JPH11304415A - 磁気検出装置 - Google Patents

磁気検出装置

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JPH11304415A
JPH11304415A JP10113521A JP11352198A JPH11304415A JP H11304415 A JPH11304415 A JP H11304415A JP 10113521 A JP10113521 A JP 10113521A JP 11352198 A JP11352198 A JP 11352198A JP H11304415 A JPH11304415 A JP H11304415A
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magnetic
magnetic field
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moving body
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JP10113521A
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English (en)
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Izuru Shinjo
出 新條
Masahiro Yokoya
昌広 横谷
Yasuyoshi Hatazawa
康善 畑澤
Takuji Nada
拓嗣 名田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices

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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性回転体の凹部もしくは凸部の2倍のパル
ス数を出力することが可能な磁気検出装置を得る。 【解決手段】 磁界を発生する磁石(5)と、この磁石
と所定の間隙をもって配置され、磁石によって発生され
た磁界を変化させる磁性回転体(21)と、この磁性回
転体の移動による磁界の変化を検出する面内感磁の磁気
検出素子とを備え、磁性回転体の回転に伴い発生する磁
界が正から負、負から正に変化する領域に磁気検出素子
を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば歯車状磁
性回転体の回転角度を検出する磁気検出装置に関し、特
に例えば内燃機関の回転情報を検出する場合等に用いて
好適な磁気検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は従来の磁気検出装置を示す側面
図、図16はその側断面図、図17は磁気検出装置内部
の磁気回路を示す模式図である。検出装置本体1は、円
筒形状をした合成樹脂製のケース3と、このケース3内
に収納された電気回路本体4と、この電気回路本体4の
先端部に設けられた直方体形状の磁石5と、この磁石5
の前面に設けられ、磁気検出素子が内蔵された検出体6
とを有している。
【0003】上記磁気検出装置では、磁気検出装置に接
近して設けられた歯車状の磁性回転体21の回転によ
り、検出体6には磁性回転体21の凹部21aと凸部2
1bとが交互に接近し、そのため検出体6に印加される
磁石5からの磁界が変化する。この磁界の変化は検出体
6により電圧の変化として検出される。この電圧の変化
は検出体6内の差動増幅回路、比較回路、出力回路を経
てパルス波の電気信号として外部に出力される。この電
気信号はコネクタ2の端子を介してコンピュータユニッ
ト(図示せず)に送られ、磁性回転体21の回転角度が
検出される。
【0004】磁気検出素子には、磁気抵抗素子(以下、
MR素子という)、もしくは巨大磁気抵抗素子(以下、
GMR素子という)が用いられている。MR素子は、強
磁性体(例えば、Ni-Fe、Ni-Co等)薄膜の磁化方向と電
流方向のなす角度によって抵抗値が変化する素子であ
る。このMR素子は、電流方向と磁化方向が直角に交わ
