JP4729842B2 - マゼンタインク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録に好適なマゼンタインク組成物(濃マゼンタインク組成物とライトマゼンタインク組成物の双方を含む)に関する。
近年、インクジェット記録方法が注目されている。インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行なう印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度かつ高品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有する。そして、この方法を利用したインクジェット記録装置は、印字品質、低コスト、比較的静かな動作、グラフィック形成能により、商業的に広く受け入れられている。中でも、サーマル(バブルジェット(登録商標))および圧電ドロップ・オン・デマンドプリンターは、市場でとりわけ成功し、オフィスおよび家庭でのパソコン用プリンターとして広く用いられてきた。
最近では、複数のカラーインク組成物を用意し、インクジェット記録によってカラー画像を形成することが行われている。一般に、カラー画像の形成は、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物の三色、さらに場合によってブラックインク組成物を加えた四色によって行われている。さらに、これらの四色にライトシアンインク組成物およびライトマゼンタインク組成物を加えた六色又は更にダークイエローインク組成物を加えた七色によってカラー画像形成を行なう場合もある。このようなカラー画像の形成に用いられるインク組成物には、それ自体が良好な発色性を有していることに加え、複数のインク組成物と組み合わせたときに、良好な中間色を発色すること、印字物のその後の保存において変退色しない等のことが求められる。
また、近年、カラーインクジェットプリンタによる"写真画質"印刷は、ヘッド、インク組成物、記録方法、そしてメディアのそれぞれの継続的な改良によって"銀塩写真"と遜色ないレベルとなり、画質においては"写真並"となった。この一方で、得られた画像の保存性に関しても、インク組成物及びメディアの改良により、特性向上が図られている。特に耐光性に関しては、実用上問題のないレベルまでの特性改良が行われている(特許文献1、2参照)。しかし、銀塩写真と肩を並べるまでには至っていない。耐光性能力の評価に関しては、Y、M、Cのそれぞれの純色のパターン(光学濃度が1.0近傍)の退色率を指標に判断が行われているのが標準的である。現在市場で市販されているプリンターに搭載されているインク組成物の耐光性能力に関しては、上記評価手法を用いて判断した場合、マゼンタインク組成物の能力が最も低く、インクセットの耐光性寿命の律速となっているケースが多い。よって、マゼンタインク組成物の耐光性を改良することは、写真画像の耐光性向上及びインクセットの耐光性寿命の延長に繋がる。
また、上記のようなインク組成物を用いて作成された印刷物が、室内は勿論のこと室外にも設置されることがあるため、太陽光を初めとして種々の光や外気(オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物等)に晒されることとなり、耐光性、耐ガス性に優れたインク組成物の開発がなされている。耐光性、耐ガス性といった特性はインクの色材に左右されるところが大きいが、これらの特性に加え、さらに耐湿性にも優れたマゼンタインク組成物の開発が要望されている。
上記の特性のうち、耐光性及び耐ガス性に優れた着色剤としては、特許文献3に記載の化合物(アゾ系色素)及び特許文献4に記載の化合物(アントラピリドン系色素)が提案されている。
また、上述したライトマゼンタインクを配備したインクセットでは、色濃度の異なる2種のマゼンタインク組成物を配備することによって、粒状感のない画像を得ることができるようになった。写真画像の印刷を主な目的としているこのような色濃度の異なる2種のインク組成物を配備したインクセットに関しては、写真画像の形成には、粒状感の緩和・解消のため概して色濃度の低いインク組成物が使用されるケースが多い。また、前述した耐光性の評価に関しても、光学濃度が1.0近傍のパターンは、色濃度の低いインク組成物で形成されている。よって、ライトマゼンタインク組成物の耐光性の改良も、写真画像の耐光性向上及びインクセットの耐光性寿命の延長に繋がる。色濃度の低いインク組成物では、色濃度の濃いインク組成物と比較して、それほど高い発色性は要求されず、耐光性等の他の特性が重要になる。
特開2000−290559号公報 特開2001−288392号公報 特開2002−371079号公報 特開2002−332419号公報
本発明は、上記の問題点を解消し、耐光性、耐ガス性が良好で、かつ、耐湿性及び耐目詰まり特性の優れたマゼンタインク組成物(濃マゼンタインク組成物及びライトマゼンタインク組成物の双方を含む)を提供しようとするものである。
本発明者らは、下記の構成を採用することにより前記の課題の解決を可能にした。
1.本発明に係るマゼンタインク組成物は、着色剤として、下記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種、下記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種と、を含有していることを特徴とするマゼンタインク組成物。
式(
Figure 0004729842
(上記式()中、Z 1 は、シアノ基を表す。Z 2 は、t―ブチル基を表す。Qはベンゾチアゾール環基 1 は水素原子、R 1 は水素原子、R 2 はメチル基、R 3 はベンゼン環基、R 4 は水素原子、R 5 はベンゾチアゾール環基、R 6 はベンゼン環基を表す各基は更にイオン性親水性基によって更に置換されていても良い
式(2)
Figure 0004729842
(式(2)中、A’は、アルキレン基、フェニレン基を含有するアルキレン基
Figure 0004729842
を表し、Xは、NH2,OHまたはClを表す。)
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、インク組成物の全重量に対して、前記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.2〜2.5重量%含有し、かつ、前記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.4〜5.0重量%含有していることを特徴とする。
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、インク組成物の全重量に対して、着色剤固形分の合計が0.6〜6.0重量%であることを特徴とする。
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種と、前記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種の含有比率が、それぞれ総量の重量比で3:1〜1:5の範囲であることを特徴とする。
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、さらに、カルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とする。
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記に記載のカルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩が、カルボキシル基を1つ有する芳香族化合物及びその塩であることを特徴とする。
