JP2008249370A - 磁性体検出センサ及び磁性体検出装置 - Google Patents

磁性体検出センサ及び磁性体検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】検出する磁性体の種類や形状に依らずに安定して動作し、高感度で、且つ、小型化、省スペース化ができ、更には生産性が高い磁性体検出センサ及び磁性体検出装置を提供する。
【解決手段】磁界を発生する磁石12と磁界の変化を検出する磁界検出素子13とを含み、磁界検出素子13は磁石12のNS方向を法線とし、磁石12のNS軸の中点より磁石の磁生体が近接する磁極と反対側の磁極側に位置する平面上に配置する。その際、磁石12より印加されるバイアス磁界が磁界検出素子13の磁化が飽和した領域に設定される位置に配置する。磁界検出素子13は磁石12の磁性体が近接する磁極と反対側の磁極と同一平面上に配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁性を有する媒体の検出等に用いられる磁性体検出センサ及びそれを用いた磁性体検出装置に関するものである。
媒体に含まれる磁気インクや磁性粒子等の検出に用いられるセンサとしては、従来から磁気ヘッドや磁気抵抗素子を用いたものが知られている。これらのセンサは、媒体の磁気分布の勾配を検出する構成となっているため、パターン認識等の磁気の有無を検出する用途に有効である。
これに対して、磁気インピーダンス素子等の高感度な磁界検出素子を用いて、磁気の有無だけでなく、媒体の磁気分布を量的に検出可能としたものが提案されている(特許文献1参照)。このセンサは、図35、図36に示すように検出に先行する着磁手段を持ち、媒体の着磁部の中心軸Lから対称に発生する磁界を、磁界検出方向に沿って並べられた2つの磁気インピーダンス素子で検出するものである。
2つの素子には同方向のバイアス磁界が印加され、それらを差動検出することによりノイズ磁界を除去し、媒体からの磁界を精度良く検出する。このセンサは、従来に無い磁気情報を提供することができ、特に、紙幣の鑑別等のセキュリティ用途で有効性を発揮する。しかし、着磁後の残留磁気量を検出する構成であるため、軟磁性材等残留磁気量の少ない媒体の検出には不利な点があった。
これに対して、軟磁性材であっても量的に検出可能としたものが提案されている(特許文献2参照)。このセンサは、磁石のNS軸の中点を通る平面上に素子を配置して磁界検出方向に磁界が加わらないようにした構成で、高感度ではあるが使用できる磁界範囲が狭い磁界検出素子を、特性を低下させずに磁石の近傍で使用できる。
このため、軟磁性材であっても高精度に磁気量検出が可能であり、また、小型化も実現できる。このセンサで、磁気インピーダンス素子を用いる場合には、図37に示すようにバイアス磁石93等によって2つの素子921、922に同方向のバイアス磁界を印加する。それらを差動検出することで、ノイズ磁界を除去しながら媒体からの磁界を精度良く検出する。
特開2000−105847号公報 特開2006−184201号公報
磁界検出素子を磁石のNS軸の中点を通る平面に配置する構成は、例えば、直交フラックスゲート素子のように、ゼロ磁界で感度を有してバイアス磁界を必要としない磁界検出素子には最適である。しかし、バイアス磁界を必要とする磁界検出素子の場合には、図37のようなバイアス磁石93バイアスコイル等が必要になり、サイズやコストの面で不利な点がある。
また、変位センサやエンコーダにおいては、検出する磁気量の大きさが広範囲に渡るため、磁気インピーダンス素子等の高感度磁界検出素子では、所定の動作磁界範囲を超えると誤動作を起こすことがある。
本発明の目的は、検出する磁性体の種類や形状に依らずに安定して動作し、高感度で、且つ、小型化、省スペース化ができ、更には生産性が高い磁性体検出センサ及び磁性体検出装置を提供することにある。
本発明は、磁界を発生する磁石と前記磁界の変化を検出する磁界検出素子とを含む磁性体検出センサにおいて、前記磁界検出素子は、前記磁石のNS方向を法線とし、前記磁石のNS軸の中点より前記磁石の前記磁生体が近接する磁極と反対側の磁極側に位置する平面上であって、且つ、前記磁石より印加されるバイアス磁界が前記磁界検出素子の磁化が飽和した領域に設定される位置に配置されているものである。
また、前記磁界検出素子は、前記磁石の前記磁性体が近接する磁極と反対側の磁極と同一平面上に配置されているのが好ましい。
また、前記磁石と前記磁界検出素子は同一の基板上に搭載されているのが好ましい。
また、前記磁界検出素子は磁気インピーダンス素子であるのが好ましい。
また、前記磁界検出素子は少なくとも2つあり、前記平面上において前記法線と交差する前記平面上の一つの直線に対して線対称に配置されており、前記2つの磁界検出素子の出力の和に応じた信号を出力するのが好ましい。
また、磁性体検出センサが複数配列されていても良い。
また、磁性体検出センサが、前記磁石を共通にして2つ配置されていても良い。
また、所定の間隔で磁性体が配置された可動部材と、上記の磁性体検出装置を備え、前記2つの磁性体検出センサの出力の夫々を所定の閾値でパルス化する回路と、前記可動部材の移動に応じて出力される前記2つのパルス信号の位相差とパルス数によって、前記可動部材の移動量及び移動方向を検出する回路とを備えたことを特徴とする入力デバイスであっても良い。
