JPH11311543A - 磁気抵抗素子及び磁気検出装置 - Google Patents

磁気抵抗素子及び磁気検出装置

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JPH11311543A
JPH11311543A JP10119492A JP11949298A JPH11311543A JP H11311543 A JPH11311543 A JP H11311543A JP 10119492 A JP10119492 A JP 10119492A JP 11949298 A JP11949298 A JP 11949298A JP H11311543 A JPH11311543 A JP H11311543A
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JP
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magnetoresistive element
thin film
magnetic
multilayer film
magnetic field
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Satoshi Endo
智 遠藤
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Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検出対象の移動,回転等を検出する高感度
な磁気抵抗素子及び磁気検出装置を提供することを課題
とする。 【解決手段】 磁性材料を有するギア2に向かう方向に
着磁された平板状のバイアス磁石6と、このバイアス磁
石6に対向配置されるとともにバイアス磁石6のギア2
側の磁極面近傍に配置され、かつ、ギア2の運動方向に
対して略垂直な面に配置され、ギア2の運動に応じた磁
界の変化により抵抗値が変化する磁気抵抗素子3とを備
え、磁気抵抗素子3は、NiFeCo薄膜13とCu薄
膜15とが交互に複数回積層された多層膜GMRを有
し、該多層膜GMRに印加される磁界の変化により抵抗
値が変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検出対象の移
動,回転等を検出する高感度な磁気抵抗素子及び磁気検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気検出装置としては、特開平6
−174490号の公開特許公報に開示される磁気検出
装置が知られている。この磁気検出装置は、図15に示
すようにギア100と、このギア100に向けてバイア
ス磁界を発生する中空形状のバイアス磁石104と、磁
気抵抗素子103が保持されているモールド材102が
バイアス磁石104の貫通孔を貫通するように構成され
ている。
【0003】磁気抵抗素子103は、図16に示すよう
に、第1の磁気抵抗素子111と第2の磁気抵抗素子1
12が、バイアス磁界方向Wとのなす角度がそれぞれ±
45度の角度を形成するように構成されている。
【0004】この磁気検出装置は、ギア回転に応じたバ
イアス磁界方向の変化により各磁気抵抗素子の抵抗値が
それぞれ逆相で変化する。また、磁気抵抗素子を45度
配置とすることで波形割れの対策がされている。磁気抵
抗素子103の出力値は、各磁気抵抗素子111,11
2の接続中点から取り出され、信号処理回路114に供
給される。
【0005】そして、信号処理回路114がギヤ100
の回転数(歯101の数)に応じたパルスを出力し、後
段の例えばカウンタ等において信号処理回路114から
出力されるパルス数をカウントすることでギヤ100の
回転数を検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−1
74490号に開示される磁気検出装置は、バイアス磁
界方向と、各磁気抵抗素子111,112とのなす角度
がそれぞれ45度となるように配置する必要がある。各
磁気抵抗素子111,112に印加されるバイアス磁界
の角度が45度よりずれると、各抵抗値はそれぞれ逆に
変化するため、接続中点から取り出される電位は大きく
変動する。
【0007】このバイアス磁界角度の45度からのずれ
は、磁気抵抗素子をバイアス磁石に組み付けたときの位
置関係或いは、磁気抵抗素子、バイアス磁石、モールド
材からなる磁気検出装置をギアに対して取り付けたとき
の位置関係或いは、磁気検出装置をギアに対して取り付
けた後のギアの偏心等による磁気検出装置とギアの位置
関係のずれにより生じる。
【0008】そして、それぞれの位置関係が、図15に
示す中心線(ギア100の直径方向)に対して図中α方