るときに抵抗値が最小になり、0度すなわち電流方向と
磁化方向が同一あるいは全く逆方向になるとき抵抗値が
最大になる。この抵抗値の変化をMR変化率と呼び、一
般にNi-Feで2〜3%、Ni-Coで5〜6%である。
【0005】また、GMR素子は、例えば日本応用磁気
学会誌Vol.15,No.51991,p813〜821の「人工格子の磁気
抵抗効果」と題する論文に記載されている数オングスト
ロームから数十オングストロームの厚さの磁性層と非磁
性層とを交互に積層させた積層体、いわゆる人工格子膜
であり、(Fe/Cr)、(パーマロイ/Cu/Co/Cu)、(Co/Cu)が
知られており、これは、前述のMR素子と比較して格段
に大きなMR効果(MR変化率)を有すると共に、外部
磁界の向きが電流に対してどのような角度差をもってい
ても同じ抵抗値の変化が得られる、いわゆる面内感磁の
素子である。一般的に、MR変化率は20〜30%程度
である。
【0006】MR素子を用いた場合とGMR素子を用い
た場合において、動作は全く同一であるので、以下、M
R素子を用いた場合の動作について詳細に説明する。磁
性回転体21が回転することにより、MR素子に印加さ
れる磁界が変化し、抵抗値が変化する。そこで、磁界の
変化を検出するためにMR素子でブリッジ回路を形成
し、このブリッジ回路に定電圧、定電流の電源を接続
し、MR素子の抵抗値変化を電圧変化に変換して、この
MR素子に作用している磁界変化を検出することが考え
られる。
【0007】図18はMR素子を用いた従来の磁気検出
装置を示す電気回路図である。この磁気検出装置は、M
R素子を用いたブリッジ回路11と、このブリッジ回路
11の出力を増幅する差動増幅回路12と、この差動増
幅回路12の出力を基準値と比較して“0”または
“1”の信号を出力する比較回路13と、この比較回路
13の出力を受けてスイッチングする出力回路14とを
備える。ブリッジ回路11は、MR素子A、およびBを
有し、MR素子Aは電源端子VCCに接続され、MR素
子Bは接地され、MR素子AとBの各他端は接続点Aに
接続される。そして、ブリッジ回路11の接続点Aが抵
抗器を介して差動増幅回路12のアンプの反転入力端子
に接続される。
【0008】また、アンプの非反転入力端子は、抵抗器
を介して基準電源を構成する分圧回路に接続され、更に
抵抗器を介して接地される。アンプの出力端子は抵抗器
を介して自己の反転入力端子に接続されると共に、比較
回路13のアンプの反転入力端子に接続され、アンプの
非反転入力端子は基準電源を構成する分圧回路に接続さ
れると共に、抵抗器を介して自己の出力端子に接続され
る。そして、アンプの出力端子は抵抗器を介して電源端
子VCCに接続されると共に、出力回路14のトランジ
スタのベースに接続され、そのコレクタは出力端子に接
続されると共に、抵抗器を介して電源端子VCCに接続
され、そのエミッタは接地される。
【0009】図19は従来の磁気検出装置の波形処理動
作を示す波形図である。磁性回転体21が回転すること
で、MR素子には磁界変化が与えられ、差動出力回路1
2の出力側には図19(b)に示すような、図19
(a)に示す磁性回転体21の凹凸に対応した出力が得
られる。この差動出力回路12の出力は比較回路13に
供給されて、その比較レベルである基準値と比較されて
“0”または“1”の信号に変換され、この信号は更に
出力回路14で波形整形され、この結果、その出力端子
には図19(c)に示すようにその立上り、立下りの急
峻な“0”または“1”の出力が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、例えば内燃機
関の制御装置等に用いられているコンピュータユニット
は、検出装置の出力信号を受けて機器を制御するが、出
力信号が高分解能であればある程、高精度な制御が可能
となり、しばしばこの種の要求がある。しかしながら、
従来の磁気検出装置では、磁性回転体の凹部もしくは凸
部と同一数のパルスしか出力できないので、高分解能の
出力信号が得られず、例えば上述の内燃機関の制御装置
等に検出手段として用いられた場合には高精度の制御が
できない等の問題点があった。
