JP4506960B2 - 移動体位置検出装置 - Google Patents

移動体位置検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4506960B2
JP4506960B2 JP2004271776A JP2004271776A JP4506960B2 JP 4506960 B2 JP4506960 B2 JP 4506960B2 JP 2004271776 A JP2004271776 A JP 2004271776A JP 2004271776 A JP2004271776 A JP 2004271776A JP 4506960 B2 JP4506960 B2 JP 4506960B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetoresistive effect
magnetic
magnetic material
effect element
vector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004271776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006084416A (ja
Inventor
きみ子 大井
誠二 福岡
利尚 木戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2004271776A priority Critical patent/JP4506960B2/ja
Publication of JP2006084416A publication Critical patent/JP2006084416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4506960B2 publication Critical patent/JP4506960B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を用いて磁性材との相対移動に伴う磁界変化を検出する検出装置に係り、特に工業用工作機械等に用いられる軟磁性材と磁気抵抗効果素子との相対移動情報を得る場合等に用いて好適な移動体位置検出装置に関するものである。
従来の移動体位置検出装置は、回転情報を得る場合に、図12のように円周に一定間隔のピッチで所定数の歯(凸部)1aを設けた第1軟磁性材回転体1と、これと一体となって回転する、円周の一部に切欠部2aを設けた第2軟磁性材回転体2とを用い、第1軟磁性材回転体1に対向してこれより90°位相差2信号(A相及びB相)を得る第1の磁気抵抗効果素子3と、第2軟磁性材回転体2に対向してこれより原点信号(Z相)を得る第2の磁気抵抗効果素子4とを備えている。そして、第1及び第2の磁気抵抗効果素子3,4の背後にそれぞれバイアス磁石5,6を配置している。バイアス磁石5,6の磁極方向は、回転体1,2の外周面に対して垂直に磁界を発生させる向きに配置する。なお、図12の従来装置で使用されている磁気抵抗効果素子は強度検知型の磁気抵抗効果素子である。
上記従来装置と同様の構成は下記特許文献1に開示されている。
特開平10−260061号公報
従来の移動体位置検出装置では、図12のように、90°位相差2信号を得るための第1の磁気抵抗効果素子と原点信号を得るための第2の磁気抵抗効果素子それぞれの背後に1個ずつバイアス磁石を配置するか、もしくは、第1及び第2の磁気抵抗効果素子それぞれの背後にわたって大きな磁石を配置することが必要である。そのためセンサ形状は大きくなり、コストも高くなる。
また、強度検知型の磁気抵抗効果素子を用いているため、抵抗変化率は外部磁界の強さに依存する。このため、(1)磁気抵抗効果素子の抵抗値バラツキ、(2)磁気抵抗効果素子の感度(抵抗変化率)バラツキ、(3)バイアス磁石の発生磁界強度バラツキ、(4)軟磁性材回転体−磁気抵抗素子間ギャップのバラツキ等に起因して検出出力波形が変動してしまう問題がある。
本発明は、上記の点に鑑み、磁気抵抗効果素子としてベクトル検知型磁気抵抗効果素子を用いることで、各種バラツキに影響されることなく移動情報(A相及びB相)を得るベクトル検知型磁気抵抗効果素子と原点情報(Z相)を得るベクトル検知型磁気抵抗効果素子から必要な信号を得ることができるとともに、バイアス磁石の配置を合理化して、バイアス磁石の小型化や、コスト低減を図り得る移動体位置検出装置を提供することを目的とする。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の移動体位置検出装置は、一定の間隔で凸部又は凹部を有する第1の磁性材と、該第1の磁性材に対して一定位置関係を保つ少なくとも1つの凸部又は凹部を有する第2の磁性材と、前記第1の磁性材に対向して移動情報を得る第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、前記第2の磁性材に対向して原点情報を得る第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、磁界を発生するバイアス磁石とを有し、前記第1及び第2の磁性材と前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子との相対位置を検出する構成であって、