向に傾く、或いは中心線に対し図中Z方向にずれると、
各磁気抵抗素子111,112にバイアスされる磁界方
向が45度からずれ、中点電位(ギアの回転によるsi
n波状のセンサ信号のピークとボトムの中間の電位)は
大きく変動する。
【0009】そして、このように中点電位が大きく変動
した出力を後段の信号処理回路114に入力すると、信
号処理回路114から出力されるパルスにデューティ比
の変化或いはパルス出力の不可等の不具合を生じる。こ
のため、この磁気検出装置には、高度な組み付け精度及
び取り付け精度が要求されるという問題があった。
【0010】また、従来の磁気検出装置は、バイアス磁
石104として中空形状のものを設けているため、磁気
検出装置の外形寸法が大きくなる問題があった。
【0011】そこで、この問題を解決したものとして、
本出願人は、平成9年5月16日に特願平9−1273
11号の磁気検出装置及び磁気検出信号処理装置を出願
している。
【0012】この磁気検出装置は、図17に示すよう
に、磁性材料を有するギア202に向かう方向に着磁さ
れた平板状のバイアス磁石206と、バイアス磁石20
6に対向配置されるとともにバイアス磁石206のギア
側の磁極面近傍に配置され、かつ、ギア202の運動方
向に対して略垂直な面に配置され、ギア202の運動に
応じた磁界の変化により抵抗値変化を生ずる磁気抵抗素
子203と、磁気抵抗素子203の抵抗値の変化による
出力値の変化をギアの運動検出出力として出力するセン
サ信号処理部205と、バイアス磁石206,磁気抵抗
素子203及びセンサ信号処理部205を一体的に支持
する支持基板204と、を有して構成される。
【0013】このような磁気検出装置によれば、磁気抵
抗素子203が配置される支持基板204の面の裏側の
面にバイアス磁石206を設けた構成であるため、磁気
検出装置自体の外形寸法を小さくすることができる。
【0014】また、磁気抵抗素子203が、ギア202
に向かう方向に対して略垂直な方向に配置された微小磁
気抵抗パターンをギア202に向かう方向に沿って複数
個並設して直列接続した第1の磁気抵抗素子203a
と、ギア202に向かう方向に配置された微小磁気抵抗
パターンを略垂直な方向に沿って複数個並設して直列接
続した第2の磁気抵抗素子203bとを直列接続し、第
1の磁気抵抗素子203a及び第2の磁気抵抗素子20
3bのギア202に向かう方向のパターンサイズを、略
垂直な方向のパターンサイズよりも所定サイズ分短くし
たものである。
【0015】このため、磁気検出装置の取り付け位置に
ずれや傾きが生じても、磁気抵抗素子203に印加され
るバイアス磁界の変化を小さくすることができ、磁気抵
抗素子203の中点電位の変動を小さくすることができ
る。このため、磁気抵抗装置は高い取り付け精度を必要
としなくてすむ。また、磁気抵抗素子203の中点電位
の変動が小さくなることから、センサ信号処理部205
からの運動検出出力にデューティ比変化等の不具合を生
じることを防止できる。
【0016】しかしながら、前述した特願平9−127
311号の磁気検出装置及び磁気検出信号処理装置にあ
っては、次のような問題があった。
【0017】すなわち、バイアス磁界Hは、図18に示
すように、ギア202の回転によりギア202に向かう
方向に周期的にP点からQ点の範囲で変化するため、各
磁気抵抗素子203a、203bの抵抗値の変化量
(率)は、最大でもバイアス磁界が0であるときの4%
程度であった。
【0018】また、ギア202と磁気抵抗素子203と
の距離を、さらに2mm離すと、抵抗値の変化量は、2
%以下になってしまう。このため、第1の磁気抵抗素子
203a、及び第2の磁気抵抗素子203bの中点電圧
は、非常に小さくなり、感度がかなり低下してしまう。
【0019】本発明は、被検出対象の移動,回転等を検
出する高感度な磁気抵抗素子及び磁気検出装置を提供す
ることを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗素子及
び磁気検出装置は、前記課題を解決するために以下の構
成とした。請求項1の磁気抵抗素子は、少なくとも第1
の薄膜と第2の薄膜とが交互に複数回積層された多層膜
を有し、該多層膜に印加される外部磁界の変化により抵
抗値が変化する磁気抵抗手段を有することを特徴とす
る。
【0021】請求項1の発明によれば、磁気抵抗手段
は、少なくとも第1の薄膜と第2の薄膜とが交互に複数
回積層された多層膜を有し、該多層膜に印加される外部
磁界の変化により抵抗値が変化する。すなわち、磁気抵
抗素子を多層膜で構成したため、抵抗値の変化が大きく
なり、高感度な磁気抵抗素子を提供することができる。
【0022】請求項2の磁気抵抗素子のように、前記磁
気抵抗手段は、少なくとも第1の薄膜と第2の薄膜とが
