JPH11330588A - 磁気抵抗効果素子およびその製造方法、ならびに磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気抵抗効果素子およびその製造方法、ならびに磁気記録再生装置

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JPH11330588A
JPH11330588A JP10138814A JP13881498A JPH11330588A JP H11330588 A JPH11330588 A JP H11330588A JP 10138814 A JP10138814 A JP 10138814A JP 13881498 A JP13881498 A JP 13881498A JP H11330588 A JPH11330588 A JP H11330588A
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magnetoresistive
magnetoresistive element
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明弘 前坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気抵抗効果素子、特にスピンバルブ巨大磁
気抵抗効果を用いた磁気抵抗効果素子の耐熱性を向上す
る製造方法を提供し、これを用いた磁気記録再生装置の
再生信号レベルおよび信号対ノイズ比を向上する。 【解決手段】 スピンバルブ膜をスパッタリング成膜す
るに際し、XeあるいはKrをスパッタリングガスとし
て採用する。 【効果】 スピンバルブ膜の結晶性が向上し、熱処理時
における粒界拡散が低減され、各層の特性劣化が防止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気抵抗効果素子お
よびその製造方法、ならびに磁気記録再生装置に関し、
さらに詳しくは、耐熱性に優れた磁気抵抗効果素子およ
びその製造方法、ならびに磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ(HDD)装置
やディジタルオーディオテープレコーダ等の高密度磁気
記録再生装置の再生ヘッドとして、磁気抵抗効果(M
R;Magneto-Resistive )型ヘッドが用いられている。
磁気抵抗効果型ヘッドの再生出力は、磁気記録媒体との
相対速度依存性がないことや、低クロストーク等の特長
を有し、特に近年におけるスピンバルブ膜による巨大磁
気抵抗(GMR;Giant Magneto-Resistive )効果や新
しい素子構造の開発、あるいはPRML(PartialRespo
nse Maximum Likelyhood )信号処理方式等の採用によ
り、西暦2000年には10Gbit/in2 、転送速
度24MB/sの記録面密度を有するHDD装置が可能
になると予測されている。また磁気記録テープを用いた
磁気記録装置の分野でも、1Gbit/in2 程度の記
録面密度を超えた時点から、磁気抵抗効果型ヘッドが採
用されると見られている。
【0003】ところで、磁気抵抗効果膜から磁気抵抗効
果型ヘッドや磁気センサ等の磁気抵抗効果素子を製造す
るためには、磁気抵抗効果膜パターン上に磁気シールド
や記録ヘッド用のコイル等を立体的に積層配置してゆく
ことが必要である。かかる積層構造を形成する際には、
層間絶縁膜を滑らかに形成し、この上に磁気シールドや
コイル等を形成することが望ましい。このためには、通
常磁気抵抗効果膜パターン上にフォトレジスト等をコー
ティングし、これをパターニングした後、例えば250
℃程度の温度での熱処理を加えてリフローさせ、レジス
トパターン等の表面を平滑にし、このレジストパターン
をそのまま層間絶縁膜に用いることがおこなわれる。ま
たレジストのリフロー工程以外にも、磁気抵抗効果素子
の製造工程において各種熱処理が加わる場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら熱処理工程によ
り、特にスピンバルブ膜では磁気抵抗効果の劣化が認め
られ、その熱劣化率は25〜40%に達する。また外部
磁束に対する磁気抵抗の変化率、すなわち磁気抵抗比
(MR比)は、その値が大きいほど磁気抵抗効果素子の
出力電圧が大きく好ましいが、スピンバルブ膜が本来持
つ7%程度を充分発揮するに至らず、熱処理を加えるこ
とにより4〜5%程度に留まる。
【0005】この原因が積層膜間での原子拡散、特に結
晶粒界での格子欠陥を介しての原子拡散が主要因である
