JP4736210B2 - センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配設された磁石の磁極によりゼロ磁界領域を含む磁場を形成し、同磁場の変化を検出することにより同磁場中を移動する検出対象物の位置等を検出するセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、2つの磁石の同極(例えば、N極)同士を対向させて磁場を形成するとともに同磁場中に形成されるゼロ磁界の領域にホール素子等の磁気感応素子を配設し、検出対象物の移動に伴う同磁場の変化を同磁気感応素子により検出することで同検出対象物の位置等を検出するセンサが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のセンサにあっては、同極同士を対向させて磁場を形成するため、一方の磁石が他方の磁石の発生する磁界と逆向きの磁界を発生することになる。このため、両磁石の磁荷の大きさを大きくしたり、又は、両磁石を近づけても、両磁石により形成される磁場中に生じるゼロ磁界領域近傍の磁界の強さの勾配(磁力線の密度)に自ずと限界が生じ、結果として、センサの感度を良好にできないという問題がある。
【0004】
【本発明の概要】
本発明の目的の一つは、磁場の変化を検出するセンサであって、その感度が良好なセンサを提供することにあり、その特徴は、基体に対して少なくとも2つ以上のN極と少なくとも2つ以上のS極とを非直線上に配設固定し、前記N極及び前記S極によりゼロ磁界の領域を含む磁場を形成するとともに同N極及び同S極とによって画定される領域内において前記基体に対して磁気感応素子を固定し、前記磁場に影響を与える材料からなる検出対象物の前記基体に対する位置の変化により生じた前記基体に対する前記磁場の変化を前記磁気感応素子によって検出することにより同検出対象物の前記基体に対する位置に応じた値を出力するようにセンサを構成したことにある。この場合、各磁極の磁荷の大きさは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0005】
これによれば、基体に対して非直線上に配置された少なくとも各2個のN極とS極とにより磁場が形成されるので、同極同士を対向させた場合に比べて一の磁極から生じる磁界が他の磁極から生じる磁界を弱め難く、これらの磁極により形成される磁界ゼロ領域近傍の磁界の強さの勾配を大きくすることができる。この結果、磁気感応素子に作用する磁界は、基体に対する検出対象物の位置変化に対し大きく変化するため、同検出対象物の前記基体に対する位置、または変位量(これら位置又は変位量に基づく物理量)を高い感度で検出することが可能となる。
【0006】
この場合において、前記N極は正方形の対角線上の角部に配設され、前記S極は同正方形の前記対角線とは異なる対角線上の角部に配設され、同N極及び同S極の磁荷の絶対値は互いに略等しくされてなることが好適である。
【0007】
これによれば、4つの磁石を使用するのみで、上記センサを構成することができる。また、磁石が2つ(一対)であっても、ヨークを設けることで、4つの磁石を用いた場合と同様の位置関係で磁極を配置し、上記センサを構成することもできる。上記磁気センサは、磁極が正方形の4つの角部に配置されるので、形成する磁場が安定したものとなる。
【0008】
上記の各場合において、前記磁気感応素子は、前記ゼロ磁界の領域に配設してもよく、前記ゼロ磁界の領域外に配設してもよい。特に、前記磁気感応素子をゼロ磁界の領域外に配設した場合には、磁極により形成(画定)される磁場内の広い範囲における前記検出対象部の変位に対し、向きが同一で強さのみが変化する磁界を同磁気感応素子に作用させることができる。これにより、磁気感応素子が、強さが等しく向きが反対の磁界に対して同一の物理量(例えば、抵抗値、電圧、電流値等)を呈する素子であっても、前記検出対象物の位置を前記広い範囲において検出することが可能となる。
【0009】
また、前記磁気感応素子は、強さが等しく向きが反対の磁界に対して異なる物理量(例えば、抵抗値、電圧、電流値等)を呈する素子であることが好適である。
【0010】
これによれば、前記磁気感応素子に作用する磁界が検出対象物の位置により反対向きとなる場合、同検出対象物と同磁気感応素子との距離のみでなく、同検出対象物が磁気感応素子に対していずれの側にあるのかを特定することが可能となる。
【0011】
これらのセンサは、弦楽器の弦を前記検出対象物とするセンサとして使用することができ、また、回転体と一体に回転するセンサロータに形成された歯を前記検出対象物とすることで前記回転体の回転に関する物理量(回転速度、回転角度、回転加速度等)を検出するセンサとして使用することができる。
【0012】
また、上記センサにおいて、前記検出対象物がパーマロイ、フェライト、電磁軟鉄、又はケイ素鋼等の軟磁性材料(磁気ヒステリシスの小さい材料)を含んでなることが好適である。この場合、検出対象物が軟磁性材料のみから構成されてもよく、軟磁性以外の材料からなる物を軟磁性材料で被覆してなるものでもよい。更に、検出対象物が、軟質磁性材料からなる物を磁気遮蔽しない他の材料で被覆してなるものであってもよい。
【0013】
