JP4728400B2 - 低スプリアス低ひずみのデジタル‐アナログ変換器 - Google Patents

低スプリアス低ひずみのデジタル‐アナログ変換器 Download PDF

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Description

この特許出願は、アナログ‐デジタル変換器の性能の改善に関し、さらに詳しくは、幅広い周波数帯にわたるスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジの改善に関する。
アナログ‐デジタル変換器(DAC)は、デジタルの入力符号をアナログの出力信号に変換する。DACの出力は、製造プロセスにおけるばらつきおよびデジタル‐アナログ変換プロセスにおける種々の誤差の源に起因して、理想的な出力からずれる可能性がある。DACの伝達関数は、DACの出力に生成される信号を、入力符号の関数としてプロットしたものである。そのようなプロットは、連続的ではなく、2個の段階のプロットであり、ここでNは、DACの分解能(単位は、ビット)である。理想的なDACにおいては、プロットの原点を出発し、それぞれの符号の移り変わりの境界の点を通過して、ただ1本の直線を引くことができる。
図1は、3ビットのDACについて理想的な伝達関数12のプロット10の例を示しており、基準点が符号の移り変わりの境界に示されている。この例のDACは、デジタル入力符号の値をそれぞれ表わす合計8個の段階を生成する。出力信号は、符号ゼロ(000)において最小に達し、符号(111)において最大に達する。したがって、最大出力への移行は、基準電圧Vrefにおいては生じない。移行は、1つの符号の幅(最小有効ビット(LSB)に等しい)において生じる。LSBは、Vref/2Nである。
製造に使用される材料の制約および変換プロセスそのものに固有の誤差ゆえ、DACの実際の伝達関数は、理想的な伝達関数から外れる。
DACの伝達関数の直線からのずれは、非線形性と称される。図2は、典型的な3ビットのDACの理想的な伝達関数12と実際の伝達関数22との間の非線形なずれのプロット20を示している。符号の移り変わりが生じる理想の信号レベルと実際の電圧との間の相違が、非線形誤差と称される。非線形誤差を、LSBを単位として表現することができる(例えば、1.3LSBなど)。
非線形性は、性能に悪影響を及ぼすが、性能は、周波数ドメインの分析によって得られるパラメータを使用して特徴付けられることが多く、典型的にはDACのアナログ出力について高速フーリエ変換(FFT)を実行することによって測定される。図3は、周波数ドメインにおけるDACの出力のプロット30を示している。基本周波数は、デジタル入力(すなわち、DACによって測定される信号)の周波数に等しい。他のすべての周波数成分は、高調波ひずみ、熱雑音、1/f雑音、および量子化雑音に起因する望ましくない信号である。いくつかの雑音の源は、DACそのものから由来するものではないかもしれない。例えば、ひずみおよび熱雑音は、DACの入力に位置する外部の回路から起因する。
データ変換器における非線形性は、周波数ドメインにおいて分析されたとき、高調波ひずみをもたらす。そのようなひずみは、図3に示されているように、測定信号の高調波におけるFETの「スプリアス(spur)」として観測される。さらに、非線形性は、基本周波数の高調波ではない周波数においてDACのナイキスト周波数の範囲内にもスプリアスを生じさせる。測定される信号の大きさとその最大のスプリアスのピークとの間の比が、「スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(SFDR)」と称され、多くの場合、デシベル(dB)で表現される。最も大きなスプリアスは、用途に応じて、測定される信号の高調波であったり、高調波でなかったりする。SFDRは、入力信号の基本周波数に依存する。基本周波数が高くなるにつれ、SFDRは小さくなる傾向にある。
本発明は、入力信号を出力信号へと変換するためのコンピュータ・プログラム製品を含む方法およびシステムを提供する。
広くには、本発明は、一態様において、周波数しきい値を上回る周波数における使用のための第1の性能仕様を有している第1の変換器と、前記周波数しきい値を下回る周波数における使用のための第2の性能仕様を有している第2の変換器と、前記第1および第2の変換器に接続された周波数マルチプレクサと、を備えるシステムを特徴とする。周波数マルチプレクサは、前記第1の変換器へと接続された高域通過クロスオーバ・フィルタを備えており、この高域通過クロスオーバ・フィルタが、入力信号のうちの高周波成分を前記第1の変換器へと伝え、入力信号のうちの低周波成分を、前記第1の変換器によって持ち込まれる非線形誤差の補正に使用できるように所定のレベルまで減衰させるように構成されている。前記高周波成分は、前記周波数しきい値よりも上であり、前記低周波成分は、前記周波数しきい値よりも下である。さらに、周波数マルチプレクサは、前記第2の変換器へと接続された低域通過クロスオーバ・フィルタを備えており、この低域通過クロスオーバ・フィルタが、入力信号のうちの前記低周波成分を前記第2の変換器へと伝え、入力信号のうちの前記高周波成分を、前記第2の変換器によって持ち込まれる非線形誤差の補正に使用できるように所定のレベルまで減衰させるように構成されている。前記第1および第2の変換器に接続された合成器が、前記第1および第2の変換器から受け取られる第1および第2の変換済み信号を合成して、出力信号を形成するように構成されている。
