JPH09329463A - 検出装置 - Google Patents

検出装置

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JPH09329463A
JPH09329463A JP8147556A JP14755696A JPH09329463A JP H09329463 A JPH09329463 A JP H09329463A JP 8147556 A JP8147556 A JP 8147556A JP 14755696 A JP14755696 A JP 14755696A JP H09329463 A JPH09329463 A JP H09329463A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic field
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detection device
detecting
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JP8147556A
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English (en)
Inventor
Hideki Umemoto
英樹 梅元
Masahiro Yokoya
昌広 横谷
Naoki Hiraoka
直樹 平岡
Wataru Fukui
渉 福井
Yutaka Ohashi
豊 大橋
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01DMEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01D5/00Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
    • G01D5/12Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means
    • G01D5/14Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage
    • G01D5/142Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage using Hall-effect devices
    • G01D5/147Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage using Hall-effect devices influenced by the movement of a third element, the position of Hall device and the source of magnetic field being fixed in respect to each other

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出装置に電源が供給された瞬間から磁性体
移動体の例えば凹凸のような所定の位置(角度)に対応
した信号が正確に得られる検出装置を得る。 【解決手段】 磁界を発生する磁石(4)と、磁石
(4)と所定の間隙を持って配置され、この磁石(4)
によって発生された磁界を変化させる磁性体回転体
(2)と、この磁性体回転体(2)で変化された磁界に
応じて抵抗値が変化する巨大磁気抵抗素子(10)と、
この巨大磁気抵抗素子(10)の出力信号に基づいて磁
性体回転体(2)の移動、並びにこの磁性体回転体
(2)の停止状態における巨大磁気抵抗素子(10)と
の対向状態を検出する差動増幅回路(12)等とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印加磁界の変化
を検出する検出装置に関し、特に例えば内燃機関の回転
情報を検出する場合等に用いて好適な検出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気抵抗素子(以下、MR素子と
いう)は、強磁性体(例えば、Ni−Fe、Ni−Co
等)薄膜の磁化方向と電流方向のなす角度によって抵抗
値が変化する素子である。このMR素子は、電流方向と
磁化方向とが直角に交わるときに抵抗値は最小になり、
0度すなわち電流方向と磁化方向とが同一あるいは全く
逆方向になるとき抵抗値が最大になる。この抵抗値の変
化をMR効果またはMR変化率と呼び、一般にNi−F
eで2〜3%、Ni−Coで5〜6%である。
【0003】図32は従来の検出装置を示す構成図であ
り、図32の(a)はその側面図、図32の(b)はそ
の斜視図である。この検出装置は、回転軸1と、少なく
とも1つ以上の凹凸を有し、回転軸1と同期して回転す
る磁性体回転体2と、この磁性体回転体2と所定の間隙
を持って配置されたMR素子3と、MR素子3に磁界を
与える磁石4とからなり、MR素子3は、磁気抵抗パタ
ーン3aと、薄膜面(感磁面)3bとを有する。そこ
で、磁性体回転体2が回転することでMR素子3の感磁
面3bの磁界が変化し、磁気抵抗パターン3aの抵抗値
が変化する。
【0004】図33は上述のMR素子を用いた従来の検
出装置を示すブロック図である。この検出装置は、磁性
体回転体2と所定の間隙を持って配置され、磁石4より
磁界が与えられるMR素子を用いたホイートストンブリ
ッジ回路11と、このホイートストンブリッジ回路11
の出力を増幅する差動増幅回路12と、この差動増幅回
路12の出力と基準値VT1,VT2と比較して“O”また
は“1”の信号を出力する比較回路13と、この比較回
路13の出力を保持する保持回路30と、この保持回路
30の出力を更に波形整形して立ち上がり、立ち下がり
の急峻な“O”または“1”の信号を出力端子15に出
力する波形整形回路14とを備える。
【0005】次に、動作について、図34を参照して説
明する。磁性体回転体2が回転することで、図34の
(a)に示すその凹凸に対応して、ホイートストンブリ
ッジ回路11を構成する各MR素子に磁界変化が与えら
れる。この結果、磁性体回転体2の凹凸に対応して各M
R素子の感磁面に磁界の変化が発生し、ホイートストン
ブリッジ回路11の中点電圧も同様に変化する。
【0006】そして、この中点電圧の差が差動増幅回路
12により増幅され、その出力側には、図34の(b)
に示すような、図34の(a)に示す磁性体回転体2の
凹凸に対応した出力が得られる。この差動増幅回路12
の出力が比較回路13で基準値VT1,VT2と比較されて
“O”または“1”の信号に変換され、一旦保持回路3
0で保持され、この信号は更に波形整形回路14で波形
整形され、この結果、その出力側即ち出力端子15には
図34の(c)に示すようにその立ち上がり、立ち下が
りの急峻な“O”または“1”の出力が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の検出
装置は、以上のように構成されているので、以下のよう
な問題点があった。即ち、従来の検出装置で用いている
MR素子は、図35に示すように印加磁界の変化による
抵抗値変化にヒステリシスは存在しないため、図34に
示すように磁性体回転体の凹凸の検出においては凹凸の
エッジにおいて出力が変化し、凹部と凸部では同じ出力
となるため凹凸のエッジ検出と保持回路が必要になる。
また、凹部と凸部で出力に差がないため、検出装置に電
源が供給された瞬間から磁性体回転体の凹凸に対応する
正確な信号を得ること(以下、パワーオン機能という)
は不可能である。このように、従来の検出装置は、磁性
体回転体の凹凸に対応した信号が得られず、また、パワ
ーオン機能が得られないという問題点があった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、磁性体移動体の例えば凹凸の
ような所定の位置(角度)に対応した信号が正確に得ら
れ、また、パワーオン機能が得られる検出装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る検出装置は、磁界を発生する磁界発生手段と、磁界発
生手段と所定の間隙を持って配置され、この磁界発生手
段によって発生された磁界を変化させる磁界変化付与手
段と、この磁界変化付与手段で変化された磁界を検出す
る磁気検出素子と、この磁気検出素子の出力信号に基づ
いて磁界変化付与手段の変位、並びにこの磁界変化付与
手段の停止状態における磁気検出素子との対向状態を検
出する検出手段とを備えたものである。
【0010】請求項2記載の発明に係る検出装置は、請
求項1の発明において、磁気検出素子として、磁界変化
付与手段で変化された磁界のいずれの変化方向に対して
も均一な抵抗値の変化範囲とならないように動作領域を
設定され、上記変化された磁界を検出する巨大磁気抵抗
素子を用いるものである。
【0011】請求項3記載の発明に係る検出装置は、請
求項2の発明において、磁界変化付与手段の変位方向を
含む面と平行方向に巨大磁気抵抗素子の感磁面中心と磁
界発生手段の中心とをずらすようにしたものである。
【0012】請求項4記載の発明に係る検出装置は、請
求項1の発明において、磁気検出素子の出力信号を交流
結合処理する処理手段を備えたものである。
【0013】請求項5記載の発明に係る検出装置は、請
求項1の発明において、検出手段として該磁気検出素子
の出力信号に基づいて磁界変化付与手段の変位を検出す
る第1の検出手段および磁界変化付与手段の停止状態に
おける磁気検出素子との対向状態を検出する第2の検出
手段を備え、さらに、記磁気検出素子を少なくとも1辺
に用いたブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の出力
