JP4733281B2 - 対フィーダ作業支援装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1種類ずつの電気部品をそれぞれ複数個収容してそれら電気部品を1個ずつ順次供給する複数のフィーダと、複数のフィーダ装着位置を備えてそれらを支持するフィーダ支持台とを含む電気部品供給装置に対して、フィーダの脱着等の作業を行う際に、作業者による誤作業を回避し、あるいは作業能率の向上をはかる作業支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気部品供給装置においては、複数のフィーダの装着,取外しや、装着と取外しとの間にフィーダに対して行うべき中間作業等の対フィーダ作業が作業者によって行なわれている。従来、この対フィーダ作業を容易にするために、表示装置の表示画面上に次に作業すべきフィーダ装着位置の番号を表示したり、次に作業すべきフィーダ装着位置を矢印シールが貼ってある位置に移動させることで作業者に指示したりすることが行なわれていた。しかし、番号の読み間違いや、矢印を斜め方向から見たために指示されたフィーダ装着位置ではなく、それに隣接するフィーダ装着位置に対して指定された作業(脱着,中間作業等)を行ってしまうおそれがあった。特に、近年はフィーダが密に配設される傾向があり、その可能性が高まっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、上記事情を背景とし、次に作業すべきフィーダ装着位置の作業者による認識を容易にして、次に作業すべきフィーダ装着位置の誤認をより確実に回避すること、あるいは作業能率を向上させることを課題としてなされたものであり、本発明によって、1種類ずつの電気部品をそれぞれ複数個収容してそれら電気部品を1個ずつ順次供給する複数のフィーダと、それら複数のフィーダが装着されるべき複数のフィーダ装着位置を備えたフィーダ支持台とを含む電気部品供給装置において、複数のフィーダをフィーダ支持台の複数のフィーダ装着位置のいずれかに装着する作業と、フィーダ支持台からフィーダを取り外す作業と、フィーダ支持台上のフィーダに対して装着と取外しとの間に行うべき中間作業との少なくとも1つから成る対フィーダ作業を支援する対フィーダ作業支援装置であって、前記フィーダ支持台における前記対フィーダ作業を行うべき位置である対フィーダ作業位置を指し示す対フィーダ作業位置指示手段を含み、その対フィーダ作業位置指示手段が、前記フィーダ支持台上において前記フィーダの脱着を行うべき位置が2つ以上ある場合に、それら2つ以上の位置の各々を順次指示する手段を含む対フィーダ作業支援装置が得られる。
本発明によれば、対フィーダ作業を行うことが必要な2つ以上のフィーダ装着位置の各々が対フィーダ作業位置指示手段により順次指し示されるため、作業者は2つ以上のフィーダ装着位置について対フィーダ作業を容易に行うことができる。また、フィーダ装着位置が直接指し示されるため、前記番号の読み間違いやインジケータの見間違いに起因する誤った対フィーダ作業の実行を回避して誤った電気部品の供給を良好に防止することができ、あるいは作業能率を向上させることができる。
また、本発明によって、下記各態様の対フィーダ作業支援装置が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
なお、以下の態様項の中には、補正によって、特許請求の範囲に記載の発明でも、それの下位概念の発明でもなくなったものも存在するが、特許請求の範囲に記載の発明を理解する上で有益な記載を含んでいるため、そのまま残すこととする。
【0004】
なお、以下の各項のうち、 (17)項が請求項1に、 (18)項が請求項2に、 (19)項が請求項3に、 (20)項が請求項4に、 (21)項が請求項5に、 (22)項が請求項6に、 (23)項が請求項7に、 (24)項が請求項8に、 (25)項が請求項9にそれぞれ相当する。
【0005】
(1)1種類ずつの電気部品をそれぞれ複数個収容してそれら電気部品を1個ずつ順次供給する複数のフィーダを、フィーダ支持台の複数のフィーダ装着位置のいずれかに装着する作業と、フィーダ支持台からフィーダを取り外す作業と、フィーダ支持台上のフィーダに対して装着と取外しとの間に行うべき中間作業との少なくとも1つを支援する対フィーダ作業支援装置であって、
(a) 前記フィーダ支持台上の次にフィーダを装着すべき位置と最後にフィーダが取り外された位置との少なくとも一方を指し示す位置指示手段と、(b) 最後にセットされたフィーダ,次に取り外されるべきフィーダ,あるいは中間作業を行うべきフィーダを指し示すフィーダ指示手段との少なくとも一方を含む対フィーダ作業支援装置。
【0006】
上記位置指示手段あるいはフィーダ指示手段として、フィーダ支持台と相対的に移動(複数のフィーダ装着位置の並ぶ方向に相対移動したり、フィーダ支持台から突出したり引っ込んだり)して物理的に対象を指し示すインジケータ等の物理的指示手段を採用することも、投光器やランプ等、光学的に指し示す光学的指示手段を採用することも可能である。投光器は、指示すべき位置やフィーダに光を照射するものとし、ランプは指示すべき位置やフィーダに設けて点燈,消灯,点滅等により指示させるのである。なお、中間作業には、例えば、電気部品送り装置の詰まり等作動不良の解消作業、第一テープ化電気部品の末端に第二テープ化電気部品の先端を接続するテープ接続作業、テープ化電気部品から剥がされたカバーテープを収容するテープ収容ケースからのカバーテープ排除作業等がある。
上記のように、フィーダやフィーダ装着位置を指示手段により直接的に指示させれば、前記番号の読み間違いやインジケータの見間違いを、従来技術による場合より確実に回避することができ、誤った電気部品の供給を良好に防止し、あるいは作業能率を向上させることができる。
【0007】
(2)前記位置指示手段を含んで前記フィーダ支持台にフィーダを装着する作業を支援するフィーダ装着作業支援部を含む(1) 項に記載の対フィーダ作業支援装置。
(3)前記フィーダ支持台に最後に装着されたフィーダが、前記複数のフィーダ装着位置のうちの装着されるべき位置に装着されたか否かを検出し、その検出結果を人が認識可能な手段で表示する装着適否表示装置を含む (1)項または (2)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
【0008】
上記装着適否表示装置は、フィーダ支持台にフィーダが装着されたか否かを非接触で検出する非接触型検出装置や接触して検出する接触型検出装置を備えたものとすることができる。そして非接触型検出装置としては、各種近接スイッチや、投光器と受光器とを備えた反射型あるいは透過型の光電スイッチ等が好適である。
装着適否表示装置を設ければ、万一、フィーダが誤った装着位置に装着されても、その事実が表示されるため、誤った電気部品が供給されてしまうことを一層確実に回避することができる。装着位置適否検出手段により、最後に装着されたフィーダが誤ったフィーダ装着位置に装着されたことが検出された場合には、そのフィーダの装着し直しが行われ、装着位置適否検出手段により新しい装着位置が正しいことが検出されない限り、フィーダ指示手段あるいはフィーダ装着位置指示手段による次の指示が行われないようにすれば、誤った電気部品の供給を一層確実に回避することができる。
【0009】
(4)当該対フィーダ作業支援装置が前記フィーダ指示手段を含み、前記装着適否表示装置が、前記検出結果の表示をフィーダ指示手段を利用して行うものである (3)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
【0010】
装着適否表示装置を表示装置の表示画面等に検出結果を表示するものとしてもよい。しかし、検出結果の表示をフィーダ指示手段を利用して行うものとすることも可能であり、その場合には、フィーダ指示手段の活用により装置コストを低減することができる。あるいは、現に行った装着作業の適否を直接的に確認することができ、フィーダの誤搭載に起因する誤った電気部品の供給を防止することが容易となる。
【0011】
(5)前記装着適否表示装置が、前記フィーダ指示手段に、前記最後に装着されたフィーダを、そのフィーダが正しい位置に装着された場合と間違った位置に装着された場合とで異なる態様で指し示させるものである (4)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
【0012】
上記「互に異なる態様」としては、例えば、指示手段が投光器である場合には、連続投光と断続投光との組合わせ、投光と不投光との組合わせ、互に異なる色の光の投光等を採用することができる。指示手段がランプの場合も同様である。また、指示手段がインジケータである場合には、そのインジケータの静止状態と揺動状態との組合わせ等を採用することができる。
【0013】
(6)前記フィーダ指示手段を含んで前記フィーダ支持台からフィーダを取り外す作業を支援するフィーダ取外し作業支援部を含む(1) 項ないし(5) 項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
(7)前記位置指示手段と、
その位置指示手段に、前記最後に取り外されたフィーダが正しいものであった場合と間違ったものであった場合とで異なる態様でフィーダ支持台上の位置を指し示させる取外し適否表示装置と
を含む(1)項ないし(6) 項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
【0014】
(8)当該対フィーダ作業支援装置が、前記フィーダ指示手段を含んで前記中間作業を支援する中間作業支援部を含む(1) 項ないし(7) 項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
(9)前記フィーダ指示手段と、
前記中間作業が行われたことを検出する中間作業検出装置と、
その中間作業検出装置の検出結果に基づいて、前記フィーダ指示手段に、前記中間作業が行われたフィーダを、その中間作業が行われたフィーダが正しいものであった場合と間違ったものであった場合とで異なる態様で指し示させる中間作業フィーダ適否表示装置と
を含む(1)項ないし(8) 項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
【0015】
(10)前記フィーダ指示手段と、
前記中間作業が行われたことを検出する中間作業検出装置と、
その中間作業検出装置の検出結果に基づいて、行われた中間作業が正しいものであった場合と間違ったものであった場合とで、フィーダ指示手段の指示状態を変える中間作業適否表示装置と
を含む(1)項ないし(9) 項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
【0016】
(11)前記フィーダを装着する作業,前記フィーダを取り外す作業および前記中間作業の少なくとも1つのうち次に行うべき作業、およびその作業を行うべきフィーダを決定する次作業決定手段を含む(1) 項ないし(10)項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
