JP4735798B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シールリップが相手部材と摺動可能に密接することによりシールを行う、密封装置に関するものである。
自動車の懸架装置に車輪を回転自在に支持する軸受は、密封装置によって泥水や塵埃から保護されており、このような密封装置としては、従来から、例えば下記の特許文献に記載されたものが知られている。
特開平10−252762 特開2002−48247
図8は、上記特許文献1に記載されたものと同種の従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す断面図で、参照符号110は、外輪111及び内輪112とその間に配置された鋼球113からなる軸受ユニットである。密封装置00は、外輪111の内周面に圧入嵌着される金属製の取付環101にゴム状弾性材料で一体成形されたサイドリップ102及びラジアルリップ103と、内輪112の外周面に装着されるスリンガ104との組み合わせ構造であって、サイドリップ102がスリンガ104のシールフランジ104aの内側面と摺動可能に密接され、ラジアルリップ103がスリンガ104のスリーブ104bと摺動可能に密接されることによって、軸受外部Sから軸受内部Sへの泥水や塵埃等の侵入を防止している。
また、特許文献2に記載された密封装置は、図8に二点鎖線で示されるように、スリンガ104のシールフランジ104aの外側面に、磁性粉体を混入したゴム状弾性材料で円盤状に成形され円周方向交互に異なる磁極が形成されたパルサーリング105が一体的に接着されたもので、その外側に、このパルサーリング105に近接対向させて磁気センサ106が配置される。したがって、不図示の車輪の回転によって、内輪112と共にスリンガ104と一体のパルサーリング105が回転すると、磁気センサ106から、その検出面の正面を交互に通過する磁極に応じてパルス信号が出力され、これによって車輪の回転速度等を検出することができるようになっている。
しかし、上記従来の密封装置によれば、主たる密封要素であるサイドリップ102が、軸受外部Sから取付環101とスリンガ104のシールフランジ104aとの間を通過する泥水や塵埃に、直接曝される構造であるため、サイドリップ102が早期に摩耗したり、泥のこびり付きにより、優れた密封性能を長期間にわたって確保することが困難であった。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、泥水や塵埃に対する優れた密封性能を、長期間にわたって確保することのできる密封装置を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る密封装置は、互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材と内周部材の間に介在される密封装置であって、前記外周部材の内周面に密嵌される取付環と、この取付環に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ及びその内周側の内周サブリップ及び前記メインリップの外周側の外周サブリップと、前記内周部材の外周面に密嵌されて前記メインリップに摺動可能に密接された摺動環とを備え、前記内周サブリップが、前記メインリップの外側に位置して前記内周部材の外周面に摺動可能に密接され、前記外周サブリップは、前記取付環の外周筒部の内周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記摺動環の外周筒部の外周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環の外周筒部と前記取付環の外周筒部との間で圧縮されるものである。
この構成によれば、内周サブリップと内周部材の外周面との摺動部が、主たる密封部であるメインリップと摺動環との摺動部を、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護する。
請求項2の発明に係る密封装置は、互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材と内周部材の間に介在される密封装置であって、前記外周部材の内周面に密嵌される取付環と、この取付環に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ及びその外周側の外周サブリップと、前記内周部材の外周面に密嵌されて前記メインリップに摺動可能に密接された摺動環とを備え、前記外周サブリップは、前記取付環の外周筒部の内周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記メインリップの外側に位置して前記摺動環の外周筒部の外周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環の外周筒部と前記取付環の外周筒部との間で圧縮されるものである。
この構成によれば、外周サブリップと摺動環の外周筒部との摺動部が、主たる密封部であるメインリップと摺動環との摺動部を、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護する。