実施の形態は、以下のうちの1つ以上を含むことができる。すなわち、前記合成器は、前記第1の変換器へと接続され、前記第1の変換済み信号の前記低周波成分を所定のレベルまで減衰させるように構成されている高域通過クロスオーバ・フィルタ、および前記第2の変換器へと接続され、前記第2の変換済み入力信号の前記高周波成分を所定のレベルまで減衰させるように構成されている低域通過クロスオーバ・フィルタを備えることができる。前記第1および第2の性能仕様は、スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジの仕様を含むことができる。前記第1の変換器が、第1のデジタル‐アナログ変換器を含むことができ、前記第2の変換器が、第2のデジタル‐アナログ変換器を含んでいる。参照テーブルを、前記周波数マルチプレクサへと接続でき、この参照テーブルを、前記第2の変換器の入力符号に対応する入力信号の値を決定し、前記入力符号に対応する補償値を、前記第1の変換済み信号に前記第2の変換済み信号に存在する線形化誤差の少なくとも部分的な打ち消しを実行せしめるように表現するように構成できる。参照テーブルは、前記第2の変換器の物理的なビット数を拡張するように構成された仮想のビットを含むことができる。前記周波数マルチプレクサが、前記補償値を入力信号へと加えるように構成された加算器をさらに備えることができる。ディザリング・モジュールを、前記周波数マルチプレクサならびに前記第1および第2の変換器へと接続することができる。このディザリング・モジュールが、乱数値の並びを含むディザリング信号を生成するように構成されたディザリング信号生成器、ディザリング信号生成器へと接続され、前記ディザリング信号の乱数値に等しくかつ反対向きである値の並びからなるディザリング打ち消し信号を生成する否定回路、前記ディザリング信号を入力信号のうちの前記高周波成分へと加えるように構成された第1の加算器、および前記ディザリング打ち消し信号を入力信号のうちの前記低周波成分へと加えるように構成された第2の加算器を備えることができる。ディザリング・モジュールは、前記ディザリング信号生成器へと接続され、前記合成器の前記高域通過フィルタの伝達関数の逆である伝達関数を有している第1のイコライザ、および前記否定回路へと接続され、前記合成器の前記低域通過フィルタの伝達関数の逆である伝達関数を有している第2のイコライザをさらに備えることができる。前記ディザリング信号を、出力信号におけるスプリアスを減衰させるように構成でき、前記ディザリング打ち消し信号が、前記ディザリング信号によって引き起こされる出力信号のひずみを少なくとも部分的に打ち消すことができる。
本発明は、もう1つの態様において、入力信号を出力信号へと変換するための方法およびコンピュータ・プログラム製品を特徴とする。この方法は、入力信号を受信するステップ、入力信号のうちの高周波成分(周波数しきい値を上回る)を、第1の変換器へと伝達するステップ、入力信号のうちの低周波成分を、ディザの前記低周波成分を前記第1の変換器によって持ち込まれる非線形誤差の補正に使用できるように、所定のレベルまで減衰させるステップ、入力信号のうちの低周波成分(前記周波数しきい値を下回る)を、第2の変換器へと伝達するステップ、入力信号のうちの前記高周波成分を、線形化補正およびディザの前記高周波成分を前記第2の変換器によって持ち込まれる非線形誤差の補正に使用できるように、所定のレベルまで減衰させるステップ、前記高周波成分を変換して第1の変換済み信号を形成するステップ、前記低周波成分を変換して第2の変換済み信号を形成するステップ、ならびに前記第1および第2の変換済み信号を合成して、出力信号を形成するステップを含んでいる。
実施の形態は、以下のうちの1つ以上を含むことができる。前記高周波成分を伝達するステップが、入力信号のうちの前記低周波成分を減衰させるステップを含むことができ、前記低周波成分を伝達するステップが、入力信号のうちの前記高周波成分を減衰させるステップを含むことができる。前記高周波成分を変換するステップおよび前記低周波成分を変換するステップが、デジタル信号をアナログ信号へと変換するステップを含むことができる。前記高周波成分を変換するステップおよび前記低周波成分を変換するステップが、アナログ信号をデジタル信号へと変換するステップを含んでもよい。前記第2の変換器について、入力符号に対応する線形化誤差を測定し、参照テーブルに保存することができる。前記入力符号に対応する入力信号の値を決定でき、前記入力符号に対応する補償値を、前記第1の変換済み信号に前記第2の変換済み信号に存在する線形化誤差の少なくとも部分的な打ち消しを実行せしめるように表現することができる。
乱数値の並びを含むディザリング信号を生成することができ、前記ディザリング信号の乱数値に等しくかつ反対向きである値の並びからなるディザリング打ち消し信号を生成することができ、出力信号におけるスプリアスを減衰させるために、前記ディザリング信号を入力信号のうちの前記高周波成分へと加えることができ、前記ディザリング信号によって引き起こされる出力信号のひずみを少なくとも部分的に打ち消すために、前記ディザリング打ち消し信号を入力信号のうちの前記低周波成分へと加えることができる。
本発明の1つ以上の実施の形態の詳細を、添付の図面および以下の説明において説明する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、明細書および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