(12)前記次作業決定手段が、前記複数のフィーダのうちの少なくとも1つに対して前記フィーダを装着する作業,前記フィーダを取り外す作業および前記中間作業の少なくとも1つが必要になったことを検出する作業要検出手段を含む(11)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
【0017】
作業要検出手段が、いずれかのフィーダに対する作業が必要になったことを検出すれば、それに応じて位置指示手段やフィーダ指示手段がフィーダ装着位置やフィーダを指示する。そのために、位置指示手段やフィーダ指示手段自体が指示制御部を備えていると考えることも、位置指示手段やフィーダ指示手段とは別に、作業要検出手段の検出に応じて位置指示手段やフィーダ指示手段を制御する指示手段制御手段が設けられていると考えることもできる。
【0018】
(13)前記複数のフィーダが各々を識別可能なフィーダ名を備え、前記次作業決定手段が、
前記複数のフィーダの各々のフィーダ名を取得するフィーダ名取得手段と、
そのフィーダ名取得手段により取得されたフィーダ名を有するフィーダに対して行われるべき作業を記憶している作業記憶手段と
を含み、フィーダ名取得手段により取得されたフィーダ名のフィーダに対して作業記憶手段に記憶されている作業を前記次に行うべき作業として決定するものである(11)項または(12)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
【0019】
フィーダ名取得手段には、各フィーダに付されているフィーダ名を表す識別コードを読み取る識別コード読取手段、予め記憶手段に記憶されているフィーダ名を予め定められた規則に従って読み出すフィーダ名読出し手段、外部から供給されるフィーダ名を表すデータを受け取るフィーダ名受取り手段等が該当する。識別コード読取手段としては、例えば、作業者によって操作されるバーコードリーダ等のコードリーダを採用することができ、フィーダ名読出し手段としては予め作成されている制御プログラムを実行する手段を採用することができ、フィーダ名を供給する外部装置としては、作業者により操作される入力装置やホストコンピュータを採用することができる。なお、フィーダ名は、かな、アルファベット等の文字、アラビヤ数字等の数字、括弧やハイフン等の記号のうち少なくとも1つの少なくとも1個を含むものとすることができる。
【0020】
(14)前記フィーダ支持台の前記複数のフィーダ装着位置が各々を識別可能な装着位置名を備え、前記次作業決定手段が、
前記複数の装着位置の各々の装着位置名を取得する装着位置名取得手段と、
その装着位置名取得手段により取得された装着位置名を有する装着位置に対して行われるべき作業を記憶している作業記憶手段と
を含み、装着位置名取得手段により取得された装着位置名の装着位置に対して作業記憶手段に記憶されている作業を前記次に行うべき作業として決定するものである(11)項ないし(13)項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
【0021】
装着位置名取得手段には、例えば、各装着位置に付されている装着位置名を表す識別コードを読み取る識別コード読取手段、予め記憶手段に記憶されている装着位置名を予め定められた規則に従って読み出す装着位置名読出し手段、外部から供給される装着位置名を表すデータを受け取る装着位置名受取り手段等が該当する。装着位置名を表す識別コードは、フィーダが装着されれば読み取りが不可能になる位置に設けられる場合と、フィーダが装着されても読み取りが可能な位置に設けられる場合とある。
【0022】
(15)前記位置指示手段と前記フィーダ指示手段との少なくとも一方が、光によって指示する光学的指示手段を含む(1) 項ないし(14)項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
(16)前記光学的指示手段が、光を照射することにより指示対象を指示する投光器と、指示対象に設けられて発光する発光器との少なくとも一方を含む(15)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
(17)1種類ずつの電気部品をそれぞれ複数個収容してそれら電気部品を1個ずつ順次供給する複数のフィーダと、それら複数のフィーダが装着されるべき複数のフィーダ装着位置を備えたフィーダ支持台とを含む電気部品供給装置において、複数のフィーダをフィーダ支持台の複数のフィーダ装着位置のいずれかに装着する作業と、フィーダ支持台からフィーダを取り外す作業と、フィーダ支持台上のフィーダに対して装着と取外しとの間に行うべき中間作業との少なくとも1つから成る対フィーダ作業を支援する対フィーダ作業支援装置であって、
前記フィーダ支持台における前記対フィーダ作業を行うべき位置である対フィーダ作業位置を指し示す対フィーダ作業位置指示手段を含み、その対フィーダ作業位置指示手段が、前記フィーダ支持台上において前記フィーダの脱着を行うべき位置が2つ以上ある場合に、それら2つ以上の位置の各々を順次指示する手段を含む対フィーダ作業支援装置。
(18)さらに、
前記対フィーダ作業位置指示手段により指し示された前記フィーダ装着位置のフィーダが取り外された後に装着されるフィーダの識別コードを読み取る識別コード読取手段と、
その識別コード読取手段により読み取られた識別コードと予め記憶手段に記憶されている識別コードとに基づいて、装着されようとしているフィーダが正しいものであるか否かを判定する判定手段と、
その判定手段の判定結果に応じて、フィーダが正しいものである場合と正しくないものである場合とで、前記対フィーダ作業位置指示手段に互いに異なる状態の指示を行わせる手段と
を含む(17)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
(19)前記対フィーダ作業位置指示手段が、前記フィーダ支持台上の次にフィーダを装着すべき位置を指し示す位置指示手段と、前記中間作業を行うべきフィーダを指し示すフィーダ指示手段とを含む(17)項または(18)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
(20)前記フィーダが、キャリヤテープに等間隔に形成された収容凹部に1個ずつの電気部品が収容され、カバーテープで覆われて成るテープ化電気部品をそのテープ化電気部品の長手方向に送ることによって電気部品を供給するものであり、前記対フィーダ作業が前記中間作業を含み、その中間作業が、前後2本のテープ化電気部品をあたかも1本のテープ化電気部品であるかのように連続して使用するために、残り少なくなったテープ化電気部品の末端に新しいテープ化電気部品の先端を接続する作業であるスプライシング作業、前記フィーダの作動不良を解消する作動不良解消作業、およびテープ化電気部品から剥がされたカバーテープを収容するテープ収容ケースからカバーテープを排除するカバーテープ排除作業の少なくとも1つを含む請求項(17)項ないし(19)項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
(21)さらに、
前記中間作業を行うべきフィーダを指し示すフィーダ指示手段と、
前記複数のフィーダの各々において前記スプライシング作業が行われたことを検出する手段と前記カバーテープ排除作業が行われたことを検出する手段との少なくとも一方と、
その手段により前記スプライシング作業と前記カバーテープ排除作業との少なくとも一方が行われたことが検出された場合に、前記フィーダ指示手段の作動状態をその検出の前とは異ならせる手段と
を含む(20)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
(22)前記フィーダが前記テープ化電気部品が巻き付けられたリールを保持するリール保持具を備えたものであり、前記スプライシング作業が行われたことを検出する手段が、前記リール保持具に設けられて、そのリール保持具における前記リールの脱着を検出するリール脱着センサを含み、そのリール脱着センサが、前記リールを検出する状態から、一旦検出しない状態になった後、再び検出する状態になった場合に、前記スプライシング作業が行われたことを自動で検出するものである(21)項に記載の対フィーダ作業支援装置。
(23)さらに、前記フィーダ支持台に装着されているフィーダにおいて、(i)電気部品の全量が設定数以下になるか、(ii)キャリヤテープに等間隔に形成された収容凹部に1個ずつの電気部品が収容され、カバーテープで覆われて成るテープ化電気部品の残量が設定量以下になるかしたことである残量少を検出する残量少検出手段を含み、かつ、前記対フィーダ作業位置指示手段が、前記フィーダ支持台に装着されているフィーダのうちの前記残量少が検出されたフィーダを指し示すフィーダ指示手段を含む(17)項ないし(22)項のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
(24)前記対フィーダ作業位置指示手段が、プリント配線板に電気部品を装着して組み立てられた電子回路の枚数が予定枚数に達して別の種類の電子回路を組み立てるための段取替えが行われる際に、前記対フィーダ作業位置を指し示す手段を含む(17)項ないし(23)のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施形態であるフィーダ作業支援装置を有する電子部品供給装置10を、その電子部品供給装置10を備える電子部品装着システム12と共に概念的に示す。電子部品装着システム12は、電子部品供給装置10と、電子部品装着装置14と、それらによって電気部品の一種である電子部品を装着されるべきプリント配線板16を支持して位置決めする位置決め支持装置18とを備える。電子部品供給装置10は、複数のフィーダ20を備え、電子部品装着装置14に電子部品を供給する。電子部品装着装置14は、電子部品供給装置10から電子部品を取り出して、位置決め支持装置18により支持されたプリント配線板16に装着する。
【0024】
電子部品供給装置10の複数のフィーダ20は、フィーダ保持部材たる第一テーブル22および第二テーブル23上に、各フィーダ20の部品供給部が水平な一直線上に並ぶ状態で脱着可能に固定される(図2参照)。それら両テーブル22,23は、上記一直線に沿った方向であるX軸方向に平行に配設された一対のガイドレール24に移動可能に支持されている。テーブル22,23の下面に固定されたナット26にはそれぞれ送りねじたるボールねじ28,29が螺合されている。ボールねじ28,29はそれぞれ、ガイドレール24に平行に、軸方向に移動不能かつ回動可能に設けられるとともに、それぞれ専用の駆動モータたるテーブル移動用サーボモータ30,31によって回転させられ、テーブル22,23をそれぞれ独立に移動させる。
【0025】
