JP3064292B2 - 回転センサ - Google Patents

回転センサ

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JP3064292B2
JP3064292B2 JP9033938A JP3393897A JP3064292B2 JP 3064292 B2 JP3064292 B2 JP 3064292B2 JP 9033938 A JP9033938 A JP 9033938A JP 3393897 A JP3393897 A JP 3393897A JP 3064292 B2 JP3064292 B2 JP 3064292B2
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rotation
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検出体の回転速
度などの回転状態を検出するための磁気式の回転センサ
に関し、特に、車両などの各種装置に組み込まれる回転
部分の回転状態の検出に適した磁気式の回転センサに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被検出体の回転状態を検出する装
置としては、特開昭60−46462号公報に記載され
るものが知られている。この公報に記載される回転セン
サは、被検出体である回転体の外周部分に被検出突起を
植設し、その回転体の外部にマグネットを設置すると共
に、そのマグネットと回転体との間に感磁素子を設置し
たものである。この回転センサによれば、回転体の回転
と共に被検出突起を回転させ、その被検出突起を周期的
に感磁素子に接近させる。そして、被検出突起の接近時
にマグネットの磁束を感磁素子に集中させることによ
り、その被検出突起の接近ごとに出力される感磁素子の
出力信号に基づいて回転体の回転速度を検出しようとす
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
回転センサにあっては、センサ全体の小型化が図れない
という問題点がある。すなわち、この回転センサにあっ
ては、被検出突起とマグネットとの間に感磁素子を配置
する構造であるから、被検出突起からマグネットまでの
距離を大きくとる必要があり、センサ全体が大型なもの
となる。また、このような不具合を解消するため、マグ
ネットを被検出突起側へ接近させることが考えられる
が、この場合、常に感磁素子に強い磁界が加わり、磁界
強度の変化率が低下する。このため、十分な出力信号が
得られないおそれがあり、結局、回転センサを小型にす
ることができない。
【0004】そこで本発明は、以上のような問題点を解
決するためのなされたものであって、十分な出力を維持
しながら小型化が図れる回転センサを提供することを目
的とする。
【0005】
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の回転センサは、被検出体の回転に伴
って移動する複数の磁性部材と、磁性部材の移動方向に
対し平行でない対向面を有する磁極を有し、この磁極と
磁性部材との間に磁界を形成する磁界形成手段と、磁界
形成手段の対向面と磁性部材のとの間に配置され、磁界
の方向変化に対応した検出信号を出力する磁気検出手段
と、検出信号に基づき被検出体の回転を演算する演算手
段と、を備えて構成され、前述の磁気検出手段は、複数
の磁性部材のうち一の磁性部材の通過に伴う磁界の方向
の変化範囲内に出力ピーク方向が向けられ、かつ、一の
磁性部材の通過に伴う磁界の方向の変化において磁界の
方向が出力ピーク方向と少なくとも二度一致するように
配置されていることを特徴とする。また本発明に係る回
転センサは、前述の磁気検出手段が、複数の磁性部材の
うち一の磁性部材の通過に伴う磁界の方向の変化範囲内
における磁界の振れ角の中心線に対して直交するように
配置されていることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、被検出体が回転する
と、磁性部材が移動して、磁気検出手段に加わる磁界の
方向が周期的に変化する。その際、この磁界が一周期変
化する間に磁気検出手段の出力ピーク方向と少なくとも
二度一致することになる。このため、磁界方向が一周期
変化する間に、磁気検出手段から二以上の極値を有する
検出信号が出力される。従って、この検出信号に基づき
磁性部材の磁界通過回数に対し二倍以上のパルスが得ら
れ、被検出体の回転状態における検出精度の向上が図れ
る。
【0009】また本発明の回転センサは、前述の磁気検
出手段が二つの磁気検知部を有するものであって、その
磁気検知部の一方が磁性部材の近傍に位置しているとき
に他方が磁性部材の間に位置するように配置され、磁気
検知部から出力される各信号が合成されて検出信号とし
て出力されることを特徴とする。
【0010】この発明によれば、磁気検出手段の磁気検
知部から交互に振幅の異なる信号が出力される場合であ
っても、各磁気検知部の信号を合成して出力することに
より、振幅がほぼ揃った信号成分からなる検出信号が得
られる。このため、この検出信号に基づいて被検出体の
回転状態の演算が確実に行える。
【0011】また本発明の回転センサは、前述の磁気検
出手段が磁気抵抗素子であることを特徴とする。
【0012】この発明によれば、磁気検出手段から出力
される検出信号が被検出体の回転速度に依存することな
く被検出体の回転に応じた出力特性となる。このため、
被検出体の低速回転時においても、被検出体の回転状態
が確実に検出可能となる。
【0013】更に本発明の回転センサは、前述の磁気検
出手段が強磁性体と非磁性体を交互に積層させた人工格
子を有する磁気抵抗素子であることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、磁界発生手段の磁界変
化に応じて磁気検出手段から出力される検出信号が大き
く変動するので、磁気検出手段を磁界発生手段に極度に
接近させて配置する必要がない。このため、磁界発生手
段及び磁気検出手段を構成する部品について精密な寸法
精度が要求されず、磁界発生手段及び磁気検出手段の部
品コストが低減でき、また、その製造が容易なものとな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の種々の実施形態について説明する。尚、各図において
同一要素には同一符号を付して説明を省略する。また、
図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致していな
い。
【0016】(第一実施形態)図1は、本実施形態に係
る回転センサの構成概略図である。図1に示すように、
回転センサ1は、回転軸2の回転に伴って移動する突部