本発明によれば、誤動作がなく、動作が安定で、磁石と磁界検出素子を、例えば、プリント基板上に実装するだけで磁性体検出センサを構成でき、生産性がよく、低コスト化が可能となる。従って、検出できる磁気量範囲が広く、動作が安定で、且つ、小型で駆動回路も含めた省スペース化に対応でき、更には、生産性が高い磁性体検出センサを実現できる。また、本発明の磁性体検出センサを用いることにより、小型で高性能な磁性体検出装置を実現することができる。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。まず、本発明は、磁界を発生する磁石と磁界の変化を検出する磁界検出素子とを含む磁性体検出センサである。磁界検出素子は磁石のNS方向を法線とし、磁石のNS軸の中点より磁石の磁生体が近接する磁極と反対側の磁極側に位置する平面上であって、且つ、磁石より印加されるバイアス磁界が磁界検出素子の磁化が飽和した領域に設定される位置に配置されている。
また磁界検出素子は磁石の磁性体が近接する磁極と反対側の磁極と同一平面上に配置されている。磁石と磁界検出素子は同一の基板上に搭載されている。また、磁界検出素子は少なくとも2つあり、平面上において法線と交差する平面上の一つの直線に対して線対称に配置されており、2つの磁界検出素子の出力の和に応じた信号を出力する。
また、本発明の磁性体検出センサを複数配列することで磁性体検出ラインセンサを構成する。更に本発明の磁性体検出装置は磁性体検出センサ又は磁性体検出ラインセンサを用いて磁性体の検出を行う。
図1は本発明の基本構成を示す。図1(a)〜図1(c)はそれぞれ本発明の実施形態を示すが、図1(a)〜図1(c)は磁界検出素子13の配置が異なっている。図1(a)では磁性体検出センサ1は磁石12と磁界検出素子13から成り、磁界検出素子13は磁石12のN極と同一平面上に配置されている。
磁界検出素子13は非磁性基板21上に形成された磁性膜15と電極17、18から成り、磁性膜15の長手方向が磁界検出方向になっている。磁性材料を含有する媒体23は磁石12のS極に近接し、その際の磁界変化を磁界検出素子13で検出する。
図1(b)では、磁界検出素子13は非磁性基板21の背面が磁石12のN極と同一平面上に配置されている。その他の構成は図1(a)と同様である。磁界検出素子13の位置は図1(c)に示すように更に媒体23から遠い位置にあっても良いが、実装の容易性の点で図1(a)又は図1(b)の配置の方が好ましい。
磁界検出素子13は磁気インピーダンス素子であるのが最良であるが、バイアス磁界の下で動作する磁界検出素子であれば特に制限は無く、GMR等の磁界検出素子であっても良い。磁界検出素子13は磁石12のNS方向に強い磁界を受けるが、その影響を抑えるために反磁界の大きい薄膜で形成するのが最良である。
磁界検出素子13を形成する非磁性基板21には、ガラスやセラミック、シリコン基板等を用いることができるが、形成する磁性膜と熱膨張係数の近いものを選択するのが望ましい。図1では磁性膜15は3本の磁性パターンを接続したつづら折れ状に形成されているが、これは一例であり、磁性膜パターンに特に制限は無い。電極17、18についても配置や形状に特に制限は無い。
図1(a)の構成はハンダ実装等に適した構成であり、図1(b)はワイヤボンディングによる実装等に適した構成である。電極17、18には、それらに合わせてCuやAl等の材料が選択される。図1(b)の構成では非磁性基板21の厚みを磁石12のNS軸の半分以下にする必要があるが、図1(a)ではNS軸と同等の厚みまで可能である。磁性体検出センサ1の薄型化のために磁石12のNS軸を短くする場合には、基板21の強度の点から図1(a)の構成の方が好ましい。
次に、図2と図3を用いて本発明の検出原理を説明する。以下の説明は図1(a)の構成を例として説明するが、図1(b)の構成でも全く同様である。図2(a)は図1(a)を上から見た図、図2(b)は図1(a)を側面から見た図である。図2において、磁界検出素子13は磁石12のNS軸に垂直なx方向が磁界検出方向であり、磁石12からバイアス磁界Hbを受ける。
バイアス磁界Hbは磁石12のNS軸に平行なz方向の位置に対して大きく変化するが、磁石12と磁界検出素子13を、例えば、同一基板上に実装する等すれば、容易に位置精度を得ることができる。また、磁石12からは磁性膜の膜厚方向に大きな磁界Hzを受けるが、反磁界が大きく磁界検出素子の特性に大きな影響はない。
バイアス磁界Hbの大きさは磁石12のNS間距離に依存し、また、x方向の磁界検出素子13の位置によって図2(d)に示すように連続的に変化する。磁石の大きさと磁界検出素子の位置を適当に設定することにより、バイアス設定が必要な磁界検出素子を有効に用いることができる。
x方向の位置による設定が難しい場合には、図2(e)に示すように磁石12のNS軸の動径方向と磁界検出素子13の磁界検出方向に角度を持たせる配置によっても調整が可能である。媒体23は磁石12の磁界によって磁化され、それにより磁界検出素子13は磁界Hmを受ける。
図2(c)はz方向の位置によるバイアス磁界Hbの分布であり、媒体23の有無により実線から点線の分布へと変化する。NS軸の中央に対して、媒体23に近い側ではバイアス磁界が減少する方向に、図2(b)の配置のように媒体23から遠い側ではバイアス磁界が増加する方向に磁界が変化する。