ガイドレール24の長手方向の中央に対応する位置には、後述する装着ヘッドに電子部品を供給する供給位置が設定されており、電子部品装着時には、第一および第二のテーブル22,23の移動により各フィーダ20の部品供給部が順次供給位置に位置決めされる。その際にテーブル22,23が移動する最大範囲、すなわちテーブル22,23に搭載されたフィーダ20のうち両端に位置するものがそれぞれ部品供給位置に位置決めされた状態でテーブル22,23が占める領域の和が、両テーブル22,23に共通の部品供給領域であり、部品供給時には、テーブル22,23の一方が交替で部品供給領域に移動させられ、供給中テーブルとして電子部品を供給する。その間、他方のテーブルはガイドレール24の、部品供給領域からその部品供給領域の両側のいずれかに外れた部分の上に退避させられ、供給中テーブルと干渉しないようにされる。テーブル22,23は部品供給領域の両側の領域へそれぞれ退避させられるのであり、これら両領域の各々が第一および第二テーブル22,23にそれぞれ専用の退避領域である。一対のガイドレール24は両テーブル22,23が部品供給領域と退避領域との間を移動するのに十分な長さとされているのであり、これらガイドレール24がテーブル案内装置を構成している。
【0026】
電子部品装着装置14は、図示を省略するフレームに垂直軸線まわりに回転可能に支持されたインデックステーブル32を有する。図2に示すように、インデックステーブル32には、複数個の装着ヘッド34が設けられている。これら装着ヘッド34は、インデックステーブル32の回転軸線を中心とする一円周上に等角度間隔に設けられている。インデックステーブル32が、回転駆動装置36により、装着ヘッド34の配設角度間隔に等しい角度ずつ間欠回転させられることにより、装着ヘッド34が部品吸着位置(電子部品供給装置10の部品供給位置に対応する)や部品装着位置などの複数の作業位置に順次、停止させられる。回転駆動装置36は、駆動源たるインデックス用サーボモータ38およびカム装置を含んでいる。カム装置は、図示は省略するが、バレルカム,複数のローラ等を含み、インデックス用サーボモータ38の回転がカム装置により、インデックステーブル32の間欠回転に変換される。
【0027】
複数の装着ヘッド34はそれぞれ、負圧により電子部品を吸着する吸着ノズルを備えている。装着ヘッド34は、前述のインデックステーブル32の回転に伴って、インデックステーブル32の回転軸線まわりに旋回させられるとともに、インデックステーブル32に対して昇降させられる。
【0028】
位置決め支持装置18は、図2に示すように、電子部品供給装置10とともに、ベース50上に設けられている。位置決め支持装置18は、X軸方向とそれに直交するY軸方向とに移動するXYテーブル52を備えている。XYテーブル52は、X軸方向に延びる一対のガイドレール54に摺動可能に嵌合されたXテーブル56と、そのXテーブル56上に、Xテーブル56に対してY軸方向に相対移動可能に設けられたYテーブル70とを有する。Xテーブル56は、X軸方向に延びるボールねじ58と駆動源としてのX軸サーボモータ60とによりX軸方向に移動させられる。Xテーブル56上にY軸方向に延びる一対のガイドレール72が設けられ、それらガイドレール72にYテーブル70が摺動可能に嵌合されている。Yテーブル70は、Y軸方向に延びるボールねじ74と駆動源としてのY軸サーボモータ76とによりY軸方向に移動させられる。
【0029】
電子部品供給装置10をさらに詳細に説明する。
本実施形態においては、フィーダ20により供給される電子部品はテープ化電子部品100とされている(図4参照)。テープ化電子部品100は、図示しないキャリヤテープに等間隔に形成された収容凹部に1個ずつの電子部品が収容され、カバーテープ102で覆われたものである。テープ化電子部品100は、図4に示すように、供給リール104に巻き付けられており、フィーダ本体106の後部(電子部品装着装置とは反対側の端部)に固定された電子部品保持具の一種であるリール保持具108により保持されている。リール保持具108については本発明とは直接関係がないので説明を省略する。
【0030】
フィーダ本体106は、概して細長い板状を成し、テーブル22,23上に長手方向と厚さ方向とが水平となる姿勢で立てて設置される。テープ化電子部品100はフィーダ本体106の上面に載せられると共に、カバー110が被せられ、後述する送り装置112によってX軸方向と直交し、フィーダ本体106の長手方向であるY軸方向に一定ピッチずつ送られる。フィーダ本体106の長手方向をフィーダ20の前後方向と称し、厚さ方向を左右方向あるいは幅方向と称する。前後方向は、テープ化電子部品100の送り方向でもある。
送り装置112は、テープ化電子部品100をカバー110と共に送る一方、カバー110の後退時にはテープ化電子部品100が送られず、送りのための準備が行なわれるようにされている。
【0031】
フィーダ本体106にはまた、カバーテープ巻取装置120がブラケット122によって取り付けられている。カバーテープ巻取装置120は、テープ化電子部品100が送られるときには、巻取りリール124が静止していて、カバーテープ102を巻き取らず、送り装置112において送りのための準備が行われるときに巻取りリール124が回転してカバーテープ102を巻き取るように構成されている。
【0032】
送り装置112およびカバーテープ巻取装置120は、インデックス用サーボモータ38を駆動源とする駆動装置により駆動される。インデックス用サーボモータ38の回転が、図示しないカム,カムフォロワ等により構成される運動変換機構により昇降部材の昇降運動(図示省略)に変換され、昇降部材の昇降によりブラケット122に取り付けられた入力バー126が昇降させられて、送り装置112およびカバーテープ巻取装置120が作動させられるのである。これらテープ化電子部品100の送りやカバーフィルム102の巻取りは本発明とは直接関係がないため、詳細な説明は省略する。
【0033】
上記フィーダ20を第一および第二テーブル22,23に取り付ける取付装置を説明する。両テーブル22,23の構成は共通しているので、以下、第一テーブル22について代表して説明する。フィーダ本体106の下面には、フィーダ本体106の幅に等しい幅を有する板状の取付部材150がボルトによって固定されている。フィーダ本体106はアルミニウム合金製とされて軽量化が図られているが、取付部材150は機械構造用炭素鋼鋼材S50C製とされて焼入れされている。取付部材150のフィーダ20の前後方向に隔たった箇所にはそれぞれ、第一位置決め突部152および第二位置決め突部154が突設されている。これら第一,第二位置決め突部152,154は断面形状が矩形の突条であり、取付部材150より幅が狭く、取付部材150の幅方向の中央部に突設されている。
【0034】
取付部材150の前端部上面には、上方に向かうほど後方に傾斜するフィーダ側傾斜面が形成されている。また、取付部材150の後部には、第三位置決め突部156が設けられている。第三位置決め突部156は、第一位置決め突部152と同じ幅を有する板状を成し、取付部材150から下方へ、すなわちフィーダ本体106とは反対側へ直角に延び出させられている。第三位置決め突部156の突出方向の中間部には、後面に開口し、フィーダ20の幅方向に平行な中心線を有する部分円筒面状の係合面が形成されている。また、第三位置決め突部156の突出端部には、突出端に向かうほど前方へ傾斜する案内面が形成されている。
【0035】
第一テーブル22の本体部はアルミニウム合金製とされているが、その本体部の上面の前部および後部にはそれぞれ、第一および第二のフィーダ位置決め板160,162がY軸方向に平行に延びて固定されている。これら第一および第二のフィーダ位置決め板160,162は、取付部材150と同様に、機械構造用炭素鋼鋼材S50C製とされて焼入れされている。図3に示すように、これら第一および第二のフィーダ位置決め板160,162の上面に、それぞれY軸方向に延びる第一位置決め溝163および第二位置決め溝164が形成されており、それら溝の形成ピッチはフィーダ20の取付ピッチに等しくされている。第一,第二位置決め溝163,164は、第一,第二位置決め突部152,154の幅よりごく僅かに広い幅を有すると共に、深さが第一,第二位置決め突部152,154の突出長さより大きくされている。第一および第二フィーダ位置決め板160,162の上面がフィーダ20を支持する支持面を構成している。
第一フィーダ位置決め板160の前端部近傍においてXおよびY軸方向に直交する厚さ方向(Z軸方向)に貫通する貫通穴165が形成されている。
【0036】
第一テーブル22の本体部の前面の上端部には、S50C製で焼入れされたストッパ板166が固定されている。ストッパ板166は、第一テーブル22のX軸方向の長さにほぼ等しい長さの板状を成し、それの上端部は第一フィーダ位置決め板160より上方へ突出させられている。その突出部には取付部材150の上方へ延び出す突条が設けられ、その突条の下面は、上方に向かうに従ってフィーダの後方へ向かう向きに傾斜させられ、前述の取付部材150のフィーダ側傾斜面に対応した取付台側傾斜面とされている。
【0037】
第一テーブル22の本体部の後面の前記支持面より下側の部分には、前記第一および第二フィーダ位置決め板160,162とは別の第三フィーダ位置決め板168が固定されている。この第三フィーダ位置決め板168もS50C製で焼入れされており、その上部には、複数の第三位置決め溝170がフィーダ20の取付ピッチと等しいピッチで形成されている。第三位置決め溝170は、前記第三位置決め突部156の幅より僅かに広い幅を有する。上記第一ないし第三位置決め溝163,164,170が互いに共同してフィーダを取り付けるスロット180を構成している。
【0038】
本実施形態においては、図4に示すように、上記フィーダ20に対する作業を支援する作業支援装置200が設けられている。作業支援装置200は、ベース50上の作業者がフィーダ20に対する作業を行うべき作業領域、すなわち第一および第二テーブル22,23それぞれの退避領域に固定的に設けられている。なお、図2においては、説明を容易にするために作業支援装置200が省略して示されている。以下、第一テーブル22の退避領域に設けられた作業支援装置200について代表的に説明する。
【0039】
作業支援装置200は、指示装置としての一対の投光装置202,204と、フィーダ20がスロット180に装着されているか否かを検出するフィーダ検出装置206とを含む指示・検出ユニット208が、第一テーブル22上に設けられたフィーダ20の数と等しい数(本実施形態においては30個)、フィーダ20の取付間隔と等しいピッチで設けられている。作業者によりフィーダ20の脱着作業が行なわれる際には、第一テーブル22が各指示・検出ユニット208と、それぞれ対応するフィーダ20とがX軸方向において一致する作業位置に移動させられる。
【0040】