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記又はに記載のカルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩が、ナフタレン骨格を持つ化合物及びその塩であることを特徴とする。
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記に記載のナフタレン骨格を持つ化合物及びその塩が、2位にカルボキシル基を有する化合物及びその塩であることを特徴とする。
.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記に記載の2位にカルボキシル基を有し、ナフタレン骨格を持つ化合物及びその塩が、2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−メトキシ−2−ナフトエ酸及びそれらの塩であることを特徴とする。
10.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記のいずれか1項に記載のカルボキシル基を有する芳香族化合物の塩がリチウム塩であることを特徴とする。
11.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種、及び前記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種の合計と、前記10のいずれか1項に記載のカルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種の含有比率が、それぞれ総量の重量比で5:1〜1:3の範囲であることを特徴とする。
12.本発明に係るマゼンタインク組成物は、インクジェット記録方法において用いられることを特徴とする。
13.本発明に係るマゼンタインク組成物は、前記12に記載のインクジェット記録方法が、電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法であることを特徴とする。
14.本発明に係るインクジェット記録方法は、インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として前記1〜13のいずれか一項に記載のインク組成物を使用することを特徴とする。
15.本発明に係る記録物は、前記1〜13のいずれか1項に記載のインク組成物を用いて記録された、又は前記14に記載の記録方法により記録されたことを特徴とする。
なお、本発明における「マゼンタインク組成物」は、濃マゼンタインク組成物及び淡マゼンタ(ライトマゼンタ)インク組成物の両方を含むものとする。
本発明のインク組成物及びこれを用いた記録方法によれば、インクジェット記録方式に必須である耐目詰まり性の信頼度が高く、さらに耐光性及び耐ガス性(耐オゾン性)を高次元で満足させることができ、耐湿性にも優れた記録物を提供することができる。
本発明のインク組成物は、水又は、水と水溶性有機溶剤からなる水性媒体中に、少なくとも式(1)で表される化合物(その塩を含む、以下においては記載を省略する)から選ばれる少なくとも一種のマゼンタ系着色剤、及び式(2)で表される化合物(その塩を含む、以下においては記載を省略する)から選ばれる少なくとも一種のマゼンタ系着色剤を含有し、必要に応じ、保湿剤、粘度調整剤、pH調整剤やその他の添加剤を含有させることができる。
式(1)で表される化合物も式(2)で表される化合物も、共に耐光性と耐ガス性に優れ、さらに式(1)で表される化合物は特に耐光性が高く、式(2)で表される化合物は特に耐ガス性に優れている。本発明においては、これらを併用することにより耐光性及び耐ガス性を高次元で満足させることのできるマゼンタインク組成物を提供することができる。
本発明のインク組成物で使用される上記式(1)で表される化合物は、耐光性及び耐ガス性の改善効果があり、一種を単独で用いても複数種を併用してもよい。
以下に本発明で用いることができる式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、 Aは5員複素環ジアゾ成分A−NH2の残基を表す。 該5員複素環のヘテロ原子の例には、N、O、およびSを挙げることができる。好しくは含窒素5員複素環であり、複素環に脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。Aの好ましい複素環の例には、ピラゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環を挙げることができる。各複素環基は更に置換基を有していてもよい。なかでも、下記一般式(a)から(f)で表されるピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環が好ましい。
Figure 0004729842
上記一般式(a)〜(f)のR7〜R20は、後に説明する置換基G、R1、R2と同じ置換基を表す。上記一般式(a)〜(f)のうち、好ましいのは一般式(a)、(b)で表されるピラゾール環、イソチアゾール環であり、最も好ましいのは一般式(a)で表されるピラゾール環である。
1およびB2は、各々−CR1=、−CR2=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子,他方が−CR1=または−CR2=を表すが、各々−CR1=、−CR2=を表すものがより好ましい。
5、R6は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していてもよい。 R5、R6で表される好ましい置換基は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルおよびアリールスルホニル基を挙げることができる。 さらに好ましくは水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基である。最も好ましくは、水素原子、アリール基、複素環基である。各基は更に置換基を有していてもよい。 ただし、R5、R6が同時に水素原子であることはない。
G、R1、R2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基またはアリール基または複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルおよびアリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルファモイル基、またはスルホ基を表し、各基は更に置換されていてもよい。
Gで表される好ましい置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキル基またはアリール基または複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルおよびアリールチオ基、およびヘテロ環チオ基が挙げられ、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキル基またはアリール基または複素環基で置換されたアミノ基、またはアシルアミノ基であり、なかでも水素原子、アリールアミノ基、アミド基が最も好ましい。各基は更に置換基を有していてもよい。
