェクターに近い側の反射部において反射された光の拡散角度は、スクリーンの法線方向に対してプロジェクターから遠い方向に小さく、プロジェクターに近い方向に大きくなっている。よって、スクリーンにおいて反射された光は結像手段に略入射することにより、結像手段に入射しないロス光を減らすことができる。
これによれば、スクリーンにおいて反射された投射光の光軸を第1ミラーおよび第2ミラーによって折り返すことで、結像手段をプロジェクターの近傍に配置することができる。これにより、装置の小型化を実現できる。
これによれば、第1の方向に垂直な第2の方向でも、プロジェクターから離れるに従って、外側へ反射される光の量を抑えることができるので、スクリーンにおいて反射される光の殆どを結像手段へ入射させることが可能である。これにより、光の利用効率が向上する。
これによれば、複数の反射部が第1の方向に垂直な第2の方向にも配列され、プロジェクターから遠ざかるに従って、第2の方向に隣接する反射部のない列ピッチが大きくなっているので、スクリーンにおいて反射される光を第1の方向だけでなく第2の方向においても、効率よく結像手段へ入射させることができる。
また、前記第2の方向に前記プロジェクターから離れるのに従って、前記複数の反射部の前記球状面の曲率が順次大きくなるように構成されている。
これによれば、基準点から離れる反射部ほど、球状面の中心角が順次大きくなるように構成されたスクリーンを備えているので、プロジェクターからの投写光をスクリーンにより結像手段へと効率よく反射させて、反射光の殆どを結像手段へ入射させることができる。これにより、結像手段に入射しないロス光が少なくなり、光の利用効率が向上する。
図1は、本発明の第1実施形態における映像表示装置の構成について示す図である。
図1に示すように、本実施形態の映像表示装置100は、プロジェクター1、反射スクリーン2およびフレネルレンズ(結像手段)3を有する。
プロジェクター1は、スクリーン面2Aの法線に対して垂直方向にずれた位置に配置され、スクリーン面2Aに向けて斜め下方から投射光Lpを射出する。本実施形態において「垂直方向」は、特許請求の範囲における「第1の方向」に相当する。
反射スクリーン2は、スクリーン面2Aの反射領域に凹状の反射部5(図2参照)が隙間なく複数配列されてなり、プロジェクター1から投射された投射光Lpを観察者側に反射させる。
フレネルレンズ3は、微小な間隔で同心円状に設けられた複数のプリズム(不図示)を有している。フレネルレンズ3の光軸は、反射スクリーン2の光軸と一致している。なお、反射スクリーン2の光軸とは、反射スクリーン2のスクリーン面2Aの中心を通り、反射スクリーン2のスクリーン面2Aに垂直な軸のことである。本実施形態において「フレネルレンズ」は、特許請求の範囲における「結像手段」に相当する。
なお、X方向に並ぶ反射部5どうしのピッチPXは等しい。
映像表示装置100は、図5に示すように、筐体31内にプロジェクター1、反射スクリーン2およびフレネルレンズ3が収容されて構成されている。そして、プロジェクター1から投射された投射光は、反射スクリーン2にて反射されてフレネルレンズ3により実像として空間像Zを表示する。
図9に示すように、従来、画像生成手段としてFPD等の表示媒体601を用いて映像表示装置600を構成していたが、FPD等の表示媒体601は光を等方的に拡散させるため、フレネルレンズ603に入射しない光が存在していた。フレネルレンズ603は、有限の直径を有するため、フレネルレンズ603に入射しない拡散光はロス光となっていた。また、表示媒体601のどの位置において拡散された光もフレネルレンズ603の全面領域に入射することになり、フレネルレンズ603を透過した光のうち適視範囲外に射出される光が多くなってしまう。図中の斜線部分で示す適視範囲内であれば空間像Zが全て見えることになるが、適視範囲外では空間像Zが欠けてしまう。このような適視範囲外に射出されるロス光を少なくしたいという問題があった。
次に、第2実施形態の映像表示装置の構成について述べる。
図6は、第2実施形態の映像表示装置における構成を示す図である。
図6に示すように、本実施形態の映像表示装置200は、プロジェクター1、反射スクリーン2、第1ミラー7、第2ミラー8およびフレネルレンズ3を主として備え、構成されている。
反射スクリーン2は、その背面2B側を観測者に向けた状態で配置されている。そして、スクリーン面2Aの斜め上方に配置されたプロジェクター1から投射された投射光を、プロジェクター1よりも後方に配置された第1ミラー7に向けて反射する。
このように、反射スクリーン2において反射された光は、互いのミラー面を直交させて配置された第1ミラー7および第2ミラー8において反射されることで180°方向が転換されて、反射スクリーン2と平行して配置されたフレネルレンズ3へ入射する。