各指示・検出ユニット208の一対の投光装置202,204はそれぞれ、投光器として、レンズ付きの発光ダイオード(以下、LEDと称する)210を備えている。発光ダイオードにより発せられた光が、レンズにより投光対象面に集中的に投光されるようになっているのである。一対の投光装置202,204のうちの一方である第一投光装置202が、下方に向かって投光する向きにフレーム(図示省略)に取り付けられている。本実施形態においては、フレームは、インデックステーブル32を支持するものと共通とされている。第一投光装置202は不透明材料からなるハウジング212を備え、そのハウジング212の天井にLED基板214が取り付けられている。LED基板214の下側面からLED210が垂下させられており、LED210が点灯されれば、第一投光装置202からハウジング212の開口を経て下方へ投光される。上記LED210および開口は、フィーダ20が作業位置に配置された状態において、入力バー126の上端面と丁度対向するようにされている。換言すれば、第一投光装置202は入力バー126のほぼ真上から、入力バー126の上面に可視光(本実施形態においては緑色光)を照射するように配設されているのである。
【0041】
これに対して、一対の投光装置の他方である第二投光装置204は、フィーダ本体106より下方に配設されている。第二投光装置204は、第一投光装置202と構成が同じであるので簡単に説明するが、ベース50上にコラム220が立設され、コラム220の上端部に、第二投光装置204が垂直方向上方に可視光を投光するように設けられている。第二投光装置204は、第一フィーダ位置決め板160に形成された貫通穴165の垂直下方に位置するように設けられており、スロット180にフィーダ20が取り付けられていない状態において、作業者が第一フィーダ位置決め板160を上方から見た場合に、貫通穴165の内周面が第二投光装置204からの可視光に照らされて明るく見えることにより、第二投光装置204が点灯していることが認識できるようにされている。
【0042】
上記コラム220には、さらに、フィーダ20が装着されているか否かを検出するフィーダ検出装置206が取り付けられている。各フィーダ検出装置206は、コラム220の上部に、複数のスロット180の各々に対応して取り付けられた光電センサ222と、それら光電センサ222によって得られた情報を後述する制御装置300に出力する通信装置224とを備えている。各光電センサ222は、Y軸方向に沿ってコラム220からフィーダ20側とは反対側に延び出しており、図3に示すように、その延び出しの方向に距離を隔てて発光体226と受光体228とを備えている。発光体226は、上方に向かって光(例えば赤外線)を発するものであり、フィーダ20が取り付けられている場合には、その光がフィーダ本体106の下側面により反射され、その反射光が受光体228により検出される。それに対して、フィーダ20が取り付けられていない場合には、発光体226からの光が反射されないので、受光体228が光を検出しない。したがって、受光体の受光状態に基づいてフィーダ20が取り付けられているか否かを検出することができる。発光体226は、LED210とは異なる波長の光を放射するようにされることが望ましい。
【0043】
コラム220には、第一テーブル22のコラム220に対する相対位置を検出する位置検出装置240が設けられている。位置検出装置240は光電センサ242を備え、第一テーブル22には、少なくとも1つのドッグ(被検出部)244が固定されて一体的に移動するようにされている。光電センサ242は、ドッグ244の移動経路を上下から挟むように配設された一対の発光体と受光体とを備え、それら発光体と受光体との間にドッグ244が存在することを検出して、第一テーブル22とコラム220(すなわち作業支援装置200)との相対位置を取得する。ドッグ244を全てのスロット180の各々に対応する位置に設ければ、第一テーブル22の移動に伴う受光体の受光状態の変化履歴から、第一テーブル22の現在位置を検出することができるのであるが、本実施形態においては、ドッグ244は1個のみ設けられており、ドッグ244が光電センサ242の発光体と受光体との間に位置するとき、第一テーブル22の基準位置、すなわち、全てのスロット180が全ての指示・検出ユニット208に対応する位置が検出されるようになっている。
【0044】
本電子部品装着システムは、図5に示す制御装置300により制御される。
制御装置300は、CPU302,ROM304,RAM306およびそれらを接続するバス308を含むコンピュータ310を主体としている。バス308には、入力インタフェース312が接続され、作業支援装置200の光電センサ222,242、入力装置としての操作盤314およびバーコードリーダ316が接続されている。バス308には、さらに、出力インタフェース318とサーボインタフェース320とが接続されている。サーボインタフェース320には各種サーボモータ24,38,60,76が接続され、出力インタフェース318には、作業支援装置200のLED210や表示装置330が接続されている。ROM304には、電子部品装着作業を制御するための制御プログラムをはじめ、図6ないし図7に示す作業支援プログラム等、各種プログラムが記憶されている。
【0045】
以上のように構成された電子部品装着システムにおけるフィーダ脱着作業について以下に説明する。脱着作業は、例えば、第一テーブル22と第二テーブル23とに、それぞれ同じ種類の電子回路の組立てに必要な1群ずつの電子部品を保持したフィーダ20が取り付けられており、第一テーブル22と第二テーブル23とが交互に部品供給領域へ移動して電子部品の供給を行う場合に、第一、第二テーブル22,23のいずれかのフィーダ20において電子部品がなくなった場合あるいは電子部品の残量が設定数以下になった場合に行われる。また、第一テーブル22と第二テーブル23とに、それぞれ種類を異にする電子回路の組立てに必要な1群ずつの電子部品を保持したフィーダ20が取り付けられており、第一テーブル22と第二テーブル23とのいずれかから供給される電子部品により組み立てられた電子回路が予定枚数に達した場合にも、フィーダ着脱作業が行われる。
【0046】
まず、フィーダ20のいずれかに保持されている電子部品がなくなるか、電子部品の残量が設定数以下になった場合について説明する。本実施形態においては、制御装置300のコンピュータ310が、装着ヘッド34が同じフィーダ20から電子部品を2度続けて受け取り得なかった場合には、そのフィーダ20において電子部品がなくなったと判定する機能を有している。また、各フィーダ20のフィーダ名を表す識別コードとそれに搭載されている電子部品の数量とが、装着作業開始時あるいはフィーダ20の交換時にコンピュータ310のRAM306に記憶されるとともに、そのフィーダ20から供給された電子部品の数量が計数されることにより、各フィーダ20における電子部品の残量がコンピュータ310により監視されている。したがって、あるフィーダ20について電子部品がなくなり、あるいは電子部品の残量が予め定められた設定数(0を含む)以下になれば、制御装置300はフィーダ20を交換すべきことを指示することができる。この指示には、今回交換すべきフィーダ20のフィーダ名(取り外されるべきフィーダ20と取り付けられるべきフィーダ20とのフィーダ名)や、それに対応する指示・検出ユニット208(以下、対象ユニット208と称する)の位置などが含まれている。以下、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0047】
ステップS2(以下単にS2と称する。他のステップについても同じ)において指示が出されれば、S3においてその指示の内容が表示装置330の表示画面に表示され、S4において現在部品供給領域に位置させられているテーブル(例えば、第一テーブル22とする)が退避領域へ退避させられ、他方のテーブルである第二テーブル23が部品供給領域へ移動させられて電子部品装着装置への部品の供給を開始する。
【0048】
退避領域へ退避させられた第一テーブル22に関しては、位置検出装置240により第一テーブル22が作業位置に到達したことが検知され、第一テーブル22の移動が停止させられる。その後、S5において、先に出された指示に従って、作業支援装置200のうち今回脱着作業を実施すべきフィーダ20に対応する対象ユニット208の第一および第二投光装置202,204が点灯されて、交換すべきフィーダ20が作業者に示される。S6においてフラグF1が1とされ、以後、S2ないしS6の実行がスキップされる。作業者は、複数のフィーダ20のうち、入力バー126の上端面にLED210の光が照射されているものを探すことによって、作業支援装置200により指示されたフィーダ20を認識し、そのフィーダ20をテーブル22から取り外すと共に、それに対応する新しいフィーダ20を取り付ける。作業者により正しいフィーダ20が取り外されれば、対象ユニット208の光電センサ222によりフィーダ20を検出しないことを示す信号が出力され、それに基づいて、S7において制御装置300が取り外し作業が正しく行なわれたと判定する。一方、作業者はフィーダ20を取り外した際に、そのスロット180の貫通穴165が明るく見えることにより、取外し作業が正しかったことを認識する。
【0049】
一方、作業者により今回取り外すべきフィーダ20と異なるフィーダ20が取り外されれば、その異なるフィーダ20に対応する指示・検出ユニット208の光電センサ222によりフィーダ20を検出しないことを示す信号が出力され、S7において、取外し作業が間違っていると判定され、S8において対象ユニット208の投光装置202,204が点滅させられて、作業者に誤りを知らせる。
【0050】
本実施形態においては、新しいフィーダ20は、システムの外部に設けられた待機場所に待機させられている。この新しいフィーダ20をテーブル22に取りつける際、作業者はそのフィーダ20に付されているバーコードをバーコードリーダ316に読ませた上で、元のスロット180に取り付ける。新しいフィーダ20を取り付けるべきスロット180は、対象ユニット208の投光装置202,204が点灯しつづけているので、たとえテーブル20上の別のスロット180が空いていたとしても、作業者は確実に元のスロット180に新しいフィーダ20を取り付けることができる。なお、新しいフィーダ20には、予めテープ化電子部品100が搭載されており、その取り付け時にテープ化電子部品のバーコードとフィーダ20のバーコードとがバーコードリーダにより読まれて、制御装置300に入力されているものとする。
【0051】
すなわち、各フィーダ20が待機場所に待機させられる前に、各フィーダ20に供給リール104が搭載されるのであるが、その際、フィーダ20に付されたバーコードと供給リール104に付されたバーコードとがバーコードリーダ316または別のバーコードリーダにより読み取られ、そのデータが制御装置300に供給されるようになっているのである。したがって、制御装置300には取り付けられるべきフィーダ20のフィーダ名が判っており、上記のように、取り付けられようとしているフィーダ20が予定通りのものであるか否かを判断することができる。
【0052】