上記センサは、検出対象物が前記N極及び前記S極により形成された磁場内を移動してその位置を検出するものであるから、同検出対象物が残留磁化の大きい(磁気ヒステリシスが大きい)材質からなると、同残留磁化により前記磁場が乱されて、正確な位置検出が困難となる。従って、上記のように、検出対象物に残留磁化の小さい(磁気ヒステリシスの小さい)軟質磁性材料を用いることにより、このような検出精度の低下を防止することができる。
【0014】
また、上記センサにおいて、前記検出対象物の形状が球状、板状、又は棒状のいずれかであることが望ましい。
【0015】
このような形状であれば、検出対象物の変位に対する上記磁場の変化が制御しやすいので、上記磁気センサの出力の検出対象物の変位に対する線形性を良好に維持することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるセンサの各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1に斜視図を示した本発明の第1実施形態に係るセンサ10は、基体11、永久磁石12〜15、磁気感応素子を含む磁気センサ16とを備えている。
【0018】
基体11は、パーマロイ等の高透磁率材料からなり、センサ10の正面図である図2、平面図である図3、及び側面図である図4に示したように、互いに直交するx軸及びy軸に沿う辺を有する正方形状をなし、x軸及びy軸に直交するz軸方向に厚みを有する薄板体である。
【0019】
永久磁石12〜15の各々は、z軸方向に高さを有する同一の円柱形状をなしていて、その底面が基体11の上面内に収まるように同基体11の上面の4つの角部に固着されている。永久磁石12,14は、その上面がN極となるように配設され、永久磁石13,15はその上面がS極となるように配設されている。各磁石の磁極の大きさは同一であり、永久磁石12,14のなす磁極は正方形の対角線上の角部に配設され、永久磁石13,15のなす磁極は同正方形の同対角線とは異なる対角線上の角部に配設されている。
【0020】
磁気感応素子からなる磁気センサ16は、永久磁石12〜15の中心(重心、以下、中心点Oと云う。)に配設されている。この位置は、永久磁石12〜15の各磁極間を直線にて結んで形成される領域(即ち、4つの磁極により画定される領域)内であって、後述するように磁界ゼロの領域である。この磁気センサ16は、図5に等価回路を示したように、電子のスピンの向きに依存した散乱を利用して巨大磁気抵抗効果を得る一対の磁気抵抗素子(以下、スピンバルブ型GMR素子、又は、単にGMR素子と云う。)16a,16bを含んでいる。GMR素子16a,16bの各々は、磁化の向きが固定された固着層と、磁化の向きが外部磁界に応じて変化する自由層と、固着層及び自由層に挟まれた導電性のスペーサ層とを有する周知のものであって、図6に示したように固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θに応じて異なる抵抗値Rを呈するようになっている。このGMR素子16a,16bは、図7に示したように、基板Sの上面に所定のパターン形状を有する薄膜として形成され、外部磁界が加わらない状態において互いに同一の抵抗値を呈するようになっている。
【0021】
GMR素子16a,16bの固着層の磁化の向きは、図5及び図7に矢印にて示したように、それぞれx軸負方向及びx軸正方向とされていて、互いに逆向きとなっている。GMR素子16a,16bの自由層の磁化の向きは、外部磁界が加わっていない状態において、y軸負方向であって、前記固着層の磁化の向きと直交する向きとなっている。
【0022】
また、磁気センサ16は、第1〜第3の3つの端子16c〜16eを有している。図5に示したように、定電圧源18の正極が接続される第1端子16cはGMR素子16aの一端と接続されている。第2端子16dは、GMR素子16aの他端とGMR素子16bの一端とに接続されている。前記定電圧源21の負極と接続される第3端子16eはGMR素子16bの他端と接続されている。これにより、所謂ハーフブリッヂ回路が構成され、第2端子16dと第3端子16eの電位差が、磁気センサ16の出力として取出されるようになっている。
【0023】
上記のように構成されたセンサ10は、磁性体又は導体等の磁場に影響を与え得る材質からなる検出対象物20の近傍に配置される。本例においては、検出対象物20は、永久磁石12と永久磁石15(永久磁石13と永久磁石14)の中央を通り、x軸方向に伸びる線上であって、磁気センサ16のz軸方向上側に配置され(以下、この位置を初期位置と云う。)、x軸に略平行な状態を維持しながらy軸方向に振動するものである。
【0024】
次に、上記のように構成されたセンサ10の作動について説明する。図8(A)は、検出対象物20が上記初期位置にある場合の磁場の様子を磁力線を用いて示したものである。同図から明らかなように、永久磁石12〜15の中心(中心点O)、即ち、磁気センサ16が配設されている部分は、永久磁石12,14から永久磁石13,15に向う磁力線同士が打ち消し合ってゼロ磁界の領域となる。従って、磁気センサ16のGMR素子16a,16bの各自由層の磁化の向きは、y軸負方向を向き、固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは90°となる。この結果、GMR素子16a,16bの呈する抵抗値Ra,Rbは共に値R0と等しくなり、磁気センサ16の出力電圧Voutは、入力電圧Vinの1/2の値V0(=Vin/2)となる。