【0011】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題とするものであって、磁性回転体の凹部も
しくは凸部の数の2倍のパルス数を出力することができ
る磁気検出装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る磁
気検出装置は、磁界を発生する磁界発生手段と、該磁界
発生手段と所定の間隙をもって配置され、上記磁界発生
手段によって発生された磁界を変化させる磁性移動体
と、該磁性移動体の移動による磁界の変化を検出する面
内感磁の磁気検出素子とを備え、上記磁性移動体の移動
に伴い発生する磁界が正から負、負から正に変化する領
域に上記磁気検出素子を配置したものである。
【0013】請求項2の発明に係る磁気検出装置は、請
求項1の発明において、上記磁気検出素子の感磁面が、
上記磁性移動体の対向方向に磁化された上記磁界発生手
段の磁化方向に対し垂直方向となる様に配置され、上記
磁気検出素子および上記磁界発生手段の第1の中心軸が
略同一となるように構成したものである。
【0014】請求項3の発明に係る磁気検出装置は、請
求項2の発明において、上記磁気検出素子の配置位置
を、上記磁界発生手段と上記磁性移動体の間としたもの
である。
【0015】請求項4の発明に係る磁気検出装置は、請
求項1の発明において、上記磁気検出素子の感磁面が、
上記磁性移動体の対向方向に磁化された上記磁界発生手
段の第1の面に設けられ、上記磁気検出素子および上記
磁界発生手段の第1の中心軸が略同一となるように構成
したものである。
【0016】請求項5の発明に係る磁気検出装置は、請
求項4の発明において、上記磁気検出素子の第2の中心
軸が、上記磁界発生手段の磁性移動体と対向する端面と
略同一となるように構成したものである。
【0017】請求項6の発明に係る磁気検出装置は、請
求項1の発明において、上記磁気検出素子として巨大磁
気抵抗素子を用いるものである。
【0018】請求項7の発明に係る磁気検出装置は、請
求項1の発明において、複数個の磁気検出素子で構成さ
れたブリッジ回路を備え、上記複数個の磁気検出素子の
少なくとも1つを抵抗変化飽和領域に配置したものであ
る。
【0019】請求項8の発明に係る磁気検出装置は、請
求項7の発明において、上記抵抗変化飽和領域に配置さ
れた磁気検出素子を、他の磁気検出素子と並べて構成し
たものである。
【0020】請求項9の発明に係る磁気検出装置は、請
求項1の発明において、異方性を持つ少なくとも2つの
磁気検出素子で構成されたブリッジ回路を備え、上記2
つの磁気検出素子の一方を、感磁方向が上記磁性移動体
の移動方向となるように配置し、上記2つの磁気検出素
子の他方を、非感磁方向が上記磁性移動体の移動方向と
なるように配置したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図を参照して説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の磁気検出装置の磁気回
路を示す模式図であり、図1(a)はその側面図、図1
(b)はその斜視図、図1(c)はその上面図である。
また、図2は電気回路図、図3は波形処理動作を示す波
形図であり、図3(a)は磁性回転体21を示す上面
図、図3(b)は差動増幅回路12の出力信号と比較回
路13の比較レベルを表す波形図、図3(c)は出力回
路14の出力信号を表す波形図である。
【0022】本実施の形態においては、磁気検出素子と
してMR素子を用い、このMR素子の感磁面が、磁性移
動体としての磁性回転体21対向方向に磁化された磁界
発生手段としての磁石5の磁化方向に対し垂直方向とな
る様に配置し、MR素子、および磁石5の第1の中心軸
がほぼ一致するように構成している。そして、このMR
素子と抵抗体(図示せず)でブリッジ回路11を構成
し、磁界の変化を電圧に変換している。つまり、本実施
の形態では、磁性回転体21の移動に伴い発生する磁界
が正から負、負から正に変化する領域に磁気検出素子を
配置している。こうすることにより、差動増幅回路12
の出力は、図3に示す様に磁性回転体21の凸部21b
端において同一方向のピークを持つようになる。ここで
注意すべきことはMR素子は異方性を持っているという