制御装置300が、S9において、バーコードリーダ316により読み取られたバーコードと予め入力されているバーコードとを比較することにより、取り付けられようとしているフィーダが予定のものであると判定し、かつ、S11において、対象ユニット208の光電センサ222からの信号に基づいて、新しいフィーダ20が正しい位置に装着されたと判定したならば、S12において第一および第二投光装置202,204を消灯させ、フィーダ20の交換作業が正しく行われたことを作業者に知らせる。以上で1回の脱着作業が終了する。
【0053】
それに対して、バーコードリーダ316により読み取られたバーコードが予定されたものではない場合にはS9の判定がNOとなり、S13において、対象ユニット208の投光装置202,204を消灯させて、取り付けられようとしているフィーダ20が間違ったものであることを作業者に知らせる。そこで、作業者が別のフィーダ20と交換し、再びバーコードリーダ316によるバーコードの読取りを行い、S10において対象ユニット208の投光装置202,204が点灯されたことを確認することによって、正しいフィーダ20を選定することができる。また、新しいフィーダ20が正しい位置に装着されなければ、その異なるフィーダ20に対応する指示・検出ユニット208の光電センサ222によりフィーダ20を検出することを示す信号が出力され、S11において、装着作業が間違っていると判定され、S8において対象ユニット208の投光装置202,204が点滅させられて、作業者に誤りを知らせる。作業者が、現に投光装置204により貫通穴165が明るく照らされているスロット180にフィーダ20を装着し直せば、投光装置202,204が消灯されて、1回の脱着作業が終了する。この状態で、第一テーブル22は、現在電子部品を供給している第二テーブル23と交替すべき旨の指示が出されるまで、退避領域において待機させられる。
【0054】
上記交換作業によりテーブル22から取り外されたフィーダ20については、空の供給リール104が新しい供給リール104と交換されるとともに、巻取りリール124に巻き取られたカバーテープ102が巻取りリール124から取り除かれ、その巻取りリール124に新しい供給リール104のカバーテープ102が巻き付けられて、待機場所で待機させられる。
【0055】
なお、本実施形態においては、同時に2つ以上のフィーダ20の脱着作業が行われることは予定されていないが、それが可能であるようにすることもできる。同時に2つ以上のフィーダ20の脱着を行うことが必要になった場合には、それら2つ以上のフィーダ20の各々に対応する対象ユニット208の投光装置202,204が順次点灯され、作業者がその指示に従って順次新しいフィーダ20と交換することができるようにするのである。その場合には、指示された全てのフィーダ20の脱着(交換)作業が終了すれば、全ての投光装置202,204が消灯されるようにすることが望ましい。ただし、これは不可欠ではなく、同時に2つ以上のフィーダ20について脱着作業を行うべき旨の指示が出された場合に、それら2つ以上のフィーダ20の全てに対応する指示・検出ユニット208の投光装置202,204が一斉に点灯され、作業者が順序を任意に決定して操作盤314から次にフィーダ20を装着しようとするスロット180の番号を入力し、その後、バーコードリーダ316によるバーコードの読取りを行うようにすることも可能である。
【0056】
次に、組み立てられた電子回路の枚数が予定枚数に達し、別の電子回路を組み立てるための段取替えが必要になった場合のフィーダ着脱作業について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
それまで組み立てられていた電子回路の枚数が予定枚数に達し、第一、第二テーブル22,23のいずれかにおいて段取替えが必要になったことを制御装置300が検出し、S102においてその旨の指示を出せば、S103において、表示装置330の表示画面に表示するなどにより作業者に段取替えが必要になったことを知らせるとともに、S104において、それまで部品供給領域にあったテーブル(第一テーブル22であると仮定する)が退避領域に退避させられる一方、それまで退避領域にあったテーブル(ここでは第二テーブル23)が部品供給領域へ移動させられる。
【0057】
段取替作業時には、指示・検出ユニット208により、第一テーブル22上の複数のフィーダのうち交換(脱着)が必要なものが指示される。段取替え時には一旦全てのフィーダ20が取り外されるようにしてもよいが、本実施形態においては、段取替作業に要する時間をできる限り短縮するために、交換する必要のないフィーダ20の脱着作業が省略されるようになっているのである。制御装置300には、次に組み立てられるべき電子回路の制御プログラムがホストコンピュータから送られてきており、その制御プログラムには第一テーブル22上の各スロット180の位置から供給されるべき電子部品の名称を表すパーツリストが含まれている。制御装置300はこの新しい電子回路用のパーツリストと、現に第一テーブル22上に取り付けられているフィーダ20に対応するパーツリストとを比較し、交換の必要があるフィーダ20と交換の必要がないフィーダ20とを判別し、交換の必要があるフィーダ20についてのみ着脱作業を指示するのである。
【0058】
段取替作業時にも、脱着作業の必要な複数のフィーダ20のうちの1個ずつに対応する指示・検出ユニット208の投光装置202,204が順次点灯されるようにすることも可能であるが、本実施形態においては、S105においてフィーダ20の全てに対応する指示・検出ユニット208の投光装置202,204が一斉に点灯され、脱着作業を行うべきフィーダ20の順序を作業者が任意に決定し得るようにされている。S105においてはまた、F2が1とされ、以後S101ないしS105の実行がスキップされる。S106において、作業者が操作盤314から入力した、次に脱着作業を行おうとするスロット180の番号を取得し、そのスロット180のフィーダ20が取り外されれば、S107において、フィーダ検出装置206の信号に基づいて、制御装置300が正しいフィーダ20が取り外されたと判定する。この場合には、指示・検出ユニット208の投光装置202,204が点灯し続けさせられるため、作業者は自分が行った取り外し作業が正しいものであったことを確認することができる。それに対して、番号の異なるスロット180からフィーダ20が取り外されれば、S107における判定がNOとなり、S108に進んで、その誤ってフィーダ20が取り外されたスロット180に対応する指示・検出ユニット208の投光装置202,204が点滅させられる。そのことにより、作業者が誤ったフィーダ20を取り外したことに気付き、正しいフィーダ20を取り外せば、S107の判定がYESとなり、S109に進む。
【0059】
作業者はフィーダ20を取り外した後、そのフィーダ20と交換すべきフィーダ20のバーコードをバーコードリーダ316に読み取らせる。この読み取られたバーコードが取得され、S109において、制御装置300は、バーコードリーダ316に読み取られたバーコードが予定のものであるか否かを判定する。バーコードが予定のものであれば、対応する投光装置202,204が点灯し続けられ、それにより作業者は取り付けようとしているフィーダ20が正しいものであることを認識することができる。そして、作業者がその正しいフィーダ20を正しいスロット180に取りつければ、制御装置300はフィーダ検出装置206の信号に基づいて、S110においてその事実を検出し、S111に進んでそのスロット180に対応する指示・検出ユニット208の投光装置202,204を消灯させる。したがって、作業者は自分の行った着脱作業が正しいものであったことを確認することができる。これに対して、バーコードとスロット180との少なくとも一方が予定のものと異なるものであれば、制御装置300はS108に進んでそのフィーダが取り付けられたスロット180に対応する指示・検出ユニット208の投光装置202,204を点滅させる。したがって、作業者は自分が誤った位置にフィーダ20を取り付けたことを認識することができる。
【0060】
今回脱着されたフィーダ20の他に脱着すべきフィーダ20が残っているならば、S112の判定がNOとなり、本プログラムの1回の実行が終了する。これに対して、全てのフィーダ20について脱着作業が終了すれば、S112の判定がYESとなり、S113に進んで今回の作業の終了を示す信号が出力されると共に、フラグ等が初期値に戻される。この状態で、第一テーブル22は、現在電子部品を供給している第二テーブル23と交替すべき旨の指示が出されるまで、退避領域において待機させられる。
【0061】
なお、本実施形態において、上記のように、交換すべきフィーダ20が1個ずつ取り外され、取り付けられるようにすることは不可欠ではなく、まず、取り外すべきフィーダ20が全て取り外され、その後、スロット番号の入力およびバーコードの読取りを行いつつ新しいフィーダ20が1個ずつ取り付けられる場合に、その取り付け作業が支援されるようにすることも可能である。
【0062】
例えば、図8にフローチャートで示すように、まず、前述のS101ないしS105と同様のステップが実行され、その後S156ないしS160において今回交換すべき全てのフィーダ20が正しく取り外されることが監視される。具体的には、今回取り外されたフィーダ20が交換すべきフィーダ20のうちのいずれかであれば、S157の判定がYESとなり、S158において今回フィーダ20が取り外されたスロット180に対応する対象ユニット208の投光装置202,204が消灯させられる。これに対して、取り外されたフィーダ20が間違っていて取り外す必要がないものであれば、S157の判定がNOとなり、S166に進んで今回間違ってフィーダ20が取り外されたスロット180に対応する指示・検出ユニット280の投光装置202,204が点滅させられる。交換すべき全てのフィーダ20が取り外されれば、全ての対象ユニット208について消灯させられた状態となるので、S159の判定がYESとなり、S160においてフラグF3が1とされ、以後S157ないしS160の実行がスキップされる。
【0063】
次に、S161において作業者により入力されたスロット番号が認識され、S162においてそのスロット180に対応する対象ユニット280の投光装置202,204が点灯させられる。作業者がそのスロット180に装着すべきフィーダ20のバーコードを読み取らせ、S163およびS164において、そのバーコードが先に入力されたスロット番号に対応し、かつ、そのフィーダ20が正しい位置に装着されたと判定されれば、S165に進んで、そのスロット180に対応する対象ユニット280の投光装置202,204が消灯させられる。これに対して、バーコードと装着位置との少なくとも一方が異なっている場合は、S166に進んで今回誤ってフィーダ20が装着されたスロット180に対応する指示・検出ユニット280の投光装置202,204が点滅させられる。
【0064】
次にS167に進んで、全てのスロット180についてフィーダ20が装着されたか否かが判定され、装着すべきフィーダ20が残っている場合には、S167の判定がNOとなり、本プログラムの1回の実行が終了する。これに対して、全てのフィーダ20が装着されれば、S168に進んで今回の作業が終了したことを示す終了信号が出力されると共に、フラグ等が初期値とされる。以上で、1回の段取換え作業が終了する。この状態で、第一テーブル22は、現在電子部品を供給している第二テーブル23と交替すべき旨の指示が出されるまで、退避領域において待機させられる。