SFDRは周波数に依存するが、所与の周波数範囲におけるSFDRは、他のDACにおいては、より大きくなる可能性があり、より小さくなる可能性がある。典型的には、DACは、SFDRをさまざまな周波数範囲について最適化する。例えば、第1のDACは、SFDRを所与の周波数しきい値を下回る周波数範囲に最適化し、第2のDACは、SFDRを当該周波数しきい値を上回る周波数範囲に最適化する。
DACは、任意波形発生器(AWG)において役割を果たしている。AWGの性能は、DACの性能に大きく依存する。いくつかの技術水準の装置を試験するために、器具が設計された時点において利用可能な最良のDACは、充分なSFDRを有していない可能性がある。さらに、幅広い周波数範囲にわたってSFDRを最適化することが望まれるが、そのような周波数範囲が、DACの任意の1つの最適化範囲よりも大きい可能性がある。
図4は、入力されるデジタル信号S(n)を複数のDAC(DAC44およびDAC46)を使用してアナログの出力信号S(t)へと変換するための変換器システム40を示しており、変換器システム40の全体としてのSFDRは、DAC44またはDAC46のSFDRよりも良好である。
変換器システム40は、SFDRを周波数しきい値(f)を上回る周波数に最適化させた第1のDAC(DAC44)と、SFDRを周波数しきい値(図5を参照)を下回る周波数に最適化させた第2のDAC(DAC46)とを備えている。さらに、変換器システム40は、デジタルの入力信号S(n)を受け取る周波数マルチプレクサ42、およびアナログの出力信号S(t)を出力する合成器48を備えている。周波数マルチプレクサ42は、デジタル高域通過フィルタ50およびデジタル低域通過フィルタ52を備えている。デジタル高域通過フィルタ50は、入力信号S(n)のうちのしきい値周波数を下回る周波数成分を減衰させ、より高い周波数成分をDAC44へと通過させる。説明を容易にするため、しきい値周波数を下回る周波数の範囲を、「低周波数範囲」と称し、しきい値周波数を上下回る周波数の範囲を、「高周波数範囲」と称することにする。デジタル低域通過フィルタ52は、入力信号S(n)のうちで高周波数範囲にある周波数成分を減衰させ、低周波数範囲にある成分をDAC46へと通過させる。DAC44およびDAC46は、デジタル高域通過フィルタ50およびデジタル低域通過フィルタ52のそれぞれのデジタル出力を、アナログ信号へと変換する。
合成器48は、アナログ高域通過フィルタ54、アナログ低域通過フィルタ56、および加算器58を備えている。アナログ・フィルタ54および56は、スプリアスなど、DAC44およびDAC46によって実行された変換プロセスに起因する望ましくない周波数成分を濾し取る。アナログ高域通過フィルタ54は、DAC44によって生成されたアナログ信号を受け取り、低周波数範囲にある周波数成分を減衰させる。アナログ低域通過フィルタ56は、DAC46によって生成されたアナログ信号を受け取り、この信号の高周波数範囲にある周波数成分を減衰させる。アナログ高域通過フィルタ54の出力は、DAC44に特有のSFDR(すなわち、高周波数範囲にあわせて最適化されたSFDR)を有する入力デジタル信号S(n)の高周波成分を含んでいる。同様に、アナログ低域通過フィルタ56の出力は、DAC46に特有のSFDR(すなわち、低周波数範囲にあわせて最適化されたSFDR)を有する入力デジタル信号S(n)の低周波成分を含んでいる。加算器58が、アナログ・フィルタ54および56のそれぞれによって生成されたアナログ信号を合計し、アナログ出力信号S(t)を生成する。
システムの入力における任意の波形について、その波形を、より高周波成分およびより低周波成分へと分割することができる。例えば、入力信号S(n)の周波数成分が、低周波成分である場合には、デジタル低域通過フィルタ52により、DAC46(すなわち、低い周波数により良好な性能を有する変換器)によって生成される信号が、DAC44よりも大きく出力信号S(t)に寄与する。説明を容易にするため、所与の入力信号S(n)についてより高い性能を有するDACを、「主変換器」と称し、他方のDACを「補助変換器」と称することにする。この場合には、DAC46が、主変換器であり、DAC44が、補助変換器である。さらに、DAC46が低周波数範囲に最適化されているため、DAC46からの信号の寄与が、出力信号S(t)の完全性を低下させる。すなわち、DAC46のみによって生成され、DAC44からの寄与が加算されていない出力信号が、DAC44からの寄与を含んでいる出力信号S(t)よりも高いSFDRを有すると考えられる。このシナリオにおいては、DAC44を変換器システム40から切り離さない限り、デジタル高域通過フィルタ42およびアナログ高域通過フィルタ54が理想的でなく、それらのそれぞれの禁止帯の信号を完全に減衰させるわけではないため、実際のところDAC44からの寄与を完全にゼロに設定することは不可能である。変換器システム40において、補助変換器からの信号(「補助信号」と称する)の寄与は、補助変換器がDAC44またはDAC46のどちらであっても、明らかに望ましくない。図6は、補助信号の寄与によって出力信号S(t)の完全性を向上させるように図4の変換器システム40を改善した変換器システム100のブロック図を示している。変換器システム100は、線形化参照テーブル(LUT)72、デジタル低域通過フィルタ74、利得段78、デジタル加算器76、90、および92、ディザリング・モジュール94、周波数マルチプレクサ41、合成器47、高い周波数の入力信号について主変換器として機能し、低い周波数の入力信号について補助変換器として機能するDAC44、ならびに低い周波数の入力信号について主変換器として機能し、高い周波数の入力信号について補助変換器として機能するDAC46を含んでいる。