請求項3の発明に係る密封装置は、互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材と内周部材の間に介在される密封装置であって、前記内周部材の外周面に密嵌される取付環と、この取付環に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ及びその内周側の内周サブリップ及び前記メインリップの外周側の外周サブリップと、前記外周部材の内周面に密嵌されて前記メインリップに摺動可能に密接された摺動環とを備え、前記外周サブリップが、前記メインリップの外側に位置して前記外周部材の内周面に摺動可能に密接され、前記内周サブリップは、前記取付環の内周筒部の外周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記摺動環の内周筒部の内周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環の内周筒部と前記取付環の内周筒部との間で圧縮されるものである。
この構成によれば、外周サブリップと外周部材の内周面との摺動部が、主たる密封部であるメインリップと摺動環との摺動部を、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護する。
請求項4の発明に係る密封装置は、互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材と内周部材の間に介在される密封装置であって、前記内周部材の外周面に密嵌される取付環と、この取付環に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ及びその内周側の内周サブリップと、前記外周部材の内周面に密嵌されて前記メインリップに摺動可能に密接された摺動環とを備え、前記内周サブリップは、前記取付環の内周筒部の外周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記メインリップの外側に位置して前記摺動環の内周筒部の内周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環の内周筒部と前記取付環の内周筒部との間で圧縮されるものである。
この構成によれば、内周サブリップと摺動環の内周筒部との摺動部が、主たる密封部であるメインリップと摺動環との摺動部を、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護する。
請求項5の発明に係る密封装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、サブリップと摺動環との間にラビリンス隙間が形成されたものである。
ラビリンス隙間は、狭くて入り組んだ断面形状を有することによって、異物や流体が侵入しにくくする作用を有するものである。
請求項1〜請求項4の発明に係る密封装置は、主たる密封部であるメインリップと摺動環との摺動部が、サブリップの摺動部によって、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護されるので、優れた密封性能を長期間にわたって確保することができる。またサブリップによって、摺動環を取付環及びシール本体に仮組みしておくことができる。
請求項5の発明に係る密封装置は、サブリップの摺動部に加えてラビリンス隙間も外部の異物の侵入を抑止するため、優れた密封性能を長期間にわたって確保することができる。
以下、本発明に係る密封装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず図1は、本発明に係る密封装置の第一の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。
図1における参照符号110は、自動車の懸架装置において、車輪を回転自在に支持するための軸受であって、外輪111及び内輪112と、その間に配置され円周方向に並んだ多数の鋼球113からなる。外輪111は請求項1に記載された外周部材に相当するものであって、懸架装置における不図示のナックルに固定され、非回転である。内輪112は請求項2に記載された内周部材に相当するものであって、不図示の車輪側のハブに一体的に嵌着されている。
鋼球113の列の外側は、密封装置によって密封されている。この密封装置は、軸受内部Sへ、軸受外部Sからの泥水や塵埃等が侵入するのを防止すると共に、鋼球113を潤滑するグリースが軸受外部Sへ流出するのを防止するものである。
詳しくは、密封装置は、外輪111の端部内周面に圧入嵌着された取付環1と、この取付環1に一体的に設けられたシール本体2と、内輪112の外周面に圧入嵌着された摺動環3とを備える。そして取付環1が相対的に軸受外部S側、摺動環3が相対的に軸受内部S側となるように装着され、シール本体2は、取付環1における摺動環3側の面に設けられている。
取付環1は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心Oを通る平面で切断した形状(図1の断面形状)が略L字形をなし、すなわち外輪111の内周面に圧入嵌着される外周筒部1aと、その軸受外部S側の端部から内周側へ延びる内周鍔部1bからなる。内周鍔部1bの内径は、内輪112の外周面よりも適宜大径である。
シール本体2は、ゴム状弾性材料で成形されたものであって、所定のゴム加硫成形用金型(不図示)内に、予め加硫接着剤を塗布した取付環1を位置決めセットして型締めし、前記金型と取付環1との間に画成された成形用キャビティ内に、未加硫ゴム材料を充填し、加熱・加圧することによって、シール本体2の加硫成形と、取付環1への加硫接着を同時に行ったものである。そしてこのシール本体2は、取付環1における内周鍔部1bの内側面に一体的に加硫接着された基部ゴム層21と、この基部ゴム層21の外周寄りの位置から延びるメインリップ22と、内周鍔部1bの内周端部に位置する基部ゴム層21の内周端部から延びる内周サブリップ23と、基部ゴム層21の外周から延びて取付環1における外周筒部1aの内周面に一体的に加硫接着された外周サブリップ24と、内周サブリップ23とメインリップ22の間に位置して基部ゴム層21に突出形成された環状突部25からなる。