に基づいて第1の検出手段を作動し、ブリッジ回路の全
体の抵抗値に基づいて第2の検出手段を作動するもので
ある。
【0014】請求項6記載の発明に係る検出装置は、請
求項1の発明において、検出手段として磁気検出素子の
出力信号に基づいて磁界変化付与手段の変位を検出する
第1の検出手段および磁界変化付与手段の停止状態にお
ける磁気検出素子との対向状態を検出する第2の検出手
段を備え、さらに、磁気検出素子として第1の磁気検出
素子と第2の磁気検出素子を備え、第1の磁気検出素子
の出力に基づいて第1の検出手段を作動し、第2の磁気
検出素子の出力に基づいて第2の検出手段を作動するも
のである。
【0015】請求項7記載の発明に係る検出装置は、請
求項1または2の発明において、磁界変化付与手段を少
なくとも1つの凹凸を有する磁性体移動体で構成したも
のである。
【0016】請求項8記載の発明に係る検出装置は、請
求項1または2の発明において、磁界発生手段と磁界変
化付与手段を少なくとも1つの磁極を有する磁性体移動
体で構成し、磁界を発生し、且つ変化させるようにした
ものである。
【0017】請求項9記載の発明に係る検出装置は、請
求項7または8の発明において、磁性体移動体は、回転
軸に同期して回転する磁性体回転体であるものである。
【0018】請求項10記載の発明に係る検出装置は、
請求項9の発明において、少なくとも磁気検出素子を含
む検出装置本体を備え、磁性体回転体を内燃機関のクラ
ンク軸またはカム軸に装着し、磁性体回転体が磁気検出
素子に対向するように検出装置本体を内燃機関の近傍に
配置したものである。
【0019】請求項11記載の発明に係る検出装置は、
請求項10の発明において、磁性体回転体に対して検出
装置本体を回転軸方向に配置したものである。
【0020】請求項12記載の発明に係る検出装置は、
請求項11の発明において、検出装置本体は、少なくと
も磁気検出素子を内蔵するハウジングを備え、磁性体回
転体を、ハウジングの側面に形成された空間部にこの磁
性体回転体の少なくとも周辺部が磁気検出素子と対向し
て位置するように配置したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る検出装置の
一実施の形態を図について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す構
成図であり、図1の(a)はその側面図、図1の(b)
はその斜視図である。この検出装置は、回転軸1と、少
なくとも1つ以上の凹凸を具備し、回転軸1と同期して
回転する磁界変化付与手段としての磁性体回転体2と、
この磁性体回転体2と所定の間隙を持って配置された磁
気検出素子例えば巨大磁気抵抗素子(以下、GMR素子
と云う)10と、GMR素子10に磁界を与える磁界発
生手段としての磁石4とからなり、GMR素子10は、
感磁パターンとしての磁気抵抗パターン10aと、薄膜
面(感磁面)10bとを有する。そこで、磁性体回転体
2が回転することで、GMR素子10の感磁面10bの
磁界が変化し、磁気抵抗パターン10aの抵抗値が変化
する。
【0022】ここで、GMR素子10は、例えば日本応
用磁気学会誌Vol.15,No.51991,p813〜821の「人工格子
の磁気抵抗効果」と題する論文に記載されている数オン
グストロームから数十オングストロームの厚さの磁性層
と非磁性層とを交互に積層させた積層体、いわゆる人工
格子膜であり、(Fe/Cr)n、(パーマロイ/Cu
/Co/Cu)n、(Co/Cu)nが知られており、
これは、上述のMR素子と比較して格段に大きなMR効
果(MR変化率)を有すると共に、隣り合った磁性層の
磁化の向きの相対角度にのみ依存するので、外部磁界の
向きが電流に対してどのような角度差をもっていても同
じ抵抗値の変化が得られるいわゆる面内感磁の素子であ
る。
【0023】そこで、磁界の変化を検出するためにGM
R素子10で実質的に感磁面を形成し、その感磁面の各
端に電極を形成してブリッジ回路を形成し、このブリッ
ジ回路の対向する2つの電極間に定電圧、定電流の電源
を接続し、GMR素子10の抵抗値変化を電圧変化に変
換して、このGMR素子10に作用している磁界変化を
検出することが考えられる。また、ここで、図4に示す
ように、数オングストロームから数十オングストローム
の厚さの磁性層と非磁性層との膜厚を最適値に設定する
ことで、印加磁界の変化による抵抗値変化にヒステリシ
スを持たせたGMR素子10を得ることができる。因
に、図4においては、一例として、Co層が15オング
ストローム、Cu層が9オングストロームの積層体から
なるヒステリシス特性を有しないGMR素子を、Co層
が15オングストローム、Cu層が22オングストロー
ムの積層体からなるGMR素子とすることにより、印加
磁界の変化による抵抗値変化にヒステリシスを持たせた
ものである。
【0024】図2は上述のヒステリシス特性を有するG
MR素子を用いた検出装置を示すブロック図である。こ
の検出装置は、磁性体回転体2と所定の間隙を持って配
置され、磁石4より磁界が与えられるGMR素子を用い
たホイートストンブリッジ回路11Aと、このホイート
ストンブリッジ回路11Aの出力を増幅する差動増幅回
路12と、この差動増幅回路12の出力を基準値と比較
して“O”または“1”の信号を出力する比較回路13
と、この比較回路13の出力を更に波形整形して立ち上
がり、立ち下がりの急峻な“O”または“1”の信号を
出力端子15に出力する波形整形回路14とを備える。
ホイートストンブリッジ回路11A、差動増幅回路1
2、比較回路13および波形整形回路14は検出手段を
構成する。
【0025】図3は図2のブロック図の具体的回路構成
の一例を示す図である。ホイートストンブリッジ回路1
1Aは、例えば各辺にそれぞれGMR素子10A,10
B,10Cおよび10Dを有し、GMR素子10Aと1
0Cの各一端は共通接続され、接続点16を介して電源
端子Vccに接続され、GMR素子10Bと10Dの各一
端は共通接続され、接続点17を介して接地され、GM
R素子10Aと10Bの各他端は接続点18に接続さ
れ、GMR素子10Cと10Dの各他端は接続点19に
接続される。
【0026】そして、ホイートストンブリッジ回路11
Aの接続点18が抵抗器を介して差動増幅回路12のア
ンプ12aの反転入力端子に接続され、接続点19が抵
抗器を介してアンプ12aの非反転入力端子に接続され
ると共に更に抵抗器を介して基準電源を構成する分圧回
路に接続される。更に、アンプ12aの出力端子は、比
較回路13の反転入力端子に接続され、比較回路13の
非反転入力端子は基準電源を構成する分圧回路に接続さ
れると共に抵抗器を介して自己の出力端子に接続され
る。比較回路13の出力側は、波形整形回路14のトラ
ンジスタ14aのベースに接続され、そのコレクタは出
力端子15に接続されると共に抵抗器を介して電源端子
Vccに接続され、そのエミッタは接地される。
【0027】次に、動作について、図5を参照して説明
する。磁性体回転体2が回転することで、図5の(a)
に示すその凹凸に対応して、ホイートストンブリッジ回
路11Aを構成するGMR素子10Aと10Dには同じ
磁界変化が与えられ、GMR素子10Bと10CにはG
MR素子10A、10Dとは異なる磁界変化が与えられ
るようになる。この結果、磁性体回転体2の凹凸に対応
してGMR素子10A、10Dと10B、10Cの感磁
面に磁界の変化が発生し、つまり、実質的に一つのGM
R素子の磁界変化の4倍の磁界変化を得られ、その抵抗
値も同様に変化して、GMR素子10A、10Dと10
B、10Cの抵抗値の最大、最少となる位置が逆とな
り、ホイートストンブリッジ回路11Aの接続点18、
19の中点電圧も同様に変化する。
【0028】ここで、図4の印加磁界の変化による抵抗
値変化にヒステリシスを持ったGMR素子と出力の関係
を見ると、例えば磁性体回転体2の凸部がGMR素子1
0Aに対向すると磁界がGMR素子10Aの感磁面に対
して垂直となる(磁界強度が小さくなる)のでその抵抗
値はR1であるが、逆に磁性体回転体2の凹部がGMR
素子10Aに対向するとGMR素子10Aの感磁面に対
してある角度を持つようになる(磁界強度が大きくな
る)のでその抵抗値はR0(<R1)となる。
【0029】同様に、例えば磁性体回転体2の凸部がG
MR素子10Bに対向すると磁界がGMR素子10Bの
感磁面に対して垂直となる(磁界強度が小さくなる)の
でその抵抗値はR1-1であるが、逆に磁性体回転体2の
凹部がGMR素子10Bに対向するとGMR素子10B
の感磁面に対してある角度を持つようになる(磁界強度
が大きくなる)のでその抵抗値はR0-1(<R1-1)とな
る。他のGMR素子10C,10Dについても同様に考
えることができる。従って、このようにGMR素子でホ
イートストンブリッジ回路11を構成することで、その
接続点18、19の中点電圧VNは、図4に示すように
磁性体回転体2の凹部と凸部でホイートストンブリッジ
回路11Aの出力に差が生じる。
【0030】そして、この中点電圧の差が差動増幅回路
12により増幅され、その出力側には、図5の(b)に
示すような、図5の(a)に示す磁性体回転体2の凹凸
に対応した出力、つまり、実質的に一つのGMR素子の
4倍の出力が得られる。この差動増幅回路12の出力
は,比較回路13に供給されてその比較レベルである基
準値VT3(VT1,VT2相当)と比較されて“O”または
“1”の信号に変換され、この信号は更に波形整形回路
14で波形整形され、この結果、その出力側即ち出力端
子15には図5の(c)に示すようにその立ち上がり、
立ち下がりの急峻な“O”または“1”の出力が得られ
る。ここで、比較回路13は磁性体回転体2の凹凸に対
応した差動増幅回路12の出力のエッジに関係すること
なく、実質的にその瞬時値と基準値VT3を比較すること