1、R2で表される好ましい置換基としては、水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基およびシアノ基を挙げることができる。各基は更に置換基を有していてもよい。R1とR5あるいはR5とR6が結合して5〜6員環を形成してもよい。A、R1、R2、R5、R6、Gで表される各置換基が更に置換基を有する場合の置換基としては、上記G,R1,R2で挙げた置換基を挙げることができる。
式(1)で表されるアゾ染料が水溶性染料である場合には、A、R1、R2、R5、R6、G上のいずれかの位置に置換基としてイオン性親水性基をさらに有することが好ましい。置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、および4級アンモニウム基等が含まれる。該イオン性親水性基としては、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、特にスルホ基が好ましい。カルボキシル基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン)、アンモニウムイオンおよび有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウム、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
以下、G、R1、R2で表される置換基について詳しく説明する。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
本明細書において、脂肪族基は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基および置換アラルキル基を意味する。脂肪族基は、分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。脂肪族基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜16であることがさらに好ましい。アラルキル基および置換アラルキル基のアリール部分はフェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェニルが特に好ましい。脂肪族基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル、4−スルホブチル、シクロヘキシル基、ベンジル基、2−フェネチル基、ビニル基、およびアリル基を挙げることができる。
本明細書において、芳香族基は、アリール基および置換アリール基を意味する。アリール基は、フェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェニルが特に好ましい。芳香族基の炭素原子数は6〜20であることが好ましく、6〜16がさらに好ましい。芳香族基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。複素環基には、置換基を有する複素環基および無置換の複素環基が含まれる。複素環に脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。複素環基としては、5員または6員環の複素環基が好ましい。置換基の例には、脂肪族基、ハロゲン原子、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、イオン性親水性基などが含まれる。複素環基の例には、2−ピリジル基、2−チエニル基、2−チアゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ベンゾオキサゾリル基および2−フリル基が含まれる。
カルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基および無置換のカルバモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含まれる。
アルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基および無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基およびエトキシカルボニル基が含まれる。
アリールオキシカルボニル基には、置換基を有するアリールオキシカルボニル基および無置換のアリールオキシカルボニル基が含まれる。アリールオキシカルボニル基としては、炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニル基が好ましい。置換基には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。
アシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。アシル基としては、炭素原子数が1〜12のアシル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシル基の例には、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる。
アルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および無置換のアルコキシ基が含まれる。アルコキシ基としては、炭素原子数が1〜12のアルコキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロキシ基、およびイオン性親水性基が含まれる。アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基および3−カルボキシプロポキシ基が含まれる。
アリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のアリールオキシ基が含まれる。アリールオキシ基としては、炭素原子数が6〜12のアリールオキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基、およびイオン性親水性基が含まれる。アリールオキシ基の例には、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基およびo−メトキシフェノキシ基が含まれる。
アシルオキシ基には、置換基を有するアシルオキシ基および無置換のアシルオキシ基が含まれる。アシルオキシ基としては、炭素原子数1〜12のアシルオキシ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシルオキシ基の例には、アセトキシ基およびベンゾイルオキシ基が含まれる。
カルバモイルオキシ基には、置換基を有するカルバモイルオキシ基および無置換のカルバモイルオキシ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイルオキシ基の例には、N−メチルカルバモイルオキシ基が含まれる。
アルキル基またはアリール基または複素環基で置換されたアミノ基の置換基は、さらに置換基を有していてもよい。無置換のアミノ基は含まれない。アルキルアミノ基としては、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ基およびジエチルアミノ基が含まれる。アリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基および無置換のアリールアミノ基が含まれる。アリールアミノ基としては、炭素原子数が6〜12のアリールアミノ基が好ましい。置換基の例としては、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。アリールアミノ基の例としては、アニリノ基および2−クロロアニリノ基が含まれる。