摺動環3は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、内周サブリップ23よりも軸受内部S側の位置で、内輪112の外周面に適当な締め代をもって圧入される内周嵌合部31と、その軸受内部S側の端部から外周側へ軸心と直交する平面状に展開した円盤部32と、その外周から軸受外部S側へ向けて延びる外周筒部33と、内周嵌合部31における軸受外部S側の端部から拡径形成された円錐筒部34からなる。外周筒部33は、取付環1における外周筒部1aよりも適宜小径かつシール本体2におけるメインリップ22よりも適宜大径である。
シール本体2におけるメインリップ22は、軸受内部S側を向いた先端部22aが小径になるような円錐筒状に形成されており、装着状態では、摺動環3における円盤部32との間で適当に軸方向変形を受けることによって更に内周側へ倒れ込んだ状態で、先端部22aが、軸心に対して略垂直な平面状をなす前記円盤部32の内側面に摺動可能に密接される。
シール本体2における内周サブリップ23は、軸受内部S側を向いた先端部23aが小径になるような円錐筒状に形成されており、装着状態では、先端部23aの内周面が、内輪112の外周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
シール本体2における外周サブリップ24は、軸心Oを通る平面で切断した形状(図1の断面形状)が山形をなすように形成されており、その最も小径である頂部24aが、摺動環3における外周筒部33の外周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
摺動環3における軸受外部S側を向いた円錐筒部34は、シール本体2における内周サブリップ23と環状突部25との間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と円錐筒部34との間には、最も軸受外部S側の密封要素である内周サブリップ23の内側で蛇行した、狭い内周ラビリンス隙間Lrが形成される。
摺動環3における軸受外部S側を向いた外周筒部33の先端は、シール本体2における外周サブリップ24との密接部から、更にこの外周サブリップ24とメインリップ22の基部22bとの間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と外周筒部33との間には、最も軸受内部S側の密封要素である外周サブリップ24の外側で蛇行した、狭い外周ラビリンス隙間Lrが形成される。
以上の構成を備える密封装置によれば、取付環1及びこれに加硫接着されたシール本体2は、外輪111側に取り付けられることにより非回転であり、摺動環3は、内輪112と共に回転する。
そして、非回転のシール本体2と回転側の摺動環3との間で、軸受外部S側から軸受内部S側へ順に、内周サブリップ23と内輪112による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する内周ラビリンス隙間Lr、メインリップ22と摺動環3の円盤部32による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する外周ラビリンス隙間Lr、及び外周サブリップ24と摺動環3の外周筒部33による密封摺動部が形成された、多重のシール構造となっている。したがって、軸受外部Sから軸受内部Sへ泥水や塵埃等が侵入するのを防止すると共に、軸受110の鋼球113を潤滑するグリースが軸受外部Sへ流出するのを防止する機能が、著しく高いものとなる。
万一、軸受外部S側からの泥水や塵埃等が、内周サブリップ23と内輪112による密封摺動部及び内周ラビリンス隙間Lrを通過してメインリップ22の内周空間に侵入した場合、この泥水や塵埃等は、遠心力によって外周側へ移動するが、摺動環3の円盤部32と摺接するメインリップ22は、泥水や塵埃等の侵入方向に対して対向した先端部22aで密接面圧が大きくなっているので、泥水や塵埃等の更なる侵入を有効に防止する。しかも、メインリップ22の密封摺動部が、それよりも軸受外部S側(この形態では内周側)に位置する内周サブリップ23と内輪112の密封摺動部により、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護されるので、優れた密封性が長期間にわたって維持される。
また、軸受110への未装着状態において、摺動環3の外周筒部33を外周サブリップ24の内周に挿入することによって、適当な締め代をもって保持されるので、摺動環3を取付環1及びシール本体2に仮組みしておくことができる。
次に図2は、本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。
この第二の形態による密封装置は、外輪111の端部内周面に圧入嵌着された取付環1と、この取付環1に一体的に設けられたシール本体2と、内輪112の外周面に圧入嵌着された摺動環3とを備える。そして取付環1が相対的に軸受内部S側、摺動環3が相対的に軸受外部S側となるように装着され、シール本体2は、取付環1における摺動環3側の面に設けられている。