ことを見出し、この対策として、MgO(111)単結
晶基板上にスピンバルブ膜をエピタキシャル成長する方
法を、本発明者らは特願平9−126958号明細書と
して提案した。この方法によれば、スピンバルブ膜の結
晶粒界を事実上解消し、結晶粒界を介しての原子拡散を
防止することにより、スピンバルブ膜の耐熱性を向上す
ることが可能となった。
【0006】しかしながら、現在実用に供されている磁
気抵抗効果素子や磁気抵抗効果型ヘッドは、いずれも磁
気シールド膜により挟まれた構造を有している。この磁
気シールド膜間にMgO(111)単結晶基板を配設す
ることは、現状の素子構造を踏襲する限り、技術的に困
難であった。
【0007】またMgO(111)単結晶基板上にスピ
ンバルブ膜を形成すれば、磁気抵抗効果の熱劣化率は3
0%以下に低減されるが、ややばらつきも認められ、再
現性やスループットの向上が望まれていた。さらに、従
来のガラス基板や一般的なセラミックス基板に比べ、M
gO(111)単結晶基板は高価であるという問題があ
った。
【0008】本発明はかかる状態に鑑み提案するもので
あり、特にスピンバルブ膜を用いた磁気抵抗効果素子に
おける磁気抵抗効果膜の結晶性を向上して粒界拡散等を
抑制し、これにより磁気抵抗効果の熱劣化率を低減し、
5%以上の磁気抵抗効果比が安定して得られる磁気抵抗
効果素子およびその製造方法、ならびにこれを用いた磁
気記録再生装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、磁気記録
媒体および光磁気記録媒体の分野において、磁気記録層
あるいは光磁気記録層の媒体ノイズを低減するために、
スパッタリング成膜する際のスパッタリングガスとし
て、従来のArに換えてXeを採用することが有効であ
ることを明らかにした。その一例として、Co−Pt人
工格子による光磁気記録層をXe/N2 混合ガスにより
スパッタリング成膜することにより、X線回折における
ロッキングカーブの半値幅を15°未満とし、媒体ノイ
ズを数dBm低減可能であることを、特開平6−111
399号公報として開示し、また Jpn. J. Appl. Phy
s., vol.32(1993), 3160-3162 に発表した。
【0010】本発明者は、一般的なスパッタリングガス
であるArより質量の大きな希ガスを、スピンバルブ膜
のスパッタリングガスとして用いた場合、意外にも結晶
性の改善がみられ、また耐熱性の向上が達成されること
をつきとめ、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の請求項1の磁気抵抗効
果素子の製造方法は、基板上に磁気抵抗効果膜を形成す
る工程を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、
この磁気抵抗効果膜を形成する工程は、XeおよびKr
のうちの少なくともいずれか一方を含むガスを用いたス
パッタリング法により形成する工程を含むことを特徴と
する。
【0012】また本発明の請求項2の磁気抵抗効果素子
の製造方法は、基板上に磁気抵抗効果膜を形成する工程
を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、この磁
気抵抗効果膜を形成する工程は、XeおよびKrのうち
の少なくともいずれか一方を含むガスを用いたスパッタ
エッチングにより基板をエッチングした後、この基板を
大気に露出することなく、連続的に前記磁気抵抗効果膜
を形成する工程を含むことを特徴とする。すなわち、ス
パッタリングにより清浄化された基板を再汚染あるいは
再酸化等することなく、ただちに磁気抵抗効果膜を形成
する。スパッタエッチング装置とスパッタデポジション
装置が同一の場合は、同じスパッタリングチャンバ内に
基板を搬入したままの状態でエッチングとデポジション
を施す。スパッタエッチング装置とスパッタデポジショ
ン装置が別チャンバの場合は、真空ゲートバルブ等を介
して基板を真空搬送、あるいは不活性ガス中搬送し、エ
ッチングとデポジションを施せばよい。
【0013】さらに本発明の請求項3の磁気抵抗効果素
子の製造方法は、基板上に磁気抵抗効果膜を形成する工
程を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、前記
磁気抵抗効果膜を形成する工程は、XeおよびKrのう
ちの少なくともいずれか一方を含むガスを用いたスパッ
タエッチングによりこの基板をエッチングした後、基板
を大気に露出することなく、連続的に、XeおよびKr
のうちの少なくともいずれか一方を含むガスを用いたス