アシルアミノ基には、置換基を有するアシルアミノ基が含まれる。前記アシルアミノ基としては、炭素原子数が2〜12のアシルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシルアミノ基の例には、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、N−フェニルアセチルアミノおよび3,5−ジスルホベンゾイルアミノ基が含まれる。
ウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含まれる。前記ウレイド基としては、炭素原子数が1〜12のウレイド基が好ましい。置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含まれる。ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基および3−フェニルウレイド基が含まれる。
スルファモイルアミノ基には、置換基を有するスルファモイルアミノ基および無置換のスルファモイルアミノ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スルファモイルアミノ基の例には、N, N−ジプロピルスルファモイルアミノが含まれる。
アルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基および無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノ基が含まれる。
アリールオキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアリールオキシカルボニルアミノ基および無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ基が含まれる。
アルキル及びアリールスルホニルアミノ基には、置換基を有するアルキル及びアリールスルホニルアミノ基、および無置換のアルキル及びアリールスルホニルアミノ基が含まれる。スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が1〜12のスルホニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。スルホニルアミノ基の例には、メタンスルホニルアミノ基、N-フェニルメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、および3−カルボキシベンゼンスルホニルアミノ基が含まれる。
アルキル、アリール及び複素環チオ基には、置換基を有するアルキル,アリール及び複素環チオ基と無置換のアルキル、アリール及び複素環チオ基が含まれる。アルキル,アリール及び複素環チオ基としては、炭素原子数が1〜12のものが好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキル,アリール及び複素環チオ基の例には、メチルチオ基、フェニルチオ基、2−ピリジルチオ基が含まれる。
アルキルおよびアリールスルホニル基の例としては、それぞれメタンスルホニル基およびフェニルスルホニル基をあげることができる。アルキルおよびアリールスルフィニル基の例としては、それぞれメタンスルフィニル基およびフェニルスルフィニル基をあげることができる。
スルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が含まれる。
本発明において、特に好ましいアゾ染料は、上記式(3)で表されるものである。式中、Z1はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表す。Z1はσp値が0.30〜1.0の電子吸引性基であるのが好ましい。好ましい具体的な置換基については後述する電子吸引性置換基を挙げることができるが、なかでも、炭素数2〜12のアシル基、炭素数2〜12のアルキルオキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、炭素数1〜12のカルバモイル基及び炭素数1〜12のハロゲン化アルキル基が好ましい。特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基であり、最も好ましいものはシアノ基である。
1、R2,R5,R6は、式(1)の場合と同義である。R3、R4は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表す。なかでも、水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキル及びアリールスルホニル基が好ましく、水素原子、芳香族基、複素環基が特に好ましい。Z2は、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。
Qは、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。なかでも、Qは5〜8員環を形成するのに必要な非金属原子群からなる基が好ましい。この5〜8員環は置換されていてもよいし、飽和環であっても不飽和結合を有していてもよい。そのなかでも、特に芳香族基、複素環基が好ましい。好ましい非金属原子としては、窒素原子、酸素原子、イオウ原子および炭素原子が挙げられる。5〜8員環の具体例としては、例えばベンゼン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環,ベンゾイミダゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサン環、スルホラン環およびチアン環等が挙げられる。
式(3)で説明した各基は更に置換基を有していてもよい。これらの各基が更に置換基を有する場合、該置換基としては、式(1)で説明した置換基、G、R1、R2で例示した基やイオン性親水性基が挙げられる。
ここで、置換基Z1に関連して、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について説明する。ハメット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年にL. P. Hammett により提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J. A. Dean編、「Lange's Handbook of Chemistry 」第12版、1979年(McGraw-Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。尚、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に含まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。また、本発明の式(1)および(4)の中には、ベンゼン誘導体ではない物も含まれるが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本発明において、σp値をこのような意味で使用する。