図3は素子特性の一例を示す。磁界の大きさに対して偶関数的な特性を持ち、インピーダンス値が単調減少する。媒体23が無い状態で、磁界検出素子13のバイアス点はHbの位置にあり、媒体23の近接によって(Hb+Hm)の点に移動する。この時のインピーダンス変化ΔZは負の値となる。
図4は磁界検出素子として磁気インピーダンス素子を用いた場合の、素子特性とバイアス磁界の設定範囲を示す。また、グラフの下に、磁性膜の磁区構造の模式図を示す。磁界検出方向は、磁性膜のパターン長方向である。図4(a)のグラフは磁性膜のパターン長方向(図中のE方向)に磁気異方性を付与した時に得られる磁界−インピーダンス特性である。このとき、ゼロ磁界を中心にした±Hcの範囲では、磁性膜はE方向に沿って互いに逆向きの磁化を持つ領域が混在した磁区構造を取り、±Hcを越えた領域では、印加磁界Hの方向の磁化領域が成長して、磁化Mが揃った構造を取る。
図4(b)のグラフはパターン幅方向(図中のE´方向)に磁気異方性を付与した場合に得られる特性である。この場合も同様に、ゼロ磁界を中心にした±Hcの範囲では、磁性膜はE´方向に沿って互いに逆向きの磁化を持つ領域が混在した磁区構造を取り、±Hcを越えた領域では、印加磁界Hの方向に磁化が回転して、磁化Mが揃った構造を取る。通常、磁気インピーダンス素子は図4(b)の特性で使用され、ハッチングで示されたBまたはB´の磁界範囲にバイアス磁界Hbが設定される。
しかし、この場合には設定範囲の幅が非常に狭く、高々2〜3Oe程度である。これに対して、AまたはA´の磁界範囲に設定すると、感度は低下するが、BまたはB´と同様の感度ばらつきが得られる範囲が大幅に拡大し、10〜20Oeの幅に広がる。図4(a)の特性でAまたはA´の磁界範囲に設定しても同様である。図2の構成において、バイアス点は磁石に対する磁界検出素子の配置で決まるため、適正なバイアス点に設定するための配置の位置精度を、AまたはA´の磁界範囲では大幅に緩和することができる。
AまたはA´の磁界範囲では、磁性膜内の磁化がほぼ磁界検出方向に飽和しているため、外部磁界が変化しても磁壁の移動に伴うヒステリシスやノイズが出にくい。このため、感度は低下するが、感度/ノイズ比でみると、特性の大幅な低下はない。
図5は媒体の近接方法による磁界検出素子のインピーダンス変化の違いを示す。図5(a)は媒体23が磁界検出素子13から遠い方の磁極に近接した場合の変化であり、図5(b)は近い方の磁極に近接した場合の変化である。図5(a)では媒体23による磁界変化Hmはバイアス磁界Hbが増加する方向であり、図5(a)のO点からP点、Q点と移動しても磁界検出素子の特性上問題がない。
一方、図5(b)では磁界変化Hmはバイアス磁界Hbが減少する方向であり、O点からP′点、Q′点へと移動すると、インピーダンス値が増加から減少に転じ、変化が媒体23の磁気量に対応しなくなってしまう。図5では図4(b)の特性を用いて説明したが、図4(a)の特性でもゼロ磁界を中心にある磁界範囲では特性が不安定であり、動作点がその領域に入ると動作不良となる。このように媒体の磁気量が大きい用途では、図5(a)の近接方法が好ましい。
図6は磁界検出素子として磁気インピーダンス素子を用いた場合の駆動回路を示す。発振部はCMOSを用いたパルス発振回路であり、これが最も望ましいが、特に限定されるものではない。図6(a)の例ではパルス電流はAC結合を通じて正負交互に振れる電流として素子に通電され、磁性膜のヒステリシスを低減する効果を持っている。
検波回路はダイオードを用いた構成になっているが、スイッチを用いた方法でも同様に構成可能であり、磁界検出素子13のインピーダンス値に応じた信号が出力される。図6(b)の例は図品点数を減らして、通電するパルス電流を、プラス側にのみ振れるものとした構成である。図4(b)に示す通常使用される範囲においては、この構成ではヒステリシスが大きくなり好ましくないが、単調減少領域では可能である。この回路は本発明の構成を最も活かした回路であり、ヒステリシス等の特性劣化無く回路規模を従来のものより低減できる。
次に、本発明の媒体の検出方法について説明する。媒体の検出は媒体を停止させて行っても良いし、センサと相対的に移動させて連続的に検出しても良い。図7は磁石の磁極面と平行に移動させて連続的に検出する場合の、媒体の移動方向と出力信号の例を示す。図7(a)は磁界検出素子の磁界検出方向と直交する方向にストライプ状の媒体を移動させた場合の出力例である。
この移動方向では磁気を有する領域が磁極上を通過するタイミングで、パターンの磁気量に応じた山が検出される。これに対して、磁界検出方向と平行に移動させた場合の出力は図7(b)のようになり、タイミングが多少ずれて、且つ、磁気量に応じた山の両側にオーバーシュートが現れる。このため、通常の磁気量検出では図7(a)に示すように磁界検出方向と直交する方向に移動させるのが望ましい。
次に、微量な磁気量を精度良く検出する際に有効な構成を説明する。図8は磁石12と2つの磁界検出素子13、14を用いた構成で、それらは図1と同様に同一平面に配置されている。図8では図1と同一部分には同一符号を付している。磁界検出素子13、14は磁界検出方向を同一にして、その方向に並べて配置されている。