【0025】
この初期状態から、図8(B)に示したように、検出対象物20がy軸正方向に変位すると、永久磁石14から永久磁石15に向う磁束が同検出対象物20の内部を通過し、これらの永久磁石14,15により中心点Oの付近に形成されるx軸負方向の磁界の強さが低下するため、永久磁石12から永久磁石13に向う磁束が中心点Oを通るようになる。これにより、磁気センサ16にはx軸正方向に向う磁界が作用し、GMR素子16a,16bの各自由層の磁化の向きは、x軸正方向の成分を有する向きとなる。従って、GMR素子16aの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは90〜180°の間の所定の角度となり、GMR素子16bの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは0〜90°の間の所定の角度となる。この結果、GMR素子16a,16bの呈する抵抗値Ra,Rbは、それぞれR0+Δr、R0−Δr(図6参照)となり、磁気センサ16の出力電圧Voutは、入力電圧の1/2(=Vin/2)より小さい所定の値V1となる。
【0026】
この状態から、図8(C)に示したように、検出対象物20がy軸正方向に更に変位すると、永久磁石14,15により中心点O付近に形成されるx軸負方向の磁界の強さが一層低下し、中心点O付近においては永久磁石12,13によるx軸正方向に向う磁界の強さが増大する。これにより、GMR素子16a,16bの各自由層の磁化の向きはx軸正方向に略等しくなり、GMR素子16aの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは約180°、GMR素子16bの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは約0°となる。この結果、GMR素子16a,16bの呈する抵抗値Ra,Rbは、それぞれR0+ΔR、R0−ΔR(図6参照)となり、磁気センサ16の出力電圧Voutは、前記所定の値V1より更に小さい値V2となる。
【0027】
一方、前記初期状態から、図8(D)に示したように、検出対象物20がy軸負方向に変位すると、永久磁石12から永久磁石13に向う磁束が同検出対象物20の内部を通過し、これらの永久磁石12,13により中心点Oの付近に形成されるx軸正方向の磁界の強さが低下するため、永久磁石14から永久磁石15に向う磁束が中心点Oを通るようになる。これにより、磁気センサ16にはx軸負方向に向う磁界が作用し、GMR素子16a,16bの各自由層の磁化の向きはx軸負方向の成分を有する向きとなり、GMR素子16aの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは0〜90°の間の所定の角度、GMR素子16bの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは90°〜180°の間の所定の角度となる。この結果、GMR素子16a,16bの呈する抵抗値Ra,Rbは、それぞれR0−Δr、R0+Δr(図6参照)となり、磁気センサ16の出力電圧Voutは、入力電圧の1/2(=Vin/2)より大きい所定の値V3となる。
【0028】
この状態から、図8(E)に示したように、検出対象物20がy軸負方向に更に変位すると、永久磁石12,13により中心点O付近に形成されるx軸正方向の磁界の強さが一層低下し、中心点O付近においては永久磁石14,15によりx軸負方向に向う磁界の強さが増大する。これにより、GMR素子16a,16bの各自由層の磁化の向きは、x軸負方向に略等しくなり、GMR素子16aの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは約0°、GMR素子16bの固着層の磁化の向きと自由層の磁化の向きのなす角θは約180°となる。この結果、GMR素子16a,16bの呈する抵抗値Ra,Rbは、それぞれR0−ΔR、R0+ΔR(図6参照)となり、磁気センサ16の出力電圧Voutは、前記所定の値V3より更に大きい値V4となる。以上から理解されるように、検出対象物20がy軸負方向に変位するほど磁気センサ16の出力電圧Voutは大きくなる(V2<V1<V0<V3<V4)。
【0029】
以上、説明したように、本実施形態のセンサ10によれば、非直線上(この例においては、正方形の4つの角部)に配置した2つのN極と2つのS極とにより所謂4重極を形成しているので、同極同士を対向させた場合に比べて、ゼロ磁界(中心点O)近傍の磁界の大きさ(強さ)の勾配を大きくとることができ、その結果、検出対象物20の位置を精度良く(高感度にて)検出することができる。換言すると、本実施形態によれば、永久磁石12〜15の間の距離を小さくするほど感度が良好になるので、コンパクトな位置センサを得ることができる。また、本実施形態のセンサ10は、検出対象物20と磁気センサ16との距離(検出対象物の変位量)のみでなく、検出対象物20が前記初期位置からy軸方向のどちら側に変位したかを検出することができるという利点を有している。更に、基体11は高透磁率材料からなっているため、永久磁石12〜15の形成する磁束の漏れが少なくなり、検出面(基体11のz軸正方向におけるx−y平面)における磁界の強さの傾きを大きくすることができる。