例えば、図7に示すように、反射スクリーン1の上下方向のピッチを異ならせるのではなく、反射スクリーン2の上下方向に並ぶ反射部5の内面5aの曲率を異ならせることでスクリーン面2Aでの反射角度を制御する構成としてもよい。具体的に、上述したように、プロジェクター1から離れる反射部5ほど内面5aの曲率が大きくなっている。このような構成により、反射スクリーン2の上部側に位置する反射部5において反射された反射光Lcの拡散角度は、スクリーン面2Aの法線方向に対して上方向に小さく、下方向に大きくなる(法線方向に対する反射角:θ5<θ4)。反射スクリーン2の下部側に位置する反射部5において反射された反射光の拡散角度は、スクリーン面2Aの法線方向に対して上方向に大きく、下方向に小さくなっている(法線方向に対する反射角:θ4<θ5)。
これにより、プロジェクターから離れるに従って反射部の内面の中心角が大きくなるようにすることができ、反射スクリーンでの反射光の拡散角度を制御することができる。プロジェクターがX方向において反射スクリーンの略中央に配置されている場合には、反射スクリーンに入射する光の入射角度は、Y方向に比べてX方向では反射部の位置による入射角度の違いが小さいため効果は小さいが、プロジェクターがX方向において反射スクリーンの中央からずれている場合や、反射スクリーンのX方向の長さがY方向の長さの2倍以上である場合のように極端に長い場合には、このような構成とすることにより、効果が得られる。
Claims (9)
- 反射領域に複数の反射部が隙間なく配列されたスクリーンと、
前記スクリーンのスクリーン面の法線に対して第1の方向にずれた位置に配置され、前記スクリーン面に向けて斜めに投射光を射出するプロジェクターと、
前記スクリーンから反射された反射光を当該スクリーンとは反対側の空間に投射結像する結像手段と、を備え、
前記複数の反射部は凹の球状面を有し、前記第1の方向に前記プロジェクターから離れるに従い、前記球状面の中心角が順次大きくなるように構成されている
ことを特徴とする映像表示装置。 - 前記第1の方向に前記プロジェクターから離れるに従い、前記第1の方向に並ぶ前記複数の反射部どうしのピッチが順次大きくなるように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。 - 前記第1の方向に前記プロジェクターから離れるに従い、前記複数の反射部の前記球状面の曲率が順次大きくなるように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。 - 前記反射部の球状面には、投射光を正反射させる反射膜が設けられている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の映像表示装置。 - 前記プロジェクターから投写される前記投射光の光路上には、
前記スクリーン、第1ミラー、当該第1ミラーと直交して配置された第2ミラー、前記結像手段がこの順に配置されている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の映像表示装置。 - 前記複数の反射部が前記第1の方向に垂直な第2の方向に配列され、
前記第2の方向に前記プロジェクターから離れるに従い、前記複数の反射部の前記球状面の中心角が順次大きくなるように構成されている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の映像表示装置。 - 前記複数の反射部は、前記第2の方向に前記プロジェクターから離れるに従って、前記第2の方向に並ぶ前記反射部どうしのピッチが順次大きくなるように構成されている
ことを特徴とする請求項6に記載の映像表示装置。 - 前記第2の方向に前記プロジェクターから離れるに従って、前記複数の反射部の前記球状面の曲率が順次大きくなるように構成されている
ことを特徴とする請求項6または7に記載の映像表示装置。 - 反射領域に複数の反射部が隙間なく配列されたスクリーンと、
前記スクリーンのスクリーン面の法線に対して第1の方向にずれた位置に配置され、前記スクリーン面に向けて斜めに投射光を射出するプロジェクターと、
前記スクリーンから反射された反射光を当該スクリーンとは反対側の空間に投射結像する結像手段と、を備え、
前記複数の反射部が基準点を中心として円弧状に配列され、
前記複数の反射部は凹の球状面を有し、前記プロジェクターから離れるに従い、前記球状面の中心角が順次大きくなるように構成されている
ことを特徴とする映像表示装置。
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