取付環1は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心Oを通る平面で切断した形状(図2の断面形状)が略L字形をなし、すなわち外輪111の内周面に圧入嵌着される外周筒部1aと、その軸受内部S側の端部から内周側へ延びる内周鍔部1bからなる。内周鍔部1bの内径は、内輪112の外周面よりも適宜大径である。
シール本体2は、ゴム状弾性材料で成形されたものであって、所定のゴム加硫成形用金型(不図示)内に、予め加硫接着剤を塗布した取付環1を位置決めセットして型締めし、前記金型と取付環1との間に画成された成形用キャビティ内に、未加硫ゴム材料を充填し、加熱・加圧することによって、加硫成形と、取付環1への加硫接着を同時に行ったものである。そしてこのシール本体2は、取付環1における内周鍔部1bの内側面に一体的に加硫接着された基部ゴム層21と、この基部ゴム層21の内周寄りの位置から延びるメインリップ22と、内周鍔部1bの内周端部に位置する基部ゴム層21の内周端部から延びる内周サブリップ23と、基部ゴム層21の外周から延びて取付環1における外周筒部1aの内周面に一体的に加硫接着された外周サブリップ24と、外周サブリップ24とメインリップ22の間に位置して基部ゴム層21に突出形成された環状突部25からなる。
摺動環3は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、内周サブリップ23よりも軸受外部S側の位置で、内輪112の外周面に適当な締め代をもって圧入される内周嵌合部31と、その軸受外部S側の端部から外周側へ軸心と直交する平面状に展開した円盤部32と、その外周から軸受内部S側へ向けて延びる外周筒部33と、内周嵌合部31における軸受内部S側の端部から拡径形成された円錐筒部34からなる。外周筒部33は、取付環1における外周筒部1aよりも適宜小径かつシール本体2における環状突部25よりも適宜大径である。
シール本体2におけるメインリップ22は、軸受外部S側を向いた先端部22aが大径になるように開いた円錐筒状に形成されており、装着状態では、摺動環3における円盤部32との間で適当に軸方向変形を受けることによって更に外周側へ開いた状態で、先端部22aが、軸心に対して略垂直な平面状をなす前記円盤部32の内側面に摺動可能に密接される。
シール本体2における内周サブリップ23は、軸受外部S側を向いた先端部23aが小径になるような円錐筒状に形成されており、装着状態では、先端部23aの内周面が、内輪112の外周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
シール本体2における外周サブリップ24は、第一の形態と同様、軸心Oを通る平面で切断した形状(図2の断面形状)が山形をなすように形成されており、その最も小径である頂部24aが、摺動環3における外周筒部33の外周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
摺動環3における軸受内部S側を向いた円錐筒部34の先端は、シール本体2における内周サブリップ23との間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と円錐筒部34との間には、最も軸受内部S側の密封要素である内周サブリップ23の外側で蛇行した、狭い内周ラビリンス隙間Lrが形成される。
摺動環3における軸受内部S側を向いた外周筒部33の先端は、シール本体2における外周サブリップ24との密接部から、更にこの外周サブリップ24と環状突部25との間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と外周筒部33との間には、最も軸受外部S側の密封要素である外周サブリップ24の内側で蛇行した狭い外周ラビリンス隙間Lrが形成される。
以上の構成を備える密封装置によれば、先に説明した第一の形態と同様、取付環1及びこれに加硫接着されたシール本体2は、外輪111側に取り付けられることにより非回転であり、摺動環3は、内輪112と共に回転する。
そして、非回転のシール本体2と回転側の摺動環3との間で、軸受外部S側から軸受内部S側へ順に、外周サブリップ24と摺動環3の外周筒部33による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する外周ラビリンス隙間Lr、メインリップ22と摺動環3の円盤部32による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する内周ラビリンス隙間Lr、及び内周サブリップ23と内輪112による密封摺動部が形成された、多重のシール構造となっている。したがって、軸受外部Sから軸受内部Sへ泥水や塵埃等が侵入するのを防止すると共に、軸受110の鋼球113を潤滑するグリースが軸受外部Sへ流出するのを防止する機能が、著しく高いものとなる。
万一、軸受外部S側からの泥水や塵埃等が、外周サブリップ24と摺動環3の外周筒部33による密封摺動部及び外周ラビリンス隙間Lrを通過してメインリップ22の外周空間に侵入しても、この泥水や塵埃等は、遠心力によって外周側へ押し戻され、しかも、メインリップ22は泥水や塵埃等の侵入方向と対向する先端部22aで摺動環3の円盤部32との密接面圧が大きくなっているため、メインリップ22の密封摺動部を内周側へ容易に通過することができない。しかも、メインリップ22の密封摺動部が、それよりも軸受外部S側(この形態では外周側)に位置する外周サブリップ24と摺動環3の外周筒部33との密封摺動部により、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護されるので、優れた密封性が長期間にわたって維持される。
