JP4213163B2 - 磁気検出装置 - Google Patents
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Description
以下、図面を参照しながら、特許文献1に記載された従来の磁気検出装置について説明する。
図8および図9は従来装置の処理回路を示す回路構成図であり、図8は磁気抵抗素子の抵抗変化により得られる検出信号の振幅をDC処理する回路構成、図9は磁気抵抗素子の抵抗変化により得られる検出信号の振幅をAC処理する回路構成を示している。
また、図10は図8によりDC処理した場合の動作波形を示すタイミングチャートであり、図11は図9によりAC処理した場合の動作波形を示すタイミングチャートである。
センサ2は、第1および第2の磁気抵抗素子2a、2bをセグメントとして一体的に有するICチップ2により構成されている。
図6、図7のように、磁気検出装置のセンサ2を、磁性移動体3に対して近接かつ対向配置させるとともに、磁性移動体3の移動方向に並べて配置することにより、磁気抵抗素子2a、2bの抵抗値は、磁性移動体3の変位に応じて変化する。
図8に示すDC処理回路において、ブリッジ回路10の検出信号cは、比較回路11に入力され、比較レベルVRと比較されて矩形波に波形整形される。
比較回路11の出力信号eは、トランジスタ12、13を介して、磁性移動体3に対応した最終出力信号iとなり、出力端子Voutから出力される。
比較回路14の出力信号gは、トランジスタ12、13を介して、磁性移動体3に対応した最終出力信号jとなり、出力端子Voutから出力される。
すなわち、検出信号cは、比較回路11の比較レベルVRによって矩形波信号eに変換され、矩形波信号eは、トランジスタ12、13を介して最終出力信号iとなる。
すなわち、検出信号cは、コンデンサ22および抵抗23からなるハイパスフィルタを介して位相の進んだ電圧信号dとなり、電圧信号dは、比較回路14の比較レベルVRaによって矩形波信号gに変換され、矩形波信号gは、トランジスタ12、13を介して最終出力信号jとなる。
図12は図8のDC処理回路を用いた場合の動作波形を示すタイミングチャートであり、常温の室温時(R.T)と高温時(HOT)との動作波形をそれぞれ比較して示している。
また、図13は図9のAC処理回路を用いた場合の動作波形を示すタイミングチャートであり、高回転時と低回転時との動作波形をそれぞれ比較して示している。
検出信号c、c’の温度オフセットにより、矩形波信号e、e’の立上りおよび立下りポイントに温度による大きなズレが生じ、最終出力信号i、i’の温度特性差Δiが大きくなることが分かる。
同様に、図13において、磁性移動体3の回転数の違いによって、矩形波信号g、g’の立上りおよび立下りポイントに大きなズレが生じ、最終出力信号i、i’の回転数特性差Δjが大きくなることが分かる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の処理回路を示す回路構成図であり、前述(図8、図9参照)と同様のものについては、前述と同一符号が付されている。
また、図2および図3は図1の処理回路による動作波形を示すタイミングチャートであり、図2は磁性移動体3の回転数が低回転の場合の各信号の動作波形を示し、図3は磁性移動体3の回転数が高回転の場合の各信号の動作波形を示す。
また、磁気抵抗素子2a、2bからなるセンサ2の構成は、図6および図7に示したとおりである。
ブリッジ回路10は、前述と同様に、磁界強度を検出するセンサを構成しており、磁電変換素子として2つの磁気抵抗素子2a、2bを有する。
ブリッジ回路10において、前述のように、磁気抵抗素子2a、2bの抵抗値は磁性移動体3の変位に応じて変化し、これにより、ブリッジ回路10の検出信号Cは電圧変化する。
第1の比較回路31は、第1の比較レベルVR1を有し、検出信号Cの振幅をDC結合にて波形整形し、矩形波信号Eを出力する。
第3の比較回路33は、第1の比較レベルVR1と第2の比較レベルVR2との間の第3の比較レベルVR3を有し、検出信号Cの振幅をAC結合後に波形整形し、矩形波信号Gを出力する。
以下、第1〜第3の比較レベルVR1〜VR3を、それぞれ、単に「比較レベル」と称する。
また、検出信号Cは、コンデンサ22および抵抗23からなるハイパスフィルタを介して、AC処理された電圧信号Dに変換された後、第3の比較回路33において、比較レベルVR3と比較されて矩形波信号Gに変換される。
論理処理回路は、電源Vccとグランドとの間に直列に挿入された第1および第2のトランジスタ41、42と、電源Vccとグランドとの間に直列に挿入された第3および第4のトランジスタ43、44と、電源Vccとグランドとの間に挿入された第5のトランジスタ45とを有し、第2のトランジスタ42の出力信号を最終出力信号として、出力用のトランジスタ12に入力する。
以下、第1〜第5のトランジスタ41〜45を、それぞれ、単に「トランジスタ」と称する。
トランジスタ43は、トランジスタ41に直列接続され、第3の比較回路33の出力信号Gによりオンオフされる。
トランジスタ45は、第2の比較回路32の出力信号Fによりオンオフされる。