交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜に印加
される外部磁界の変化により抵抗値が変化する第1の磁
気抵抗素子と、前記多層膜、多層膜に積層される絶縁薄
膜、及び絶縁薄膜に積層される高透磁率の磁性体を有
し、且つ前記第1の磁気抵抗素子に直列接続される第2
の磁気抵抗素子とを備えることを特徴とする。
【0023】請求項3の磁気抵抗素子のように、前記磁
気抵抗手段は、少なくとも第1の薄膜と第2の薄膜とが
交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜に印加
される外部磁界の変化により抵抗値が変化する第1の磁
気抵抗素子と、前記多層膜、多層膜を取り囲む如く配置
された高透磁率の磁性体を有し、且つ前記第1の磁気抵
抗素子に直列接続される第2の磁気抵抗素子とを備える
ことを特徴とする。
【0024】請求項2または請求項3の発明によれば、
第1の磁気抵抗素子に有する多層膜に印加される外部磁
界の変化により抵抗値が大きく変化し、第2の磁気抵抗
素子では、外部磁界が高透磁率の磁性体に入り込み、多
層膜に外部磁界が印加されないため、磁気感度を有しな
くなる。このため、第1の磁気抵抗素子は可変抵抗と
し、第2の磁気抵抗素子は固定抵抗として作用し、第1
及び第2の磁気抵抗素子の中点から中点電圧が取り出さ
れるため、高感度なセンサ出力を得ることができる。
【0025】請求項4の発明の磁気抵抗素子のように、
前記第1の薄膜は、NiFeCo薄膜であり、前記第2
の薄膜は、Cu薄膜であることで、高感度を得ることが
できる。
【0026】請求項5の発明の磁気検出装置は、磁性材
料を有する被検出対象に向かう方向に着磁された平板状
のバイアス磁石と、このバイアス磁石に対向配置される
とともにバイアス磁石の前記被検出対象側の磁極面近傍
に配置され、かつ、前記被検出対象の運動方向に対して
略垂直な面に配置され、前記被検出対象の運動に応じた
磁界の変化により抵抗値が変化する磁気抵抗手段とを備
え、前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の薄膜と第2
の薄膜とが交互に複数回積層された多層膜を有し、該多
層膜に印加される前記磁界の変化により抵抗値が変化す
ることを特徴とする。
【0027】請求項5の発明によれば、磁気抵抗手段が
バイアス磁石の被検出対象側の磁極面近傍に配置されて
いるため、バイアス磁石の磁界は、被検出対象に向かう
とともに磁気抵抗手段にも印加される。そして、被検出
対象の運動に応じて磁界の向きが変化することにより磁
界が変化し、変化した磁界が多層膜に印加されるため、
抵抗値が大きく変化する。従って、高感度なセンサ出力
を得ることができる。
【0028】請求項6の発明の磁気検出装置は、前記バ
イアス磁石,前記磁気抵抗手段を一体的に支持する支持
基板を有し、前記平板状のバイアス磁石は、前記磁気抵
抗手段が設けられている支持基板面の反対の面に設けら
れていることで、磁気検出装置自体の外形寸法を小さく
することができる。
【0029】請求項7の発明の磁気検出装置のように、
前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の薄膜と第2の薄
膜とが交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜
に印加される磁界の変化により抵抗値が変化する第1の
磁気抵抗素子と、前記多層膜、多層膜に積層される絶縁
薄膜、及び絶縁薄膜に積層される高透磁率の磁性体を有
し、且つ前記第1の磁気抵抗素子に直列接続される第2
の磁気抵抗素子とを備えることを特徴とする。
【0030】請求項8の発明の磁気検出装置のように、
前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の薄膜と第2の薄
膜とが交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜
に印加される磁界の変化により抵抗値が変化する第1の
磁気抵抗素子と、前記多層膜、多層膜を取り囲む如く配
置された高透磁率の磁性体を有し、且つ前記第1の磁気
抵抗素子に直列接続される第2の磁気抵抗素子とを備え
ることを特徴とする。
【0031】請求項7または請求項8の発明によれば、
第1の磁気抵抗素子に有する多層膜に印加される外部磁
界の変化により抵抗値が大きく変化し、第2の磁気抵抗
素子では、外部磁界が高透磁率の磁性体に入り込み、多
層膜に外部磁界が印加されないため、磁気感度を有しな
くなる。このため、第1の磁気抵抗素子は可変抵抗と
し、第2の磁気抵抗素子は固定抵抗として作用し、第1
及び第2の磁気抵抗素子の中点から中点電圧が取り出さ
れるため、高感度なセンサ出力を得ることができる。
【0032】請求項9の発明の磁気検出装置のように、