ディザリング・モジュール94は、ディザリング信号生成器82、否定回路84、デジタル低域通過イコライザ86、およびデジタル高域通過イコライザ88を含んでいる。周波数マルチプレクサ41は、デジタル高域通過クロスオーバ・フィルタ51およびデジタル低域通過クロスオーバ・フィルタ53を備えている。合成器47は、アナログ高域通過クロスオーバ・フィルタ55、アナログ低域通過クロスオーバ・フィルタ57、ならびにアナログ・クロスオーバ・フィルタ55および57のそれぞれの出力を加える加算器58を備えている。変換器40(図4に示した)のフィルタ50、52、54、および56と異なり、変換器100のこれらのクロスオーバ・フィルタ51、53、55、および57の禁止帯における減衰は、信号がたとえ禁止帯に位置していてもフィルタを通過できるよう、所定のレベルに意図的に制限されている。クロスオーバ・フィルタ51、53、55、および57の減衰のレベルは、最適化された周波数範囲において補助変換器からもたらされるスプリアスの大きさが、最適化された周波数範囲において主変換器によって生み出されるスプリアスよりも有意に小さいように調節される。いくつかの実施の形態においては、クロスオーバ・フィルタが、補助変換器からのスプリアスが、主変換器によって生み出される対応するスプリアスよりも少なくとも10dB小さいように調節される。これにより、補助変換器によって生み出されたスプリアスを無視できることが保証される。例えば、DAC44が主変換器であって、高周波数範囲において補助変換器DAC46よりも約10dB大きいSFDRを有している場合、高周波数範囲においてDAC46によって生成されるスプリアスがこの範囲においてDAC46によって生成されるスプリアスよりも少なくとも10dBだけ小さくなるように保証するため、低域通過クロスオーバ・フィルタ53および57は、それらの禁止帯の信号成分を20dBだけ減衰させるように構成される。
主DAC(この場合には、DAC46)のそれぞれの入力符号について、線形化LUT72が、DACの符号のそれぞれについて前もって測定されて計算された対応する線形性補正を保存している。LUT72は、入力デジタル信号S(n)の符号を受け取ったとき、そのコードについて保存されている線形化誤差を参照し、等しくかつ反対の電圧値を適用して伝達する。加算器76が、この電圧値をDAC44の入力に加え、DAC46が符号をアナログ値へと変換するときに生じる線形化誤差を打ち消す。線形化誤差の補償値を入力信号S(n)へと導入することで、DAC46のアナログ出力が、理想的なレベルにより近くなる。デジタル利得段78が、高域通過フィルタ55の禁止帯における減衰を補償する。いくつかの実施の形態においては、デジタル利得段78を、LUT72に物理的に組み込むことができる。いくつかの実施の形態においては、LUT72が、それぞれの符号に対して、DACがより高い符号から移り変わるときにもたらされる第1の線形化誤差を割り当て、DACがより低い符号から移り変わるときにもたらされる第2の線形化誤差を割り当てる。他の実施の形態においては、上記第1および第2の線形化誤差が実質的に同じであり、したがってただ1つの線形化誤差値がそれぞれの符号について保存される。
いくつかの実施の形態においては、この線形化が、DAC46の物理的なビット数のみに限定されない。これらの実施の形態においては、DAC46が、いかなる出力も生み出さないいくつかの仮想のビットを有する。これらの実施の形態においては、DAC44の出力を、単にDAC46だけである場合よりも多くのビットを有する合成DACを作り出すために、これらの仮想のビットを線形化するために使用することができる。
このやり方での線形化の補償は、低い周波数(例えば、約1MHzを下回る周波数)においてより上手く機能する。より高い周波数においては、DACの伝達関数が周波数依存性であり、線形化誤差が、信号の周波数に依存する。非線形性が周波数とともに変化するため、より高い周波数においては、線形化が不充分である。したがって、線形化の補償は、DAC46が主変換器である場合(すなわち、入力信号S(n)の主たる周波数成分が低周波数範囲にある場合)にもっぱら使用される。高い線形性は、典型的には、可聴範囲にあるより低い周波数(例えば、ゼロ〜約20KHzの間)において重要である。デジタル低域通過フィルタ74が、線形化によって生み出される高周波の雑音を取り除く。いくつかの実施の形態においては、システム100が、可聴の周波数範囲において120DBを超えるSFDR値を有する。
高周波信号の変換から生成されるスプリアスは、変換器の動的な非線形性によってしばしば引き起こされる。したがって、低周波の入力信号について上述した線形化の技法は、より高い周波数の入力信号においてはあまり有用でない。さらに、スプリアス(高調波および非高調波の両者)が、入力信号に強く相関している。入力信号とスプリアスとの間の相関を少なくするために、付加的なディザ雑音が、入力信号S(n)へと加えられる。その結果、出力信号においてスプリアスが現われる周波数が、時間においてより無作為になり、したがってスプリアスがスペクトルの全体へと散らばる。反復的な信号の場合には、平均化の技法によって、不規則な雑音を低減することができる。例えば、信号のN個の値を平均化することによって、存在している雑音は、ほぼNの平方根である係数にて減少する。変換器の伝達関数に相関しているスプリアスの場合には、それらが不規則でなく、所与のDACの伝達関数において常に同じ周波数に現われるため、平均化は、それらの寄与を小さくするための役には立たない。ディザリングがスプリアスを不規則にし、したがってディザの存在下での平均化が、有効になる。