ことであり、MR素子のパターン方向は図1(b)に示
す様に、感磁方向が磁性回転体21の回転方向となる様
に配置しなければならない。
【0023】次に、動作について、説明する。図4は一
般的なMR素子を示す特性図である。MR素子に印加さ
れる磁界の感磁方向成分が零の時、抵抗値は最大とな
り、感磁方向成分が大きくなるに従い、抵抗値は小さく
なる。このとき、磁界の方向は問題とはならず、正方
向、負方向共に同様な特性を示す。また、ある大きさ以
上の磁界に対しては抵抗値が変化しない、抵抗変化飽和
領域を有する。図5は磁性回転体21が回転している
時、MR素子に印加される磁界を示した状態図である。
【0024】図4および図5からも明らかな様に、磁性
回転体21の凸部21b、凹部21aが対向している時
にはMR素子に印加される磁界は零となるので、抵抗値
は最大になる。また、凸部21b端が対向している時に
はMR素子に印加される磁界が発生する為、抵抗値は減
少する。磁性回転体21が回転することによりこの様な
動作を繰り返すので、磁性回転体21の凸部21b端に
おいて同一方向のピークを持つようになる。このピーク
部に比較回路13の比較レベルを設定することにより、
凹部21aもしくは凸部21bの2倍のパルス数を得る
ことが可能となる。
【0025】実施の形態2.図6はこの発明の磁気検出
装置の磁気回路を示す模式図であり、図6(a)はその
側面図、図6(b)はその斜視図、図6(c)はその上
面図である。上記実施の形態1において、磁石5と磁性
回転体21の間の磁界変化量は大きいので、この位置に
MR素子を配置することにより、大きな出力を得ること
が可能となり、磁気検出装置の特性が向上する。また、
実施の形態1に比べて磁気検出装置の小型化も可能とな
る。
【0026】実施の形態3.図7はこの発明の磁気検出
装置の磁気回路を示す模式図であり、図7(a)はその
側面図、図7(b)はその斜視図、図7(c)はその上
面図である。なお、電気回路図、波形処理動作を示す波
形図については、上記実施の形態1と同様なので省略す
る。本実施の形態においては、磁気検出素子としてMR
素子を用い、このMR素子による検出体6は、磁性回転
体21対向方向に磁化された磁石5の第1の面(上面)
上に設けられ、MR素子および磁石5の第1の中心軸が
ほぼ一致するように構成している。
【0027】そして、このMR素子と抵抗体(図示せ
ず)でブリッジ回路11を構成し、磁界の変化を電圧に
変換している。こうすることにより、差動増幅回路12
の出力は、図3に示す様に磁性回転体21の凸部21b
端において同一方向のピークを持つので、このピーク部
に比較回路13の比較レベルを設定することにより、凸
部21bの2倍のパルス数を得ることが可能となる。こ
こで注意すべきことはMR素子は異方性を持っていると
いうことであり、MR素子のパターン方向は図7(b)
に示す様に、感磁方向が磁性回転体21の回転方向とな
る様に配置しなければならない。
【0028】図8はこの発明の磁気検出装置を示す断面
図である。上記実施の形態1および2の場合、図16の
場合と同様に、検出体6の実装面と電気回路本体4を構
成する電子部品の実装面は互いに垂直となっている。よ
って、2方向から実装するか、1方向から実装した後に
折曲げる必要がある。本実施の形態においては、検出体
6を磁性回転体21対向方向に磁化された磁石5の第1
の面(上面)上に設け、MR素子および磁石5の第1の
中心軸がほぼ一致するように構成しているので、検出体
6の実装方向と電気回路本体4を構成する電子部品の実
装方向を同一にすることが可能となり、生産性が向上す
る。また、実装後に折曲げる必要もないので、磁石5に
対する検出体6の位置も安定し、磁気検出装置の特性が
向上する。
【0029】実施の形態4.図9はこの発明の磁気検出
装置の磁気回路を示す模式図であり、図9(a)はその
側面図、図9(b)はその斜視図、図9(c)はその上
面図である。上記実施の形態3において、MR素子の第
2の中心軸が、磁石5の磁性回転体21対向端面とほぼ
一致する様に配置することにより、MR素子の抵抗変化
率の最も大きいところを実質的に利用できるので、大き
な出力を得ることが可能となり、磁気検出装置の特性が
向上する。
【0030】実施の形態5.以上の各実施の形態では磁