ハメット置換基定数σp値が0.60以上の電子吸引性基としては、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル基)を例として挙げることができる。ハメットσp値が0.45以上の電子吸引性基としては、上記に加えアシル基(例えばアセチル基)、アルコキシカルボニル基(例えばドデシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えば、m−クロロフェノキシカルボニル)、アルキルスルフィニル基(例えば、n−プロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル基(例えばフェニルスルフィニル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメチル)を挙げることができる。
ハメット置換基定数σp値が0.30以上の電子吸引性基としては、上記に加え、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、スルホニルオキシ基(例えばメチルスルホニルオキシ基)、ハロゲン化アルキルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ)、2つ以上のσp値が0.15以上の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、ペンタクロロフェニル)、および複素環(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル)を挙げることができる。σp値が0.20以上の電子吸引性基の具体例としては、上記に加え、ハロゲン原子などが挙げられる。
前記式(1)で表されるアゾ染料として特に好ましい置換基の組み合わせは、以下の通りである。
(イ)R5およびR6は、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、スルホニル基、アシル基であり、さらに好ましくは水素原子、アリール基、複素環基、スルホニル基であり、最も好ましくは水素原子、アリール基、複素環基である。ただし、R5およびR6が共に水素原子であることは無い。
(ロ)Gは、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アミド基であり、最も好ましくは水素原子、アミノ基、アミド基である。
(ハ)Aは、好ましくはピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環であり、さらに好ましくはピラゾール環、イソチアゾール環であり、最も好ましくはピラゾール環である。
(ニ)B1およびB2は、それぞれ−CR1=、−CR2=であり、そしてこれらR1、R2は、各々好ましくは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシル基、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基であり、さらに好ましくは水素原子、シアノ基、カルバモイル基、アルキル基である。
尚、式(1)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記の式(1)で表される化合物は、どのような方法で製造されてもよいが、例えば、以下のような方法で製造することができる。
(a)下記式(4)で表される化合物と、ジアゾ化剤とを反応させてジアゾニウム塩を形成する。
(b)上記工程(a)で形成されたジアゾニウム塩を下記式(5)で表されるカップリング剤と反応させて、上記式(1)で表される化合物を形成する。
(c)塩基の存在下で、上記工程(b)で形成された化合物をアルキル化剤、アリール化剤又はヘテリル化剤と反応させてアルキル基等の置換基を導入した上記式(1)で表される化合物を形成する。
式(4)
A−NH2
式(5)
Figure 0004729842
(式中、A、G、B1、B2、R5、R6は上記式(1)の場合と同義である。)
さらに、上記一般式(1)の化合物において水溶性基を導入する場合、求電子反応を用いる。求電子反応としてはスルホン化、マンニッヒ反応、フリーデルクラフツ反応があり、中でもスルホン化が好ましい。
以下に本発明において好ましく用いることのできる式(1)で表される化合物の具体例を示す。
Figure 0004729842
Figure 0004729842
Figure 0004729842
Figure 0004729842
Figure 0004729842
Figure 0004729842
上記式(1)の化合物の含有量は、インク組成物全重量に対し、総重量として、好ましくは0.2〜2.5重量%、さらに好ましくは0.3〜2.0重量%の範囲である。0.2重量%以上とすることで、耐光性及び耐ガス性を向上させることができ、2.5重量%以下とすることで、耐湿性の低下を防止することができる。
本発明のインク組成物で使用される上記式(2)で表される化合物は、耐光性及び耐ガス性の改善効果があり、一種を単独で用いても複数種を併用してもよい。
上記式(2)の化合物は、どのような方法で製造されても良いが、例えば、以下のような方法で製造することもできる。
1)1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキノンにベンゾイル酢酸エチルエステルを溶媒中で反応させ、1−ベンゾイル−6−ブロモ−2,7−ジヒドロ−3−メチル−2,7−ジオキソ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリンを得る。
2)次いで、上記1)で得られた化合物とメタアミノアセトアニリドを溶媒中で反応させ、3'−[1−ベンゾイル−2,7−ジヒドロ−3−メチル−2,7−ジオキソ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−6−イルアミノ]−アセトアニリドを得る。
3)次いで、上記2)で得られた化合物を発煙硫酸中で反応させ、トリナトリウム−6−アミノ−4−[2,7−ジヒドロ−3−メチル−1−(3−スルホナトベンゾイル)−2,7−ジオキソ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−6−イルアミノ]−ベンゼン−1,3−ジスルホナートを得る。
4)次いで、上記3)で得られた化合物とシアヌルクロライドとを水中で反応させて1次縮合物を、更に、連結器Aを有するジアミンを反応させて2次縮合物を得る。
5)次いで、上記4)で得られた化合物をそのまま、または加水分解、あるいはアンモニアと反応させて3次縮合物と成し、目的とする前記式(2)で表される化合物を得る。
上記式(2)の化合物の含有量は、インク組成物全重量に対し、総重量として、好ましくは0.4〜5.0重量%、さらに好ましくは1.0〜4.0重量%の範囲である。0.4重量%以上とすることで、耐光性及び耐ガス性を向上させることができ、5.0重量%以下とすることで、耐目詰まり性の低下を防止できる。
なお、上記式(1)で表される化合物と上記式(2)で表される化合物の含有量は、それぞれ総量の重量比で3:1〜1:5であることが好ましく、さらに2:1〜1:4であることが好ましい。両化合物をこのような比率で含有させることにより、耐光性と耐オゾン性を高次元で満足させることができる。
また、本発明のマゼンタインク組成物には、色調などの調整のため、耐光性をはじめとする各特性を大きく損ねない範囲で他のマゼンタ系染料を併用することもできる。
