JP4732781B2 - 磁気トンネル接合素子およびその形成方法 - Google Patents

磁気トンネル接合素子およびその形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、トンネル効果を示す磁気トンネル接合素子およびその形成方法に関する。
磁気トンネル接合(MTJ;magnetic tunnel junction)素子は、上部磁性層と下部磁性層との間に極薄の誘電体層(トンネルバリア層)が設けられた構造をなし、上部磁性層および下部磁性層の互いの磁化方向に応じて、トンネルバリア層を通過するスピン分極したトンネリング電流の抵抗値が変化するようになっている。電子は下部磁性層を通過する際に、その磁化方向によってスピン分極する。電子が下部磁性層からトンネルバリア層を介して上部磁性層へとトンネリングする確率は、上部磁性層の磁化方向に依存する。すなわち、トンネリングの確率は電子の持つスピンに依存し、トンネル電流は上部磁性層の磁化方向と下部磁性層の磁化方向との相対的な関係に依存する。MTJ素子における2つの強磁性層のうちの一方はピンド層であり、固定された磁化方向を有し、他方のフリー層が外部磁場に応じて変化する磁化方向を示すようになっている。フリー層の磁化方向が連続して動くことができる場合、外部磁界を連続的に変化させることによって可変抵抗として動作するデバイスとなる。フリー層の磁化方向がピンド層の磁化方向と平行または逆平行の2つの向きのいずれかのみに限定される場合には、低抵抗状態(トンネリング確率の高い状態)または高抵抗状態(トンネリング確率の低い状態)を形成するスイッチとして振る舞い、データの格納および検索を行うMRAMなどに使用することができる。
現在、MTJ素子は、磁気ランダムアクセスメモリ(magnetic random access memory;MRAM)における磁気メモリ素子としての利用がなされている。例えばGallagher等はダイオードと連結されたMTJ素子を備えたMRAMアレイについて開示している(特許文献1参照)。
米国特許第5640343号明細書
情報メモリ素子として使用したとき、書き込み電流は、フリー層の磁化方向に対して作用し、ピンド層の磁化方向と互いに平行または逆平行をなすように方向付けする。ここで、低抵抗状態を二値情報におけるゼロに対応させ、高抵抗状態を二値情報における1に対応させる。その後、センシング電流をMTJ素子に流すと、MTJ素子は磁化方向が平行か逆平行かに応じて(0か1かに応じて)高抵抗または低抵抗を示すこととなる。一般的には、フリー層の磁化方向の反転動作は、互いに直交する2つの電流線に書き込み電流を流すことによって生じる。これらの2つの電流線は互いに異なる階層に配置されるものである。一方の電流線はディジット線またはワード線と呼ばれ、MTJ素子との間に誘電体材料を挟むことによりMTJ素子から電気的に孤立するように構成されている。他方の電流線はビット線と呼ばれ、MTJ素子の上面と電気的に連結しており、書き込み動作(フリー層の磁化方向を変化させる動作)および読み出し動作(高抵抗または低抵抗のいずれかを検出する動作)を行う際に用いられる。ワード線は、電流磁場がフリー層の磁化困難軸に平行な方向に発生するような方向に延在している。一方のビット線は、フリー層の磁化容易軸と平行なスイッチング磁場を形成するような方向に延在している。これら2つの電流線は、しきい値(フリー層およびピンド層の磁化方向における平行状態から逆平行状態(またはその逆)への遷移に必要な磁場)をちょうど上回るような合成磁場を形成するように、MTJ素子が配置された箇所において互いに直交している。このMTJ素子をMRAMセルに用いる場合、その迅速な応答性を得るためには、より高い抵抗変化率(DR/R)が必要となる。ここで、DRはフリー層の磁化方向が反転したときの抵抗変化量を意味し、Rはフリー層の磁化方向とピンド層の磁化方向とが互いに平行にあるときの最小の抵抗値を意味する。また、安定した動作のためには、MTJ素子の接合抵抗RA(Aは、MTJ素子の断面積)が十分に制御されていなければならない。MTJ素子を備えたMRAMセルがメモリの基本素子として用いられる場合、複数のMRAMセルがアレイ状に構成され、データの記憶および検出を行う素子としてCMOSと組み合わされた集積回路を構成する。高い抵抗変化率を有するMRAMセルまたはMRAMアレイを実現するには、高精度な接合抵抗を得るため、より薄く、かつ平坦性の高い高品質な膜によりMTJ素子が構成されていることが要求される。
標準的なMRAMセルにおいては、MTJ素子(ピンド層/トンネルバリア層/フリー層)が下部導電層としてのビット線の上に形成されている。ビット線は、例えば「タンタル(Ta)/銅(Cu)/タンタル(Ta)」または「ニッケルクロム合金(NiCr)/ルテニウム(Ru)/タンタル(Ta)」といった積層構造をなしている。トンネルバリア層は、酸化アルミニウムが一般的である。これまで、トンネルバリア層の形成時におけるアルミニウムの酸化制御について様々な試みがなされてきている。一般的な形成方法においてトンネルバリア層を形成する際には、まず下部磁性層の上に、例えば物理蒸着法(PVD:physical vapor deposition)によりアルミニウム膜を形成する。この場合、多結晶のアルミニウム膜が形成される。このアルミニウム膜の厚みに応じて異なった酸化方法が採用される。例えば、自然酸化法(natural oxidation:NOX)や、プラズマ酸化法、ラジカル酸素酸化法(radical oxygen oxidation:ROX)などである。
MRAMセルに用いられる一般的なトンネルバリア層としは、自然酸化法(in-situ酸化法)によって形成された0.7nmから1.0nm程度の厚みをなすものが一般的である。この場合、数kΩμm2の接合抵抗RAが得られることとなる。一方、プラズマ酸化法の場合、強力な酸素プラズマイオンが、下地となっている強磁性材料からなるピンド層にダメージを与えることとなる。最近ではラジカル酸化法が用いられることが多い。