パッタリング法により形成する工程を含むことを特徴と
する。この方法は、先の請求項1および請求項2の方法
を組み合わせることにより、両者の相乗効果が得られる
ものである。
【0014】いずれの磁気抵抗効果素子の製造方法にお
いても、スパッタリングガスとしてXeまたはKr単独
で用いても混合して用いてもよい。また従来のArガス
と混合しても結晶性改善の効果は得られる。さらにN2
等、他のガスを混合して用いてもよい。
【0015】磁気抵抗効果膜は、従来の単層膜でもよい
が、特にスピンバルブ膜に適用した場合にその効果は大
きい。スピンバルブ膜を構成する各層のうちの、いずれ
か一層あるいは複数層に適用しても効果が得られるが、
全ての層にXeまたはKrによるスパッタリングを適用
して、より良い効果が得られる。
【0016】本発明で採用する基板は、ガラス、セラミ
ックスあるいはMgO等のバルク材料でよく、これらバ
ルク材料の上にTa等やMgO等の薄膜下地層を形成し
たものであってもよい。これら下地層を形成した基板を
含め、広義の意味で基板が定義される。
【0017】スパッタリング法は、通常のダイオード型
のスパッタリング装置、マグネトロンスパッタリング装
置、イオンビームスパッタリング装置、ECR (Electr
on Cyclotron Resonance) スパッタリング装置等、いか
なるスパッタリング装置を用いるものであっても良い。
【0018】つぎに本発明の磁気抵抗効果素子は、請求
項1ないし3のいずれかの方法により製造された磁気抵
抗効果膜を含むものであり、磁気抵抗効果素子内にXe
あるいはKrを含むことを特徴とする。すなわち、磁気
抵抗効果膜、あるいは基板と磁気抵抗効果膜との界面に
XeあるいはKrを含むことが特徴である。
【0019】また本発明の磁気記録再生装置は、請求項
1ないし3のいずれかの方法により製造された磁気抵抗
効果膜を含む磁気抵抗効果素子を再生ヘッドとして有す
るものであり、磁気抵抗効果素子内にXeあるいはKr
を含むことを特徴とする。すなわち、磁気抵抗効果膜、
あるいは基板と磁気抵抗効果膜との界面にXeあるいは
Krを含むことが特徴である。もちろん再生専用の装置
の場合には、再生ヘッドとして請求項1ないし3のいず
れかの方法により製造された磁気抵抗効果膜を含む磁気
抵抗効果素子を有するものである。記録再生装置および
再生専用装置を含めて、広義の磁気記録再生装置と定義
する。
【0020】つぎに作用の説明に移る。本発明の磁気抵
抗効果素子の耐熱性が向上する機構は必ずしも明らかで
はない。しかしながら、本発明の磁気抵抗効果膜をX線
回折法により調べると、従来のArをスパッタリングガ
スとした磁気抵抗効果膜に比較して、いずれも回折ピー
ク強度の向上が観測される。すなわち、XeやKrをス
パッタリングガスとして成膜することにより磁気抵抗効
果膜の結晶性が向上し、加熱時の各層間の原子拡散が低
減され、各層の特性劣化が防止されるものと考えられ
る。この結果、磁気抵抗効果膜の耐熱性が向上し、磁気
抵抗効果の熱劣化率が小さく、磁気抵抗比の大きな磁気
抵抗効果素子およびこれを備えた磁気記録再生装置を提
供することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気抵抗効果素子
およびその製造方法、ならびにこれを用いた磁気記録再
生装置につき、実施形態例により詳細に説明する。
【0022】〔磁気抵抗効果素子〕本発明の磁気抵抗効
果素子を、スピンバルブ膜により構成した一例の層構成
を、図1に示す概略断面図を参照して説明する。すなわ
ち、基板1上に下地層2、フリー層3、補助フリー層3
a、スペーサ層4、ピン層5、反強磁性層6および保護
層7が順次形成されている。これらのうち、フリー層
3、補助フリー層3a、スペーサ層4、ピン層5および
反強磁性層6とにより、スピンバルブ膜8が構成され
る。基板1と保護層7は、その相対配置を逆に構成して
もよい。
【0023】各層の機能につき説明する。基板1はガラ
ス、シリコン、MgO、各種セラミックスあるいはプラ
スチックス等からなり、磁気抵抗効果素子を製造する際
の台座となるものである。磁気抵抗効果ヘッド等、磁気
記録媒体と摺動する素子の場合には、耐磨耗性や加工性
等が要求される。下地層2はTaやMgO等からなり、
基板1の表面性や結晶性を制御したり、拡散のバリア層
としての役割を果たす。フリー層3はNiFe等の強磁
性体からなり、信号磁界に応じてそのスピンを回転す
る。磁化回転層あるいは動作層とも呼ばれる。補助フリ
ー層3aはCoFe等の強磁性体からなり、フリー層3
の動作の異方性を抑制し、素子動作の線型性を向上す
る。補助フリー層3aは必ずしも設ける必要はない。ス