前記バイアス磁石は、前記第1及び第2の磁性材が存在しないときに前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子それぞれの感磁面に平行な磁界成分を主に有し、かつ各ベクトル検知型磁気抵抗効果素子のピン層磁化方向に略垂直に磁束が発生するように配置されたことを特徴としている。
本発明に係る第2の移動体位置検出装置は、一定の間隔で凸部又は凹部を有する第1部分及び少なくとも1つの凸部又は凹部を有する第2部分をもつ磁性材と、前記第1部分に対向して移動情報を得る第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、前記第2部分に対向して原点情報を得る第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、磁界を発生するバイアス磁石とを有し、前記第1部分及び第2部分をもつ磁性材と前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子との相対位置を検出する構成であって、
前記バイアス磁石は、前記第1部分及び第2部分をもつ磁性材が存在しないときに前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子それぞれの感磁面に平行な磁界成分を主に有し、かつ各ベクトル検知型磁気抵抗効果素子のピン層磁化方向に略垂直に磁束が発生するように配置されたことを特徴としている。
前記移動体位置検出装置において、前記バイアス磁石は、前記磁性材との相対移動方向に垂直かつ前記磁性材の凸部又は凹部を有する面に平行な方向において、前記第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と前記第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子との間に少なくとも1個配置されているとよい。
前記移動体位置検出装置において、前記バイアス磁石に軟磁性体が付加された構成であってもよい。
前記第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子による前記移動情報の検出出力波形が略正弦波であるとよい。
前記ベクトル検知型磁気抵抗効果素子は、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子であるとよい。
本発明に係る移動体位置検出装置によれば、移動情報(A相及びB相)及び原点情報(Z相)を得る磁気抵抗効果素子としてベクトル検知型磁気抵抗効果素子を用い、相対移動する磁性材が存在しないときに各ベクトル検知型磁気抵抗効果素子それぞれの感磁面に平行な磁界成分を主に有し、かつそれらのピン層磁化方向に略垂直に磁束が発生するようにバイアス磁石を配置することで、各種バラツキ(磁気抵抗効果素子の感度バラツキ、バイアス磁石の発生磁界強度バラツキ、磁性材−磁気抵抗効果素子間ギャップのバラツキ等)に影響されることなく所望の移動情報及び原点情報の検出信号を得ることができる。
また、移動情報(A相及びB相)を得るベクトル検知型磁気抵抗効果素子及び原点情報(Z相)を得るベクトル検知型磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁石の配置を合理化して、バイアス磁石の小型化、ひいては全体形状の小型化や、コスト低減を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、移動体位置検出装置の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は本発明に係る移動体位置検出装置の実施の形態1であって、軟磁性材移動体として軟磁性材回転体の移動(回転)情報及び原点情報を得るための回転センサを構成した場合を示す。
図1(A)において、第1軟磁性材回転体1は、円周となっている外周面に一定間隔の配列ピッチPで所定数の歯(凸部)1aを設けた構成であり、これと一定位置関係を保つ(一体となって回転する)第2軟磁性材回転体2は、円周となっている外周面の一部に切欠部2aを設けた構成である。
第1軟磁性材回転体1に対向してこれより90°位相差2信号(A相及びB相)を得るための第1の磁気抵抗効果素子として、第1のスピンバルブ型巨大磁気抵抗素子(以下、SV−GMR素子)群10が配置されている。また、第2軟磁性材回転体2に対向してこれより原点信号(Z相)を得るための第2の磁気抵抗効果素子として、第2のSV−GMR素子群20が配置されている。また、第1及び第2のSV−GMR素子群10,20にバイアス磁界を印加するために1個のバイアス磁石15を配置している。