このラジカル酸化法では、シャワーキャップと呼ばれる金属メッシュを敷くことによりアルミニウム膜をプラズマから保護する。その場合、活性酸素および中性酸素(neutral oxygen)のみが基体上のアルミニウム膜に到達することとなる。最初の段階では、酸素がアルミニウム結晶粒の表面を均等に覆うので、その結果、アモルファス構造となる。酸化はアルミニウム膜の表面から開始され、良好な酸化アルミニウム(Al23)を形成することとなる。酸化は次第に表面からアルミニウム層と下部電極層との界面へ向かうように進んでいく。結晶粒の内部への進行と比べて、結晶粒界に沿ってより速く酸素拡散が進んでいくことが一般に知られている。その結果、酸素拡散は一定速度で進まず、アルミニウム膜を通過する際の空間的な広がりに依存することとなる。いくつかの酸化方法に関する議論が、Y,Andoらによってなされている(非特許文献1参照)。
「種種の酸化方法によって形成される強磁性トンネル接合に好適な薄い絶縁層の成長メカニズム(Growth mechanisms of thin insulating layer on ferromagnetic tunnel junctions prepared using various oxidation methods)」ジャーナル・オブ・フィジックス.D.:アプライド・フィジックス(J.Phys.D.:Appl.Phys.)、第35巻、2415-2421ページ、2002年。
なお、プラズマ酸化法によって形成した酸化層については、Heejae Shim等によって議論されている(例えば、非特許文献2参照)。
「N2Oプラズマによって形成されたトンネルバリア層を有する磁気トンネル接合素子(Magnetic tunnel junctions with a tunnel barrier formed by N2O plasma)」アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Lett)、第83巻、第22号、4583ページ、2003年12月1日。
ところで、酸素原子が不足した酸化状態、すなわち化学量論的にAl2X(X<3)となっている状態が、例えば自然酸化法によって酸化処理を行った場合に、アルミニウム膜における下部磁性層との界面近傍(表面と反対側)において観察される。この場合、接合抵抗RAが低く、絶縁破壊電圧や抵抗変化率も低い値を示すこととなる。一方、トンネルバリア層内に酸素原子が過剰に存在した酸化状態では、酸素がトンネルバリア層から下部磁性層にまで拡散する。その結果、接合抵抗RAを著しく増大させることができる。しかし、抵抗変化率は減少してしまう。このため、適量の酸素原子が取り込まれた状態(例えば、化学量論的にAl23となっている状態)のトンネルバリア層を備えたMTJ素子およびそのようなMTJ素子を容易に形成可能な方法が望まれる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたもので、その目的は、より良好な磁化特性を発現する磁気トンネル接合素子およびその形成方法を提供することにある。
本発明の磁気トンネル接合素子は、基体と、この基体と反対側の面に露出するように形成されたタンタル(Ta)からなる第1のキャップ層を有する導電リード層と、ニッケルクロム合金(NiCr)からなるシード層と、反強磁性材料からなるピンニング層ならびに、このピンニング層の側から順に第1の強磁性層、結合層、第2の強磁性層を有すると共に第1の強磁性層および第2の強磁性層が互いに逆平行の磁化方向を示すように構成されたシンセティック反強磁性ピンド層とを含んでなる下部導電層と、完全な単層構造とならない程度に第2の強磁性層の表面に吸着された酸素原子の集合体からなる酸素界面活性層と、アモルファス層と酸化アルミニウム平滑層との積層構造からなり、かつ平滑な表面を有するトンネルバリア層と、強磁性フリー層および第2のキャップ層を含んでなる上部導電層とを順に有するようにしたものである。
ここで、アモルファス層および酸化アルミニウム平滑層は、いずれも均質な化学量論組成を有するAl2 3からなり、そのうち酸化アルミニウム平滑層を構成するAl2 3 は、均質な結晶粒径を有するアルミニウム平滑層がラジカル酸化法によって酸素原子を取り込むことにより酸化されたものである
本発明の磁気トンネル接合素子では、シンセティック反強磁性ピンド層と強磁性フリー層との間に、均質な結晶粒径を有するアルミニウム膜が酸素原子を取り込むことにより酸化された均質な化学量論組成を有する酸化アルミニウムからなり、かつ表面が平滑なトンネルバリア層を備えるようにしたので、接合抵抗が十分に確保されつつ、より大きな抵抗変化量が得られる。
本発明の磁気トンネル接合素子の形成方法は、以下の(A)〜(J)の各工程を含むようにしたものである。
(A)基体を用意する工程。
(B)基体上に金属層とタンタル(Ta)からなる第1のキャップ層とを順に形成したのち、その第1のキャップ層をスパッタエッチングすることにより導電リード層を形成する工程。
(C)スパッタエッチングされた第1のキャップ層の上に、ニッケルクロム合金(NiCr)からなるシード層を形成する工程。
(D)シード層の上に反強磁性材料からなるピンニング層を形成する工程。
(E)ピンニング層の上に、第1の強磁性層と結合層と第2の強磁性層とを順に積層することによりシンセティック反強磁性ピンド層を形成する工程。
(F)第2の強磁性層の上面に、完全な単層構造とならない程度に吸着された酸素原子の集合体からなる酸素界面活性層を形成する工程。
(G)酸素界面活性層の上にトンネルバリア層を形成する工程。
(H)トンネルバリア層の上に強磁性フリー層を形成する工程。
(I)強磁性フリー層の上に第2のキャップ層を形成する工程。
(J)全体を磁場中において加熱処理することにより、シンセティック反強磁性ピンド層の磁化方向を設定すると共にトンネルバリア層の均質性を向上させる工程。
ここで(G)のトンネルバリア層を形成する工程は、さらに、以下の(a)および(b)の各工程を含むものである。
(a)真空蒸着装置を用いて酸素界面活性層の上にアルミニウム膜を形成することにより、酸素界面活性層からアルミニウム膜への酸素原子の移動および吸着を引き起こして化学量論的にAl2 3 となるアモルファス層を形成すると共に、平滑な表面を有し、かつ、均質な寸法の結晶粒からなるアルミニウム平滑層をアモルファス層の上に形成する工程。
(b)ラジカル酸化法を用いてアルミニウム平滑層を酸化処理することにより、厚み方向においてアモルファス層に達すると共に化学量論的にAl2 3 となる酸化アルミニウム平滑層を形成する工程。