31と、その突部31の近傍に設置された磁石4と、そ
の磁石4と突部31との間に配置された磁気抵抗素子5
と、その磁気抵抗素子5に接続された演算回路6とによ
り構成されている。
【0017】図1において、突部31は、被検出体であ
る回転軸2の回転に応じて磁界変化を生じさせるための
磁性部材であって、例えば、回転軸2に取り付けられた
ロータ3の外周に多数形成される。ロータ3は回転軸2
と同心状に取り付けられており、この回転軸2と共に回
転する構造となっている。そして、このロータ3の周方
向に沿って突部31が配列されることにより、被検出体
である回転軸2が回転すると、同時にロータ3が回転
し、突部31が同一の軌道上を周期的に移動することに
なる。この突部31としては、磁界における磁路となり
得る鉄などの磁性体などにより形成される。
【0018】なお、図1においてはロータ3の外周面に
突部31が形成されているが、回転軸2の回転により同
一の軌道上を移動すれば、突部31がロータ3の側面な
どに形成されていてもよい。また、回転状態を検出すべ
き被検出体としては、回転軸2のように長尺状の軸体に
限られるものでなく、回転体であって、かつ、同心状に
ロータ3の取り付けが取付可能であれば、その他の形状
などを呈するものであってもよい。また、磁性部材であ
る突部31は、ロータ3に形成される場合に限られるも
のではなく、被検出体の回転に応じて同一の軌道上を移
動すれば、ロータ3を介さずに被検出体の周面などに直
接形成されていてもよい。更に、磁性部材である突部3
1は、被検出体の回転力が伝達されて駆動する部材など
に形成されていてもよい。
【0019】図1に示すように、磁石4は、ロータ3の
突部31の近傍の空間に磁界を形成するための磁界形成
手段であって、一方の磁極41を突部31側に向けて配
設されている。例えば、図1のように、磁石4のN極で
ある磁極41がロータ3側に向けられて配置される。こ
の磁極41は、突部31と対向して形成され、突部31
の移動方向と非平行な対向面42を形成している。すな
わち、対向面42は、突部31の移動方向、即ちロータ
3の接線方向に対して平行でない向きに形成されてい
る。また、この磁極41の対向面42と突部31との間
の空間には、対向面42から突部31に向けて磁界が形
成されている。この磁界は、回転軸2の回転に伴う突部
31の移動により、形状状態が変化する。すなわち、回
転軸2の回転により磁界を横切る方向に突部31が順次
通過することになり、この突部31が磁性体であるた
め、突部31の近傍空間の磁界の方向が突部31に引き
寄せられるように変化することになる。ここで、磁界を
横切る方向とは磁界の磁力線と交差する方向をいい、磁
界の方向とは磁界の磁力線と平行する方向を意味する。
なお、磁石4については、S極側がロータ3に向けられ
て配置されていてもよい。また、このような磁石4とし
ては、突部31の近傍の空間に磁界を形成するための磁
極41を有するものであれば、永久磁石や電磁石などの
種類を問わず何れのものであってもよい。
【0020】図1に示すように、磁極41の対向面42
と突部31との間の空間には、磁気検出手段である磁気
抵抗素子5が配置されている。磁気抵抗素子5は、この
空間の磁界変化に対応して検出信号を出力するものであ
り、例えば、人工格子膜を備えたもの(GMR素子)が
用いられる。また、磁気抵抗素子5は、その水平方向
(人工格子膜53の積層面と平行する方向)を突部31
の移動方向とほぼ平行として配設されている。磁石4に
おける対向面42の形成により、磁気抵抗素子5の設置
空間が確保されており、磁石4を突部31の近傍に配置
することが可能な構造となっている。このため、回転セ
ンサ1における空間が有効に利用でき、回転センサ1の
小型化が図られる。
【0021】図2に磁気抵抗素子5の構造説明図を示
す。図2において、磁気抵抗素子5は、上面を鏡面仕上
げしたシリコン基板51上に絶縁層となる酸化膜(Si
2膜:図示なし)が形成され、この酸化膜上に磁性体
からなるバッファ層52が形成され、更にバッファ層5
2上に人工格子膜53が形成された構造となっている。
バッファ層52及び人工格子膜53は、線状パターン化
され、磁界の変化を検知する磁気検知部54を構成して
いる。また、人工格子膜53は強磁性体と非磁性体を交
互に積層してなる多層構造体により構成される。
【0022】このような磁気抵抗素子5の具体的な製造
方法の一例を挙げると、まず、シリコン基板51上に鉄
ニッケル(NiFe)からなる数nm(例えば、5n
m)の厚さのバッファ層52を蒸着した後、そのバッフ
ァ層52上に強磁性体としてコバルト(Co)、非磁性
体として銅(Cu)を各1〜2nmの厚さで交互に各1
6層蒸着して人工格子膜53を形成する。そして、所望
の線状パターンのレジストパターン層を用い、このレジ
ストパターン層部分以外のバッファ層52、人工格子膜
(強磁性体、非磁性体)の各層を除去して、所望の形状
に人工格子膜53を線状パターン化し磁気検知部54を
形成する。その後、バッファ層52及び人工格子膜53
をシリコン酸化膜(SiO2膜)などからなる保護膜5
5により覆い、人工格子膜53の両端に電極56、56
を形成して、磁気抵抗素子5の製造が完了する。
【0023】図3(a)、(b)は、磁気抵抗素子5の
磁界検出機能の説明図である。図3(a)に模式的な磁
気抵抗素子5の垂直断面を示し、図3(b)に平面から
見た模式的な磁気抵抗素子5を示す。図3(a)、
(b)において、磁気抵抗素子5は、図3(a)の矢印
Aのように人工格子膜53の積層面(素子面)と直交す
る方向(以下、磁気抵抗素子5の「垂直方向」とい
う。)および図3(b)の矢印B、Cのように人工格子
膜53の積層面と平行する方向(以下、磁気抵抗素子5
の「水平方向」という。)の両方向における磁界の強さ
の変化に対応して抵抗値(電気抵抗値)が変化する素子
である。そして、特に、素子面と平行する方向(水平方
向)の磁界変化に対して、大きく抵抗値が変化すること
が知られている。
【0024】図4に、磁気抵抗素子5における水平方向
の磁界の強さ−出力特性(抵抗変化率特性)のグラフを
示す。図4において、磁気抵抗素子5の水平方向(素子
面と平行する方向)における磁界の強さが0エルステッ
ドのとき、人工格子膜53の抵抗値が最大となる。そし
て、水平方向の磁界の強さが大きくなるに連れて抵抗値
が減少し、その強さが±500エルステッド程度となる
と人工格子膜53の抵抗値が最小となって飽和し、それ
以上に磁界の強さが変化しても抵抗値は変わらない。こ
こで、抵抗変化率を(最大抵抗値−最小抵抗値)/(最
大抵抗値)とすると、前述のように磁界の強さが変化し
たときの磁気抵抗素子5の抵抗変化率は、約20%であ
る。
【0025】このように磁気抵抗素子5は、その周囲の
磁界の強さの変化に対応して人工格子膜53の抵抗値が
大きく変化するものである。このため、この磁気抵抗素