【0030】
(変形例)
次に、図9(A)に平面図、図9(B)に正面図、及び図9(C)に側面図を示した第1実施形態の変形例について説明する。この変形例に係るセンサ10−1は、磁気センサ16−1が永久磁石12〜15の中心点Oからy軸正方向に変位した点Pに配設されている点、及び同磁気センサ16−1を構成する素子が加わる磁界の強さのみに応じて(磁界の向きとは無関係に)抵抗値が変化する単一の素子(MR素子等)とされている点のみにおいて第1実施形態に係るセンサ10と異なっている。点Pは、永久磁石14の平面視における中心と永久磁石15の平面視における中心とを結んだ直線よりもy軸負方向側に位置している。
【0031】
次に、上記変形例の作用について説明すると、図8(A)〜(E)から明らかなように、点Pには、x軸負方向の向きを有するとともに、検出対象物20が同点Pの直上位置からy軸負方向に移動するに伴なって強さが増大する磁界が作用する。このため、磁気センサ16−1は、検出対象物20が移動するにつれて抵抗値が変化し、これに応じた出力を発生する。
【0032】
このように、上記変形例のセンサ10−1は、永久磁石12〜15が作る磁場中におけるゼロ磁界の領域(中心点O)から変位した位置(点P)に磁気センサ16−1を配置することで、検出対象物20のy軸方向の位置を検出することができる。ここで、注目すべき点は、強さが同一で向きが異なる磁界に対し同一の出力を発生する磁気感応素子を用いた磁気センサ16−1を利用しても、検出対象物20の位置を検出することができる点である。
【0033】
(第2実施形態)
図10に正面図、図11に平面図、図12に側面図を示した本発明の第2実施形態に係るセンサ30は、基体31、ヨーク32〜35、永久磁石36,37、及び磁気センサ38を有している。
【0034】
基体31は、互いに直交するx軸及びy軸に沿う辺を有する正方形状をなし、x軸及びy軸に直交するz軸方向に厚みを有する薄板体である。基体31は、第1実施形態の基体11とは異なり、非磁性材料で形成されている。
【0035】
ヨーク32〜35の各々は、軟質磁性体からなり、z軸方向に高さを有する同一の円柱形状をなしていて、その底面が基体31の上面内に収まるように同基体31の上面の4つの角部に固着されている。
【0036】
永久磁石36は、略四角柱形状であってヨーク32,33の間に配置され、基体31の上面に固定されている。この永久磁石36は、ヨーク32及びヨーク33と磁気的に結合され、これにより同ヨーク32及び同ヨーク33の上面にN極及びS極がそれぞれ出現するようになっている。これらN極,S極は第1実施形態と同様に正方形の角部に位置している。
【0037】
同様に、永久磁石37は、略四角柱形状であってヨーク34,35の間に配置され、基体31の上面に固定されている。この永久磁石37は、ヨーク34及びヨーク35と磁気的に結合され、これにより同ヨーク34及び同ヨーク35の上面にN極及びS極がそれぞれ出現するようになっている。これらの出現した2つのN極と2つのS極は、正方形の各角部に位置している。
【0038】
ヨーク32〜35は、軟質磁性の磁性体からなるポールピース32a〜35aをそれぞれ上部に備えている。ポールピース32a〜35aは、略円盤形状を有する上部と、同上部から下方に伸びる支柱部とをそれぞれ備えている。各支柱部の外周にはネジが形成され、同ネジはヨーク32〜35の内周に形成された図示しないネジと螺合している。これにより、ポールピース32a〜35aは、基体31に対する高さが変更され得るようになっている。
【0039】
磁気センサ38は、第1実施形態の磁気センサ16と同一である。検出対象物20とセンサ30との位置関係も、第1実施形態における検出対象物20とセンサ10との位置関係と同一である。
【0040】
このように構成された第2実施形態に係るセンサ30は、第1実施形態に係るセンサ10と同様に作用し、検出対象物20の位置に応じた出力を発生する。このセンサ30は、永久磁石を2個だけ必要とするので安価に製造され得る。また、ポールピース32a〜35aの高さを調節することで、感度の調整を行うことができるという利点も有している。
【0041】
(磁気センサの変形例)
上記第1実施形態における磁気センサ16は、図5に示したように、一対のGMR素子16a,16bによりハーフブリッヂ回路を構成したものであったが、単一のGMR素子のみにより構成してもよい。また、磁気センサ16は、図13に示したように、4つのGMR素子17a〜17dによりフルブリッヂ回路を作り、図示した出力Voutを取出すように構成した磁気センサ17に置き換えることもできる。この場合、各GMR素子17a〜17dの各固着層の磁化の向きは、図13中に矢印にて示したとおりである。
【0042】