気検出素子としてMR素子を用いたが、GMR素子を用
いた方が大きな出力を得ることが可能となり、磁気検出
装置の特性が向上する。また、GMR素子は異方性を持
たないので、パターン方向に制約は受けず、設計自由度
が向上する。
【0031】実施の形態6.図10および図11はこの
発明の磁気検出装置の磁気回路を示す模式図であり、図
10(a)および図11(a)はその側面図、図10
(b)および図11(b)はその斜視図、図10(c)
および図11(c)はその上面図である。上記の各実施
の形態では磁気検出素子と抵抗体でブリッジ回路11
(図2)を構成していたが、これらの温度係数は著しく
異なるため、温度変化に伴い接続点Aの電位は大きく変
化する。よって、特性の良い磁気検出装置を得るために
は温度補償回路(図示せず)が必要となってくる。ここ
で、ブリッジ回路11の抵抗体として、検出体6内の磁
気検出素子と同一構造の素子を用いることにより、温度
係数を一致させることが可能となる。この磁気検出素子
は抵抗体として用いるので抵抗値が変化する必要はな
く、抵抗変化飽和領域となる磁界変化位置(例えば図4
の+600(Oe)以上または−600(Oe)以下の
位置)に配置する。
【0032】因に、図10においては、例えば上述の実
施の形態2と同様に検出体6内の磁気検出素子を配置す
ると共に、この磁気検出素子の近傍で抵抗変化飽和領域
となる磁界変化位置に抵抗体として用いる磁気検出素子
を配置する。また、図11においては、例えば上述の実
施の形態4と同様に検出体6内の磁気検出素子を配置す
ると共に、この磁気検出素子の近傍で抵抗変化飽和領域
となる磁界変化位置に抵抗体として用いる磁気検出素子
を配置する。こうすることにより、大きな出力が得られ
て磁気検出装置の特性を向上できると共に、温度補償回
路を追加することなく、特性の良い磁気検出装置を得る
ことが可能となる。
【0033】実施の形態7.図12および図13はこの
発明の磁気検出装置の磁気回路を示す模式図であり、図
12(a)および図13(a)はその側面図、図12
(b)および図13(b)はその斜視図、図12(c)
および図13(c)はその上面図である。る。上記実施
の形態6における抵抗体としての素子を、検出体6内に
磁気検出素子と並べて構成することにより、同様の効果
を得ることができる。さらにこの場合、検出体6内に同
時に2つの磁気検出素子を一体的に形成するので、生産
性がよく、小型の磁気検出装置を得ることが可能とな
る。
【0034】実施の形態8.図14はこの発明の磁気検
出装置の磁気回路を示す模式図であり、図14(a)は
その側面図、図14(b)はその斜視図、図14(c)
はその上面図である。本実施の形態においては、磁気検
出素子、および抵抗体としてMR素子を用い、これらで
ブリッジ回路11を構成している。この時、磁気検出素
子としてのMR素子の感磁方向が、また抵抗体としての
MR素子の非感磁方向が磁性回転体の回転方向となる様
に配置し、これらと磁石5の第1の中心軸がほぼ一致す
るように構成している。抵抗体として、磁気検出素子と
同一構造の素子を用いることにより温度係数を一致させ
ることが可能となるが、上記の実施の形態では、磁気検
出素子の動作領域と異なる抵抗変化飽和領域に配置して
いたため、まだ若干の温度係数差を有している。
【0035】ここで、温度係数差をなくすためには同一
の磁界変化が得られる領域に配置する必要があるが、G
MR素子の様に異方性を持たない磁気検出素子の場合
は、これらの抵抗値変化が同一となるため、ブリッジ回
路11に電圧変化を得ることができない。これに対し、
MR素子の様に異方性を持った磁気検出素子を前述のよ
うな配置とすることにより、磁気検出素子としてのMR
素子と抵抗体としてのMR素子には同一の磁界変化が与
えられ、かつ抵抗体としてのMR素子は非感磁方向が磁
性回転体の回転方向となる様に配置されているので抵抗
値は変化することはなく、ブリッジ回路11に電圧の変
化が発生する。こうすることにより、さらに温度特性の
良い磁気検出装置を得ることが可能となる。
【0036】実施の形態9.なお、上述した各実施の形
態では、磁性移動体として、回転軸に同期して回転する
磁性回転体の場合について説明したが、直線変位する磁