子5を磁界方向変化の検出手段として用いれば、磁界を
生じさせるロータ3に極度に接近させて配置しなくても
検出信号の検出が可能となる。従って、ロータ3及び磁
気抵抗素子5について精密な寸法精度が要求されず、そ
れらの部品コストが低減できる。また、それらの設置も
容易なものとなる。また、この磁気抵抗素子5の出力を
増幅することなく、比較器(コンパレータ)で所望の信
号成分を抽出でき、部品点数の削減が図れる。
【0026】このような抵抗値変化に応じて磁気抵抗素
子5から検出信号を出力させるには、例えば、磁気抵抗
素子5の人工格子膜53、即ち磁気検知部54に一定電
流を供給すればよい。この場合、その周囲の磁界の強さ
の変化に応じて磁気抵抗素子5の抵抗値が変動し、その
抵抗変動に応じた電圧信号が検出信号として出力される
ことになる。また、磁気抵抗素子5に固定抵抗値の抵抗
を接続し、それらの両端に一定電圧を供給した状態とし
た場合でも、磁気抵抗素子5の周囲の磁界の強さの変化
に応じて磁気抵抗素子5の両端電位が変動することにな
るので、同様に磁界変化に応じた検出信号が得られるこ
とになる。
【0027】また、磁気抵抗素子5を用いることによ
り、回転センサ1の出力温度特性が優れたものとなる。
すなわち、磁気抵抗素子5は、磁界−出力特性において
ゼロ磁界を挟んで対称な特性を有しているので、そのゼ
ロ磁界の時の抵抗値を維持するように電流供給量などを
調節すれば、周囲の温度変化により抵抗変化率が大きく
変動することを容易に防止でき、磁気抵抗素子5の検出
信号が安定して出力され、周囲温度の変化にかかわらず
被検出体の回転状態が確実に検出できる。
【0028】なお、磁界変化を検出する磁気検出手段と
しては、人工格子膜53を有する磁気抵抗素子5に限ら
れるものでなく、磁界変化を検出できるものであれば、
強磁性体を用いたMR素子、半導体を用いたMR素子、
スピンバルブを用いたGMR素子、ホール素子、磁気イ
ンピーダンス素子などを用いてもよい。
【0029】図5に演算回路の構成概略図を示す。図5
において、演算回路6は、磁気抵抗素子5から出力され
る検出信号に基づいて回転軸2の回転状態を演算する機
能を有する演算手段であり、例えば、定電流源61、極
値検出用のコンパレータ62及びマイコン63により構
成される。定電流源61は、磁気抵抗素子5の一方の端
子に接続されており、その磁気抵抗素子5に一定電流を
供給している。また、磁気抵抗素子5の他方の端子は、
演算回路6内で接地されている。コンパレータ62は、
非反転入力端子(+)に所定のしきい値が設定されてお
り、反転入力端子(−)には磁気抵抗素子5の他方の端
子が接続されて検出信号が入力されるようになってい
る。このような演算回路6に磁気抵抗素子5の検出信号
が入力されると、コンパレータ62から検出信号の極値
に対応したパルス信号が出力され、そのパルス信号はマ
イコン63に入力されることになる。なお、ここでいう
検出信号における「極値」とは、検出信号の変動による
各凹凸ごとの最大値又は最小値をいい、極大値及び極小
値の双方を含むものである。また、検出信号が正弦波信
号でなく、矩形波が連続してなるパルス信号などである
ときには、各矩形波ごとの最大値又は最小値がここでい
う「極値」となる。
【0030】図5において、マイコン63は、コンパレ
ータ62からの出力信号に基づいて回転軸2の回転状態
などを演算するものである。例えば、マイコン63は、
コンパレータ62の出力信号に基づき単位時間当りのパ
ルス入力数を計測し、そのパルス入力数により回転軸2
の回転速度の演算を行う。
【0031】なお、回転センサ1における演算手段は、
このような演算回路6に限られるものではなく、磁気抵
抗素子5の検出信号に基づき回転軸2の回転状態が演算
できるものであれば、その他のものを用いてもよい。
【0032】次に、回転センサ1の使用方法及びその動
作について説明する。
【0033】図1に示すように、演算回路6により磁気
抵抗素子5に定電流を供給している状態において、回転
軸2が回転すると、それに伴ってロータ3も回転し始め
る。それと同時に、ロータ3の突部31が移動して、磁
極41及び磁気抵抗素子5の前を順次通過していく。こ
のとき、磁極41と移動する突部31との位置関係によ
り、磁石4が形成する磁界の状態が変化することにな
る。
【0034】図6〜図9に、突部31の移動による磁界
の変化状態を示す。また、図10に、突部31の移動に
対応した磁気抵抗素子5の検出信号Sを示す。なお、図
6〜図9において、説明の便宜上、基準となる突部31
には斜線の印を付してある。
【0035】図6において、突部31、31の中間部分
が磁極41の近傍に位置し、対向面42、磁気抵抗素子
5及び突部31がほぼ一直線上に位置しているときに
は、対向面42から突部31に向けて磁界が形成され
る。このとき、磁気抵抗素子5に加わる磁界H(図6中
の太い矢印)は、磁気抵抗素子5の水平方向(図6では
左右方向)の成分が非常に大きいものとなる。このた
め、磁気抵抗素子5の抵抗値は小さくなり、図10の時
間t1に示すように、磁気抵抗素子5から出力される検
出信号Sの電圧値は非常に低くなる。
【0036】そして、図7に示すように、回転軸2及び
ロータ3が回転して突部31が移動すると、突部31が
磁極41側に接近して磁気抵抗素子5のほぼ真下に位置
する。その際、磁気抵抗素子5に加わる磁界Hの方向は
突部31を追うように変化するため、その水平成分が徐
々に小さくなり、その垂直成分が徐々に大きくなる。し
かしながら、磁界Hは、依然として水平成分を有するた
め、磁気抵抗素子5の抵抗値は小さい。従って、図10
の時間t2に示すように、磁気抵抗素子5の検出信号S
の電圧値は低いままである。
【0037】そして、図8に示すように、回転軸2及び
ロータ3が回転して突部31が更に移動すると、突部3
1が磁極41の真下に位置することになる。その際、磁
気抵抗素子5に加わる磁界Hの方向は、突部31を追う
ように変化するため、その水平成分はほぼゼロとなり、
その垂直成分のみとなる。従って、磁気抵抗素子5の抵
抗値は非常に大きくなり、図10の磁界t3に示すよう
に、磁気抵抗素子5の検出信号Sの電圧値は非常に高く
なって極値P(極大値)となる。
【0038】そして、図9に示すように、回転軸2及び
ロータ3が回転して突部31が更に移動すると、磁極4
1の真下にあった突部31が遠ざかり、新たな突部31
が磁極41に接近してくる。このため、磁極41による
磁界が接近する突部31に向けて形成され、磁気抵抗素
子5に加わる磁界Hもその接近する突部31側に向くこ
とになり、垂直成分が増加する。従って、磁気抵抗素子
5の抵抗値は低下し、図10の時間t4に示すように、
磁気抵抗素子5の検出信号の電圧値は低くなる。
【0039】そして、更に回転軸2及びロータ3が回転
し突部31が移動すると、突部31、31の中間部分が