また、磁気センサ16に換え、図14に示したように、GMR素子16a,16bの何れか一方を磁気遮蔽したハーフブリッヂ回路からなる磁気センサ16−2(図14の例では、GMR素子16aが磁気遮蔽されている。)を採用することもできる。更に、図15に示したように、上記磁気センサ17を構成するGMR素子17b,17cを磁気遮蔽した磁気センサ17−1を磁気センサ16に換えて採用することもできる。また、これに代え、GMR素子17a,17dを磁気遮蔽してもよい。これらの、ハーフブリッヂ回路又はフルブリッヂ回路を構成した磁気センサ16,16−2,17,17−1は、単一のGMR素子のみを使用した場合に比較して、大きな出力が得られるとともに、同出力の温度特性が優れたもの(温度変化に対して出力が変化し難いもの)となる。なお、GMR素子16a,16bは、同一基板S上に形成されたものであったが、同GMR素子16a,16bを別個の基板上に、且つ各基板内において固着層の磁化の向きが同一となるように形成し、これらを磁気センサ16のように配置してもよい。他の磁気センサ16−2,17,17−1についても、同様に、個別の基板上にGMR素子を各々形成し、これらを上述のように配置して構成してもよい。更に、一つの基板内の固着層の磁化の向きを一定として形成した2以上のGMR素子を、その固着層の磁化の向きが対向するように配置させて一つの磁気センサを構成し、これらの素子の出力を合成等して取出すようにしてもよい。
【0043】
(第1適用例)
次に、本発明によるセンサの第1適用例について説明する。第1適用例は、上記センサ10を電気弦楽器(エレクトリックギター)のピックアップ装置として使用したものである。
【0044】
より具体的に述べると、図16に示したように、電気弦楽器40は、木製ソリッド状のボディ41と、同ボディ41に固着されたネック42とを備えている。このネック42の端部にはヘッド43が一体的に設けられるとともに、前記ボディ41上にはブリッヂ44が固定され、前記ヘッド43と前記ブリッヂ44との間には、図示しない6本のスティール製の弦が張られている。
【0045】
この電気弦楽器40は、互いに同一構成の弦振動検出装置45,46を備えている。この弦振動検出装置45,46は、図17に示したように、上記第1実施形態のセンサ10が6個、互いに同一の向きをもってy軸方向に並列的に接合されたものである。また、弦振動検出装置45,46は、非演奏状態における弦ST1〜ST6の各々が各センサ10の前記中心点Oの直上に位置するように前記ボディ41の上面に固定されている。
【0046】
上記構成により、弦振動検出装置45,46は、弦ST1〜ST6の位置を検出し、これにより同弦ST1〜ST6に生じる機械的振動を電気的な出力信号に変換する。弦振動検出装置45,46は、センサ10を採用しているため小型且つ高感度であり、演奏の障害となり難く、且つ弦振動を忠実に検出し得るため、特に振幅の大きな基音の検出に優れるという利点を有している。
【0047】
(第2適用例)
次に、本発明によるセンサの第2適用例について説明する。第2適用例は、上記センサ10を回転体の回転速度検出装置として使用したものである。
【0048】
より具体的に述べると、図18に示したように、この回転速度検出装置50は、回転体(車輪、モータ等)と共に回転中心Qの回りを回転するセンサロータ51と、上記センサ10とからなっている。センサロータ51は、磁性体又は導体からなり、外周部に図18の紙面に垂直方向(x軸方向)に伸びる複数の歯51aを周方向に等間隔に備えている。センサ10は、基体11の平面がx−y平面上となるように配設される。これにより、歯51aは、センサロータ51の回転に伴なって、上記検出対象物20と同様にセンサ10の形成している磁場を変化させるようになっている。
【0049】
上記構成により、回転速度検出装置50は、センサ10の出力に基づいてセンサロータ51の位置を検出し、これにより所定時間内においてセンサ10上部を通過した歯51aの数を測定し、以って回転体の回転速度を検出する。かかる回転速度検出装置50は、センサ10を採用しているため小型且つ高感度であり、またセンサロータ51の回転方向を検出することができるという利点を有している。
【0050】
(第3実施形態)
次に本発明によるセンサの第3実施形態について、図19及び図20を参照しながら説明する。図19は、このセンサ60の斜視図、図20(A)は正面図、図20(B)は平面図、及び図20(C)は側面図であり、これらの図に示したように、センサ60は第1実施形態における検出対象物20を検出対象物21とした点を除き同第1実施形態と同一構造を有している。従って、以下においては、係る相違点について説明する。
【0051】
検出対象物21は、非磁性材料からなる棒状の支持部21aと同支持部21aの先端に固定された被検出部21bとを備えている。被検出部21bは、軟質磁性材料のパーマロイ(Fe−Ni合金)からなる球状体であり、各磁石12〜15の上面のなす面から所定の距離だけz軸方向に離れたx−y平面に平行な面内であってy軸に略平行な方向内で移動するようになっている。
【0052】
このように構成されたセンサ60においては、被検出部21bの移動に伴なって永久磁石12〜15の形成する磁界(以下、「四重極磁界」という。)が変化し、磁気センサ16の配設位置における磁界が第1実施形態と同様に変化する。この場合、被検出部21bは、軟質磁性材料からなるため、四重極磁界中を移動しても残留磁化(磁気ヒステリシス)が小さく、従って、同被検出部21bの残留磁化が同四重極磁界に影響を及ぼすことがない。この結果、被検出部21bの同一変位に対する磁気センサ16の出力が常に略同一の値となり、センサ60は検出対象物21の位置をより精度良く検出することができる。