本発明の磁気トンネル接合素子の形成方法では、酸素界面活性層の上にアルミニウム膜を形成したのち、酸素界面活性層からアルミニウム膜への酸素原子の移動および吸着を引き起こすことにより、化学量論的にAl23となるアモルファス層を形成し、そのアモルファス層の上に平滑な表面を有し、かつ均質な寸法の結晶粒からなるアルミニウム平滑層を形成し、さらにラジカル酸化法を用いて上記アルミニウム平滑層を酸化処理することにより化学量論的にAl23となる酸化アルミニウム平滑層を形成するようにしたので、均質化された化学量論組成の酸化アルミニウム(Al23)からなるトンネルバリア層が、より確実に形成されることとなる。
本発明の磁気トンネル接合素子およびその形成方法では、クロム(Cr)の原子数の割合が35%以上45%以下であるニッケルクロム合金(NiCr)を用いてシード層を構成することが望ましい。
本発明の磁気トンネル接合素子およびその形成方法では、10nm以上20nm以下の厚みを有する白金マンガン合金(MnPt)層、または5nm以上10nm以下の厚みを有するイリジウムマンガン合金(IrMn)層をピンニング層とすることが望ましい。
本発明の磁気トンネル接合素子およびその形成方法では、ルテニウム(Ru)を用いて0.7nm以上0.8nm以下の厚みを有するように結合層を構成し、コバルト鉄合金(CoFe)を含む材料により1.8nm以上2.5nm以下の厚みを有するように第1の強磁性層を構成することが望ましい。第2の強磁性層については、鉄(Fe)を25%含有するコバルト鉄合金(CoFe)を含む材料により1.5nm以上2.0nm以下の厚みを有するように構成してもよいし、あるいは、鉄(Fe)を10%含有するコバルト鉄合金(CoFe)と、鉄(Fe)を60%含有するニッケル鉄合金(NiFe)とを含む複合材料により0.5nm以上1.0nm以下の厚みを有するように構成することもできる。
本発明の磁気トンネル接合素子の形成方法では、0.02sccm以上0.04sccm以下の割合で酸素ガスを供給し、2.666×10-5Pa(2×10-7torr)の気圧となるように保持された室内において少なくとも2分間に亘って第2の強磁性層の表面をスパッタリングすることにより、酸素界面活性層を形成することが望ましい。また、トンネルバリア層を形成する工程では、0.5リットルの酸素ガスをプラズマチャンバ内に配置されたイオン化電極へ供給し、イオン化電極に500ワット以上800ワット以下の電力を供給することにより酸素ガスを局所的にイオン化させる工程と、酸素分子、酸素原子、酸素イオンおよび酸素ラジカルからなる酸素種のシャワーを形成するように、イオン化した酸素ガスを網目状の金属部材を通過させる工程と、アルミニウム層に向けて酸素種のシャワーを放出する工程とを含んでいることが望ましい。
本発明の磁気トンネル接合素子によれば、シンセティック反強磁性ピンド層と強磁性フリー層との間に、均質な結晶粒径を有するアルミニウム膜が酸素原子を取り込むことにより酸化された均質な化学量論組成を有する酸化アルミニウムからなると共に表面が平滑なトンネルバリア層を備えるようにしたので、十分な接合抵抗と、より大きな抵抗変化量とを得ることができる。よって、抵抗変化率を向上を図ることができる。
本発明の磁気トンネル接合素子の形成方法によれば、酸素界面活性層を酸素原子の供給源として利用し、その酸素界面活性層と隣接するアルミニウム膜へ酸素原子を拡散させるようにしたので、均質化された化学量論組成の酸化アルミニウム(Al23)からなるトンネルバリア層をより確実に形成することができる。したがって、接合抵抗と、抵抗変化量とが共に向上し、より大きな抵抗変化率を発現する磁気トンネル接合素子が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態に係る磁気トンネル接合素子の構成について説明する。図1は、本実施の形態の磁気トンネル接合素子(以下、MTJ素子という。)における積層断面構成を拡大して示したものである。
図1に示したように、本実施の形態のMTJ素子は、基体1上に、導電リード層10と、シード層20と、下部導電層30と、酸素界面活性層(OSL:oxygen surfactant layer)40と、トンネルバリア層50と、上部導電層60とが順に形成されたものである。下部導電層30は、ピンニング層31と、シンセティック反強磁性ピンド層(以下、SyAP層という。)32とをシード層20の側から順に備えている。OSL40およびトンネルバリア層50を介して下部電極層30と反対側に設けられた上部導電層60は、フリー層61と、キャップ層(第2のキャップ層)62とを有している。
基体1は、例えばシリコン(Si)やそのほかの半導体からなり、トランジスタやダイオードなどのデバイスを含むように構成されている。
導電リード層10は、例えば、このMTJ素子に対して積層方向にセンシング電流を流す際の電流経路となるものであり、基体1に埋設されたトランジスタやダイオードなどと接続されている。この導電リード層10は、非磁性かつ導電性の材料からなる層が複数積層された積層構造をなしている。具体的には、基体1の側から、タンタル層11とルテニウム層12とタンタル層13とが順に積層されたTa/Ru/Taという構成となっている。タンタル層13は、本発明の第1のキャップ層に相当する一具体例である。タンタル層13は、例えば2nm以上3nm以下の厚みを有している。
シード層20は、例えばニッケルクロム合金(NiCr)からなるものであり、その上に形成されるピンニング層31の結晶成長を促進させる機能を有している。NiCrとしては、クロム(Cr)の原子数の割合が全体の35%以上45%以下であるものを用いることが望ましい。
ピンニング層31は、反強磁性材料により構成され、SyAP層32の磁化方向のピンニングを行うように機能するものである。反強磁性材料として白金マンガン合金(MnPt)を用いて構成するようにした場合には、10nm以上20nm以下の厚みを有することが好ましい。また、イリジウムマンガン合金(IrMn)を用いて構成するようにした場合には、5nm以上10nm以下の厚みを有することが好ましい。