磁極41の近傍に位置し、図6に示す状態に戻る。すな
わち、回転軸2の回転により突部31がその形成間隔
(突部31、31間の間隔)の距離だけ移動したことに
なり、突部31の移動による磁気抵抗素子5に加わる磁
界Hが一周期分だけ方向変化したことになる。このた
め、磁気抵抗素子5の抵抗値は小さくなり、図10の時
間t1′に示すように、磁気抵抗素子5から出力される
検出信号Sの電圧値は非常に低くなる。
【0040】そして、更に回転軸2及びロータ3が回転
し突部31が移動すると、順次図7、図8、図9の状態
となり、図10の時間t1′〜t4′に示すように突部3
1の通過に伴い磁気抵抗素子5の検出信号Sに極値Pが
現れる。そして、回転軸2及びロータ3の回転が続く限
り、突部31が周期的に磁気抵抗素子5の前を通過し、
その突部31の通過ごとに磁気抵抗素子5の検出信号S
に極値Pが繰り返し現れることになる。
【0041】また、このような突部31の周期的な通過
により、磁気抵抗素子5の検出信号には、振幅の大きい
極値Pが現れる。すなわち、図8に示すように、突部3
1の移動により、磁気抵抗素子5に加わる磁界Hの水平
成分が大きく変化するため、それに伴って磁気抵抗素子
5の抵抗値が大きく変化する。従って、この磁気抵抗素
子5の抵抗値変化により、検出信号Sの出力、即ち振幅
が大きなものとなる。また、図10の破線で示すよう
に、磁石4に対向面42を形成せず磁石4の真下に磁気
抵抗素子5を配置した場合(図10の破線で示す信号S
x)に比べ、検出信号Sの振幅は増大している。
【0042】そして、図1において、磁気抵抗素子5の
検出信号Sは、演算回路6に入力され、その極値に対応
したパルス信号とされ、そのパルス信号に基づいて回転
軸2の回転状態が演算される。例えば、磁気抵抗素子5
の検出信号は、コンパレータ62に入力されて極値に対
応したパルス信号とされ、このパルス信号がマイコン6
3に入力される。マイコン63では、パルス信号に基づ
き単位時間当りのパルス入力数を計測し、そのパルス入
力数により回転軸2の回転速度を算出する。
【0043】以上のように、本実施形態に係る回転セン
サ1によれば、磁界を形成する磁極に突部31の移動方
向に対して非平行とした対向面42を形成したことによ
り、その対向面42と突部31との間の空間を磁気抵抗
素子5の設置空間として利用できる。このため、回転セ
ンサ1における空間を有効利用により、回転センサ1の
小型化が図れる。
【0044】また、対向面42と突部31の間の空間に
磁気抵抗素子5を配置することにより、磁気抵抗素子5
に加わる磁界Hの水平成分が大きく変化するため、磁気
抵抗素子5の検出信号Sの出力を大きなものとすること
ができる。
【0045】また、磁気検出手段として磁気抵抗素子5
を用いることにより、その磁気抵抗素子5から回転軸2
の回転速度に依存することなく検出信号が確実に得られ
る。このため、回転軸2が低速又は高速で回転する場合
などでも、回転軸2の回転方向が確実に検出できる。
【0046】また、磁気検出手段として強磁性体と非磁
性体を交互に積層させた人工格子膜53を有する磁気抵
抗素子5を用いることにより、微弱な磁界変化を検出す
ることが可能となる。このため、磁気抵抗素子5をロー
タ3に極度に接近させて配置する必要がない。従って、
磁気抵抗素子5及びロータ3を構成する部品について精
密な寸法精度が要求されず、磁気抵抗素子5及びロータ
3の部品コストの低減が図れる。また、それら磁気抵抗
素子5及びロータ3の配設作業が容易となり、製造性に
優れたものとなる。
【0047】更に、磁極41の対向面42に対して磁気
抵抗素子5の設置位置を調整することにより、図11に
示すような正弦波に近い検出信号Sの出力も可能であ
る。なお、図11中の破線で示す信号Sxは、出力比較
用の信号であって、磁石4に対向面42を形成せず磁石
4の真下に磁気抵抗素子5を配置した場合の検出信号で
ある。
【0048】(第二実施形態)次に、第二実施形態に係
る回転センサについて説明する。
【0049】第一実施形態に係る回転センサ1にあって
は、磁石4の角部分を削り落とした状態として対向面4
2が形成されていたが、そのようなものに限られるもの
ではなく、その他の構成又は構造により対向面42が形
成されていてもよい。
【0050】図12に本実施形態に係る回転センサ1a
を示す。図12において、回転センサ1aは、直方体を
呈する磁石4aが突部31の移動方向に対して斜めに配
置されているものである。この回転センサ1aにおい
て、磁性部材である突部31、磁気検出手段である磁気
抵抗素子5及び信号処理用の演算回路6については、前
述と同様なものが用いられる。磁石4aは、一方の磁極
41の端面が対向面42として機能し、この対向面42
が突部31の移動方向に対して非平行とされている。こ
のような回転センサ1aであっても、第一実施形態の回
転センサ1と同様な作用効果が得られると共に、それに
加え、特殊形状でない一般の磁石4を用いることが可能
となる。
【0051】図13に本実施形態に係る回転センサ1b
を示す。図13において、回転センサ1bは、磁石4が
その着磁方向(N極とS極を結んだ方向)を突部31の
移動方向とほぼ平行に向けて配置されているものであ
る。第一実施形態に係る回転センサ1にあっては、磁石
4がその着磁方向が突部31の移動方向とほぼ垂直に向
けられていたが、このような回転センサ1bであって
も、第一実施形態の回転センサ1と同様な作用効果が得
られる。
【0052】図14に本実施形態に係る回転センサ1c
を示し、図15に本実施形態に係る回転センサ1dを示
す。図14、図15において、回転センサ1c、1d
は、磁石4aに取り付けたヨーク43に対向面42が形
成されているものである。このような回転センサ1c、
1dであっても、ヨーク43の磁極部分に対向面42を
形成すれば、第一実施形態に係る回転センサ1と同様な
作用効果が得られる。
【0053】図16に本実施形態に係る回転センサ1e
を示す。図16において、回転センサ1eは、磁石4e
がその着磁方向を突部31の移動方向に対し斜めに向け
て配置されているものである。このような回転センサ1
eであっても、第一実施形態の回転センサ1と同様な作
用効果が得られる。なお、図13〜図16に示す回転セ
ンサ1b〜1eにおいて、磁性部材である突部31、磁
気検出手段である磁気抵抗素子5及び信号処理用の演算
回路6については、前述と同様なものが用いられる。
【0054】(第三実施形態)次に、第三実施形態に係
る回転センサについて説明する。
【0055】第一実施形態、第二実施形態に係る回転セ
ンサにあっては、磁気検出手段である磁気抵抗素子5が
突部31の移動方向に対しその垂直方向(人工格子膜5
3の積層面と垂直な方向)を垂直に向けて配置されるも
のであったが、本実施形態に係る回転センサは磁気抵抗
素子5の垂直方向が磁界の方向の変化範囲内に向けられ
ているものである。