ができ、このため、差動増幅回路12の出力は、電源投
入時、磁性体回転体2の凹凸に確実に対応しているの
で、パワーオン機能が得られることになる。なお、ここ
では、GMR素子でホイートストンブリッジ回路を構成
するとしたが、同様のブリッジ回路構成であれば同じ効
果を得ることができる。
【0031】このように、本実施の形態では、GMR素
子の積層をなす磁性層と非磁性層との膜厚を最適値に設
定することで、印加磁界の変化による抵抗値変化にヒス
テリシスを持たせたGMR素子を得ることができる。こ
のGMR素子のヒステリシスによって磁性体回転体の凹
部と凸部でホイートストンブリッジ回路の出力に差が生
じるため、検出装置に電源が供給された瞬間から磁性体
回転体の凹凸に対応した出力を得ることが可能となり、
パワーオン機能を安定して得られるようになる。また、
磁性体回転体の凹凸の検出においては実質的に差動増幅
回路の出力の瞬時値を検出しているので凹凸のエッジ検
出と保持回路が不要になる。
【0032】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2を示す構成図であり、図6の(a)はその側面図、
図6の(b)はその平面図である。実施の形態1では、
印加磁界の変化による抵抗値変化にヒステリシスを持っ
たGMR素子でホイートストンブリッジ回路を構成する
場合であったが、本実施の形態では、GMR素子の感磁
面中心と磁石の中心とを一致させないでずらして配置
し、図7に示すように、実質的にヒステリシスの大きな
位置を動作させるものである。従って、本実施の形態で
は、図6(b)に示すように、GMR素子10の感磁面
10b中心と磁石4の中心とを一致させないで、磁性体
回転体2の例えば回転方向と逆方向に所定量L1だけず
らして配置する。このL1の値はGMR素子の大きさに
もよるが、例えば0.1〜10mm程度の範囲の内から任意の
値を選択してよい。その他の構成は、図1の場合と同様
である。また、本実施の形態で用いられるブロック図お
よびその具体的回路構成も、図2および図3の場合と同
様であるので、その記載を省略する。
【0033】次に、動作について、図8を参照して説明
する。磁性体回転体2が回転することで、図8の(a)
に示すその凹凸に対応して、ホイートストンブリッジ回
路11Aを構成するGMR素子10Aと10Dには同じ
磁界変化が与えられ、GMR素子10Bと10CにはG
MR素子10A、10Dとは異なる磁界変化が与えられ
るようになる。この結果、磁性体回転体2の凹凸に対応
してGMR素子10A、10Dと10B、10Cの感磁
面に磁界の変化が発生し、つまり、実質的に一つのGM
R素子の磁界変化の4倍の磁界変化を得られ、その抵抗
値も同様に変化して、GMR素子10A、10Dと10
B、10Cの抵抗値の最大、最少となる位置が逆とな
り、ホイートストンブリッジ回路11Aの接続点18、
19の中点電圧も同様に変化する。
【0034】ここで、図7の印加磁界の変化による抵抗
値変化にヒステリシスを持ったGMR素子と出力の関係
を見ると、GMR素子10A〜10Dの動作は基本的に
図4で説明した場合と同様であるが、GMR素子10A
と10Dの抵抗値の変化範囲と、GMR素子10Cと1
0Bの抵抗値の変化範囲とは図7に示すような関係とな
る。従って、GMR素子の感磁面中心と磁石の中心とを
一致させないでずらして配置することで、ホイートスト
ンブリッジ回路11Aの接続点18、19の中点電圧V
N1(>VN)は、図7に示すように磁性体回転体2の凹
部と凸部でホイートストンブリッジ回路11Aの出力に
さらに大きな差を生じる。
【0035】そして、この中点電圧の差が差動増幅回路
12により増幅され、その出力側には、図8の(b)に
示すような、図8の(a)に示す磁性体回転体2の凹凸
に対応した出力、つまり、実質的に一つのGMR素子の
4倍の出力が得られる。この差動増幅回路12の出力
は,比較回路13に供給されてその比較レベルである基
準値VT3(VT1,VT2相当)と比較されて“O”または
“1”の信号に変換され、この信号は更に波形整形回路
14で波形整形され、この結果、その出力側即ち出力端
子15には図8の(c)に示すようにその立ち上がり、
立ち下がりの急峻な“O”または“1”の出力が得られ
る。
【0036】ここで、比較回路13は磁性体回転体2の
凹凸に対応した差動増幅回路12の出力のエッジに関係
することなく、実質的にその瞬時値と基準値VT3を比較
することができ、このため、差動増幅回路12の出力
は、電源投入時、磁性体回転体2の凹凸に確実に対応し
ているので、パワーオン機能が得られることになる。な
お、ここでは、GMR素子でホイートストンブリッジ回
路を構成するとしたが、同様のブリッジ回路構成であれ
ば同じ効果を得ることができる。
【0037】このように、本実施の形態では、GMR素
子の積層をなす磁性層と非磁性層との膜厚を最適値に設
定し、印加磁界の変化による抵抗値変化にヒステリシス
を持たせたGMR素子を、その感磁面中心と磁石の中心
とを一致させないでずらして配置して、ヒステリシスの
大きな位置を動作させることにより、GMR素子のヒス
テリシスによって磁性体回転体の凹部と凸部でホイート
ストンブリッジ回路の出力に大きな差を生じさせること
ができ、検出装置に電源が供給された瞬間から磁性体回
転体の凹凸に対応した出力を得ることが可能となり、パ
ワーオン機能を安定して得られるようになる。また、磁
性体回転体の凹凸の検出においては実質的に差動増幅回
路の出力の瞬時値を検出しているので凹凸のエッジ検出
と保持回路が不要になる。また、レベルの大きな検出出
力が得られるので、より検出精度が向上し、外来ノイズ
等にも強くなり、S/N比等が改善される。
【0038】実施の形態3.図9はこの発明の実施の形
態3を示す構成図であり、図9の(a)はその側面図、
図9の(b)はその平面図である。実施の形態2では、
印加磁界の変化による抵抗値変化にヒステリシスを持っ
たGMR素子の感磁面中心と磁石の中心とを一致させな
いでずらして配置する場合に、そのずらす方向を磁性体
回転体の回転方向と逆方向にずらした場合であったが、
本実施の形態では、これとは逆に磁性体回転体の回転方
向にずらし、図10に示すように、実質的にヒステリシ
スの大きな位置を動作させるものである。
【0039】従って、本実施の形態では、図9(b)に
示すように、GMR素子10の感磁面10b中心と磁石
4の中心とを一致させないで、磁性体回転体2の例えば
回転方向に所定量L2だけずらして配置する。このL2
値はGMR素子の大きさにもよるが、例えば0.1〜10mm
程度の範囲の内から任意の値を選択してよい。その他の
構成は、図1および図6の場合と同様である。また、本
実施の形態で用いられるブロック図およびその具体的回
路構成も、図2および図3の場合と同様であるので、そ
の記載を省略する。また、その動作も、図10と図7の
特性の対比からも分かるように、GMR素子10A、1
0DとGMR素子10C、10Bの抵抗値の変化範囲が
逆になっている以外は同じであるので、その説明を省略
する。
【0040】このように、本実施の形態では、GMR素
子の積層をなす磁性層と非磁性層との膜厚を最適値に設
定し、印加磁界の変化による抵抗値変化にヒステリシス
を持たせたGMR素子を、その感磁面中心と磁石の中心
とを一致させないでずらして配置して、ヒステリシスの
大きな位置を動作させることにより、GMR素子のヒス
テリシスによって磁性体回転体の凹部と凸部でホイート
ストンブリッジ回路の出力に大きな差を生じさせること
ができ、検出装置に電源が供給された瞬間から磁性体回
転体の凹凸に対応した出力を得ることが可能となり、パ
ワーオン機能を安定して得られるようになる。また、磁
性体回転体の凹凸の検出においては実質的に差動増幅回
路の出力の瞬時値を検出しているので凹凸のエッジ検出
と保持回路が不要になる。また、レベルの大きな検出出
力が得られるので、より検出精度が向上し、外来ノイズ
等にも強くなり、S/N比等が改善される。
【0041】実施の形態4.図11はこの発明の実施の
形態4を示すブロック図であり、図2と対応する部分に
は同一符号を付し、その詳細説明を省略する。また、本
実施の形態における磁性体回転体とGMR素子の配置関
係等については、図1の場合と同様であるので、ここで
はその記載を省略している。
【0042】図11は上述のGMR素子を用いた検出装
置を示すブロック図である。この検出装置は、磁性体回
転体2と所定の間隙を持って配置され、磁石4より磁界
が与えられるGMR素子を用いたホイートストンブリッ
ジ回路11Aと、このホイートストンブリッジ回路11
Aの出力を増幅する差動増幅回路12と、この差動増幅
回路12の出力の直流分をカットし、交流分のみを出力
する処理手段としての交流結合回路20と、この交流結
合回路20の出力を基準値と比較して“O”または
“1”の信号を出力する比較回路13と、差動増幅回路
12の出力に基づいてパワーオン機能を検出するパワー
オン機能検出回路21と、比較回路13の出力とパワー
オン機能検出回路21の出力を切り換えて出力するスイ
ッチ回路22と、スイッチ回路22からの出力を波形整
形して立ち上がり、立ち下がりの急峻な“O”または
“1”の信号を出力端子15に出力する波形整形回路1
4とを備える。ホイートストンブリッジ回路11A、差
動増幅回路12、比較回路13および波形整形回路14
は第1の検出手段を構成し、ホイートストンブリッジ回
路11A、差動増幅回路12およびパワーオン機能検出
回路21は第2の検出手段を構成する。
【0043】図12は図11のブロック図の具体的回路
構成の一例を示す図である。ホイートストンブリッジ回
路11Aは、例えば各辺にそれぞれGMR素子10A,
10B,10Cおよび10Dを有し、GMR素子10A
と10Cの各一端は共通接続され、接続点16を介して