【0053】
また、被検出部21bは、その形状が球状体であるので、磁界に対して等方性を有している。従って、被検出部21bの変位に対する四重極磁界の変化が線形的(直線的)となるので、センサ60の出力も検出対象物21の変位に対して線形となって、センサ60は変位センサとして利用し易いものとなる。
【0054】
図21は、被検出部21bの変位に対する上記センサ60の出力を実際に測定した結果を示している。なお、図21の横軸は磁石12〜15の重心(中心)位置からのy軸方向の変位であり、縦軸は図5に示した入力電圧Vinを5(V)としたときの出力電圧Voutである。この図21から明らかなように、上記センサ60の出力電圧Voutは変位に対して直線的に変化し、その線形性が良好なことが確認された。
【0055】
(第4実施形態)
次に本発明によるセンサの第4実施形態について、図22を参照しながら説明する。図22(A)は、このセンサ70の正面図、図22(B)は平面図、及び図22(C)は側面図であり、これらの図に示したように、第4実施形態は第3実施形態における検出対象物21を検出対象物22に置き換えたものである。
【0056】
検出対象物22は、軟質磁性材料のパーマロイ(Fe−Ni合金)からなり、z−y平面に平行な平面部を有する板状体である。この検出対象物22は、各磁石12〜15の上面とz軸方向に所定の距離を維持しながらy軸に略平行な方向内で同一姿勢を維持しつつ移動するようになっている。
【0057】
この第4実施形態においても、検出対象物22の移動に伴なって四重極磁界が変化し、磁気センサ16の配設位置における磁界は第1実施形態と同様に変化する。また、検出対称物22は、第3実施形態と同様に軟質磁性材料からなるため、四重極磁界中を移動しても残留磁化が小さく、従って、同検出対象物22の残留磁化が同四重極磁界に影響を及ぼすことがない。この結果、検出対象物22の同一変位に対する磁気センサ16の出力が常に略同一の値となり、センサ70は検出対象物22の位置をより精度良く検出することができる。
【0058】
また、検出対象物22は、その形状が板状体であるので、その長手方向の磁界に対して等方性を有している。従って、検出対象物22の変位に対する四重極磁界の変化が線形的となるので、センサ60の出力も検出対象物22の変位に対して線形となる。これにより、センサ60は変位センサとして利用し易いものとなる。なお、検出対象物22の長手方向(x軸方向)の長さは、磁極間距離(例えば、永久磁石12の中心と永久磁石13の中心との距離)と同程度以上あることが望ましい。これは、検出対象物22の端部(特に、角部)に磁束が集中しやすいことから、検出対象物22の長手方向の長さが磁極間距離に対して短いと、四重極磁界に不規則な変化をもたらして同四重極磁界の線形性が損なわれるからである。
【0059】
(第5実施形態)
次に本発明によるセンサの第5実施形態について、図23を参照しながら説明する。図23(A)は、このセンサ80の正面図、図23(B)は平面図、及び図23(C)は側面図であり、これらの図に示したように、第5実施形態は第3実施形態における検出対象物21を検出対象物23に置換えたものである。
【0060】
検出対象物23は、軟質磁性材料のパーマロイ(Fe−Ni合金)からなり、円柱形状を有する棒状体である。この検出対象物23は、各磁石12〜15の上面とz軸方向に所定の距離を維持しながらy軸に略平行な方向内で移動するようになっている。
【0061】
この第5実施形態においても、検出対象物23の移動に伴なって四重極磁界が変化し、磁気センサ16の配設位置における磁界は第1実施形態と同様に変化する。また、検出対称物23は、第3実施形態と同様に軟質磁性材料からなるため、四重極磁界中を移動しても残留磁化が小さく、従って、同検出対象物23の残留磁化が同四重極磁界に影響を及ぼすことがない。この結果、検出対象物22の同一変位に対する磁気センサ16の出力が常に略同一の値となり、センサ70は検出対象物23の位置をより精度良く検出することができる。
【0062】
また、検出対象物23は、その形状が棒状体であるので、その長手方向の磁界に対して等方性を有している。従って、検出対象物23の変位に対する四重極磁界の変化が線形的となるので、センサ80の出力も検出対象物23の変位に対して線形となる。これにより、センサ80は変位センサとして利用し易いものとなる。なお、検出対象物23の長手方向の長さは、第4実施形態と同様の理由から、磁極間距離と同程度以上あることが望ましい。
【0063】
(他の適用例)
次に、本発明によるセンサを電子鍵盤楽器に適用した例について、図24及び図25を参照しながら説明する。図24に示された電子鍵盤楽器は、並列した鍵(白鍵及び黒鍵)Kの操作により基板B上のキーボードスイッチSkが作動して発音をなすものであり、さらに音色変化のためのパネルスイッチSp、音量設定のための音量コントローラCd、ピッチベンドやモジュレーションデプスのためのホイールW、及び本発明によるセンサ90を備えている。センサ90は電子鍵盤楽器の本体の左側壁近傍に固定されていて、その磁気センサ16の出力線は図示しない楽音制御部に接続されている。
【0064】