【0056】図17に本実施形態に係る回転センサ1f
の説明図を示す。図17において、回転センサ1fは、
ロータ3の突部31、磁石4、磁気抵抗素子5及び演算
回路6については前述のものが用いられるが、磁気抵抗
素子5の設置状態が第一実施形態の回転センサ1と異な
っている。すなわち、図17に示すように、回転センサ
1fの磁気抵抗素子5は、磁極41により形成される磁
界内に配置され、その磁界の方向の変化範囲内に出力ピ
ーク方向が向けられている。ここで、磁気抵抗素子5の
「出力ピーク方向」とは、その方向に磁界が加わったと
きに磁気抵抗素子5の出力特性が極大値又は極小値とな
る方向をいい、例えば、磁気抵抗素子5の場合、磁気抵
抗素子5の垂直方向が出力ピーク方向となる。詳述する
と、磁気抵抗素子5の垂直方向(人工格子膜53の積層
面に対し垂直な方向)にのみ磁界が加わる場合には、磁
気抵抗素子5の水平方向の磁界成分はゼロであるので、
図4に示すように磁気抵抗素子5の出力抵抗は極大値と
なり、この磁気抵抗素子5の垂直方向が「出力ピーク方
向」となる。また、磁気抵抗素子5にあっては、その水
平方向においても図4と同様な特性(磁界の強さ−抵抗
変化率特性)を示すため、磁気抵抗素子5の水平方向
(素子面と平行する方向)も「出力ピーク方向」とな
る。
【0057】このような出力ピーク方向が磁界Hの方向
の変化範囲内に向けられて磁気抵抗素子5が設置される
ことにより、磁界Hの方向の周期的な変化に応じて、磁
気抵抗素子5から多数の極値を有する検出信号が出力さ
れることになる。例えば、図17において、突部31の
移動により磁気抵抗素子5に加わる磁H界の方向が図1
7中の矢印A、B、C、B、Aを一周期として周期的に
変化するとき、その一周期分の変化において磁界Hの方
向が磁気抵抗素子5の出力ピーク方向(図17では矢印
Bの方向)と二度一致する。このため、磁気抵抗素子5
の抵抗値が二度高く変動するため、磁界の方向の一周期
の変化の間に磁気抵抗素子5から二つの極値を有する検
出信号が出力されることになる。なお、ここでいう検出
信号における「極値」とは、前述したように、検出信号
の変動による各凹凸ごとの最大値又は最小値をいい、極
大値及び極小値の双方を含むものである。
【0058】次に、図18〜図22に基づいて回転セン
サ1fの具体的な動作について説明する。
【0059】図18〜図21に突部31の移動による磁
界の変化状態を示す。また、図22に突部31の移動に
対応した磁気抵抗素子5の検出信号Sを示す。なお、図
18〜図21において、説明の便宜上、基準となる突部
31には斜線の印を付してある。
【0060】図18において、突部31、31の中間部
分が磁極41の近傍に位置し、対向面42、磁気抵抗素
子5及び突部31がほぼ一直線上に位置しているときに
は、対向面42から突部31に向けて磁界が形成され
る。このとき、磁気抵抗素子5に加わる磁界H(図18
中の太い矢印)は、磁気抵抗素子5の水平方向(図18
では磁気抵抗素子5の長手方向、左斜め上に向く方向)
の成分が大きいものとなる。このため、磁気抵抗素子5
の抵抗値は小さくなり、図22の時間t1に示すよう
に、磁気抵抗素子5から出力される検出信号Sの電圧値
は低くなる。
【0061】そして、図19に示すように、回転軸2及
びロータ3が回転して突部31が移動すると、突部31
が磁極41側に接近して磁気抵抗素子5のほぼ真下に位
置する。その際、磁気抵抗素子5に加わる磁界Hの方向
は突部31を追うように変化するため、その水平成分が
徐々に小さくなり、図19の位置では水平成分がほとん
どゼロとなり、その垂直成分のみとなる。このため、磁
気抵抗素子5の抵抗値は高くなり、図22の時間t2に
示すように、磁気抵抗素子5の検出信号Sの電圧値は高
くなって極値となる。
【0062】そして、図20に示すように、回転軸2及
びロータ3が回転して突部31が更に移動すると、突部
31が磁極41の真下に位置することになる。その際、
磁気抵抗素子5に加わる磁界Hの方向は、突部31を追
うように変化するため、その水平成分が増大する。従っ
て、磁気抵抗素子5の抵抗値は小さくなり、図22の磁
界t3に示すように、磁気抵抗素子5の検出信号Sの電
圧値は低くなる。
【0063】そして、図21に示すように、回転軸2及
びロータ3が回転して突部31が更に移動すると、磁極
41の真下にあった突部31が遠ざかり、新たな突部3
1が磁極41に接近してくる。このため、磁極41によ
る磁界が接近する突部31に向けて形成され、磁気抵抗
素子5に加わる磁界Hもその接近する突部31側に向く
ことになり、水平成分が減少してほとんどゼロとなる。
従って、磁気抵抗素子5の抵抗値は高くなり、図22の
時間t4に示すように、磁気抵抗素子5の検出信号の電
圧値は高くなり極値となる。
【0064】そして、更に回転軸2及びロータ3が回転
し突部31が移動すると、突部31、31の中間部分が
磁極41の近傍に位置し、図18に示す状態に戻る。す
なわち、回転軸2の回転により突部31がその形成間隔
(突部31、31間の間隔)の距離だけ移動したことに
なり、突部31の移動による磁気抵抗素子5に加わる磁
界Hが一周期分だけ方向変化したことになる。このた
め、磁気抵抗素子5の抵抗値は小さくなり、図10の時
間t1′に示すように、磁気抵抗素子5から出力される
検出信号Sの電圧値は低くなる。
【0065】そして、更に回転軸2及びロータ3が回転
し突部31が移動すると、順次図19、図20、図21
の状態となり、図22の時間t1′〜t4′に示すように
突部31の通過に伴い磁気抵抗素子5の検出信号Sに二
つの極値が現れる。そして、回転軸2及びロータ3の回
転が続く限り、突部31の通過ごとに磁気抵抗素子5の
検出信号Sに二つの極値が繰り返し現れることになる。
【0066】また、このような突部31の周期的な通過
により、磁気抵抗素子5の検出信号には振幅の大きい極
値が現れることになる。すなわち、図18に示すよう
に、突部31の移動方向に対し、磁石4の対向面42が
非平行とされることにより、磁気抵抗素子5に加わる磁
界Hの水平成分が図中の矢印A、Cに示すように大きく
変化するため、それに伴って磁気抵抗素子5の抵抗値が
大きく変化する。従って、この磁気抵抗素子5の抵抗値
変化により、検出信号Sの出力、即ち振幅が大きなもの
となる。
【0067】そして、磁気抵抗素子5の検出信号Sは、
第一実施形態と同様にして、演算回路6に入力され、そ
の極値に対応したパルス信号とされ、そのパルス信号に
基づいて回転軸2の回転状態が演算される。
【0068】以上のように、回転センサ1fによれば、
第一実施形態の回転センサ1と同様な作用効果に加え、
突部31が磁気抵抗素子5の前を通過する回数に対して
二倍のパルスが得られるので、被検出体である回転軸2
の回転速度などの回転状態が精度良く検出できる。
【0069】なお、回転センサ1fは、磁気検出手段と