SyAP層32は、ピンニング層31の側から順に下部強磁性層(第1の強磁性層)321と結合層322と上部強磁性層(第2の強磁性層)323とが積層されたものである。ここで、下部強磁性層321および上部強磁性層323は、互いに逆平行の磁化方向を示すように構成されている。下部および上部強磁性層321,323はコバルト鉄合金(CoFe)を含むものであり、少なくとも上部強磁性層323は、鉄(Fe)を25%含有するコバルト鉄合金(これ以降、CoFe(25%)と記す)により構成されていることが望ましい。この場合、下部強磁性層321は1.8nm以上2.5nm以下の厚みを有しており、上部強磁性層323は1.5nm以上2.0nm以下の厚みを有していることが望ましい。あるいは、上部強磁性層323については、鉄(Fe)を10%含有するコバルト鉄合金(これ以降、CoFe(10%)と記す)と鉄(Fe)を60%含有するニッケル鉄合金(これ以降、NiFe(60%)と記す)とを含む複合材料により構成されていてもよい。その場合、上部強磁性層323は、1.5nm以上2.0nm以下の(物理的な)厚みをなすCoFe(25%)と同等の磁気厚み(magnetic thickness)を有し、かつ、0.5nm以上1.0nm以下の(物理的な)厚みを有していることが望ましい。結合層322はルテニウム(Ru)を含むものであり、例えば0.7nm以上0.8nm以下の厚みを有している。
OSL40は、上部強磁性層323の表面に吸収(吸着)された酸素原子の集合体からなるものである。
トンネルバリア層50は、アモルファス層51と酸化アルミニウム層58とが順に積層された構造を有し、その表面が平滑であり、均質な化学量論組成を有する酸化アルミニウム(Al2 3 )により構成されている。特に酸化アルミニウム層58における酸化アルミニウム(Al2 3 )は、均質な結晶粒径を有するアルミニウム層が酸素原子を取り込むことにより酸化されてなるものである。具体的には、酸化アルミニウム層58は、例えば物理蒸着法(PVD)によって形成された0.7nm以上1.0nm以下の厚みを有するアルミニウム層53(後出)をラジカル酸化法によって酸化処理することにより得られるものである。アモルファス層51および酸化アルミニウム層58に含まれる酸素原子の少なくとも一部は、OSL40から移動したものである。
フリー層61は、例えば、CoFe(25%)からなる第1層と、NiFe(20%)からなる第2層との2層構造をなしている。ここで、第1層は、例えば0.5nm以上1.0nm以下の厚みを有し、第2層は、例えば2.5nm以上5.0nm以下の厚みを有している。あるいは、フリー層61は、NiFe(60%)からなる第1層と、NiFe(20%)からなる第2層との2層構造であってもよい。その場合、第1層については0.5nm以上1.0nm以下の厚みとし、第2層については2.5nm以上5.0nm以下の厚みとするとよい。
キャップ層(第2のキャップ層)62は、例えばタンタル(Ta)などの非磁性導電性材料からなり、MTJ素子を構成する他の層(フリー層61、トンネルバリア層50、下部導電層30など)を保護するものである。キャップ層62は、例えば15nm以上30nm以下の厚みを有している。
以上説明した本実施の形態のMTJ素子における2つの構成例(A),(B)を以下にまとめて示す。
(A)「BL/Ta(SE)/NiCr/MnPt/CoFe(10%)/Ru/CoFe(25%)/OSL/Al(ROX)/CoFe(25%)-NiFe(20%)/Ta」
(B)「BL/Ta(SE)/NiCr/MnPt/CoFe(10%)/Ru/CoFe(10%)-NiFe(60%)/OSL/Al(ROX)/NiFe(60%)-NiFe(20%)/Ta」
ここで、「BL」は下部導電層を表し、Ta(SE)はスパッタエッチングされたタンタル層を表し、Al(ROX)はラジカル酸化法により酸化処理されたアルミニウム層を表す。
以上のような構造をなす本実施の形態のMTJ素子では、全体に亘って究極的に均質化されたAl23からなる高品質なトンネルバリア層50を備えるようにしたので、十分な接合抵抗と、より大きな抵抗変化量とを得ることができる。したがって、より微弱な信号磁界を検知することが可能であり、高集積化したMRAMセルアレイに搭載されるMRAMセルのMTJ素子として好適である。
本実施の形態のMTJ素子では、CoFeを含む上部強磁性層323が均質かつ化学量論組成の酸化アルミニウム(Al23)からなるトンネルバリア層50と近接配置されているので、より高い抵抗変化率DR/Rを得やすい構造となっている。また、上部強磁性層323を構成する材料としてCoFe(25%)を用いた場合には、CoFe(10%)を用いた場合よりも高い抵抗変化率DR/Rがもたらされる。これは、CoFe(25%)の場合、Al23との界面においてスピン分極が顕著に起こることに起因すると考えられる。さらに、NiFe(60%)を上部強磁性層323に用いた場合には、よりいっそう高い抵抗変化率DR/Rが得られる。これは、ニッケル(Ni)と酸素(O)との結合エネルギーがコバルト(Co)と酸素(O)との結合エネルギーよりも弱いので、アニール工程において、上部強磁性層としてCoFeを用いた場合よりもNiFeを用いた場合のほうが、より酸素の放出が起こりやすいためと推定される。
続いて、図1に加え、図2から図5を参照して、本実施の形態のMTJ素子の形成方法について説明する。本実施の形態では、MTJ素子を構成する全ての層を真空チャンバなどの成膜室内において例えばPVD法により成膜する。さらに、酸化処理については、所定の雰囲気となるように制御可能な酸化処理用チャンバ内において行う。具体的には、例えば、真空PVDチャンバおよびプラズマ酸化用チャンバの双方を備えたアネルバ社製7100装置(Anelva 7100 system)を使用する。当然のことながら、他の同様の装置を用いることも可能である。
まず図2に示したように、基体1を用意し、その上にPVD法などにより導電リード層10を形成する。ここでは、タンタル層11とルテニウム層12とタンタル層13とを順に積層する。タンタル層13については、当初、例えば8nmから10nm程度の厚みをなすように形成し、そののち、厚み方向にエッチングを施すことによって、例えば2nm以上3nm以下の厚みとなるように平滑化および厚みの均一化を図るようにする。