ディザリングは、ディザリング・モジュール94によって実行される。ディザリング・モジュール94は、それぞれの変換器の入力にディザを施すことで、それらの出力に生じる望ましくないスプリアスを減衰させる。ディザ信号生成器82が、ゼロの周囲の少数のLSBの乱数値の並びであるディザ信号S(n)を生成する。ディザは、狭帯域または広帯域のスペクトルを有することができる。加算器90および92が、変換器44および46の入力においてディザ信号を、デジタル・クロスオーバ・フィルタ51および53を通過した後の入力信号S(n)のサンプルに加える。ディザ信号が変換器の入力へと加えられることで、より高い雑音レベルがそれぞれの変換器の出力へと加えられるが、スプリアスの信号に対する相関は小さくされる。デジタル低域通過イコライザ86およびアナログ高域通過クロスオーバ・フィルタ55の組み合わせの伝達関数は、デジタル高域通過イコライザ88およびアナログ低域通過クロスオーバ・フィルタ57の組み合わせの伝達関数に等しくなければならない。デジタル・イコライザ86および88は、同じ生成器82によって生成されたディザ信号が合成器58において反対の振幅の2つのディザ信号を生み出すように、アナログ・クロスオーバ・フィルタ55および57の影響を補償する。デジタル・イコライザは、低周波数範囲において、DAC46によって生成されるディザ雑音をDAC44の入力へと加えられるディザ雑音を打ち消すために使用でき、高周波数範囲において、DAC44によって生成されるディザ雑音をDAC46の入力へと加えられるディザ雑音を打ち消すために使用できるように設計される。
アナログ高域通過クロスオーバ・フィルタ55の出力は、加えられたディザ雑音をともなう出力波形を含んでいる。また、アナログ低域通過クロスオーバ・フィルタ57の出力は、減衰させられたレベルの出力波形と、ディザリング雑音と等しくかつ反対である加えられた雑音とを含んでいる。説明を容易にするために、この加えられた雑音を、「補正波形」と称することにする。アナログ高域通過および低域通過クロスオーバ・フィルタ55および57の出力が加えられたとき、補正波形がディザリング雑音を打ち消し、DAC44およびDAC46の両方からの寄与を含む出力波形をもたらす。ディザ雑音と補正波形とが同じ振幅を有するように保証するため、補正波形は、クロスオーバ・フィルタの減衰を補償するために、デジタル高域通過イコライザ88によって増幅される。例えば、アナログ低域通過クロスオーバ・フィルタが、20dBの禁止帯減衰を有する場合には、補正波形の大きさを、20dBだけ引き上げる必要があると考えられる。
補正波形は、ディザリング信号S(n)のサンプル値に等しくかつ反対であるサンプル値を有するデジタル信号を生成すべく、否定回路84を使用してディザリング信号S(n)を否定することによって生成される。次いで、補正波形は、デジタル高域通過イコライザ88に通される。加算器92が、デジタル高域通過イコライザ88の出力をデジタル低域通過クロスオーバ・フィルタ53の出力へと加える。このようにして、補正波形が、ディザリング信号S(n)によって生み出されるオフセットを打ち消す。例えば、入力信号S(n)がゼロであって、ディザリング信号S(n)が生成された場合、理想的には、出力信号S(t)もゼロになると考えられる。いくつかの実施の形態においては、否定回路84が変換器100に存在せず、否定回路84の否定の演算が、加算器92によって実行される。
ディザリング信号S(n)を、デジタル高域通過クロスオーバ・フィルタ51からの出力信号またはデジタル低域通過クロスオーバ・フィルタ53の出力のいずれかへと加えることができる。例えば、否定回路84を、デジタル高域通過イコライザ88ではなくて、デジタル低域通過イコライザ86へと組み合わせることができる。
図6において、線形化LUT72は、DAC44の出力がDAC46によって持ち込まれる非線形性を補償するように構成されている。しかしながら、ディザリング・モジュール94は、入力信号のうちの高周波数範囲に位置する部分にディザを施すように構成されている。スプリアスを不規則にすべく出力信号にディザを施すことは、DAC44が主変換器である場合、および入力信号S(n)の周波数成分が線形化LUT72を使用して非線形性を効果的に補正するためには高すぎる場合に、とくに有利である。いくつかの実施の形態においては、ディザリング・モジュール94が、入力信号S(n)のうちの低周波数範囲に位置する部分にディザを施すように構成されている。そのような実施の形態のいくつかにおいては、入力信号の主たる周波数成分が、DAC44の伝達関数がほぼ周波数に依存しないほどに充分に低い限りにおいて、さらにLUT72が、DAC46の出力がDAC44によって持ち込まれる非線形性を補償するように構成されている。
図7は、図6に示したDAC44、DAC46、および変換器システム100について測定した出力周波数に対するSFDRのプロット110を示している。DAC44は、400MHzのサンプリング周波数で動作させたTexas Instruments(登録商標)DAC5675であり、DAC46は、400MHzのサンプリング周波数で動作させたMAXIM(登録商標)MAX5888である。このプロットから明らかなように、変換器システム100の性能は、DAC44またはDAC46のいずれの性能よりも良好である。