この構成での検出原理を図9及び図10を用いて説明する。図9(a)は図8を上から見た図、図9(b)は図8を正面から見た図である。図9において、磁界検出素子13、14はy方向が磁界検出方向であり、磁石12から互いに逆方向のバイアス磁界Hbを受ける。バイアス磁界の大きさは図1の場合と同様に磁石12のNS間距離と、磁界検出素子の位置により適当に設定することができる。
媒体23は磁石12のNS軸に対して対称に磁化され、磁界検出素子13、14は互いに逆方向の磁界Hmを受ける。図10(a)は磁界検出方向の位置による磁界分布であり、媒体23の有無により実線から点線の分布へと変化する。
磁界検出素子13、14は、この磁界分布の中央付近を除いた変化の少ない位置に配置されている。図10(b)は素子特性の一例を示す。磁界の大きさに対して偶関数的な特性を持ち、インピーダンス値が単調減少する。媒体23が無い状態で、磁界検出素子13及び14のバイアス点は−Hb及びHbの位置にあり、媒体23の近接によって−(Hb+Hm)、及び、(Hb+Hm)の点に移動する。
この時のインピーダンス変化ΔZは磁界検出素子13、14で同じであり、それらの和をとることで2ΔZの変化が得られる。図10(c)は外部磁界Hexが加わった場合の変化を示す。素子特性及びバイアス点は図10(b)と同様である。磁界検出素子13及び14のバイアス点は、−Hb+Hex、及び、Hb+Hexへ移動し、インピーダンス変化ΔZb及びΔZaが生じる。
素子特性の直線性に対して、外部磁界が充分小さければ、ΔZb+ΔZaはゼロとなる。このように磁界検出素子13、14のインピーダンスの和を検出することにより、外部磁界を相殺して、媒体23による変化のみを検出することが可能となる。
図11は磁石と磁界検出素子の配置例を示す。磁界検出素子の配置は、図8の配置の他、図11(a)に示すように磁石12の両側に磁界検出素子13、14を配置した構成であっても良い。また、図11(b)に示すように磁性膜15、16を同一の基板210上に形成して直列に導電性パターン800で接続した磁界検出素子130を用いた配置であっても良い。
同一基板上に形成したものでは、製造の検査工程で特性チェック等をする場合には、中点電極18が設けられ、2つの磁界検出素子を別個に評価できる図11(c)の構成の方が望ましい。
図11(d)は補助磁石120、121を用いた構成を示す。図11(e)は補助磁石120を用いた構成を示す。どちらの構成も、媒体に発生する磁化の磁界検出素子の磁界検出方向成分を増強するように、媒体に磁界を加える配置であり、検出前の残留磁化が大きい媒体等に有効に作用する。
図11(f)、図11(g)も補助磁石120を用いた構成を示す。図11(f)は磁界検出素子が1個の構成で、磁界検出方向をNS軸の動径方向から角度を持たせつつ、媒体を確実に磁化して安定した検出を可能にした構成である。磁気量の勾配を検出する場合には、図11(g)に示すように磁石12と補助磁石120の間に磁界検出素子13、14を配置した構成も可能である。この構成では、バイアス磁界は2つの素子で同方向に印加されるため、通常の差動検出が行われる。
図12は2つの磁気インピーダンス素子を用いた場合の駆動回路を示す。図12(a)の駆動回路は図8及び図11(a)、図11(c)の構成に適用できるものであり、2つの磁界検出素子13、14夫々の一方の電極は接地され、夫々のインピーダンス値に応じた出力が検波後に加算され、Voutとして出力される。
この回路では、2つの磁界検出素子の検波後出力S1、S2をモニターすることで、バイアス磁界のバランスや感度ばらつき、動作不良等を2つの磁界検出素子で別々に検査することができる。
図12(b)の駆動回路は図12(a)にバランス調整機能とオフセットのリセット機能を加えたものである。バランス調整機能は2つの磁界検出素子の感度ばらつきがある場合にそれを補正する。リセット機能はダイオードの温度特性による出力レベル変動の補正や参照媒体との比較検出に用いられる。
図12(c)は2つの磁界検出素子を直列に接続し、従来の1素子分の回路で駆動を可能にした例であり、磁界検出素子以外は図6(b)と同じである。本発明による駆動回路の省スペース化の効果は2つの磁界検出素子を用いた構成でより大きい。
次に、媒体の移動方向と出力信号の例を図13に示す。図13(a)は磁界検出素子の磁界検出方向と直交する方向にストライプ状の媒体23を移動させた場合の出力例である。この移動方向ではパターンの磁気量に応じた山が検出される。これに対して、磁界検出方向と平行に移動させた場合の出力は図13(b)に示すようになり、パターンが細かくなると、1つのパターンに対して2つの山が現れるようになる。
モーター等の媒体の搬送系からのノイズ磁界を避けるために磁界検出方向が限定されてしまう場合等を除いて、図13(a)に示すように磁界検出方向と直交する方向に移動させるのが望ましい。
次に、本発明の実施例を説明する。なお、以下の説明において、高精度な検出を行う場合を想定した図8の基本構成の実施例を挙げて説明するが、図1の構成であっても同様に実施可能である。