【0065】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、第一投光装置202が「フィーダ指示手段」を構成し、第二投光装置204が「位置指示手段」を構成している。さらに、制御装置のうち、S11およびS12を実行する部分とS108,S110およびS111を実行する部分とS164ないしS166を実行する部分とがそれぞれ、「装着適否表示装置」を構成し、S7およびS8を実行する部分とS107およびS108を実行する部分とS157,S158およびS166を実行する部分とがそれぞれ、「取外し適否表示装置」を構成している。
【0066】
上記実施形態においては、電子部品がなくなるか、残量が設定数以下になったフィーダ20が新しいフィーダ20と交換されるようになっているが、いずれか一方のみが交換されるようにしてもよい。また、それら直ちにあるいは早急に交換する必要のあるフィーダが生じて、そのフィーダ20が交換される際に、未だそのような状態にはないが近い将来にそのような状態になることが予想されるフィーダ20があれば、そのフィーダ20も一緒に交換されるようにすることも可能である。例えば、電子部品の残量が第一設定数としての上記設定数より多い第二設定数以下になっているフィーダ20があれば、そのフィーダ20も交換されるようにするのである。第一設定数は、テープ化電子部品100に電子部品が残っていてもその数は僅かであるため、そのテープ化電子部品100は廃棄されるのが原則である。しかし、第二設定数は比較的大きい値に設定されるため、交換されたテープ化電子部品100は廃棄されず、後に使用されるようにすることが望ましい。ロット数の小さい電子回路の組立て用として利用されたり、別のテープ化電子部品100と接続して長いテープ化電子部品として利用されたりするようにするのである。この態様によれば、フィーダ20の脱着作業をある程度まとめて実施することができるので、テーブル22が部品供給領域と退避領域との間を移動させられる回数を低減させることができ、作業能率の向上を図ることができる。
【0067】
さらに、前記実施形態においては、第一および第二投光装置202,204のLED210が放射する可視光がそれぞれ、共通の色彩のものとされていたが、第一投光装置202と第二投光装置204とで異なる色彩のものとしてもよいし、第一および第二投光装置202,204のそれぞれに、異なる色彩の2つのLEDを設けてもよい。後者の場合には、例えば、フィーダ20を指示する場合と作業の誤りを報知する場合とで異なる色彩のLEDを点灯させるようにすることができる。
【0068】
図9に本発明の別の実施形態である電子部品装着システムを示す。この電子部品装着システムは、特願平11−95256号に記載されているものとほぼ同じであるので簡単に説明する。この電子部品装着システムは、ベース400を備える。ベース400上には、図に示すように、プリント配線板16をX軸方向(図9において左右方向)に搬送する配線板搬送装置である配線板コンベア402が設けられている。プリント配線板16は配線板コンベア402により搬送され、配線板支持装置404により予め定められた位置に水平な姿勢で位置決めされ、支持される。
【0069】
ベース400の水平面内においてX軸方向と直交するY軸方向の両側にはそれぞれ、電子部品供給装置の一種であるフィーダ型電子部品供給装置406,408(以下、電子部品供給装置406,408と略称する)が固定的に設けられている。それら電子部品供給装置406,408においては、多数の電子部品供給フィーダ410(以下、フィーダ410と略称する)が、各々の部品供給部が一直線、本実施形態においてはX軸方向に平行な一直線に沿って並ぶ状態で設置される。
【0070】
本実施形態においては、2つの電子部品供給装置406,408について互いに同じ種類の電子部品を供給するようにされている。換言すれば、電子部品供給装置406,408は、一種類のプリント回路板を組み立てるために必要な電子部品を、いずれか一方から集中的に供給可能とされているのである。このことにより、一方の電子部品供給装置が電子部品が供給できない状態となっても、他方の電子部品供給装置により遅滞なく電子部品を供給することができる。
【0071】
電子部品供給装置406,408により供給される電子部品は、ベース400上に設けられた電子部品装着システム34によってプリント配線板16に装着され、プリント回路板が製造される。ベース400上の配線板コンベア402のY軸方向における両側にはそれぞれ、X軸方向に延びるガイドレール(図示省略)が設けられ、X軸スライド412が移動可能に嵌合されている。X軸スライド412は、図9に示すように、一方の電子部品供給装置406から配線板コンベア402を越えて他方の電子部品供給装置408にわたる長さを有し、2個のナット(図示省略)がそれぞれボールねじ414に螺合され、それらボールねじ414がそれぞれX軸サーボモータ416によって同期して回転させられることにより、水平なX軸方向に移動させられる。ナット,ボールねじ414およびX軸サーボモータ416がX軸駆動装置420を構成し、ガイドレール,ガイドブロックがX軸スライド412の移動を案内する案内装置を構成している。
【0072】
X軸スライド412上には、Y軸スライド430が、水平面内においてX軸方向と直交し、水平面に平行なY軸方向に移動可能に設けられている。X軸スライド412の垂直な側面432には、図示を省略するY軸方向に延びるボールねじが取り付けられるとともに、Y軸スライド430がナットにおいて螺合されており、ボールねじがY軸サーボモータ434によりギヤ436,438を介して回転させられることにより、Y軸スライド430は一対ずつのガイドブロック440,ガイドレール442に案内されてY軸方向に移動させられる。ボールねじ,ナットおよびY軸サーボモータ434がY軸駆動装置を構成し、ガイドブロック440,ガイドレール442がY軸スライド430の移動を案内する案内装置を構成している。
【0073】
Y軸スライド430は、製造の都合上、複数の部材に分割されているが、それら複数の部材が互いに組み付けられた状態では一体のY軸スライド430として機能する。本実施形態においては、水平面がプリント配線板16に平行な移動平面であり、Y軸スライド430は、X軸スライド412上において水平面に平行でX軸と直交するY軸方向に移動させられるとともに、配線板支持装置404によって水平に支持されたプリント配線板16に対して、水平面内の任意の位置へ移動させられる。
【0074】
Y軸スライド430には、装着ヘッド450,プリント配線板16を撮像する撮像装置としてのCCDカメラ452,電子部品を撮像する撮像装置としてのCCDカメラ454が設けられている。CCDカメラ454は、Y軸スライド430のX軸方向へ突出した突出端部であって、Y軸方向における位置が装着ヘッド450と一致する位置に下向きに設けられている。装着ヘッド450は、吸着ノズルを備えている。吸着ノズルは、Y軸スライド430が移動させられることにより、水平面内の任意の位置へ移動させられる。
【0075】
前記2本のボールねじ414の各々の上方に反射装置456がそれぞれ設けられている。これら反射装置456の各々はX軸スライド412に固定されており、Y軸スライド430がX軸スライド412に沿ってY軸方向に移動する際、上記装着ヘッド450およびCCDカメラ454が必ず反射装置456の上方を通過するようにされている。そして、反射装置456はXY座標面に対してそれぞれ逆向きに45度傾いてV字状を成す2つの反射面を備え、装着ヘッド450に保持された電子部品をCCDカメラ454が撮像できるようにされている。
【0076】
各フィーダの構成は本発明とは直接関係がないので簡単に説明する。なお、前記実施形態におけるフィーダ410の構成とも部分的に一致しているので一致している部分については共通する符号を用いて説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0077】
図10に示すように、フィーダ410は、フィーダ本体460を備え、送り装置112によりテープ化電子部品100からカバーテープ102を剥がしつつ、1ピッチずつ送るようにされている。本フィーダ410の送り装置112の駆動源は、図示は省略するが、各フィーダ410に対応する位置にベース400上に固定的に設けられている。本実施形態においては、各フィーダ410のカバーテープ収容手段として一対の送りローラ464,466を備える収容箱468が取り付けられている。収容箱468の開口470に一対の送りローラ464,466が取り付けられ、それに挟みこまれたカバーテープ102が送りローラ464,466の回転に伴って収容箱468内に送りこまれる。
【0078】
収容箱468は透明なプラスチック材料からなり、収容箱468内のカバーテープ102の量を目視により確認することが可能とされている。収容箱468の前後方向に隔てられて対向させられた一対の側壁472,473には、収容量センサ474が設けられている。収容量センサ474は側壁472,473の上端部近傍にそれぞれ取り付けられた発光体476と受光体478とを含む光電センサであり、収容箱468内のカバーテープ102の量を検出するものである。発光体476から収容箱468内に向かって投光された光が、それの正面に設けられた受光体478により受光されるのである。収容箱468に収容されたカバーテープの量が上限値より少ない場合には、発光体476と受光体478とを結ぶ直線上にカバーテープ102が存在しないので、光が受光体478に到達するのであるが、カバーテープ102の収容量が上限値に近づくと、カバーテープ102が発光体476と受光体478との間に存在することとなり、それにより受光体478に到達する光が減少する。収容量センサ474は、受光体に到達した光の光量が規定値を上回っているか否かに基づいて、カバーテープ102の収容量が上限値に達したか否かを判断するようにされている。
【0079】
収容箱468は上方に向かって開口させられており、その開口に蓋体480が開閉可能に取り付けられている。蓋体480は、収容箱468内に蓄積されたカバーテープ102を掻き出す際に開状態とさせられ、それ以外の場合に閉状態とされる。
【0080】