ペーサ層4はCu等の非磁性金属からなり、フリー層3
とピン層5のスピンの相対角度に応じてその抵抗値を変
化する。非磁性層とも呼ばれる。ピン層5はCoFe等
の強磁性体からなり、反強磁性層6と交換結合してスピ
ンの向きが信号磁束方向と平行に固定されている。磁化
固定層とも呼ばれる。反強磁性層6はIrMn等の反強
磁性体からなり、ピン層5のスピンの向きを交換作用に
より固定するために設ける。保護層7は、素子製造工程
等でのスピンバルブ膜8の劣化を防止するために設け
る。
【0024】スピンバルブ膜8は、信号磁束Bの方向が
図1の紙面の垂直方向となるように、またバイアス電流
Iが紙面の左右方向となるように設計される。したがっ
て、ピン層5のスピンの向きも、紙面の垂直方向に固定
されている。いま、信号磁束が0の状態では、フリー層
3のスピンの向きは、各磁性層の磁気的相互作用とバイ
アス電流Iによる磁界とのバランスにより、バイアス電
流Iと平行となり、紙面の左右方向となる。すなわち、
ピン層5のスピンの向きと、フリー層3のスピンの向き
は直交している。この状態で信号磁束Bが印加される
と、フリー層3のスピンのみが回転し、ピン層5の固定
されたスピンの向きとの間に、両者のスピンの向きの相
対変化が発生する。このスピンの向きの相対変化にもと
づき、スペーサ層4の抵抗値変化が発生し、これをバイ
アス電流Iにより電圧に変換し、再生信号として出力さ
れる。ピン層5とフリー層3のスピンの向きが反平行の
ときに、スペーサ層4の抵抗値は最大となり、両者が順
平行のときにスペーサ層4の抵抗値は最小となる。スペ
ーサ層4の抵抗値変化、すなわちMR比は材料の選択や
各層の厚さ等により異なるが、7%程度の値が得られ
る。
【0025】本発明の磁気抵抗効果素子は、スピンバル
ブ膜8のいずれか1層あるいは全部の層をスパッタリン
グ成膜する際に、スパッタリングガスとしてXeあるい
はKrの少なくともいずれか一方を含むガスを採用する
ことにより製造される。また基板1表面、あるいは下地
層2がある場合にはその表面をXeあるいはKrの少な
くともいずれか一方を含むガスによりスパッタエッチン
グし、その表面を清浄化することによっても、本発明の
磁気抵抗効果素子が製造される。またこれらスパッタリ
ング成膜およびスパッタエッチングを組み合わせて用い
ることによって製造してもよい。
【0026】このような製造方法を採用することにより
製造される磁気抵抗効果素子は、そのスピンバルブ膜
8、あるいは基板1ないしは下地層2とスピンバルブ膜
8との界面に、微量のXeあるいはKrの少なくともい
ずれか一方を含むことが確認される。
【0027】〔磁気抵抗効果型ヘッド〕本発明の磁気抵
抗効果素子を、磁気抵抗効果型ヘッドに適用した実施形
態例を図2を参照して説明する。
【0028】図2(a)は磁気抵抗効果型ヘッドの要部
概略斜視図である。不図示の磁気ヘッド基板あるいはス
ライダ上に形成された磁気抵抗効果型ヘッドのトラック
面すなわち摺動面に臨んで、磁気抵抗効果膜11、その
両端に接続する一対の電極12、バイアス電流を供給す
るバイアス電源13、出力端子14、磁気抵抗効果膜1
1を挟持する一対の磁気シールド15等から、磁気抵抗
効果型ヘッドは概略構成されている。磁気抵抗効果膜1
1は単層でもよいが、スピンバルブ膜によるGMR効果
を用いる場合には、図2(b)に示すように、フリー層
3、補助フリー層3a、スペーサ層4、ピン層5および
反強磁性層6が順次形成された積層構造を有する。スピ
ンバルブ膜を成膜する基板および保護層は図示を省略す
る。
【0029】また磁気記録媒体16と接する摺動面に、
絶縁性高硬度被膜(不図示)が形成されていてもよい。
絶縁性高硬度被膜の材料としては、SiO2 、Si3
4 、SiC、Al2 3 、ZrO2 、B4 CあるいはB
N等の硬質セラミックスやこれらの複合セラミックスが
例示されるが、とりわけDLC(Diamond Like Carbon)
と呼称される硬質カーボンが好ましく採用される。これ
ら絶縁性高硬度被膜の形成方法は特に限定されないが、
スパッタリング、真空蒸着あるいはCVD(Chemical Va
por Deposition) 法等の気相からの薄膜形成技術が均一
性や膜質の点で好ましい。スパッタリング成膜の場合に
は、スパッタリングガスとしてXeあるいはKrを含む
ガスを用いることが、同様の理由から好適である。絶縁
性高硬度被膜の厚さは、例えば5nm以上30nm以
下、好ましくは10nm程度の厚さに形成されている。
絶縁性高硬度被膜の厚さは5nm未満では絶縁性や耐磨
耗性の点で十分な効果が得られず、30nmを超えても
絶縁性や耐磨耗性の効果が飽和するばかりか、磁気抵抗