電源端子Vccに接続され、GMR素子10Bと10Dの
各一端は共通接続され、接続点17を介して接地され、
GMR素子10Aと10Bの各他端は接続点18に接続
され、GMR素子10Cと10Dの各他端は接続点19
に接続される。
【0044】そして、ホイートストンブリッジ回路11
Aの接続点18が抵抗器を介して差動増幅回路12のア
ンプ12aの反転入力端子に接続され、接続点19が抵
抗器を介してアンプ12aの非反転入力端子に接続され
ると共に更に抵抗器を介して基準電源を構成する分圧回
路に接続される。更に、アンプ12aの出力端子は、例
えばコンデンサを用いた交流結合回路20を介して比較
回路13の反転入力端子に接続され、比較回路13の非
反転入力端子は基準電源を構成する抵抗器からなる分圧
回路に接続されると共に別な抵抗器を介して自己の出力
端子に接続される。また、差動増幅回路12のアンプ1
2aの出力端子はパワーオン機能検出回路21のアンプ
21aの反転入力端子に接続され、アンプ21aの非反
転入力端子は電源端子VCCとグランド間に接続された分
圧抵抗器21bおよび21cの接続点に接続される。
【0045】比較回路13の出力端子はスイッチ回路2
2の固定端子aに接続され、パワーオン機能検出回路2
1の出力端子はスイッチ回路22の固定端子bに接続さ
れる。スイッチ回路22の可動端子cは波形整形回路1
4のトランジスタ14aのベースに接続され、そのコレ
クタは出力端子15に接続されると共に抵抗器を介して
電源端子Vccに接続され、そのエミッタは接地される。
なお、スイッチ回路22は、電源投入時即ちパワーオン
機能検出時は固定端子b側に接続され、これより所定時
間後は自動的に固定端子a側に切り換わるようになされ
ている。
【0046】次に、動作について、図13を参照して説
明する。磁性体回転体2が回転することで、図13の
(a)に示すその凹凸に対応して、ホイートストンブリ
ッジ回路11Aを構成するGMR素子10Aと10Dに
は同じ磁界変化が与えられ、GMR素子10Bと10C
にはGMR素子10A、10Dとは異なる磁界変化が与
えられるようになる。この結果、磁性体回転体2の凹凸
に対応してGMR素子10A、10Dと10B、10C
の感磁面に磁界の変化が発生し、つまり、実質的に一つ
のGMR素子の磁界変化の4倍の磁界変化を得られ、そ
の抵抗値も同様に変化して、GMR素子10A、10D
と10B、10Cの抵抗値の最大、最少となる位置が逆
となり、ホイートストンブリッジ回路11Aの接続点1
8、19の中点電圧も同様に変化する。
【0047】そして、この中点電圧の差が差動増幅回路
12により増幅され、その出力側には、図13の(b)
に示すような、図13の(a)に示す磁性体回転体2の
凹凸に対応した出力VD0、つまり、実質的に一つのGM
R素子の4倍の出力が得られる。この差動増幅回路12
の出力は、電源投入時はパワーオン機能検出回路21の
アンプ21aの反転入力端子に供給され、その非反転入
力端子に分圧抵抗器21bおよび21cより与えられる
基準値(比較レベル)VTOを比較される。そして、パワ
ーオン機能検出回路21は差動増幅回路12の出力のレ
ベルが基準値VTOを越えると、図13の(c)に示すよ
うな出力VPOを発生する。この出力VPOはスイッチ回路
22の固定端子b側を通って波形整形回路14に供給さ
れ、ここで波形整形されて出力端子15に出力される。
これにより、検出装置に電源が供給された瞬間から磁性
体回転体2の凹凸に対応する正確な信号を得ることがで
きる。
【0048】さて、電源投入時即ちパワーオン機能検出
時から所定時間後はスイッチ回路22が固定端子a側を
切り換わるので、差動増幅回路12の出力VDOは交流結
合回路20で直流分(オフセット分)がカットされ、図
13の(e)に示すように、その交流分のみを含む出力
A0が得られる。ここで、V3は交流結合回路20の基
準電位で実質的に0Vである。この交流結合回路20の
A0は比較回路13に供給されてその比較レベルである
基準値VT1,VT2と比較されて“O”または“1”の信
号に変換され、この信号はスイッチ回路22の固定端子
a側を通って更に波形整形回路14に供給され、ここで
波形整形され、この結果、その出力側即ち出力端子15
には図13の(d)に示すようにその立ち上がり、立ち
下がりの急峻な“O”または“1”の出力が得られる。
なお、ここでは、GMR素子でホイートストンブリッジ
回路を構成するとしたが、同様のブリッジ回路構成であ
れば同じ効果を得ることができる。
【0049】このように、本実施の形態では、GMR素
子で構成したホイートストンブリッジ回路の差動出力を
増幅する差動増幅回路の出力と比較回路を交流結合回路
にて接続することであらゆる温度範囲において磁性体回
転体の凹凸に対応した信号を正確に得ることができ、さ
らに、印加磁界の変化による抵抗値変化にヒステリシス
を持ったGMR素子でホイートストンブリッジ回路を構
成し、パワーオン機能の検出時には、交流結合回路の入
力信号にてパワーオン機能検出回路において信号を処
理、出力することで、検出装置に電源が供給された瞬間
から磁性体回転体の凹凸に対応した出力を得ることが可
能となり、パワーオン機能を安定して得られるようにな
る。また、磁性体回転体の凹凸の検出においては実質的
に差動増幅回路の出力の瞬時値を検出しているので凹凸
のエッジ検出と保持回路が不要になる。なお、さらに安
定してパワーオン機能を得るために、GMR素子の感磁
面中心と磁石の中心とを一致させないでずらして配置
し、磁性体回転体の凹凸でのホイートストンブリッジ回
路の出力差をさらに大きく得るようにして、ヒステリシ
スの大きな位置を動作させるようにしてもよい。
【0050】実施の形態5.図14はこの発明の実施の
形態5を示すブロック図であり、図11と対応する部分
には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。また、
本実施の形態における磁性体回転体とGMR素子の配置
関係等については、図1の場合と同様であるので、ここ
ではその記載を省略している。但し、本実施の形態で使
用されるGMR素子は、実施の形態1〜4で用いられた
ヒステリシス特性を有するGMR素子と異なり、ヒステ
リシス特性を有しない通常のGMR素子である。
【0051】上記実施の形態4では、印加磁界の変化に
よる抵抗値変化にヒステリシスを持ったGMR素子でホ
イートストンブリッジ回路を構成して交流結合処理前の
信号でパワーオン機能を、交流結合を行った信号で検出
装置に電源が供給された瞬間以後の回転体の凹凸に対応
した信号を得る場合であったが、本実施の形態では上述
のヒステリシスを持ったGMR素子以外でパワーオン機
能を得るために、磁性体回転体の凹凸による磁界変化を
検出するGMR素子と直列に固定抵抗を接続し、パワー
オン機能検出時のみこの固定抵抗によってGMR素子の
抵抗値を検出するものである。
【0052】図14はヒステリシス特性を有しない通常
のGMR素子を用いた検出装置を示すブロック図であ
る。この検出装置は、磁性体回転体2と所定の間隙を持
って配置され、磁石4より磁界が与えられるヒステリシ
ス特性を有しない通常のGMR素子を用いたホイートス
トンブリッジ回路11Bと、このホイートストンブリッ
ジ回路11Bの出力を増幅する差動増幅回路12と、こ
の差動増幅回路12の出力の直流分をカットし、交流分
のみを出力する交流結合回路20と、この交流結合回路
20の出力を基準値と比較して“O”または“1”の信
号を出力する比較回路13と、ホイートストンブリッジ
回路11Bの中点電圧に基づいてパワーオン機能を検出
するパワーオン機能検出回路21Aと、比較回路13の
出力とパワーオン機能検出回路21Aの出力を切り換え
て出力するスイッチ回路22と、スイッチ回路22から
の出力を波形整形して立ち上がり、立ち下がりの急峻な
“O”または“1”の信号を出力端子15に出力する波
形整形回路14とを備える。ホイートストンブリッジ回
路11B、差動増幅回路12、比較回路13および波形
整形回路14は第1の検出手段を構成し、ホイートスト
ンブリッジ回路11Bおよびパワーオン機能検出回路2
1Aは第2の検出手段を構成する。
【0053】図15は図14のブロック図の具体的回路
構成の一例を示す図である。ホイートストンブリッジ回
路11Bは、例えば各辺にそれぞれGMR素子10A,
10B,10Cおよび10Dを有し、GMR素子10A
と10Cの各一端は共通接続され、接続点16を介して
電源端子Vccに接続され、GMR素子10Bと10Dの
各一端は共通接続され、接続点17を介してパワーオン
機能検出回路21Aに接続され、GMR素子10Aと1
0Bの各他端は接続点18に接続され、GMR素子10
Cと10Dの各他端は接続点19に接続される。
【0054】そして、ホイートストンブリッジ回路11
Bの接続点18が抵抗器を介して差動増幅回路12のア
ンプ12aの反転入力端子に接続され、接続点19が抵
抗器を介してアンプ12aの非反転入力端子に接続され
ると共に更に抵抗器を介して基準電源を構成する分圧回
路に接続される。更に、アンプ12aの出力端子は、例
えばコンデンサを用いた交流結合回路20を介して比較
回路13の反転入力端子に接続され、比較回路13の非
反転入力端子は基準電源を構成する抵抗器からなる分圧
回路に接続されると共に別な抵抗器を介して自己の出力
端子に接続される。
【0055】また、パワーオン機能検出回路21Aのア
ンプ21aの反転入力端子はホイートストンブリッジ回
路11Bの接続点17とグランド間に接続されたパワー
オン機能検出用固定抵抗である抵抗器21dの一端に接
続され、アンプ21aの非反転入力端子は電源端子VCC
とグランド間に接続された分圧抵抗器21bおよび21
cの接続点に接続される。そして、抵抗器21dと並列
にスイッチ21eが接続される。なお、スイッチ21e
は、電源投入時即ちパワーオン機能検出時はオフとさ