図14は本実施例による磁性体検出センサ1を示す。図14では磁性体検出センサ1の内部を上から見た図と側面から見た図を示す。磁石12と磁界検出素子130は駆動回路基板29に面実装され、それらを囲うようにシールド24、ホルダー26、ケース25が配置されている。磁石12と磁界検出素子130の間隔は0.5mm、ケース25の外形は約6×6×0.7mmであり、従来よりも小型化、薄型化が実現できている。
磁石12には、磁極面積1mm×1mm、高さ0.6mmのネオジム磁石を用いている。磁界検出素子130は基板210上に磁性膜15、16が形成され、それらは直列に接続されて、その両端に電極17、20が形成されている。基板210には0.2mm厚のチタン酸カルシウムのセラミック基板を用いている。
磁性膜15、16は、正磁歪を有するFe−Ta−C系の磁性材をスパッタで成膜した後、イオンミリングにより加工し、幅30μm、長さ1mm、膜厚1800nmのパターンを接続してつづら折れ状に形成されている。電極17、20及び磁性膜15、16の接続にはCuを用い、リフトオフプロセスにより形成されている。電極を除く基板上には、磁性膜を覆うように図示しない保護膜がスピンコートとフォトリソグラフィープロセスにより形成されている。
電極17、20は駆動回路基板29上の図示しない銅箔パターンと電気的に接続され、磁界検出素子130は高周波電流を印加することにより、磁気インピーダンス素子として動作する。シールド24は板厚0.25mmの78%Niパーマロイ板で形成され、磁界検出素子130と磁石12を囲むように配置されている。ケース25は0.1mm厚のリン青銅で形成され、媒体との対向面には無電解Niメッキが施されている。ケース25は駆動回路基板29のグラウンドと電気的に接続されている。
本実施例では、磁界検出素子として磁気インピーダンス素子を用いているため、磁界検出感度が高い反面、磁界−インピーダンス特性において良好な直線性が得られる範囲が狭い。その範囲を越えると、2つの磁界検出素子でのノイズ磁界に対するキャンセル効果が低下する。
このため、磁気シールド24によりノイズ磁界を低減することは、媒体の検出精度向上に大きな効果がある。また、高周波電流を用いるため、媒体との静電容量によりセンサ出力がオフセットする場合がある。ケース25は電気シールドとしての機能も持ち、磁界検出素子の動作を安定化する。
図15は磁石12と磁界検出素子130の実装例を示す。図15(a)の例では磁石12と磁界検出素子130がプリント基板32に実装され、端子27によって外部の駆動回路に接続されている。
図15(b)の例では、磁石12、磁界検出素子130、駆動回路33がプリント基板32の同一面に実装されている。本実施例によれば、駆動回路の省スペース化も可能であり、図15(b)に示す駆動回路一体型の使い勝手の良い磁性体検出センサも容易に構成できる。なお、図15中、30ははんだ、31は銅配線を示す。
図16は本発明の磁性体検出センサ1を用いた磁性体検出装置の一実施例としてのエンコーダを示す。図中1は磁性体検出センサ、2は磁性体検出装置、33は駆動回路を示す。磁性体検出センサ1には、例えば、図14の構成を用いることができ、駆動回路33には、例えば、図12(c)の回路を用いることができる。媒体231は磁性材が一定の間隔で配置されたもので、磁性材料を加工したものの他、磁性薄膜のパターンや磁気インク等の印刷で形成されたものでも良い。
媒体231が磁性体検出センサ1に対して相対的に移動することにより、出力Voutが変化し、参照電圧Vrefを基準としてコンパレータ35により出力変化をパルス化する。また、そのパルス信号をカウンタ36でカウントすることによりエンコーダとして動作する。
本発明の磁性体検出センサは、磁気インク等の印刷媒体に対しても充分な感度を有していて、媒体を選ばない。印刷媒体であればピッチや形状も簡単に変更することができる。これにより、安価で汎用性の高いエンコーダを構成できる。
図17及び図18は本発明の磁性体検出センサを用いた磁性体検出装置の一実施例としてのエンコーダの他の例を示す。図18中に磁性体検出センサの磁界検出素子13、14、を示す。2は磁性体検出装置である。図17に示すように磁石12の両側に磁界検出素子13、14が配置され、媒体231は2つの磁界検出素子が配置された方向に移動する。磁界検出素子13、14のインピーダンス値に応じた出力が図18の装置で参照電圧Vrefを基準として夫々パスル化され、A及びBの出力が得られる。A及びBの出力をカウンタ36でカウントすることでエンコーダ出力が得られる。
図17の構成は磁石12を共通にして図1の構成が2つ配置されており、夫々の出力は図6(b)に示すようにタイミングがずれる。このため、図19に示すようにA及びBの出力信号は媒体の移動に対して位相のずれたパルスになる。そこで、図18に示すように移動方向検知回路37で2つのパルス出力の立ち上がり順を検出することで、媒体の移動方向も検知することが可能となる。
媒体の磁気量が小さく、地磁気等のノイズ磁界の影響が大きい場合には、図20に示すように磁石12を共通にして、その両側に図8の構成を2つ配置したものも同様に用いることができる。このように本発明の磁性体検出装置は磁性体検出センサが磁石を共通にして2つ配置されている構成をとることができる。