効果型ヘッドと磁気記録媒体とのスペーシングロスを生
じて好ましくない。
【0030】図2に示した磁気抵抗効果型ヘッドは、磁
気シールド15間に入る磁気記録媒体16の信号磁束B
の強度に応じて、一定のバイアス電流Iが流れる磁気抵
抗効果膜11の抵抗が変化し、出力端子14間の電圧変
化として再生出力を取り出すものである。
【0031】図2に示す磁気抵抗効果型ヘッドは、磁気
抵抗効果膜11をスパッタリング成膜する際、あるいは
磁気抵抗効果膜11を形成する基板をスパッタエッチン
グする際に、XeおよびKrのうちの少なくともいずれ
か一方を含むガスを用いており、その結果として磁気抵
抗効果膜あるいは磁気抵抗効果膜と基板との界面等にX
eあるいはKrが検出される。
【0032】この磁気抵抗効果型ヘッドによれば、本発
明の磁気抵抗効果素子を用いることにより、磁気抵抗効
果の熱劣化が少なく、MR比の大きい特性を反映して、
信号対ノイズ比の大きい高性能な再生ヘッドを提供する
ことができる。
【0033】〔磁気記録再生装置〕本発明の磁気抵抗効
果素子が適用される磁気記録再生装置の一例として、H
DD装置の概略斜視図を図3に示す。図3はHDD装置
の筺体21の一部を切りかき、その要部を示す概略斜視
図である。
【0034】すなわち、弾性を有する支持アーム23の
一端に磁気ヘッド装置22が装着され、支持アーム23
の他端はアクチュエータ24が配設されている。支持ア
ーム23は、その支軸を中心として自在に回動し、磁気
ヘッド装置22を所望の位置に移動することができる。
情報を記録するハードディスク25は、不図示のスピン
ドルモータにより回転し、磁気ヘッド装置22との間で
情報信号の電磁変換をおこなう。HDD装置は筺体21
により気密に囲繞され、例えば窒素等の不活性ガスが充
填されている。
【0035】磁気ヘッド装置22は、図4に示すように
例えばAl2 3 −TiC系の非磁性セラミックスから
なるスライダ27の一端に磁気ヘッド26が装着された
ものである。磁気ヘッド26は、図2にその要部を示し
た再生用の磁気抵抗効果型ヘッドと、記録用の電磁誘導
型ヘッドにより構成されている。
【0036】この磁気記録再生装置によれば、本発明の
磁気抵抗効果素子による磁気抵抗効果型再生ヘッドを搭
載することにより、磁気抵抗効果の熱劣化がなく、MR
比の大きい特性を反映して、信号対ノイズ比の大きい高
性能な磁気記録再生装置を提供することができる。磁気
記録再生装置としては、図3のHDD装置に限らず、回
転ヘッド、固定ヘッドあるいはウィンチェスタタイプヘ
ッドを問わず、本発明の磁気抵抗効果素子による磁気抵
抗効果型ヘッドを再生ヘッドとして有する装置であれ
ば、いかなる形式のものでも適用できる。具体的には磁
気抵抗効果型ヘッドを再生ヘッドとして搭載したデジタ
ルビデオテープレコーダ、データレコーダ、フロッピー
ディスク装置等が代表的に例示されるが、個々の説明は
省略する。
【0037】
【実施例】以下、本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法
につき、比較例を交えながらさらに詳しく説明を加え
る。ただし以下の実施例は単なる例示であり、本発明は
これら実施例になんら限定されるものではない。
【0038】〔実施例1〕本実施例は、スピンバルブ膜
をスパッタリング成膜するに際し、スパッタリングガス
としてXeを採用した例である。層構成としては図1に
例示した積層構造を採用した。ガラス製の基板1上に、
下地層2としてTaを5.2nm、フリー層3としてN
iFeを5.2nm、補助フリー層3aとしてFeCo
を2.0nm、スペーサ層4としてCuを2.4nm、
ピン層5としてCoFeを3.0nm、反強磁性層6と
してIrMnを7.6nm、そして保護層7としてTa
を8.0nmスパッタリング成膜した。したがって、ス
ピンバルブ膜の構成は、NiFe/FeCo/Cu/C
oFe/IrMnとなる。
【0039】成膜に使用した装置は、平行平板型dcマ
グネトロンスパッタリング装置であり、スパッタリング
時のXeガス圧力は0.6Paとした。試料は1バッチ
あたり5個作成し、20バッチ計100個の試料を作成
し、測定に供した。
【0040】実施例1の試料の熱処理前のMR比は、平
均7.5%であった。この試料に250℃の熱処理を加
えたところ、磁気抵抗効果の熱劣化率が30%以下の試
料は全体の70%であった。また熱劣化率の最も少ない
試料のMR比は6%であった。
【0041】X線回折法(θ−2θ法)により、実施例
1のスピンバルブ膜の結晶性を評価したところ、後述す
るArをスパッタリングガスとした同じ層構成の比較例