れ、これより所定時間後は自動的にオンするようになさ
れている。比較回路23の出力端子はスイッチ回路22
の固定端子aに接続され、パワーオン機能検出回路21
Aの出力端子はスイッチ回路22の固定端子bに接続さ
れる。スイッチ回路22の可動端子cは波形整形回路1
4のトランジスタ14aのベースに接続され、そのコレ
クタは出力端子15に接続されると共に抵抗器を介して
電源端子Vccに接続され、そのエミッタは接地される。
なお、スイッチ回路22は、電源投入時即ちパワーオン
機能検出時は固定端子b側に接続され、これより所定時
間後は自動的に固定端子a側に切り換わるようになされ
ている。
【0056】次に、動作について説明する。なお、電源
投入時即ちパワーオン機能検出時以外の動作について
は、図12の場合と同様であるので、その説明を省略す
る。いま、検出装置に電源が供給された瞬間の磁性体回
転体2(図1参照)の凹凸位置に対応してホイートスト
ンブリッジ回路11Bを構成している各GMR素子10
A〜10Dの抵抗値が違っており、全抵抗値に差が生じ
る。例えば、磁性体回転体2の凹部を検出する場合と凸
部を検出する場合でホイートストンブリッジ回路11B
の全抵抗値に差が生じており、その抵抗値の差を接続点
17に直列に接続しているパワーオン機能検出用固定抵
抗である抵抗器21dに生じる電圧値として検出し、こ
れをパワーオン機能検出回路21Aのアンプ21aの反
転入力端子に供給し、その非反転入力端子に分圧抵抗器
21bおよび21cより与えられる基準値(比較レベ
ル)と比較する。
【0057】パワーオン機能検出回路21Aは抵抗器2
1dの電圧値のレベルが基準値を越えると、これをパワ
ーオン機能検出出力としてスイッチ回路22の固定端子
bを通して波形整形回路14に供給し、ここで波形整形
して出力端子15に出力する。これにより、検出装置に
電源が供給された瞬間から磁性体回転体2の凹凸に対応
する正確な信号を得ることができる。そして、パワーオ
ン機能検出後、スイッチ21eをオンしてホイートスト
ンブリッジ回路11Bの接続点17をグランドに接続
し、スイッチ回路22は固定端子a側に接続すること
で、これ以降は、上述と同様の回路動作で磁性体回転体
2の凹凸に対応した信号を得ることができるようにな
る。なお、ここでは、GMR素子でホイートストンブリ
ッジ回路を構成するとしたが、同様のブリッジ回路構成
であれば同じ効果を得ることができる。
【0058】このように、本実施の形態では、ヒステリ
シスを持ったGMR素子以外でパワーオン機能を得るた
めに、磁性体回転体の凹凸による磁界変化を検出するG
MR素子と直列に固定抵抗を接続し、パワーオン機能検
出時のみこの固定抵抗によってGMR素子の抵抗値を検
出し、この抵抗値に対応した電圧値をパワーオン機能検
出回路で検出するようにしたので、検出装置に電源が供
給された瞬間から磁性体回転体の凹凸に対応した出力を
得ることが可能となり、パワーオン機能を安定して得ら
れるようになる。また、磁性体回転体の凹凸の検出にお
いては実質的に差動増幅回路の出力の瞬時値を検出して
いるので凹凸のエッジ検出と保持回路が不要になる。ま
た、GMR素子で検出した磁界の変化を交流結合処理す
ることで、ブリッジを構成しているGMR素子の温度係
数がどのような値であってもあらゆる温度範囲において
磁性体回転体の凹凸に対応した信号を正確に得ることが
できる。なお、GMR素子として上述のヒステリシス特
性を有するものを用いてもよく、また、さらに安定して
パワーオン機能を得るために、このGMR素子の感磁面
中心と磁石の中心とを一致させないでずらして配置し、
磁性体回転体の凹凸でのホイートストンブリッジ回路の
出力差をさらに大きく得るようにして、ヒステリシスの
大きな位置を動作させるようにしてもよい。
【0059】実施の形態6.図16はこの発明の実施の
形態6を示すブロック図であり、図14と対応する部分
には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。また、
本実施の形態における磁性体回転体とGMR素子の配置
関係等については、図1の場合と同様であるので、ここ
ではその記載を省略している。但し、本実施の形態でも
使用されるGMR素子は、実施の形態1〜4で用いられ
たヒステリシス特性を有するGMR素子と異なり、ヒス
テリシス特性を有しない通常のGMR素子である。上記
実施の形態5では、磁性体回転体の凹凸による磁界変化
を検出するGMR素子と直列に固定抵抗を接続し、パワ
ーオン機能検出時のみこの固定抵抗によってGMR素子
の抵抗値を検出することでパワーオン機能を得る場合で
あったが、本実施の形態では、磁性体回転体の凹凸によ
る磁界変化を検出するGMR素子とは別にパワーオン機
能検出用に専用のGMR素子を設け、その素子でパワー
オン機能を得るようにするものである。
【0060】図16はヒステリシス特性を有しない通常
のGMR素子を用いた検出装置を示すブロック図であ
る。この検出装置は、磁性体回転体2と所定の間隙を持
って配置され、磁石4より磁界が与えられるヒステリシ
ス特性を有しない通常のGMR素子を用いたホイートス
トンブリッジ回路11Bと、このホイートストンブリッ
ジ回路11Bの出力を増幅する差動増幅回路12と、こ
の差動増幅回路12の出力の直流分をカットし、交流分
のみを出力する交流結合回路20と、この交流結合回路
20の出力を基準値と比較して“O”または“1”の信
号を出力する比較回路13と、専用のに設けたGMR素
子の出力に基づいてパワーオン機能を検出するパワーオ
ン機能検出回路21Bと、比較回路13の出力とパワー
オン機能検出回路21Bの出力を切り換えて出力するス
イッチ回路22と、スイッチ回路22からの出力を波形
整形して立ち上がり、立ち下がりの急峻な“O”または
“1”の信号を出力端子15に出力する波形整形回路1
4とを備える。ホイートストンブリッジ回路11B、差
動増幅回路12、比較回路13および波形整形回路14
は第1の検出手段を構成し、パワーオン機能検出回路2
1Bは第2の検出手段を構成する。
【0061】図17は図16のブロック図の具体的回路
構成の一例を示す図である。ホイートストンブリッジ回
路11Bは、例えば各辺にそれぞれGMR素子10A,
10B,10Cおよび10Dを有し、GMR素子10A
と10Cの各一端は共通接続され、接続点16を介して
電源端子Vccに接続され、GMR素子10Bと10Dの
各一端は共通接続され、接続点17を介して接地され、
GMR素子10Aと10Bの各他端は接続点18に接続
され、GMR素子10Cと10Dの各他端は接続点19
に接続される。
【0062】そして、ホイートストンブリッジ回路11
Bの接続点18が抵抗器を介して差動増幅回路12のア
ンプ12aの反転入力端子に接続され、接続点19が抵
抗器を介してアンプ12aの非反転入力端子に接続され
ると共に更に抵抗器を介して基準電源を構成する分圧回
路に接続される。更に、アンプ12aの出力端子は、例
えばコンデンサを用いた交流結合回路20を介して比較
回路13の反転入力端子に接続され、比較回路13の非
反転入力端子は基準電源を構成する抵抗器からなる分圧
回路に接続されると共に別な抵抗器を介して自己の出力
端子に接続される。
【0063】また、パワーオン機能検出回路21Bのア
ンプ21aの反転入力端子は電源端子VCCとグランド間
に接続されたパワーオン機能検出用の専用のGMR素子
21fの一端に接続され、アンプ21aの非反転入力端
子は電源端子VCCとグランド間に接続された分圧抵抗器
21bおよび21cの接続点に接続される。比較回路2
3の出力端子はスイッチ回路22の固定端子aに接続さ
れ、パワーオン機能検出回路21Bの出力端子はスイッ
チ回路22の固定端子bに接続される。スイッチ回路2
2の可動端子cは波形整形回路14のトランジスタ14
aのベースに接続され、そのコレクタは出力端子15に
接続されると共に抵抗器を介して電源端子Vccに接続さ
れ、そのエミッタは接地される。ここで、GMR素子1
0A〜10Dは第1の磁気検出素子、GMR素子21f
は第2の磁気検出素子を構成する。
【0064】次に、動作について説明する。なお、電源
投入時即ちパワーオン機能検出時以外の動作について
は、図12の場合と同様であるので、その説明を省略す
る。いま、検出装置に電源が供給された瞬間の磁性体回
転体2(図1参照)の凹凸位置に対応したパワーオン機
能検出用GMR素子21fの抵抗値に対応した電圧値を
パワーオン機能検出回路21Bのアンプ21aの反転入
力端子に供給し、その非反転入力端子に分圧抵抗器21
bおよび21cより与えられる基準値(比較レベル)と
比較する。
【0065】パワーオン機能検出回路21Bは抵抗器2
1dの電圧値のレベルが基準値を越えると、これをパワ
ーオン機能検出出力としてスイッチ回路22の固定端子
bを通して波形整形回路14に供給し、ここで波形整形
して出力端子15に出力する。これにより、検出装置に
電源が供給された瞬間から磁性体回転体2の凹凸に対応
する正確な信号を得ることができる。そして、パワーオ
ン機能検出後、スイッチ回路22は固定端子a側に接続
することで、これ以降は、上述と同様の回路動作で磁性
体回転体2の凹凸に対応した信号を得ることができるよ
うになる。なお、ここでは、GMR素子でホイートスト
ンブリッジ回路を構成するとしたが、同様のブリッジ回
路構成であれば同じ効果を得ることができる。
【0066】このように、本実施の形態では、磁性体回
転体の凹凸による磁界変化を検出するGMR素子とは別
にパワーオン機能検出用に専用のGMR素子を設け、そ
の素子の抵抗値に対応した電圧値をパワーオン機能検出
回路で検出するようにしたので、検出装置に電源が供給
された瞬間から磁性体回転体の凹凸に対応した出力を得
ることが可能となり、パワーオン機能を安定して得られ
るようになる。また、磁性体回転体の凹凸の検出におい
ては実質的に差動増幅回路の出力の瞬時値を検出してい