式(1)又は(2)で表される化合物以外のマゼンタ系染料としては、例えば、C.I.ダイレクトレッド2,4,9,23,26,31,39,62,63,72,75,76,79,80,81,83,84,89,92,95,111,173,184,207,211,212,214,218,221,223,224,225,226,227,232,233,240,241,242,243,247、C.I.ダイレクトバイオレット7,9,47,48,51,66,90,93,94,95,98,100,101、C.I.アシッドレッド35,42,52,57,62,80,82,111,114,118,119,127,128,131,143,151,154,158,249,254,257,261,263,266,289,299,301,305,336,337,361,396,397、C.I.アシッドバイオレット5,34,43,47,48,90,103,126、C.I.リアクティブレッド3,13,17,19,21,22,23,24,29,35,37,40,41,43,45,49,55、C.I.リアクティブバイオレット1,3,4,5,6,7,8,9,16,17,22,23,24,26,27,33,34、C.I.ベーシックレッド12,13,14,15,18,22,23,24,25,27,29,35,36,38,39,45,46、C.I.ベーシックバイオレット1,2,3,7,10,15,16,20,21,25,27,28,35,37,39,40,48等を挙げることができる。
なお、本発明のマゼンタインク組成物においては、染料固形分の合計が、インク組成物の全重量に対し0.6〜6.0重量%であることが好ましい。0.6重量%以上とすることで必要な発色性(最高濃度)を得ることができ、6.0重量%以下とすることでインクセット等に使用したときの目詰まりを防止することができる。
本発明では、耐湿性向上のために、カルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を使用することが好ましい。分子構造中にカルボキシル基を少なくとも1つ有する芳香族化合物又はその塩であればいかなるものでも良いが、カルボキシル基は1つであるものが好ましく、また、ナフタレン骨格を有するものが好ましい。また、2位にカルボキシル基を有し、ナフタレン骨格を持つ化合物又はその塩がより好ましく、さらに好ましいものとしては、2位にカルボキシル基を有し、ナフタレン骨格を持つ化合物のアルカリ金属塩が挙げられる。2位にカルボキシル基を有し、ナフタレン骨格を持つ化合物のアルカリ金属塩の中でもリチウム塩が、耐目詰り性の点で好ましい。
カルボキシル基を有する芳香族化合物又はその塩としては、具体的には、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−メトキシ−2−ナフトエ酸、6−メトキシ−2−ナフトエ酸、6−エトキシ−2−ナフトエ酸、6−プロポキシ−2−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等及びそれらの塩(特に、リチウム塩)が挙げられる。
カルボキシル基を有する芳香族化合物の塩は、塩の形で添加され、インク中に含有されることも可能であり、また、カルボキシル基を有する芳香族化合物と塩基とが別々に添加され、インク中に含有されることも可能である。
これらのカルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種の含有量は、カルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩の種類、染料の種類、溶媒成分の種類等により決められるが、インク組成物全重量に対し、好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは、0.5〜5重量%の範囲である。
また、 前記式(1)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種、及び前記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種の合計と、カルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種の含有比率が、それぞれ総量の重量比で5:1〜1:3の範囲であることが好ましく、3:1〜1:2の範囲であることがさらに好ましい。前記含有比率を5:1より高くすることで耐湿性の改善効果が十分に得られ、また、1:3よりも低くすることで耐目詰まり性(目詰まり信頼性)などを容易に確保できる。
所定の着色剤等を安定して溶解させるためには、インク組成物のpH(20℃)は8.0以上であることが好ましい。また、インク組成物が接する各種部材との耐材料性を考慮すると、インク組成物のpHは10.5以下であることが好ましい。これらの事項をよりよく両立させるためには、インク組成物のpHを8. 5〜10.0に調整することがより好ましい。
本発明のマゼンタインク組成物は、主溶媒として、水又は水と水溶性有機溶媒の混合液を使用することが好ましい。
水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等を用いることができる。また、長期保存の観点から、紫外線照射や過酸化水素添加などの各種化学滅菌処理を施した水が好ましい。
本発明のマゼンタインク組成物において、主溶媒として使用される場合の水の含有量は、インク組成物の全重量に対し、40〜90重量%であることが好ましく、更に好ましくは、50〜80重量%である。
本発明のマゼンタインク組成物は、さらに蒸気圧が純水よりも小さい水溶性有機溶剤及び糖類から選ばれる少なくとも一種の保湿剤を含むことができる。
保湿剤を含むことにより、インクジェット記録方式において、水分の蒸発を抑制してインクを保湿することができる。また、水溶性有機溶剤であれば、吐出安定性を向上させたり、インク特性を変化させることなく粘度を容易に変更させたりすることができる。
水溶性有機溶剤は、溶質を溶解する能力を持つ媒体を指しており、有機性で蒸気圧が水より小さい水溶性の溶媒から選ばれる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、アセトニルアセトン等のケトン類、γ−ブチロラクトン、リン酸トリエチル等のエステル類、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、チオジグリコール等が望ましい。
また、糖類は、マルチトール、ソルビトール、グルコノラクトン、マルトース等が好ましい。
保湿剤は、インク組成物全量に対して好ましくは5〜50重量%、より好ましくは、5〜30重量%、さらに好ましくは、5〜20重量%の範囲で添加される。5重量%以上であれば、保湿性が得られ、また、50重量%以下であれば、インクジェット記録に用いられる粘度に調整しやすい。
また、本発明のマゼンタインク組成物には、溶剤として含窒素系有機溶剤を含んでなることが好ましい。含窒素系有機溶剤としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン,2−ピロリドン,N−メチル−2−ピロリドン,ε−カプロラクタム等が挙げられ、中でも、2−ピロリドンが好適に用いられることができる。それらは、単独または2種以上併用して用いられることもできる。
その含有量は、インク組成物全量に対して0.5〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは、1〜5重量%である。その含有量を、0.5重量%以上とすることで、添加することによる本発明の色材の溶解性向上を図ることができ、10重量%以下とすることで、インク組成物が接する各種部材との耐材料性を悪化させることがない。
また、本発明のマゼンタインク組成物には、インクの速やかな定着( 浸透性) を得ると同時に、1ドットの真円度を保つのに効果的な添加剤として、ノニオン系界面活性剤を含むことが好ましい。