1のスピンバルブ膜に比較して、1.5〜2倍の(11
1)回折ピーク強度が得られた。したがって、Xeをス
パッタリングガスとしたことにより、スピンバルブ膜の
結晶性が向上し、磁気抵抗効果の熱劣化が抑制されたも
のと考えられる。
【0042】〔比較例1〕本比較例は、スパッタリング
ガスをArに変更した以外は、前実施例1と同様にして
スピンバルブ膜を形成した例である。
【0043】比較例1の試料の熱処理前のMR比は、平
均7.0%であった。この試料に250℃の熱処理を加
えたところ、磁気抵抗効果の熱劣化率が30%以下の試
料は全体の20%にすぎなかった。また熱劣化率の最も
少ない試料のMR比は5%であった。
【0044】〔実施例2〕本実施例は、スパッタリング
ガスとしてXeとArの混合ガスを用い、その混合比を
変化させた場合の特性変化を調べたものである。試料の
層構成やその他のスパッタリング条件等は、実施例1に
準じて試料を作成した。測定結果を図5および図6に示
す。このうち図5は各試料の熱処理前 (as depo)および
熱処理後 (as anneal)のMR比を示す。また図6は各試
料の磁気抵抗効果の熱劣化率が30%以下の試料の残存
率を示す。いずれの特性も、ArにXeを添加すること
により、MR比および熱劣化率が急激に改善され、その
改善の程度はXeの混合比が増えるにしたがい大きくな
り、Xe100%のときに最大の効果がえられることが
明らかである。
【0045】〔実施例3〕本実施例は、スピンバルブ膜
を形成する前に基板、すなわち本実施例においては下地
膜が形成された基板をXeによりスパッタエッチングし
た後、スピンバルブ膜をスパッタリング形成した例であ
る。スピンバルブ膜の成膜には、スパッタリングガスと
してArを用い、層構成としては図1に例示した積層構
造を採用した。
【0046】下地層2としてTaを5.2nmの厚さに
形成した基板1を、スパッタエッチング装置に搬入し
て、下地層2表面をXeガスによりエッチングした。エ
ッチング時のガス圧力は0.6Paとした。スパッタエ
ッチング装置は、実施例1と同様のdcマグネトロンス
パッタリング装置でもよく、基板ステージ電極とターゲ
ット電極とを切り換えて使用することができる。より好
ましくは、スパッタエッチング装置とdcマグネトロン
スパッタリング装置とが真空ゲートバルブにより連接さ
れた連続処理装置を用いれば、コンタミネーション防止
の観点から有利である。
【0047】この後、基板を大気に曝すことなく連続的
に、実施例1と同様の層構成のスピンバルブ膜および保
護膜を、Arをスパッタリングガスとし、0.6Paの
ガス圧力のもとにスパッタリング形成した。試料は1バ
ッチあたり5個作成し、20バッチ計100個の試料を
作成し、測定に供した。
【0048】実施例3の試料の熱処理前のMR比は、平
均7.0%であった。この試料に250℃の熱処理を加
えたところ、磁気抵抗効果の熱劣化率が30%以下の試
料は全体の70%であった。また熱劣化率の最も少ない
試料のMR比は6%であった。
【0049】X線回折法(θ−2θ法)により、実施例
3のスピンバルブ膜の結晶性を評価したところ、後述す
るArをスパッタエッチングガスとした同じ層構成の比
較例2のスピンバルブ膜に比較して、1.5〜2倍の
(111)回折ピーク強度が得られた。したがって、X
eを基板のスパッタエッチングガスとしたことにより、
スピンバルブ膜の結晶性が向上し、磁気抵抗効果の熱劣
化が抑制されたものと考えられる。
【0050】〔比較例2〕本比較例は、スパッタエッチ
ングガスとしてXeに換えてArを採用した以外は、前
実施例3に準じて試料を作成した例である。
【0051】比較例2の試料の熱処理前のMR比は、平
均7.0%であった。この試料に250℃の熱処理を加
えたところ、磁気抵抗効果の熱劣化率が30%以下の試
料は全体の20%にすぎなかった。また熱劣化率の最も
少ない試料のMR比は5%であった。すなわち、Xeに
より基板をスパッタエッチングした実施例3の試料より
明らかに耐熱性が劣り、比較例1の試料に比較しても改
善は見られなかった。
【0052】〔実施例4〕本実施例はスピンバルブ膜を
形成する前に基板、すなわち本実施例においても下地膜
が形成された基板をXeによりスパッタエッチングした
後、スピンバルブ膜をこれもXeによりスパッタリング
形成した例である。層構成としては図1に例示した積層
構造を採用し、スパッタエッチング条件は前実施例3
に、そしてスパッタリング成膜条件は前実施例1に準じ
た。
【0053】実施例4の試料の熱処理前のMR比は、平
均7.5%であった。この試料に250℃の熱処理を加
えたところ、磁気抵抗効果の熱劣化率が30%以下の試