前記第1の薄膜は、NiFeCo薄膜であり、前記第2
の薄膜は、Cu薄膜であることで、高感度を得ることが
できる。
【0033】請求項10の発明の磁気検出装置は、前記
被検出対象の運動に応じて前記磁界の向きが変化すると
き、前記被検出対象に向かう方向と前記多層膜に印加さ
れる磁界の方向とのなす磁界角度が略60°から略90
°までの角度範囲内で変化するように前記バイアス磁石
及び前記磁気抵抗手段の位置を設定することを特徴とす
る。
【0034】請求項10の発明によれば、被検出対象の
運動に応じて前記磁界の向きが変化するとき、前記被検
出対象に向かう方向と前記多層膜に印加される磁界の方
向とのなす磁界角度が略60°から略90°までの角度
範囲内で変化するように前記バイアス磁石及び前記磁気
抵抗手段の位置を設定することで、抵抗値の変化量が非
常に大きくなり、高感度のセンサ出力を得ることができ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気抵抗素子及び
磁気検出装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明
する。
【0036】<第1の実施の形態>図1に第1の実施の
形態の磁気抵抗素子を含む磁気検出装置の構成図を示
す。磁気検出装置は、例えば、磁気センサに適用され
る。
【0037】図1に示す磁気検出装置は、被検出対象と
してのギア2の回転運動を検出するもので、歯としての
凸部1a及び凹部1bが交互に設けられたギア2の円周
近傍に、磁気抵抗素子3、バイアス磁石6、センサ信号
処理部5が配置される。磁気抵抗素子3、バイアス磁石
6、センサ信号処理部5は、支持基板4により一体的に
構成される。
【0038】バイアス磁石6は、磁性体を有するギア2
に向けてバイアス磁界を発生するもので、ギア2に向か
う方向に長手方向のある平板状磁石であり、この長手方
向に着磁されていて、支持基板4に固定される。
【0039】磁気抵抗素子3は、第1の磁気抵抗素子3
aと第2の磁気抵抗素子3bとからなるハーフブリッジ
を構成し、支持基板4のバイアス磁石6が設けられてい
る面の反対の面に配置され、かつ、バイアス磁石6のギ
ア2側の磁極面近傍に配置されている。磁気抵抗素子3
は、ギア2の運動に応じたバイアス磁界の変化により、
各磁気抵抗素子3a,3bに抵抗変化を生ずるようにな
っている。
【0040】図2に第1の実施の形態の磁気抵抗素子3
の構成を示す。磁気抵抗素子3は、表面Aに櫛状の電極
パターン7aを有する第1の磁気抵抗素子3aと、この
第1の磁気抵抗素子3aに接続され且つ表面Aに櫛状の
電極パターン7bを有する第2の磁気抵抗素子3bとか
らなるハーフブリッジを構成する。
【0041】電極パターン7aの一端には電極8aが接
続され、電極パターン7bの一端には電極8cが接続さ
れ、電極パターン7aと電極パターン7bとの中点aに
は電極8bが接続され、電極8bから中点電圧が取り出
されるようになっている。第2の磁気抵抗素子3bは、
後に説明するようにパーマロイ19を有する。
【0042】図3に第1の実施の形態の磁気感度を有す
る第1の磁気抵抗素子3aの断面図を示す。ここで、断
面図は、磁気抵抗素子3の表面Aから裏面Bまでの断面
図である。第1の磁気抵抗素子3aは、多層膜からなる
巨大磁気抵抗素子(GMR)からなり、バイアス磁界の
変化により抵抗変化を生ずる磁気感度を有するようにな
っている。
【0043】第1の磁気抵抗素子3aは、Fe薄膜1
1、このFe薄膜11上に積層されるNiFeCo薄膜
13(厚み15Å)、このNiFeCo薄膜13上に積
層されるCu薄膜15(厚み21Å)を有するととも
に、NiFeCo薄膜13及びCu薄膜15を20層分
積層して構成されている。
【0044】図4に第1の実施の形態の磁気感度を有し
ない第2の磁気抵抗素子の断面図を示す。第2の磁気抵
抗素子3bは、図4に示すように、第1の磁気抵抗素子
3aと同一構成の多層膜GMRと、この多層膜GMR上
に積層される絶縁薄膜17と、この絶縁薄膜17上に積
層される高透磁率の磁性体としてのNi−Feからなる
パーマロイ19とを有して構成される。
【0045】絶縁薄膜17としては、例えば、SiO2
やポリイミド(厚みが5000Å)等が用いられる。バ
イアス磁石6のバイアス磁界は、多層膜GMRに印加さ
れずに、パーマロイ19中に集束されるため、第2の磁
気抵抗素子3bは、磁気感度を有しないようになってい
る。
【0046】図5に定電流を通電して磁界角度を変化さ
せたときにおける抵抗値の変化量を測定する構成図を示
す。図5において、多層膜GMRを有する第1の磁気抵
抗素子3aには定電流源21が接続されている。
【0047】第1の磁気抵抗素子3aの多層膜GMRに
平行な方向(各々の薄膜の長手方向)を磁界角度0°と