して磁気抵抗素子5を用いるものに限られるものではな
く、ホール素子、磁気インピーダンス素子(MI素子)
を用いてもよい。回転センサ1fにおいて、磁気検出素
子としてホール素子を用いた場合、磁気抵抗素子5を用
いた場合と同様に被検出体の回転状態を精度良く検出で
きると共に、温度特性(温度変化による出力変動の特
性)に優れたものとなる。また、回転センサ1fにおい
て、磁気検出素子として磁気インピーダンス素子を用い
た場合、磁気抵抗素子5を用いた場合に比べ、パルス数
が倍となり、更に精度良く被検出体の回転状態を検出で
きる。すなわち、図23に示すように、磁気インピーダ
ンス素子は磁界の強さ−インピーダンス特性において磁
界変化においてインピーダンスの出力ピークが二つ存在
する。このため、この出力ピークを含む磁界範囲となる
ように磁界Hの方向を変化させることにより、突部31
の通過回数に対して四倍のパルスを得ることができ、被
検出体の回転状態の検出精度が飛躍的に向上する。
【0070】また、回転センサ1fにおいて、図24に
示すように、磁気抵抗素子5が突部31の移動方向に対
してその水平方向を垂直として配置される場合もある。
この場合であっても、突部31の移動による磁界の方向
の変化範囲内に磁気抵抗素子5の出力ピーク方向が向い
ていれば、前述と同様な作用効果が得られる。更に、こ
の場合、磁気抵抗素子5が磁石4と横並びの状態となる
から、磁気抵抗素子5の配線が容易となるという効果も
得られる。
【0071】(第四実施形態)次に、第四実施形態に係
る回転センサについて説明する。
【0072】第一実施形態〜第三実施形態に係る回転セ
ンサにあっては、磁気検出手段である磁気抵抗素子5を
一つ用いるものであったが、本実施形態に係る回転セン
サは検出信号の特性改善のため磁気検出手段である磁気
抵抗素子5を二つ用いたものである。
【0073】図25に本実施形態に係る回転センサ1g
の説明図を示す。図25において、回転センサ1gは、
磁界形成手段として二つの対向面42、42を有する磁
石4g、二つの磁気抵抗素子5a、5bを備えている。
また、磁性部材であるロータ3の突部31、演算手段で
ある演算回路6については、前述と同様なものが用いら
れる。磁石4gは、ロータ3側に向けられた磁極41に
二つの対向面42が突部31の移動方向に沿って形成さ
れている。また、各対向面42の前には、磁極41によ
り形成される磁界の方向の変化範囲内に出力ピーク方向
が向けられた磁気抵抗素子5a、5bが配置されてい
る。この磁気抵抗素子5a、5bは、前述の磁気抵抗素
子5と同一構造のものであって同一の磁気検出機能を有
するものである。また、磁気抵抗素子5a、5bは突部
31、31の形成間隔をTとすると、その二分の一のT
/2の距離を隔てて設置され、磁気抵抗素子5a、5b
の人工格子膜53である各磁気検知部54がT/2の距
離だけ離間するように配置されている。なお、磁気抵抗
素子5a、5bの磁気検知部54、54の離間間隔は、
(n+1/2)・Tの距離であれば(nは整数)、T/
2の距離に限られない。このように磁気抵抗素子5a、
5bが配置されることにより、図26(a)、(b)に
示すように、磁気抵抗素子5a、5bから同期した検出
信号が得られることになる。
【0074】この場合、図26(a)、(b)のよう
に、磁気抵抗素子5a、5bから出力される検出信号が
交互に異なる振幅の極値を有するものとなるおそれがあ
る。すなわち、磁気抵抗素子5a、5bにおいて加わる
磁界の水平成分がゼロのとき、垂直成分が大きさが異な
るときには、磁気抵抗素子5a、5bの抵抗値が異な
り、検出信号の極値の振幅が異なることになる。そこ
で、図26(a)、(b)に示す磁気抵抗素子5a、5
bの検出信号を合成して、図26(c)に示すようにほ
ぼ振幅の揃った極値を有する合成信号が得られる。磁気
抵抗素子5a、5bの検出信号の合成は、磁気抵抗素子
5a、5bを直列に接続するなどして行えばよい。この
ような合成信号を演算回路6に入力すれば、パルス幅の
揃ったパルス信号が得られ、被検出体の回転状態の演算
が確実に行えることになる。
【0075】図27に磁気抵抗素子5a、5bの設置方
法の説明図を示す。図27において、磁石4gに対して
磁気抵抗素子5a、5bを正確な設定位置に配するため
に、パッケージ7を用いるのが望ましい。パッケージ7
は、上下二分割された部材71、72により構成されて
いる。部材71は、下側に位置する部材であって、その
上面に磁気抵抗素子5a、5bが装着されるべき凹部が
形成されている。部材72は、上側に位置する部材であ
って、その下面が部材71の上面と嵌合可能な形状とさ
れており、その上面に磁石4gの磁極41が挿入される
凹部72aが形成されている。磁気抵抗素子5a、5b
の配置方法は、まず、下側の部材71に磁気抵抗素子5
a、5bをそれぞれ装着し、その部材71上に部材72
を嵌合させる。この部材71、72の嵌合により、磁気
抵抗素子5a、5bが正確に配される。そして、上側の
部材72に磁極41を挿入して、パッケージ7に磁石4
を取り付ける。このため、磁石4gの磁極41に対し正
確な位置に磁気抵抗素子5a、5bが配置されることに
なる。このように、パッケージ7を用いることにより、
磁極41に対して磁気抵抗素子5a、5bを正確に配置
することができる。
【0076】以上のように、本実施形態に係る回転セン
サ1gによれば、振幅の揃った合成信号に基づいて演算
することにより、パルス幅の揃ったパルス信号が得られ
る。このため、被検出体の回転状態の検出が確実に行え
る。
【0077】また、パッケージ7を用いて磁気抵抗素子
5a、5bの配設を行えば、磁石4gに対して磁気抵抗
素子5a、5bの位置決めが容易に行える。
【0078】なお、上述した回転センサ1gにおいて、
磁気抵抗素子5a、5bは、同一のチップ内に設けられ
るものであってもよい。すなわち、磁気抵抗素子5の内
部に平行した二つの磁気検知部54、54を設けてそれ
らを直列に接続した場合であっても、磁気抵抗素子5
a、5bの二つの素子を用いた場合と同様な作用効果が
得られる。
【0079】また、上述した回転センサ1gにおいて、
磁気検出手段として、磁気抵抗素子5a、5bでなく、
ホール素子、磁気インピーダンス素子(MI素子)を用
いてもよい。回転センサ1gにおいて、磁気検出素子と
してホール素子を用いた場合、磁気抵抗素子5a、5b
を用いた場合と同様に被検出体の回転状態を精度良く検
出できると共に、温度特性(温度変化による出力変動の
特性)に優れたものとなる。また、回転センサ1gにお
いて、磁気検出素子として磁気インピーダンス素子を用
いた場合、磁気抵抗素子5a、5bを用いた場合に比
べ、パルス数が倍となり、更に精度良く被検出体の回転
状態を検出できる。すなわち、図23に示すように、磁
気インピーダンス素子は磁界の強さ−インピーダンス特
性において磁界変化においてインピーダンスの出力ピー