また、この形態の密封装置においても第一の形態と同様、軸受110への未装着状態において、摺動環3の外周筒部33を外周サブリップ24の内周に挿入することによって、適当な締め代をもって保持されるので、摺動環3を取付環1及びシール本体2に仮組みしておくことができる。
次に図3は、本発明に係る密封装置の第三の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。
この形態による密封装置は、内輪112の端部外周面に圧入嵌着された取付環1と、この取付環1に一体的に設けられたシール本体2と、外輪111の内周面に圧入嵌着された摺動環3とを備える。そして取付環1が相対的に軸受外部S側、摺動環3が相対的に軸受内部S側となるように装着され、シール本体2は、取付環1における摺動環3側の面に設けられている。
取付環1は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心Oを通る平面で切断した形状(図3の断面形状)が略L字形をなし、すなわち内輪112の外周面に圧入嵌着される内周筒部1cと、その軸受外部S側の端部から外周側へ延びる外周鍔部1dからなる。外周鍔部1dの外径は、外輪111の内周面よりも適宜小径である。
シール本体2は、ゴム状弾性材料で成形されたものであって、所定のゴム加硫成形用金型(不図示)内に、予め加硫接着剤を塗布した取付環1を位置決めセットして型締めし、前記金型と取付環1との間に画成された成形用キャビティ内に、未加硫ゴム材料を充填し、加熱・加圧することによって、加硫成形と、取付環1への加硫接着を同時に行ったものである。そしてこのシール本体2は、取付環1における外周鍔部1dの内側面に一体的に加硫接着された基部ゴム層21と、この基部ゴム層21の内周寄りの位置から延びるメインリップ22と、基部ゴム層21の内周から延びて取付環1における内周筒部1cの外周面に一体的に加硫接着された内周サブリップ23と、外周鍔部1dの外周端部に位置する基部ゴム層21の外周端部から延びる外周サブリップ24と、外周サブリップ24とメインリップ22の間に位置して基部ゴム層21に突出形成された環状突部25からなる。
摺動環3は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、外周サブリップ24よりも軸受内部S側の位置で、外輪111の内周面に適当な締め代をもって圧入される外周嵌合部35と、その軸受内部S側の端部から内周側へ軸心と直交する平面状に展開した円盤部32と、その内周から軸受外部S側へ向けて延びる内周筒部36と、外周嵌合部35における軸受外部S側の端部から縮径形成された円錐筒部34からなる。内周筒部36は、取付環1における内周筒部1cよりも適宜大径かつシール本体2におけるメインリップ22の基部22bよりも適宜小径である。
シール本体2におけるメインリップ22は、軸受内部S側を向いた先端部22aが大径になるような円錐筒状に形成されており、装着状態では、摺動環3における円盤部32との間で適当に軸方向変形を受けることによって更に外周側へ開いた状態で、先端部22aが、軸心に対して略垂直な平面状をなす前記円盤部32の内側面に摺動可能に密接される。
シール本体2における内周サブリップ23は、軸心Oを通る平面で切断した形状(図3の断面形状)が山形をなすように形成されており、その最も大径である頂部23bが、摺動環3における内周筒部36の内周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
シール本体2における外周サブリップ24は、軸受内部S側を向いた先端部24bが大径になるような円錐筒状に形成されており、装着状態では、先端部24bの外周面が、外輪111の内周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
摺動環3における軸受外部S側を向いた円錐筒部34は、シール本体2における外周サブリップ24と環状突部25との間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と円錐筒部34との間には、最も軸受外部S側の密封要素である外周サブリップ24の内側で蛇行した、狭い外周ラビリンス隙間Lrが形成される。
摺動環3における軸受外部S側を向いた内周筒部36の先端は、シール本体2における内周サブリップ23との密接部から、更にこの内周サブリップ23とメインリップ22の基部22bとの間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と内周筒部36との間には、最も軸受内部S側の密封要素である内周サブリップ23の外側で蛇行した、狭い内周ラビリンス隙間Lrが形成される。
以上の構成を備える密封装置によれば、先に説明した第一及び第二の形態とは逆に、取付環1及びこれに加硫接着されたシール本体2は、内輪112側に取り付けられることにより、この内輪112と共に回転し、摺動環3は、外輪111に取り付けられることにより、非回転状態に保持される。
そして、回転側のシール本体2と非回転の摺動環3との間で、軸受外部S側から軸受内部S側へ順に、外周サブリップ24と外輪111による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する外周ラビリンス隙間Lr、メインリップ22と摺動環3の円盤部32による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する内周ラビリンス隙間Lr、及び内周サブリップ23と摺動環3の内周筒部36による密封摺動部が形成された、多重のシール構造となっている。したがって、軸受外部Sから軸受内部Sへ泥水や塵埃等が侵入するのを防止すると共に、軸受110の鋼球113を潤滑するグリースが軸受外部Sへ流出するのを防止する機能が、著しく高いものとなる。