次に図3に示したように、導電リード層10の上にシード層20を形成する。ここでは、クロム(Cr)の含有率が全体の35%以上45%以下であるNiCrを用いてシード層20を形成することが好ましい。
さらに、シード層20の上に、例えばピンニング層31と、3層構造のSyAP層32とを順に形成することによって下部導電層30を形成する。ピンニング層31については、例えばMnPtを用いて10nm以上20nm以下の厚みとなるように形成する。あるいは、IrMnを用いて5nm以上10nm以下の厚みを有するように形成することもできる。SyAP層32は、ピンニング層31の上に下部強磁性層321と結合層322と上部強磁性層323とを順に積層することによって得られる。下部強磁性層321については、CoFe(10%)を用いて、例えば1.5nm以上2.5nm以下(特に2.5nm)の厚みとなるように形成する。結合層322については、ルテニウム(Ru)を用いて、例えば0.7nm以上0.8nm以下(特に0.75nm)の厚みとなるように形成することが望ましい。さらに、上部強磁性層323については、CoFe(25%)を用いて、例えば1.5nm以上2.0nm以下の厚みとなるように形成することが望ましい。あるいは、CoFe(10%)とNiFe(60%)との混合材料により上部強磁性層323を形成するようにしてもよい。この場合、0.5nm以上1.0nm以下の物理的厚みとすることで、CoFe(25%)で1.5nm以上2.0nm以下の厚みとなるように形成した場合と同等の磁気膜厚となるようにするとよい。
続いてOSL40を、酸化処理用チャンバの内部で上部強磁性層323を酸化することにより形成する。具体的には、少量の酸素を混合したアルゴンガスを酸化処理用チャンバの室内に供給しながら、上部強磁性層323の表面をスパッタリングすることによってOSL40を形成する。スパッタリングされた上部強磁性層323の上層部分において少量の酸素が効率的に移動し、拡散することがわかっている。この場合、2.666×10-5Pa(2×10-7torr)という非常に低い圧力下で、0.02sccm以上0.04sccm以下の流量を維持しながら少なくとも2分以上(好ましくは5分間)行うようにする。その結果、完全な単層構造とならない程度の酸素が上部強磁性層323の表面に付着することとなる。
OSL40を形成する工程では、0.5ppm未満の酸素を含む第1のアルゴンガスと、400ppm以上600ppm以下の酸素を含む第2のアルゴンガスとを混合することにより、1.333×10-7Pa以上1.333×10-6Pa以下(10-9torr以上10-8torr以下)の酸素分圧であると共に全体の気圧が5.332×10-2Pa(0.4×10-3torr)である混合ガスを形成し、その混合ガスを成膜室内に供給しつつ、成膜室内のベースプレッシャーを6.665×10-7Pa(5×10-9torr)とし、上部強磁性層323の表面をスパッタリングすることによりOSL40を形成するようにしてもよい。なお、CoFe単体またはCoFe−NiFe複合材料のいずれを用いて上部強磁性層323を形成した場合であっても、アルゴンと酸素との混合ガス中でスパッタリングを行うことによりOSL40を形成することが可能である。
OSL40を形成したのち、図4に示したように、薄く、平滑なトンネルバリア層50を形成する。具体的には、まず、OSL40の上に、アルミニウム膜を0.7nm以上1.0nm以下(好ましくは0.9nm)の厚みとなるように形成する。この際、酸素とCoFeとの反応性(reactivety)よりも酸素とアルミニウムとの反応性のほうが強いので、OSL40に含まれる酸素がアルミニウム膜へ移動(拡散)し、アルミニウム原子によって吸着されるので、界面領域に非常に薄いアモルファス層51が形成されることとなる。このアモルファス層51は実質的に化学量論組成の酸化アルミニウム(Al23)となっている。さらに、アルミニウム膜の形成を続けると、OSL40からアルミニウム膜へ移動する酸素原子が底をつき、アモルファス層51を覆うようにアルミニウム層(アルミニウム平滑層)53が形成されることとなる。アルミニウム層53は、非常に小さな粒径の結晶層である。アルミニウム層53と面する部分のアモルファス層51が、アルミニウムの結晶粒成長を阻害するからである。
続いて、ラジカル酸化法を用いてアルミニウム層53を酸化処理することにより、図5に示したように、厚み方向においてアモルファス層51に達すると共に化学量論的にAl23となる酸化アルミニウム層(酸化アルミニウム平滑層)58を形成する。なお、ラジカル酸化法そのものについては、従来より周知の手法である。ラジカル酸化法とは、プラズマ酸化用チャンバ内で実施されるプラズマ酸化であり、ここでは酸素ラジカルや酸素原子、プラズマによって生成された酸素イオンなどのシャワーによってアルミニウム層53を酸化処理する。具体的には、0.5リットルの酸素ガスをプラズマ酸化用チャンバ内に配置されたイオン化電極へ供給し、そのイオン化電極に500ワット以上800ワット以下の電力を供給することにより、酸素ガスを局所的にイオン化させる。そののち、酸素分子、酸素原子、酸素イオンおよび酸素ラジカルからなる酸素種のシャワーを形成するように、イオン化した酸素ガスをグリッド状(網目状)の金属部材(シャワーキャップ)を通過させ、アルミニウム層53に向けて上記の酸素種のシャワーを放出するようにする。シャワーキャップはアルミニウム層53とイオン化電極との間に配置されている。イオン化電極によって形成された酸素種(酸素原子、酸素分子、酸素ラジカルおよび酸素イオン)は、シャワーキャップを通過してアルミニウム層53の表面に達したときにエネルギーを失うこととなる。このようなラジカル酸化法による酸化処理により、小さな粒径からなる結晶性のアルミニウム層53が良質な酸化アルミニウム(Al23)層58となり、アモルファス層51と共にトンネルバリア層50を構成することとなる。このように形成されたトンネルバリア層50は、十分に均質な成分となっている。