性移動体についても同様に適用でき、同様の効果を奏す
る。この場合、例えば内燃機関におけるEGRバルブの
弁開度の検出等への適用が考えられる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、磁界を発生する磁界発生手段と、この磁界発生
手段と所定の間隙をもって配置され、磁界発生手段によ
って発生された磁界を変化させる磁性移動体と、この磁
性移動体の移動による磁界の変化を検出する面内感磁の
磁気検出素子とを備え、磁性移動体の移動に伴い発生す
る磁界が正から負、負から正に変化する領域に磁気検出
素子を配置したので、磁性移動体の凹部もしくは凸部の
数の2倍のパルス数を出力することができ、以て、高分
解能の出力信号を得ることが可能となり、例えば高精度
の制御を要する内燃機関の制御装置等に用いて有用な磁
気検出装置が得られという効果がある。
【0038】請求項2の発明によれば、磁気検出素子の
感磁面が、磁性移動体の対向方向に磁化された磁界発生
手段の磁化方向に対し垂直方向となる様に配置され、磁
気検出素子および磁界発生手段の第1の中心軸が略同一
となるように構成したので、磁性移動体の凹部もしくは
凸部の2倍のパルス数を得ることが可能となるという効
果がある。
【0039】請求項3の発明によれば、磁気検出素子の
配置位置を、磁界発生手段と磁性移動体の間としたの
で、大きな出力を得ることが可能となり、磁気検出装置
の特性を向上でき、また、磁気検出装置の小型化も可能
となるという効果がある。
【0040】請求項4の発明によれば、磁気検出素子の
感磁面が、磁性移動体の対向方向に磁化された磁界発生
手段の第1の面に設けられ、磁気検出素子および磁界発
生手段の第1の中心軸が略同一となるように構成したの
で、磁性移動体の凹部もしくは凸部の2倍のパルス数を
得ることが可能となり、さらには、生産性が向上し、磁
気検出装置の特性が向上するという効果がある。
【0041】請求項5の発明によれば、磁気検出素子の
第2の中心軸が、磁界発生手段の磁性移動体と対向する
端面と略同一となるように構成したので、大きな出力を
得ることが可能となり、磁気検出装置の特性が向上する
という効果がある。
【0042】請求項6の発明によれば、磁気検出素子と
して巨大磁気抵抗素子を用いるので、大きな出力を得る
ことが可能となり、磁気検出装置の特性を向上でき、ま
た、巨大磁気抵抗素子は異方性を持たないので、パター
ン方向に制約は受けず、設計自由度が向上するという効
果がある。
【0043】請求項7の発明によれば、複数個の磁気検
出素子で構成されたブリッジ回路を備え、複数個の磁気
検出素子の少なくとも1つを抵抗変化飽和領域に配置し
たので、温度補償回路を追加することなく、特性の良い
磁気検出装置を得ることが可能となるという効果があ
る。
【0044】請求項8の発明によれば、抵抗変化飽和領
域に配置された磁気検出素子を、他の磁気検出素子と並
べて構成したので、双方の磁気検出素子を実質的に一体
的に形成でき、以て、生産性がよく、小型の磁気検出装
置を得ることが可能となるという効果がある。
【0045】請求項9の発明によれば、異方性を持つ少
なくとも2つの磁気検出素子で構成されたブリッジ回路
を備え、2つの磁気検出素子の一方を、感磁方向が磁性
移動体の移動方向となるように配置し、2つの磁気検出
素子の他方を、非感磁方向が磁性移動体の移動方向とな
るように配置したので、さらに温度特性の良い磁気検出
装置を得ることが可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の磁気検出装置の磁
気回路を示す模式図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の磁気検出装置を示
す電気回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の磁気検出装置の波
形処理動作を示す波形図である。
【図4】 MR素子を示す特性図である。
【図5】 この発明の実施の形態1の磁気検出装置のM
R素子に印加される磁界を示した状態図である。
【図6】 この発明の実施の形態2の磁気検出装置の磁
気回路を示す模式図である。
【図7】 この発明の実施の形態3の磁気検出装置の磁