本発明に用いられるノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤として、具体的には、サーフィノール465、サーフィノール104(以上、Air Products and Chemicals, Inc. 製、商品名)、オルフィンSTG、オルフィンE1010(以上、日信化学工業(株)製、商品名) 等が挙げられる。その添加量はインク組成物全量に対して好ましくは0. 1〜5重量%、より好ましくは0. 5〜2重量%である。添加量を0. 1重量%以上とすることで、十分な浸透性を得ることができ、また、5重量%以下とすることで、画像のにじみの発生を防止し易い。
さらに、ノニオン系界面活性剤に加えて、浸透促進剤として、グリコールエーテル類を添加することにより、より浸透性が増すとともに、カラー印刷を行った場合の隣り合うカラーインクとの境界のブリードが減少し、非常に鮮明な画像を得ることができる。
本発明で用いることのできるグリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。その添加量は、インク組成物全量に対して好ましくは3〜30重量%、より好ましくは5〜15重量%である。添加量を3重量%以上とすることで、十分なブリード防止効果が得られ、また、30重量%以下とすることで画像のにじみを防止しやすく、インクの保存安定性を確保しやすい。
さらに、本発明のインク組成物には、必要に応じて、トリエタノールアミンやアルカリ金属の水酸化物等のpH調整剤、尿素およびその誘導体等のヒドロトロピー剤、アルギン酸ナトリウム等の水溶性ポリマー、水溶性樹脂、フッ素系界面活性剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等が添加されてもよい。
防腐剤又は防黴剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(AVECIA製 プロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)等が挙げられる。
さらに、pH調整剤、溶解助剤、又は酸化防止剤の例としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリン等のアミン類およびそれらの変性物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの金属水酸化物、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウム等)等のアンモニウム塩、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩類など、あるいはN−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドンなどのピロリドン類、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネート等のアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩類を挙げることができる。
本発明のインク組成物においては、前記した任意成分は、単独又は各群内および各群間において複数種選択して混合して用いることができる。
また、本発明のマゼンタインク組成物においては、インク組成物の全ての成分の量は、インク組成物の粘度が20℃で10mPa・s未満であるように選択されるのが好ましい。
また、本発明のマゼンタインク組成物は、その表面張力が好ましくは20℃で45mN/m以下、さらに好ましくは、25〜45mN/mの範囲である。
本発明のマゼンタインク組成物の調製方法としては、たとえば、各成分を十分混合溶解し、孔径0. 8μm のメンブランフィルターで加圧濾過したのち、真空ポンプを用いて脱気処理して調製する方法などがある。
次に、上述のインク組成物を用いた本発明の記録方法について説明する。本発明の記録方法はインク組成物を微細孔から液滴として吐出させ、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方式がとりわけ好適に使用できるが、一般の筆記具用、記録計、ペンプロッター等の用途にも使用できることは言うまでもない。
インクジェット記録方式としては、従来公知の方式はいずれも使用でき、特に圧電素子の振動を利用して液滴を吐出させる方法(電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法)や熱エネルギーを利用する方法においては優れた画像記録を行うことが可能である。
次に本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例中に記述した材料、組成、及び作成方法に何等限定されるものではない。
[実施例1〜15及び比較例1〜4]
実施例1〜15及び比較例1〜4のインク組成物を表7に示す配合割合で各成分を混合して溶解させ、孔径1μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行なって、各インク組成物を調製した。なお、化合物Aの構造は上記表3に染料8として示したものであり、式(1)で表される化合物の塩である。化合物Bの構造は下記式(6)に示すとおりであり、式(2)で表される化合物の塩である。
なお、実施例及び比較例における着色剤固形分の合計は、表7において着色剤成分の割合を合計したものと等しい。
式(6)
Figure 0004729842
Figure 0004729842
上記のインク組成物を、インクジェットプリンタEM930C(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、これの専用カートリッジ(マゼンタ室)に充填して、インクジェット専用記録媒体(PM写真用紙:セイコーエプソン株式会社製)に印字し、各評価を行なった。
《耐光性試験》
実施例1〜10及び比較例1〜4のインク組成物を充填したカートリッジを用い、OD(Optical Density)が、0.9〜1.1の範囲に入るように印刷 Duty を調整して印刷を行って得られた印刷物を、蛍光灯耐候性試験機STF-II(商品名、(株)スガ試験機製)を用い、24℃、相対湿度60%RH、照度70,000 luxの条件下にて、印刷物を11日間曝露した。
曝露後、それぞれの印刷物のODを、反射濃度計(「Spectrolino」(商品名) Gretag社製)を用いて測定し、次式により光学濃度残存率(ROD)を求め、下記判定基準により、評価した。結果を表8に示す。
ROD(%)=(D/D0)×100
D:曝露試験後のOD
0:曝露試験前のOD
(但し、測定条件は、Filter:Red,光源:D50,視野角:2度)
[判定基準]
評価1:RODが90%以上
評価2:RODが80%以上90%未満
評価3:RODが70%以上80%未満
評価4:RODが60%以上70%未満
評価5:RODが60%未満
《耐ガス性(耐オゾン性)評価》
実施例1〜10及び比較例1〜4のインク組成物を充填したカートリッジを用い、OD(Optical Density)が、0.9〜1.1の範囲に入るように印刷 Duty を調整して印刷を行って得られた印刷物を、オゾンウエザーメーターOMS−H型(商品名、(株)スガ試験機製)を用い、24℃、相対湿度60%RH、オゾン濃度10ppmの条件下にて、印刷物を24時間曝露した。
曝露後、それぞれの印刷物のODを、反射濃度計(「Spectrolino」(商品名) Gretag社製)を用いて測定し、次式により光学濃度残存率(ROD)を求め、下記判定基準により、評価した。結果を表8に示す。