次に、トンネルバリア層50の上にフリー層61を形成する。例えば、NiFe(60%)からなる第1層とNiFe(20%)からなる第2層との2層構造とする。この場合、第1層は0.5nm以上1.0nm以下(特に1.0nm)の厚みとすることが好ましく、第2層は2.5nm以上5.0nm以下(特に3.0nm)の厚みとすることが好ましい。あるいは、CoFe(25%)からなる第1層およびNiFe(20%)からなる第2層を有する2層構造のフリー層61を形成することもできる。この場合、第1層は0.5nm以上1.0nm以下(特に1.0nm)の厚みとすることが好ましく、第2層は2.5nm以上5.0nm以下(特に3.0nm)の厚みとすることが好ましい。
こののち、フリー層61の上にタンタル(Ta)などを用いてキャップ層62を形成する。ここでは、例えば15nm以上30nm以下となるようにキャップ層62を形成する。
最後に、全体を磁場中において加熱処理することにより、SyAP層32における下部および上部強磁性層321,323の磁化方向を設定すると共にトンネルバリア層50の均質性を向上させるようにする。具体的には、10kOe(2.5×106/π A/m)の磁場中において5時間に亘って280℃の温度を加える。このように長時間に亘って高温下に置くことにより、トンネルバリア層50の内部に存在する酸素原子の十分な拡散が生じ、あるいは、上部強磁性層323に含まれる酸素原子のトンネルバリア層50への移動が生じ、酸化状態の均質化が進むこととなる。よって、トンネルバリア層50は時間の経過と共に均質化され、より完全なものに近づくこととなる。また、下部強磁性層321および上部強磁性層323は、この磁場中の加熱処理により、互いに逆平行の磁化方向を示すように設定される。以上により、本実施の形態のMTJ素子が完成する。
本実施の形態のMTJ素子の形成方法では、OSL40上に設けられたアルミニウム膜が、OSL40からの酸素供給により容易に酸化し、直ちにAl23を形成することとなる。当初、アモルファスの酸化アルミニウムからなるアモルファス層51が形成されるので、上部強磁性層323上におけるアルミニウムのエピタキシャル成長が阻害される。すなわち、結晶粒のさらなる成長を促進するようなサブレイヤーが存在し得ない。その結果、結晶粒はとても小さな粒径にとどまるので、アモルファス層51の上に形成されるアルミニウム層53は非常に平滑となる。さらに、本実施の形態におけるMTJ素子の形成方法によれば、ラジカル酸化法を用いてアルミニウム層53の表面にプラズマを供給する一方で、その表面と反対側に設けたOSL40から酸素を供給することにより、アルミニウム層53に対してその両面から酸化処理を施すことができる。このような操作により、均質な化学量論組成を有する酸化アルミニウム(Al23)からなるトンネルバリア層50を得ることができる。
このように、本実施の形態では、トンネルバリア層50が平滑であると共に特にフリー層61と上部強磁性層323との両界面において化学量論的にAl23である酸化アルミニウムにより構成されることとなる。このため、両方の界面近傍において対称的にスピン分極が生じ、その結果、より高い抵抗変化率DR/Rおよび絶縁破壊電圧が得られる。
次に、本発明の実施例について説明する。
ここでは、酸素供給源としてのOSLの機能を実験的に論証するため、下記のような単純化した積層構造(C)を形成し、その磁化特性について調査した。
(C)Ta5/Ru1/CoFe(25%)3/OSL/NiCr5
積層構造(C)において、「Ta5/Ru1/CoFe(25%)3」は下部導電層である。そのうち「Ta/Ru」は導電リード層であり、「CoFe」はピンド層である。なお、各層の名称と共に付した数値は、各層の厚み(nm)である。積層構造(C)は、上記実施の形態において説明した形成方法に基づいて作製した。
ここでは、3つの異なった酸素流量条件において、CoFe層を酸素雰囲気中に所定時間暴露することにより酸化処理をおこない、その結果、その飽和磁化Bsがどのように変化したかについて調査した。その結果を表1に示す。表1には、酸素流量(sccm)と、暴露時間t(sec.)と、飽和磁化Bsと保磁力Hcと飽和磁化の変化量を示す。
Figure 0004732781
表1には、酸化処理を行わない比較例と共に、酸素流量をそれぞれ0.02,0.04,0.30sccmとした実施例1〜3を示す。暴露時間については、実施例1,2では300秒間とし、実施例3では30秒間とした。その結果、比較例と基準として、実施例1,2では飽和磁化Bsが上昇し、保磁力Hcが低下した。一方で、実施例3では、飽和磁化Bsが低下し、保磁力Hcが上昇した。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。すなわち当技術分野を熟知した当業者であれば理解できるように、上記実施の形態は本発明の一具体例であり、本発明は、上記の内容に限定されるものではない。製造方法、構造および寸法などの修正および変更は、本発明と一致する限り、好ましい具体例に対応して行われる。
本発明の一実施の形態としての磁気トンネル接合素子における断面構成を表す断面図である。 図1に示した磁気トンネル接合素子を形成する際の一工程を表す断面図である。 図2に続く一工程を表す断面図である。 図3に続く一工程を表す断面図である。 図4に続く一工程を表す断面図である。
符号の説明
1…基体、10…導電リード層、11…第1タンタル層、12…ルテニウム層、13…第2タンタル層(第1のキャップ層)、20…シード層、30…下部導電層、31…反強磁性ピンニング層、32…シンセティック反強磁性ピンド層(SyAP層)、321…下部強磁性層、322…結合層、323…上部強磁性層、40…酸素界面活性層(OSL)、50…トンネルバリア層、51…アモルファス層、53…アルミニウム層、58…酸化アルミニウム層、60…上部導電層、61…フリー層、62…キャップ層(第2のキャップ層)。

Claims (24)

  1. 基体と、
    この基体と反対側の面に露出するように形成されたタンタル(Ta)からなる第1のキャップ層を有する導電リード層と、
    ニッケルクロム合金(NiCr)からなるシード層と、
    反強磁性材料からなるピンニング層と、このピンニング層の側から順に第1の強磁性層、結合層、第2の強磁性層を有すると共に前記第1の強磁性層および第2の強磁性層が互いに逆平行の磁化方向を示すように構成されたシンセティック反強磁性ピンド層とを含んでなる下部導電層と、
    完全な単層構造とならない程度に前記第2の強磁性層の表面に吸着された酸素原子の集合体からなる酸素界面活性層と、