料は全体の90%に達した。また熱劣化率の最も少ない
試料のMR比は7%であった。
【0054】X線回折法(θ−2θ法)により、実施例
4のスピンバルブ膜の結晶性を評価したところ、前実施
例1のスピンバルブ膜に比較して、さらに2.5倍の
(111)回折ピーク強度が得られた。したがって、X
eをスパッタエッチングガスおよびスパッタリング成膜
ガスとしたことにより、スピンバルブ膜の結晶性が極め
て良く向上し、磁気抵抗効果の熱劣化が抑制されたもの
と考えられる。
【0055】以上実施例1、3および4そして比較例1
〜2により製造されたスピンバルブ膜の製造条件および
耐熱性評価結果を〔表1〕にまとめて示す。
【0056】
【表1】
【0057】〔実施例5〜8〕本実施例は、スピンバル
ブ膜のスパッタリング成膜ガス、あるいは基板のスパッ
タエッチングガスとして、Xeに換えてKrを採用した
以外は、いずれも実施例1〜4に準拠してスピンバルブ
膜を形成した一連の例である。耐熱性の評価結果は、い
ずれもXeによる実施例1〜4とほぼ同等の効果が得ら
れ、Arを用いた比較例1〜2とは明らかな有意差が見
られた。
【0058】〔実施例9〕実施例1、3および4そして
比較例1〜2により製造されたスピンバルブ膜中に含ま
れる元素を、EDX(エネルギ分散分光法)により分析
した。実施例1、3および4のスピンバルブ膜、あるい
はスピンバルブ膜と基板との界面からは、Xeが特徴的
に検出された。一方、比較例1〜2により製造されたス
ピンバルブ膜、あるいはスピンバルブ膜と基板との界面
からは、Arが検出された。EDXに換えて、SIMS
(2次イオン質量分析法)により分析したところ、同様
の解析結果が得られた。
【0059】実施例5、7および8について同様の分析
をおこなった結果、いずれの試料からもKrが特徴的に
検出された。
【0060】以上、本発明の磁気抵抗効果素子およびそ
の製造方法、ならびに磁気記録再生装置につき詳細な説
明を加えたが、これらは本発明の理解を容易にするため
の例示であり、本発明はこれら実施形態例あるいは実施
例に何ら限定されない。
【0061】例えば磁気抵抗効果素子として、特定材料
および層構成のスピンバルブ膜を例示したが、磁気抵抗
効果を発現する膜であればいかなる膜構成であってもよ
い。またスピンバルブ膜以外の単層構成であってもよ
い。また磁気記録再生装置としてHDD装置を例示した
が、これ以外にもVTR装置あるいは各種磁気センサ
等、高密度信号再生が要求される各種装置に適用可能で
あることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、磁気抵抗効果
膜の結晶性が向上し、耐熱性に優れた磁気抵抗効果素子
を提供することができる。また本発明の磁気抵抗効果素
子によれば、磁気抵抗効果の熱劣化率が小さく、かつM
R比の大きな特性を安定に提供することができる。さら
に本発明の磁気記録再生装置によれば、かかる特性の磁
気抵抗効果素子を再生ヘッドに用いることにより、再生
信号レベルが大きく、信号対ノイズ比の大きな高密度磁
気記録再生装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スピンバルブ膜の層構成の一例を示す概略断面
図である。
【図2】磁気抵抗効果型ヘッドの一構成例を示す概略斜
視図である。
【図3】HDD装置の筺体の一部を切りかき、その要部
を示す概略斜視図である。
【図4】磁気ヘッド装置の概略側面図である。
【図5】スピンバルブ膜の熱処理前後のMR比変化と、
スパッタリングガス組成との関連を示すグラフである。
【図6】スピンバルブ膜の磁気抵抗効果の熱劣化率が3
0%以下の試料の残存率と、スパッタリングガス組成と
の関連を示すグラフである。
【符号の説明】
1…基板、2…下地層、3…フリー層、3a…補助フリ
ー層、4…スペーサ層、5…ピン層、6…反強磁性層、
7…保護層、8…スピンバルブ膜 11…磁気抵抗効果膜、12…電極、13…バイアス電
源、14…出力端子、15…磁気シールド、16…磁気
記録媒体 21…筺体、22…磁気ヘッド装置、23…支持アー
ム、24…アクチュエータ、25…ハードディスク、2
6…磁気ヘッド、27…スライダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 43/10 H01L 43/10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に磁気抵抗効果膜を形成する工程
    を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、 前記磁気抵抗効果膜を形成する工程は、 XeおよびKrのうちの少なくともいずれか一方を含む