図8を参照すると、デジタルの入力信号S(n)を図6に示した変換器システム100を使用してアナログの出力信号S(t)へと変換するためのプロセス120が示されている。周波数マルチプレクサ42が、デジタルの入力信号S(n)を受け取り(122)、この信号を高および低の周波数成分へと分割する(124)。線形化LUT72によって生成された線形補償値が、ディザリング信号生成器82によって生成されたディザリング信号へと加えられる(126)。次いで、この結果が、デジタル低域通過イコライザ86に通され、加算器90によって入力信号の高周波成分へと加えられる(128)。ディザリング信号に等しくかつ反対向きであるディザリング打ち消し信号が、否定回路84の出力に生み出される。この結果が、デジタル高域通過イコライザ88に通され、加算器92によって入力信号の低周波成分へと加えられる(130)。DAC44が、加算器90によって生成された信号を第1のアナログ信号へと変換し(132)、DAC46が、加算器90によって生成された信号を第2のアナログ信号へと変換する(134)。DAC44およびDAC46のアナログ出力が、アナログ高域通過および低域通過クロスオーバ・フィルタ55および57によってフィルタ処理される。次いで、加算器58が、出力信号S(t)を形成すべく、アナログ高域通過および低域通過クロスオーバ・フィルタ55および57から受け取られる信号を合成する(136)。
図11は、デジタル‐アナログ変換プロセス120を実行するためのコンピュータ170を示している。コンピュータ170が、プロセッサ172、揮発性メモリ174、および不揮発性メモリ176(例えば、ハードディスク)を備えている。不揮発性メモリ176が、オペレーティングシステム178、データ180、およびプロセス100を実行すべく揮発性メモリ174からプロセッサ172によって実行されるコンピュータ命令182を保存している。
プロセス120は、本明細書に記載のハードウェアおよびソフトウェアにおける使用に限定されない。プロセス120を、デジタル電子回路にて実現でき、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアにて実現でき、あるいはこれらの組み合わせにて実現できる。
プロセス120の少なくとも一部を、コンピュータ・プログラム製品を介して実現でき、すなわち情報担体(例えば、機械で読み取ることができる記憶媒体または伝搬信号)に実体的に具現化され、データ処理装置(例えば、プログラマブルなプロセッサ、コンピュータ、または複数のコンピュータ)によって実行され、あるいはデータ処理装置の動作を制御するためのコンピュータ・プログラムを介して実現できる。コンピュータ・プログラムは、コンパイラ型言語またはインタープリタ型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で記述することができ、スタンドアロンのプログラム、あるいはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、またはコンピューティング環境における使用に適した他の単位などを含む任意の形態で展開することができる。コンピュータ・プログラムを、1つのコンピュータ、または1つの場所にあり、あるいは複数の場所にまたがって配置され、通信ネットワークによって互いに接続された複数のコンピュータにて実行されるように展開することができる。
それぞれのDACへと送信されるデジタルデータは、アナログ波形が生成されるときにリアルタイムで計算されても、オフラインでメモリ装置に保存されていてもよい。
プロセス120の実現に関する方法ステップを、プロセスの機能を実行すべく1つ以上のコンピュータ・プログラムを実行する1つ以上のプログラマブルなプロセッサによって実行できる。プロセス120のすべてまたは一部を、例えばFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)および/またはASIC(特定用途向け集積回路)などといった専用の論理回路として実現できる。
コンピュータ・プログラムの実行に適したプロセッサとして、例えば、汎用および専用の両方のマイクロプロセッサ、ならびに任意の種類のデジタル・コンピュータの任意の1つ以上のプロセッサが挙げられる。一般に、プロセッサは、読み出し専用メモリまたはランダムアクセスメモリあるいは両者から、命令およびデータを受け取る。コンピュータの構成要素として、命令を実行するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを保存するための1つ以上のメモリ装置が挙げられる。
周波数マルチプレクサ41、線形化LUT72、ディザリング・モジュール94、DAC44、DAC46、および合成器47などといった本明細書に記載の回路を、変換器システム40および100の一部として実現でき、あるいは変換器システム40および100に組み合わせて使用される別個の回路として実現できる。
本発明のいくつかの実施の形態を説明した。しかしながら、種々の変形が可能であることを理解できるであろう。例えば、変換器システム40および100を、DAC44を高周波数範囲に最適化されたSFDRを有するアナログ‐デジタル変換器(ADC)で置き換え、DAC47を低周波数範囲に最適化されたSFDRを有するADCで置き換えることによって、アナログの入力をデジタルの出力へと変換するように変更することが可能である。したがって、他の実施の形態も、以下の特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。