し、多層膜GMRに直交する方向(前記長手方向に直交
する方向)を磁界角度90°とする。
【0048】磁界角度を0°から90°まで変化したと
きにおける磁界強度及び磁界角度に対する抵抗値の変化
量を図6に示す。図6において、横軸は、磁界強度Hを
示し、縦軸は、抵抗値の変化量(変化率)を示す。
【0049】バイアス磁石6によるバイアス磁界の強度
H、例えば、所定の磁界強度H1が第1の磁気抵抗素子
3aに加わり、この磁界強度が磁界角度0°から90°
まで変化したときには、抵抗値の変化量は、約10%か
ら15%となる。
【0050】従来の抵抗値の変化量は、約2%であるた
め、第1の磁気抵抗素子3aの抵抗値の変化量は、従来
のNi−Fe系の磁気抵抗素子の抵抗値の変化量に対し
て約5倍から8倍となる。このため、従来のものよりも
5倍から8倍のセンサ出力を得ることができる磁気抵抗
素子3を提供することができる。
【0051】図7に第1の磁気抵抗素子及び第2の磁気
抵抗素子との中点における中点電圧を取り出す回路構成
図を示す。磁気抵抗素子3の第1の磁気抵抗素子3aと
第2の磁気抵抗素子3bは、中点端子aで接続されてい
る。
【0052】第1の磁気抵抗素子3aには、定電流源2
1を介して電源電圧VDDが印加されるようになってお
り、その検出出力(センサ信号)は、中点端子aの電圧
値Vの変化として取り出すようになっている。
【0053】次に、このように構成された第1の実施の
形態の磁気検出装置の動作を図面を参照しながら説明す
る。
【0054】図8にギアの回転により第1の磁気抵抗素
子及び第2の磁気抵抗素子を貫くバイアス磁界の変化を
示す。磁気抵抗素子3は、バイアス磁石6のギア側磁極
面近傍のバイアス磁界中に配置されるため、図8に示す
ように、バイアス磁石6で発生したバイアス磁界は、第
1の磁気抵抗素子3aの多層膜GMRを貫く。
【0055】このとき、ギア2の凸部1aが第1の磁気
抵抗素子3aに近づいた場合には、バイアス磁界Hは、
A方向に傾き、ギア2の凹部1bが第1の磁気抵抗素子
3aに近づいた場合には、バイアス磁界Hは、B方向に
傾く。このため、磁界角度θは、90°(バイアス磁界
がB方向の時)から60°(バイアス磁界がA方向の
時)までの間で周期的に変化する。
【0056】すなわち、バイアス磁界の方向は、ギア2
の回転により周期的に変調され、磁気抵抗素子3の磁界
強度の変化は、ギア2の回転により周期的に変調され
る。周期的な変調としては、ギア2の歯の凸部1a及び
凹部1bが一つ分移動するにつき1周期の割合で変調さ
れる。その結果、第1の磁気抵抗素子3aの抵抗値が変
化する。
【0057】図9に磁界角度に対する抵抗値の変化を示
す。図9に示すように、外部磁界を200エルステッド
(Oe)で一定とした場合に、磁界角度が約60°から
約90°までの利用範囲Cでは抵抗値R1から抵抗値R
2まで大幅に変化する。
【0058】なお、磁界角度の中心を90°に設定する
と、図9に示すように、利用範囲は、Dとなり、この範
囲Dで抵抗値R3から抵抗値R4まで変化する。また、
このとき、ふれ角が小さくなった場合、例えば、5°以
下となった場合には、利用範囲はEとなり、抵抗値R5
から抵抗値R6までしか変化せず、検出パルスが半分に
なってしまう。
【0059】これを防止するために、第1の磁気抵抗素
子3aを約60°から約90°までの利用範囲Cになる
ようにする。これにより、ふれ角が小さくなっても、パ
ルスかけが発生しなくなる。
【0060】この利用範囲Cでの抵抗値の変化をセンサ
出力として取り出せば、従来方式のNi−Fe系の磁気
抵抗素子を用いた場合と比較して、約5倍から8倍のセ
ンサ出力が得られるため、ギア2の回転検出が非常に簡
単になる。
【0061】すなわち、高感度な磁気検出装置を提供す
ることができる。また、抵抗値の変化が大きいため、ギ
ア2と磁気抵抗素子3との距離を従来よりも、例えば2
倍だけ大きくとれるため、組み付けが簡単になる。
【0062】一方、第2の磁気抵抗素子3bにあって
は、バイアス磁石6のバイアス磁界は、高透磁率のパー
マロイ19に集束されるため、多層膜GMRに印加され
なくなる。このため、第2の磁気抵抗素子3bは、磁気
感度を有しないため、抵抗値がほとんど変化しない。
【0063】従って、図7に示すように可変抵抗値の第
1の磁気抵抗素子3aと固定抵抗値の第2の磁気抵抗素
子3bとの中点aから中点電圧Vがセンサ出力として取
り出されて、センサ信号処理部5に送られる。この中点
電圧は周期的に変化し、sin波状のセンサ信号を得る
ことができる。
【0064】なお、磁気抵抗素子3は、図2に示すよう
な構成に限定されるものではない。磁気抵抗素子3は、
図10に示すように、櫛状の電極パターン7aを有する
第1の磁気抵抗素子3aと、電極パターン7aに接続さ
れ且つ電極パターン7aに対して直交するように配置さ