クが二つ存在する。このため、この出力ピークを含む磁
界範囲となるように磁界Hの方向を変化させることによ
り、突部31の通過回数に対して四倍のパルスを得るこ
とができ、被検出体の回転状態の検出精度が飛躍的に向
上する。
【0080】(第五実施形態)次に、第五実施形態に係
る回転センサについて説明する。
【0081】第三実施形態に係る回転センサ1fにあっ
ては磁気検出手段である磁気抵抗素子5の設置向きを調
節することにより被検出体の回転状態の検出精度の向上
を図るものであったが、本実施形態に係る回転センサ
は、その回転センサ1fの変形形態であって磁気検出手
段に二つの磁気検知部を設けたものである。
【0082】図28に本実施形態に係る回転センサ1h
の説明図を示す。図28において、回転センサ1hは、
磁気検出手段として人工格子膜53からなる二つの磁気
検知部54a、54bを備えた磁気抵抗素子5hを用い
たものである。磁気抵抗素子5hは、図29に示すよう
に、加わる磁界の強さにより抵抗値が変化する二つの磁
気検知部54a、54bが形成されており、磁気検知部
54a、54bは、互いに平行して形成され、電極5
6、56間に直列に接続されている。また、図28にお
いて、磁気検知部54a、54bの形成間隔Dは、突部
31、31の形成間隔をTとすると、約T/2の距離に
設定される。また、磁気抵抗素子5hは、突部31の移
動方向に対しその水平方向(人工格子膜53の積層面と
平行する方向)をほぼ平行として設置されている。この
回転センサ1hにおいて、磁性部材であるロータ3の突
部31、磁界形成手段である磁石4、演算手段である演
算回路6については前述のものが用いられる。
【0083】このような回転センサ1hによれば、被検
出体の回転に伴い突部31が移動すると、磁気抵抗素子
5hの磁気検知部54a、54bに加わる磁界の方向が
それぞれ変化する。このとき、磁気検知部54a、54
bに加わる磁界の水平成分(水平方向における磁界成
分)が交互に増減するため、磁気検知部54a、54b
における抵抗値が交互に増減することになる。このた
め、突部31が磁気抵抗素子5hの前を通過するごとに
磁気抵抗素子5hから二つの極値が検出信号として出力
される。この検出信号に基づいて、被検出体の回転状態
を検出することにより検出精度の向上が図れる。
【0084】図30に本実施形態に係る回転センサ1i
の説明図を示す。図30において、回転センサ1iは、
磁気抵抗素子5hが突部31の移動方向に対してその水
平方向を斜めにして配置されたものである。そして、磁
極41による磁界の方向の変化範囲内に磁気抵抗素子5
iの磁気検知部54a、54bにおける出力ピーク方向
が向けられている。磁気抵抗素子5iは、前述した磁気
抵抗素子5hと同一の基本構造を有するものであって、
磁気検知部54a、54bの形成間隔Dが突部31、3
1の形成間隔Tの約四分の一の距離とされているもので
ある。また、回転センサ1iにおいて、磁性部材である
ロータ3の突部31、磁界形成手段である磁石4、演算
手段である演算回路6については前述のものが用いられ
る。
【0085】この回転センサ1iによれば、被検出体の
回転に伴い突部31が移動すると、磁気抵抗素子5iの
磁気検知部54a、54bに加わる磁界の方向がそれぞ
れ変化する。このとき、磁気検知部54a、54bに加
わる磁界の水平成分(水平方向における磁界成分)が交
互に増減するため、磁気検知部54a、54bにおける
抵抗値が交互に増減することになる。このため、突部3
1が磁気抵抗素子5hの前を通過するごとに磁気抵抗素
子5hから四つの極値が検出信号として出力される。こ
の検出信号に基づいて、被検出体の回転状態を検出する
ことにより検出精度の向上が飛躍的に図れることにな
る。
【0086】(第六実施形態)次に、第六実施形態に係
る回転センサについて説明する。
【0087】第一実施形態〜第五実施形態に係る回転セ
ンサにあっては主に被検出体の回転速度の回転状態の検
出精度を向上させるためのものであったが、本実施形態
に係る回転センサは被検出体の回転方向も検出可能とし
たものである。例えば、図28、29に示す回転センサ
1hにおいて、磁気抵抗素子5hの磁気検知部54a、
54bの抵抗値を異なるものし、それらの磁気検知部5
4a、54bの形成間隔Dを突部31、31の形成間隔
Tの二分の一以外の距離とすれば、回転センサ1hによ
り被検出体の回転速度のほか、回転方向の検出も可能と
なる。この場合、被検出体の回転に伴い突部31が移動
すると、磁気抵抗素子5hの磁気検知部54a、54b
に加わる磁界の方向がそれぞれ変化する。このとき、磁
気検知部54a、54bに加わる磁界の水平成分(水平
方向における磁界成分)が交互に増減するため、磁気検
知部54a、54bにおける抵抗値が交互に増減する。
この抵抗値変化により、磁気抵抗素子5hから極値を含
む検出信号が出力されるが、磁気検知部54a、54b
による抵抗増減量が異なるため、検出信号における極値
の振幅が異なるものとなる。また、それら異なる極値が
現れる時間間隔は被検出体の回転方向の相違に基づき異
なることになる。従って、磁気抵抗素子5hの検出信号
において、振幅の大きい極値が現れてから振幅の小さい
極値が現れるまでの時間と、振幅の小さい極値が現れて
から振幅の大きい極値が現れるまでの時間とを計測し、
それらの時間間隔を比較することにより、被検出体の回
転方向の検出が行える。
【0088】以上のように、本実施形態に係る回転セン
サによれば、被検出体の回転速度に加え、被検出体の回
転方向の検出も行うことができる。
【0089】(第七実施形態)次に、第七実施形態に係
る回転センサについて説明する。
【0090】第一実施形態〜第六実施形態に係る回転セ
ンサにあっては、主に被検出体の回転速度及び回転方向
の回転状態を検出するものであったが、本実施形態に係
る回転センサは被検出体の回転位置(回転角度)も検出
可能としたものである。前述の回転センサ1、1a〜1
hにおいては、ロータ3に突部31が連続的に配列され
ているが、その突部31を配列したものの一部に不連続
部分を形成すれば、磁気検出手段の検出信号に不連続部
分が形成されることになる。ここでいう突部31の「不
連続部分」とは、その他の連続部分に比べ磁気抵抗素子
5などの磁気検出手段に異なる磁界変化を与える部分を
いい、例えば、突部31を形成しない部分(欠歯の部
分)、突部31の大きさを変えた部分などが該当する。
このような回転センサによれば、被検出体及びロータ3
の回転により、突部31が磁気検出手段の前を通過して
磁気検出手段からその通過に伴う極値を有する検出信号
が出力される。このとき、突部31の不連続部分が磁気
検出手段の前を通過する時には、極値が現れず、又は異
なる形状もしくは振幅で極値が現れることになり、検出
信号において被検出体の回転位置の基準とすることがで