トランジスタ44は、トランジスタ42に直列接続され、トランジスタ45の出力信号によりオンオフされる。
また、トランジスタ42において、ベース端子はトランジスタ41の出力端子に接続され、エミッタ端子はトランジスタ44のコレクタ端子に接続され、コレクタ端子(出力端子)は、抵抗を介して電源Vccに接続されるとともに最終出力端子を構成している。
さらに、トランジスタ44において、エミッタ端子は接地され、コレクタ端子はトランジスタ42のエミッタ端子に接続されている。
なお、出力用のトランジスタ12、13は、最終出力信号Kを増幅するためのアンプを構成している。
すなわち、論理処理回路34の機能構成は、図14の論理回路図のように、2つのNANDゲート51、52で簡略化表示することができる。
図14において、NANDゲート51(トランジスタ41、43)には、第1および第3の比較回路31、33の出力信号E、Gが入力される。また、NANDゲート52(トランジスタ42、44)には、NANDゲート51の出力信号と、トランジスタ45で反転された第2の比較回路32の出力信号Fが入力される。
(1)E、G、Fが「H、H、H」の場合→K=「H」
(2)E、G、Fが「H、H、L」の場合→K=「H」
(3)E、G、Fが「H、L、H」の場合→K=「H」
(4)E、G、Fが「H、L、L」の場合→K=「L」
(5)E、G、Fが「L、H、H」の場合→K=「H」
(6)E、G、Fが「L、H、L」の場合→K=「L」
(7)E、G、Fが「L、L、H」の場合→K=「H」
(8)E、G、Fが「L、L、L」の場合→K=「L」
上記出力信号E、F、Gと最終出力信号Kとの関係を論理レベル表で表すと、図15の説明図のようになる。
図2は磁性移動体3が低回転の場合の各信号C’〜G’、K’の動作波形を示し、図3は磁性移動体3が高回転の場合の各信号C〜G、Kの動作波形を示している。
図2において、各信号E’、F’、G’、K’の電圧レベル「H、L」の組み合わせから明らかなように、低回転時の最終出力信号K’の立上り「L→H」のタイミングは、第1の比較回路31からの矩形波信号E’の立上りタイミングと同一となる。
また、最終出力信号K’の立下り「H→L」のタイミングは、第2の比較回路32からの矩形波信号F’の立下りタイミングと同一となる。
つまり、磁性移動体3が低回転の場合には、DC処理した第1および第2の比較回路31、32からの出力信号E、Fが用いられ、磁性移動体3が高回転の場合には、AC処理した第3の比較回路33からの出力信号Gが用いられるように、切り換えられる。
また、第1および第2の比較回路31、32のDC処理を適用する場合と、第3の比較回路33のAC処理を適用する場合とを切り換えるタイミングは、ハイパスフィルタを構成するコンデンサ22および抵抗体23の回路定数を調整することにより、任意に設定することができる。
図4および図5はこの発明の実施の形態1による効果を説明するためのタイミングチャートであり、それぞれ、前述の図12および図13に対応している。
図4のように、ある設定回転数以上では、AC処理した第3の比較回路33からの矩形波信号G、G’を用いることにより、最終出力信号Ki、Ki’’の温度特性差ΔKiを小さく(ほぼ「0」に)することができる。
図5において、各信号D(高回転)、D’(低回転)、G(高回転)、G’(低回転)、K(高回転)、K’(低回転)は、それぞれ、図13内の各信号d(高回転)、d’(低回転)、g(高回転)、g’(低回転)、j(高回転)、j’(低回転)に対応している。
Claims (1)
- 磁界強度を検出する磁電変換素子からなるセンサを備えた磁気検出装置であって、
第1の比較レベルを有し、前記磁電変換素子からの検出信号の振幅をDC結合にて波形整形する第1の比較回路と、
第2の比較レベルを有し、前記磁電変換素子からの検出信号の振幅をDC結合にて波形整形する第2の比較回路と、
第3の比較レベルを有し、前記磁電変換素子からの検出信号の振幅をAC結合後に波形整形する第3の比較回路と、
前記第1、第2および第3の比較回路の各出力信号を論理処理して最終出力信号を生成する論理処理回路と
をさらに備え、
前記第1および第2の比較レベルは、前記第3の比較レベルが、前記第1の比較レベルと前記第2の比較レベルとの間のレベルとなるように設定され、
前記論理処理回路は、
前記第1の比較回路の出力信号によりオンオフされる第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタの出力信号によりオンオフされる第2のトランジスタと、
前記第1のトランジスタに直列接続され、前記第3の比較回路の出力信号によりオンオフされる第3のトランジスタと、
前記第2のトランジスタに直列接続された第4のトランジスタと、
前記第2の比較回路の出力信号によりオンオフされる第5のトランジスタとを含み、
前記第4のトランジスタは、前記第5のトランジスタの出力信号によりオンオフされ、
前記第2のトランジスタの出力信号を前記最終出力信号とすることを特徴とする磁気検出装置。
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