ROD(%)=(D/D0)×100
D:曝露試験後のOD
0:曝露試験前のOD
(但し、測定条件は、Filter:Red,光源:D50,視野角:2度)
[判定基準]
評価1:RODが90%以上
評価2:RODが80%以上90%未満
評価3:RODが70%以上80%未満
評価4:RODが60%以上70%未満
評価5:RODが60%未満
《耐湿性評価》
実施例1〜15のインク組成物を充填したカートリッジを用い、1インチ平方当り1.5〜2.2mgの打ち込み量になる吐出条件において、文字及び白抜き文字を印刷した。得られた印字物を25℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させた後に、40℃、85%RHの環境下に3日間放置し、染料の滲み出し(白抜き文字の潰れ)を目視にて観察し、下記判定基準により評価した。結果を表9に示す。
[判定基準]
評価1:染料の滲み出しがほとんど観察されない
評価2:染料の滲み出しが若干あり、文字の輪郭がやや崩れている
評価3:染料の滲み出しが観察され、文字の輪郭が崩れている
評価4:染料の滲み出しが観察され、文字太りがあり、白抜き文字が全体に染まっている
評価5:染料の滲み出しが顕著に観察され、文字及び白抜き文字が判読不能
《耐目詰り性評価》
実施例1〜15のインク組成物を充填したカートリッジを用い、10分間連続して印刷し、全てのノズルが正常に吐出していることを確認後、60℃、15%RHの環境に21日間放置した。放置後、全ノズルが初期と同等に吐出するまでクリーニング動作を繰り返し、下記判定基準により評価した。結果を表9に示す。
[判定基準]
評価1:電源ON、またはクリーニング動作1〜4回で初期と同等に回復
評価2:クリーニング動作5〜8回で初期と同等に回復
評価3:クリーニング動作9〜12回で初期と同等に回復
評価4:クリーニング動作13回で回復しない
Figure 0004729842
Figure 0004729842
式(1)の化合物又は式(2)の化合物を単独で使用した比較例1、2は、従来の染料を使用した比較例3、4よりも耐光性及び耐ガス性に優れているが、式(1)の化合物と式(2)の化合物を併用した実施例1〜10は、さらに優れた耐光性及び耐ガス性を示している。式(1)の化合物及び式(2)の化合物の含有量及び含有比率を好ましい範囲内とした実施例2、6〜10は、さらに耐光性及び耐ガス性が向上している。また、芳香族カルボン酸(2−ナフトエ酸)を使用した実施例11〜15では、耐湿性がさらに向上している。耐目詰まり性は、いずれの実施例においても良好である。

Claims (15)

  1. 着色剤として、下記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種、下記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種と、を含有していることを特徴とするマゼンタインク組成物。
    式(3)
    Figure 0004729842

    (式(3)中、Z1は、シアノ基を表す。Z2は、t―ブチル基を表す。Qはベンゾチアゾール環基 1 は水素原子、R 1 は水素原子、R 2 はメチル基、R 3 はベンゼン環基、R 4 は水素原子、R 5 はベンゾチアゾール環基、R 6 はベンゼン環基を表す。各基は更にイオン性親水性基によって更に置換されていても良い
    式(2)
    Figure 0004729842

    (式(2)中、A'は、アルキレン基、フェニレン基を含有するアルキレン基
    Figure 0004729842

    を表し、Xは、NH2,OHまたはClを表す。)
  2. インク組成物の全重量に対して、前記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.2〜2.5重量%含有し、かつ、前記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.4〜5.0重量%含有していることを特徴とする請求項1に記載のマゼンタインク組成物。
  3. インク組成物の全重量に対して、着色剤固形分の合計が0.6〜6.0重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマゼンタインク組成物。
  4. 前記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種と、前記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種の含有比率が、それぞれ総量の重量比で3:1〜1:5の範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のマゼンタインク組成物。
  5. さらに、カルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のマゼンタインク組成物。
  6. 前記カルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩が、カルボキシル基を1つ有する芳香族化合物及びその塩である、請求項に記載のマゼンタインク組成物。
  7. 前記カルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩が、ナフタレン骨格を持つ化合物及びその塩である、請求項又はに記載のマゼンタインク組成物。
  8. 前記ナフタレン骨格を持つ化合物及びその塩が、2位にカルボキシル基を有する化合物及びその塩である、請求項に記載のマゼンタインク組成物。
  9. 前記2位にカルボキシル基を有し、ナフタレン骨格を持つ化合物及びその塩が、2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−メトキシ−2−ナフトエ酸及びそれらの塩である、請求項に記載のマゼンタインク組成物。
  10. 前記カルボキシル基を有する芳香族化合物の塩がリチウム塩である請求項のいずれか1項に記載のマゼンタインク組成物。
  11. 前記式()で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種、及び前記式(2)で表される化合物並びにその塩から選ばれる少なくとも一種の合計と、カルボキシル基を有する芳香族化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種の含有比率が、それぞれ総量の重量比で5:1〜1:3の範囲であることを特徴とする請求項10のいずれか1項に記載のマゼンタインク組成物。
  12. インクジェット記録方法において用いられる、請求項1〜11のいずれか1項に記載のマゼンタインク組成物。
  13. 前記インクジェット記録方法が、電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法である、請求項12に記載のマゼンタインク組成物。
  14. インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜13のいずれか1項に記載のマゼンタインク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のマゼンタインク組成物を用いて記録された、又は請求項14に記載の記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
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