ここでは、図1(B)に示すように、第1のSV−GMR素子群10として2対のSV−GMR素子R1〜R4を用い、第2のSV−GMR素子群20として1対のSV−GMR素子R5,R6を用いている。なお、図1では解りやすくするためにSV−GMR1〜6をバイアス磁石15に比較して大きく図示したが、実際には微小寸法である。
第1のSV−GMR素子群10としての2対のSV−GMR素子R1〜R4は、第1軟磁性材回転体1の外周面に対向し、そのうち一方のSV−GMR素子R1,R2の対は前記外周面に対向する同一平面(回転体1の移動方向に平行な面)上にあり、かつ回転体1の移動方向に略垂直方向でかつ回転体1の厚み方向(つまり凸部を有する面に平行な方向)に配列されている。SV−GMR素子R1,R2のピン層磁化方向は回転体1の移動方向に対して互いに略順方向と略逆方向を向くように配置されている。
他方のSV−GMR素子R3,R4の対も回転体1の外周面に対向する同一平面(回転体1の移動方向に平行な面)上にあり、かつ回転体1の移動方向に略垂直方向(回転体1の厚み方向に)に配列されていて、SV−GMR素子R1,R2の対から回転体1の移動方向に配列間隔Lだけ離れた位置となっている。但し、配列間隔Lは、回転体1の歯1aの配列ピッチをPとしたとき、
L=nP±P/4 (nは整数) …(1)
である。なお、SV−GMR素子R3,R4のピン層磁化方向も回転体1の移動方向に対して互いに略順方向と略逆方向を向くように配置されている。
第2のSV−GMR素子群20として1対のSV−GMR素子R5,R6は、第2軟磁性材回転体2の外周面に対向する同一平面(回転体2の移動方向に平行な面)上にあり、かつ回転体2の移動方向に略垂直方向(回転体2の厚み方向に)に配列されている。SV−GMR素子R5,R6のピン層磁化方向は回転体2の移動方向に対して互いに略順方向と略逆方向を向くように配置されている。
バイアス磁界発生用のバイアス磁石15は、第1及び第2軟磁性材回転体1,2の移動方向に垂直な厚み方向において、第1のSV−GMR素子群10(2対のSV−GMR素子R1〜R4)と第2のSV−GMR素子群20(1対のSV−GMR素子R5,R6)との間に1個配置されている。そして、第1及び第2回転体1,2が存在しないときに、SV−GMR素子R1〜R6位置での磁界が当該SV−GMR素子R1〜R6の感磁面に平行な磁界成分を主に有し、かつ各SV−GMR素子R1〜R6のピン層磁化方向に略垂直な磁束を発生する磁極配置(例えば、磁極面15aが前記感磁面に略垂直)となっている。なお、バイアス磁石15がSV−GMR素子R1〜R6の感磁面と回転体1,2の外周面間のギャップにはみ出さないように、バイアス磁石15の側面15bは前記感磁面と同一平面上にあるか、やや後退した位置となっている。
図2(A)のように、対をなすSV−GMR素子R1,R2の直列接続及び対をなすSV−GMR素子R3,R4の直列接続に対して供給電圧Vinが供給され、SV−GMR素子R1,R2の接続点とアース(GND)間の電圧が図2(B)のA相の検出出力として得られるとともに、SV−GMR素子R3,R4の接続点とアース間の電圧がB相(A相に対して位相が90°ずれている)の検出出力として得られるようになっている(動作原理については以下の図4及び図5で説明する。)。
また、図3(A)のように、対をなすSV−GMR素子R5,R6の直列接続に対して供給電圧Vinが供給され、SV−GMR素子R5,R6の接続点とアース間の電圧が図3(B)のZ相の検出出力として得られるようになっている(動作原理については以下の図4及び図5で説明する。)。
SV−GMR素子は、磁化方向が一方向に固定されたピン層と、電流が主として流れる非磁性層と、磁化方向が外部磁界方向(外部磁束方向)に一致するフリー層とで構成されている。ピン層磁化方向と外部磁界のベクトル方向が一致するときは低抵抗値となり、SV−GMR素子面内において外部磁界のベクトル方向を回転させると、ピン層磁化方向となす角度により抵抗値が変化し、反対方向のとき高抵抗値となる。この特性が図4に示すSV−GMR素子の面内磁気特性であり、SV−GMR素子の感磁面に平行な外部磁界が存在する条件下で、外部磁界を感磁面に垂直な回転中心軸にて回転させ、ピン層磁化方向に対する回転角度と抵抗変化率(ΔR/R)との関係を示したものである。この場合、抵抗変化率(ΔR/R)は正弦波に近い波形でなだらかに変化し、飽和領域は生じない。
本実施の形態では、図4で示したSV−GMR素子の面内磁気特性を利用するものである。すなわち、図5(A)のようにSV−GMR素子の感磁面に平行なバイアス磁石によるバイアス磁界を印加する条件下で外部磁界を変化させ、同図(B)の角度90°近傍において直線的に変化する面内磁気特性を利用して、同図(C)の略正弦波の(飽和領域の無い)出力波形を得るようにしている。