デジタル‐アナログ変換器(DAC)の理想的な伝達関数のプロットを示している。 DACの実際の伝達関数のプロットを示している。 DACによって生成される出力信号の周波数ドメインにおけるプロットを示している。 変換器システムを示している。 2つの異なるDACについてスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジのプロットを示している。 線形化モジュールおよびディザリング・モジュールを備える他の変換器システムを示している。 図6の変換器システムについてスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジのプロットを示している。 デジタル信号を図6に示した変換器システムを使用してアナログ信号へと変換するためのプロセスのフロー図を示している。 図8に示したプロセスを実現するためのコンピュータのブロック図を示している。

Claims (20)

  1. 入力信号を出力信号へと変換するためのシステムであって、
    周波数しきい値を上回る周波数における使用のための第1の性能仕様を有する第1の変換器と、
    前記周波数しきい値を下回る周波数における使用のための第2の性能仕様を有する第2の変換器と、
    前記第1および第2の変換器に接続された周波数マルチプレクサと、
    前記第1および第2の変換器に接続された合成器と
    を備え、
    前記周波数マルチプレクサが、
    前記第1の変換器へと接続され、前記入力信号のうちの前記周波数しきい値を上回る高周波成分を前記第1の変換器へと伝え、前記入力信号のうちの前記周波数しきい値を下回る低周波成分を、前記第1の変換器によって導入される非線形誤差の補正に使用できるように所定のレベルまで減衰させるように構成されている高域通過クロスオーバ・フィルタと、
    前記第2の変換器へと接続され、前記入力信号のうちの前記低周波成分を前記第2の変換器へと伝え、前記入力信号のうちの前記高周波成分を、前記第2の変換器によって導入される非線形誤差の補正に使用できるように所定のレベルまで減衰させるように構成されている低域通過クロスオーバ・フィルタと、
    を備え、
    前記合成器が、前記第1および第2の変換器から受け取られる第1および第2の変換済み信号を合成して、前記出力信号を形成するように構成されているシステム。
  2. 前記合成器が、
    前記第1の変換器へと接続され、前記第1の変換済み信号の前記低周波成分を所定のレベルまで減衰させるように構成されている高域通過クロスオーバ・フィルタと、
    前記第2の変換器へと接続され、前記第2の変換済み入力信号の前記高周波成分を所定のレベルまで減衰させるように構成されている低域通過クロスオーバ・フィルタと、
    を備える請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1および第2の性能仕様が、スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジの仕様を含む請求項1に記載のシステム。
  4. 前記第1の変換器が、第1のデジタル‐アナログ変換器を備え、前記第2の変換器が、第2のデジタル‐アナログ変換器を備える請求項1に記載のシステム。
  5. 前記周波数マルチプレクサへと接続された参照テーブルをさらに備え、
    前記参照テーブルが、
    前記第2の変換器の入力符号に対応する前記入力信号の値を決定し、
    前記入力符号に対応する補償値を、前記第1の変換済み信号に前記第2の変換済み信号に存在する線形化誤差の少なくとも部分的な打ち消しを実行せしめるように表現する
    ように構成されている請求項1に記載のシステム。
  6. 前記参照テーブルが、前記第2の変換器の物理的なビット数を拡張するように構成された仮想のビットを含む請求項5に記載のシステム。
  7. 前記周波数マルチプレクサが、前記補償値を前記入力信号へと加えるように構成された加算器をさらに備える請求項5に記載のシステム。
  8. 前記周波数マルチプレクサならびに前記第1および第2の変換器へと接続されたディザリング・モジュールをさらに備え、
    前記ディザリング・モジュールが、
    乱数値の並びを含むディザリング信号を生成するように構成されたディザリング信号生成器と、
    ディザリング信号生成器へと接続され、前記ディザリング信号の乱数値に等しくかつ反対向きである値の並びからなるディザリング打ち消し信号を生成する否定回路と、
    前記ディザリング信号を前記入力信号のうちの前記高周波成分へと加えるように構成された第1の加算器と、
    前記ディザリング打ち消し信号を前記入力信号のうちの前記低周波成分へと加えるように構成された第2の加算器と、
    を備える請求項2に記載のシステム。
  9. 前記ディザリング・モジュールが、
    前記ディザリング信号生成器へと接続され、前記合成器の前記高域通過フィルタの伝達関数の逆である伝達関数を有する第1のイコライザと、
    前記否定回路へと接続され、前記合成器の前記低域通過フィルタの伝達関数の逆である伝達関数を有する第2のイコライザと、
    をさらに備える請求項8に記載のシステム。
  10. 前記ディザリング信号が、前記出力信号におけるスプリアスを減衰させるように構成され、前記ディザリング打ち消し信号が、前記ディザリング信号によって引き起こされる前記出力信号のひずみを少なくとも部分的に打ち消す請求項8に記載のシステム。
  11. 入力信号を出力信号へと変換するための方法であって、