    ガスを用いたスパッタリング法により形成する工程を含
    むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に磁気抵抗効果膜を形成する工程
    を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、 前記磁気抵抗効果膜を形成する工程は、 XeおよびKrのうちの少なくともいずれか一方を含む
    ガスを用いたスパッタエッチングにより前記基板をエッ
    チングした後、 前記基板を大気に露出することなく、連続的に前記磁気
    抵抗効果膜を形成する工程を含むことを特徴とする磁気
    抵抗効果素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上に磁気抵抗効果膜を形成する工程
    を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、 前記磁気抵抗効果膜を形成する工程は、 XeおよびKrのうちの少なくともいずれか一方を含む
    ガスを用いたスパッタエッチングにより前記基板をエッ
    チングした後、 前記基板を大気に露出することなく、連続的に、Xeお
    よびKrのうちの少なくともいずれか一方を含むガスを
    用いたスパッタリング法により形成する工程を含むこと
    を特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記磁気抵抗効果膜は、スピンバルブ磁
    気抵抗効果膜であることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3いずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子の製造
    方法により製造された磁気抵抗効果素子であって、 前記磁気抵抗効果素子内に、XeおよびKrのうちの少
    なくともいずれか一方を含むことを特徴とする磁気抵抗
    効果素子。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の磁気抵抗効果素子の製造
    方法により製造された磁気抵抗効果素子であって、 前記磁気抵抗効果素子内に、XeおよびKrのうちの少
    なくともいずれか一方を含むことを特徴とする磁気抵抗
    効果素子。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の磁気抵抗効果素子の製造
    方法により製造された磁気抵抗効果素子であって、 前記磁気抵抗効果素子内に、XeおよびKrのうちの少
    なくともいずれか一方を含むことを特徴とする磁気抵抗
    効果素子。
  8. 【請求項8】 前記磁気抵抗効果素子は、スピンバルブ
    磁気抵抗効果膜を含むことを特徴とする請求項5ないし
    請求項7いずれか1項記載の磁気抵抗効果素子。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子の製造
    方法により製造された磁気抵抗効果素子を再生ヘッドと
    して有する磁気記録再生装置であって、 前記磁気抵抗効果素子内に、XeおよびKrのうちの少
    なくともいずれか一方を含むことを特徴とする磁気記録
    再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の磁気抵抗効果素子の製
    造方法により製造された磁気抵抗効果素子を再生ヘッド
    として有する磁気記録再生装置であって、 前記磁気抵抗効果素子内に、XeおよびKrのうちの少
    なくともいずれか一方を含むことを特徴とする磁気記録
    再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項3記載の磁気抵抗効果素子の製
    造方法により製造された磁気抵抗効果素子を再生ヘッド
    として有する磁気記録再生装置であって、 前記磁気抵抗効果素子内に、XeおよびKrのうちの少
    なくともいずれか一方を含むことを特徴とする磁気記録
    再生装置。
  12. 【請求項12】 前記磁気抵抗効果素子は、スピンバル
    ブ磁気抵抗効果膜を含むことを特徴とする請求項9ない
    し請求項11いずれか1項記載の磁気記録再生装置。
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