鍵Kは、押圧されることにより鍵後方(演奏者から遠い側)の所定の箇所を中心に回動し、ストッパTに当接して回動を停止するようになっている。この回動に伴って上記キーボードスイッチSkが押動され、開状態から閉状態へと変化し、これにより発音がなされるようになっている。
【0065】
鍵Kの各々は、前側下方へ延びた延在部Eを有している。各鍵Kの延在部Eの下方には電子鍵盤楽器の幅方向に渡り(鍵の並列方向に)張設部材91が延設されている。この張設部材91は、非磁性材料からなるひも、ワイヤー、テープ等であって容易に伸張することがない線状体であり、その一端は電子鍵盤楽器の本体右側壁に設けられた固定部92に固定され、その他端はセンサ90の検出対象物24の端部にストッパ93よって固定されている。
【0066】
センサ90は、図25に拡大して示したように、検出対象物22が検出対象物24に置換えられた点を除き、上記第4実施形態のセンサ70と同一構造を有していて、正方形の各角部に配設された永久磁石12〜15と上記磁気センサ16とを備えている。上記検出対象物24は、検出対象物22と同様に、パーマロイ等の軟質磁性材料からなる弾性を有する板状体であって、図24に示したように、前記ストッパ93により張設部材91を固定した箇所と反対側の端部が電子鍵盤楽器の本体に設けられた固定部94に固定され、同固定された箇所を基点として永久磁石12〜15の上面がなす平面からz軸方向に所定の距離を維持しながら揺動するようになっている。
【0067】
次に、このように構成された電子鍵盤楽器の作動について説明すると、演奏者により鍵Kが押し下げられると、キーボードスイッチSkが開状態から閉状態へと変更されるとともに、各鍵の延在部Eが張設部材91を撓ませ、これにより検出対象物24が弾性変形して変位する。センサ90は、この検出対象物24の変位を上記各実施形態のセンサと同様に検出する。そして、センサ90の出力は楽音制御部に伝達され、押鍵圧に応じた音量、音色、その他の装飾的楽音が発せられる。鍵Kが解放されると、張設部材91は復元し、検出対象物24の変位はゼロになる。
【0068】
以上のように、本適用例においては、電子鍵盤楽器の鍵Kが発音のための操作子として機能するだけでなく、発音時又は発音開始後に楽音の音量や音色等を制御するための操作子として使用され得る。なお、上記適用例においては、張設部材91は鍵Kにより下方にのみ撓まされいたが、同張設部材91を他の方向に撓ませるように操作子を配設すれば、種々の方向の変位をセンサ90の出力として得ることができる。
【0069】
以上、説明したように、本発明による各実施形態のセンサは、小型且つ高感度であって、検出対象物の位置を精度良く検出し得るものとなっている。また、上記各実施形態においては、磁気センサ16,38等を配設した位置における磁界が、検出対象物20の変位方向と略直交する向きに変化するように、センサ10,30と同検出対象物20との位置関係を定めているので、センサ10,30の感度を高めることができる。
【0070】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変形例を含む。例えば、上記実施形態の磁気感応素子は、GMR素子、ホール素子、MR素子の他、磁気トンネル効果を利用したTMR素子、MI(Magnetic Impedance)センサ、又はピックアップコイルとしてもよい。また、各実施形態において、他の永久磁石(バイアス磁石)を適宜箇所に配置することで、ゼロ磁界位置を中心点Oから積極的に変位させてもよい。
【0071】
更に、上記各実施形態においては、2個のN極と、2個のS極とによりゼロ磁界領域を含む磁界(4重極による磁場)を形成していたが、例えば、3個のN極と3個のS極とにより同様な磁場(即ち、所謂6重極による磁場)を形成してもよい。なお、4重、6重極等のように、本発明においては、平面視で時計回り(又は反時計回り)に隣接する磁極の極性が互いに異なるように配設されることが望ましい。また、このように4個より多くの磁極を適当な位置に配置することによって、ゼロ磁界を異なる位置に複数存在させることもでき、この場合、センサ(磁気感応素子)を各ゼロ磁界位置に適宜配置し得ることによる利点(例えば、上記4重極センサを複数個配置したのと同等な検出機能が得られるという利点)がある。また、4個より多くの磁極を適当に配置することにより、検出対象物の3次元的な位置(変位)を検出することも可能となる。なお、上記各実施形態においては、永久磁石により磁場を形成していたが、電磁石により磁場を形成するように構成してもよい。
【0072】
また、上記第1適用例では、本発明によるセンサをエレクトリックギターに適用したが、バイオリン、チェロ、ベース、マンドリン、ピアノ等の他の弦を使用する楽器(弦楽器)の弦振動検出装置として使用することもできる。更に、上記第2適用例では、本発明によるセンサを回転体の回転速度検出装置として使用したが、回転体の回転角度検出装置、又は回転角加速度検出装置として用いることもできる。また、本発明によるセンサを検出対象物の位置、速度、加速度等の物理量の検出のために用いることもできる。
【0073】
更に、第3実施形態〜第5実施形態においては、検出対象物にパーマロイが使用されていたが、フェライト、電磁軟鉄、又はケイ素鋼等の他の軟磁性材料(磁気ヒステリシスの小さい材料)を使用してもよい。また、第3実施形態〜第5実施形態においては、検出対象物が軟質磁性材料のみから構成されていたが、軟質磁性以外の材料からなる物(例えば、球状体、板状体、棒状体)を軟磁性材料で被覆したものであてもよく、更に、軟質磁性材料からなる物(例えば、球状体、板状体、棒状体)を磁気遮蔽しない他の材料で被覆したものであってもよい。