れた電極パターン7cを有する第3の磁気抵抗素子3c
と、からなるハーフブリッジ構成の磁気抵抗素子であっ
てもよい。
【0065】第3の磁気抵抗素子3cは、電極パターン
7cを有する多層膜GMRに対して例えば、絶縁薄膜1
7、及びパーマロイ19等を積層し、磁気感度を有しな
いように構成すれば、前述したような磁気抵抗素子3の
特性と同様な特性を得ることができる。
【0066】<第2の実施の形態>次に、本発明の第2
の実施の形態の磁気抵抗素子を含む磁気検出装置を説明
する。図11に第2の実施の形態のハーフブリッジ構成
の磁気抵抗素子の構成を示す。
【0067】磁気抵抗素子3は、図11に示すように、
櫛状の電極パターン7aを有する第1の磁気抵抗素子3
aと、この第1の磁気抵抗素子3aに接続され且つ櫛状
の電極パターン7bを有する第2の磁気抵抗素子3dと
からなるハーフブリッジを構成する。第1の磁気抵抗素
子3aは、図3で説明したように多層膜GMRを有して
構成される。
【0068】図12に第2の実施の形態の磁気感度を有
しない第2の磁気抵抗素子の断面図を示す。第2の磁気
抵抗素子3dは、図12に示すように、第1の磁気抵抗
素子3aと同一構成の多層膜GMRと、この多層膜GM
Rを取り囲む高透磁率のNi−Feからなるリング状の
リングパーマロイ23とを有して構成される。
【0069】外部のバイアス磁界は、多層膜GMRに印
加されずに、リングパーマロイ23中に集束されるた
め、第2の磁気抵抗素子3dは、磁気感度を有しないよ
うになっている。
【0070】なお、第2の実施の形態の磁気抵抗素子の
構成以外の構成は、図1に示す構成と同一構成であるの
で、ここでは、その説明は省略する。
【0071】以上のように構成された第2の実施の形態
の磁気抵抗素子によれば、第1の磁気抵抗素子3aは、
磁気感度を有するため、抵抗値の変化量が大きくなる。
また、第2の磁気抵抗素子3dでは、バイアス磁界が多
層膜GMRに印加されずに、リングパーマロイ23中に
集束されるため、第2の磁気抵抗素子3dは、磁気感度
を有しないようになる。
【0072】このため、抵抗値の変化量がなくなる。従
って、第1の実施の形態と同様に、可変抵抗値の第1の
磁気抵抗素子3aと固定抵抗値の第2の磁気抵抗素子3
dとの中点aから中点電圧Vがセンサ出力として取り出
されて、センサ信号処理部5に送られる。
【0073】この中点電圧は周期的に変化し、sin波
状のセンサ信号を得ることができる。その結果、第2の
実施の形態においても、第1の実施の形態と同様な効果
を得ることができる。
【0074】なお、本発明は上述の第1の実施の形態及
び第2の実施の形態の磁気検出装置に限定されるもので
はない。図4に示す第2の磁気抵抗素子3bを図13に
示すように変形して構成しても良い。すなわち、磁気抵
抗素子3の表面側にNi−Feからなる第1のパーマロ
イ19aを配置し、磁気抵抗素子3の裏面側にNi−F
eからなる第2のパーマロイ19bを配置しても良い。
【0075】このように構成することで、バイアス磁界
が多層膜GMRに印加されずに、第1のパーマロイ19
a及び第2のパーマロイ19b中に集束されるため、さ
らに、シールド効果を向上させることができるから、第
2の磁気抵抗素子3bが、さらに磁気感度を有しないよ
うになる。
【0076】また、図12に示す第2の磁気抵抗素子3
dを図14に示すように変形して構成しても良い。すな
わち、磁気抵抗素子3の表面側にNi−Feからなるリ
ングパーマロイ23aを配置し、磁気抵抗素子3の裏面
側にNi−Feからなる板状のパーマロイ23bを配置
しても良い。
【0077】このように構成することで、バイアス磁界
が多層膜GMRに印加されずに、リングパーマロイ23
a及びパーマロイ23b中に集束されるため、さらに、
シールド効果を向上させることができるから、第2の磁
気抵抗素子3dが、さらに磁気感度を有しないようにな
る。
【0078】さらに、前述した磁気抵抗素子3は、第1
の磁気抵抗素子3a及び第2の磁気抵抗素子3bを2組
用意し、これら4つの磁気抵抗素子をブリッジ構成とし
たフルブリッジ構成を用いてもよい。このように、フル
ブリッジ構成の磁気抵抗素子を用いれば、さらに磁気感
度を向上することができる。
【0079】このほか、本発明の技術的思想を逸脱しな
い範囲内で、種々変形して実施可能であるのは勿論であ
る。
【0080】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、磁気抵抗手段
は、少なくとも第1の薄膜と第2の薄膜とが交互に複数
回積層された多層膜を有し、該多層膜に印加される外部
磁界の変化により抵抗値が変化する。すなわち、磁気抵
抗素子を多層膜で構成したため、抵抗値の変化が大きく
なり、高感度な磁気抵抗素子を提供することができる。