従って、図1(A),(B)の本実施の形態の配置において、移動情報を得るために設けられた第1軟磁性材回転体1の歯1aがSV−GMR素子R1,R2の対の真っ正面に対向しているときは、各SV−GMR素子R1,R2の感磁面に平行な磁界成分の向きは歯1aの影響を受けず、ピン層磁化方向に略垂直である。それに対し、回転体1の歯1aがSV−GMR素子R1,R2の正面位置から左側にずれた位置では、前記感磁面に平行な磁界成分の向きは歯1aの影響を受けて左側に曲がる(磁極面15aから出た磁束は左側に曲がる)。また、回転体1の歯1aがSV−GMR素子R1,R2の正面位置から右側にずれた位置では、前記感磁面に平行な磁界成分の向きは凸部2の影響を受けて右側に曲がる(磁極面15aから出た磁束は右側に曲がる)。従って、図5(B)の実線矢印の動作範囲で回転体1の回転に伴いピン層磁化方向に対する外部磁界方向が周期的に変化し、図5(C)のような略正弦波の検出出力が得られる。
このことは、SV−GMR素子R3,R4の対についても同様であり、移動情報を得るためのSV−GMR素子R1,R2の対とSV−GMR素子R3,R4の対との配列間隔Lが前記(1)式の関係となっていることで、図2(B)に示す互いに90°の位相差を有するA相及びB相の実質的に正弦波の電圧波形が得られる。
また、原点情報を得るために設けられた第2軟磁性材回転体2の切欠部2aにSV−GMR素子R5,R6の対が対向していないときは、各SV−GMR素子R5,R6の感磁面に平行な磁界成分の向きは切欠部2aの影響を受けず、ピン層磁化方向に略垂直である。それに対し、回転体2の切欠部2aの縁がSV−GMR素子R5,R6の左側に近くなる位置では、前記感磁面に平行な磁界成分の向きは切欠部2aの縁の影響を受けて左側に曲がる(磁極面15aから出た磁束は左側に曲がる)。また、回転体2の切欠部2aの縁がSV−GMR素子R5,R6の右側に近くなる位置では、前記感磁面に平行な磁界成分の向きは凸部2の影響を受けて右側に曲がる(磁極面15aから出た磁束は右側に曲がる)。従って、図5(B)の実線矢印の動作範囲で回転体2の1回転に伴いピン層磁化方向に対する外部磁界方向が1回周期的に変化し、図3(B)のような略正弦波のZ相の検出出力が得られる。
この実施の形態1によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) 第1軟磁性材回転体1に対向して移動情報を得る第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子としてのSV−GMR素子群10(R1〜R4)と、第2軟磁性材回転体2に対向して原点情報を得る第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子としてのSV−GMR素子群20(R5,R6)とに1個のバイアス磁界発生用バイアス磁石15を共通に利用して、移動情報(A相及びB相)を検知するSV−GMR素子群10と原点情報(Z相)を検知するSV−GMR素子群20とから必要な検出出力信号を得ることができるため、小型化を図ることができ、コスト低減が可能である。
(2) バイアス磁石15を、第1及び第2軟磁性材回転体1,2の移動方向に垂直な厚み方向において、第1のSV−GMR素子群10と第2のSV−GMR素子群20との間に1個配置することで、第1及び第2回転体1,2が存在しないときにSV−GMR素子それぞれの感磁面に平行な磁界成分を主に有し、かつ各SV−GMR素子のピン層磁化方向に略垂直な磁束を発生可能である。このため、バイアス磁石15の配置を合理化でき、いっそうの小型化に寄与できる。
(3) ベクトル検知型磁気抵抗効果素子としてのSV−GMR素子を用いており、強度検知型の磁気抵抗効果素子を用いている従来装置に比較して、バイアス磁石の発生磁界強弱バラツキや、軟磁性材回転体と磁気抵抗効果素子間ギャップ(組付けバラツキ)には影響されないので検出出力信号の安定化を図ることができる。
(4) 図5(A)のようにSV−GMR素子の感磁面に平行なバイアス磁界を印加して素子面内磁気特性を利用し、かつ動作範囲を図5(B)のようにピン層磁化方向と磁界が略直交する点を中心として両者の角度が変化する部分を利用するため(SV−GMR素子面内磁気特性変化の直線部を活用するため)、A相及びB相の検出出力として飽和の無い正弦波にきわめて近い波形が得られる。
(5) SV−GMR素子R1,R2の対、SV−GMR素子R3,R4の対、SV−GMR素子R5,R6の対は、ピン層磁化方向が軟磁性材回転体1,2の移動方向に対し、互いに略順方向と略逆方向を向くようにしたので、各SV−GMR素子の対を直列接続して供給電圧Vinを供給し、SV−GMR素子同士の接続点から検出出力を取り出すことで、1個のSV−GMR素子を使用する場合の2倍の検出出力が得られる。