さらに、本電子部品装着システムにおいては、図11に示すように、リール保持具108に供給リール104の脱着を検出するリール脱着センサ500が設けられている。なお、図にはフィーダ410のうちリール保持具108のみ拡大して示されている。リール脱着センサ500は、リール保持具108内において、供給リール104を挟んで前後方向に隔てられた位置に互いに対向するように取り付けられた発光体502と受光体504とを含む光電センサであり、リール保持具108内における供給リール104の存在を検出するものである。発光体502からリール保持具108内に向かって投光された光がそれの正面に設けられた受光体504により受光されるのである。供給リール104に巻き付けられたテープ化電子部品100の量が十分である場合には、発光体502と受光体504との間にテープ化電子部品100が存在するので、光が遮られて受光体504に到達しない。これに対してテープ化電子部品100の残量が少なくなった場合および供給リール104が取り外された場合には発光体502と受光体504とを結ぶ線上にテープ化電子部品100が存在しないので、光が受光体504に到達するのである。リール脱着センサ500は、供給リール104に巻きつけられたテープ化電子部品100の残量が十分であれば供給リール104の存在を検出するが、テープ化電子部品100の残量が一定量を下回ってからその供給リール104が取り外されている間は供給リール104を検出せず、新しい供給リール104が取り付けられれば再び供給リール104の存在を検出するということを繰り返すので、一旦供給リール104の存在が検出されないことを示す信号が出力され、再び供給リール104が検出されることを示す信号が出力されれば、制御装置300が一回のリールの脱着作業が行なわれたと判断するようにされている。
【0081】
さらに、本電子部品装着システムには、図示は省略するが、作業者による作業を支援する作業支援装置200が各電器部品供給装置に対応する位置に固定的に設けられている。この作業支援装置200は、前述の実施形態と構成が本質的に同じであるので図示および説明を省略する。本実施形態においては、装着ヘッド450と、フィーダ410の送り装置112の駆動源と、作業支援装置200とが互いに干渉しないように配設されている。
【0082】
以上の構成の電子部品装着システムにおけるフィーダ410に対するいくつかの作業について説明する。
まず、フィーダ410の脱着を伴わない中間作業について説明する。中間作業とは、例えば、収容箱468内のカバーテープ102を掻き出す掻き出し作業や、テープ化電子部品100のスプライシング作業等である。スプライシング作業は、残り少なくなったテープ化電子部品100の末端に新しいテープ化電子部品100の先端を接続して、前後2本のテープ化電子部品100をあたかも1本のテープ化電子部品100であるかのように連続して使用する技術であるが、特開平11−40984号公報に記載されているものとほぼ同じであるので図示および詳細な説明を省略する。
【0083】
カバーテープ102を掻き出す掻き出し作業は以下のようにして行われる。本実施形態においては、前述のように、収容箱470にカバーテープ102の収容量を検出する収容量センサ474が設けられており、カバーテープ102の収容量が予め定められた上限値に達すれば、そのことが認識可能とされている。以下、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0084】
収容量センサ474により、カバーテープ102の収容量が上限値に達したことを示す信号が出力されればS202における判定がYESとなり、制御装置300によりそのフィーダ410が作業者に示される。S203において作業支援装置200のうち収容量が上限値に達した収容箱470を有するフィーダ410に対応する指示・検出ユニット208の投光装置202が点灯されて、フィーダ410の一部(例えば収容箱470の蓋体480)に可視光が照射されるとともに、フラグF4が1とされ、以後1つのフィーダ20について掻き出し作業が終了するまでS201ないしS203の実行がスキップされる。作業者は、投光装置202の点灯に基づいて、対象物である収容箱470の蓋を開放してカバーテープ102を掻き出し、適当な長さだけ収容箱470内に残るようにしてカバーテープ102を切断する。なお、投光装置202の点灯・消灯に同期して下側の投光装置204を点灯・消灯させても良いが、フィーダ410がフィーダ支持装置に取り付けられた状態では下方の投光装置204による光は目視できないので、本実施形態においては中間作業中には投光装置204を点灯させない。
【0085】
カバーテープ102が収容箱470から掻き出されれば、収容量センサ474において発光体476により投光された光を受光体478により設定時間以上連続して受信することができる状態となるので、カバーテープ102の収容量が上限値に到達していないとしてS204における判定がYESとなる。それに応じて、S205において投光装置202が消灯され、中間作業が正しく行なわれたことが作業者に知らされる。
【0086】
なお、収容箱470のカバーテープ102の収容量の上限値を比較的小さい値に設定することもできる。そのようにした場合には、制御装置300によって収容量が上限値に達したことが検出されてから、収容箱470内にカバーテープ102を収容することが不可能な状態となるまでの時間が長いため、1個のフィーダ410において収容箱470の収容量が上限値に達したからといって直ちに掻き出し作業が行なわれなければならないわけではなく、さらに別の要件が満たされた場合に掻き出し作業が行なわれるようにすることができる。例えば、1個のフィーダ410において収容量が上限値に達してから設定時間が経過したこと、または収容量が上限値に達したフィーダ410の個数が設定数以上になったこと、あるいはそれら両方の条件のいずれかが満たされたことなどを上記別の要件とすることができるのである。
【0087】
次に、スプライシング作業について図13に示すフローチャートに基づいて説明する。現に電子部品を供給している電子部品供給装置(ここでは電子部品供給装置406とする)に含まれるフィーダ410について電子部品がなくなるか、電子部品の残量が設定数以下となれば、前記実施形態におけると同様にしてS302の判定がYESとなり、S303において、そのフィーダ410についてスプライシング作業を実行すべきことが指示される。カバーテープ102を掻き出す掻き出し作業が必要になった場合と同様に、S304において作業支援装置200のうちスプライシング作業が必要になったフィーダ410に対応する指示・検出ユニット208の投光装置202が点灯されて、フィーダ410の一部に可視光が照射されるとともに、装着ヘッド450が他方の電子部品供給装置408から電子部品を受け取る状態に移行させられる。本実施形態においては、前述のように、電子部品供給装置406,408のいずれか一方から電子部品が供給されてプリント配線板16に電子部品が装着される。そのため、一方の電子部品供給装置406についてスプライシング作業が指示されれば、まず、装着ヘッド450が他方の電子部品供給装置408から電子部品を受け取る状態に移行させられるのである。その結果、今回スプライシング作業されるべきフィーダ410は休止状態となるので、作業者は安心してスプライシング作業を行うことができる。
【0088】
本実施形態においては、上記のように、カバーテープ102の掻き出し作業が必要になった場合とスプライシング作業が必要になった場合とで、同じ指示・検出ユニット208の投光装置202が点灯される。作業者にそのフィーダ410に何らかの中間作業が必要になったことが知らされるのであり、作業者はそれに応じて、そのフィーダ410の収容箱470と供給リール104とを観察し、カバーテープ102の掻き出し作業が必要になったのか、スプライシング作業が必要になったのかを判断し、いずれかの作業を実施する。通常は、いずれの作業が必要になったかが一目瞭然であるが、稀にいずれの作業が必要になって投光装置202が点灯されたのかが明瞭でない場合がある。しかし、その場合でも、作業者が正しいと考える中間作業を行って見ればよい。その結果、投光装置202が消灯されれば、自分の行った中間作業が正しかったことを確認することができる。ただし、カバーテープ102の掻き出し作業が必要になった場合とスプライシング作業が必要になった場合というように、複数の中間作業について投光装置202が異なる色の光を投光し、あるいは異なる態様で投光するようにすることも可能であり、そのようにすれば、複数の中間作業のうちの何が必要になったかを作業者に明瞭に指示することができる。
【0089】
前記投光装置202の点灯に応じてスプライシング作業が行なわれれば、フィーダ410のリール脱着センサ500が一旦供給リール104を検出しないことを示す信号を出力し、その後、再び供給リール104を検出していることを示す信号を出力する。このことによりS305の判定がYESとなり、S306に進んで投光装置202が消灯され、作業者に中間作業が正しく行なわれたことが知らされる。
【0090】
なお、リール脱着センサ500が設けられず、作業者によりスプライシング作業が行なわれたことを示す信号が入力され、制御装置300に一回の中間作業が終了したことを認識させるようにしても良い。
【0091】
また、スプライシングが行われる際には、それまで電子部品を供給していたテープ化電子部品が廃棄されるわけではないので、電子部品の残量の上記設定数は比較的大きい値に設定することができる。そして、そのようにした場合には、制御装置300によって残量が設定数以下になったことが検出されてから、電子部品がなくなるまでの時間が長いため、1個のフィーダ410において電子部品の残量が設定数以下になったからといって直ちにスプライシング作業を行わなければならないわけではなく、さらに別の要件が満たされた場合にスプライシング作業が行われるようにすることができる。例えば、1個のフィーダ410において電子部品の残量が設定数以下になってから設定時間が経過したこと、または残量が設定数以下になったフィーダ410の個数が設定数以上になったこと、あるいはそれら両方の条件のいずれかが満たされたこと等を上記別の要件とすることができるのである。また、いずれかのフィーダ410において電子部品がなくなったことと、電子部品の残量が比較的大きい設定数以下になったこととの両方が検出されるようにし、前者が検出されたときに電子部品を供給する電子部品供給装置406,408の交替を行わせ、その際、電子部品がなくなったフィーダ410のみならず、残量が設定数以下になっているフィーダ410についてもスプライシング作業が行われるようにすることも可能である。
【0092】
次にフィーダの脱着作業について説明する。作業支援装置により脱着作業を支援する際に、前記実施形態におけるように各指示・検出ユニット208において一対の投光装置202が同時に点灯・消灯されてもよいが、本実施形態においてはそれらは別々に点灯・消灯される。この態様は、前記電子部品装着システムにも適用することができる。以下、図14に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0093】