るので凹凸のエッジ検出と保持回路が不要になる。ま
た、GMR素子で検出した磁界の変化を交流結合処理す
ることで、ブリッジを構成しているGMR素子の温度係
数がどのような値であってもあらゆる温度範囲において
磁性体回転体の凹凸に対応した信号を正確に得ることが
できる。
【0067】実施の形態7.図18〜図21は、本装置
を一例として内燃機関に適用した場合のこの発明の実施
の形態7を示すもので、図18はその全体を示す構成
図、図19は検出装置本体と磁性体回転体の配置関係を
示す斜視図、図20は検出装置本体を示す斜視図、図2
1はその内部構成図である。図において、検出装置本体
50が内燃機関60に近傍に設けられ、そのクランク軸
やカム軸等を利用した回転軸51にシグナルプレートと
しての少なくとも1つ以上の凹凸を具備する上述の磁性
体回転体2相当の磁性体回転体52がこれと同期して回
転するように設けられる。また、コントロールユニット
61が検出装置本体50の回路部に接続されると共に、
内燃機関60の吸気管62内に設けられたスロットル弁
63に接続される。
【0068】検出装置本体50は、磁性体回転体52に
対して検出装置本体50内のGMR素子の感磁面が対向
するように、内燃機関60の近傍に配置される。検出装
置本体50は、図20に示すように、樹脂または非磁性
体からなるハウジング53および取付け部54を備え、
ハウジング53の底部より入出力用のリード線を用いた
電源端子、グランド端子、出力端子等の端子55が取り
出される。ハウジング53の内部には、図21に示すよ
うに、図3で説明したような回路が配置された基板56
が設けられ、この基板56の一部に例えばそれぞれ上述
のGMR素子10および磁石4相当のGMR素子57お
よび磁石58が搭載される。
【0069】次に、動作について説明する。いま、内燃
機関60の起動により回転軸51の回転に同期して磁性
体回転体52が回転すると、その凹凸に対応して、検出
装置本体50内のGMR素子57の感磁面の磁界が変化
し、その抵抗値も同様に変化する。そして、GMR素子
57等で構成されるホイートストンブリッジ回路の中点
電圧の差が差動増幅回路により増幅され、その出力が比
較回路で基準値と比較されて“O”または“1”の信号
に変換され、この信号は更に波形整形回路で波形整形さ
れ、“O”または“1”の信号としてコントロールユニ
ット61に供給される。これにより、コントロールユニ
ット61は、内燃機関60の各気筒に対応したクランク
軸やカム軸の回転角度や回転数等を知ることができる。
そして、コントロールユニット61は、検出装置の出
力、即ち“O”または“1”の信号や、スロットル弁6
3からの開度情報等に基づいて制御信号を形成し、この
制御信号により図示しない点火プラグの点火タイミング
や燃料噴射弁の噴射タイミング等を制御する。
【0070】なお、上述の例では、検出装置本体50に
対する入出力用の端子55としてリード線を用いる場合
であるが、図22に示すように、ハウジング53に対し
て着脱可能なコネクタ59を用いてもよい。この場合、
端子55はコネクタ59に組み込まれ、このコネクタ5
9がハウジング53側に差し込まれると、端子55が基
板56の回路部と接続されることになる。これにより、
取り扱いが容易で、構造的にも簡単となり、また、装置
の組み込みも容易となる。
【0071】このように、本実施の形態では、小型で安
価な検出装置を用いて内燃機関のクランク軸やカム軸の
回転角度(回転数)を精度よく検出でき、細かい制御が
可能となり、また、内燃機関への搭載性を向上でき、取
り付けが容易で、スペース的にも有利である。また、検
出装置に電源が供給された瞬間から磁性体回転体の凹凸
に対応した出力を正確に得ることができ、パワーオン機
能を安定して得られるので、内燃機関のクランク角を迅
速に検出可能となり、点火タイミングや燃料噴射タイミ
ングを迅速且つ精度よく行うことができ、排気ガス規制
にも容易に対応できる。 また、磁性体回転体の凹凸に
対応したエッジを利用することにより、内燃機関のピス
トンの上死点と対応が可能になり、角度精度を向上でき
る。
【0072】実施の形態8.図23および図24は、本
装置を一例として内燃機関に適用した場合のこの発明の
実施の形態8を示すもので、図23は検出装置本体と磁
性体回転体の配置関係を示す斜視図、図24は検出装置
の内部構成図である。なお、図23および図24におい
て、図19および21と対応する部分には同一符号を付
し、その詳細説明を省略する。また、その全体を示す構
成図および検出装置本体の斜視図は、それぞれ図18お
よび図20と同様であるので、ここでは省略している。
図において、内燃機関60のクランク軸やカム軸等を利
用した回転軸51にシグナルプレートとしての磁性体回
転体52Aがこれと同期して回転するように設けられ
る。この磁性体回転体52Aは磁石で構成され、必要な
信号を得られるように磁石の磁極を着磁したものであ
る。
【0073】磁性体回転体52Aに対して検出装置本体
50内のGMR素子の感磁面が対向するように検出装置
本体50が内燃機関60(図18)の近傍に配置され
る。検出装置本体50は樹脂または非磁性体からなるハ
ウジング53および取付け部54(図20)を備え、ハ
ウジング53の底部より入出力用のリード線を用いた電
源端子、グランド端子、出力端子等の端子55が取り出
される。ハウジング53の内部には図3で説明したよう
な回路が配置された基板56が設けられ、この基板56
の一部に例えば上述のGMR素子10相当のGMR素子
57が搭載される。
【0074】次に、動作について説明する。いま、内燃
機関60の起動により回転軸51の回転に同期して磁性
体回転体52Aが回転すると、その磁石の磁極に対応し
て、検出装置本体50内のGMR素子57の感磁面の磁
界が変化し、その抵抗値も同様に変化する。そして、G
MR素子57等で構成されるホイートストンブリッジ回
路の中点電圧の差が差動増幅回路により増幅され、その
出力が比較回路で基準値と比較されて“O”または
“1”の信号に変換され、この信号は更に波形整形回路
で波形整形され、“O”または“1”の信号としてコン
トロールユニット61(図18)に供給される。これに
より、コントロールユニット61は、内燃機関60の各
気筒に対応したクランク軸やカム軸の回転角度や回転数
等を知ることができる。そして、コントロールユニット
61は、検出装置の出力、即ち“O”または“1”の信
号や、スロットル弁63からの開度情報等に基づいて制
御信号を形成し、この制御信号により図示しない点火プ
ラグの点火タイミングや燃料噴射弁の噴射タイミング等
を制御する。
【0075】なお、上述の例では、検出装置本体50に
対する入出力用の端子55としてリード線を用いる場合
であるが、図25に示すように、ハウジング53に対し
て着脱可能なコネクタ59を用いてもよい。この場合端
子55はコネクタ59に組み込まれ、このコネクタ59
がハウジング53側に差し込まれると、端子55が基板
56の回路部と接続されることになる。これにより、取
り扱いが容易で、構造的にも簡単となり、また、装置の
組み込みも容易となる。
【0076】このように、本実施の形態でも、小型で安
価な検出装置を用いて内燃機関のクランク軸やカム軸の
回転角度(回転数)を精度よく検出でき、細かい制御が
可能となり、また、内燃機関への搭載性を向上でき、取
り付けが容易で、スペース的にも有利である。また、検
出装置に電源が供給された瞬間から磁性体回転体の磁石
の磁極に対応した出力を正確に得ることができ、パワー
オン機能を安定して得られるので、内燃機関のクランク
角を迅速に検出可能となり、点火タイミングや燃料噴射
タイミングを迅速且つ精度よく行うことができ、排気ガ
ス規制にも容易に対応できる。
【0077】実施の形態9.図26は、この発明の実施
の形態9を示すもので、図26の(a)は検出装置本体
と磁性体回転体の配置関係を示す斜視図、図26の
(b)はその側面図である。図において、図19と対応
する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略す
る。上述の各実施の形態では、検出装置本体を回転軸に
対して垂直方向に設ける場合であったが、本実施の形態
では、検出装置本体を回転軸に対して同軸方向に設ける
ものである。即ち、図26の(a)に示すように、回転
軸51に対して検出装置本体50を同軸方向に設け、図
26の(b)に示すように、磁性体回転体52の凹凸部
52aが検出装置本体50のGMR素子の感磁面に対向
するように配置する。
【0078】かくして、本実施の形態でも、上記実施の
形態8と同様の効果が得られると共に、更に、本実施の
形態では、検出装置本体を回転軸方向に配置できるの
で、実質的に回転軸のスペースを共用でき、半径方向に
装置の形状が大きくならず、小型化を更に向上できる。
【0079】実施の形態10.図27は、この発明の実
施の形態11を示すもので、図27の(a)は検出装置
本体と磁性体回転体の配置関係を示す斜視図、図27の
(b)はその側面図である。図において、図23と対応
する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略す
る。本実施の形態でも、上記実施の形態9と同様に、検
出装置本体を回転軸に対して同軸方向に設けるものであ
る。即ち、図27の(a)に示すように、回転軸51に
対して検出装置本体50を同軸方向に設け、図27の
(b)に示すように、磁性体回転体52Aの磁極が検出
装置本体50のGMR素子の感磁面に対向するように配
置する。
【0080】かくして、本実施の形態でも、上記実施の
形態8と同様の効果が得られると共に、更に、本実施の
形態では、検出装置本体を回転軸方向に配置できるの
で、実質的に回転軸のスペースを共用でき、半径方向に
装置の形状が大きくならず、小型化を更に向上できる。