【0081】請求項2または請求項3の発明の磁気抵抗
素子によれば、第1の磁気抵抗素子に有する多層膜に印
加される外部磁界の変化により抵抗値が大きく変化し、
第2の磁気抵抗素子では、外部磁界が高透磁率の磁性体
に入り込み、多層膜に外部磁界が印加されないため、磁
気感度を有しなくなる。このため、第1の磁気抵抗素子
は可変抵抗とし、第2の磁気抵抗素子は固定抵抗として
作用し、第1及び第2の磁気抵抗素子の中点から中点電
圧が取り出されるため、高感度なセンサ出力を得ること
ができる。
【0082】請求項4の発明の磁気抵抗素子のように、
前記第1の薄膜は、NiFeCo薄膜であり、前記第2
の薄膜は、Cu薄膜であることで、高感度を得ることが
できる。
【0083】請求項5の発明によれば、磁気抵抗手段が
バイアス磁石の被検出対象側の磁極面近傍に配置されて
いるため、バイアス磁石の磁界は、被検出対象に向かう
とともに磁気抵抗手段にも印加される。そして、被検出
対象の運動に応じて磁界の向きが変化することにより磁
界が変化し、変化した磁界が多層膜に印加されるため、
抵抗値が大きく変化する。従って、高感度なセンサ出力
を得ることができる。
【0084】請求項6の発明によれば、平板状のバイア
ス磁石を磁気抵抗手段が設けられている支持基板面の反
対の面に設けることで、磁気検出装置自体の外形寸法を
小さくすることができる。
【0085】請求項7または請求項8の発明の磁気検出
装置によれば、第1の磁気抵抗素子に有する多層膜に印
加される外部磁界の変化により抵抗値が大きく変化し、
第2の磁気抵抗素子では、外部磁界が高透磁率の磁性体
に入り込み、多層膜に外部磁界が印加されないため、磁
気感度を有しなくなる。このため、第1の磁気抵抗素子
は可変抵抗とし、第2の磁気抵抗素子は固定抵抗として
作用し、第1及び第2の磁気抵抗素子の中点から中点電
圧が取り出されるため、高感度なセンサ出力を得ること
ができる。
【0086】請求項9の発明の磁気検出装置のように、
前記第1の薄膜は、NiFeCo薄膜であり、前記第2
の薄膜は、Cu薄膜であることで、高感度を得ることが
できる。
【0087】請求項10の発明によれば、被検出対象の
運動に応じて前記磁界の向きが変化するとき、前記被検
出対象に向かう方向と前記多層膜に印加される磁界の方
向とのなす磁界角度が略60°から略90°までの角度
範囲内で変化するように前記バイアス磁石及び前記磁気
抵抗手段の位置を設定することで、抵抗値の変化量が非
常に大きくなり、高感度のセンサ出力を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気検出装置の第1の実施の形態の構
成図である。
【図2】第1の実施の形態のハーフブリッジ構成の磁気
抵抗素子の構成を示す図である。
【図3】第1の実施の形態の磁気感度を有する第1の磁
気抵抗素子の断面図である。
【図4】第1の実施の形態の磁気感度を有しない第2の
磁気抵抗素子の断面図である。
【図5】定電流を通電して磁界角度を変化させたときに
おける抵抗値の変化量を測定する構成図である。
【図6】磁界強度及び磁界角度に対する抵抗値の変化量
を示す図である。
【図7】第1の磁気抵抗素子及び第2の磁気抵抗素子と
の中点における中点電圧を取り出す回路構成図である。
【図8】ギアの回転により第1の磁気抵抗素子及び第2
の磁気抵抗素子を貫くバイアス磁界の変化を示す図であ
る。
【図9】磁界角度に対する抵抗値の変化を示す図であ
る。
【図10】ハーフブリッジ構成の磁気抵抗素子の他の構
成例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態のハーフブリッジ構成の磁
気抵抗素子の構成を示す図である。
【図12】第2の実施の形態の磁気感度を有しない第2
の磁気抵抗素子の断面図である。
【図13】第2の磁気抵抗素子の第1の変形例の断面図
である。
【図14】第2の磁気抵抗素子の第2の変形例の断面図
である。
【図15】従来の磁気検出装置の側面図である。
【図16】従来の磁気検出装置に設けられている磁気抵
抗素子の配置角度を示す図である。
【図17】磁気検出装置の他の構成を示す図である。
【図18】図17に示す磁気検出装置におけるバイアス
磁界に対する抵抗値の変化を示す図である。
【符号の説明】
1a 凸部 1b 凹部 2 ギヤ 3 磁気抵抗素子 3a 第1の磁気抵抗素子 3b 第2の磁気抵抗素子 5 センサ信号処理部 6 平板状のバイアス磁石 7a〜7b 電極パターン 8a〜8b 電極 11 Fe薄膜 13 NiFeCo薄膜 15 Cu薄膜 17 絶縁薄膜 19 パーマロイ 21 定電流源 23 リングパーマロイ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1の薄膜と第2の薄膜とが