    アモルファス層と酸化アルミニウム平滑層との積層構造からなり、かつ平滑な表面を有するトンネルバリア層と、
    強磁性フリー層と第2のキャップ層とを含んでなる上部導電層と
    を順に備え、
    前記アモルファス層および酸化アルミニウム平滑層は、いずれも均質な化学量論組成を有する酸化アルミニウム(Al2 3 )からなり、
    前記酸化アルミニウム平滑層を構成する酸化アルミニウム(Al2 3 )は、均質な結晶粒径を有するアルミニウム平滑層がラジカル酸化法によって酸素原子を取り込むことにより酸化されたものである
    ことを特徴とする磁気トンネル接合素子。
  2. 前記シード層は、クロム(Cr)の原子数の割合が35%以上45%以下であるニッケルクロム合金(NiCr)からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気トンネル接合素子。
  3. 前記ピンニング層は、10nm以上20nm以下の厚みを有する白金マンガン合金(MnPt)層、または、5nm以上10nm以下の厚みを有するイリジウムマンガン合金(IrMn)層である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気トンネル接合素子。
  4. 前記結合層はルテニウム(Ru)を含むものであり、
    前記第1および第2の強磁性層はコバルト鉄合金(CoFe)を含むものであり、
    少なくとも前記第2の強磁性層は、鉄(Fe)を25%含有するコバルト鉄合金(CoFe)を含むものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気トンネル接合素子。
  5. 前記結合層はルテニウム(Ru)を含むものであり、
    前記第1の強磁性層はコバルト鉄合金(CoFe)を含むものであり、
    前記第2の強磁性層は鉄(Fe)を10%含有するコバルト鉄合金(CoFe)と鉄(Fe)を60%含有するニッケル鉄合金(NiFe)とを含む複合材料からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気トンネル接合素子。
  6. 前記結合層は0.7nm以上0.8nm以下の厚みを有し、
    前記第1の強磁性層は1.8nm以上2.5nm以下の物理的厚みを有し、
    前記第2の強磁性層は1.5nm以上2.0nm以下の物理的厚みを有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気トンネル接合素子。
  7. 前記結合層は0.7nm以上0.8nm以下の物理的厚みを有し、
    前記第1の強磁性層は1.8nm以上2.5nm以下の物理的厚みを有し、
    前記第2の強磁性層は、0.5nm以上1.0nm以下の物理的厚みを有し、鉄(Fe)を25%含有する1.5nm以上2.0nm以下の物理的厚みをなすコバルト鉄合金(CoFe)と同等の磁気厚みを有するものである
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気トンネル接合素子。
  8. 前記アモルファス層および酸化アルミニウム層に含まれる酸素原子の少なくとも一部は、前記酸素界面活性層から移動したものである
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の磁気トンネル接合素子。
  9. 前記トンネルバリア層は、物理蒸着法(PVD)によって形成された0.7nm以上1.0nm以下の厚みを有するアルミニウム平滑層をラジカル酸化法によって酸化処理することにより得られる酸化アルミニウム(Al2 3 平滑を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気トンネル接合素子。
  10. 前記強磁性フリー層は、
    0.5nm以上1.0nm以下の厚みを有すると共に鉄(Fe)を25%含有するコバルト鉄合金(CoFe)層と、
    2.5nm以上5.0nm以下の厚みを有すると共に鉄(Fe)を20%含有するニッケル鉄合金(NiFe)層と
    からなる2層構造である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気トンネル接合素子。
  11. 前記強磁性フリー層は、
    0.5nm以上1.0nm以下の厚みを有すると共に鉄(Fe)を60%含有するニッケル鉄合金(NiFe)層と、
    2.5nm以上5.0nm以下の厚みを有すると共に鉄(Fe)を20%含有するニッケル鉄合金(NiFe)層と
    からなる2層構造である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気トンネル接合素子。
  12. 基体を用意する工程と、
    前記基体上に金属層とタンタル(Ta)からなる第1のキャップ層とを順に形成したのち、前記第1のキャップ層をスパッタエッチングすることにより導電リード層を形成する工程と、
    スパッタエッチングされた前記第1のキャップ層の上に、ニッケルクロム合金(NiCr)からなるシード層を形成する工程と、
    前記シード層の上に反強磁性材料からなるピンニング層を形成する工程と、
    前記ピンニング層の上に、第1の強磁性層と結合層と第2の強磁性層とを順に積層することによりシンセティック反強磁性ピンド層を形成する工程と、
    前記第2の強磁性層の上面に、完全な単層構造とならない程度に吸着された酸素原子の集合体からなる酸素界面活性層を形成する工程と、
    前記酸素界面活性層の上にトンネルバリア層を形成する工程と、
    前記トンネルバリア層の上に強磁性フリー層を形成する工程と、
    前記強磁性フリー層の上に第2のキャップ層を形成する工程と、
    全体を磁場中において加熱処理することにより、前記シンセティック反強磁性ピンド層の磁化方向を設定すると共に前記トンネルバリア層の均質性を向上させる工程と
    を含み、
    前記トンネルバリア層を形成する工程は、
    真空蒸着装置を用いて前記酸素界面活性層の上にアルミニウム膜を形成することにより、前記酸素界面活性層からアルミニウム膜への酸素原子の移動および吸着を引き起こして化学量論的にAl2 3 となるアモルファス層を形成すると共に、平滑な表面を有し、かつ、均質な寸法の結晶粒からなるアルミニウム平滑層を前記アモルファス層の上に形成する工程と、