万一、軸受外部S側からの泥水や塵埃等が、外周サブリップ24と外輪111による密封摺動部及び外周ラビリンス隙間Lrを通過してメインリップ22の外周空間に侵入した場合、この泥水や塵埃等は、シール本体2の回転に伴う遠心力によって容易に内周側へ侵入することができない。しかも、摺動環3の円盤部32と摺接するメインリップ22自体が、回転による振り切り作用を有するので、泥水や塵埃等が更に内周側へ侵入するのを有効に防止する。しかも、メインリップ22の密封摺動部が、それよりも軸受外部S側(この形態では外周側)に位置する外周サブリップ24と外輪111の密封摺動部により、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護されるので、優れた密封性が長期間にわたって維持される。
また、軸受110への未装着状態において、摺動環3の内周筒部36を山形の内周サブリップ23の外周に挿入することによって、適当な締め代をもって保持されるので、摺動環3を取付環1及びシール本体2に仮組みしておくことができる。
次に図4は、本発明に係る密封装置の第四の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。
この形態による密封装置は、内輪112の端部外周面に圧入嵌着された取付環1と、この取付環1に一体的に設けられたシール本体2と、外輪111の内周面に圧入嵌着された摺動環3とを備える。そして取付環1が相対的に軸受内部S側、摺動環3が相対的に軸受外部S側となるように装着され、シール本体2は、取付環1における摺動環3側の面に設けられている。
取付環1は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心Oを通る平面で切断した形状(図4の断面形状)が略L字形をなし、すなわち内輪112の外周面に圧入嵌着される内周筒部1cと、その軸受内部S側の端部から外周側へ延びる外周鍔部1dからなる。外周鍔部1dの外径は、外輪111の内周面よりも適宜小径である。
シール本体2は、ゴム状弾性材料で成形されたものであって、所定のゴム加硫成形用金型(不図示)内に、予め加硫接着剤を塗布した取付環1を位置決めセットして型締めし、前記金型と取付環1との間に画成された成形用キャビティ内に、未加硫ゴム材料を充填し、加熱・加圧することによって、加硫成形と、取付環1への加硫接着を同時に行ったものである。そしてこのシール本体2は、取付環1における外周鍔部1dの内側面に一体的に加硫接着された基部ゴム層21と、この基部ゴム層21の外周寄りの位置から延びるメインリップ22と、基部ゴム層21の内周から延びて取付環1における内周筒部1cの外周面に一体的に加硫接着された内周サブリップ23と、外周鍔部1dの外周端部に位置する基部ゴム層21の外周端部から延びる外周サブリップ24と、内周サブリップ23とメインリップ22の間に位置して基部ゴム層21に突出形成された環状突部25からなる。
摺動環3は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、外周サブリップ24よりも軸受外部S側の位置で、外輪111の内周面に適当な締め代をもって圧入される外周嵌合部35と、その軸受外部S側の端部から内周側へ軸心と直交する平面状に延びる円盤部32と、その内周から軸受内部S側へ向けて延びる内周筒部36と、外周嵌合部35における軸受内部S側の端部から縮径形成された円錐筒部34からなる。内周筒部36は、取付環1における内周筒部1cよりも適宜大径である。
シール本体2におけるメインリップ22は、軸受外部S側を向いた先端部22aが小径になるような円錐筒状に形成されており、装着状態では、摺動環3における円盤部32との間で適当に軸方向変形を受けることによって更に内周側へ倒れ込んだ状態で、先端部22aが、軸心に対して略垂直な平面状をなす前記円盤部32の内側面に摺動可能に密接される。
シール本体2における内周サブリップ23は、第三の形態と同様、軸心Oを通る平面で切断した形状(図4の断面形状)が山形をなすように形成されており、その最も大径である頂部23bが、摺動環3における内周筒部36の内周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
シール本体2における外周サブリップ24は、軸受外部S側を向いた先端部24bが大径になるような円錐筒状に形成されており、装着状態では、先端部24bの外周面が、外輪111の内周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
摺動環3における軸受内部S側を向いた円錐筒部34の先端は、シール本体2における外周サブリップ24とメインリップ22の基部22bとの間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と円錐筒部34との間には、最も軸受内部S側の密封要素である外周サブリップ24の外側で蛇行した、狭い外周ラビリンス隙間Lrが形成される。
摺動環3における軸受内部S側を向いた内周筒部36の先端は、シール本体2における内周サブリップ23との密接部から、更にこの内周サブリップ23と環状突部25との間の環状凹部内へ遊嵌されるように延びている。このため、前記環状凹部と内周筒部36との間には、最も軸受外部S側の密封要素である内周サブリップ23の内側で蛇行した、狭い内周ラビリンス隙間Lrが形成される。