図6は本発明の実施の形態2であって、移動情報(A相、B相)を得る第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子としてのSV−GMR素子群10と、原点情報(Z相)を得る第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子としてのSV−GMR素子群20とバイアス磁界発生用バイアス磁石15とを基板30に装着した構成を示す。SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20は基板30の一方の面に取り付けられ、バイアス磁界発生用バイアス磁石15は基板30の他方の面に取り付けられている。バイアス磁石15は、図1(A)のように第1及び第2軟磁性材回転体にSV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20を対向させたときに、第1及び第2軟磁性材回転体の移動方向に垂直な厚み方向において、第1のSV−GMR素子群10と第2のSV−GMR素子群20との間に位置している。
この実施の形態2において、実際には各SV−GMR素子は微小寸法であるから、バイアス磁石15の磁極面15aから出た磁束は各SV−GMR素子の感磁面に略平行に通過するように設定できる(前記感磁面に平行な磁界成分を主に有するように設定できる)。
この実施の形態2の場合、基板30を使用することで、その他の増幅回路等の部品を一緒に搭載することができる。なお、この実施の形態2のその他の構成及び動作は前述の実施の形態1と同様である。
図7は本発明の実施の形態3であって、移動情報(A相、B相)を得るSV−GMR素子群10と、原点情報(Z相)を得るSV−GMR素子群20とバイアス磁界発生用バイアス磁石15とを基板30に装着した構成であるが、バイアス磁石15の長さを変更した構成を示す。この場合、SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20は基板30の一方の面に取り付けられ、バイアス磁石15は基板30の他方の面に取り付けられている。そして、バイアス磁石15は、SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20の両方の背面に重なるように設けられる。
この実施の形態3ではバイアス磁石15の磁極間の側面に沿って磁束が略平行に通過することを利用して、各SV−GMR素子の感磁面に平行な磁界成分が主に印加されるように設定可能である。また、基板30を使用することで、その他の増幅回路等の部品を一緒に搭載することができる。
なお、この実施の形態3のその他の構成及び動作は前述の実施の形態1と同様である。
図8は本発明の実施の形態4であって、移動情報(A相、B相)を得るSV−GMR素子群10と、原点情報(Z相)を得るSV−GMR素子群20の間にバイアス磁界発生用バイアス磁石15を配置する代わりに、SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20の配列方向の延長線位置にバイアス磁界発生用バイアス磁石15を配置している。
この実施の形態4ではバイアス磁石15の磁極面15aから垂直に出た磁束がほぼ直線的にSV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20の配列方向に沿って通過することにより、各SV−GMR素子の感磁面に平行な磁界成分を主に有するように設定できる。
この実施の形態4は、SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20が対向配置される第1及び第2軟磁性材回転体の厚みが薄く、SV−GMR素子群10とSV−GMR素子群20間にバイアス磁石15を配置するのが困難な場合にとくに適した構造である。
なお、この実施の形態4のその他の構成及び動作は前述の実施の形態1と同様である。
図9は本発明の実施の形態5であって、図8と実質的に同様の構成を基板を用いて実現したものである。この場合、移動情報(A相、B相)を得るSV−GMR素子群10と、原点情報(Z相)を得るSV−GMR素子群20は基板30の一方の面に取り付けられ、バイアス磁石15は基板30の他方の面に取り付けられている。そして、バイアス磁石15は、SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20の配列方向の略延長線位置に配置される。
この実施の形態5において、実際には各SV−GMR素子は微小寸法であるから、バイアス磁石15の磁極面15aから垂直に出た磁束がほぼ直線的にSV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20の配列方向に沿って通過することにより、各SV−GMR素子の感磁面に平行な磁界成分を主に有するように設定できる。
この実施の形態5は、SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20が対向配置される第1及び第2軟磁性材回転体の厚みが薄く、SV−GMR素子群10とSV−GMR素子群20間にバイアス磁石15を配置するのが困難な場合にとくに適した構造である。また、基板30を使用することで、その他の増幅回路等の部品を一緒に搭載することができる。