媒体の磁気量が非常に大きい場合、例えば、磁性体板を加工したもの等の場合には、磁性体が磁極上を通過する際に吸引力が働き、移動に抵抗力が発生する。この磁性体が自由に移動または回転可能に保持されていれば、磁性体は磁極上で停止する。これを利用し、磁極上を通過した磁性体の数と移動方向を検知することで、抵抗力により操作感を発生させる入力デバイスを構成することができる。この入力デバイスは、例えば、携帯電話機或いはAV機器等に使用されている回転型セレクタ(ジョグダイヤル)として好適に用いることが可能である。
図21、図22はその構成の一例を示す。図21は筒状の媒体233を回転させ、図22は円盤状の媒体234を回転させることで入力デバイスとして機能する。本発明の磁性体検出センサを用いれば、非常に薄型で、且つ、部品点数も少なく安価な入力デバイスを構成できる。
本発明の入力デバイスの構成は、磁性体検出センサが、磁石を共通にして2つ配置されている磁性体検出装置と、予め設定された間隔で磁性体が配置された可動部材(筒状の媒体233又は円盤状の媒体234)とを備えている。また2つの磁性体検出センサの出力の夫々を予め決められた閾値でパルス化する回路と、可動部材の移動に応じて出力される2つのパルス信号の位相差とパルス数によって可動部材の移動量及び移動方向を検出する回路とを備えることで構成する。
図23は本発明の磁性体検出センサを用いた磁性体検出装置の一実施例としての磁気量検出装置を示す。図中1は磁性体検出センサ、2は磁性体検出装置、33は駆動回路である。磁性体検出センサ1には、例えば、図14の構成を用いることができ、駆動回路33には、例えば、図12(c)の回路を用いることができる。
図23の磁気量検出装置の動作は、まず、図23(a)に示すように参照媒体230が近接している状態、又は媒体が無い状態でのセンサ駆動回路33の出力Voを、A/Dコンバータ38を通してデジタル信号としてメモリ39に記憶させる。その後、図23(b)に示すように検出する媒体23を磁性体検出センサ1に近接させて、その時の出力とメモリ39に記憶しているVoとの差を算出して磁気量を検出する。CPU40はその場合の演算処理を行う。
微小な磁気量を検出する等精度を要求される用途では、Voとの差を検出することは有効な手段となる。これにより、小型で高精度な磁気量検出装置が実現できる。図23と同様の信号処理は、例えば、図12(b)の駆動回路を用いる等すれば、アナログ回路でも構成可能である。
図24は本発明の磁性体検出センサを用いた磁性体検出装置の一実施例としての変位検出装置を示す。図中1は磁性体検出センサ、2は磁性体検出装置、33は駆動回路である。磁性体検出センサ1には、例えば、図14の構成を用いることができ、駆動回路33には、例えば、図12(c)の回路を用いることができる。図24では媒体232に磁性材料の濃度を変えたグラデーションパターンが形成されている。媒体232は磁性体検出センサと相対的に移動する物体に固定され、磁性体検出センサ1で磁気量を検出することで、物体の移動量を検出することができる。
図24の構成で、物体がある位置にある時のVoを記憶すれば、その位置を基準とした変位量を検出することができる。グラデーションパターンは磁気インク等の印刷で形成でき、濃度勾配やパターンの長さの変更も容易である。これにより、安価で自由度の高い変位検出装置が実現できる。
図25は本発明の磁性体検出センサを用いた磁性体検出装置の一実施例としての磁性粒子数検出装置を示す。図中1は磁性体検出センサ、2は磁性体検出装置、33は駆動回路である。磁性体検出センサ1には、例えば、図14の構成を用いることができ、駆動回路33には、例えば、図12(c)の回路を用いることができる。この磁性粒子数検出装置は、例えば、医療診断に用いられる標識磁性粒子の検出に好適である。磁性粒子からの磁界は微弱であるため、参照媒体230と磁性粒子が付着した試料233を順次磁性体検出センサ1に近接させて、出力の差を検出するのが望ましい。
その出力差から、予め作製された粒子数と出力の校正データを用いて粒子数を算出する。本発明の磁性体検出センサは、高感度な磁界検出素子を用いることができるため、非接触での検出が可能であり、粒子の付着による検出誤差を低減できる。これにより、小型で高精度な磁性粒子数検出装置が実現できる。
図26は本発明の磁性体検出センサを用いた磁性体検出装置の一実施例としての磁気識別装置を示す。図中1は磁性体検出センサ、2は磁性体検出装置、33は駆動回路である。図26(a)は媒体の検出波形を予め記憶された正規の波形データと比較し、媒体の真偽を判定する。図26(b)は媒体の種別を判定する。どちらの例も紙幣等の鑑別や識別に用いることができる。
具体的には、図26(a)の例では、磁性体検出センサ1からの出力信号がA/Dコンバータ38を介してデジタル信号でCPU40に取り込まれる。その際、メモリ39には予め正規の波形データが記憶されており、CPU40の比較部44で検出波形と正規の波形とを比較することで真偽判定を行う。
図26(b)の例では、予めメモリ39に媒体の種別毎に正規の波形データが記憶されている。磁性体検出センサ1からの出力信号は同様にA/Dコンバータ38を介してデジタル信号でCPU40に取り込まれ、CPU40の比較部44で検出波形とメモリ39の媒体毎の波形を比較することで媒体の種別判定を行う。
図26の磁性体検出センサ1には、例えば、図27の構成を用いることができる。図27では図14と同一部分には同一部分には同一符号を付している。図27において、媒体23は上下を規制されて通路内を進行し、磁性体検出センサはその通路を形成する搬送路形成部材34と340内に配置されている。磁性体検出センサには、図15(b)に示す駆動回路を同一基板上に配置したものを用いている。