以上の構成を備える密封装置によれば、第三の形態と同様、取付環1及びこれに加硫接着されたシール本体2は、内輪112側に取り付けられることにより、この内輪112と共に回転し、摺動環3は、外輪111に取り付けられることにより、非回転状態に保持される。
そして、回転側のシール本体2と非回転の摺動環3との間で、軸受外部S側から軸受内部S側へ順に、内周サブリップ23と摺動環3の内周筒部36による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する内周ラビリンス隙間Lr、メインリップ22と摺動環3の円盤部32による密封摺動部、ラビリンスシール機能を奏する外周ラビリンス隙間Lr、及び外周サブリップ24と外輪111による密封摺動部が形成された、多重のシール構造となっている。したがって、軸受外部Sから軸受内部Sへ泥水や塵埃等が侵入するのを防止すると共に、軸受110の鋼球113を潤滑するグリースが軸受外部Sへ流出するのを防止する機能が、著しく高いものとなる。
万一、軸受外部S側からの泥水や塵埃等が、内周サブリップ23と摺動環3の内周筒部36による密封摺動部及び内周ラビリンス隙間Lrを通過してメインリップ22の内周空間に侵入した場合、この泥水や塵埃等には、シール本体2の回転に伴う遠心力が作用するが、この遠心力は、摺動環3の円盤部32に対するメインリップ22の面圧を増大するように作用するので、泥水や塵埃等が更に外周側(軸受内部S側)へ侵入するのを有効に防止する。しかも、メインリップ22の密封摺動部が、それよりも軸受外部S側(この形態では内周側)に位置する内周サブリップ23と内輪112の密封摺動部により、外部の異物(例えば泥水や塵埃等)から保護されるので、優れた密封性が長期間にわたって維持される。
また、第三の形態と同様、軸受110への未装着状態において、摺動環3の内周筒部36を山形の内周サブリップ23の外周に挿入することによって、適当な締め代をもって保持されるので、摺動環3を取付環1及びシール本体2に仮組みしておくことができる。
本発明は、先に説明した特許文献2のような、磁気式ロータリエンコーダのパルサーリングが一体的に設けられた密封装置についても同様に実施することができる。図5は、図2で説明した第二の形態による密封装置に磁気式ロータリエンコーダのパルサーリングが一体的に設けられた例を示す半断面図、図6はパルサーリングの説明図、図7は、図3で説明した第三の形態による密封装置に磁気式ロータリエンコーダのパルサーリングが一体的に設けられた例を示す半断面図である。
まず図5に示される密封装置において、取付環1、シール本体2及び摺動環3は、先に説明した第二の形態(図2)と同様の構成を備える。したがって、第二の形態と同様の、優れた密封性能を奏する。
摺動環3における円盤部32の外側面には、パルサーリング4が一体的に設けられ、密封装置の外側(軸受外部S)には、パルサーリング4に近接対向させて、磁気センサ5が配置されている。パルサーリング4は、ゴム状弾性材料又は合成樹脂材料にフェライト等の磁性粉末を混合した材料からなり、摺動環3の円盤部32の外側面に、平たい円盤状に成形すると同時に一体的に加硫接着したもので、図6に示されるように、N極とS極が周方向交互に着磁されている。パルサーリング4と磁気センサ5は、磁気式ロータリエンコーダを構成するものであり、車輪の回転によって、図5に示される内輪112及び摺動環3と共にパルサーリング4が回転すると、磁気センサ5から、その検出面の正面をパルサーリング4のN極とS極が交互に通過することによって、これに対応したパルス信号が出力される。
また、図7に示される密封装置において、取付環1、シール本体2及び摺動環3は、先に説明した第三の形態(図3)と同様の構成を備える。したがって、第三の形態と同様の、優れた密封性能を奏する。
取付環1における外周鍔部1dの外周面には、パルサーリング4が一体的に設けられ、密封装置の外側(軸受外部S)には、パルサーリング4に近接対向させて、磁気センサ5が配置されている。パルサーリング4は、図5及び図6と同様のものであって、N極とS極が等ピッチで周方向交互に着磁されている。このため、車輪の回転によって、内輪112及び取付環1と共にパルサーリング4が回転すると、磁気センサ5から、その検出面の正面をパルサーリング4のN極とS極が交互に通過することによって、これに対応したパルス信号が出力される。
なお、本発明は、上述のような懸架装置の軸受を密封するもの以外の、例えばハウジングとこれに挿通された回転軸との間の密封装置についても実施することができ、メインリップ22等の形状や向きも、種々変更することができる。
本発明に係る密封装置の第一の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第三の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明に係る密封装置の第四の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 第二の形態による密封装置に磁気式ロータリエンコーダのパルサーリングが一体的に設けられた例を示す半断面図である。 図5のパルサーリングを軸方向から見た図である。 第三の形態による密封装置に磁気式ロータリエンコーダのパルサーリングが一体的に設けられた例を示す半断面図である。 従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す断面図である。