なお、この実施の形態5のその他の構成及び動作は前述の実施の形態1と同様である。
図10は本発明の実施の形態6であって、移動情報(A相、B相)を得るSV−GMR素子群10と、原点情報(Z相)を得るSV−GMR素子群20とバイアス磁界発生用バイアス磁石15とを基板30に装着した構成であるが、バイアス磁石15の長さ及び配置を変更した構成を示す。この場合、SV−GMR素子群10及びSV−GMR素子群20は基板30の一方の面に取り付けられ、バイアス磁石15は基板30の他方の面に取り付けられている。そして、バイアス磁石15は、一方のSV−GMR素子群10の背面に重なるように設けられ、かつバイアス磁石15の一方の磁極面がSV−GMR素子群20に近接した配置となっている。
この実施の形態6のように、バイアス磁石15をSV−GMR素子の一方の背面に重ねた配置とすることにより、バイアス磁石15の磁極間の側面に沿って磁束が略平行に通過することを利用して、一方のSV−GMR素子群10の感磁面に平行な磁界成分が主に印加されるように設定可能であるとともに、磁極面近傍では磁束が磁極面に略垂直に通過することを利用して他方のSV−GMR素子群20の感磁面に平行な磁界成分が主に印加されるように設定可能である。また、基板30を使用することで、その他の増幅回路等の部品を一緒に搭載することができる。
なお、この実施の形態6のその他の構成及び動作は前述の実施の形態1と同様である。
図11は本発明の実施の形態7であって、移動情報(A相、B相)を得るSV−GMR素子群10と、原点情報(Z相)を得るSV−GMR素子群20の間にバイアス磁界発生用バイアス磁石15を配置するとともに、その両端の磁極面に軟磁性体16を設けている。
この実施の形態7では、軟磁性体16を付加することで、バイアス磁界を均一化、安定化させることができる。また、バイアス磁石15が小型であっても、その両端の磁極面に軟磁性体16を設けることで、SV−GMR素子群10,20との距離を少なくでき、各SV−GMR素子の感磁面に平行な磁界成分を主に有するように設定できる。
なお、この実施の形態7のその他の構成及び動作は前述の実施の形態1と同様である。
上記各実施の形態では、1個のバイアス磁石15を用いたが、バイアス磁石15を複数個に分割した永久磁石の組み合わせ構造(つまり複数個のバイアス磁石の組み合わせ構造)としてもよい。
また、上記各実施の形態では、一定間隔ピッチで所定数の歯を設けた第1軟磁性材回転体1と、これと一体となって回転する一部に切欠部を設けた第2軟磁性材回転体2とを用いたが、両方の回転体が予め一体品として形成されたものであってもよい。すなわち、一定間隔ピッチで所定数の歯を設けた第1部分及び一部に切欠部を設けた第2部分をもつ軟磁性回転体を用いることができる。
さらに、前記第1及び第2軟磁性材回転体の代わりに、一定の間隔で凸部又は凹部を有する第1部分又は部材及び少なくとも1つの凸部又は凹部を有する第2部分又は部材を備える半円周等の曲面を有する軟磁性材回転体、あるいは平面を有する軟磁性材直線移動体を用いることも可能である。
また、移動情報(A相、B相)を得るSV−GMR素子、原点情報(Z相)を得るSV−GMR素子及びバイアス磁石は固定配置に限定されず、前記軟磁性材に対して相対移動する構成であれば本発明が適用できることは明らかである。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明に係る移動体位置検出装置の実施の形態1であって、(A)は軟磁性材回転体、SV−GMR素子及びバイアス磁石の配置を示す全体構成の斜視図、(B)は移動情報(A相、B相)を得るSV−GMR素子、原点情報(Z相)を得るSV−GMR素子及びバイアス磁石の配置を示す要部斜視図である。 実施の形態1において、(A)は互いに位相が90°ずれたA相及びB相の出力信号を取り出すための回路図、(B)はA相及びB相の出力信号の波形図である。 実施の形態1において、(A)はZ相の出力信号を取り出すための回路図、(B)はZ相の出力信号の波形図である。図である。 本発明で用いるSV−GMR素子の面内磁気特性を示す説明図である。 本発明におけるSV−GMR素子の動作説明であり、(A)はバイアス磁界とSV−GMR素子の感磁面及びピン層磁化方向との関係を示す斜視図、(B)はSV−GMR素子の素子面内磁気特性及び動作範囲を示す説明図、(C)は出力波形例を示す説明図である。 本発明の実施の形態2の要部斜視図である。 本発明の実施の形態3の要部斜視図である。 本発明の実施の形態4の要部斜視図である。 本発明の実施の形態5の要部斜視図である。 本発明の実施の形態6の要部斜視図である。 本発明の実施の形態7の要部斜視図である。 従来の移動体位置検出装置の斜視図である。
符号の説明
1 第1軟磁性材回転体
1a 歯
2 第2軟磁性材回転体
2a 切欠部
3,4 磁気抵抗効果素子
5,6,15 バイアス磁石
10,20 SV−GMR素子群
15a 磁極面
15b 側面
30 基板