気回路を示す模式図である。
【図8】 この発明の実施の形態3の磁気検出装置を示
す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4の磁気検出装置の磁
気回路を示す模式図である。
【図10】 この発明の実施の形態6の磁気検出装置の
磁気回路を示す模式図である。
【図11】 この発明の実施の形態6の磁気検出装置の
磁気回路を示す模式図である。
【図12】 この発明の実施の形態7の磁気検出装置の
磁気回路を示す模式図である。
【図13】 この発明の実施の形態7の磁気検出装置の
磁気回路を示す模式図である。
【図14】 この発明の実施の形態8の磁気検出装置の
磁気回路を示す模式図である。
【図15】 従来の磁気検出装置を示す側面図である。
【図16】 従来の磁気検出装置を示す側断面図であ
る。
【図17】 従来の磁気検出装置の磁気回路を示す模式
図である。
【図18】 従来の磁気検出装置を示す電気回路図であ
る。
【図19】 従来の磁気検出装置の波形処理動作を示す
波形図である。
【符号の説明】
5 磁石、6 検出体、11 ブリッジ回路、21
磁性回転体、21a 凹部、21b 凸部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名田 拓嗣 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界を発生する磁界発生手段と、 該磁界発生手段と所定の間隙をもって配置され、上記磁
    界発生手段によって発生された磁界を変化させる磁性移
    動体と、 該磁性移動体の移動による磁界の変化を検出する面内感
    磁の磁気検出素子とを備え、上記磁性移動体の移動に伴
    い発生する磁界が正から負、負から正に変化する領域に
    上記磁気検出素子を配置したことを特徴とする磁気検出
    装置。
  2. 【請求項2】 上記磁気検出素子の感磁面が、上記磁性
    移動体の対向方向に磁化された上記磁界発生手段の磁化
    方向に対し垂直方向となる様に配置され、上記磁気検出
    素子および上記磁界発生手段の第1の中心軸が略同一と
    なるように構成したことを特徴とする請求項1記載の磁
    気検出装置。
  3. 【請求項3】 上記磁気検出素子の配置位置を、上記磁
    界発生手段と上記磁性移動体の間としたことを特徴とす
    る請求項2記載の磁気検出装置。
  4. 【請求項4】 上記磁気検出素子の感磁面が、上記磁性
    移動体の対向方向に磁化された上記磁界発生手段の第1
    の面に設けられ、上記磁気検出素子および上記磁界発生
    手段の第1の中心軸が略同一となるように構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の磁気検出装置。
  5. 【請求項5】 上記磁気検出素子の第2の中心軸が、上
    記磁界発生手段の磁性移動体と対向する端面と略同一と
    なるように構成したことを特徴とする請求項4記載の磁
    気検出装置。
  6. 【請求項6】 上記磁気検出素子として巨大磁気抵抗素
    子を用いることを特徴とする請求項1記載の磁気検出装
    置。
  7. 【請求項7】 複数個の磁気検出素子で構成されたブリ
    ッジ回路を備え、上記複数個の磁気検出素子の少なくと
    も1つを抵抗変化飽和領域に配置したことを特徴とする
    請求項1記載の磁気検出装置。
  8. 【請求項8】 上記抵抗変化飽和領域に配置された磁気
    検出素子を、他の磁気検出素子と並べて構成したことを
    特徴とする請求項7記載の磁気検出装置。
  9. 【請求項9】 異方性を持つ少なくとも2つの磁気検出
    素子で構成されたブリッジ回路を備え、上記2つの磁気
    検出素子の一方を、感磁方向が上記磁性移動体の移動方
    向となるように配置し、上記2つの磁気検出素子の他方
    を、非感磁方向が上記磁性移動体の移動方向となるよう
    に配置したことを特徴とする請求項1記載の磁気検出装
    置。
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