    ラジカル酸化法を用いて前記アルミニウム平滑層を酸化処理することにより、厚み方向において前記アモルファス層に達すると共に化学量論的にAl2 3 となる酸化アルミニウム平滑層を形成する工程と
    を含む
    ことを特徴とする磁気トンネル接合素子の形成方法。
  13. クロム(Cr)の原子数の割合が35%以上45%以下であるニッケルクロム合金(NiCr)を用いて前記シード層を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  14. 8nm以上10nm以下の厚みをなすように前記第1のキャップ層を形成したのち、スパッタエッチングにより2nm以上3nm以下の厚みとなるようにエッチング処理する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  15. 白金マンガン合金(MnPt)を用いて10nm以上20nm以下の厚みを有するように、またはイリジウムマンガン合金(IrMn)を用いて5nm以上10nm以下の厚みを有するように前記ピンニング層を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  16. ルテニウム(Ru)を含む材料により前記結合層を形成し、
    コバルト鉄合金(CoFe)を含む材料により前記第1の強磁性層を形成し、
    鉄(Fe)を25%含有するコバルト鉄合金(CoFe)を含む材料により前記第2の強磁性層を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  17. ルテニウム(Ru)を含む材料により前記結合層を形成し、
    コバルト鉄合金(CoFe)を含む材料により前記第1の強磁性層を形成し、
    鉄(Fe)を10%含有するコバルト鉄合金(CoFe)と、鉄(Fe)を60%含有するニッケル鉄合金(NiFe)とを含む複合材料により前記第2の強磁性層を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  18. 0.7nm以上0.8nm以下の厚みを有するように前記結合層を形成し、
    1.8nm以上2.5nm以下の厚みを有するように前記第1の強磁性層を形成し、
    1.5nm以上2.0nm以下の厚みを有するように前記第2の強磁性層を形成する
    ことを特徴とする請求項16に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  19. 0.7nm以上0.8nm以下の厚みを有するように前記結合層を形成し、
    1.8nm以上2.5nm以下の厚みを有するように前記第1の強磁性層を形成し、
    鉄(Fe)を25%含有する、1.5nm以上2.0nm以下の物理的厚みをなすコバルト鉄合金(CoFe)と同等の磁気厚みを有し、かつ、0.5nm以上1.0nm以下の物理的厚みを有するように前記第2の強磁性層を形成する
    ことを特徴とする請求項17に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  20. 0.02sccm以上0.04sccm以下の割合で酸素ガスを供給し、2.666×10-5 Pa(2×10-7 torr)の気圧となるように保持された室内において少なくとも2分間に亘って前記第2の強磁性層の表面をスパッタリングすることにより、前記酸素界面活性層を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  21. 0.5ppm未満の酸素を含む第1のアルゴンガスと、400ppm以上600ppm以下の酸素を含む第2のアルゴンガスとを混合することにより、1.333×10-7 Pa以上1.333×10-6 Pa以下(10-9 torr以上10-8 torr以下)の酸素分圧であると共に全圧が5.332×10-2 Pa(0.4×10-3 torr)である混合ガスを生成し、これを成膜室内に供給する工程と、
    前記成膜室内のベースプレッシャーを6.665×10-7 Pa(5×10-9 torr)とし、前記混合ガス中において前記第2の強磁性層の表面をスパッタリングすることにより前記酸素界面活性層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  22. 前記トンネルバリア層を形成する工程では、
    0.5リットルの酸素ガスをプラズマチャンバ内に配置されたイオン化電極へ供給し、
    前記イオン化電極に500ワット以上800ワット以下の電力を供給することにより、前記酸素ガスを局所的にイオン化させる工程と、
    酸素分子、酸素原子、酸素イオンおよび酸素ラジカルからなる酸素種のシャワーを形成するように、前記イオン化した酸素ガスを網目状の金属部材を通過させる工程と、
    前記アルミニウム層に向けて前記酸素種のシャワーを放出する工程と
    含むことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  23. 0.5nm以上1.0nm以下の厚みを有し鉄(Fe)を25%含有するコバルト鉄合金(CoFe)層と、2.5nm以上5.0nm以下の厚みを有し鉄(Fe)を20%含有するニッケル鉄合金(NiFe)層とを積層することにより、2層構造をなす前記強磁性フリー層を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
  24. 0.5nm以上1.0nm以下の厚みを有し鉄(Fe)を60%含有するニッケル鉄合金(NiFe)層と、2.5nm以上5.0nm以下の厚みを有し鉄(Fe)を20%含有するニッケル鉄合金(NiFe)層とを積層することにより、2層構造をなす前記強磁性フリー層を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の磁気トンネル接合素子の形成方法。
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