R1〜R6 SV−GMR素子

Claims (6)

  1. 一定の間隔で凸部又は凹部を有する第1の磁性材と、該第1の磁性材に対して一定位置関係を保つ少なくとも1つの凸部又は凹部を有する第2の磁性材と、前記第1の磁性材に対向して移動情報を得る第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、前記第2の磁性材に対向して原点情報を得る第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、磁界を発生するバイアス磁石とを有し、前記第1及び第2の磁性材と前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子との相対位置を検出する移動体位置検出装置であって、
    前記バイアス磁石は、前記第1及び第2の磁性材が存在しないときに前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子それぞれの感磁面に平行な磁界成分を主に有し、かつ各ベクトル検知型磁気抵抗効果素子のピン層磁化方向に略垂直に磁束が発生するように配置されたことを特徴とする移動体位置検出装置。
  2. 一定の間隔で凸部又は凹部を有する第1部分及び少なくとも1つの凸部又は凹部を有する第2部分をもつ磁性材と、前記第1部分に対向して移動情報を得る第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、前記第2部分に対向して原点情報を得る第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と、磁界を発生するバイアス磁石とを有し、前記第1部分及び第2部分をもつ磁性材と前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子との相対位置を検出する移動体位置検出装置であって、
    前記バイアス磁石は、前記第1部分及び第2部分をもつ磁性材が存在しないときに前記第1及び第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子それぞれの感磁面に平行な磁界成分を主に有し、かつ各ベクトル検知型磁気抵抗効果素子のピン層磁化方向に略垂直に磁束が発生するように配置されたことを特徴とする移動体位置検出装置。
  3. 前記バイアス磁石は、前記磁性材との相対移動方向に垂直かつ前記磁性材の凸部又は凹部を有する面に平行な方向において、前記第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子と前記第2のベクトル検知型磁気抵抗効果素子との間に少なくとも1個配置されている請求項1又は2記載の移動体位置検出装置。
  4. 前記バイアス磁石に軟磁性体が付加されている請求項1,2又は3記載の移動体位置検出装置。
  5. 前記第1のベクトル検知型磁気抵抗効果素子による前記移動情報の検出出力波形が略正弦波である請求項1,2,3又は4記載の移動体位置検出装置。
  6. 前記ベクトル検知型磁気抵抗効果素子は、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子である請求項1,2,3,4又は5記載の移動体位置検出装置。
JP2004271776A 2004-09-17 2004-09-17 移動体位置検出装置 Expired - Lifetime JP4506960B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004271776A JP4506960B2 (ja) 2004-09-17 2004-09-17 移動体位置検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004271776A JP4506960B2 (ja) 2004-09-17 2004-09-17 移動体位置検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006084416A JP2006084416A (ja) 2006-03-30
JP4506960B2 true JP4506960B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=36163031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004271776A Expired - Lifetime JP4506960B2 (ja) 2004-09-17 2004-09-17 移動体位置検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4506960B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5324388B2 (ja) * 2009-10-15 2013-10-23 株式会社東海理化電機製作所 近接センサ