これにより、センサがスペースを取らず、且つ、媒体が詰まることのない、信頼性の高い磁気識別装置を実現できる。この構成は、本発明の磁性体検出センサが小型であり、また、従来の磁気抵抗素子に比べて非常に感度の高い磁気インピーダンス素子等を用いることができるために実現できるものである。
図28及び図29は本発明の磁性体検出センサを用いた磁性体検出装置の一実施例としての2次元磁気分布検出装置を示す。図29中に磁性体検出センサ1の磁性膜15、16を示す。2は磁性体検出装置である。図28はセンサ部の構成であり、媒体23の進行方向と垂直に磁性体検出センサが一列に配置されている。夫々の磁性体検出センサは駆動回路を図示していないが、例えば、図27と同様の構成であり、夫々にシールドが配置され、磁性体検出センサ間の干渉を防止している。
図29は駆動回路を含む2次元磁気分布検出装置を示す。図29(a)の例は発振回路を共通にして、図12(c)の駆動回路を磁性体検出センサ毎に配置している。その出力はスイッチ41の切り換えにより順次読み込まれ、A/Dコンバータ38を介してCPU40に出力され、CPU40の処理によって磁気分布が得られる。
図29(b)の例は夫々の磁性体検出センサの通電と遮断をアンド回路42によって制御し、通電するセンサを順次切り換えることにより図29(a)と同様の検出を行う。38はA/Dコンバータ、40はCPUを示す。
従来の高感度磁界検出素子を用いた磁性体検出センサでは、図28のようなセンサ部の駆動には、非常に大きな規模の回路が必要となるが、本発明の磁性体検出センサを用いることで、省スペース化が可能になる。磁石と磁界検出素子の実装は、例えば、図30に示すように同一のプリント基板320上に複数の磁界検出素子130と磁石12等を配置したものでも良い。また、センサ部の構成としては、図28の他に図31の構成等も同様に可能である。図31の121、122は補助磁石を示す。
図32及び図33は本発明の磁性体検出センサを用いた磁性体検出装置の一実施例としての2次元磁気分布検出装置の別の例を示す。図33中に磁性体検出センサ1の磁界検出素子150を示す。2は磁性体検出装置である。図32(a)は図11(d)の構成をライン配置した構成である。
即ち、極性が反対の磁石2と磁界検出素子150を一定間隔で配置した構成であり、そのうちの隣り合う2つの磁界検出素子150とその間にある磁石2で1つの磁性体検出センサを構成している。また、媒体との対向面を除いて、磁石2と磁界検出素子150の配置全体を囲むように磁気シールド242を配置している。
図32(b)は図1(b)の構成をライン配置した構成であり、極性が同じ磁石と磁界検出素子が一定間隔で配置されている。図32(c)は図32(b)の磁石を長尺の磁石で置き換えた構成である。
図32(d)は図11(f)の構成をライン配置した構成であり、図32(d)の右のグラフのように素子の検出感度Sxと媒体に印加される磁界の検出方向成分Hxがライン方向について互い違いに増減する。そのため、検出感度の低い領域を発生する磁化の大きさで補って、ムラの無い検出が可能になる。ここで、図32に示すように本発明の磁性体検出センサを複数配列することによって磁性体ラインセンサを構成する。
図33はその駆動回路を含む装置構成を示す。図33では図29(a)と同一部分には同一符号を付している。図33の駆動回路では、発振回路を共通にして、夫々の磁界検出素子毎に駆動回路が配置されている。
図34はこの構成を用いた場合の信号処理の一例であり、図32(a)の磁性体検出ラインセンサの構成に適用される。図34に示すように2個(偶数個)の磁界検出素子からの出力を加算部43により加算することで、ノイズ磁界の影響を除去しながら検出の位置と幅を自由に設定することが可能である。図34ではセンサの並びから2個のセンサ(2の倍数個単位=偶数個単位)の加算で差動検出と同様な処理を行う。
この構成では、駆動回路は大きくなるが、様々な媒体に対して、センサ部を取り替えることなく、信号処理部分を変更するだけで対応でき、非常に高性能な磁気分布検出装置を実現できる。
本発明の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の動作原理を説明する平面図である。 本発明に係る素子特性を示すグラフ図である。 本発明に係る磁界検出素子として磁気インピーダンス素子を用いた場合の素子特性とバイアス磁界の設定範囲を示す図である。 本発明に係る媒体の近接方法による磁界検出素子のインピーダンスの違いを示す図である。 本発明に係る磁界検出素子として磁気インピーダンス素子を用いた場合の駆動回路を示す回路図である。 本発明に係る磁性体検出センサと媒体との移動を説明する図である。 本発明に係る磁性体検出センサの他の実施形態を示す斜視図である。 図8の実施形態の動作原理を説明する図である。 図8の実施形態の動作原理を説明するグラフ図である。 本発明に係る磁性体検出センサの磁石と磁界検出素子の配置例を示す図である。 本発明に係る2つの磁気インピーダンス素子を用いた場合の駆動回路を示す回路図である。 本発明に係る媒体の移動方向と出力信号を示す図である。 