    前記入力信号を受信するステップと、
    前記入力信号のうちの周波数しきい値を上回る高周波成分を、第1の変換器へと伝達するステップと、
    前記入力信号のうちの低周波成分を、ディザの前記低周波成分を前記第1の変換器によって導入される非線形誤差の補正に使用できるように、所定のレベルまで減衰させるステップと、
    前記入力信号のうちの前記周波数しきい値を下回る低周波成分を、第2の変換器へと伝達するステップと、
    前記入力信号のうちの前記高周波成分を、線形化補正およびディザの前記高周波成分を前記第2の変換器によって導入される非線形誤差の補正に使用できるように、所定のレベルまで減衰させるステップと、
    前記高周波成分を変換して第1の変換済み信号を形成するステップと、
    前記低周波成分を変換して第2の変換済み信号を形成するステップと、
    前記第1および第2の変換済み信号を合成して、前記出力信号を形成するステップと、
    を含む方法。
  12. 前記高周波成分を伝達するステップが、前記入力信号のうちの前記低周波成分を減衰させるステップを含み、前記低周波成分を伝達するステップが、前記入力信号のうちの前記高周波成分を減衰させるステップを含む請求項11に記載の方法。
  13. 前記高周波成分を変換するステップおよび前記低周波成分を変換するステップが、デジタル信号をアナログ信号へと変換するステップを含む請求項11に記載の方法。
  14. 前記高周波成分を変換するステップおよび前記低周波成分を変換するステップが、アナログ信号をデジタル信号へと変換するステップを含む請求項11に記載の方法。
  15. 前記第2の変換器について、入力符号に対応する線形化誤差を測定するステップと、
    前記線形化誤差と前記符号とを参照テーブルに保存するステップと、
    をさらに含む請求項11に記載の方法。
  16. 前記入力符号に対応する前記入力信号の値を決定するステップと、
    前記入力符号に対応する補償値を、前記第1の変換済み信号に前記第2の変換済み信号に存在する線形化誤差の少なくとも部分的な打ち消しを実行せしめるように表現するステップと、
    をさらに含む請求項15に記載の方法。
  17. 乱数値の並びを含むディザリング信号を生成するステップと、
    前記ディザリング信号の乱数値に等しくかつ反対向きである値の並びからなるディザリング打ち消し信号を生成するステップと、
    前記出力信号におけるスプリアスを減衰させるために、前記ディザリング信号を前記入力信号のうちの前記高周波成分へと加えるステップと、
    前記ディザリング信号によって引き起こされる前記出力信号のひずみを少なくとも部分的に打ち消すために、前記ディザリング打ち消し信号を前記入力信号のうちの前記低周波成分へと加えるステップと、
    をさらに含む請求項11に記載の方法。
  18. 機械で読み取ることができる1つ以上の媒体に実体的に具現化されたコンピュータ・プログラム製品であって、
    入力信号を受信することと、
    前記入力信号のうちの周波数しきい値を上回る高周波成分を、第1の変換器へと伝達することと、
    前記入力信号のうちの低周波成分を、ディザの前記低周波成分を前記第1の変換器によって持ち込まれる非線形誤差の補正に使用できるように、所定のレベルまで減衰させることと、
    前記入力信号のうちの前記周波数しきい値を下回る低周波成分を、第2の変換器へと伝達することと、
    前記入力信号のうちの前記高周波成分を、線形化補正およびディザの前記高周波成分を前記第2の変換器によって持ち込まれる非線形誤差の補正に使用できるように、所定のレベルまで減衰させることと、
    前記高周波成分を変換して第1の変換済み信号を形成することと、
    前記低周波成分を変換して第2の変換済み信号を形成するステップと、
    前記第1および第2の変換済み信号を合成して、前記出力信号を形成することと、
    を1つ以上の処理装置に実行させる命令を含むコンピュータ・プログラム製品。
  19. 前記第2の変換器について、入力符号に対応する線形化誤差を測定することと、
    前記線形化誤差と前記符号とを参照テーブルに保存することと、
    前記入力符号に対応する前記入力信号の値を決定することと、
    前記入力符号に対応する補償値を、前記第1の変換済み信号に前記第2の変換済み信号に存在する線形化誤差の少なくとも部分的な打ち消しを実行せしめるように表現することと、
    を前記1つ以上の処理装置に実行させるさらなる命令を含む請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  20. 乱数値の並びを含むディザリング信号を生成することと、
    前記ディザリング信号の乱数値に等しくかつ反対向きである値の並びからなるディザリング打ち消し信号を生成することと、
    前記出力信号におけるスプリアスを減衰させるために、前記ディザリング信号を前記入力信号のうちの前記高周波成分へと加えることと、
    前記ディザリング信号によって引き起こされる前記出力信号のひずみを少なくとも部分的に打ち消すために、前記ディザリング打ち消し信号を前記入力信号のうちの前記低周波成分へと加えることと、
    を前記1つ以上の処理装置に実行させるさらなる命令を含む請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
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