勿論、磁性体回転体としては、磁石を具備した磁性体回
転体でもよく、同様の効果が得られる。
【0081】実施の形態11.図28および図29は、
この発明の実施の形態11を示すもので、図28はその
側断面図、図29は検出装置本体の概略図である。図に
おいて、図19および図21と対応する部分には同一符
号を付し、その詳細説明を省略する。上述の各実施の形
態では、検出装置本体のGMR素子と磁性体回転体が所
定の間隙を持って離れた状態で配置される場合であった
が、本実施の形態では、検出装置本体のGMR素子と磁
石の間に磁性体回転体を所定の間隙を持って挟み込むよ
うに配置するものである。
【0082】検出装置本体50Aは、例えば樹脂または
非磁性体からなるハウジング70と、このハウジング7
0内の空洞部70aに設けられた上述のGMR素子10
相当のGMR素子57等を保護するためのカバー71
と、取付け部74とを備え、ハウジング70内の空洞部
70aには図3で説明したような回路が配置された基板
(図示せず)が設けられ、この基板の一部にGMR素子
57が搭載される。GMR素子57にはターミナル72
が電気的に接続され、このターミナル72が検出装置本
体50Aの内部を通って底部まで延在し、これにに入出
力用のリード線を用いた電源端子、グランド端子、出力
端子等の端子73が接続されて外部に取り出される。ま
た、ハウジング70の側面の空間部70bの下側に空洞
部70a内のGMR素子57の感磁面と対向して磁石5
8が設けられ、これらGMR素子57と磁石58の間
を、回転軸51と同期して回転する磁性体回転体52の
少なくともその凹凸部が通るように、磁性体回転体52
が配置される。
【0083】このような構成とすることにより、磁石5
8、磁性体回転体52およびGMR素子57を通る磁路
が実質的に形成され、GMR素子57と磁石58の間
に、磁性体回転体52の凹部が位置する状態では、磁石
58からの磁界がGMR素子57の感磁面にそのまま与
えられ、一方、磁性体回転体52の凸部が位置する状態
では、磁石58からの磁界が磁性体回転体52の方に流
れて実質的にGMR素子57の感磁面に与えられない。
つまり、このことは、実質的に磁性体回転体52の少な
くとも一部が磁石で構成されているのと同様の状態とな
り、従って、この場合も、パワーオン機能が得られるこ
とになる。
【0084】なお、上述の例では、ハウジング70の側
面の空間部70bの下側に空洞部70a内のGMR素子
57の感磁面と対向して磁石58を設けた場合である
が、図30に示すように、空間部70bの下側と磁石5
8の間にコア75を設け、磁気回路を構成するようにし
てもよい。これにより、磁石58−磁性体回転体52−
GMR素子57−磁性体回転体52−コア75−磁石5
8の閉磁路が実質的に形成され、更に確実な磁気回路が
確立され、検出性が向上する。
【0085】かくして、本実施の形態でも、上記実施の
形態7と同様の効果が得られると共に、更に、本実施の
形態では、GMR素子と磁石の間の磁性体回転体の位置
決めを考慮する必要があるも、パワーオン機能が得られ
る。
【0086】実施の形態12.図31は、この発明の実
施の形態12を示す側断面図である。図において、図2
3および図28と対応する部分には同一符号を付し、そ
の詳細説明を省略する。上記実施の形態11では磁性体
回転体として図19に示すような凹凸を具備した通常の
磁性体回転体を使用した場合であったが、本実施の形態
では、この磁性体回転体として磁石で構成されているか
(図23参照)、または磁石を搭載したもの(図示せ
ず)であり、ここでは、一例として磁性体回転体が磁石
で構成されている場合である。従って、この場合には、
図28で用いられている磁石58は不要である。その他
の構成は図28と同様である。
【0087】そこで、検出装置本体50Bを構成するハ
ウジング70の側面の空間部70bを空洞部70a内の
GMR素子57の感磁面と対向して回転する磁性体回転
体52Aの少なくとも周辺部が通るように、磁性体回転
体52Aが配置される。従って、この場合も、磁性体回
転体52AおよびGMR素子57を通る磁路が実質的に
形成され、検出性が向上する。勿論、この場合もパワー
オン機能が得られる。かくして、本実施の形態でも、上
記実施の形態9と同様の効果が得られると共に、更に、
本実施の形態では、検出性が向上する。
【0088】実施の形態13.なお、上述した各実施の
形態では、磁界変化付与手段としての磁性体移動体が、
回転軸に同期して回転する磁性体回転体の場合について
説明したが、直線変位する磁性体移動体についても同様
に適用でき、同様の効果を奏する。この場合、例えば内
燃機関におけるEGRバルブの弁開度の検出等への適用
が考えられる。
【0089】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、磁界を発生する磁界発生手段と、磁界発生手段と
所定の間隙を持って配置され、この磁界発生手段によっ
て発生された磁界を変化させる磁界変化付与手段と、こ
の磁界変化付与手段で変化された磁界を検出する磁気検
出素子と、この磁気検出素子の出力信号に基づいて磁界
変化付与手段の変位、並びにこの磁界変化付与手段の停
止状態における磁気検出素子との対向状態を検出する検
出手段とを備えたので、検出装置に電源が供給された瞬
間から磁界変化付与手段の所定位置に対応した出力を正
確に得ることができ、パワーオン機能が安定して得られ
るという効果がある。
【0090】請求項2記載の発明によれば、請求項1の
発明において、磁気検出素子として、磁界変化付与手段
で変化された磁界のいずれの変化方向に対しても均一な
抵抗値の変化範囲とならないように動作領域を設定さ
れ、上記変化された磁界を検出する巨大磁気抵抗素子を
用いるので、印加磁界の変化による抵抗値変化にヒステ
リシスを持たせた巨大磁気抵抗素子により検出装置に電
源が供給された瞬間から磁界変化付与手段の所定位置に
対応した出力を正確に得ることができ、パワーオン機能
が安定して得られるという効果がある。
【0091】請求項3記載の発明によれば、請求項2の
発明において、磁界変化付与手段の変位方向を含む面と
平行方向に巨大磁気抵抗素子の感磁面中心と磁界発生手
段の中心とをずらすようにしたので、印加磁界の変化に
よる抵抗値変化にヒステリシスを持たせた巨大磁気抵抗
素子により検出装置に電源が供給された瞬間から磁界変
化付与手段の所定位置に対応した出力を正確に得ること
ができ、パワーオン機能が安定して得られ、しかもレベ
ルの大きな検出出力が得られるので、より検出精度が向
上し、外来ノイズ等にも強くなり、S/N比等が改善さ
れるという効果がある。
【0092】請求項4記載の発明によれば、請求項1の
発明において、磁気検出素子の出力信号を交流結合処理
する処理手段を備えたので、あらゆる温度範囲において
磁界変化付与手段の所定位置に対応した信号を正確に得
ることができ、検出精度を向上でき、さらに、印加磁界
の変化による抵抗値変化にヒステリシスを持った磁気検
出素子を用い、パワーオン機能の検出時には、交流結合
処理前の信号を処理、出力することで、検出装置に電源
が供給された瞬間から磁界変化付与手段の所定位置に対
応した信号を正確に得ることができ、パワーオン機能が
安定して得られるという効果がある。
【0093】請求項5記載の発明によれば、請求項1の
発明において、検出手段として該磁気検出素子の出力信
号に基づいて磁界変化付与手段の変位を検出する第1の
検出手段および磁界変化付与手段の停止状態における磁
気検出素子との対向状態を検出する第2の検出手段を備
え、さらに、記磁気検出素子を少なくとも1辺に用いた
ブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の出力に基づい
て第1の検出手段を作動し、ブリッジ回路の全体の抵抗
値に基づいて第2の検出手段を作動するので、検出装置
に電源が供給された瞬間から磁界変化付与手段の所定位
置に対応した信号を正確に得ることができ、パワーオン
機能が安定して得られるという効果がある。
【0094】請求項6記載の発明によれば、請求項1の
発明において、検出手段として磁気検出素子の出力信号
に基づいて磁界変化付与手段の変位を検出する第1の検
出手段および磁界変化付与手段の停止状態における磁気
検出素子との対向状態を検出する第2の検出手段を備
え、さらに、磁気検出素子として第1の磁気検出素子と
第2の磁気検出素子を備え、第1の磁気検出素子の出力
に基づいて第1の検出手段を作動し、第2の磁気検出素
子の出力に基づいて第2の検出手段を作動するので、検
出装置に電源が供給された瞬間から磁界変化付与手段の
所定位置に対応した信号を正確に得ることができ、パワ
ーオン機能が安定して得られるという効果がある。
【0095】請求項7記載の発明によれば、請求項1ま
たは2の発明において、磁界変化付与手段を少なくとも
1つの凹凸を有する磁性体移動体で構成したので、小さ
な凹凸の検出まで対応可能となり、検出装置の小型化、
低廉化と共に、検出精度を向上できるという効果があ
る。
【0096】請求項8記載の発明によれば、請求項1ま
たは2の発明において、磁界発生手段と磁界変化付与手
段を少なくとも1つの磁極を有する磁性体移動体で構成
し、磁界を発生し、且つ変化させるようにしたので、検
出装置に電源が供給された瞬間から磁性体移動体に具備
されている磁石の磁極に対応した出力を正確に得ること
が可能となり、パワーオン機能を安定して得られるとい
う効果がある。
【0097】請求項9記載の発明によれば、請求項7ま
たは8の発明において、磁性体移動体は、回転軸に同期
して回転する磁性体回転体であるので、磁性体回転体の
回転による磁界の変化を確実に検出できるという効果が
ある。
【0098】請求項10記載の発明によれば、請求項9
の発明において、少なくとも磁気検出素子を含む検出装
置本体を備え、磁性体回転体を内燃機関のクランク軸ま