符号の説明
1 取付環
1a 外周筒部
1b 内周鍔部
1c 内周筒部
1d 外周鍔部
2 シール本体
21 基部ゴム層
22 メインリップ
23 内周サブリップ
24 外周サブリップ
25 環状突部
3 摺動環
31 内周嵌合部
32 円盤部
33 外周筒部
34 円錐筒部
35 外周嵌合部
36 内周筒部
4 パルサーリング
5 磁気センサ
110 軸受
111 外輪(外周部材)
112 内輪(内周部材)
113 鋼球
Lr 内周ラビリンス隙間
Lr 外周ラビリンス隙間
軸受内部
軸受外部

Claims (5)

  1. 互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材(111)と内周部材(112)の間に介在される密封装置であって、前記外周部材(111)の内周面に密嵌される取付環(1)と、この取付環(1)に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ(22)及びその内周側の内周サブリップ(23)及び前記メインリップ(22)の外周側の外周サブリップ(24)と、前記内周部材(112)の外周面に密嵌されて前記メインリップ(22)に摺動可能に密接された摺動環(3)とを備え、前記内周サブリップ(23)が、前記メインリップ(22)の外側に位置して前記内周部材(112)の外周面に摺動可能に密接され、前記外周サブリップ(24)は、前記取付環(1)の外周筒部(1a)の内周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記摺動環(3)の外周筒部(33)の外周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環(3)の外周筒部(33)と前記取付環(1)の外周筒部(1a)の間で圧縮されることを特徴とする密封装置。
  2. 互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材(111)と内周部材(112)の間に介在される密封装置であって、前記外周部材(111)の内周面に密嵌される取付環(1)と、この取付環(1)に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ(22)及びその外周側の外周サブリップ(24)と、前記内周部材(112)の外周面に密嵌されて前記メインリップ(22)に摺動可能に密接された摺動環(3)とを備え、前記外周サブリップ(24)は、前記取付環(1)の外周筒部(1a)の内周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記メインリップ(22)の外側に位置して前記摺動環(3)の外周筒部(33)の外周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環(3)の外周筒部(33)と前記取付環(1)の外周筒部(1a)の間で圧縮されることを特徴とする密封装置。
  3. 互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材(111)と内周部材(112)の間に介在される密封装置であって、前記内周部材(112)の外周面に密嵌される取付環(1)と、この取付環(1)に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ(22)及びその内周側の内周サブリップ(23)及び前記メインリップ(22)の外周側の外周サブリップ(24)と、前記外周部材(111)の内周面に密嵌されて前記メインリップ(22)に摺動可能に密接された摺動環(3)とを備え、前記外周サブリップ(24)が、前記メインリップ(22)の外側に位置して前記外周部材(111)の内周面に摺動可能に密接され、前記内周サブリップ(23)は、前記取付環(1)の内周筒部(1c)の外周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記摺動環(3)の内周筒部(36)の内周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環(3)の内周筒部(36)と前記取付環(1)の内周筒部(1c)の間で圧縮されることを特徴とする密封装置。
  4. 互いに同心的かつ相対回転可能に配置された外周部材(111)と内周部材(112)の間に介在される密封装置であって、前記内周部材(112)の外周面に密嵌される取付環(1)と、この取付環(1)に一体的に設けられゴム状弾性材料からなるメインリップ(22)及びその内周側の内周サブリップ(23)と、前記外周部材(111)の内周面に密嵌されて前記メインリップ(22)に摺動可能に密接された摺動環(3)とを備え、前記内周サブリップ(23)は、前記取付環(1)の内周筒部(1c)の外周面に加硫接着され、軸心を通る平面で切断した断面形状が山形をなし、前記メインリップ(22)の外側に位置して前記摺動環(3)の内周筒部(36)の内周面に摺動可能に密接されることにより、この摺動環(3)の内周筒部(36)と前記取付環(1)の内周筒部(1c)の間で圧縮されることを特徴とする密封装置。
  5. サブリップ(23,24)と摺動環(3)との間にラビリンス隙間(Lr,Lr)が形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の密封装置。
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