S402においてフィーダ410を交換すべき指示が制御装置300により出されれば、S403において、装着ヘッド450が、交換すべきフィーダ410を有するテーブルから反対側のテーブルへ向かって移動させられる。次にS404において対象指示・検出ユニット208の第一投光装置202が点灯されて、フィーダ410の一部に可視光が照射され、フィーダ410の一部の上面が明るく見える状態とされる。それと共にフラグF6が1とされ、以後、S401ないしS404の実行がスキップされる。作業者により、正しいフィーダ410が取り外されれば、対象指示・検出ユニット208により、フィーダ410を検出しない旨を示す信号が出力されるので、S406の判定がYESとなる。S407に進んで第一投光装置202が消灯されると共に、第二投光装置204が点灯されて、対応するスロット180が明るく見えることにより、作業者は取外し作業が正しく行なわれたことを認識する。それと共にフラグF7が1とされ、以後、S405ないSS407の実行がスキップされる。一方、取り外されたフィーダ410が間違っている場合には、異なる指示・検出ユニット208からフィーダ410を検出しない旨を示す信号が出力されるので、S406の判定がNOとなり、S408に進んでその誤ってフィーダ410が取り外されたスロット180に対応する投光装置202,204が点滅させられて、作業者に誤りが知らされる。
【0094】
新しいフィーダ410が取り付けられる際には、第二投光装置204が点灯されているので、作業者は明るく見えるスロット180にフィーダ410を取り付ければ良い。フィーダのバーコードが正しく、かつ、スロット180にフィーダ410が正しく装着されれば、フィーダ検出装置206によりフィーダ410が検出され、その検出信号に基づいてS409およびS410の判定がYESとなり、S411において第二投光装置204が消灯される。それにより、作業者はフィーダ410の取り付け作業が正しかったことを確認することができ、1回の脱着作業が終了する。これに対して、フィーダ410の種類が間違っているか、間違ったスロット180にフィーダ410が取り付けられれば、S409およびS410の少なくとも一方の判定がNOとなり、S408に進んで今回誤ってフィーダ20が装着されたスロット180に対応する指示・検出ユニット280の投光装置202、204が点滅させられる。作業者は、正しいスロット180に対応する第二投光装置204が点灯していることにより、容易にフィーダ410を取り外して正しい位置に装着しなおすことができる。
【0095】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、収容量センサ474およびリール脱着センサ500がそれぞれ「中間作業検出装置」を構成し、制御装置300のS204およびS205を実行する部分と、S305およびS306を実行する部分とがそれぞれ、「中間作業適否表示装置」を構成している。また、制御装置300のうちS408およびS410を実行する部分が「装着適否表示装置」を構成し、S406ないしS408を実行する部分が「取外し適否表示装置」を構成している。
【0096】
本電子部品装着システムにおいては、電子部品供給装置406,408が固定的に設けられており、フィーダ410に対する作業を実行する作業位置と電子部品を供給する部品供給位置とが共通であるので、上記中間作業は、部品供給、すなわちプリント配線板に電子部品を装着する部品装着と並行して実施することができる。従って、上記実施形態においては、中間作業の少なくとも一部のもの、例えば、カバーテープ102の掻き出し作業が実行される際、装着ヘッド450が現に部品を供給している側の部品供給装置から他方へ移動するようにはされていないが、カバーテープ102の掻き出し作業が実行される際、その作業が実行されるべきフィーダ410を有する部品供給装置ではなく他方の部品供給装置から電子部品が供給されるように装着ヘッド450を移動させても良い。
【0097】
上記実施形態においては、単に中間作業すべきフィーダ410に対応する指示・検出ユニット208の投光装置202が点灯されるのみであったが、それと共に、モニタ等に掻き出し作業やスプライシング作業等中間作業の種類を指示する表示が出力されてもよい。複数種類の中間作業のうちいずれを実行すべきかの指示が作業者に認識可能な態様で行われれば、より一層作業者による作業を容易にかつ確実に行うことが可能となる。また、脱着作業を行うべきフィーダ410の番号がモニタに表示されるようにしてもよい。
【0098】
なお、本実施形態においては、2つの電子部品供給装置406,408が設けられていたが、電子部品供給装置はいずれか一方だけ設けられても良い。その場合には、上記中間作業は電子部品装着作業と並行して実行することが可能であるが、フィーダの脱着作業は電子部品装着作業の実行を停止して行なわれることが望ましい。
【0099】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である対フィーダ作業支援装置を備える電子部品装着システムを概念的に示す図である。
【図2】上記電子部品装着システムを示す平面図である。
【図3】上記対フィーダ作業支援装置を部分的に示す平面図である。
【図4】上記対フィーダ作業支援装置とフィーダとを示す側面図である。
【図5】上記電子部品装着システムにおける制御装置を示すブロック図である。
【図6】上記制御装置のコンピュータに記憶されたフィーダ脱着作業支援プログラムを示すフローチャートである。
【図7】上記制御装置のコンピュータに記憶されたフィーダ段取換え作業支援プログラムを示すフローチャートである。
【図8】図7に示すものとは別のフィーダ段取換え作業支援プログラムを示すフローチャートである。
【図9】本発明の別の実施形態である電子部品装着システムを示す平面図である。
【図10】上記電子部品装着システムにおけるフィーダの要部を示す側面図である。
【図11】上記電子部品装着システムにおけるフィーダの別の要部を示す側面図である。
【図12】上記制御装置のコンピュータに記憶された掻き出し作業支援プログラムを示すフローチャートである。
【図13】上記制御装置のコンピュータに記憶されたスプライシング作業支援プログラムを示すフローチャートである。
【図14】上記制御装置のコンピュータに記憶されたフィーダ脱着作業支援プログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
20:フィーダ 126:入力バー 164:貫通穴 180:スロット 202:第一投光装置 204:第二投光装置 206:フィーダ検出装置 208:指示・検出ユニット 210:発光ダイオード 222:光電センサ 224:通信装置 226:発光体 228:受光体 240:位置検出センサ 474:収容量センサ
Claims (8)
- 1種類ずつの電気部品をそれぞれ複数個収容してそれら電気部品を1個ずつ順次供給する複数のフィーダと、それら複数のフィーダが装着されるべき複数のフィーダ装着位置を備えたフィーダ支持台とを含む電気部品供給装置において、複数のフィーダをフィーダ支持台の複数のフィーダ装着位置のいずれかに装着する作業と、フィーダ支持台からフィーダを取り外す作業と、フィーダ支持台上のフィーダに対して装着と取外しとの間に行うべき中間作業との少なくとも1つから成る対フィーダ作業を支援する対フィーダ作業支援装置であって、
前記フィーダ支持台における前記対フィーダ作業を行うべき位置である対フィーダ作業位置を指し示す対フィーダ作業位置指示手段を含み、その対フィーダ作業位置指示手段が、前記フィーダ支持台上において前記フィーダの脱着を行うべき位置が2つ以上ある場合に、それら2つ以上の位置の各々を順次指示する手段を含む対フィーダ作業支援装置。 - さらに、
前記対フィーダ作業位置指示手段により指し示された前記フィーダ装着位置のフィーダが取り外された後に装着されるフィーダの識別コードを読み取る識別コード読取手段と、
その識別コード読取手段により読み取られた識別コードと予め記憶手段に記憶されている識別コードとに基づいて、装着されようとしているフィーダが正しいものであるか否かを判定する判定手段と、
その判定手段の判定結果に応じて、フィーダが正しいものである場合と正しくないものである場合とで、前記対フィーダ作業位置指示手段に互いに異なる状態の指示を行わせる手段と
を含む請求項1に記載の対フィーダ作業支援装置。 - 前記対フィーダ作業位置指示手段が、前記フィーダ支持台上の次にフィーダを装着すべき位置を指し示す位置指示手段と、前記中間作業を行うべきフィーダを指し示すフィーダ指示手段とを含む請求項1または2に記載の対フィーダ作業支援装置。
- 前記フィーダが、キャリヤテープに等間隔に形成された収容凹部に1個ずつの電気部品が収容され、カバーテープで覆われて成るテープ化電気部品をそのテープ化電気部品の長手方向に送ることによって電気部品を供給するものであり、前記対フィーダ作業が前記中間作業を含み、その中間作業が、前後2本のテープ化電気部品をあたかも1本のテープ化電気部品であるかのように連続して使用するために、残り少なくなったテープ化電気部品の末端に新しいテープ化電気部品の先端を接続する作業であるスプライシング作業、前記フィーダの作動不良を解消する作動不良解消作業、およびテープ化電気部品から剥がされたカバーテープを収容するテープ収容ケースからカバーテープを排除するカバーテープ排除作業の少なくとも1つを含む請求項1ないし3のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
- さらに、
前記中間作業を行うべきフィーダを指し示すフィーダ指示手段と、
前記複数のフィーダの各々において前記スプライシング作業が行われたことを検出する手段と前記カバーテープ排除作業が行われたことを検出する手段との少なくとも一方と、
その手段により前記スプライシング作業と前記カバーテープ排除作業との少なくとも一方が行われたことが検出された場合に、前記フィーダ指示手段の作動状態をその検出の前とは異ならせる手段と
を含む請求項4に記載の対フィーダ作業支援装置。 - 前記フィーダが前記テープ化電気部品が巻き付けられたリールを保持するリール保持具を備えたものであり、前記スプライシング作業が行われたことを検出する手段が、前記リール保持具に設けられて、そのリール保持具における前記リールの脱着を検出するリール脱着センサを含み、そのリール脱着センサが、前記リールを検出する状態から、一旦検出しない状態になった後、再び検出する状態になった場合に、前記スプライシング作業が行われたことを自動で検出するものである請求項5に記載の対フィーダ作業支援装置。
- さらに、前記フィーダ支持台に装着されているフィーダにおいて、(i)電気部品の全量が設定数以下になるか、(ii)キャリヤテープに等間隔で形成された収容凹部に1個ずつの電気部品が収容され、カバーテープで覆われて成るテープ化電気部品の残量が設定量以下になるかしたことである残量少を検出する残量少検出手段を含み、かつ、前記対フィーダ作業位置指示手段が、前記フィーダ支持台に装着されているフィーダのうちの前記残量少が検出されたフィーダを指し示すフィーダ指示手段を含む請求項1ないし6のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
- 前記対フィーダ作業位置指示手段が、プリント配線板に電気部品を装着して組み立てられた電子回路の枚数が予定枚数に達して別の種類の電子回路を組み立てるための段取替えが行われる際に、前記対フィーダ作業位置を指し示す手段を含む請求項1ないし7のいずれかに記載の対フィーダ作業支援装置。
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