    交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜に印加
    される外部磁界の変化により抵抗値が変化する磁気抵抗
    手段を有することを特徴とする磁気抵抗素子。
  2. 【請求項2】 前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の
    薄膜と第2の薄膜とが交互に複数回積層された多層膜を
    有し、該多層膜に印加される外部磁界の変化により抵抗
    値が変化する第1の磁気抵抗素子と、 前記多層膜、多層膜に積層される絶縁薄膜、及び絶縁薄
    膜に積層される高透磁率の磁性体を有し、且つ前記第1
    の磁気抵抗素子に直列接続される第2の磁気抵抗素子
    と、を備えることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗
    素子。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の
    薄膜と第2の薄膜とが交互に複数回積層された多層膜を
    有し、該多層膜に印加される外部磁界の変化により抵抗
    値が変化する第1の磁気抵抗素子と、 前記多層膜、多層膜を取り囲む如く配置された高透磁率
    の磁性体を有し、且つ前記第1の磁気抵抗素子に直列接
    続される第2の磁気抵抗素子と、を備えることを特徴と
    する請求項1記載の磁気抵抗素子。
  4. 【請求項4】 前記第1の薄膜は、NiFeCo薄膜で
    あり、前記第2の薄膜は、Cu薄膜であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の磁気抵
    抗素子。
  5. 【請求項5】 磁性材料を有する被検出対象に向かう方
    向に着磁された平板状のバイアス磁石と、 このバイアス磁石に対向配置されるとともにバイアス磁
    石の前記被検出対象側の磁極面近傍に配置され、かつ、
    前記被検出対象の運動方向に対して略垂直な面に配置さ
    れ、前記被検出対象の運動に応じた磁界の変化により抵
    抗値が変化する磁気抵抗手段とを備え、 前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の薄膜と第2の薄
    膜とが交互に複数回積層された多層膜を有し、該多層膜
    に印加される前記磁界の変化により抵抗値が変化するこ
    とを特徴とする磁気検出装置。
  6. 【請求項6】 前記バイアス磁石,前記磁気抵抗手段を
    一体的に支持する支持基板を有し、 前記平板状のバイアス磁石は、前記磁気抵抗手段が設け
    られている支持基板面の反対の面に設けられていること
    を特徴とする請求項5記載の磁気検出装置。
  7. 【請求項7】 前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の
    薄膜と第2の薄膜とが交互に複数回積層された多層膜を
    有し、該多層膜に印加される磁界の変化により抵抗値が
    変化する第1の磁気抵抗素子と、 前記多層膜、多層膜に積層される絶縁薄膜、及び絶縁薄
    膜に積層される高透磁率の磁性体を有し、且つ前記第1
    の磁気抵抗素子に直列接続される第2の磁気抵抗素子
    と、を備えることを特徴とする請求項5または請求項6
    記載の磁気検出装置。
  8. 【請求項8】 前記磁気抵抗手段は、少なくとも第1の
    薄膜と第2の薄膜とが交互に複数回積層された多層膜を
    有し、該多層膜に印加される磁界の変化により抵抗値が
    変化する第1の磁気抵抗素子と、 前記多層膜、多層膜を取り囲む如く配置された高透磁率
    の磁性体を有し、且つ前記第1の磁気抵抗素子に直列接
    続される第2の磁気抵抗素子と、を備えることを特徴と
    する請求項5または請求項6記載の磁気検出装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の薄膜は、NiFeCo薄膜で
    あり、前記第2の薄膜は、Cu薄膜であることを特徴と
    する請求項5乃至請求項8のいずれか1項記載の磁気検
    出装置。
  10. 【請求項10】 前記被検出対象の運動に応じて前記磁
    界の向きが変化するとき、前記被検出対象に向かう方向
    と前記多層膜に印加される磁界の方向とのなす磁界角度
    が略60°から略90°までの角度範囲内で変化するよ
    うに前記バイアス磁石及び前記磁気抵抗手段の位置を設
    定することを特徴とする請求項5乃至請求項9のいずれ
    か1項記載の磁気検出装置。
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