JP2016186476A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 Tdk株式会社 磁気センサ及び磁気式エンコーダ
JP6848943B2 (ja) * 2018-08-22 2021-03-24 Tdk株式会社 回転検出システム
DE102019122360B4 (de) 2018-08-22 2024-02-01 Tdk Corporation Positionserfassungssystem
JP6893267B1 (ja) * 2020-03-10 2021-06-23 三菱電機株式会社 磁気検出装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10260061A (ja) * 1997-03-18 1998-09-29 Samutaku Kk 磁気式エンコーダ
JP2005098942A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Tdk Corp 移動体検出装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10260061A (ja) * 1997-03-18 1998-09-29 Samutaku Kk 磁気式エンコーダ
JP2005098942A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Tdk Corp 移動体検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006084416A (ja) 2006-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6107793A (en) Magnetic sensing device unaffected by positioning error of magnetic field sensing elements
US9103657B2 (en) Magnetic field sensor system with a biasing magnet producing a spatially symmetric magnetic field within a plane being defined by magnetoresistive sensor elements
US7112957B2 (en) GMR sensor with flux concentrators
US9347799B2 (en) Magnetic field sensor system with a magnetic wheel rotatable around a wheel axis and with magnetic sensor elements being arranged within a plane perpendicular to the wheel axis
JP5144803B2 (ja) 回転検出装置
JP5271448B2 (ja) 磁気式位置検出装置
JP6049570B2 (ja) 回転検出装置
US20150185297A1 (en) Device, magnetic sensor device and method
JP4582298B2 (ja) 磁気式位置検出装置
JP5721804B2 (ja) 磁気検出装置、およびこれを搭載した車両用回転検出装置
JP5206962B2 (ja) 回転角度センサ
JP4973869B2 (ja) 移動体検出装置
JP2008008699A (ja) 回転検出装置
JP4506960B2 (ja) 移動体位置検出装置
JP4484033B2 (ja) 移動体検出装置
JP4424481B2 (ja) 移動体検出装置
JP4281913B2 (ja) 移動体検出装置
JP2004109113A (ja) 磁気検出装置
JP2015133377A (ja) 磁気検出素子および回転検出装置
JP4737372B2 (ja) 回転角度検出装置
JP2005098942A (ja) 移動体検出装置
JP2020024102A (ja) 回転検出装置
JP5454204B2 (ja) 角度センサ
JP2003194901A (ja) 磁界センサ
JP2006145323A (ja) 回転角度検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100407

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100420

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4506960

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4