きる。このため、この基準の検知により、被検出体の回
転位置が検出可能となり、被検出体の回転角度の検出が
可能となる。
【0091】以上のように、本実施形態に係る回転セン
サによれば、第一実施形態〜第六実施形態の回転センサ
の作用効果に加え、被検出体の回転位置(回転角度)の
検出も行えるという効果が得られる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果が得られる。
【0093】
【0094】気検出手段が磁界の方向の変化範囲内に
出力ピーク方向を向けて配置されることにより、磁性部
材の磁界通過回数に対し二倍以上のパルスが得られ、被
検出体の回転状態における検出精度の向上が図れる。
【0095】また、磁気検出手段に二つの磁気検知部が
設けられることにより、振幅がほぼ揃った信号成分から
なる検出信号が得られ、この検出信号に基づいて被検出
体の回転状態の演算が確実に行える。
【0096】また、磁気検出手段として磁気抵抗素子が
用いられることにより、磁気検出手段から出力される検
出信号が被検出体の回転速度に依存することなく被検出
体の回転に応じた出力特性となる。このため、被検出体
の低速回転時においても、被検出体の回転状態が確実に
検出可能となる。
【0097】更に、磁気検出手段として強磁性体と非磁
性体を交互に積層させた人工格子を有する磁気抵抗素子
が用いられることにより、磁界発生手段の磁界変化に応
じて磁気検出手段から出力される検出信号が大きく変動
するので、磁気検出手段を磁界発生手段に極度に接近さ
せて配置する必要がない。このため、磁界発生手段及び
磁気検出手段を構成する部品について精密な寸法精度が
要求されず、磁界発生手段及び磁気検出手段の部品コス
トが低減でき、また、その製造が容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転センサの構成概略図である。
【図2】磁気抵抗素子の構造説明図である。
【図3】磁気抵抗素子の磁界検出機能の説明図である。
【図4】磁気抵抗素子の出力特性の説明図である。
【図5】演算回路の説明図である。
【図6】回転センサの動作説明図である。
【図7】回転センサの動作説明図である。
【図8】回転センサの動作説明図である。
【図9】回転センサの動作説明図である。
【図10】磁気抵抗素子の検出信号の説明図である。
【図11】磁気抵抗素子の検出信号の説明図である。
【図12】第二実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図13】第二実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図14】第二実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図15】第二実施形態に係る回転センサの演算回路の
説明図である。
【図16】第二実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図17】第三実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図18】第三実施形態に係る回転センサの動作説明図
である。
【図19】第三実施形態に係る回転センサの動作説明図
である。
【図20】第三実施形態に係る回転センサの動作説明図
である。
【図21】第三実施形態に係る回転センサの動作説明図
である。
【図22】第三実施形態に係る回転センサの検出信号の
説明図である。
【図23】第三実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図24】第三実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図25】第四実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図26】第四実施形態に係る回転センサの出力信号の
説明図である。
【図27】第四実施形態に係る回転センサにおける磁気
抵抗素子の設置方法の説明図である。
【図28】第五実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【図29】第五実施形態に係る回転センサにおける磁気
抵抗素子の説明図である。
【図30】第五実施形態に係る回転センサの説明図であ
る。
【符号の説明】
1…回転センサ、2…回転軸、3…ロータ、4…磁石、
41…磁極、5…磁気抵抗素子、6…演算回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出体の回転に伴って移動する複数の
    磁性部材と、 前記磁性部材の移動方向に対し平行でない対向面を有す
    る磁極を有し、この磁極と前記磁性部材との間に磁界を
    形成する磁界形成手段と、 前記磁界形成手段の前記対向面と前記磁性部材のとの間
    に配置され、前記磁界の方向変化に対応した検出信号を
    出力する磁気検出手段と、 前記検出信号に基づき前記被検出体の回転を演算する演
    算手段と、 を備えて構成され、 前記磁気検出手段は、前記複数の磁性部材のうち一の磁
    性部材の通過に伴う磁界の方向の変化範囲内に出力ピー
    ク方向が向けられ、かつ、前記一の磁性部材の通過に伴
    う磁界の方向の変化において前記磁界の方向が前記出力
    ピーク方向と少なくとも二度一致するように配置されて
    いること、 を特徴とする回転センサ。
  2. 【請求項2】 前記磁気検出手段は、前記複数の磁性部
    材のうち一の磁性部材の通過に伴う前記磁界の方向の変
    化範囲内における前記磁界の振れ角の中心線に対し直交
    するように配置されていることを特徴とする請求項1に
    記載の回転センサ。
  3. 【請求項3】 前記磁気検出手段は、二つの磁気検知部
    を有するものであって、その磁気検知部の一方が前記磁
    性部材の近傍に位置しているときに他方が前記磁性部材
    の間に位置するように配置され、 前記磁気検知部から出力される各信号が合成されて前記
    検出信号として出力されること、 を特徴とする請求項1又は2に記載の回転センサ。
  4. 【請求項4】 前記磁気検出手段が磁気抵抗素子である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転
    センサ。
  5. 【請求項5】 前記磁気検出手段が強磁性体と非磁性体
    を交互に積層させた人工格子を有する磁気抵抗素子であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回
    転センサ。
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