本発明に係る磁性体検出センサの実施例を示す図である。 本発明に係る磁石と磁界検出素子の配置例を示す斜視図である。 本発明に係る磁性体検出装置の一実施例としてのエンコーダを示すブロック図である。 図18のエンコーダに用いる磁性体検出センサを示す斜視図である。 本発明に係るエンコーダの他の例を示すブロック図である。 図18において媒体の移動に対する出力信号のずれを示す図である。 図18において媒体の磁気量が小さく、地磁気等のノイズ磁界が大きい場合に好適な磁性体検出センサの例を示す斜視図である。 本発明に係る入力デバイスの実施例を示す斜視図である。 本発明に係る入力デバイスの他の実施例を示す斜視図である。 本発明に係る磁性体検出装置の一実施例としての磁気量検出装置を示すブロック図である。 本発明に係る磁性体検出装置の一実施例としての変位検出装置を示すブロック図である。 本発明に係る磁性体検出装置の一実施例としての磁性粒子数検出装置を示すブロック図である。 本発明に係る磁性体検出装置の一実施例としての磁気識別装置を示すブロック図である。 図26の装置に用いる磁性体検出センサを示す図である。 図29の装置に用いる磁性体検出センサを示す図である。 本発明に係る磁性体検出装置の一実施例としての2次元磁気分布検出装置を示すブロック図である。 図29において磁性体検出センサの磁界検出素子と磁石の配置例を示す斜視図である。 図29において磁性体検出センサの磁界検出素子と磁石の他の配置例を示す斜視図である。 図33に用いる磁性体検出センサの例を示す図である。 本発明に係る2次元磁気分布検出回路の他の例を示すブロック図である。 図33の装置の信号処理の例を示すブロック図である。 従来例を示す平面図である。 従来例を示す斜視図である。 従来例を示す斜視図である。
符号の説明
1 磁性体検出センサ
2 磁性体検出装置
12、120、121、122 磁石
13、14、130、131 磁界検出素子
15、16、150 磁性膜
17、18、19、20 電極
21、22、210 基板
23、230、231、232、233 媒体
24、241、242 シールド
25 ケース
26 ホルダー
27、28 端子
29 回路基板
30 はんだ
31 銅配線
32、320 プリント基板
33 駆動回路
34、340 搬送路形成部材
35 コンパレータ
36 カウンタ
37 移動方向検知回路
38 A/Dコンバータ
39 メモリ
40 CPU
41 スイッチ
42 アンド回路
91、94、95 磁石
921、922 磁界検出素子
93 バイアス磁石

Claims (9)

  1. 磁界を発生する磁石と前記磁界の変化を検出する磁界検出素子とを含む磁性体検出センサにおいて、
    前記磁界検出素子は、前記磁石のNS方向を法線とし、前記磁石のNS軸の中点より前記磁石の前記磁生体が近接する磁極と反対側の磁極側に位置する平面上であって、且つ、前記磁石より印加されるバイアス磁界が前記磁界検出素子の磁化が飽和した領域に設定される位置に配置されていることを特徴とする磁性体検出センサ。
  2. 前記磁界検出素子は、前記磁石の前記磁性体が近接する磁極と反対側の磁極と同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の磁性体検出センサ。
  3. 前記磁石と前記磁界検出素子は同一の基板上に搭載されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性体検出センサ。
  4. 前記磁界検出素子は磁気インピーダンス素子であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の磁性体検出センサ。
  5. 前記磁界検出素子は少なくとも2つあり、前記平面上において前記法線と交差する前記平面上の一つの直線に対して線対称に配置されており、前記2つの磁界検出素子の出力の和に応じた信号を出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の磁性体検出センサ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の磁性体検出センサが複数配列されていることを特徴とする磁性体検出ラインセンサ。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の磁性体検出センサ又は請求項6に記載の磁性体検出ラインセンサを用いて磁性体の検出を行うことを特徴とする磁性体検出装置。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載の磁性体検出センサが、前記磁石を共通にして2つ配置されていることを特徴とする磁性体検出装置。
  9. 請求項8に記載の磁性体検出装置と、予め設定された間隔で磁性体が配置された可動部材とを備え、前記2つの磁性体検出センサの出力の夫々を予め決められた閾値でパルス化する回路と、前記可動部材の移動に応じて出力される前記2つのパルス信号の位相差とパルス数によって前記可動部材の移動量及び移動方向を検出する回路とを備えたことを特徴とする入力デバイス。
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