【0074】
また、本発明によるセンサによって、片持ち支持された板状物、または、糸等で支持された球状物などの位置、変位を検出してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1実施形態に係るセンサの斜視図である。
【図2】 図1に示したセンサの正面図である。
【図3】 図1に示したセンサの平面図である。
【図4】 図1に示したセンサの側面図である。
【図5】 図1に示したセンサの等価回路図である。
【図6】 図5に示した磁気感応素子(GMR素子)の特性図である。
【図7】 図1に示した磁気センサの平面図である。
【図8】 図1に示したセンサの作動を説明するため、検出対象物の位置を変化させた際の磁場の様子を磁力線により示した図である。
【図9】 本発明による第1実施形態の変形例に係るセンサを示す図であって、図9(A)は同センサの平面図、図9(B)は同センサの正面図、図9(C)は同センサの側面図である。
【図10】 本発明による第2実施形態のセンサの正面図である。
【図11】 図10に示したセンサの平面図である。
【図12】 図10に示したセンサの側面図である。
【図13】 図1に示した磁気センサの変形例の等価回路図である。
【図14】 図1に示した磁気センサの他の変形例の等価回路図である。
【図15】 図1に示した磁気センサの他の変形例の等価回路図である。
【図16】 本発明によるセンサが適用された電気弦楽器を示す図であり、図16(A)は同電気弦楽器の正面図、図16(B)は同電気弦楽器の側面図である。
【図17】 図16に示した弦振動検出装置の斜視図である。
【図18】 本発明によるセンサが適用された回転検出装置の正面図である。
【図19】 本発明による第3実施形態のセンサの斜視図である。
【図20】 (A)は図19に示したセンサの正面図、(B)は同センサの平面図、(C)は同センサの側面図である。
【図21】 図19に示したセンサの変位に対する出力の測定結果を示すグラフである。
【図22】 (A)は本発明による第4実施形態のセンサの正面図、(B)は同センサの平面図、(C)は同センサの側面図である。
【図23】 (A)は本発明による第5実施形態のセンサの正面図、(B)は同センサの平面図、(C)は同センサの側面図である。
【図24】 本発明によるセンサを適用した電子鍵盤楽器の概略斜視図である。
【図25】 図24に示したセンサの拡大斜視図である。
【符号の説明】
10,60,70,80,90…センサ、11…基体、12〜15…永久磁石、16…磁気センサ、16a,16b…GMR素子、20〜23…検出対象物、30…センサ、31…基体、32〜35…ヨーク、32a〜35a…ポールピース、36,37…永久磁石、38…磁気センサ。
Claims (9)
- 基体に対して少なくとも2つ以上のN極と少なくとも2つ以上のS極とを非直線上に配設固定し、前記N極及び前記S極によりゼロ磁界の領域を含む磁場を形成するとともに同N極及び同S極とによって画定される領域内において前記基体に対して磁気感応素子を固定し、前記磁場に影響を与える材料からなる検出対象物の前記基体に対する位置の変化により生じた前記基体に対する前記磁場の変化を前記磁気感応素子によって検出することにより同検出対象物の前記基体に対する位置に応じた値を出力するセンサ。
- 請求項1に記載のセンサにおいて、前記N極は正方形の対角線上の角部に配設され、前記S極は同正方形の前記対角線とは異なる対角線上の角部に配設され、前記N極及び前記S極の磁荷の絶対値は互いに略等しくされてなるセンサ。
- 請求項1又は請求項2に記載のセンサにおいて、
前記磁気感応素子は、前記ゼロ磁界の領域に配設されてなるセンサ。 - 請求項1又は請求項2に記載のセンサにおいて、
前記磁気感応素子は、前記ゼロ磁界の領域外に配設されてなるセンサ。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のセンサにおいて、
前記磁気感応素子は、強さが等しく向きが反対の磁界に対して異なる物理量を呈する素子であることを特徴とするセンサ。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のセンサにおいて、
弦楽器の弦を前記検出対象物とした弦楽器用のセンサ。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のセンサにおいて、
回転体と一体に回転するセンサロータに形成された歯を前記検出対象物とし、前記回転体の回転に関する物理量を検出するセンサ。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のセンサにおいて、
前記検出対象物が軟磁性材料を含んでなるセンサ。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のセンサにおいて、
前記検出対象物の形状が球状、板状、又は棒状のいずれかであるセンサ。
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