たはカム軸に装着し、磁性体回転体が磁気検出素子に対
向するように検出装置本体を内燃機関の近傍に配置した
ので、小型で安価な検出装置を用いて内燃機関のクラン
ク軸やカム軸の回転角度(回転数)を精度よく検出で
き、細かい制御が可能となり、また、内燃機関への搭載
性を向上でき、取り付けが容易で、スペース的にも有利
で、装置のコンパクト化が可能になるという効果があ
る。
【0099】請求項11記載の発明によれば、請求項1
0の発明において、磁性体回転体に対して検出装置本体
を回転軸方向に配置したので、実質的に回転軸のスペー
スを共用でき、半径方向に装置の形状が大きくならず、
小型化を更に促進できるという効果がある。
【0100】請求項12記載の発明によれば、請求項1
1の発明において、検出装置本体は、少なくとも磁気検
出素子を内蔵するハウジングを備え、磁性体回転体を、
ハウジングの側面に形成された空間部にこの磁性体回転
体の少なくとも周辺部が磁気検出素子と対向して位置す
るように配置したので、回転体と巨大磁気抵抗素子を通
る磁路が実質的に形成され、回転体の少なくとも一部が
磁石で構成されているのと同様の状態となり、以て、検
出装置に電源が供給された瞬間から回転体の回転角度に
対応した出力を正確に得ることが可能となり、パワーオ
ン機能が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る検出装置の実施の形態1を示
す構成図である。
【図2】 この発明に係る検出装置の実施の形態1の回
路構成を示すブロック図である。
【図3】 図2の具体的回路構成の一例を示す回路図で
ある。
【図4】 この発明に係る検出装置の実施の形態1にお
けるGMR素子の磁界強度に対する抵抗値の変化を示す
特性図である。
【図5】 この発明に係る検出装置の実施の形態1の動
作説明に供するための波形図である。
【図6】 この発明に係る検出装置の実施の形態2を示
す構成図である。
【図7】 この発明に係る検出装置の実施の形態2にお
けるGMR素子の磁界強度に対する抵抗値の変化を示す
特性図である。
【図8】 この発明に係る検出装置の実施の形態2の動
作説明に供するための波形図である。
【図9】 この発明に係る検出装置の実施の形態3を示
す構成図である。
【図10】 この発明に係る検出装置の実施の形態3に
おけるGMR素子の磁界強度に対する抵抗値の変化を示
す特性図である。
【図11】 この発明に係る検出装置の実施の形態4の
回路構成を示すブロック図である。
【図12】 図11の具体的回路構成の一例を示す回路
図である。
【図13】 この発明に係る検出装置の実施の形態4の
動作説明に供するための波形図である。
【図14】 この発明に係る検出装置の実施の形態5の
回路構成を示すブロック図である。
【図15】 図14の具体的回路構成の一例を示す回路
図である。
【図16】 この発明に係る検出装置の実施の形態6の
回路構成を示すブロック図である。
【図17】 図16の具体的回路構成の一例を示す回路
図である。
【図18】 この発明に係る検出装置の実施の形態7を
示す構成図である。
【図19】 この発明に係る検出装置の実施の形態7に
おける検出装置本体と磁性体回転体の配置関係を示す斜
視図である。
【図20】 この発明に係る検出装置の実施の形態7に
おける検出装置本体を示す斜視図である。
【図21】 この発明に係る検出装置の実施の形態7に
おける検出装置本体の内部構成図である。
【図22】 この発明に係る検出装置の実施の形態7に
おける検出装置本体の他の例を示す側断面図である。
【図23】 この発明に係る検出装置の実施の形態8を
示す構成図である。
【図24】 この発明に係る検出装置の実施の形態8に
おける検出装置本体の内部構成図である。
【図25】 この発明に係る検出装置の実施の形態8に
おける検出装置本体の他の例を示す側断面図である。
【図26】 この発明に係る検出装置の実施の形態9を
示す構成図である。
【図27】 この発明に係る検出装置の実施の形態10
を示す構成図である。
【図28】 この発明に係る検出装置の実施の形態11
を示す側断面図である。
【図29】 この発明に係る検出装置の実施の形態11
における検出装置本体を示す斜視図である。
【図30】 この発明に係る検出装置の実施の形態11
における他の例をを示す側断面図である。
【図31】 この発明に係る検出装置の実施の形態12
を示す側断面図である。
【図32】 従来の検出装置を示す構成図である。
【図33】 従来の検出装置の回路構成を概略的に示す
ブロック図である。
【図34】 図33の動作説明に供するための波形図で
ある。
【図35】 慣用のMR素子の磁界強度に対する抵抗値
の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1,51 回転軸、2,52,52A 磁性体回転体、
4 磁石、10,10A〜10D GMR素子、11
A,11B ホイートストンブリッジ回路、12差動増
幅回路、13 比較回路、14 波形整形回路、20
交流結合回路、21,21A,21B パワーオン機能
検出回路、22 スイッチ回路、50,50A,50B
検出装置本体、53 ハウジング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 渉 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大橋 豊 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界を発生する磁界発生手段と、 上記磁界発生手段と所定の間隙を持って配置され、該磁
    界発生手段によって発生された磁界を変化させる磁界変
    化付与手段と、 該磁界変化付与手段で変化された磁界を検出する磁気検
    出素子と、 該磁気検出素子の出力信号に基づいて上記磁界変化付与
    手段の変位、並びに該磁界変化付与手段の停止状態にお
    ける上記磁気検出素子との対向状態を検出する検出手段
    とを備えたことを特徴とする検出装置。
  2. 【請求項2】 上記磁気検出素子として、上記磁界変化
    付与手段で変化された磁界のいずれの変化方向に対して
    も均一な抵抗値の変化範囲とならないように動作領域を
    設定され、上記変化された磁界を検出する巨大磁気抵抗
    素子を用いることを特徴とする請求項1記載の検出装
    置。
  3. 【請求項3】 上記磁界変化付与手段の変位方向を含む
    面と平行方向に上記巨大磁気抵抗素子の感磁面中心と上
    記磁界発生手段の中心とをずらすようにしたことを特徴
    とする請求項2記載の検出装置。
  4. 【請求項4】 上記磁気検出素子の出力信号を交流結合
    処理する処理手段を備えたことを特徴とする請求項1記
    載の検出装置。
  5. 【請求項5】 上記検出手段として上記該磁気検出素子
    の出力信号に基づいて上記磁界変化付与手段の変位を検
    出する第1の検出手段および上記磁界変化付与手段の停
    止状態における上記磁気検出素子との対向状態を検出す
    る第2の検出手段を備え、 さらに、上記磁気検出素子を少なくとも1辺に用いたブ
    リッジ回路を備え、 該ブリッジ回路の出力に基づいて上記第1の検出手段を
    作動し、上記ブリッジ回路の全体の抵抗値に基づいて上
    記第2の検出手段を作動することを特徴とする請求項1
    記載の検出装置。
  6. 【請求項6】 上記検出手段として上記磁気検出素子の
    出力信号に基づいて上記磁界変化付与手段の変位を検出
    する第1の検出手段および上記磁界変化付与手段の停止
    状態における上記磁気検出素子との対向状態を検出する
    第2の検出手段を備え、 さらに、上記磁気検出素子として第1の磁気検出素子と
    第2の磁気検出素子を備え、 上記第1の磁気検出素子の出力に基づいて上記第1の検
    出手段を作動し、上記第2の磁気検出素子の出力に基づ
    いて上記第2の検出手段を作動することを特徴とする請
    求項1記載の検出装置。
  7. 【請求項7】 上記磁界変化付与手段を少なくとも1つ
    の凹凸を有する磁性体移動体で構成したことを特徴とす
    る請求項1または2記載の検出装置。
  8. 【請求項8】 上記磁界発生手段と上記磁界変化付与手
    段を少なくとも1つの磁極を有する磁性体移動体で構成
    し、磁界を発生し、且つ変化させるようにしたことを特
    徴とする請求項1または2記載の検出装置。
  9. 【請求項9】 上記磁性体移動体は、回転軸に同期して
    回転する磁性体回転体であることを特徴とする請求項7
    または8記載の検出装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも上記磁気検出素子を含む検
    出装置本体を備え、上記磁性体回転体を内燃機関のクラ
    ンク軸またはカム軸に装着し、上記磁性体回転体が上記
    磁気検出素子に対向するように上記検出装置本体を上記
    内燃機関の近傍に配置したことを特徴とする請求項9記
    載の検出装置。
  11. 【請求項11】 上記磁性体回転体に対して上記検出装
    置本体を回転軸方向に配置したことを特徴とする請求項
    10記載の検出装置。
  12. 【請求項12】 上記検出装置本体は、少なくとも上記
    磁気検出素子を内蔵するハウジングを備え、上記磁性体
    回転体を、上記ハウジングの側面に形成された空間部に
    該磁性体回転体の少なくとも周辺部が上記磁気検出素子
    と対向して位置するように配置したことを特徴とする請
    求項11記載の検出装置。
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